訂正有価証券報告書(内国投資証券)-第29期(令和2年4月1日-令和2年9月30日)

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2021/09/10 15:05
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54項目
(1) リスク要因
以下には、本投資証券又は本投資法人債券への投資に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。ただし、以下は本投資証券又は本投資法人債券への投資に関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。また、本投資法人が既に取得した個別の不動産又は信託の受益権の信託財産である不動産に特有のリスクについては、後記「5 運用状況 (2) 投資資産 ③ その他投資資産の主要なもの (ハ) 個別資産の概要」を併せてご参照下さい。
本投資法人は、対応可能な限りにおいてこれらのリスクの発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、回避及び対応が結果的に十分である保証はありません。以下に記載するリスクが現実化した場合、本投資証券の市場価格が下落又は分配金の額が減少し、その結果、投資主が損失を被る可能性があります。
各投資家は、自らの責任において、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で本投資証券又は本投資法人債券に関する投資判断を行う必要があります。
なお、本書に記載の事項には、将来に関する事項が含まれますが、別段の記載のない限り、これら事項は本書の提出日現在における本投資法人及び資産運用会社の判断によるものです。
本項に記載されているリスク項目は、以下のとおりです。
① 投資証券の商品性に関するリスク
(イ)本投資証券又は本投資法人債券の価格の変動に関するリスク
(ロ)投資証券の市場での取引に関するリスク
(ハ)金銭の分配に関するリスク
(ニ)収入及び支出の変動に関するリスク
(ホ)投資口の追加発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
(ヘ)投資法人の法律上、税制上、その他諸制度上の取扱いに関するリスク
② 本投資法人の運用方針に関するリスク
(イ)投資対象用途を限定していることによるリスク
(ロ)業務提携契約に基づくサポートを期待通りに受けられないリスク
(ハ)PM会社等に関するリスク
(ニ)不動産を取得又は処分できないリスク
(ホ)投資口の追加発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
③ 本投資法人の関係者、仕組みに関するリスク
(イ)大和証券グループ本社への依存、利益相反等に関するリスク
(ロ)本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
(ハ)本投資法人の執行役員及び本資産運用会社の人材に依存しているリスク
(ニ)インサイダー取引規制に関するリスク
(ホ)本投資法人の投資方針の変更に関するリスク
(ヘ)本投資法人の倒産又は登録取消のリスク
(ト)敷金及び保証金等に関するリスク
(チ)本資産運用会社の兼業業務によるリスク
④ 不動産及び信託の受益権に関するリスク
(イ)不動産の欠陥・瑕疵及び契約不適合に関するリスク
(ロ)賃貸借契約に関するリスク
(ハ)不動産の偏在に関するリスク
(ニ)テナント集中に関するリスク
(ホ)災害等による建物の毀損、滅失及び劣化等のリスク
(ヘ)不動産に係る所有者責任、修繕・維持費用等に関するリスク
(ト)不動産に係る行政法規・条例等に関するリスク
(チ)法令の制定・変更に関するリスク
(リ)売主の倒産等の影響を受けるリスク
(ヌ)転貸に関するリスク
(ル)マスターリース契約に関するリスク
(ヲ)テナント等による不動産の利用状況に関するリスク
(ワ)区分所有建物に関するリスク
(カ)共有物件に関するリスク
(ヨ)借地物件に関するリスク
(タ)借家物件に関するリスク
(レ)開発物件に関するリスク
(ソ)有害物質に関するリスク
(ツ)不動産を信託の受益権の形態で保有する場合の固有のリスク
(ネ)フォワード・コミットメント等に関するリスク
(ナ)賃料保証会社に関するリスク
(ラ)ヘルスケア施設に対する投資の特性及びオペレーターに関するリスク
⑤ 税制に関するリスク
(イ)導管性要件に関するリスク
(ロ)税務調査等による更正処分のため、導管性要件が事後的に満たされなくなるリスク
(ハ)不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
(ニ)一般的な税制の変更に関するリスク
⑥ その他
(イ)専門家の意見への依拠に関するリスク
(ロ)過去の収支状況が将来の本投資法人の収支状況と一致しないリスク
(ハ)匿名組合出資持分への投資に関するリスク
(ニ)特定目的会社の優先出資証券への投資に関するリスク
(ホ)金銭債権投資及び金銭債権を信託する信託受益権への投資に関するリスク
(ヘ)減損会計の適用に関するリスク
(ト)投資主優待制度に関するリスク
(チ)本投資法人の合併及び一連の取組みに関するリスク
(リ)新型コロナウイルス感染症の拡大等に関するリスク
(ヌ)取得予定資産の取得を実行することができないリスク
(ル)本投資法人の資金調達(金利環境)に関するリスク
① 投資証券の商品性に関するリスク
(イ)本投資証券又は本投資法人債券の価格の変動に関するリスク
本投資法人は、投資主からの請求による投資口の払戻しを行わないクローズド・エンド型であるため、投資主が本投資証券を換価する手段は、その売却に限定されます。
本投資証券の市場価格は、金融商品取引所における需給バランスにより影響を受け、一定の期間内に大量の売却が出た場合には、大きく価格が下落する可能性があります。また、本投資証券の市場価格又は本投資法人債券の取引価格は、金利情勢、経済情勢、不動産市況その他市場を取り巻く様々な要因の影響を受けて変動します。特に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による本投資法人の業績及び財務状況への影響又はその懸念や、金融商品取引市場、不動産市場の動向、ひいては日本経済全般の動向やその見通しへの懸念等により、本投資法人の投資口の市場価格は大きく影響を受けています。
そのため、投資主又は投資法人債権者は、本投資証券又は本投資法人債券を取得した価格で売却できない可能性があり、その結果、投資主又は投資法人債権者が損失を被る可能性があります。
(ロ)投資証券の市場での取引に関するリスク
本投資法人の資産総額の減少、投資口の売買高の減少その他の東京証券取引所の有価証券上場規程に定める上場廃止基準に抵触する場合には、本投資証券の上場が廃止されます。
本投資証券の上場が廃止される場合、投資主は、保有する本投資証券を相対で譲渡する他に換金の手段がないため、本投資法人の純資産額に比して相当に廉価で譲渡せざるを得ない場合や本投資証券の譲渡自体が事実上不可能となる場合があり、損害を受ける可能性があります。
(ハ)金銭の分配に関するリスク
本投資法人は前記「2 投資方針 (3) 分配方針」に記載の分配方針に従って、投資主に対して金銭の分配を行う予定ですが、分配の有無及びその金額は、いかなる場合においても保証されるものではありません。本投資法人が取得する不動産及び不動産を裏付けとする資産の当該裏付け不動産(以下、本「(1)リスク要因」の項において「不動産」と総称します。)の賃貸状況、売却に伴う損益や建替えに伴う除却損等により、期間損益が変動し、投資主への分配金が増減し、又は一切分配されないことがあります。なお、NHIは利益の範囲内で行う金銭の分配に加え、継続的に利益を超える金銭の分配(税法上の出資等減少分配に該当する出資の払戻し)を行う方針を採用していましたが、本年4月合併後の本投資法人においては、ポートフォリオの属性及び本年4月合併に伴い計上した負ののれんや既存の負ののれんの活用が可能であることに鑑み、当面の間、かかる方針を採用することは予定していません。
(ニ)収入及び支出の変動に関するリスク
本投資法人の収入は、不動産の賃料収入に主として依存しています。不動産に係る賃料収入は、不動産の稼働率の低下等により、大きく減少する可能性があるほか、賃借人との協議や賃借人からの請求等により賃料が減額されたり、契約通りの増額改定を行えない可能性もあります(なお、これら不動産に係る賃料収入に関するリスクについては、後記「④ 不動産及び信託の受益権に関するリスク (ロ)賃貸借契約に関するリスク」をご参照下さい。)。本書において開示されている運用資産の過去の収支の状況や賃料総額も、当該資産の今後の収支の状況や賃料総額を必ずしも予測させ又は保証するものではありません。また、不動産に関して締結される賃貸借契約に基づく賃料が、一般的な賃料水準に比して適正な水準にあるとは限りません。
一方、収入の減少だけでなく、退去するテナントへの預り敷金及び保証金の返還、大規模修繕等に要する費用支出、多額の資本的支出、不動産の取得等に要する費用、その他不動産に関する支出が状況により増大し、キャッシュ・フローを減ずる要因となる可能性があります。
このように、不動産からの収入が減少する可能性があるとともに、不動産に関する支出は増大する可能性があり、これら双方又はいずれか一方の事由が生じた場合、投資主への分配金額が減少したり、本投資証券の市場価格が下落することがあります。
(ホ)投資口の追加発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
本投資法人は、投資口を随時追加発行する予定ですが、かかる追加発行により既存の投資主の保有する投資口の持分割合が減少します。また、本投資法人の計算期間中に追加発行された投資口に対しても、当該計算期間の期初から存在する投資口と同額の金銭の分配が行われるため、既存の投資主に対する分配金が、追加発行がなかった場合に比して、大幅に減少する可能性があります。
更に、追加発行の結果、本投資法人の投資口1口当たりの価値や市場における需給バランスが影響を受ける可能性があります。
なお、本投資法人は、増資による投資口価値の希薄化等に伴い発生する1口当たり分配金への一時的な影響等を回避するために一時差異等調整積立金の一部を活用する方針です。しかしながら、一時差異等調整積立金はキャッシュの裏付けのない会計上の利益である負ののれんが源泉であるため、一時差異等調整積立金の活用は、分配可能なキャッシュの額による制約を受けます。また、現時点で将来における一時差異等調整積立金の活用を決定しているわけではなく、配当金水準の維持や増配を保証するものではありません。
(ヘ)投資法人の法律上、税制上、その他諸制度上の取扱いに関するリスク
投資法人に関する法律上、税制上、その他諸制度上の取扱い若しくは解釈が大幅に変更され、又は新たな法律が制定される可能性があり、それに伴い、本投資法人の現在の運用方針、運営形態等の変更が必要となる可能性があります。その結果、本投資法人の存続、収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 本投資法人の運用方針に関するリスク
(イ)投資対象用途を限定していることによるリスク
本投資法人は、賃貸住宅及びヘルスケア施設のみを投資対象としているため、本投資法人の運用成績は、賃貸住宅の需要や賃料の動向、並びにヘルスケア施設の需要と供給の関係、ヘルスケア施設に関連する法令、ガイドライン、介護保険等の制度改正等、ヘルスケア施設の収益性に影響を及ぼす要因により影響を受ける可能性があり、かかる要因等により、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性があります。
(ロ)業務提携契約に基づくサポートを期待通りに受けられないリスク
本投資法人及び本資産運用会社は、賃貸住宅に関して業務提携先不動産業者との間でそれぞれ業務提携契約を締結し(以下、本項において、かかる不動産業者を「業務提携会社」といいます。)、業務提携会社から、不動産の取得並びに賃貸仲介及び賃貸管理等に関するサポートを受ける体制を構築しています。しかし、不動産業者から本投資法人の投資基準に合致する不動産に関する売却情報を十分に取得できない可能性があります。また、業務提携契約は、業務提携会社に対して、本投資法人の希望する価格で不動産を売却することを義務付けているわけではありません。このため、業務提携契約に基づき、本投資法人が適切であると判断する不動産を適切な価格で取得できることが確保されているわけではありません。また、業務提携会社が提供する賃料相場、建物管理費等のマーケットに関する情報が十分でない又は正確でない可能性もあり、賃貸仲介及び賃貸管理等に関するサポートが適切、かつ、十分に行われることも保証されていません。
