有価証券報告書(内国投資証券)-第21期(平成27年8月1日-平成28年1月31日)
(1)【投資方針】
①基本方針
本投資法人は、中長期にわたる安定した収益の確保を目指して、主として不動産等資産に投資を行うことを通じてその資産の運用を行います。
(イ)物流施設特化型
本投資法人は、物流施設に特化した不動産投資信託として、本資産運用会社の経済・物流動向を見極める専門的能力と物流現場での知識や経験を活用しつつ、中長期的に安定した収益の確保と投資主利益の最大化を目指します。
物流(物的流通)とは、輸送、保管、荷役、包装、流通加工及び情報提供により構成される経済活動であり、生産者と消費者を結び、産業と国民の生活基盤を支える重要な役割(ロジスティクス)を担っています(Flow)。物流過程において使用される物流施設は、保管と入出荷に伴う作業を行うためのスペースを提供すると共に、昨今では、施設内において販売に必要な包装、値札付け、配送先別の仕分け(施設内作業)等が行われています(Stock)。このように、物流施設は、国民の経済活動に密接な関係をもつ不動産であり、物流施設に対する根本的な需要は長期的に安定しているものと本投資法人は考えています。
近年、物流全体の最適化を志向するサプライ・チェーン・マネジメント(注)が浸透すると共に、消費者ニーズの多様化に対応できる物流システムの構築が急務となっています。受発注や在庫管理に係る高度な情報処理や流通加工等、多岐にわたる付加価値の高いサービス提供に対応できるスペースや設備を備え、施設内作業が効率的に行えるように設計された、実用性と汎用性の高い物流施設の利用ニーズが高まっています。
(注)メーカー、卸、小売業者等企業間をまたがって資材の調達、物の生産及び出荷から、販売を通じて最終顧客に至るまでの物流全体を総合的に管理する経営手法をいいます。
更に、在庫とコストを削減するために物流拠点を集約化する傾向が強まっていることや、生産拠点が海外にシフトしていることに伴って、国内物流網の再構築が進められており、新しい物流施設の供給が求められています。また、資産効率の向上と財務体質強化の必要性から、保有不動産の流動化ニーズが顕著となり、物流施設の保有と利用の分離が進んでいます。
こうした流れを受けて、物流施設の新たな保有者としての本投資法人の社会的意義は大きく、また、かかる本投資法人の成長は、本資産運用会社の運用能力並びに本資産運用会社のスポンサーの各種サポートを最大限活用することにより図られるものと考えられます。
(ロ)投資戦略
本投資法人は、本資産運用会社に運用を委託して、中長期的に安定した収益の確保と投資主利益の最大化を実現するために、下記の戦略を実行させます。
・投資運用戦略
長期安定的な収入が見込める物件の取得を行い、効率的な運用管理を行うことによって運用収益の向上を目指します。また、特定地域に重大な影響を及ぼす事情による収益変動を抑制するため、ポートフォリオの地理的分散も考慮します。テナントリレーションを重視して、顧客満足度を向上させることで稼働率の維持向上を図り、安定的な収入の確保を行います。
また、経年劣化した施設は経済合理性に基づく判断により、必要に応じて建替え・リニューアル工事を行います。なお、かかる工事を行う際には、一定期間テナントの退去が必要になることによるキャッシュフローの変動が、ポートフォリオ全体に過大な影響を与えないよう留意するものとします。
・物流施設特化戦略
取得物件の選定に当たっては、物流事業に精通した本資産運用会社スタッフの専門性を活用し、立地及び施設仕様等において実用性と汎用性の高い物件の取得を目指します。三井物産株式会社の顧客ネットワークを活用するとともに、独自のリーシング部門を組成し、スペース需要の探索を行い、最適なリーシングの実現を図ります。
・財務戦略
保守的な借入比率を維持しつつ、効率的な資金調達手段を選択することによって、安定的かつ低廉なコストによる資金調達を行います。
(ハ)投資対象
本投資法人の物流施設への投資は、エリア・地域の機能を重視して行います。
投資対象エリアとしては、消費者サービスに注力している宅配業者や通信販売事業者の成長並びにサードパーティロジスティクス事業の拡大等を背景として、大消費地周辺及び物流の効率化ニーズに対応し得る国内の配送拠点として利便性の高いエリアに重点をおきます。また、輸出入の動向に応じて貿易港や空港周辺といったゲートウェイ・エリアへの投資についても視野に入れます。地域的には、首都圏、近畿地域、中部地域、九州地域を中心に投資を行います。
物流施設としては、従来の保管型物流施設に加えて少量多品種物流への対応が可能な施設、荷物の短時間滞在を想定した施設等、高機能型物流施設を投資対象とします。
②投資態度
本投資法人は、広範なネットワークを活用した投資機会の獲得と本資産運用会社の専門性を活かした主として物流施設(物流関連インフラの用途に供される不動産を含みます。)の用途に供されている優良不動産の選択投資により、ポートフォリオの継続的な成長を目指します。また、分散投資と運営管理の最適化によって安定的な収益の確保を図ります。
(イ)取得方針
a. 物流施設のタイプ及び用途
物流施設賃貸事業において中長期にわたる競争優位性及び収益の安定性を確保できる高機能型物流施設として、次に掲げる物流施設を投資対象とします。
(注)TC (Transfer Center)/ DC (Distribution Center) 型物流センターとは、在庫を前提としない又は短期間の在庫を前提とした物流センターをいいます。
b. 重点評価項目
物件の取得に際し、物流施設としての特性に着目して、下記の重点評価項目について基本調査を行います。
ⅰ. テナント
賃貸収入の安定と収益性確保の観点から、テナントの信用状況、業種及びその業況トレンド、継続的な使用の見込み、賃料水準及び賃貸借条件について評価を行います。
ⅱ. 立地
物流業務を行う上で重要視される次のポイントに関して個別物件の特性を精査し、これらの要素を総合的に勘案して取得不動産としての適否を判断します。
・消費地、生産地への近接性
・高速道路及び主要道路へのアクセス
・港湾・空港・鉄道コンテナ駅・トラックターミナルへのアクセス
・接道状況
・労働力確保の容易性と通勤利便性
・周辺環境(自然環境、夜間操業の可否や物流立地としての将来性)
・都市計画等
ⅲ. 規模
原則として、延床面積6,000㎡以上の施設とします。
ⅳ. 建物の状況
・耐震性
新耐震基準(昭和56年に改正された建築基準法(昭和25年法律第201号。その後の改正を含みます。)(以下「建築基準法」といいます。)に基づく建物等の耐震基準を指します。以下同じです。)に適合しているか又は同等の水準が保たれているもの
・主要施設
構造、有効天井高、有効柱間隔、床耐荷重、床仕上げ(防塵機能の有無)、バース(荷物の積み降ろし場所)の特徴(両面・片面、高床・低床)、ローディングベイ(トラック・トレーラー・輸送用コンテナを施設につける場所)、駐車場・ヤードの広さ、庇(ひさし)、事務所、休憩室、スロープ、ランプウェイ
・設備
エレベーター、垂直搬送機、空調・照明(作業環境)、電気通信容量・ドックレベラー(トラック後部とバースとの段差を調整する設備)
・汎用性
他テナントへの汎用性、分割利用の可能性
ⅴ. 築年数
築年数については、個別物件の耐用年数を考慮して中長期の安定運用に耐え得るものとします。特に、築年の古い物件については修繕費や更新費の将来予測に不確実性を伴うことから、経年劣化の状態を調査し遵法性の問題も十分に確認の上、取得不動産としての適否を慎重に判断します。
ⅵ. 土壌
土壌については、原則として、(i)人為的な土壌汚染のおそれがないことが確認できたもの、又は(ii)土壌汚染対策法(平成14年法律第53号。その後の改正を含みます。以下「土壌汚染対策法」といいます。)その他の環境関連法令、及び各地方自治体の条例等に従って適切に人為的な土壌汚染が解消されているものを取得対象とし、土壌汚染対策法上の要措置区域に該当する場合には、原則として取得対象とはしないこととします。
