有価証券報告書(内国投資証券)-第15期(2023/06/01-2023/11/30)
(1) リスク要因
以下には、本投資証券への投資に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。ただし、以下は本投資証券への投資に関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。また、保有資産に特有のリスクについては、後記「5運用状況 (2) 投資資産 ② 投資不動産物件 (ワ)保有資産の個別不動産の概要」を併せてご参照下さい。
本投資法人は、対応可能な限りにおいてこれらのリスクの発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、回避及び対応が結果的に十分である保証はありません。以下に記載するリスクが顕在化した場合、本投資証券の市場価格は下落し、発行価格に比べ低くなることもあると予想され、その結果、投資主が損失を被る可能性があります。また、本投資法人の純資産額の低下、その他財務状況の悪化による分配金の減少が生じる可能性があります。
各投資家は、自らの責任において、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で本投資証券に関する投資判断を行う必要があります。
なお、本書に記載の事項には、将来に関する事項が含まれますが、別段の記載のない限り、これら事項は本書の提出日現在における本投資法人及び本資産運用会社の判断によるものです。
本項に記載されているリスク項目は、以下のとおりです。
① 本投資証券の商品性に関するリスク
(イ) 本投資証券の市場価格の変動に関するリスク
(ロ) 本投資証券の市場での取引に関するリスク
(ハ) 金銭の分配に関するリスク
(ニ) 収入及び支出の変動に関するリスク
(ホ) 投資口の追加発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
(へ) 投資主の権利が必ずしも株主の権利と同一ではないリスク
② 本投資法人の運用方針に関するリスク
(イ) 投資対象に占める旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の割合が大きいことによるリスク
(ロ) スポンサーサポート契約に基づき想定どおりの物件取得が行えないリスク
(ハ) 不動産を取得又は処分できないリスク
(ニ) 投資口の追加発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
(ホ) 少数のテナントに依存していることによるリスク
(ヘ) シングルテナント物件に関するリスク
(ト) 少数の物件に収入が依存していることによるリスク
(チ) アコモデーション施設に関するリスク
③ 本投資法人の関係者、仕組みに関するリスク
(イ) アパグループへの依存、利益相反に関するリスク
(ロ) 本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
(ハ) 本投資法人の役員及び本資産運用会社の人材(個人の能力、経歴、ノウハウ)に依存しているリスク
(ニ) 本投資法人の投資方針等の変更に関するリスク
(ホ) 本投資法人の倒産又は登録抹消のリスク
(ヘ) 敷金及び保証金に関するリスク
④ 不動産及び信託の受益権に関するリスク
(イ) 不動産の欠陥・瑕疵及び契約不適合や境界に関するリスク
(ロ) 不動産の売却に伴う責任に関するリスク
(ハ) 賃貸借契約に関するリスク
(ニ) 災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク
(ホ) 不動産に係る所有者責任、修繕・維持費用等に関するリスク
(ヘ) 不動産に係る行政法規・条例等に関するリスク
(ト) 水質汚濁防止法上の特定施設に関するリスク
(チ) 法令の制定・変更に関するリスク
(リ) 売主の倒産等の影響を受けるリスク
(ヌ) マスターリース会社に関するリスク
(ル) 転貸に関するリスク
(ヲ) テナント等による不動産の利用・管理状況に関するリスク
(ワ) 旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設としての建物使用態様に関するリスク
(カ) 共有物件に関するリスク
(ヨ) 区分所有建物に関するリスク
(タ) 借地物件に関するリスク
(レ) 借家物件に関するリスク
(ソ) 底地物件に関するリスク
(ツ) 開発物件に関するリスク
(ネ) 築古物件に関するリスク
(ナ) フォワード・コミットメント等に係るリスク
(ラ) 有害物質に関するリスク
(ム) 不動産を信託の受益権の形態で保有する場合の固有のリスク
⑤ 税制に関するリスク
(イ) 導管性要件に関するリスク
(ロ) 税負担の発生により支払配当要件が満たされないリスク
(ハ) 借入れに係る導管性要件に関するリスク
(ニ) 同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