したがって、本投資法人は、必ずしも、業務提携会社から、本投資法人が適切であると判断する不動産を期待通りに取得できるとは限らず、また、賃料相場、建物管理費等のマーケットに関する情報の提供や賃貸仲介及び賃貸管理等のサポートを期待通りに受けられない可能性があります。
(ハ)PM会社等に関するリスク
一般に、賃借人の管理、建物の保守管理等不動産の管理業務全般の成否は、PM会社や建物の管理会社等の能力、経験、ノウハウによるところが大きく、本投資法人が保有する不動産の管理についても、管理を委託するPM会社や建物の管理会社等の業務遂行能力に強く依拠することになります。PM会社や建物の管理会社等を選定するに当たっては、当該会社の能力・経験・ノウハウを十分考慮することが前提となりますが、その会社における人的・財産的基盤が維持される保証はありません。また、複数の不動産に関して、他の顧客(他の不動産投資法人を含みます。)から不動産の管理及び運営業務を受託し、本投資法人の投資対象不動産に係るPM業務と類似又は同種の業務を行う可能性があります。これらの場合、当該PM会社は、本投資法人以外の者の利益を優先することにより、本投資法人の利益を害する可能性があります。
本投資法人は、PM会社や建物の管理会社等につき、業務懈怠又は倒産事由が認められた場合、委託契約を解除することはできますが、後任のPM会社や建物の管理会社等が任命されるまではこれらの委託先不在又は機能不全のリスクが生じるため、一時的に当該投資対象不動産の管理状況が悪化する可能性があります。
(ニ)不動産を取得又は処分できないリスク
不動産投資信託その他のファンド及び投資家等による不動産に対する投資が活発化した場合など、本投資法人が投資対象とする不動産の取得競争が激化した場合には、必ずしも、本投資法人が取得を希望した不動産を取得することができるとは限りません。また、取得が可能であったとしても、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で取引を行えない可能性や、希望する条件で取得のための資金調達を行えず、取得することができないこともあります。更に、本投資法人が不動産を取得した後にこれらを処分する場合にも、投資採算の視点から希望した価格、時期その他の条件で取引を行えない可能性もあります。このため、本投資法人は、目標とするカテゴリー別投資比率及び投資対象エリア別投資比率(前記「2 投資方針 (1) 投資方針 ② ポートフォリオ構築方針」をご参照下さい。)に基づくポートフォリオを構築できない可能性があります。
また、本資産運用会社は、大和証券グループ本社との間で、スポンサー・サポート契約を締結しており、同社から提供される物件等に関する情報に基づく物件取得の機会を活用することを検討しています。しかし、大和証券グループ本社との間のスポンサー・サポート契約は、本資産運用会社に不動産に関する情報の提供を受ける権利を与えるものにすぎず、大和証券グループ本社は、本投資法人に対して、不動産を本投資法人の希望する価格で売却する義務を負っているわけではありません。すなわち、当該スポンサー・サポート契約により、本投資法人が適切であると判断する不動産を適切な価格で取得できることまで確保されているわけではありません。また、本資産運用会社は、複数の投資法人の運用を行っており、その中には本投資法人と投資対象が競合する住宅特化型非上場投資法人であるDRPがあります。かかる競合の結果、大和証券グループ本社とのスポンサー・サポート契約に基づく物件等の情報提供に係るサポートにより本投資法人又は本資産運用会社が期待する成果を得ることができない可能性があります。
(ホ)投資口の追加発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
投資口の追加発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行並びにそれらの条件は、投資口の市場価格、本投資法人の経済的信用力、金利情勢、市場環境その他の要因による影響を受けるため、今後本投資法人の希望する時期及び条件で投資口の追加発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行を行うことができる保証はなく、その結果、予定した資産を取得できなかったり、予定しない資産の売却を余儀なくされたり、資金繰りがつかなくなる可能性があります。また、税法上の導管性要件のうち、投資法人による借入金の借入先を機関投資家に限定するとの要件により、本投資法人が資金調達を行うに際して借入先が限定される結果、機動的な資金調達を行えない可能性があります。
また、本投資法人が金銭の借入れ又は投資法人債の発行を行う場合において、当該金銭の借入れ又は投資法人債の発行の前提条件又は確約事項として、財務制限条項(LTV、DSCR等の指標を一定以上又は一定以下の水準に維持することを含みます。)が設けられたり、運用資産に担保を設定することとなったり、規約の変更、合併等の組織変更、一定の財産の処分(担保権の設定を含みます。)が制限されることがあります。このような制約が本投資法人の運営に支障をきたし、又は投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。
更に、借入れ及び投資法人債の金利は、借入時及び投資法人債発行時の市場動向に左右され、変動金利の場合には、その後の市場動向にも左右されます。借入れ及び投資法人債の金利が上昇し、又は、本投資法人の借入額及び投資法人債発行額が増加した場合には、本投資法人の利払額は増加します。このような利払額の増加により、投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 本投資法人の関係者、仕組みに関するリスク
(イ)大和証券グループ本社への依存、利益相反等に関するリスク
本書の日付現在、大和証券グループ本社は本資産運用会社の発行済株式総数の100%を保有する本資産運用会社の親会社に該当します。また、大和証券グループ本社は、本資産運用会社の一部の取締役及び監査役の出向元であり、また、本資産運用会社の一部の取締役及び監査役は、同社又はその子会社の役職員を兼職しています。更に、本資産運用会社は、大和証券グループ本社と2009年6月17日付でスポンサー・サポート契約を締結しています。大和証券グループ本社は本投資法人の持続的かつ安定的な成長を図ることを目的として、本資産運用会社への物件等の情報その他の本資産運用会社の運営に関連する情報で、大和証券グループ本社が本資産運用会社又は本投資法人にとって有用であると判断する情報を随時提供し、本資産運用会社の人材確保への協力及びブリッジファンドの組成等へ商業上合理的な範囲内で協力することとされています。また、本資産運用会社は、大和証券グループ本社との間で、2020年10月21日付でスポンサー・サポート契約の変更覚書を締結しており、本投資法人が短期投資法人債を発行しようとする際には、大和証券グループ本社はその引受け等を通じて本投資法人による資金調達に商業上合理的な範囲内で協力する旨の定めが定められています。しかし、大和証券グループ本社との間のスポンサー・サポート契約は、商業上合理的な範囲内での協力を約束したものにすぎず、当該スポンサー・サポート契約により、本投資法人が希望する条件で物件を取得し又は短期法人債を発行できることが確保されているわけではありません。また、NHIと本資産運用会社は、国内の介護施設・病院への投資を行う大和ACAヘルスケア株式会社(大和証券グループ本社が66%出資)とパイプラインサポート契約を締結し、不動産等の売却の情報提供を受けており、本年4月合併により、当該パイプラインサポート契約はNHIから本投資法人に承継されていますが、かかるパイプラインサポート契約により本投資法人が希望する物件を取得できる保証はありません。
本投資法人及び本資産運用会社は、大和証券グループ本社と密接な関係を有しており、本投資法人による安定した収益の確保と成長性に対する影響は相当程度高いといえます。したがって、本投資法人及び本資産運用会社が大和証券グループ本社と現在と同様の関係を維持できなくなった場合には、本投資法人に悪影響が及ぶ可能性があります。また、大和証券グループ本社を含む大和証券グループと本投資法人の間に利益相反関係が生ずる場面では、本資産運用会社の役職員と本投資法人との間でも同様に利益相反関係が生じる可能性があります。
更に、本投資法人や本資産運用会社が、資産運用活動その他を通じて、大和証券グループ本社若しくはそのグループ会社又はこれらの会社が運用するファンドとの間で取引を行う場合や物件を共同して運用・維持する場合、大和証券グループ本社若しくはそのグループ会社又はこれらの会社が運用するファンド等の利益を図るために、本投資法人の投資主の利益に反する行為を行う可能性もあり、その場合には、投資主の利益を損なうこととなる可能性があります。
また、2020年11月19日付で公表した公募増資及びオーバーアロットメントによる売出しに関して大和証券株式会社に付与されたグリーンシューオプションがすべて行使された場合の大和証券グループ本社の本投資法人の投資口保有割合は、約15.73%(子会社であるグッドタイムリビング及び本資産運用会社と合わせた所有投資口比率は約16.35%)であり、本投資法人の投資主総会決議への影響力も大きくなっていますが、大和証券グループ本社と本投資法人の他の投資主との利害が一致する保証はなく、結果として他の投資主の利益を損なうこととなる可能性があります。
(ロ)本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
本投資法人は、投信法に基づき、執行役員及び監督役員から構成される役員会において重要な意思決定を行い、資産の運用を本資産運用会社に、資産の保管を資産保管会社に、一般事務を一般事務受託者に、それぞれ委託しています。本投資法人の円滑な業務遂行の実現のためにはこれらの者の能力、経験及びノウハウに依存するところが大きいと考えられますが、これらの者が業務遂行に必要な人的・財政的基盤等を維持できる保証はありません。また、投信法は、本投資法人の執行役員及び監督役員並びに本投資法人の関係者に関する義務及び責任を定めていますが、これらの本投資法人の関係者が投信法その他の法令に反し、又は、法定の措置をとらないときは、投資主又は投資法人債権者に損害が発生する可能性があります。
また、本資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者が、法令上又は契約上負っている善良な管理者としての注意義務(善管注意義務)、本投資法人のために忠実に職務を遂行する義務(忠実義務)、利益相反状況にある場合に本投資法人の利益を害してはならない義務、その他の義務に違反した場合には、本投資法人の存続及び収益等に悪影響を及ぼし、投資主又は投資法人債権者が損害を受ける可能性があります。
また、一定の場合には、本資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者との委託契約が解約又は解除その他の理由により終了することがあります。そのような場合、本投資法人は、投信法上、資産の運用、資産の保管及び一般事務に関しては第三者へ委託することが義務付けられているため、新たな資産運用会社、資産保管会社又は一般事務受託者を選定し、これらの者に対して上記各業務を委託することが必要とされます。しかし、本投資法人の希望する時期及び条件で現在と同等又はそれ以上の能力と専門性を有する第三者を選定し、上記各業務及び事務を委託できるとの保証はなく、そのような第三者を速やかに選定できない場合には、本投資法人の収益等が悪影響を受けるおそれや、借入金等につき期限の利益を喪失するおそれがあります。また、適切な資産運用会社を選定できない場合には、東京証券取引所の有価証券上場規程により本投資証券が上場廃止になる可能性もあります。
加えて、本資産運用会社は、ヘルスケア施設の運用に関してAIPヘルスケアジャパンとアドバイザリー契約を締結しています。同社とのアドバイザリー契約が解除された場合等においては、本資産運用会社がヘルスケア施設の運営・取得について知見を有する者から十分な情報提供や支援等を受けることができなくなり、本年4月合併後の本投資法人の収益に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。また、AIPヘルスケアジャパンによるヘルスケア施設の運用実績は、本投資法人としての今後の運用実績を保証するものではありません。
(ハ)本投資法人の執行役員及び本資産運用会社の人材に依存しているリスク
本投資法人の運営は、本投資法人の執行役員及び本資産運用会社の人材に大きく依存しており、これらの人材が失われた場合、又は将来的に必要とされる人材が確保できない場合、本投資法人の運営に悪影響をもたらす可能性があります。
(ニ)インサイダー取引規制等に係るリスク