ただし、人為的な土壌汚染が存在する場合又は人為的土壌汚染の可能性が一定限度以上ある場合であっても、汚染の内容、範囲、原因(人為的要因か、又は自然的要因か)等汚染状況の調査・確認を行った上で、(i)土壌汚染対策法その他の環境関連法令、及び各地方自治体の条例等に従い適切に処理されているもの、(ii) 汚染原因及び範囲の特定等により、将来予想される経済的損失が合理的に予測できるもの、(iii) 汚染原因及び範囲の特定等はできないが、土壌調査会社等の保証に基づく保険等により、将来発生し得る汚染処理対策費用その他の経済的損失の上限を設定できる見込があるものについては、別途定める「土壌に関する評価・判断のための自主基準」に従った投資適格性の評価・判断を行い、かかる自主基準を満たした場合には投資できるものとします。かかる汚染状況の調査・確認にあたっては、土壌汚染対策法や各条例に照らし合わせながら、売主及び専門家等と協議し、汚染状況の確認のための表層土壌調査を行い、可能な限り汚染物質の種類や範囲の特定を行うとともに、必要に応じて地下水調査等の追加調査を行い、可能な限り汚染範囲を詳細に特定します。なお、かかる自主基準について、将来、法令の改正が行われた場合、必要に応じて適宜基準内容の見直しを行います。
<土壌に関する評価・判断のための自主基準>■ 当該土地から生じる有害物質の流失・飛散及び地下水への浸透等によって、内部及び周辺環境に影響が及ばないよう汚染土壌に対して適切な処理が施されていること、又は当該土地の形状、地下水の経路、汚染土壌に存在する有害物質の性質等に照らし内部及び周辺環境に影響が及ぶ懸念がないこと。
■ 将来、汚染処理の実施が必要となる場合に備えて、汚染処理対策費用の合理的な予測又は保険等による汚染処理対策費用の上限の設定が可能で、かつ当該汚染処理対策費用を前提としても当該物件の収益性が確保されていること。
■ 将来、当該土地の売却を行う場合、土壌汚染を理由として、流動化への支障や資産価値の大幅な減少の懸念がないこと。
(注)土壌汚染の原因には、主に人為的原因と自然的原因があります。人為的な汚染は、工場等での生産活動で原料として使われる、又は製品に含まれる有害物の取扱いに際して、こぼれ・飛散等により土中に浸透すること等に起因して発生します。また、埋立て・土壌改良を行う際に運び込まれた土が汚染されていたことにより発生する場合もあります。一方、自然的原因は、土壌中の成分として、元来その土壌に重金属など特定の元素が多く含まれているケースが挙げられ、環境省の定める基準(「土壌汚染対策法の施行について」(環水土第20号平成15年2月4日。その後の改正を含みます。)(別紙1)「土壌中の特定有害物質が自然的原因によるものかどうかの判定方法」)に従って判断されます。また、汚染の状況によっては、人為的、自然的原因の判断が困難な場合があります。
本資産運用会社では、土壌評価の恣意性の排除と的確性の確保を図るために、具体的には、以下の土壌評価ワークフローに従って個別物件の投資適格性の判断を行います。
<土壌評価ワークフロー>ⅶ. 権利関係
・共有物件及び区分所有物件
原則として対象外としますが、不動産全体の処分、利用への関与の度合いや権利割合、他の共有者及び区分所有者の状況等を勘案して判断します。
・信託受益権を準共有する物件
原則として対象外としますが、信託不動産全体の処分、利用への関与の度合いや権利割合、他の準共有者の状況、信託受託者の状況などを勘案して判断します。
・借地物件
借地契約の内容と収益性、権利の安定性を勘案して判断します。
・担保権・用益物権付着物件
物件取得に当たり当該不動産に付着している権利関係の完全な解消が可能なものに限定して判断します。
・底地物件
物流立地の優位性、建物所有者との間の土地賃貸借契約の内容と収益性、権利の安定性、将来の建物取得や開発の可能性を勘案して判断します。
c. ポートフォリオ構築
ⅰ. 投資地域
経済変動及び地震等の特定地域に重大な影響を及ぼす事情による収益変動を抑制するため、本投資法人は、ポートフォリオの地理的分散も考慮します。本資産運用会社は、人口分布、域内総生産、消費地と生産地市場、港湾物流等の物流動向及びニーズを測る指標を考慮し、各地域区分の中長期的な投資比率の目標を以下のとおり定めています。
ただし、かかる目標数値は中長期的な数値であることから、その達成が約束されるものではなく、また、今後の資産取得の過程で一時的に当該数値どおりにならない場合もあり得ます。
ⅱ. 投資額
・1物件当たりの取得価格(税金を含む必要費用を除きます。)は、原則としてポートフォリオ全体の40%以内とします。
・1物件当たりの取得価格(税金を含む必要費用を除きます。)は、原則として10億円以上とします。
・合理的な市場価格に基づいて取得するものとします。また、利害関係者(注1)から取得する場合の取得価格(税金を含む必要費用を除きます。)は、不動産鑑定士による鑑定評価額又は価格調査の金額(注2)以下とします。
(注1)「利害関係者」とは、本資産運用会社の利益相反対策ルールに定義される、(i)投信法第201条第1項に規定される利害関係人等、(ii)本資産運用会社の発行済み株式の100分の5以上を保有している株主、(iii)前記(ii)に該当する者の議決権の50%超を保有する法人、(iv)前記(ii)又は(iii)に該当する者が、直接又は間接に議決権の50%超を保有する法人、(v)前記(i)又は(ii)に該当する者が過半の出資、匿名組合出資又は優先出資を行っている特別目的会社、及び(vi)前記(i)又は(ii)に該当する者にアセットマネジメント業務を委託している法人をいいます。
(注2)「価格調査の金額」とは、対象不動産について鑑定評価の要件を満たさない事由が有る場合に、不動産鑑定士(ただし、本資産運用会社から独立した者であることを要します。)が当該要件を満たしたものと想定して不動産鑑定評価基準に則った手法により算定した価格をいいます。例えば、対象不動産が未竣工で、詳細な確認を行うことが困難である場合に、不動産鑑定士が調査の基準となった時点で対象不動産が予定どおり竣工したものと想定して不動産鑑定評価基準に則して算定した価格が該当します。
ⅲ. 特定不動産の割合等
本投資法人は、その有する特定資産の価格の合計額に占める特定不動産(不動産、不動産の賃借権若しくは地上権又は不動産の所有権、土地の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権をいいます。)の価格の合計額の割合が100分の75以上となるようにその資産を運用します。
本投資法人は、その有する資産の総額のうちに占める租税特別措置法施行規則(昭和32年大蔵省令第15号。その後の改正を含みます。)第22条の19に規定する不動産等の価額の割合が100分の70以上となるようにその資産を運用するものとします。
d. 三井物産株式会社、三井住友信託銀行株式会社及びケネディクス株式会社との協働体制
本投資法人及び本資産運用会社は、三井物産株式会社、三井住友信託銀行株式会社及びケネディクス株式会社とそれぞれ以下に記載する協定書を締結しており、これを梃子に密接に連携・協働して物件の取得機会拡大を図ることにより、着実な外部成長を目指していきます。
ⅰ. 三井物産株式会社及びケネディクス株式会社による情報提供
三井物産株式会社及びケネディクス株式会社は、その保有する広範なネットワークから収集される不動産情報を有しています。また、それぞれの顧客基盤と情報ネットワークを活用して企業の物流拠点新設ニーズを早期に入手し、かかるニーズに合致した物流施設について、特別目的会社等の開発主体となる法人への出資を通じた開発を企図しています。本投資法人及び本資産運用会社は、これらの情報を活用するため、両社との間で、それぞれ「物流不動産取得のサポートに関する協定書」を締結しています。
・情報の提供
三井物産株式会社及びケネディクス株式会社は、収益用不動産の売却・仲介情報又は開発型物件情報を取得した場合、本資産運用会社に提供する情報として適切と判断する情報を速やかに本資産運用会社に書面で通知します。
・売却・仲介情報及び開発型物件情報の検討
本資産運用会社は、本投資法人による購入の検討を開始する場合には、検討を開始する旨及び検討期間を書面で通知します。
・優先交渉権
検討の結果、対象不動産の購入を意図する場合はその旨通知し、三井物産株式会社及びケネディクス株式会社は、本資産運用会社に対し、対象不動産の取得に関して他に優先して交渉を行う権利を付与し、又は第三者をして付与せしめるよう努力するものとします。
ⅱ. 三井住友信託銀行株式会社による情報提供等
本投資法人及び本資産運用会社は、三井住友信託銀行株式会社の保有する広範なネットワークから収集される不動産情報を活用するとともに、開発型物件取得に関して三井住友信託銀行株式会社の支援を受けるため、同社との間で、「不動産等の仲介情報提供に関する基本協定書」及び「開発型物件取得のサポートに関する協定書」を締結しています。
-仲介情報提供
・情報の提供
三井住友信託銀行株式会社が収益用不動産の売却・仲介情報を取得した場合、速やかに本資産運用会社に書面で通知します。