(ホ) 投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
(ヘ) 税務調査等による更正処分のため、追加的な税負担の発生するリスク
(ト) 不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
(チ) 一般的な税制の変更に関するリスク
⑥ その他
(イ) 専門家の意見への依拠に関するリスク
(ロ) 減損会計の適用に関するリスク
(ハ) 匿名組合出資持分への投資に関するリスク
(ニ) テナント、現所有者等の過去の業績が将来の本投資法人の収支状況と一致しないリスク
(ホ) 本投資法人の資産規模が小規模であることに関するリスク
① 本投資証券の商品性に関するリスク
(イ) 本投資証券の市場価格の変動に関するリスク
本投資法人は、投資主からの請求による払戻しを行わないクローズド・エンド型であるため、投資主が本投資証券を換価する手段は、原則として第三者に対する売却に限定されます(ただし、本投資法人は、投資主との合意により本投資法人の投資口を有償で取得することができます(規約第7条第2項)。)。
本投資証券の市場価格は、本投資証券が上場している東京証券取引所における需給により影響を受け、一定の期間内に大量の売却が出た場合には、大きく価格が下落する可能性があります。また、市場価格は、金利情勢、経済情勢、不動産市況その他市場を取り巻く様々な要因の影響を受けて変動します。本投資法人若しくは本資産運用会社、又は他の投資法人若しくは他の資産運用会社に対して監督官庁による行政処分の勧告や行政処分が行われた場合にも、本投資証券の市場価格が下落することがあります。
そのため、投資主は、本投資証券を投資主が希望する時期及び条件で取引できるとの保証はなく、また、本投資証券を取得した価格で売却できない可能性や本投資証券の譲渡自体が事実上不可能となる場合があり、その結果、投資主が損失を被る可能性があります。
(ロ) 投資証券の市場での取引に関するリスク
本投資証券は、2016年8月31日から東京証券取引所において売買が開始されました。また、本投資証券の上場後に、一定期間金銭の分配を行わないこと、本投資法人の資産総額の減少、投資口の売買高の減少その他の東京証券取引所の有価証券上場規程に定める上場廃止基準に抵触する場合には、上場が廃止されます。
本投資証券の上場が廃止される場合、投資主は、保有する本投資証券を相対で譲渡する他に換金の手段がないため、本投資法人の純資産額に比して相当に廉価で譲渡せざるを得ない場合や本投資証券の譲渡自体が事実上不可能となる場合があり、その結果、投資主が損失を被る可能性があります。
(ハ) 金銭の分配に関するリスク
本投資法人は前記「2 投資方針 (3) 分配方針」に記載の分配方針に従って、投資主に対して金銭の分配を行う予定ですが、分配の有無及びその金額は、いかなる場合においても保証されるものではありません。本投資法人が取得する不動産等の賃貸状況、売却に伴う損益や建替えに伴う除却損、ファイナンス環境の悪化に伴う金利コストの上昇等により、期間損益が変動し、投資主への分配金が増減し、又は一切分配されないことがあります。
また、本投資証券に対して投下された投資主からの投資金額については、いかなる保証も付されておらず、金融機関の預金と異なり預金保険等の対象でもありません。本投資法人について破産その他の倒産手続が開始された場合や本投資法人が解散した場合には、投資主は配当・残余財産の分配等において最劣後の地位に置かれ、投資金額の全部又は一部の回収が不可能となる可能性があります。
(ニ) 収入及び支出の変動に関するリスク
本投資法人の収入は、本投資法人が取得する不動産等の賃料収入に主として依存しています。不動産等に係る賃料収入は、固定賃料の契約の場合は、不動産等の稼働率又は賃料水準の低下等により、また変動賃料の契約の場合は、テナントの売上減等により、賃料が大きく減少する可能性があります。また、テナントとの協議やテナントからの請求等により賃料が減額され、又は契約どおりの増額改定を行えない可能性もあります(なお、不動産等に係る賃料収入に関するリスクについては、後記「④ 不動産及び信託の受益権に関するリスク (ハ) 賃貸借契約に関するリスク」をご参照下さい。)。また、保有資産の過去の収支の状況や賃料総額も、当該資産の今後の収支の状況や賃料総額と必ずしも一致するものではありません。さらに、当該不動産に関して締結される賃貸借契約に基づく賃料が、一般的な賃料水準に比して適正な水準にあるとは限りません。
一方、収入の減少だけでなく、退去するテナントへの預り敷金及び保証金の返還、大規模修繕等による費用支出、多額の資本的支出、不動産等の取得等に要する費用、その他不動産等に関する支出が状況により増大し、キャッシュ・フローを減ずる要因となる可能性があります。
このように、不動産等からの収入が減少する可能性があるとともに、不動産等に関する支出は増大する可能性があり、これらの双方又はいずれか一方の事由が生じた場合、投資主への分配金額が減少し、又は本投資証券の市場価格が下落することがあります。