本投資法人の発行する投資口及び投資法人債の取引は、金融商品取引法が定めるインサイダー取引規制の対象になっています。
本投資法人の投資口につきインサイダー取引規制に違反する行為が行われた場合には、投資家の本投資口又は不動産投資信託証券市場に対する信頼を害し、ひいては本投資口の流動性の低下や市場価格の下落等の悪影響をもたらすおそれがあります。
(ホ)本投資法人の投資方針の変更に関するリスク
本投資法人の規約に記載されている資産運用の対象及び方針等の基本的な事項の変更には、投資主総会の承認が必要ですが、より詳細な運用方針、ポートフォリオ構築方針等を定めた運用ガイドライン等については、投資主総会の承認を経ることなく、本資産運用会社の取締役会が策定又は変更することが可能です。そのため、本投資法人の投資主の意思が反映されないまま、これらが変更される可能性があります。
(ヘ)本投資法人の倒産又は登録取消のリスク
本投資法人は、破産法(平成16年法律第75号。その後の改正を含みます。)(以下「破産法」といいます。)上の破産手続、民事再生法(平成11年法律第225号。その後の改正を含みます。)(以下「民事再生法」といいます。)上の再生手続及び投信法上の特別清算手続(投信法第164条)に服する可能性があります。
本投資法人は、投信法に基づいて投資法人としての登録を受けていますが、一定の事由が発生した場合に投信法に従ってその登録が取り消される可能性があります(投信法第216条)。その場合には、本投資証券の上場が廃止され、本投資法人は解散し、清算手続に入ります。
本投資法人が清算される場合、投資主は、すべての債権者への弁済(投資法人債の償還を含みます。)後の残余財産の分配にあずかることによってしか投資金額を回収することができません。このため、投資主は、投資金額の全部又は一部について回収ができない可能性があります。
(ト)敷金及び保証金等に関するリスク
本投資法人は、運用資産の賃借人が無利息又は低利で預託した敷金又は保証金を運用資産の投資資金として利用する場合があります。しかし、そのような場合において賃貸借契約の中途解約により想定外の時期に予想外の金額の敷金又は保証金の返還債務が生じたときは、当該返還債務の履行に必要な資金を、その投資利回りよりも調達コストの高い借入れ等により調達せざるを得なくなる可能性があります。これらの結果、本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。なお、運用資産に係る賃貸借契約の中には敷金の授受が行われないものがあります。
また、賃貸借契約において、賃貸借契約が更新される際の更新料、敷金の一部を借主に返還しない旨のいわゆる敷引、契約期間中に賃借人が解約した場合の違約金に関して敷金・保証金の没収について規定することがありますが、かかる規定は状況によってはその全部又は一部が無効とされ、その結果本投資法人に予定外の収入の減少や費用負担が発生する可能性があります。
(チ)本資産運用会社の兼業業務によるリスク
本資産運用会社は、本投資法人の資産の運用に加えて、クローズド・エンド型の上場不動産投資法人であるDOIの資産の運用を受託しています。DOIの投資対象はオフィスであるため、賃貸住宅及びヘルスケア施設を投資対象とする本投資法人との間で、資産の賃貸借や取得又は処分等に関して利益相反が生じることはありません。
また、本資産運用会社は、非上場のオープン・エンド型不動産投資法人であるDRP、DHP及びDLPの資産の運用を受託しています。DHPの投資対象は主たる用途を宿泊用施設(主たる用途が居住用施設であるものを宿泊用に提供するものは含みません。)とする不動産等、DLPの投資対象は主たる用途が物流の用途に供され、又は供されることが可能な不動産等であるため、賃貸住宅及びヘルスケア施設を投資対象とする本投資法人との間で、資産の賃貸借や取得又は処分等に関して利益相反が生じることはありません。
他方、DRPの投資対象は主たる用途を居住用施設(高齢者を入居・利用の対象としたヘルスケア施設を除きます。)とする不動産等であり、本投資法人との間で資産の取得等に関して利益相反が生じる可能性があります。そこで、本資産運用会社が物件の取得を検討するにあたり、本投資法人、DRP及びその他ファンド等の間で恣意的な物件情報の配分を抑制し、利益相反を防止することを目的として、本資産運用会社においては、物件の「竣工年次」を基準として各ファンドにおける優先検討機会の公平なローテーションを実施するという、ローテーション・ルールを採用しています。したがって、物件取得希望の競合が生じる場合には、上記のローテーション・ルールにより、一定の竣工年次の物件についてはDRPが優先して物件の取得検討を行うため、本投資法人の取得機会が減少することなどにより、本投資法人にとって望ましいと考えられるポートフォリオの構築が実現しにくくなる可能性があり、本投資法人の収益性や資産の状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
更に、本資産運用会社は、その業務の一部として、投資助言業務を提供しています。投資助言業務における顧客と本投資法人が、特定の資産の賃貸借、取得又は処分に関して競合する場合において、本投資法人の投資運用業に際して取得したテナントや物件等に関する情報を本投資法人のために利用せず投資助言業務の顧客に提供する等、本資産運用会社が本投資法人の利益を優先せず、投資助言業務における顧客の利益を優先し、その結果、本投資法人の利益を害することとなる可能性があります。本資産運用会社は、これら利益相反その他の弊害の防止を目的として、適切かつ合理的な措置を講じるよう努めています。具体的には、本資産運用会社は、同社の社内規程において、投資助言業務においては、本投資法人、DOI、DRP、DHP若しくはDLPの運用対象とはならない物件を取得する場合、又は本投資法人、DOI、DRP、DHP若しくはDLPが取得の優先権を行使しないと判断した物件を取得する場合を除き、新規物件取得に関する助言は行わないこととしています。また、投資助言業務の顧客である投資ビークル・組合等と本投資法人との間の物件取引を制限することにより、利益相反が生ずる場面を極力回避しています。
上記以外にも、本資産運用会社は、本投資法人以外の投資法人又は不動産ファンド等の資産運用業務を受託することが可能となっています。本資産運用会社の顧客である他の投資法人又は不動産ファンド等と本投資法人が、特定の資産の賃貸借、取得又は処分に関して競合する場合、本資産運用会社が本投資法人の利益を優先せず当該他の投資法人又は不動産ファンド等の利益を優先し、あるいはかかる取扱いをしない場合においても、同一の資産運用会社が運用する投資法人及び不動産ファンド等において取得機会が競合する結果、本投資法人の資産の賃貸借や取得又は処分に悪影響を及ぼす可能性があります。この点に関しては、投資一任業務の投資対象を主たる用途が賃貸住宅又はヘルスケア施設以外である不動産等とすること、又は投資一任業務の投資対象を主たる用途が賃貸住宅又はヘルスケア施設である不動産等とする場合であっても、本投資法人が取得の優先権を行使しないと判断した場合に限り、当該不動産等を取得するとすることで、主たる用途を賃貸住宅又はヘルスケア施設とする不動産及びかかる不動産を裏付けとする特定資産を投資対象とする本投資法人との間で、利益相反が生じることを防止しています。
金融商品取引法上、本資産運用会社は、本投資法人のため忠実に、かつ本投資法人に対し善良な管理者の注意をもって、本投資法人の資産の運用に係る業務を遂行することが義務づけられています(金融商品取引法第42条)。更に、本資産運用会社は、本投資法人の資産運用業務を担当する部署を投資助言業務及び投資一任業務を担当する部署とは別の部署とした上で、双方の部署がそれぞれ有する情報を適切に管理することにより、上記のような弊害の未然防止に努めています。
兼業業務による弊害が生じないよう、上記のような措置がとられていますが、これらの措置が適切に運用されない場合には、本投資法人及び投資主に損害が発生する可能性があります。
④ 不動産及び信託の受益権に関するリスク
本投資法人の主たる運用資産は、前記「 2 投資方針 (2) 投資対象 ① 投資対象とする資産の種類」に記載のとおり、不動産等及び不動産対応証券です。不動産を信託する信託の受益権その他不動産を裏付けとする資産の所有者は、その信託財産である不動産又は裏付けとなる不動産を直接所有する場合と、経済的には、ほぼ同様の利益状況に置かれます。したがって、以下に記載する不動産に関するリスクは、不動産を信託する信託の受益権その他不動産を裏付けとする資産についても、ほぼ同様にあてはまります。
なお、信託の受益権特有のリスクについては、後記「(ツ)不動産を信託の受益権の形態で保有する場合の固有のリスク」をご参照下さい。
(イ)不動産の欠陥・瑕疵及び契約不適合に関するリスク
不動産には権利、地盤、地質、構造等に関して欠陥、瑕疵等が存在している可能性や種類、品質若しくは数量に関して契約の内容に適合しない場合があり、また、かかる欠陥、瑕疵等又は契約不適合が取得後に判明する可能性もあります。建築基準法等の行政法規が求める所定の手続を経由した不動産についても、建築基準関係規定の求める安全性や構造耐力等を有するとの保証や建物が適正に施工されているとの保証はありませんし、取得時には想定し得ない隠れた構造上その他の欠陥・瑕疵又は契約不適合の存在等が取得後に判明するおそれもあります(建物の施工を請け負った建設会社又はその下請業者において、建物が適正に施工されない場合があり得るほか、免振装置、制振装置その他の建築資材の強度・機能等の不具合や基準への不適合がないとの保証はありません。)。また、本投資法人の取得時の調査においても、物理的、時間的その他の制約があり、調査が完全であるとの保証はありません。本投資法人は、状況によっては、前所有者に対し一定の事項につき表明及び保証を要求することを想定していますが、表明及び保証が全く行われない可能性があるほか、負担させた場合においてかかる表明及び保証が真実でなかったことを理由とする損害賠償責任を追及できたとしても、これらの責任の期間及び責任額は一定範囲に限定されるのが通例であり、また、前所有者が解散したり無資力になっているために実効性がない場合もあります。
また、民法の一部を改正する法律(平成29年法律第44号)(以下「民法改正法」といいます。)による民法改正(以下「民法改正」といい、民法改正前の民法を「旧民法」といいます。)の施行日である2020年4月1日より前に締結された不動産の売買においては、旧民法の規定が適用され(民法改正法附則第34条第1項等)、特約で排除されていない限り、その対象となる不動産に隠れた瑕疵があった場合には、売主は、旧民法第570条により買主に対して瑕疵担保責任を負うことになります。買主は、瑕疵があることを知った日から1年以内に解除権又は損害賠償請求権の行使をすることができます。したがって、本投資法人が特定の不動産の買主となる場合、不動産に係る物理的、法的な瑕疵があり、それが隠れたものである場合には、上記に従い、本投資法人は売主に対して瑕疵担保責任を追及することができますが、かかる期間制限を超えて瑕疵担保責任を追及することはできません。また、本投資法人が売主となる場合、瑕疵担保責任を追及されるおそれがあります。また、本投資法人が不動産を売却する場合、本投資法人は、宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号。その後の改正を含みます。)(以下「宅建業法」といいます。)上、宅地建物取引業者とみなされるため、同法に基づき、売却の相手方が宅地建物取引業者である場合を除いて、不動産の売買契約において、瑕疵担保責任に関し、買主に不利となる特約をすることが制限されています。したがって、本投資法人が不動産を売却する場合は、売却した不動産の欠陥、瑕疵等の修補その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
他方で、民法改正法の施行日である2020年4月1日以後に締結された不動産の売買においては、民法改正後の民法の規定が適用され、その対象となる不動産が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであった場合には、特約で排除されていない限り、売主は、買主に対して契約不適合による担保責任を負うことになります。買主は、契約不適合を知った時から1年以内に、売主に対して契約不適合であることについて通知をした場合、責任を追及することができ、また、売主が不動産の引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときには、かかる期間制限なく、契約不適合による担保責任を追及することができます。買主は、契約不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものである場合を除き、責任の追及として、契約不適合が売主の責めに帰すべき事由によるものであるか否かを問わず、履行の追完請求権や代金減額請求権を行使することができます。また、買主は、不履行の程度が契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときを除き、契約を解除することができます。さらに、買主は、契約不適合について売主の責めに帰すべき事由がある場合、履行利益も含み得る損害賠償責任を追及することができます。したがって、本投資法人が特定の不動産の買主となる場合、上記に従い、本投資法人は売主に対して契約不適合による担保責任を追及することができますが、上記一定の場合を除き期間制限を超えて責任を追及することはできません。