・売却・仲介情報の検討
本資産運用会社は、本投資法人による購入の検討を開始する場合には、検討を開始する旨及び検討期間を書面で通知します。
-開発型物件取得のサポート
・開発型物件取得に関する協力
三井住友信託銀行株式会社は、本投資法人による開発型物件の取得に関するスキームに対し助言するとともに、三井物産株式会社及びケネディクス株式会社と協力して、特別目的会社等の対象不動産の開発主体となる法人への投融資又はその募集を前向きに検討します。
・優先交渉権
三井住友信託銀行株式会社は、当該開発法人が、本資産運用会社に対して対象不動産に関して他に優先して交渉を行う権利を付与することに協力します。
ⅲ. 三井物産株式会社の業務支援
本投資法人及び本資産運用会社は、三井物産株式会社が保有する人的・物的資源、物流分野における知識・経験・ノウハウ及び国内外のネットワークを利用して、本投資法人の資産取得業務を効率的かつ効果的に行うべく、同社との間で「物件取得における業務支援サービスに関する基本協定書」を締結しています。本資産運用会社は、同契約に基づいて以下のサービスの提供を受けます。
・マーケットリサーチサービス
国内外の物流市場動向、物流ニーズの現況と将来動向の情報収集及び分析に対するサポート業務
(ロ)デューデリジェンス
a. 投資適格性の判断
本資産運用会社は、投資対象となる不動産関連資産(後記「(2) 投資対象 ① 投資対象とする資産の種類」に定義されます。以下同じです。)の投資適格性を判断するために、当該投資不動産について、デューデリジェンスを実施します。
(注)PML(Probable Maximum Loss)とは、地震による予想最大損失率を意味します。PMLには個別物件に関するものと、ポートフォリオ全体に関するものがあります。PMLについての統一された厳密な定義はありませんが、本書においては、想定した予定使用期間(50年=一般的建物の耐用年数)中に、想定される最大規模の地震(475年に一度起こる大地震=50年間に起こる可能性が10%の大地震)によりどの程度の被害を被るかを、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率(%)で示したものを意味します。以下同じです。
b. 独立した外部業者への調査委託
専門性、客観性、透明性の観点から、独立した外部業者へ調査を委託します。
(ハ)運用管理方針
本資産運用会社は、個別の投資対象不動産の運用管理において、中長期的な優位性の維持・向上と安定した収益の確保を図ります。
a. リーシング
本資産運用会社は、三井物産株式会社の協力を得て、各地域の物流施設・テナント情報に精通した仲介会社とのネットワークを築くことにより、又は本資産運用会社が構築した独自のネットワークを最大限活用して、スペース需要・賃料水準の把握とリーシング力の強化を図ります。また、リーシングに際しては、テナントの業種、取扱商品や上記諸要因を総合的に勘案して、中長期安定運用の基本方針に沿って判断します。
b. 賃貸借契約の更改
既存テナントへの中長期的な賃貸を基本方針とします。
テナントとの賃貸借契約の更改に当たっては、ポートフォリオ全体の契約条件等を念頭において、テナントの与信状況を踏まえ適正な賃料水準、契約期間、その他条件を設定して契約更改を行います。
c. テナントリレーション
テナントと継続的なコミュニケーションを図り、テナントの動向やニーズを把握して適切かつ迅速な対応策を実施することで、テナントの満足度向上と信頼関係の構築を図り、安定的な収入の確保を行います。
d. バリューアップ
運用不動産の物理的・機能的価値の維持向上及びテナントの満足度向上を図るため、(ⅰ)大規模修繕、(ⅱ)リニューアル、(ⅲ)増床・増築及び建替えを実施します。工事実施に当たっては、ポートフォリオ全体の収支安定性を確保するために、工事費用の平準化に留意するとともに、一定期間テナントの退去が必要になることによるキャッシュフローの変動が、本投資法人のポートフォリオ全体に過大な影響を与えないよう留意します。
ⅰ. 大規模修繕
運用不動産の取得に際して策定した大規模修繕計画に基づいて、建物の経年劣化への対応、機能維持を目的とした設備機器の修繕・更新を行います。
ⅱ. リニューアル
テナントの施設用途に対応した機能、快適性を向上させるために、事務所スペースのOAフロアへの変更、情報通信インフラの整備、作業員休憩室の設置、外壁・外構の美観整備等のリニューアルを実施します。
ⅲ. 増床・増築及び建替え
テナントの要請、施設の賃貸借ニーズ、容積率の消化状況等を考慮して、物件の増床及び増築を適宜実施することにより、収支条件の改善を図ります。また、賃貸マーケットにおいて立地優位性があり、建物・設備更新により競争力向上が見込まれる場合や経年劣化に伴い維持管理コスト負担が経済合理性に見合わないと判断される場合は、必要に応じて建替えを行います。
e. プロパティ・マネジメント会社の選定・管理方針
本資産運用会社は、個々の物件について適切なプロパティ・マネジメント会社を選定して、効率的な管理運営を目指します。
ⅰ. 選定方針
プロパティ・マネジメント会社の選定に際しては、原則として、複数の候補会社の経営状態、業務実績、組織体制、報酬水準等を総合的に比較・検討した上で、最適な会社を選定します。
ⅱ. 管理方針
本資産運用会社は、プロパティ・マネジメント会社から各運用不動産に関する収支状況、稼動状況、テナントの動向とニーズ、修繕工事、周辺環境に関して報告を受け、将来の対応に関して協議を行います。また、プロパティ・マネジメント会社のパフォーマンス・チェック及び評価を行い、業務レベルの維持・向上と業務報酬の適正化を図ります。
f. 保有期間
本資産運用会社は、原則として中長期保有を目的とした資産の運用を行います。なお、中長期とは、5年以上の期間をいうものとします。
(ニ)資産管理計画
本資産運用会社は、「運用ガイドライン」に従って、本投資法人の運用資産の運用管理に係る基本方針として、長期資産管理計画及び年度資産管理計画から構成される資産管理計画の立案及び管理を行います。本資産管理計画は、投資委員会及び内部管理委員会への諮問を経た上で、取締役会の決議により決定されます。本資産運用会社は、物件特性及びマーケット状況を踏まえ、変更が適切と判断する場合は、資産管理計画の変更を行います。個別運用不動産及びポートフォリオ全体の収支実績を厳格に管理し、年度資産管理計画と実績に乖離が見られる場合には、その原因を明らかにして適切な対応を行うとともに、年度資産管理計画の見直しが必要と判断される場合には、速やかに変更年度資産管理計画を策定します。また、長期資産管理計画は、一年に一度見直しを行います。
(ホ)売却方針
本投資法人は、不動産関連資産を中長期的観点から保有するものとし、短期的にこれらを売却しないものとします。
ただし、ポートフォリオ全体の構成、物流ニーズの変化、個別物件の状況、収益性の見通し、周辺環境の変化等を総合的に判断した結果、売却がポートフォリオの収益の安定に資するものと判断される場合には、適切な時期及び機会での売却を検討することがあります。
(ヘ)付保方針
a. 損害保険
本資産運用会社は、資産運用において、災害及び事故等による建物の損害又は対人対物事故による第三者への損害賠償を担保するため、投資対象不動産に適切な損害保険(火災保険及び賠償責任保険等)の付保を行います。
b. 地震保険
本資産運用会社は、資産運用において、専門家による地震リスク診断に基づき地震により生じる建物の損害や収益の大幅な減少に関して検討・判断します。個別不動産のPML値が20%を超える場合に、地震保険の付保を検討します。付保に当たっては、地震発生時に予想される各運用不動産及びポートフォリオ全体に与える影響と保険料負担が収益に与える影響を比較検討した上で決定します。
(ト)財務方針
a. デットファイナンス
ⅰ. 安定した収益の確保及び運用資産を着実に成長させることを目的として資金の借入れ又は投資法人債(短期投資法人債を含みます。)の発行を行うことがあります。かかる借入れ及び投資法人債により調達した金銭の使途は資産の取得、修繕、分配金の支払、本投資法人の運営に要する資金又は債務の返済(敷金及び保証金の返還並びに借入金及び投資法人債の債務の返済を含みます。)等とします(規約第37条第1項及び第2項)。
ⅱ. デットファイナンスの実行に当たっては、資本市場、金融環境及び本投資法人の資本構成やテナントとの賃貸借条件、既存投資主への影響等を総合的に考慮し、将来にわたる経済・社会情勢の変化を予測の上、長期・短期の借入期間及び固定・変動の金利形態といった観点から効率的な資金調達手段を選定します。