なお、本書において開示されている保有資産における過去のADR、RevPAR、売上高その他の運営実績には、保有資産の前所有者等から取得した情報も含まれており、かかる情報は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されたものであるとは限らず、また、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して行われる監査手続を経ておらず、あくまでも参考として作成された情報に過ぎず、当該情報は不完全又は不正確であるおそれもあります。また、前提となる状況が本投資法人による取得後と同一とは限りません。したがって、これらの情報は、当該資産における今後のADR、RevPAR、売上高その他の運営実績と必ずしも一致するものではなく、場合によっては大幅に乖離する可能性もあります。
(ホ) 投資口の追加発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
本投資法人は、新規投資口を随時追加発行する予定ですが、かかる追加発行により既存の投資主の保有する投資口の持分割合が減少します。また、本投資法人の営業期間中に追加発行された投資口に対して、当該営業期間の期初から存在する投資口と同額の金銭の分配が行われる場合には、既存の投資主は、追加発行がなかった場合に比して、悪影響を受ける可能性があります。
さらに、追加発行の結果、本投資法人の投資口1口当たりの価値や市場における需給バランスが影響を受ける可能性があります。
(ヘ) 投資主の権利が必ずしも株主の権利と同一ではないリスク
本投資法人の投資主は、投資主総会を通じて、一定の重要事項につき本投資法人の意思決定に参画できるほか、本投資法人に対して一定の権利を行使することができますが、かかる権利は株式会社における株主の権利とは必ずしも同一ではありません。例えば、貸借対照表、損益計算書等の計算書類については役員会の承認のみで確定し(投信法第131条第2項)、投資主総会の承認を得る必要はないことから、投資主総会は、必ずしも、決算期ごとに招集されるわけではありません。また、投資主が投資主総会に出席せず、かつ、議決権を行使しないときは、当該投資主はその投資主総会に提出された議案(複数の議案が提出された場合において、これらのうちに相反する趣旨の議案があるときは、当該議案のいずれをも除きます。)について賛成するものとみなされます(投信法第93条第1項、規約第41条第1項)(但し、本投資法人の規約上、役員の選解任、資産運用会社との間の運用委託契約の締結又は解約、解散その他規約に定める一定の重要議案については、一定の要件を満たす少数投資主が所定の期限までに当該議案に反対である旨を本投資法人に通知した場合、又は、本投資法人が当該議案に反対である旨を表明した場合には、上記のみなし賛成制度の適用はないものとされています。詳細については、後記「第二部 投資法人の詳細情報 第3 管理及び運営 3 投資主・投資法人債権者の権利 (1) 投資主の権利 ① 投資主総会における議決権 (ロ)」をご参照下さい。)。さらに、本投資法人は、資産の運用に係る業務その他の業務を本資産運用会社その他の第三者に委託しています。
これらの要因により、投資主による資産の運用に係る業務その他の業務に対する統制が効果的に行えない可能性もあります。
② 本投資法人の運用方針に関するリスク
(イ) 投資対象に占める旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の割合が大きいことによるリスク
a. 本投資法人の収益が旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設に関する業界の収益に依存していることのリスク
本投資法人は、不動産の中でも、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設を主たる投資対象としています。
したがって、本投資法人の業績は、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設に関する業界の全体的な傾向に大きく依存しています。場合によっては、テナントが、賃料を約定どおり支払うことができなくなったり、賃貸借契約を解約して又は更新せずに退去したり、賃料の減額請求をすることがあります。これらの要因により、本投資法人の収益は悪影響を受けることがあります。
また、本投資法人は、テナントとの間で賃貸借契約を締結する際、固定部分と変動部分を組み合わせた賃料構成とすることを検討することとしており、このような賃料構成とした場合、テナントの売上減少が、賃料収入に直接的な悪影響を与えることになります。
旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設に関する業界の業績や収益は、以下のものを含むさまざまな要素により悪影響を受ける可能性があります。
・ 国内の景気及び経済状況の悪化並びに災害、悪天候、SARS(重症急性呼吸器症候群)、MERS(中東呼吸器症候群)、COVID-19(新型コロナウイルス)及びジカ熱による肺炎等の伝染病の流行等による消費者行動の変化の影響を受けた旅行者数及び施設利用者数等の減少