さらに、本投資法人が買主であるときに、売主がSPC(特別目的会社)である等売主の資力が十分でない場合や売主が清算又は倒産した場合等、実際には売主に対して瑕疵担保責任、契約不適合による担保責任又は売買契約等の違反による責任を追及することにより損害の回避又は回復を図ることができない場合があります。また、個別の事情により、売買契約上売主が瑕疵担保責任又は契約不適合による担保責任を負担する期間又は補償金額を限定し、又はこれを全く負わない旨の特約をすることがあります。
これらの場合には、当該欠陥、瑕疵、契約不適合等の程度によっては当該不動産の資産価値が低下することを防ぐために買主である本投資法人が当該欠陥、瑕疵、契約不適合等の修補その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、また、修補その他によっても治癒できず又は大幅な資産価値の低下を回避することができない可能性もあり、その結果、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
加えて、不動産をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、不動産に関する権利が第三者の権利や行政法規等により制限を受けたり、第三者の権利を侵害していることが後になって判明したりする可能性があります。その結果、本投資法人の収益等に悪影響をもたらす可能性があります。
また、不動産登記簿の記載を信じて取引した場合にも、買主は不動産に係る権利を取得できないことがあります。更に、権利に関する事項のみならず、不動産登記簿中の不動産の表示に関する事項が現況と一致していない場合もあります。このような場合、上記と同じく、本投資法人は売主等に対して法律上又は契約上可能な範囲で責任を追及することとなりますが、その実効性があるとの保証はありません。
(ロ)賃貸借契約に関するリスク
a.賃貸借契約の解約及び更新に関するリスク
賃借人が賃貸借契約上解約権を留保している場合等には、契約期間中であっても賃貸借契約が終了したり、また、賃貸借契約の期間満了時に契約の更新がなされない場合もあるため、稼働率が低下することや、賃貸市場や立地条件の変化等により従前と同水準の賃料で新たなテナントを確保することができないことにより賃料収入が減少することがあります。また、解約禁止条項、解約ペナルティ条項等を置いて期間中の解約権を制限している場合や更新料を定めている場合でも、裁判所によって所定の金額から減額されたり、かかる条項の効力が否定されたりする可能性があります。
以上のような事由により、賃料収入等が減少した場合、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
また、民法改正法による民法改正が施行されることによって、賃貸借の実務上以下の影響を受けることとなり、本投資法人の収支に影響を与える可能性があります。
まず、民法改正が施行される2020年4月1日より前に締結された既存の賃貸借契約及びそれに伴う既存の保証契約については、旧民法が引き続き適用されることとなりますが、既存の賃貸借について、民法改正が施行される2020年4月1日後に合意により更新された場合や再契約が締結された場合には、更新後の契約や再契約については改正後の民法が適用されることとなります。
賃貸借契約において、保証人を要求することがありますが、改正後の民法下において、かかる保証人が法人でない場合であって、一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約である場合、当該保証契約は個人根保証契約に該当し、以下の制約を受けることとなります。すなわち、個人根保証契約に該当する場合、保証債務の上限額として極度額を定めなければならず、これを定めない場合には当該保証の効力が生じません。また、保証人の死亡や破産手続開始決定等が個人根保証の元本確定事由となり、この結果、保証人は元本確定後に発生する賃料債務について保証債務を負わないこととなります。さらに、保証人に対する主債務者による契約締結時の情報提供義務等が課され、これらに違反したことにより、保証人が当該事項について誤認をし、それによって保証契約の申込み又はその承諾の意思表示をした場合であって、債権者がかかる情報提供義務違反を知り又は知ることができた場合には、保証人は保証契約を取り消すことができます。期限の利益を喪失した場合における情報提供義務に違反がある場合には、債権者は、期限の利益を喪失した時から情報提供通知を現に行うまでの遅延損害金に係る保証債務の履行を請求できなくなります。
b.賃料不払に関するリスク
賃借人の財務状況が悪化した場合又は破産法上の破産手続、民事再生法上の再生手続若しくは会社更生法(平成14年法律第154号。その後の改正を含みます。)(以下「会社更生法」といいます。)上の更生手続その他の倒産手続(以下、併せて「倒産等手続」と総称します。)の対象となった場合、賃貸借契約に基づく賃料支払が滞る可能性があり、この延滞賃料等の債務の合計額が敷金及び保証金で担保される範囲を超える状況になった場合には、投資主に損害を与える可能性があります。また、マスターリースを行っている不動産については、一棟全体を一括して賃貸しているため、当該不動産の賃借人の財務状況が悪化した場合には、本投資法人の収益に悪影響を及ぼし、投資主又は投資法人債権者に損害を与える場合があります。
c.賃料改定に関するリスク
テナントとの賃貸借契約の期間が比較的長期間である場合には、多くの場合、賃料等の賃貸借契約の内容について、定期的に見直しを行うこととされています。
したがって、本書の日付現在の賃料が今後も維持される保証はありません。賃料改定により賃料が減額された場合、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
また、定期的に賃料等を増額する旨の規定が賃貸借契約にある場合でも、賃借人との交渉如何によっては、必ずしも、規定通りに賃料を増額できるとは限りません。
d.賃借人による賃料減額請求権行使のリスク
建物の賃借人は、定期建物賃貸借契約において借地借家法(平成3年法律第90号。その後の改正を含みます。)(以下「借地借家法」といいます。)第32条に基づく賃料減額請求権を排除する特約を設けた場合を除いて、同条に基づく賃料減額請求をすることができます。請求が認められた場合、当該不動産から得られる賃料収入が減少し、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
(ハ)不動産の偏在に関するリスク
本投資法人の運用資産である不動産が一定の地域に偏在するおそれがあり、当該地域における地震その他の災害、地域経済の悪化、賃料水準の下落等が、本投資法人の全体収益にも著しい悪影響を及ぼす可能性があります。また、一定地域の賃貸住宅又はヘルスケア施設等における収益環境等の変化が本投資法人の収益に悪影響を及ぼすおそれがあります。
更に、本投資法人の運用資産である不動産が近接して所在する場合には、賃貸住宅又はヘルスケア施設等のマーケットにおいて相互に競合し、その結果、本投資法人の収益に悪影響を与えるおそれがあります。
(ニ)テナント集中に関するリスク
不動産が一又は少数のテナントに賃貸される場合には、当該テナントの資力、退去、利用状況等により、当該不動産の収益が大きく影響を受けるおそれがあります。かかるテナントが賃料の支払能力を失った場合や賃料の減額を要求する場合には、収益が大きく圧迫されます。更に、かかるテナントが退去する場合には、敷金等の返還のため一度に多額の資金の出捐を余儀なくされ、かつ、大きな面積の空室が生じるため、一時的に当該不動産の収益が急激に悪化することがあります。更に、多くのテナントを誘致するのは、時間を要し、その誘致に要する期間と条件次第では、本投資法人の収益が悪影響を受けるおそれがあります。
(ホ)災害等による建物の毀損、滅失及び劣化等のリスク
火災、地震、津波、大雨、高潮、暴風雨、洪水、落雷、竜巻、戦争、暴動、騒乱、テロ等(以下「災害等」といいます。)により不動産が滅失、劣化又は毀損し、その価値が影響を受ける可能性があります。このような場合には、滅失、劣化又は毀損した個所を修復するため一定期間建物の不稼働を余儀なくされることにより、賃料収入が減少し、又は当該不動産の価値が下落する結果、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。また、かかる修繕が困難又は不可能な場合には、不動産から得られる賃料収入が減少し、不動産の価格が下落する可能性があります。不動産の個別事情により保険契約が締結されない場合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約で填補されない災害等が発生した場合又は保険契約に基づく保険会社による支払が他の何らかの理由により行われず、減額され若しくは遅れる場合には、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
更に、東日本大震災のような大規模な地震や津波が発生した場合、本投資法人の運用資産である不動産の所在地の周辺地域経済が大きな影響を受け、当該不動産の収益性が大幅に低下する可能性があります。
(ヘ)不動産に係る所有者責任、修繕・維持費用等に関するリスク
運用資産である不動産を原因として、第三者の生命、身体又は財産等を侵害した場合に、損害賠償義務が発生し、結果的に本投資法人が予期せぬ損害を被る可能性があります。特に、土地の工作物の所有者は、民法上無過失責任を負うことがあります。不動産の個別事情により保険契約が締結されない場合、上記(ホ)と同様、本投資法人は悪影響を受ける可能性があります。
また、不動産につき滅失、毀損又は劣化等が生じ、修繕が必要となる場合には、かかる修繕に関連して多額の費用を要する可能性があります。また、かかる修繕が困難又は不可能な場合には、不動産から得られる賃料収入が減少し、不動産の価格が下落する可能性があります。また、民法改正後の民法においては、①賃借人が賃貸人に修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が相当期間内に必要な修繕をしないとき、又は②急迫の事情がある場合、賃借人が修繕権を持つものとされています。かかる修繕権を、賃貸借契約上特約で排除していない場合、予期しない金額で賃借人が賃貸人のコントロールの及ばない修繕を行うおそれがあり、かかる費用の請求を受けるおそれがあります。
更に、近隣との紛争の発生等により想定しない損害が発生し、その結果、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
(ト)不動産に係る行政法規・条例等に関するリスク
建築基準法又はこれに基づく命令若しくは条例、都市計画法(昭和43年法律第100号。その後の改正を含みます。)(以下「都市計画法」といいます。)の改正、新たな立法、収用、再開発、区画整理等の行政行為の規定の施行又は適用の際、原則としてこれらの規定に適合しない現に存する建物(現に建築中のものを含みます。)又はその敷地については、当該規定が適用されない扱いとされています(いわゆる既存不適格)。しかし、かかる既存不適格の建物の建替え等を行う場合には、現行の規定が適用されるため、現行の規定に合致するよう手直しをする必要があり、追加的な費用負担が必要となる可能性があり、また、現状と同規模の建物を建築できない可能性があります。
また、不動産に係る様々な行政法規や各地の条例による規制が運用資産である不動産に適用される可能性があります。例えば、都市計画法、地方公共団体の条例による風致地区内における建築等の規制、河川法(昭和39年法律第167号。その後の改正を含みます。)による河川保全区域における工作物の新築等の制限、文化財保護法(昭和25年法律第214号。その後の改正を含みます。)に基づく試掘調査義務、駐車場設置義務、福祉配慮設備設置義務、緑化推進義務及び雨水流出抑制施設設置義務等が挙げられます。このような義務が課せられている場合、当該不動産の処分及び建替え等に際して、事実上の困難が生じたり、これらの義務を遵守するための追加的な費用負担が生じたりする可能性があります。更に、運用資産である不動産を含む地域が道路設置等の都市計画の対象となる場合には、当該都市計画対象部分に建築制限が付されたり、建物の敷地とされる面積が減少し収益が減少したりする可能性があります。また、当該不動産に関して建替え等を行う際に、現状と同規模の建築物を建築できない可能性があります。