ⅲ. 資金を借り入れる場合は、金融商品取引法第2条第3項第1号に規定する適格機関投資家(租税特別措置法第67条の15に規定する機関投資家に限ります。)からの借入れに限ります(規約第37条第1項)。
ⅳ. 借入金及び投資法人債発行の限度額は、それぞれ1兆円とし、かつ、その合計額が1兆円を超えないものとします(規約第37条第4項)。
ⅴ. 資金の借入れ又は投資法人債の発行を行う場合、本投資法人は運用資産を担保として提供することがあります(規約第37条第3項)。
ⅵ. 本投資法人の資産総額に対して借入額及び投資法人債発行額の残高が占める割合(以下「負債割合」といいます。)の上限については60%を目処としますが、新たな資産の取得等に伴って一時的に負債割合が60%を超えることがあります。なお、当面の間は財務の健全性及び将来の成長余力を確保するため、より低い負債割合を保ち、保守的な運用を行います。
ⅶ. 低廉な借入コストを実現するべく、借入期間、金利形態、担保設定の有無等の借入諸条件を、借入先候補となる複数の適格機関投資家と交渉の上、比較を行って有利な条件を採用します。
ⅷ. 将来の資産の追加取得又は敷金・保証金の返還に係る必要資金の機動的な調達を目的として、極度貸付枠設定契約やコミットメントライン契約等の、事前の借入枠設定又は随時借入れの予約契約を締結することがあります。
b. エクイティファイナンス
ⅰ. 資産の取得や修繕等、本投資法人の運営に要する資金、又は債務の返済(敷金及び保証金並びに借入金及び投資法人債の債務の返済を含みます。)等の資金手当てを目的として新投資口の発行を機動的に行います。
ⅱ. 新投資口の発行については、負債割合等の本投資法人の財務状態を考慮し、投資口の希薄化にも配慮の上、決定します。
c. デリバティブ取引
本投資法人は、デリバティブ取引に係る権利(投資信託及び投資法人に関する法律施行令(平成12年政令第480号。その後の改正を含みます。)(以下「投信法施行令」といいます。)第3条第2号に定めるものをいいます。)への投資を、本投資法人に係る負債から生じる為替リスク、金利変動リスクその他のリスクをヘッジすることを目的としたものに限って行うことがあります(規約第33条第2項)。
d. 現預金管理
ⅰ. 本投資法人は、運営に当たって想定される資金ニーズ(修繕及び資本的支出、分配金の支払い、小口債務の返済、本投資法人の運営に関わる運転資金、テナント預り金等の返還又は運用不動産の新規購入等)に対応するため、妥当と考えられる金額の現預金を常時保有します。
ⅱ. 本投資法人は、余剰資金の運用を目的として、有価証券又は金銭債権に投資することがあります。その場合、安全性と換金性を重視して投資対象を選定します(規約第33条第1項)。
ⅲ. 本投資法人は、テナントから預かった敷金及び保証金を資金調達手段として活用することがあります。
e. 利益超過分配
本投資法人は、以下の基本方針に基づき、一時的な利益超過分配を実施します。
・ 本投資法人は、以下の2つの場合に利益超過分配を実施し、それ以外の場合には原則として利益超過分配を行わない方針です。
(ⅰ)本投資法人がOBR(Own Book Redevelopment:自己バランスシートによる再開発)を実施するにあたり、固定資産除却損その他の会計上の損失が発生し、分配金の金額が大幅に減少することが見込まれる場合に、分配金の総額を平準化するため。
(ⅱ)本投資法人の利益が配当可能利益の100分の90に相当する金額に満たない場合に、本投資法人にかかる課税の特例規定における要件を満たすため。
・ 本投資法人は、利益超過分配を実施する前に物件取得及び売却並びにコストの見直し等による合理的な運用努力によって、OBRに伴い発生する損失の最小化を図ります。利益超過分配の金額は、本投資法人の運用努力によって最小化させた損失額を基準として、当該計算期間に発生した減価償却費の60%(注1)を上限として決定します。
・ 利益超過分配の金額の決定にあたっては、(ⅰ)保有資産の資産価値維持のために必要な資産の確保、(ⅱ)利益超過分配実施後の投資法人LTV水準(50%を上限)(注2)、(ⅲ)利益超過分配実施後の十分な手元流動性の確保についても考慮されます。
(注1)クローズド・エンド型の投資法人は計算期間の末日に計上する減価償却費の100分の60に相当する金額を限度として利益超過分配を行うことが可能となっています。(一般社団法人投資信託協会「不動産投資信託及び不動産投資法人に関する規則」)
(注2)投資法人LTV=(有利子負債合計額+敷金リリース合計額)÷
(保有物件の鑑定評価額の合計額-敷金未リリース合計額+期末現預金残高-予定分配金額)
<利益を超える金銭の分配(出資(投資元本)の払戻し)を実施する場合のイメージ図>(チ)開示方針
a. 本投資法人は、投信法、金融商品取引法、東京証券取引所、一般社団法人投資信託協会等がそれぞれ要請する様式に従って開示を行います。
b. 本投資法人は、資産運用について、投資家に対して迅速かつ正確な情報開示に努めます。
c. 本投資法人は、積極的な情報開示に努めるとともに、投資家にとって分かりやすい情報の提供に努めます。
d. 不動産、不動産の賃借権及び地上権(信託の受益権、有価証券及び匿名組合出資持分の主たる裏付けとなるものを含みます。)について、資産運用報告等により評価額を開示する目的で評価する場合には、原則として不動産鑑定士による鑑定評価等により求めた評価額をもって開示評価額とします。
①基本方針
本投資法人は、中長期にわたる安定した収益の確保を目指して、主として不動産等資産に投資を行うことを通じてその資産の運用を行います。
(イ)物流施設特化型
本投資法人は、物流施設に特化した不動産投資信託として、本資産運用会社の経済・物流動向を見極める専門的能力と物流現場での知識や経験を活用しつつ、中長期的に安定した収益の確保と投資主利益の最大化を目指します。
物流(物的流通)とは、輸送、保管、荷役、包装、流通加工及び情報提供により構成される経済活動であり、生産者と消費者を結び、産業と国民の生活基盤を支える重要な役割(ロジスティクス)を担っています(Flow)。物流過程において使用される物流施設は、保管と入出荷に伴う作業を行うためのスペースを提供すると共に、昨今では、施設内において販売に必要な包装、値札付け、配送先別の仕分け(施設内作業)等が行われています(Stock)。このように、物流施設は、国民の経済活動に密接な関係をもつ不動産であり、物流施設に対する根本的な需要は長期的に安定しているものと本投資法人は考えています。
近年、物流全体の最適化を志向するサプライ・チェーン・マネジメント(注)が浸透すると共に、消費者ニーズの多様化に対応できる物流システムの構築が急務となっています。受発注や在庫管理に係る高度な情報処理や流通加工等、多岐にわたる付加価値の高いサービス提供に対応できるスペースや設備を備え、施設内作業が効率的に行えるように設計された、実用性と汎用性の高い物流施設の利用ニーズが高まっています。
(注)メーカー、卸、小売業者等企業間をまたがって資材の調達、物の生産及び出荷から、販売を通じて最終顧客に至るまでの物流全体を総合的に管理する経営手法をいいます。
更に、在庫とコストを削減するために物流拠点を集約化する傾向が強まっていることや、生産拠点が海外にシフトしていることに伴って、国内物流網の再構築が進められており、新しい物流施設の供給が求められています。また、資産効率の向上と財務体質強化の必要性から、保有不動産の流動化ニーズが顕著となり、物流施設の保有と利用の分離が進んでいます。
こうした流れを受けて、物流施設の新たな保有者としての本投資法人の社会的意義は大きく、また、かかる本投資法人の成長は、本資産運用会社の運用能力並びに本資産運用会社のスポンサーの各種サポートを最大限活用することにより図られるものと考えられます。
(ロ)投資戦略
本投資法人は、本資産運用会社に運用を委託して、中長期的に安定した収益の確保と投資主利益の最大化を実現するために、下記の戦略を実行させます。
・投資運用戦略
長期安定的な収入が見込める物件の取得を行い、効率的な運用管理を行うことによって運用収益の向上を目指します。また、特定地域に重大な影響を及ぼす事情による収益変動を抑制するため、ポートフォリオの地理的分散も考慮します。テナントリレーションを重視して、顧客満足度を向上させることで稼働率の維持向上を図り、安定的な収入の確保を行います。