・ 政治及び外交上の出来事及び動向や為替要因等による、インバウンドの旅行者数の減少
・ 旅行代理店の倒産等による、旅行代理店との間の信用取引によって発生した債務の不履行
・ 保有する設備や周辺環境の陳腐化又は交通環境の変化による集客力の低下
・ 周辺の特定の施設に集客力が依存している場合の当該施設の閉鎖等による集客力の低下
・ 当該施設や周辺において提供されている特定のサービスに集客力が依存している場合の当該サービス提供の終了、当該サービスに対する旅行者及び施設利用者等の選好の変化等による集客力の低下
・ 類似するコンセプトの旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設との競合による集客力の低下
・ 旅行者及び施設利用者等のニーズ又はトレンドの変化
・ 機械化が難しいサービスを提供する従業員の確保の失敗
・ 提供する飲食物による食中毒等の事故の発生
・ アミューズメントパークその他の余暇活用型施設における遊具等による事故の発生
・ 従業員等の故意又は過失による顧客情報の漏洩
・ 自然災害等による温泉の枯渇や温泉の利用権の喪失
・ 旅館業法(昭和23年法律第138号。その後の改正を含みます。)に基づく営業許可その他許認可の取消し
また、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設に関する業界の業績や収益は、季節的要因により変動します。一般的には、年末年始や大型連休等には収益が大きくなりますが、当該事情は、地域及び物件によって異なる場合があります。
したがって、本投資法人の収益は5月末日で終了する営業期間と11月末日で終了する営業期間で異なることがあります。
また、テーマパーク事業は、その多くが屋外施設であるテーマパーク内を入場者が回遊する業態であるため、来場動向は天候により大きく左右されます。かかるテーマパークは、雨天・降雪日の入場者数は晴天・曇天日に比較して大きく落ち込む傾向があるため、悪天候が長期に及ぶ場合、入場者数に悪影響を与える可能性があります。
さらに、保有資産のうち、大江戸温泉物語 レオマリゾート(ニューレオマワールド)においては、テナントが屋外プールの営業を行っていますが、当該プールの営業は夏季の気象状況が賃借人の売上げの大きな変動要因となり、間接的に本投資法人の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
b. テナントの業態の偏りに関するリスク
旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の場合、用途に応じた構造の特殊性から、テナントの業態を大きく変更することが困難であることが多く、また、経済の動向、消費性向の変化に伴い、収益力が減退するときには業務の撤退・縮小を余儀なくされることもあり、そのような場合には、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。
c. 旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設のテナントに関するリスク
一般に、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の運営業務全般の成否は、テナントの能力・経験・ノウハウによるところが大きく、本投資法人が取得を予定している旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の運営についても、テナントの業務遂行能力に強く依拠することになり、テナントの業務遂行能力が低下した場合には、本投資法人に対して支払われる変動賃料の額に影響し、本投資法人の収益等に悪影響をもたらす可能性があります。テナントを選定するにあたっては、当該テナントの能力・経験・ノウハウを十分考慮することが前提となりますが、そのテナントにおける人的・財産的基礎が維持される保証はありません。また、複数の不動産に関して、他の顧客(他の不動産投資法人を含みます。)から不動産を賃借し、又は自ら所有して、本投資法人の投資対象不動産と立地等の観点から競合する物件の運営を行う可能性があります。これらの場合、当該テナントは、本投資法人以外の者が保有する物件の運営を優先させることにより、本投資法人の利益を害する可能性があります。
本投資法人は、テナントにつき、倒産事由が認められた場合等において、賃貸借契約を解除することができる場合がありますが、次のテナントが賃借を開始するまではテナント不在又は機能不全のリスクが生じるため、一時的に当該投資対象不動産の管理運営状況が悪化する可能性があります。
また、本資産運用会社は、テナントから旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の売上げ等の実績について定期的に報告を受け、かかる報告に基づき、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の売上げ等の実績を公表する方針です。これらの公表数値は、テナントから提示された数値であり、本投資法人及び本資産運用会社はこの数値の正確性を担保することができない可能性があります。