(チ)法令の制定・変更に関するリスク
土壌汚染対策法(平成14年法律第53号。その後の改正を含みます。)(以下「土壌汚染対策法」といいます。)のほか、環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわらず不動産につき大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務や一定の負担等が課される可能性があります。
また、消防法(昭和23年法律第186号。その後の改正を含みます。)及びその他不動産の管理に影響する関係法令の改正により、不動産の管理費用等が増加する可能性があります。更に、建築基準法、都市計画法の改正、新たな立法、収用、再開発、区画整理等の行政行為等により不動産に関する権利が制限される可能性があります。このような法令若しくは行政行為又はその変更等が本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。
(リ)売主の倒産等の影響を受けるリスク
本投資法人が、債務超過の状況にある等財務状態が実質的危機状態にあると認められる又はその疑義がある者を売主として不動産を取得した場合には、当該不動産の売買が売主の債権者により取消(詐害行為取消)される可能性があります。また、本投資法人が不動産を取得した後、売主について倒産等手続が開始した場合には、不動産の売買が破産管財人、監督委員又は管財人(以下「管財人等」といいます。)により否認される可能性が生じます。
また、本投資法人が、ある売主から不動産を取得した別の者(以下、本項において「買主」といいます。)から更に不動産を取得した場合において、本投資法人が、当該不動産の取得時において、売主と買主との間の当該不動産の売買が詐害行為として取消され又は否認される根拠となりうる事実関係を知っている場合には、本投資法人に対しても、売主と買主との間の売買が否認され、その効果を主張される可能性があります。
本投資法人は、売買が、管財人等により否認され又は債権者により取消されるリスク等について諸般の事情を慎重に検討し、実務的に可能な限り管財人等により売買が否認又は取消されるリスク等を回避するよう努めますが、このリスクを完全に排除することは困難です。
更に、取引の態様如何によっては売主と本投資法人との間の不動産の売買が、担保取引であると判断され、当該不動産は破産者である売主の破産財団の一部を構成し、又は更生会社若しくは再生債務者である売主の財産に属するとみなされる可能性(いわゆる真正譲渡でないとみなされるリスク)もあります。
(ヌ)転貸に関するリスク
賃借人(転借人を含みます。)に、不動産の一部又は全部を転貸する権限を与えた場合、本投資法人は、不動産に入居するテナントを自己の意思により選択できなくなったり、退去させられなくなる可能性があるほか、賃借人の賃料が、転借人の賃借人に対する賃料に連動する場合、転借人の信用状態等が、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。他方、転借人の信用状態等が悪化しない場合であっても、転貸人の信用状態等が悪化した場合、転借人から転貸人に対して賃料が支払われたにもかかわらず、転貸人から本投資法人又は信託受託者への賃料の支払いが滞る可能性があります。
また、賃貸借契約が合意解約された場合、又は債務不履行を理由に解除された場合であっても、賃貸借契約上、賃貸借契約終了の場合に転貸人の転借人に対する敷金等の返還義務が賃貸人に承継される旨規定されている場合等には、かかる敷金等の返還義務が、賃貸人に承継される可能性があります。このような場合、敷金等の返還原資は賃貸人の負担となり、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ル)マスターリース契約に関するリスク
本投資法人の運用資産には、マスターレッシーが本投資法人又は信託受託者とマスターリース契約を締結した上で、各エンドテナントに対して転貸する形式をとるものがあり、今後もこのようなマスターリースの形態が利用されることがあります。
マスターレッシーの財務状況が悪化した場合、エンドテナントがマスターレッシーに賃料を支払ったとしても、マスターレッシーから本投資法人又は信託受託者への賃料の支払が滞る可能性があります。
(ヲ)テナント等による不動産の利用状況に関するリスク
テナントによる不動産の利用・管理状況により、当該不動産の資産価値や、本投資法人の収益に悪影響が及ぶ可能性があります。また、賃借人、転借人及び賃借権の譲受人の属性によっては、運用資産である不動産のテナント属性が悪化し、これに起因して建物全体の賃料水準が低下する可能性があり、また、近隣の住民からクレームが出され、本投資法人の運営に悪影響が及ぶ可能性があります。
(ワ)区分所有建物に関するリスク
区分所有建物とは区分所有法の適用を受ける建物で、単独所有の対象となる専有部分(居室等)と共有となる共用部分(エントランス部分等)及び建物の敷地部分から構成されます。区分所有建物の場合には、区分所有法上、法定の管理方法及び管理規約(管理規約の定めがある場合)によって管理方法が定められます。建替決議等をする場合には集会において区分所有者及び議決権(管理規約に別段の定めのない限り、その有する専有部分の床面積の割合)の各5分の4以上の多数の建替決議が必要とされる等(区分所有法第62条)、区分所有法の適用を受けない単独所有物件と異なり管理方法に制限があります。
区分所有建物の専有部分の処分は自由に行うことができますが、区分所有者間で優先的購入権の合意をすることにより、区分所有者がその共有持分を第三者に売却する場合に他の区分所有者が優先的に購入できる機会を与えるようにする義務を負う場合があります。
区分所有建物と敷地の関係については以下のようなリスクがあります。
区分所有建物の専有部分を所有するために区分所有者が敷地に関して有する権利を敷地利用権といいます。区分所有建物では、専有部分と敷地利用権の一体性を保持するために、法律で、専有部分とそれに係る敷地利用権を分離して処分することが原則として禁止されています(区分所有法第22条)。ただし、敷地権の登記がなされていない場合には、分離処分の禁止を善意の第三者に対抗することができず、分離処分が有効となります(区分所有法第23条)。また、区分所有建物の敷地が数筆に分かれ、区分所有者が、それぞれ、その敷地のうちの一筆又は数筆の土地について、単独で、所有権、賃借権等を敷地利用権(いわゆる分有形式の敷地利用権)として有している場合には、分離して処分することが可能とされています。このように専有部分とそれに係る敷地利用権が分離して処分された場合、敷地利用権を有しない区分所有者が出現する可能性があり、権利関係が複雑になる結果、不動産の減価要因となる可能性があります。
また、敷地利用権が使用借権及びそれに類似した権利である場合には、当該敷地が売却、競売等により第三者に移転された場合に、区分所有者が当該第三者に対して従前の敷地利用権を対抗できなくなる可能性があります。
このような区分所有建物と敷地の関係を反映して、区分所有建物の場合には、取得及び売却により多くの時間と費用を要したり、価格の減価要因が増したりする可能性があります。
(カ)共有物件に関するリスク
運用資産である不動産が第三者との間で共有されている場合には、その保存・利用・処分等について単独で所有する場合には存在しない種々のリスクがあります。
まず、共有物の管理は、共有者間で別段の定めをした場合を除き、共有者の持分の過半数で行うものとされているため(民法第252条)、持分の過半数を有していない場合には、当該不動産の管理及び運営について本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。また、共有者はその持分の割合に応じて共有物の全体を利用することができるため(民法第249条)、他の共有者によるこれらの権利行使によって、本投資法人の当該不動産の保有又は利用が妨げられるおそれがあります。
更に、共有の場合、他の共有者からの共有物全体に対する分割請求権行使を受ける可能性(民法第256条)、及び裁判所により共有物全体の競売を命じられる可能性(民法第258条第2項)があり、ある共有者の意図に反して他の共有者からの分割請求権行使によって共有物全体が処分されるリスクがあります。
この分割請求権を行使しないという共有者間の特約は有効ですが、この特約は5年を超えては効力を有しません(民法第256条第1項ただし書)。また、登記済みの不分割特約がある場合でも、特約をした者について倒産手続の対象となった場合には、管財人等はその換価処分権を確保するために分割請求ができるとされています。ただし、共有者は、倒産手続の対象となった他の共有者の有する共有持分を相当の対価で取得することができます(破産法第52条、会社更生法第60条、民事再生法第48条)。
他の共有者の共有持分に抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、共有されていた物件全体について当該共有者(抵当権設定者)の持分割合に応じて、当該抵当権の効力が及ぶことになると考えられています。したがって、運用資産である共有持分には抵当権が設定されていなくても、他の共有者の共有持分に抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、分割後の運用資産についても、他の共有者の持分割合に応じて、当該抵当権の効力が及ぶこととなるリスクがあります。
共有持分の処分は単独所有物と同様に自由に行えると解されていますが、共有不動産については、共有者間で共有持分の優先的購入権の合意をすることにより、共有者がその共有持分を第三者に売却する場合に他の共有者が優先的に購入できる機会を与えるようにする義務を負う場合があります。
不動産の共有者が賃貸人となる場合には、賃料債権は不可分債権となり敷金返還債務は不可分債務になると一般的には解されており、共有者は他の賃貸人である共有者の信用リスクの影響を受ける可能性があります。
共有不動産については、単独所有の場合と比べて上記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却により多くの時間と費用を要したり、価格の減価要因が増したりする可能性があります。
(ヨ)借地物件に関するリスク
借地権とその借地上に存在する建物については、自らが所有権を有する土地上に存在する建物と比べて特有のリスクがあります。借地権は、所有権と異なり永久に存続するものではなく、期限の到来により当然に消滅し(定期借地権の場合)又は期限到来時に借地権設定者が更新を拒絶しかつ更新を拒絶する正当事由がある場合に消滅します(普通借地権の場合)。また、借地権が地代の不払その他による解除その他の理由により消滅してしまう可能性もあります。借地権が消滅すれば、時価での建物買取りを請求できる場合(借地借家法第13条、借地法(大正10年法律第49号。その後の改正を含みます。)第4条)を除き、借地上に存在する建物を取り壊した上で、土地を返還しなければなりません。普通借地権の場合、借地権の期限到来時の更新拒絶につき上記正当事由が認められるか否かを本投資法人の物件取得時に正確に予測することは不可能であり、仮に建物の買取請求権を有する場合でも、買取価格が本投資法人が希望する価格以上である保証はありません。
また、本投資法人が借地権を有している土地の所有権が、他に転売されたり、借地権設定時に既に存在する土地上の抵当権等の実行により第三者に移ったりしてしまう可能性があります。この場合、借地権について適用のある法令に従い第三者対抗要件が具備されていないときは、本投資法人は、借地権を当該土地の新所有者に対して対抗できず、当該土地の明渡義務を負う可能性があります。
更に、借地権が賃借権である場合、借地権を譲渡するには、原則として、借地権設定者の承諾が必要となります。借地上の建物の所有権を譲渡する場合には、当該借地に係る借地権も一緒に譲渡することになるので、原則として、借地権設定者の承諾が必要となります。かかる借地権設定者の承諾に関しては、借地権設定者への承諾料の支払が予め約束されていたり、約束されていなくても慣行を理由として借地権設定者が承諾料を承諾の条件として請求したりしてくる場合があります(なお、法律上借地権設定者に当然に承諾料請求権が認められているものではありません。)。
加えて、借地権設定者の資力の悪化や倒産等により、借地権設定者に差し入れた敷金及び保証金等の全額又は一部が返還されない可能性があります。借地権設定者に対する敷金及び保証金等の返還請求権について担保設定や保証はなされないのが通例です。