また、経年劣化した施設は経済合理性に基づく判断により、必要に応じて建替え・リニューアル工事を行います。なお、かかる工事を行う際には、一定期間テナントの退去が必要になることによるキャッシュフローの変動が、ポートフォリオ全体に過大な影響を与えないよう留意するものとします。
・物流施設特化戦略
取得物件の選定に当たっては、物流事業に精通した本資産運用会社スタッフの専門性を活用し、立地及び施設仕様等において実用性と汎用性の高い物件の取得を目指します。三井物産株式会社の顧客ネットワークを活用するとともに、独自のリーシング部門を組成し、スペース需要の探索を行い、最適なリーシングの実現を図ります。
・財務戦略
保守的な借入比率を維持しつつ、効率的な資金調達手段を選択することによって、安定的かつ低廉なコストによる資金調達を行います。
(ハ)投資対象
本投資法人の物流施設への投資は、エリア・地域の機能を重視して行います。
投資対象エリアとしては、消費者サービスに注力している宅配業者や通信販売事業者の成長並びにサードパーティロジスティクス事業の拡大等を背景として、大消費地周辺及び物流の効率化ニーズに対応し得る国内の配送拠点として利便性の高いエリアに重点をおきます。また、輸出入の動向に応じて貿易港や空港周辺といったゲートウェイ・エリアへの投資についても視野に入れます。地域的には、首都圏、近畿地域、中部地域、九州地域を中心に投資を行います。
物流施設としては、従来の保管型物流施設に加えて少量多品種物流への対応が可能な施設、荷物の短時間滞在を想定した施設等、高機能型物流施設を投資対象とします。
②投資態度
本投資法人は、広範なネットワークを活用した投資機会の獲得と本資産運用会社の専門性を活かした主として物流施設(物流関連インフラの用途に供される不動産を含みます。)の用途に供されている優良不動産の選択投資により、ポートフォリオの継続的な成長を目指します。また、分散投資と運営管理の最適化によって安定的な収益の確保を図ります。
(イ)取得方針
a. 物流施設のタイプ及び用途
物流施設賃貸事業において中長期にわたる競争優位性及び収益の安定性を確保できる高機能型物流施設として、次に掲げる物流施設を投資対象とします。
| 施設タイプ | 用途 |
| 消費者物流対応型 | 消費地向けTC/DC型物流センター(注) |
| 定温・定湿管理機能・流通加工機能型物流センター | |
| 宅配・通信販売・路線業者用基幹ハブや集配地域をカバーした配送センター | |
| 生産者物流対応型 | 港湾・空港周辺のゲートウェイに立地する輸出入物流センター |
| 製品ストック・配送拠点型物流センター | |
| その他 | 航空貨物取扱エクスプレス・センター |
| 文書保存/貴重品保管/データ保存セキュリティ機能を備えたトランクルーム |
(注)TC (Transfer Center)/ DC (Distribution Center) 型物流センターとは、在庫を前提としない又は短期間の在庫を前提とした物流センターをいいます。
b. 重点評価項目
物件の取得に際し、物流施設としての特性に着目して、下記の重点評価項目について基本調査を行います。
ⅰ. テナント
賃貸収入の安定と収益性確保の観点から、テナントの信用状況、業種及びその業況トレンド、継続的な使用の見込み、賃料水準及び賃貸借条件について評価を行います。
ⅱ. 立地
物流業務を行う上で重要視される次のポイントに関して個別物件の特性を精査し、これらの要素を総合的に勘案して取得不動産としての適否を判断します。
・消費地、生産地への近接性
・高速道路及び主要道路へのアクセス
・港湾・空港・鉄道コンテナ駅・トラックターミナルへのアクセス
・接道状況
・労働力確保の容易性と通勤利便性
・周辺環境(自然環境、夜間操業の可否や物流立地としての将来性)
・都市計画等
ⅲ. 規模
原則として、延床面積6,000㎡以上の施設とします。
ⅳ. 建物の状況
・耐震性
新耐震基準(昭和56年に改正された建築基準法(昭和25年法律第201号。その後の改正を含みます。)(以下「建築基準法」といいます。)に基づく建物等の耐震基準を指します。以下同じです。)に適合しているか又は同等の水準が保たれているもの
・主要施設
構造、有効天井高、有効柱間隔、床耐荷重、床仕上げ(防塵機能の有無)、バース(荷物の積み降ろし場所)の特徴(両面・片面、高床・低床)、ローディングベイ(トラック・トレーラー・輸送用コンテナを施設につける場所)、駐車場・ヤードの広さ、庇(ひさし)、事務所、休憩室、スロープ、ランプウェイ
・設備
エレベーター、垂直搬送機、空調・照明(作業環境)、電気通信容量・ドックレベラー(トラック後部とバースとの段差を調整する設備)
・汎用性
他テナントへの汎用性、分割利用の可能性
ⅴ. 築年数
築年数については、個別物件の耐用年数を考慮して中長期の安定運用に耐え得るものとします。特に、築年の古い物件については修繕費や更新費の将来予測に不確実性を伴うことから、経年劣化の状態を調査し遵法性の問題も十分に確認の上、取得不動産としての適否を慎重に判断します。
ⅵ. 土壌
土壌については、原則として、(i)人為的な土壌汚染のおそれがないことが確認できたもの、又は(ii)土壌汚染対策法(平成14年法律第53号。その後の改正を含みます。以下「土壌汚染対策法」といいます。)その他の環境関連法令、及び各地方自治体の条例等に従って適切に人為的な土壌汚染が解消されているものを取得対象とし、土壌汚染対策法上の要措置区域に該当する場合には、原則として取得対象とはしないこととします。
ただし、人為的な土壌汚染が存在する場合又は人為的土壌汚染の可能性が一定限度以上ある場合であっても、汚染の内容、範囲、原因(人為的要因か、又は自然的要因か)等汚染状況の調査・確認を行った上で、(i)土壌汚染対策法その他の環境関連法令、及び各地方自治体の条例等に従い適切に処理されているもの、(ii) 汚染原因及び範囲の特定等により、将来予想される経済的損失が合理的に予測できるもの、(iii) 汚染原因及び範囲の特定等はできないが、土壌調査会社等の保証に基づく保険等により、将来発生し得る汚染処理対策費用その他の経済的損失の上限を設定できる見込があるものについては、別途定める「土壌に関する評価・判断のための自主基準」に従った投資適格性の評価・判断を行い、かかる自主基準を満たした場合には投資できるものとします。かかる汚染状況の調査・確認にあたっては、土壌汚染対策法や各条例に照らし合わせながら、売主及び専門家等と協議し、汚染状況の確認のための表層土壌調査を行い、可能な限り汚染物質の種類や範囲の特定を行うとともに、必要に応じて地下水調査等の追加調査を行い、可能な限り汚染範囲を詳細に特定します。なお、かかる自主基準について、将来、法令の改正が行われた場合、必要に応じて適宜基準内容の見直しを行います。
<土壌に関する評価・判断のための自主基準>■ 当該土地から生じる有害物質の流失・飛散及び地下水への浸透等によって、内部及び周辺環境に影響が及ばないよう汚染土壌に対して適切な処理が施されていること、又は当該土地の形状、地下水の経路、汚染土壌に存在する有害物質の性質等に照らし内部及び周辺環境に影響が及ぶ懸念がないこと。
■ 将来、汚染処理の実施が必要となる場合に備えて、汚染処理対策費用の合理的な予測又は保険等による汚染処理対策費用の上限の設定が可能で、かつ当該汚染処理対策費用を前提としても当該物件の収益性が確保されていること。
■ 将来、当該土地の売却を行う場合、土壌汚染を理由として、流動化への支障や資産価値の大幅な減少の懸念がないこと。
(注)土壌汚染の原因には、主に人為的原因と自然的原因があります。人為的な汚染は、工場等での生産活動で原料として使われる、又は製品に含まれる有害物の取扱いに際して、こぼれ・飛散等により土中に浸透すること等に起因して発生します。また、埋立て・土壌改良を行う際に運び込まれた土が汚染されていたことにより発生する場合もあります。一方、自然的原因は、土壌中の成分として、元来その土壌に重金属など特定の元素が多く含まれているケースが挙げられ、環境省の定める基準(「土壌汚染対策法の施行について」(環水土第20号平成15年2月4日。その後の改正を含みます。)(別紙1)「土壌中の特定有害物質が自然的原因によるものかどうかの判定方法」)に従って判断されます。また、汚染の状況によっては、人為的、自然的原因の判断が困難な場合があります。
本資産運用会社では、土壌評価の恣意性の排除と的確性の確保を図るために、具体的には、以下の土壌評価ワークフローに従って個別物件の投資適格性の判断を行います。
<土壌評価ワークフロー>ⅶ. 権利関係
・共有物件及び区分所有物件