d. 既存テナントが退去した場合に関するリスク
旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設に関する業界は、装置産業としての性格が強く、内装や温泉権のように、施設運営に不可欠の資産、権利等をテナントが有している場合もあり、また、運営にあたり高度な知識が要求されることから、賃貸借契約が解除され又は更新されずに既存テナントが退去した場合、代替するテナントとなり得る者が少ないために、代替テナントが入居するまでの空室期間が長期化し、不動産の稼働率が大きく低下すること、代替するテナントを確保するために賃料を下げざるを得なくなること、代替するテナントへの移行期間において十分な収益が実現できないこと、又は賃貸借契約の条件が不利になることがあり、その結果、本投資法人の収益等に悪影響をもたらす可能性があります。
e. FF&Eの定期更新に関するリスク
旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設は、競争力維持のためのいわゆるFF&E(注)の定期的な更新投資及び単なる更新に留まらない競争力強化のための大規模投資が必要となります。FF&Eはその資産アイテムごとに、本投資法人とテナントとの間の資産区分及び初期投資、修繕、更新等の負担区分が賃貸借契約において規定されることが想定されます。かかる規定により、本投資法人がその多くを所有し、その負担能力を超えて初期投資、修繕、更新等を行うこととなった場合、本投資法人の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これらの理由で工事が行われる場合、施設の一部又は全体が相当期間閉鎖される場合もあり、この間、テナントの収益は減少し、又はテナントは収益をあげることができないことになります。
(注) FF&Eは、Furniture, Fixture & Equipmentの略であり、家具、什器、備品、装飾品、厨房機器等の、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の運営に必要な資産をいいます。原則的にFF&Eは償却資産です。
f. 旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の構造及び立地の特殊性に伴うリスク
前記「2 投資方針 (1) 投資方針 ⑥ 投資方針 (ロ) 投資基準」に記載のとおり、本投資法人は、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設としての目的に照らして必要な強度を有し、安全性に問題がないと判断できる場合には、木造を含む全ての種類の建物構造に投資することがあります。なお、保有資産のうち、大江戸温泉物語君津の森の一部が木造です。また、築古物件、手厚い災害対策がなされていない手付かずの自然環境が豊かな地域に立地する建築物等に投資することもあります。このような特殊な建築物には特有のリスクがあります。詳しくは後記「④ 不動産及び信託の受益権に関するリスク (ニ) 災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク」をご参照下さい。本投資法人は、現地で建物の目視調査を含む非破壊調査を行い、消防法等を含む関連法令に照らし必要と判断される場合は、修繕を実施する等、安全性に配慮し、また、オペレーション上の支障がないことも確認した上で投資する方針ですが、このような特殊な不動産に特有のリスクを回避できず、当該建築物でのオペレーションが不可能になった場合又は利用者の生命、身体若しくは財産等を侵害した場合、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。
g. マーケットレポートに関するリスク
旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設に関する市場評価その他の各種比較資料において入手可能な資料や情報は概して公表例が少ないといえます。また、たとえ存在した場合にも、第三者による旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設関連のマーケット分析は、個々の調査会社の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものに留まり、客観的に適正と思われるエリア特性、供給・需要等と一致するとは限りません。同じ施設について調査分析を行った場合でも、調査分析者、分析方法又は調査方法、収集した情報・資料等の範囲若しくは時期によってマーケット分析の内容が異なる可能性があります。
(ロ) スポンサーサポート契約又はサポート契約に基づき想定どおりの物件取得が行えないリスク