借地権と借地上に建てられている建物については、敷地と建物を一括して所有している場合と比べて、上記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却により多くの時間と費用を要したり、価格の減価要因が増したりする可能性があります。
(タ)借家物件に関するリスク
本投資法人は、建物(共有持分、区分所有権等を含みます。)を第三者から賃借の上又は信託受託者に賃借させた上、当該賃借部分を直接若しくは信託受託者を通じて保有する建物と一体的に又は当該賃借部分を単独で、テナントへ転貸することがあります。
この場合、建物の賃貸人の資力の悪化や倒産等により、建物の賃貸人に差し入れた敷金及び保証金等の全額又は一部が返還されない可能性があることは、上記(ヨ)の借地物件の場合と同じです。
加えて、民法上、本投資法人が第三者との間で直接又は信託受託者を通じて締結した賃貸借契約が何らかの理由により終了した場合、原則として、本投資法人又は当該受託者とテナントの間の転貸借契約も終了するとされているため、テナントから、転貸借契約の終了に基づく損害賠償請求等がなされるおそれがあります。
(レ)開発物件に関するリスク
本投資法人は、将来、規約に定める投資方針に従って、竣工後の物件を取得するために予め開発段階で売買契約を締結する可能性があります。かかる場合、既に完成した物件につき売買契約を締結して取得する場合とは異なり、様々な事由により、開発が遅延し、変更され、又は中止されることにより、売買契約通りの引渡しを受けられない可能性その他の不動産の開発に係る各種リスク(開発リスク、許認可リスク、完工リスク、テナントリスク、価格変動リスク、開発中の金利変動リスク及び大規模な自然災害発生リスク等)を負担する可能性があります。また、仮にこれらのリスクを排除又は軽減するための契約上の手当てをしている場合であってもそれが十分である保証はありません。この結果、開発物件からの収益等が本投資法人の予想を大きく下回る可能性があるほか、予定された時期に収益等が得られなかったり、収益等が全く得られなかったり、又は予定されていない費用、損害若しくは損失を本投資法人が負担し若しくは被る可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。なお、本投資法人が今後取得を予定している(仮称)南大井プロジェクト、(仮称)ルジェンテ上野池之端、(仮称)毛利一丁目プロジェクト、(仮称)入谷プロジェクト、(仮称)中馬込プロジェクト及び(仮称)永代プロジェクト(以下「取得予定資産」といいます。)はいずれも、本書の日付現在において未竣工の開発物件であり、建物が合意した設計図書等記載の面積・内容・仕様のとおりに竣工していること(軽微な変更を除きます。)が確認できていること、本投資法人において必要な資金の調達を完了していること等を取得の前提条件としているものの、上記のリスクが顕在化するおそれがあります。
(ソ)有害物質に関するリスク
本投資法人が土地又は土地の賃借権若しくは地上権又はこれらを信託する信託の受益権を取得する場合において、当該土地について産業廃棄物等の有害物質が埋蔵されている可能性があり、かかる有害物質が埋蔵されている場合には当該土地の価格が下落する可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために土壌の入替えや洗浄が必要となる場合には、これに係る予想外の費用や時間が必要となる可能性があります。また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務を負う可能性があります。なお、土壌汚染対策法によれば、土地の所有者、管理者又は占有者は、鉛、砒素、トリクロロエチレンその他の特定有害物質による土地の土壌の汚染の状況について、都道府県知事により調査・報告を命ぜられることがあり、また、土壌の特定有害物質による汚染により、人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがあるときは、都道府県知事によりその被害を防止するため必要な汚染の除去等の措置を命ぜられることがあります。
この場合、本投資法人に多額の負担が生じる可能性があり、また、本投資法人は、支出を余儀なくされた費用について、その原因となった者やその他の者から常に償還を受けられるとは限りません。
また、本投資法人が建物又は建物を信託する信託の受益権を取得する場合において、当該建物の建材等にアスベストその他の有害物質を含む建材が使用されているか又は使用されている可能性がある場合やPCBが保管されている場合等には、当該建物の価格が下落する可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために建材の全面的若しくは部分的交換が必要となる場合又は有害物質の処分若しくは保管が必要となる場合には、これに係る予想外の費用や時間が必要となる可能性があります。また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は信託受託者を通じて間接的に、本投資法人に係る損害を賠償する義務が発生する可能性があります。
また、環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわらず不動産につき大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務や一定の負担等が課される可能性があります。
(ツ)不動産を信託の受益権の形態で保有する場合の固有のリスク
本投資法人は、不動産を信託の受益権の形式で取得することがあります。
信託受託者が信託財産としての不動産、不動産の賃借権又は地上権を所有し管理するのは受益者のためであり、その経済的利益と損失は、最終的にはすべて受益者に帰属することになります。したがって、本投資法人は、信託の受益権の保有に伴い、信託受託者を介して、運用資産が不動産である場合と実質的にほぼ同じリスクを負担することになります。
信託の受益権を譲渡しようとする場合には、信託法上は受託者への通知又は受託者の承諾がなければ受託者その他の第三者に対抗できず、更に、信託契約上、信託受託者の承諾を要求されるのが通常です。更に、不動産、不動産の賃借権又は地上権を信託する信託の受益権は私法上の有価証券としての性格を有していませんので、債権譲渡と同様の譲渡方法によって譲渡することになり、有価証券のような流動性がありません。
信託法上、信託受託者が倒産手続の対象となった場合に、信託の受益権の目的となっている不動産が信託財産であることを破産管財人等の第三者に対抗するためには、信託された不動産に信託設定登記をする必要があり、仮にかかる登記が具備されていない場合には、本投資法人は、当該不動産が信託の受益権の目的となっていることを第三者に対抗できない可能性があります。
また、信託財産の受託者が、信託目的に反して信託財産である不動産を処分した場合、又は信託財産である不動産を引当てとして、何らかの債務を負うことにより、不動産を信託する信託の受益権を保有する本投資法人が不測の損害を被る可能性があります。
更に、信託契約上、信託開始時において既に存在していた信託不動産の欠陥、瑕疵等につき、当初委託者が信託財産の受託者に対し一定の瑕疵担保責任又は契約不適合による担保責任を負担する場合に、信託財産の受託者が、かかる担保責任を適切に追及しない、又はできない結果、本投資法人が不測の損害を被り、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
本投資法人が信託の受益権を準共有する場合、以下のリスクが存在します。まず、準共有する信託の受益権の行使については、一定の行為を除き、準共有者間で別段の定めをした場合や信託契約において意思決定の方法が定められている場合等一定の場合を除き、準共有者の過半数又は準共有者全員一致により行うものと解されるため、当該信託の受益権の行使について本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。また、準共有持分の処分は、準共有者間で別段の定めをした場合を除き、単独所有する場合と同様に自由に行えると解されていますが、準共有する信託の受益権については、準共有者間で準共有持分の優先的購入権の合意をすることにより、準共有者がその準共有持分を第三者に売却する場合に他の準共有者が優先的に購入できる機会を与えるようにする義務を負う場合があります。準共有する信託の受益権については、単独保有する場合と比べて上記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却により多くの時間と費用を要したり、価格の減価要因が増したりする可能性があります。
(ネ)フォワード・コミットメント等に関するリスク
本投資法人は、不動産等を取得するにあたり、本書の日付現在いわゆるフォワード・コミットメント(先日付の売買契約であって、契約締結から1ヶ月以上経過した後に決済・物件引渡しを行うことを約する契約)等を行うことがあります。この場合において、不動産売買契約を買主の事情により解約すれば、買主は債務不履行による損害賠償義務を負担することとなります。また、損害額等の立証にかかわらず、不動産等売買価格に対して一定の割合の違約金が発生する旨の合意がなされることも少なくありません。
フォワード・コミットメント等の場合には、契約締結後、決済・物件引渡しまでに一定の期間があるため、その期間における市場環境の変化等により本投資法人が不動産取得資金を調達できない場合等、売買契約を解約せざるを得なくなった場合には、違約金等の支払いにより、本投資法人の財務状態が悪化する可能性があります。
本投資法人が今後取得を予定している取得予定資産に係る売買契約は、いずれもフォワード・コミットメント等に該当します。当該売買契約においては、以下の規定又はこれに準じる内容の規定が置かれています。
・当該売買契約上、本投資法人の義務は、必要な資金の調達を完了したこと等が前提条件とされています。売買契約上、かかる買主の義務履行の前提条件が充足されていない場合、本投資法人は、無償で売買契約を解除することができることとされています。
・当該売買契約において、いずれかの当事者が当該売買契約に定める義務を履行しない場合(以下、かかる当事者を「不履行当事者」といいます。)は、相手方当事者は、相当の期間を定めて書面により催告した上で、当該売買契約を解除することができ、かかる場合、相手方当事者は、不履行当事者に対して(仮称)南大井プロジェクト、(仮称)ルジェンテ上野池之端及び(仮称)入谷プロジェクトについては売買代金の10パーセント、(仮称)毛利一丁目プロジェクト、(仮称)中馬込プロジェクト及び(仮称)永代プロジェクトについては売買代金の20パーセント相当額の違約金を請求できるものとされています。
(ナ)賃料保証会社に関するリスク
本投資法人は、一部のエンドテナントについて賃料保証会社の滞納賃料保証システムを導入しています。当該賃料保証システムは、PM会社、エンドテナント及びエンドテナントの賃料債務等に係る保証人たる賃料保証会社の三者間の保証契約に基づくものであり、当該保証契約上、エンドテナントにおいて賃料の滞納が発生した場合、PM会社が賃料保証会社に代位弁済を請求することが可能ですが、賃料保証会社が破産その他の法的倒産手続等に入った場合、PM会社が同社から当該代位弁済の履行を受けることができなくなる可能性や、エンドテナントが賃料相当額を賃料保証会社に支払っている場合には、その回収が困難となる可能性があります。また、賃料保証会社の滞納賃料保証システムに加えて、賃料保証会社にエンドテナントからの賃料の収納代行を委託している場合もあります。このような場合において、賃料保証会社が破産その他の法的倒産手続等に入った場合、賃料保証会社によって回収済みの賃料を回収することができなくなる可能性があります。このように、賃料保証会社からの回収が不可能又は困難となった結果、当該物件の収益ひいては本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ラ)ヘルスケア施設に対する投資の特性及びオペレーターに関するリスク
本投資法人は、本年4月合併後、投資対象として主たる用途をヘルスケア施設(主たるタイプを有料老人ホーム及びサービス付き高齢者向け住宅とする建物を含みますがこれらに限られません。)とする不動産及びかかる不動産を裏付けとする特定資産をその投資対象に追加していますが、ヘルスケア施設に対する投資については、以下のリスクが存在します。
a.ヘルスケア施設の市場環境に関するリスク
本投資法人は、高齢化率の上昇及び高齢者の一人暮らし人口の増加が見込まれる一方で、それに伴い不足する高齢者向け住宅の拡充の必要性という社会的需要等を背景として、ヘルスケア施設の供給が増加するものと考えていますが、本投資法人の想定どおりにヘルスケア施設の供給が増加する保証はなく、したがってこれを前提とする本投資法人の成長戦略の実現が困難となる可能性があります。