原則として対象外としますが、不動産全体の処分、利用への関与の度合いや権利割合、他の共有者及び区分所有者の状況等を勘案して判断します。
・信託受益権を準共有する物件
原則として対象外としますが、信託不動産全体の処分、利用への関与の度合いや権利割合、他の準共有者の状況、信託受託者の状況などを勘案して判断します。
・借地物件
借地契約の内容と収益性、権利の安定性を勘案して判断します。
・担保権・用益物権付着物件
物件取得に当たり当該不動産に付着している権利関係の完全な解消が可能なものに限定して判断します。
・底地物件
物流立地の優位性、建物所有者との間の土地賃貸借契約の内容と収益性、権利の安定性、将来の建物取得や開発の可能性を勘案して判断します。
c. ポートフォリオ構築
ⅰ. 投資地域
経済変動及び地震等の特定地域に重大な影響を及ぼす事情による収益変動を抑制するため、本投資法人は、ポートフォリオの地理的分散も考慮します。本資産運用会社は、人口分布、域内総生産、消費地と生産地市場、港湾物流等の物流動向及びニーズを測る指標を考慮し、各地域区分の中長期的な投資比率の目標を以下のとおり定めています。
ただし、かかる目標数値は中長期的な数値であることから、その達成が約束されるものではなく、また、今後の資産取得の過程で一時的に当該数値どおりにならない場合もあり得ます。
| 地域区分 | 主たる対象地域 | 投資比率 | |
| 首都圏 | 湾岸部 | 品川区(大井等)、江東区(新木場、潮見、辰巳等)、大田区(羽田周辺等)、横浜市、川崎市、浦安市、船橋市 | 50~70% |
| 内陸部 | 国道16号線周辺、東京都多摩地区、埼玉県南部、神奈川県東部、千葉県北西部 | ||
| 近畿地域 | 大阪湾岸部及び消費地に近接している内陸部で大阪市・阪神間・京阪間、近畿道周辺 | 30~50% | |
| 中部地域 | 名古屋港エリア、小牧市、春日井市、豊田市 | ||
| 九州地域 | 福岡市 | ||
| その他 | 消費地に近い等、立地的優位性が確保できる地域 | 5~10% | |
ⅱ. 投資額
・1物件当たりの取得価格(税金を含む必要費用を除きます。)は、原則としてポートフォリオ全体の40%以内とします。
・1物件当たりの取得価格(税金を含む必要費用を除きます。)は、原則として10億円以上とします。
・合理的な市場価格に基づいて取得するものとします。また、利害関係者(注1)から取得する場合の取得価格(税金を含む必要費用を除きます。)は、不動産鑑定士による鑑定評価額又は価格調査の金額(注2)以下とします。
(注1)「利害関係者」とは、本資産運用会社の利益相反対策ルールに定義される、(i)投信法第201条第1項に規定される利害関係人等、(ii)本資産運用会社の発行済み株式の100分の5以上を保有している株主、(iii)前記(ii)に該当する者の議決権の50%超を保有する法人、(iv)前記(ii)又は(iii)に該当する者が、直接又は間接に議決権の50%超を保有する法人、(v)前記(i)又は(ii)に該当する者が過半の出資、匿名組合出資又は優先出資を行っている特別目的会社、及び(vi)前記(i)又は(ii)に該当する者にアセットマネジメント業務を委託している法人をいいます。
(注2)「価格調査の金額」とは、対象不動産について鑑定評価の要件を満たさない事由が有る場合に、不動産鑑定士(ただし、本資産運用会社から独立した者であることを要します。)が当該要件を満たしたものと想定して不動産鑑定評価基準に則った手法により算定した価格をいいます。例えば、対象不動産が未竣工で、詳細な確認を行うことが困難である場合に、不動産鑑定士が調査の基準となった時点で対象不動産が予定どおり竣工したものと想定して不動産鑑定評価基準に則して算定した価格が該当します。
ⅲ. 特定不動産の割合等
本投資法人は、その有する特定資産の価格の合計額に占める特定不動産(不動産、不動産の賃借権若しくは地上権又は不動産の所有権、土地の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権をいいます。)の価格の合計額の割合が100分の75以上となるようにその資産を運用します。
本投資法人は、その有する資産の総額のうちに占める租税特別措置法施行規則(昭和32年大蔵省令第15号。その後の改正を含みます。)第22条の19に規定する不動産等の価額の割合が100分の70以上となるようにその資産を運用するものとします。
d. 三井物産株式会社、三井住友信託銀行株式会社及びケネディクス株式会社との協働体制
本投資法人及び本資産運用会社は、三井物産株式会社、三井住友信託銀行株式会社及びケネディクス株式会社とそれぞれ以下に記載する協定書を締結しており、これを梃子に密接に連携・協働して物件の取得機会拡大を図ることにより、着実な外部成長を目指していきます。
ⅰ. 三井物産株式会社及びケネディクス株式会社による情報提供
三井物産株式会社及びケネディクス株式会社は、その保有する広範なネットワークから収集される不動産情報を有しています。また、それぞれの顧客基盤と情報ネットワークを活用して企業の物流拠点新設ニーズを早期に入手し、かかるニーズに合致した物流施設について、特別目的会社等の開発主体となる法人への出資を通じた開発を企図しています。本投資法人及び本資産運用会社は、これらの情報を活用するため、両社との間で、それぞれ「物流不動産取得のサポートに関する協定書」を締結しています。
・情報の提供
三井物産株式会社及びケネディクス株式会社は、収益用不動産の売却・仲介情報又は開発型物件情報を取得した場合、本資産運用会社に提供する情報として適切と判断する情報を速やかに本資産運用会社に書面で通知します。
・売却・仲介情報及び開発型物件情報の検討
本資産運用会社は、本投資法人による購入の検討を開始する場合には、検討を開始する旨及び検討期間を書面で通知します。
・優先交渉権
検討の結果、対象不動産の購入を意図する場合はその旨通知し、三井物産株式会社及びケネディクス株式会社は、本資産運用会社に対し、対象不動産の取得に関して他に優先して交渉を行う権利を付与し、又は第三者をして付与せしめるよう努力するものとします。
ⅱ. 三井住友信託銀行株式会社による情報提供等
本投資法人及び本資産運用会社は、三井住友信託銀行株式会社の保有する広範なネットワークから収集される不動産情報を活用するとともに、開発型物件取得に関して三井住友信託銀行株式会社の支援を受けるため、同社との間で、「不動産等の仲介情報提供に関する基本協定書」及び「開発型物件取得のサポートに関する協定書」を締結しています。
-仲介情報提供
・情報の提供
三井住友信託銀行株式会社が収益用不動産の売却・仲介情報を取得した場合、速やかに本資産運用会社に書面で通知します。
・売却・仲介情報の検討
本資産運用会社は、本投資法人による購入の検討を開始する場合には、検討を開始する旨及び検討期間を書面で通知します。
-開発型物件取得のサポート
・開発型物件取得に関する協力
三井住友信託銀行株式会社は、本投資法人による開発型物件の取得に関するスキームに対し助言するとともに、三井物産株式会社及びケネディクス株式会社と協力して、特別目的会社等の対象不動産の開発主体となる法人への投融資又はその募集を前向きに検討します。
・優先交渉権
三井住友信託銀行株式会社は、当該開発法人が、本資産運用会社に対して対象不動産に関して他に優先して交渉を行う権利を付与することに協力します。
ⅲ. 三井物産株式会社の業務支援
本投資法人及び本資産運用会社は、三井物産株式会社が保有する人的・物的資源、物流分野における知識・経験・ノウハウ及び国内外のネットワークを利用して、本投資法人の資産取得業務を効率的かつ効果的に行うべく、同社との間で「物件取得における業務支援サービスに関する基本協定書」を締結しています。本資産運用会社は、同契約に基づいて以下のサービスの提供を受けます。
・マーケットリサーチサービス
国内外の物流市場動向、物流ニーズの現況と将来動向の情報収集及び分析に対するサポート業務
(ロ)デューデリジェンス
a. 投資適格性の判断
本資産運用会社は、投資対象となる不動産関連資産(後記「(2) 投資対象 ① 投資対象とする資産の種類」に定義されます。以下同じです。)の投資適格性を判断するために、当該投資不動産について、デューデリジェンスを実施します。
| 評価事項 | 調査事項 | |
| 経済的調査 | テナント評価 | ⅰ.テナントの信用状況 |
| ⅱ.テナントの賃料支払状況 | ||
| ⅲ.テナントの業種と業況トレンド、取扱商品と当該商品市場動向 | ||