本投資法人及び本資産運用会社は、スポンサーであるアパホールディングス株式会社との間で、スポンサ
ーサポート契約を締結しています。もっとも、スポンサーサポート契約は、本投資法人及び本資産運用会社
に情報の提供を受ける権利や優先交渉権等を与えるものにすぎず、アパホールディングス株式会社は、本投
資法人に対して、不動産を本投資法人の希望する価格で売却する義務を負っているわけではありません。す
なわち、本投資法人は、スポンサーサポート契約により、本投資法人が適切であると判断する不動産を適切
な価格で取得できることまで常に確保されているわけではありません。
また、本投資法人及び本資産運用会社は、大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ株式会社及び大江戸温泉物語株式会社との間で、従来のスポンサーサポート契約の一部を継続する旨の覚書を締結し、当該スポンサーサポート契約は、サポート契約として存続しています。そのため、大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ株式会社及び大江戸温泉物語株式会社は、今後も、本投資法人及び本資産運用会社のサポート会社として、本投資法人及び本資産運用会社に対して、大江戸温泉物語グループの保有又は開発する不動産(ただし、大江戸温泉物語グループが2023年12月19日以降に取得又は開発した不動産を除きます。)に係る情報の提供や優先交渉権の付与を行うこととなりますが、かかるサポートの提供についても、上記同様のリスクがあります。
したがって、本投資法人は、本投資法人が利回りの向上や収益の安定化等のために最適と考える資産のポートフォリオを構築できない可能性があります。
(ハ) 不動産を取得又は処分できないリスク
不動産は、一般的にそれぞれの物件の個別性が強いために代替性がなく、流動性が低いため、希望する時期に希望する物件を取得又は処分できない可能性があります。また、必ずしも、本投資法人が取得を希望した不動産等を取得することができるとは限りません。取得が可能であったとしても、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で取引を行えない可能性等もあります。さらに、本投資法人が不動産等を取得した後にこれらを処分する場合にも、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で取引を行えない可能性等もあります。
不動産の中でも、特に、本投資法人が主たる投資対象としている、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設は、オフィス等の他の種類の不動産に比べ、立地、用途及び構造等が特殊であり、売り手及び買い手ともに限定される傾向があるため、一般的に流動性が低い点に留意が必要です。
以上の結果、本投資法人が利回りの向上や収益の安定化等のために最適と考える資産のポートフォリオを構築できない可能性があり、またポートフォリオの組替えが適時に行えない可能性があります。
(ニ) 投資口の追加発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
a. 資金調達全般に関するリスク
投資口の追加発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行の可能性及び条件は、本投資法人の経済的信用力、金利情勢その他の要因による影響を受けるため、今後本投資法人の希望する時期及び条件で投資口の追加発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行を行うことができる保証はなく、その結果、予定した資産を取得できなくなる等の悪影響が生じる可能性があります。さらに、弁済期の到来した借入れ又は投資法人債の借換えを行うことができない場合には、予定しない資産の売却を余儀なくされたり、資金繰りがつかなくなる等の可能性があります。
b. 調達条件に関するリスク
投資口の発行価額は、その時点の本投資口の市場価格等に左右されますが、特に、発行価額が当該時点における純資産額や鑑定評価額を考慮した純資産額に比べ割安となる場合、既存投資主の保有する投資口の価値は希薄化により下落する可能性があります。
また、借入れ及び投資法人債の金利は、借入時及び投資法人債発行時の市場動向に左右され、変動金利の場合には、その後の市場動向にも左右されます。借入れ及び投資法人債の金利が上昇し、又は本投資法人の借入金額及び投資法人債発行額が増加した場合には、本投資法人の利払額は増加します。このような利払額の増加により、投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。本投資法人は、金利変動の影響を軽減するため、変動金利と固定金利のスワップ取引及び長期借入れ並びに返済期限の分散化等の取組みを行う予定です。しかし、これらの取組みが金利変動の影響を軽減できない場合、本投資法人の財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