また、ヘルスケア施設の取得競争は激化しており、ヘルスケア施設の供給が増加する場合であっても、本投資法人が適正と判断する時期・条件でヘルスケア施設を取得できる保証はなく、また、業界における主導的な地位を確立できる保証もありません。
b.ヘルスケア施設に対する投資特性に関するリスク
ヘルスケア施設は、設備の陳腐化、所在地における交通環境・周辺環境・人口動態の変化、類似施設との競合、機械化が難しいサービスを提供する従業員の確保の失敗等によるサービスの質の低下、食中毒・集団感染などの事故の発生、入居者情報の漏洩、従業員による入居者に対する虐待、オペレーター又は施設に対する不利益な情報や風評の流布、その他様々な要素により、本投資法人、資産運用会社又はオペレーターの故意・過失に起因するか否かにかかわらず、集客力が低下し、その収益性や資産価値が悪影響を受ける可能性があります。
ヘルスケア施設においては、テナントであるオペレーターは入居者から一定の入居一時金又は前受家賃を収受する場合があります。入居一時金は、ヘルスケア施設毎に定められている償却期間・償却率によって償却され、入居者が償却期間内に退去する場合には、残存額が返還されることになります。前受家賃はヘルスケア施設毎に定められている規定に従って、入居者が償却期間内に退去する場合には、残存額が返還されることになります。本投資法人は、原則として、ヘルスケア施設を取得するに際し、入居契約、並びに入居一時金及び前受家賃の返還債務を承継せず、入居一時金等はオペレーターのみにより管理されますが、オペレーターと入居者の間で賃貸借契約が締結され又は賃貸借契約が成立していると評価される場合には、オペレーターから当該物件を取得することにより本投資法人又は信託受託者が賃貸人としての地位を承継し、オペレーターへの賃貸借を通じた入居者への転貸借に関する賃貸人たる地位の承継について入居者の同意を取得できない場合には、本投資法人が賃貸人として入居一時金等の返還債務を承継することとなります。また、オペレーターの事業内容又は財務内容が悪化した場合において、本来は本投資法人が債務を負担していないにもかかわらず、当該ヘルスケア施設に係る代替テナントの確保や本投資法人のレピュテーション維持その他の観点から、本投資法人において入居一時金残額の返還等の負担を余儀なくされる可能性があります。
また、ヘルスケア施設は、建物の構造、間取り、付帯施設、立地、建築基準法による制限等の点で、特異な建物の構造や設備を有することが多いことから、将来テナントが退去した際に、他の用途の建物への転用に費用負担が必要となり、また、転用できない場合には、用途が限定されているために購入先が限られることから想定した時期・価格で売却できない可能性があり、本投資法人の収益に悪影響を及ぼすおそれがあります。ヘルスケア施設では、固定資産に区分される建物、付属設備等だけでなく、家具、什器、備品、装飾品及び厨房機器等の償却資産についても、その定期的な更新投資がヘルスケア施設の競争力維持のために不可欠となります。本投資法人が施設及び設備の運営維持費並びにその更新投資に関する費用を負担すべき場合で、かかる費用がヘルスケア施設からの収益に比べ過大な場合、本投資法人の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、施設及び設備の更新投資がヘルスケア施設のオペレーター負担である場合であっても、当該オペレーターがその運営方針として本投資法人が必要と考える更新投資を行わない場合があり、また、当該オペレーターの信用力によっては、適切な更新投資を行うことができない可能性もあり、その結果、施設の競争力が低下し、当該施設の収益に悪影響を及ぼし、ひいては当該施設の資産価値に悪影響を及ぼす可能性があります。かかる場合、施設の競争力の低下を防止するために、本投資法人の負担において更新投資をせざるを得なくなる可能性があります。
また、ヘルスケア施設に関連する法令、ガイドラインの改正や介護保険等の制度改正等がヘルスケア施設の運営や競争環境に影響を及ぼし、本投資法人が保有する施設の収益に悪影響を及ぼし、ひいては当該施設の資産価値に悪影響を及ぼす可能性や、本投資法人の成長戦略に悪影響を及ぼす可能性があります。
c.オペレーターに関するリスク
本投資法人は、ヘルスケア施設の取得に当たり、そのテナントであるオペレーターの運営力、信用力等を重視し、そのサービスの質及び種類並びに長期的な信用力をデューデリジェンスを通じて慎重に確認した上で取得する方針ですが、オペレーターが期待どおりの運営成績を実現できる保証はありません。本投資法人は、その保有するヘルスケア施設について、原則として、オペレーターが固定金額の賃料を支払うことを内容とする長期の賃貸借契約を締結する方針であり、オペレーターによるヘルスケア施設の運営管理が適切に行われなかった場合その他オペレーターが十分なサービスを提供しない場合であってもオペレーターとの間の賃貸借契約を適時に終了させることができない場合があり、その結果、当該施設及び本投資法人のレピュテーションを損ない、また、当該施設の収益性や資産価値に悪影響を及ぼす可能性があります。また、ヘルスケア施設について、法令上の規制・ノウハウ・財務体質等の各種要請から、オペレーター候補となりうる事業者は限定されており、更にオペレーターの変更については行政上の手続が必要となり当該手続につき既存のオペレーターの協力が必要となります。したがって、テナントであるオペレーターとの間の賃貸借契約が終了し若しくは終了させるべき事由が発生した場合であっても、機動的にオペレーターを変更することができず、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、オペレーターによる施設運営の継続が困難となった場合やそのおそれが生じた場合に備えて、一定のオペレーターとの間で、本投資法人が対象施設の運営及び賃貸借契約の締結を依頼した場合に、当該各オペレーターはかかる依頼について誠実に協議する旨の運営のバックアップに関する協定を締結していますが、当該協定には法的拘束力がなく、また、あくまで本投資法人の依頼について誠実に協議することについて合意するに留まりますので、かかる協定によりオペレーターの円滑な変更及びヘルスケア施設の運営の承継が保証されているわけではありません。また、今後、当該協定を締結しているオペレーターの意向により、その内容が変更又は破棄される可能性もあります。また、本投資法人が保有する特定のヘルスケア施設につき、当該施設のオペレーターによる施設運営の継続が困難となった場合やそのおそれが生じた場合に備えて、運営のバックアップに関する協定とは別に、特定のオペレーターとの間で、いわゆるバックアップ・オペレーターとして、かかる場合に新たにオペレーターとして当該施設を賃借し運営する旨の合意を行う場合がありますが、かかるバックアップ・オペレーターへの施設運営の承継が円滑に行えるとの保証はなく、また、施設運営の承継がなされた場合においても当該施設の収益性が低下しないとの保証もありません。
ヘルスケア施設の収益性及び資産価値は、オペレーターの信用力、運営力、経験及びノウハウ並びにこれらを通じた本投資法人が所有するヘルスケア施設の入居者の満足度の維持・向上等に依存するところが大きいと考えられますが、オペレーターが業務遂行に必要な人的・財政的基礎等を維持できるとの保証はありません。また、本投資法人の保有するヘルスケア施設のオペレーターやその属する企業集団における他のオペレーターにつき、本投資法人が保有する施設であるか否かにかかわらず、業務の懈怠その他義務違反があった場合、食中毒や集団感染などの事故の発生、入居者の転倒事故、入居者情報の漏洩、従業員による入居者への虐待その他の問題が生じた場合や、オペレーター若しくはその属する企業集団又はそれらの施設に対する不利益な情報や風評が流れた場合、当該オペレーター又はその属する企業集団における他のオペレーターが業務停止その他の行政処分を受けた場合等には、当該オペレーターが運用する本投資法人が保有するヘルスケア施設の運営に重大な支障が生じる可能性があり、ヘルスケア施設の収益性及び資産価値、ひいては本投資法人の収益に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
また、オペレーターやオペレーターが属する企業集団の組織再編や株式譲渡等により、オペレーターの変更又はオペレーターの親会社の異動が生じた場合、オペレーターの信用力や運営力、ひいては本投資法人が保有するヘルスケア施設のレピュテーション、収益性及び資産価値に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 税制に関するリスク
(イ)導管性要件に関するリスク
税法上、投資法人に係る課税の特例規定により、一定の要件(導管性要件)を満たした投資法人に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、利益の配当等を投資法人の損金に算入することが認められています。
投資法人の主な導管性要件
支払配当要件配当等の額が配当可能利益の額の90%超であること
(利益を超えた金銭の分配を行った場合には、金銭の分配の額が配当可能額の90%超であること)
国内50%超募集要件投資法人規約において、投資口の発行価額の総額のうちに国内において募集される投資口の発行価額の占める割合が50%を超える旨の記載又は記録があること
借入先要件機関投資家(租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロ(2)に規定するものをいう。次の所有先要件において同じ。)以外の者から借入れを行っていないこと
所有先要件事業年度の終了の時において、発行済投資口が50人以上の者によって所有されていること又は機関投資家のみによって所有されていること
非同族会社要件事業年度の終了の時において、投資主の1人及びその特殊関係者により発行済投資口総数あるいは議決権総数の50%超を保有されている同族会社に該当していないこと
会社支配禁止要件他の法人の株式又は出資の50%以上を有していないこと(匿名組合出資を含み、一定の海外子会社の株式又は出資を除く)

本投資法人は、導管性要件を満たすよう努める予定ですが、今後、更正処分等による多額の過年度法人税等の発生、本投資法人の投資主の異動、分配金支払原資の制限・不足、資金の調達先、借入金等の定義の不明確性、税務当局と本投資法人との見解の相違、法律の改正、その他の要因により導管性要件を満たすことができない可能性があります。本投資法人が導管性要件を満たすことができなかった場合、利益の配当等を損金算入することができなくなり、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ロ)税務調査等による更正処分のため、導管性要件が事後的に満たされなくなるリスク
本投資法人に対して税務調査が行われ、導管性要件に関する取扱いに関して、税務当局との見解の相違により更正処分を受け、過年度における導管性要件が事後的に満たされなくなる可能性があります。このような場合には、本投資法人が過年度において行った利益の配当等の損金算入が否認される結果、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ハ)不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
本投資法人は、規約における投資方針において、その有する特定資産の価額の合計額に占める特定不動産の価額の合計額の割合を75%以上とすること(規約第10条第8項)としています。本投資法人は、上記内容の投資方針を規約に定めること、及びその他の税法上の要件を充足することを前提として、直接に不動産を取得する場合の不動産流通税(登録免許税及び不動産取得税)の軽減措置の適用を受けることができると考えています。しかし、本投資法人がかかる軽減措置の要件を満たすことができない場合、又は軽減措置の要件が変更された場合には、軽減措置の適用を受けることができない可能性があります。
(二)一般的な税制の変更に関するリスク
不動産、不動産信託受益権その他本投資法人の資産に関する税制若しくは本投資法人に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、公租公課の負担が増大し、その結果本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、投資口に係る利益の配当、資本の払戻し、譲渡等に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、本投資口の保有又は売却による投資主の手取金の額が減少し、又は税務申告等の税務上の手続面での負担が投資主に生じる可能性があります。
⑥ その他
(イ)専門家の意見への依拠に関するリスク