| ⅳ.テナントが物流業者の場合、テナントと顧客企業との物流業務委託契約内容 | ||
| ⅴ.賃借目的と用途、物流作業内容と体制 | ||
| ⅵ.港湾運送事業法、倉庫業法等の物流関連法規の遵守状況 | ||
| ⅶ.契約形態、契約期間・内容、過去の賃借実績 | ||
| 市場・物流調査 | ⅰ.近隣マーケットの物流動向と物流ニーズ分析 | |
| ⅱ.物流ニーズに対応する物件特性の把握 | ||
| ⅲ.競合物件とテナント需要動向 | ||
| ⅳ.近隣マーケットの賃料と稼働率、中長期の賃料と稼働率の推移及び将来見通し | ||
| ⅴ.周辺の都市計画、港湾、空港、道路等の物流インフラ開発・整備計画の動向 | ||
| 収益計画 | ⅰ.テナント誘致の競争力 | |
| ⅱ.現行の賃料水準、賃貸借契約形態及び更新の可能性 | ||
| ⅲ.費用水準、支出関連の契約内容及び更新の可能性 | ||
| ⅳ.適正賃料・費用水準の調査、将来予想される費用負担の可能性 | ||
| ⅴ.修繕履歴及び将来予想される修繕費用負担 | ||
| ⅵ.公租公課 | ||
| 物理的調査 | 立地特性 | ⅰ.用途地域、周辺環境からの物流立地としての適格性 |
| ⅱ.物流動向と物流ニーズに基づいた交通立地上の優位性・競争力の把握 | ||
| (消費地への近接性、高速道路インターチェンジ及び主要幹線道路へのアクセス、労働力確保の容易性、主要交通機関からの利便性、接道状況) | ||
| ⅲ.夜間操業の可否、物流立地としての周辺環境の地域将来性 | ||
| ⅳ.港湾地区等の法規制や開発計画に対する公的助成制度の有無 | ||
| 建築・設備・仕様概要 | ⅰ.竣工年月日、主要構造、規模、設計・施工者等 | |
| ⅱ.物流業務の効率性確保の視点から見た主要施設の優劣の把握 | ||
| (構造、有効天井高、有効柱間隔、床耐荷重、床仕上げ、バース、ローディング・ベイ、駐車スペース・ヤード、庇、事務室、休憩室、スロープ、ランプウェイ) | ||
| ⅲ.物流業務の効率性確保の視点から見た設備の優劣の把握 | ||
| (エレベーター、垂直搬送機、空調・照明・電気通信容量、ドックレベラー) | ||
| ⅳ.電気設備、空調設備、給排水衛生設備、防犯設備、昇降機設備、駐車場等の状況 | ||
| 建物・管理診断 | ⅰ.関係法規(建築基準法、消防法(昭和23年法律第186号。その後の改正を含みます。)(以下「消防法」といいます。)、都市計画法(昭和43年法律第100号。その後の改正を含みます。)(以下「都市計画法」といいます。)その他建築法規及び自治体による指導要綱等)の遵守状況等 | |
| ⅱ.設計図書、建築確認通知書、検査済証等の書類調査(遵法性確保の観点から現況との一致を確認。例:メザニン床、駐輪場、守衛所、看板等) | ||
| ⅲ.建物管理状況の良否、管理規約の有無・内容、管理者等へのヒアリング | ||
| ⅳ.施工業者からの保証及びアフターサービス内容 | ||
| ⅴ.外構、屋上、外装、内装、設備等への現地調査 | ||
| ⅵ.建物状況報告書における将来の修繕費見込み | ||
| ⅶ.近隣住民との協定書の有無 | ||
| 評価事項 | 調査事項 | |
| 物理的調査 | 耐震性能診断 | ⅰ.新耐震基準又はそれと同等の性能を有することの確認 |
| ⅱ.地震リスク分析を実施して、PML(予想最大損失率)値(注)を算出 | ||
| ⅲ.地歴調査、地質調査に基づく液状化発生の蓋然性を把握 | ||
| 環境・土壌等 | ⅰ.アスベスト、フロン、PCB等の有害物質の使用・管理状況 | |
| ⅱ.土地利用履歴、土壌等の環境調査 | ||
| 法的調査 | 権利関係 | 売主の権利の確実性の検証を行います。特に借地物件等本投資法人が所有権を有しないか、又は単独では所有権を有しないことになる場合は、以下の点を含め検証を行います。 |
| ⅰ.借地権に関する対抗要件具備の有無及び借地権に優先する他の権利の有無 | ||
| ⅱ.敷地権登記の有無、専有部分と敷地利用権の分離処分の制限及びその登記の有無、持分割合の状況 | ||
| ⅲ.敷金保全措置、長期修繕計画に対する積立金の方針・措置 | ||
| ⅳ.担保の設定状況や契約内容とその継承の有無 | ||
| ⅴ.借地権設定者等と締結された規約、特約等の内容 | ||
| ⅵ.借地権設定者等に関する法人・個人の別その他の属性 | ||
| ⅶ.不動産信託受益権については信託契約の内容 | ||
| ⅷ.不動産関連資産に係わる各種契約等の内容 | ||
| 境界調査 | 境界確定の状況、越境物の有無とその状況 | |
(注)PML(Probable Maximum Loss)とは、地震による予想最大損失率を意味します。PMLには個別物件に関するものと、ポートフォリオ全体に関するものがあります。PMLについての統一された厳密な定義はありませんが、本書においては、想定した予定使用期間(50年=一般的建物の耐用年数)中に、想定される最大規模の地震(475年に一度起こる大地震=50年間に起こる可能性が10%の大地震)によりどの程度の被害を被るかを、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率(%)で示したものを意味します。以下同じです。
b. 独立した外部業者への調査委託
専門性、客観性、透明性の観点から、独立した外部業者へ調査を委託します。
(ハ)運用管理方針
本資産運用会社は、個別の投資対象不動産の運用管理において、中長期的な優位性の維持・向上と安定した収益の確保を図ります。
a. リーシング
本資産運用会社は、三井物産株式会社の協力を得て、各地域の物流施設・テナント情報に精通した仲介会社とのネットワークを築くことにより、又は本資産運用会社が構築した独自のネットワークを最大限活用して、スペース需要・賃料水準の把握とリーシング力の強化を図ります。また、リーシングに際しては、テナントの業種、取扱商品や上記諸要因を総合的に勘案して、中長期安定運用の基本方針に沿って判断します。
b. 賃貸借契約の更改
既存テナントへの中長期的な賃貸を基本方針とします。
テナントとの賃貸借契約の更改に当たっては、ポートフォリオ全体の契約条件等を念頭において、テナントの与信状況を踏まえ適正な賃料水準、契約期間、その他条件を設定して契約更改を行います。
c. テナントリレーション
テナントと継続的なコミュニケーションを図り、テナントの動向やニーズを把握して適切かつ迅速な対応策を実施することで、テナントの満足度向上と信頼関係の構築を図り、安定的な収入の確保を行います。
d. バリューアップ
運用不動産の物理的・機能的価値の維持向上及びテナントの満足度向上を図るため、(ⅰ)大規模修繕、(ⅱ)リニューアル、(ⅲ)増床・増築及び建替えを実施します。工事実施に当たっては、ポートフォリオ全体の収支安定性を確保するために、工事費用の平準化に留意するとともに、一定期間テナントの退去が必要になることによるキャッシュフローの変動が、本投資法人のポートフォリオ全体に過大な影響を与えないよう留意します。
ⅰ. 大規模修繕
運用不動産の取得に際して策定した大規模修繕計画に基づいて、建物の経年劣化への対応、機能維持を目的とした設備機器の修繕・更新を行います。
ⅱ. リニューアル
テナントの施設用途に対応した機能、快適性を向上させるために、事務所スペースのOAフロアへの変更、情報通信インフラの整備、作業員休憩室の設置、外壁・外構の美観整備等のリニューアルを実施します。
ⅲ. 増床・増築及び建替え
テナントの要請、施設の賃貸借ニーズ、容積率の消化状況等を考慮して、物件の増床及び増築を適宜実施することにより、収支条件の改善を図ります。また、賃貸マーケットにおいて立地優位性があり、建物・設備更新により競争力向上が見込まれる場合や経年劣化に伴い維持管理コスト負担が経済合理性に見合わないと判断される場合は、必要に応じて建替えを行います。
e. プロパティ・マネジメント会社の選定・管理方針
本資産運用会社は、個々の物件について適切なプロパティ・マネジメント会社を選定して、効率的な管理運営を目指します。
ⅰ. 選定方針
プロパティ・マネジメント会社の選定に際しては、原則として、複数の候補会社の経営状態、業務実績、組織体制、報酬水準等を総合的に比較・検討した上で、最適な会社を選定します。
ⅱ. 管理方針
本資産運用会社は、プロパティ・マネジメント会社から各運用不動産に関する収支状況、稼動状況、テナントの動向とニーズ、修繕工事、周辺環境に関して報告を受け、将来の対応に関して協議を行います。また、プロパティ・マネジメント会社のパフォーマンス・チェック及び評価を行い、業務レベルの維持・向上と業務報酬の適正化を図ります。