c. 財務制限条項等に関するリスク
本投資法人が金銭の借入れ又は投資法人債の発行を行う場合において、当該金銭の借入れ又は投資法人債の発行の条件として、資産・負債等に基づく一定の財務指標上の数値を維持する等の財務制限条項が設けられること、又は本投資法人の信用状態に関する評価を一定の水準に維持すること、投資主への金銭の分配(利益を超えた金銭の分配を含みます。)若しくは自己投資口の取得を制約すること、運用資産の取得、処分若しくは担保設定、若しくは規約の変更に一定の制限が課される等の可能性があります。このような制約が本投資法人の運営に支障をきたし、又は投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、これらの制限に違反した場合には、担保設定や金銭の積立、費用負担等を求められ、又は当該借入れに係る借入金若しくは投資法人債の元利金について期限の利益を喪失する等の可能性があり、その結果、本投資法人の運営に重大な悪影響が生じる可能性があります。なお、本投資法人借入金については、このような一般的な財務制限条項等が設けられています。
本投資法人の運用資産に担保が設定された場合、本投資法人が運用資産の売却を希望したとしても、担保の解除手続その他の事情により、希望どおりの時期に売却できない可能性又は希望する価格で売却できない可能性があります。また、収益性の悪化等により運用資産の評価額が引き下げられた場合又は他の借入れを行う場合等、一定の条件のもとに投資対象不動産に対して担保を設定することを要求される可能性もあります。この場合、他の借入れ等のために担保が既に設定されている等の理由で担保に供する適切な資産がない可能性もあります。また、担保不動産からのキャッシュ・フローが減少したり、その評価額が引き下げられたりした場合には、本投資法人の希望しない条件で借換資金を調達せざるを得なくなったり、本投資法人の希望しない時期及び条件で運用資産を処分せざるを得なくなる状況も想定され、その結果、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、担保に供する適切な資産がないために、本投資法人の希望どおりの借入れ等を行えない可能性もあります。
(ホ) 少数のテナントに依存していることによるリスク
本投資法人は保有資産の大部分を大江戸温泉物語グループ各社へ賃貸しており、本投資法人の収入は、大江戸温泉物語グループに大きく依存しています。これらのテナントの財政状態及び経営成績が悪化し、賃料支払が遅延したり、中途解約その他の理由により施設から退去した場合には、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。本投資法人は、大江戸温泉物語グループ各社に賃貸している資産に関して締結している本書の提出日現在で有効な賃貸借契約において、いずれも2023年12月19日から5年を経過するまでの間、賃貸人の同意なく中途解約することができない旨の覚書を締結し、かかるリスクを限定すべく対応していますが、かかる中途解約が制限される期間の経過後はテナントからの中途解約を制限することはできないため、当該リスクを必ずしも回避又は低減できるとは限りません。
(ヘ) シングル/核テナントに関するリスク
保有資産の大部分が大江戸温泉物語グループ各社を単一のテナントとするいわゆるシングルテナント物件です。
本投資法人は、これらの物件に関して締結している本書の提出日現在で有効な賃貸借契約において、いずれも2023年12月19日から5年を経過するまでの間、賃貸人の同意なく中途解約することができない旨の覚書を締結し、かかる中途解約が制限される期間中は退去する可能性は比較的低いものの、かかる中途解約が制限される期間の経過後はテナントからの中途解約を制限する事はできません。そのため、テナントが万一退去した場合、個々の旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設は個性が強い物件であることが多いことから、代替テナントとなり得る者が限定されているために、代替テナントが入居するまでの空室期間が長期化する可能性があります。その結果、当該物件の稼働率が大きく減少したり、代替テナント確保のために賃料水準を引き下げざるを得なくなることがあり、賃料収入に大きな影響を与える可能性があります。なお、運営受託者と運営委託契約を締結する場合であっても、上記と同様のリスクがあります。
(ト) 少数の物件に収入が依存していることによるリスク