不動産の鑑定評価額及び不動産価格調査の調査価格は、個々の不動産鑑定士等の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものにとどまり、客観的に適正な不動産価格と一致するとは限りません。同じ物件について鑑定、調査等を行った場合でも、不動産鑑定士等、評価方法又は調査の方法若しくは時期によって鑑定評価額、調査価格の内容が異なる可能性があります。また、かかる鑑定等の結果は、現在及び将来において当該鑑定評価額や調査価格による売買の可能性を保証又は約束するものではありません。
土壌汚染リスク評価報告書も、個々の調査会社が行った分析に基づく意見であり、評価方法、調査の方法等によってリスク評価の内容が異なる可能性があります。また、かかる報告書は、専門家が調査した結果を記載したものにすぎず、土壌汚染が存在しないことを保証又は約束するものではありません。
また、マーケットレポート等により提示されるマーケットに関する第三者機関による分析又は統計情報は、個々の調査会社の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものにとどまり、客観的に適正なエリア特性、需要と供給、マーケットにおける位置付け、市場の動向等と一致するとは限りません。同じ物件について調査分析を行った場合でも、調査分析会社、分析方法又は調査方法若しくは時期によってマーケット分析の内容が異なる可能性があります。
建物エンジニアリング・レポート及び構造計算書に関する調査機関による調査報告書についても、建物の状況及び構造に関して専門家が調査した結果を記載したものにすぎず、不動産に欠陥、瑕疵が存在しないことを保証又は約束するものではありません。
また、不動産に関して算出されるPML値は、個々の専門家の分析に基づく予想値であり、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率で示されますが、将来、地震が発生した場合、予想以上の多額の復旧費用が必要となる可能性があります。
(ロ)過去の収支状況が将来の本投資法人の収支状況と一致しないリスク
本投資法人が取得する個別投資資産の過去の収支状況を開示する場合、不動産信託受益権に係る不動産の現信託受託者若しくは前信託受託者、不動産の前所有者若しくは前々所有者、又は前信託受益者等から提供を受けた賃貸事業収支をあくまで参考として記載したものです。これらは不動産信託受益権に係る信託不動産及び不動産の前所有者及び前々所有者から提供を受けた未監査の情報を基礎としているため、すべてが正確であり、かつ完全な情報であるとの保証はありません。また、これらの情報は本投資法人に適用される会計原則と同じ基準に基づいて作成されたとの保証もありません。したがって、今後の本投資法人の収支はこれと大幅に異なるおそれがあります。
(ハ)匿名組合出資持分への投資に関するリスク
本投資法人はその規約に基づき、不動産に関する匿名組合出資持分への投資を行うことがあります。本投資法人が出資するかかる匿名組合では、本投資法人の出資金を営業者が不動産等に投資することになりますが、当該不動産等に係る収益が悪化した場合や当該不動産等の価値が下落した場合等には、本投資法人が匿名組合員として得られる分配金や元本の償還金額等が減少し、その結果、本投資法人が営業者に出資した金額を回収できない等の損害を被る可能性があります。また、匿名組合出資持分については契約上譲渡が禁止若しくは制限されていることがあり、又は、確立された流通市場が存在しないため、その流動性が低く、本投資法人が売却を意図しても、適切な時期及び価格で売却することが困難となる可能性があります。
(ニ)特定目的会社の優先出資証券への投資に関するリスク
本投資法人はその規約に基づき、資産流動化法に基づく特定目的会社の優先出資証券への投資を行うことがあります。かかる優先出資証券への投資を行う場合にも、本投資法人は、税法上の導管性要件(前記「⑤ 税制に関するリスク (イ) 導管性要件に関するリスク」参照。)に抵触することなく保有する意向です。本投資法人が出資するかかる特定目的会社では、本投資法人の出資金を特定目的会社が不動産等に投資することになりますが、当該不動産に係る収益が悪化した場合や当該不動産の価額が下落した場合又は特定目的会社の開発する不動産が予想した価格で売却できない場合、更には導管体である特定目的会社において意図されない課税が生じた場合等には、本投資法人が特定目的会社に出資した金額を回収できない等の損害を被る可能性があります。また、優先出資証券については確立された流通市場が存在しないため、その流動性が低く、本投資法人が売却を意図しても、適切な時期及び価格で売却することが困難となる可能性があります。
(ホ)金銭債権投資及び金銭債権を信託する信託受益権への投資に関するリスク
本投資法人は、個別の物件購入による方法に加え、投資主価値の向上に適切であると考える場合には、外部成長を達成するために、不動産を担保としている金銭債権及び不動産信託受益権を担保としている金銭債権を信託する信託受益権又は担保とする債券(以下「金銭債権等」といいます。)に投資を行うことがあります。かかる投資が行われた場合、金銭債権等の債務者から直接に担保としている不動産又は不動産信託受益権を取得する可能性があります。
一方、金銭債権等の評価が下落した場合には、会計上の評価損が発生する可能性や、当該金銭債権等の回収を行う場合に、当初投資した金額未満しか回収することができず、投資損失が発生する可能性があります。また、投資した金銭債権等が債務不履行により予定された金利・信託配当等を受け取れなくなる可能性があります。
(ヘ)減損会計の適用に関するリスク
固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 平成15年10月31日)が、2005年4月1日以後開始する事業年度より強制適用されたことに伴い、本投資法人においても減損会計が適用されています。
減損会計とは、主として土地・建物等の事業用不動産について、収益性の低下により投資額を回収する見込みが立たなくなった場合に、一定の条件のもとで回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額する会計処理のことをいいます。減損会計の適用に伴い、地価の動向及び運用資産の収益状況等によっては、会計上減損損失が発生し、本投資法人の損益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ト)投資主優待制度に関するリスク
本投資法人は、ヘルスケア施設に関して、現在の法令、税務の取扱い、優待の内容及び利用状況の推定等を踏まえた本投資法人が取得し又は今後取得する物件に係るオペレーターとの合意を前提に、投資主優待制度を導入しています。これらの前提条件に変更がある場合、本投資主優待制度の内容等が変更され、又は実施が停止される場合があります。
(チ)本投資法人の合併及び一連の取組みに関するリスク
本投資法人は、2019年11月19日付で、NHIとの間で、本年4月合併に関して合併契約を締結し、2020年4月1日付で本年4月合併の効力が生じています。本投資法人は、本年4月合併に係る一連の契約締結及びその実現に当たり、NHIの保有資産等に対する精査(デュー・デリジェンス)を行いましたが、かかる精査等によってNHIの保有資産等に存する瑕疵等のすべてを認識できる保証はなく、本年4月合併の効力発生後にNHIの保有資産等の瑕疵その他の問題が明らかとなった場合、本投資法人の資産の状況及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、本年4月合併及び一連の取組みにより、本投資法人が当初企図した目的を達成できる保証はありません。
(リ)新型コロナウイルス感染症の拡大等に関するリスク
新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大しており、感染症の拡大やその阻止のための政府や地方公共団体の施策により様々な影響が生じています。また、新型コロナウイルス感染症の拡大等により、不動産の正常な運営、管理等が妨げられる結果、不動産の価値が影響を受ける可能性があります。加えて、一定期間建物の不稼働が余儀なくされることにより、保有資産から得られる賃料収入が減少し、又は当該不動産の価値が下落する結果、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主に損害を与える可能性があります。
特に、ヘルスケア施設については、固定賃料による長期の賃貸借契約をテナントであるオペレーターとの間で締結していますが、保有資産における新型コロナウイルス感染予防のための追加費用の負担、人員の確保が困難となる状況、オペレーターが運営する施設における感染者の発生等により、オペレーターの収益や施設運営、財務状況等に重大な悪影響が生じた場合には、オペレーターの退去や、賃料の減免を余儀なくされ、本投資法人の収益に悪影響が及ぶおそれがあります。また、新型コロナウイルス等の感染症の被害が拡大した結果、本投資法人の不動産関連資産の修繕に必要な資材の調達や修繕工事に時間を要し、予定通りに修繕工事を実施することができないおそれがあります。
(ヌ)取得予定資産の取得を実行することができないリスク
経済環境等が著しく変わった場合、その他相手方の事情等により売買契約において定められた前提条件が成就しない場合等においては、取得予定資産の取得を実行することができない可能性があります。この場合、本投資法人は、代替資産の取得のための努力を行う予定ですが、短期間に投資に適した物件を取得することができる保証はなく、短期間に物件を取得することができず、かつその取得のために調達した資金を有利に運用することができない場合には、投資主に損害を与える可能性があります。
(ル)本投資法人の資金調達(金利環境)に関するリスク
本投資法人は、取得予定資産の取得資金等の全部又は一部について、適格機関投資家からの借入れを行うことを想定しています。しかしながら、取得予定資産の取得資金に係る借入れについては本日現在金融機関から貸出実行の意向表明等を受けているわけではなく、本投資法人が希望する額及び条件で借入れを実施することができる保証はなく、取得予定資産の取得が困難となり又は予定している時期に取得できないこととなる可能性があります。また、本投資法人が取得予定資産を購入するまでに借入金利等が著しく変更された場合においては、金利負担等の増加により、投資主に損害を与える可能性があります。
(2) 投資リスクに対する管理体制
本投資法人及び本資産運用会社は、以上のようなリスクが投資リスクであることを認識しており、その上でこのようなリスクに最大限対応できるよう以下のリスク管理体制を整備しています。
しかしながら、当該リスク管理体制については、十分に効果があることが保証されているものではなく、リスク管理体制が適切に機能しない場合、投資主又は投資法人債権者に損害が及ぶおそれがあります。
① 本投資法人の体制
本投資法人は、投信法に基づき適法に設立されており、執行役員2名及び監督役員3名により構成される役員会により運営され、原則として毎月1回の頻度で開催される役員会で、法令で定められた承認事項に加え、本投資法人の運営及び本資産運用会社の重要な業務遂行状況の報告を行っています。
この報告により、本資産運用会社又はその利害関係者から独立した地位にある監督役員は的確に情報を入手し、執行役員の業務遂行状況を適時に監視できる体制を維持しています。
本投資法人は、役員会において内部者取引管理規程を定め、インサイダー取引の防止に努めています。
② 本資産運用会社の体制
本資産運用会社は、取締役会においてリスク管理規程を定め、各種リスク管理を行うため、取締役の中から代表取締役が指名する者をリスク管理統括責任者として任命し、投資オリジネーション部、DOI投資運用部、DLⅠ投資運用部、私募REIT投資運用部、運用企画部、コンストラクション・マネジメント部、ファンド運用部、投資法人企画部、財務部、総務部、経営企画部及びリスク管理・コンプライアンス部の各部長をリスク管理責任者としています。これによりリスクを総合的に管理できる体制を整備しています。リスク管理統括責任者は、リスク管理の状況について少なくとも3ヶ月に1回、コンプライアンス委員会及び取締役会に報告しています。コンプライアンス委員会には、外部から招聘したコンプライアンスに精通した社外専門家が参加しており、これにより一定の外部牽制機能を確保しています。なお、コンプライアンス委員会及び取締役会は、原則として1ヶ月に1回開催され、必要に応じて随時リスク管理統括責任者に報告を求めることができることになっています。
本資産運用会社は、コンプライアンス規程等を定めて、法令等の遵守、受託者としての善管注意義務及び忠実義務を果たすよう最善の努力を払っています。
また、内部者取引管理規程及び役職員の有価証券の売買に関する規程を整備し、本資産運用会社の役職員によるインサイダー取引の防止に努めています。

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