f. 保有期間
本資産運用会社は、原則として中長期保有を目的とした資産の運用を行います。なお、中長期とは、5年以上の期間をいうものとします。
(ニ)資産管理計画
本資産運用会社は、「運用ガイドライン」に従って、本投資法人の運用資産の運用管理に係る基本方針として、長期資産管理計画及び年度資産管理計画から構成される資産管理計画の立案及び管理を行います。本資産管理計画は、投資委員会及び内部管理委員会への諮問を経た上で、取締役会の決議により決定されます。本資産運用会社は、物件特性及びマーケット状況を踏まえ、変更が適切と判断する場合は、資産管理計画の変更を行います。個別運用不動産及びポートフォリオ全体の収支実績を厳格に管理し、年度資産管理計画と実績に乖離が見られる場合には、その原因を明らかにして適切な対応を行うとともに、年度資産管理計画の見直しが必要と判断される場合には、速やかに変更年度資産管理計画を策定します。また、長期資産管理計画は、一年に一度見直しを行います。
(ホ)売却方針
本投資法人は、不動産関連資産を中長期的観点から保有するものとし、短期的にこれらを売却しないものとします。
ただし、ポートフォリオ全体の構成、物流ニーズの変化、個別物件の状況、収益性の見通し、周辺環境の変化等を総合的に判断した結果、売却がポートフォリオの収益の安定に資するものと判断される場合には、適切な時期及び機会での売却を検討することがあります。
(ヘ)付保方針
a. 損害保険
本資産運用会社は、資産運用において、災害及び事故等による建物の損害又は対人対物事故による第三者への損害賠償を担保するため、投資対象不動産に適切な損害保険(火災保険及び賠償責任保険等)の付保を行います。
b. 地震保険
本資産運用会社は、資産運用において、専門家による地震リスク診断に基づき地震により生じる建物の損害や収益の大幅な減少に関して検討・判断します。個別不動産のPML値が20%を超える場合に、地震保険の付保を検討します。付保に当たっては、地震発生時に予想される各運用不動産及びポートフォリオ全体に与える影響と保険料負担が収益に与える影響を比較検討した上で決定します。
(ト)財務方針
a. デットファイナンス
ⅰ. 安定した収益の確保及び運用資産を着実に成長させることを目的として資金の借入れ又は投資法人債(短期投資法人債を含みます。)の発行を行うことがあります。かかる借入れ及び投資法人債により調達した金銭の使途は資産の取得、修繕、分配金の支払、本投資法人の運営に要する資金又は債務の返済(敷金及び保証金の返還並びに借入金及び投資法人債の債務の返済を含みます。)等とします(規約第37条第1項及び第2項)。
ⅱ. デットファイナンスの実行に当たっては、資本市場、金融環境及び本投資法人の資本構成やテナントとの賃貸借条件、既存投資主への影響等を総合的に考慮し、将来にわたる経済・社会情勢の変化を予測の上、長期・短期の借入期間及び固定・変動の金利形態といった観点から効率的な資金調達手段を選定します。
ⅲ. 資金を借り入れる場合は、金融商品取引法第2条第3項第1号に規定する適格機関投資家(租税特別措置法第67条の15に規定する機関投資家に限ります。)からの借入れに限ります(規約第37条第1項)。
ⅳ. 借入金及び投資法人債発行の限度額は、それぞれ1兆円とし、かつ、その合計額が1兆円を超えないものとします(規約第37条第4項)。
ⅴ. 資金の借入れ又は投資法人債の発行を行う場合、本投資法人は運用資産を担保として提供することがあります(規約第37条第3項)。
ⅵ. 本投資法人の資産総額に対して借入額及び投資法人債発行額の残高が占める割合(以下「負債割合」といいます。)の上限については60%を目処としますが、新たな資産の取得等に伴って一時的に負債割合が60%を超えることがあります。なお、当面の間は財務の健全性及び将来の成長余力を確保するため、より低い負債割合を保ち、保守的な運用を行います。
ⅶ. 低廉な借入コストを実現するべく、借入期間、金利形態、担保設定の有無等の借入諸条件を、借入先候補となる複数の適格機関投資家と交渉の上、比較を行って有利な条件を採用します。
ⅷ. 将来の資産の追加取得又は敷金・保証金の返還に係る必要資金の機動的な調達を目的として、極度貸付枠設定契約やコミットメントライン契約等の、事前の借入枠設定又は随時借入れの予約契約を締結することがあります。
b. エクイティファイナンス
ⅰ. 資産の取得や修繕等、本投資法人の運営に要する資金、又は債務の返済(敷金及び保証金並びに借入金及び投資法人債の債務の返済を含みます。)等の資金手当てを目的として新投資口の発行を機動的に行います。
ⅱ. 新投資口の発行については、負債割合等の本投資法人の財務状態を考慮し、投資口の希薄化にも配慮の上、決定します。
c. デリバティブ取引
本投資法人は、デリバティブ取引に係る権利(投資信託及び投資法人に関する法律施行令(平成12年政令第480号。その後の改正を含みます。)(以下「投信法施行令」といいます。)第3条第2号に定めるものをいいます。)への投資を、本投資法人に係る負債から生じる為替リスク、金利変動リスクその他のリスクをヘッジすることを目的としたものに限って行うことがあります(規約第33条第2項)。
d. 現預金管理
ⅰ. 本投資法人は、運営に当たって想定される資金ニーズ(修繕及び資本的支出、分配金の支払い、小口債務の返済、本投資法人の運営に関わる運転資金、テナント預り金等の返還又は運用不動産の新規購入等)に対応するため、妥当と考えられる金額の現預金を常時保有します。
ⅱ. 本投資法人は、余剰資金の運用を目的として、有価証券又は金銭債権に投資することがあります。その場合、安全性と換金性を重視して投資対象を選定します(規約第33条第1項)。
ⅲ. 本投資法人は、テナントから預かった敷金及び保証金を資金調達手段として活用することがあります。
e. 利益超過分配
本投資法人は、以下の基本方針に基づき、一時的な利益超過分配を実施します。
・ 本投資法人は、以下の2つの場合に利益超過分配を実施し、それ以外の場合には原則として利益超過分配を行わない方針です。
(ⅰ)本投資法人がOBR(Own Book Redevelopment:自己バランスシートによる再開発)を実施するにあたり、固定資産除却損その他の会計上の損失が発生し、分配金の金額が大幅に減少することが見込まれる場合に、分配金の総額を平準化するため。
(ⅱ)本投資法人の利益が配当可能利益の100分の90に相当する金額に満たない場合に、本投資法人にかかる課税の特例規定における要件を満たすため。
・ 本投資法人は、利益超過分配を実施する前に物件取得及び売却並びにコストの見直し等による合理的な運用努力によって、OBRに伴い発生する損失の最小化を図ります。利益超過分配の金額は、本投資法人の運用努力によって最小化させた損失額を基準として、当該計算期間に発生した減価償却費の60%(注1)を上限として決定します。
・ 利益超過分配の金額の決定にあたっては、(ⅰ)保有資産の資産価値維持のために必要な資産の確保、(ⅱ)利益超過分配実施後の投資法人LTV水準(50%を上限)(注2)、(ⅲ)利益超過分配実施後の十分な手元流動性の確保についても考慮されます。
(注1)クローズド・エンド型の投資法人は計算期間の末日に計上する減価償却費の100分の60に相当する金額を限度として利益超過分配を行うことが可能となっています。(一般社団法人投資信託協会「不動産投資信託及び不動産投資法人に関する規則」)
(注2)投資法人LTV=(有利子負債合計額+敷金リリース合計額)÷
(保有物件の鑑定評価額の合計額-敷金未リリース合計額+期末現預金残高-予定分配金額)
<利益を超える金銭の分配(出資(投資元本)の払戻し)を実施する場合のイメージ図>(チ)開示方針
a. 本投資法人は、投信法、金融商品取引法、東京証券取引所、一般社団法人投資信託協会等がそれぞれ要請する様式に従って開示を行います。
b. 本投資法人は、資産運用について、投資家に対して迅速かつ正確な情報開示に努めます。
c. 本投資法人は、積極的な情報開示に努めるとともに、投資家にとって分かりやすい情報の提供に努めます。
d. 不動産、不動産の賃借権及び地上権(信託の受益権、有価証券及び匿名組合出資持分の主たる裏付けとなるものを含みます。)について、資産運用報告等により評価額を開示する目的で評価する場合には、原則として不動産鑑定士による鑑定評価等により求めた評価額をもって開示評価額とします。