本書の提出日現在、本投資法人の保有資産は15物件により構成されています。このうち、収入における大江戸温泉物語レオマリゾートが占める割合が大きく、年間賃料比率はポートフォリオ全体の約27.9%(注)に達し、収入が当該物件からの賃料収入に大きく依存しています。したがって、大江戸温泉物語レオマリゾートが何らかの理由で毀損、滅失若しくは劣化し、又はオペレーションが不可能となる事由が生じた場合、あるいはそのテナントとなる株式会社レオマユニティーの財政状態及び経営成績が悪化し、又はこれらのテナントが中途解約等により退去した場合には、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。本投資法人は、大江戸温泉物語レオマリゾートに関して締結している、本書の提出日現在で有効な賃貸借契約に関する覚書において、2023年12月19日から5年を経過するまでの間、賃貸人の同意なく中途解約することができない旨の定めを設け、かかるリスクを限定すべく対応していますが、かかる中途解約が制限される期間の経過後はテナントからの中途解約を制限することはできないため、当該リスクを必ずしも回避又は低減できるとは限りません。
(注)「3運用状況 (2)投資資産 ②投資不動産物件 (リ) 主要なテナント(当該テナントへの賃貸面積が保有資産の総賃貸面積の合計の10%以上を占めるもの)に関する情報」により計算された数値を記載しています。
(チ) アコモデーション施設に関するリスク
アコモデーション施設とは、賃貸住宅、学生マンション、社員寮、サービスアパートメント、シェアハウス及び高齢者施設・住宅等その他の住宅の用に供され又は供されることが可能な施設をいいます。アコモデーション施設には、本投資法人が従来から主要な投資対象としていた旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設とは異なった固有のリスクがあります。
まず、賃貸住宅においては賃貸借契約期間は一般的に比較的短期間であり、比較的短期間のうちに入居者が転居し、稼働率が不安定となったり低下する可能性があります。また、テナント数も相対的に多数となり、テナント審査、テナント管理の難易度は相対的に高くなる可能性があります。次に、例えば学生マンションのように、想定している入居者が限定的な施設については、相対的に需要が小さく、新規競合物件の供給、学生マンションにおける想定している教育施設の移転等の近隣環境の変化により、空室期間が長期化したり、稼働率が大きく低下したりする可能性もあります。更に、サービスアパートメントや高齢者施設・住宅等においては、施設運営のためのオペレーターの役割が大きいことがありますが、この場合、オペレーターの運営能力等に関するリスクが生じることになります。特にオペレーターの代替性が限定されている場合、そのリスクは大きくなる可能性があります。また、アコモデーション施設の中には、間取りや付帯設備、その立地、建築基準法による用途制限等の点で他の一般的な賃貸住宅とは異なる特性を有する施設も想定されます。このような施設においては、将来テナントが退去した際に一般的な賃貸住宅やその他の用途への転用ができなかったり、売却をしようとした際に用途が限定されていることにより購入先が限られ処分ができないか又は想定した価格で処分することができなかったりする等の可能性もあります。また、高齢者向けの施設においては、高齢の入居者が多いことから、入居契約締結時における入居者の意思能力等に関するリスクは、他の類型の物件よりも大きくなる可能性があります。
また、本書の提出日現在、本投資法人はアコモデーション施設の組入れを行っていますが、今後本投資法人のポートフォリオ構築方針通りに組入れが進展する保証もありません。
③ 本投資法人の関係者、仕組みに関するリスク
(イ) アパグループへの依存、利益相反に関するリスク
アパホールディングス株式会社は、本書の提出日現在、本投資法人の資産運用会社の親会社です。また、本投
資法人及び本資産運用会社は、アパホールディングス株式会社とスポンサーサポート契約を締結しています。本
投資法人及び本資産運用会社は、アパグループから、財務戦略面の課題に対する支援やアパグループが保有する
物件に係る売却する際の優先交渉権の付与、ホテルオペレーター機能の提供等の支援を受けることができます。
また、今後アパグループをテナントとする資産やアパグループが運営する資産を取得した場合、本投資法人はそ
の運用資産の運営に際しアパグループの名称及びロゴ等を使用します。
すなわち、本投資法人及び本資産運用会社は、アパグループと密接な関係を有しており、本投資法人による安
定した収益の確保と成長性に対するアパグループの影響は大きいということができます。
しかし、アパグループによる支援が本投資法人及び本資産運用会社の想定通り進捗する保証はありません。
また、本投資法人及び本資産運用会社がアパグループとの間で、本書の提出日現在における関係と同様の関係
を維持できなくなった場合、アパグループの事業方針の変更等によりアパグループにおける本投資法人の位置付
けや本資産運用会社の運用方針及び運用体制が変化した場合、アパグループの運営力、レピュテーション、ブラ
ンド力等が低下した場合、又はアパグループの業績若しくは財政状態が悪化した場合等には、本投資法人に悪影
響が及ぶ可能性があります。これらの事象は、アパグループを取り巻く様々な外的環境の変化やアパグループの
親会社の変更を含む様々な原因によりもたらされる可能性があります。
さらに、本投資法人や本資産運用会社が、資産運用活動その他を通じて、アパグループ各社との間で取引を行
う場合、利害関係人等取引規程に基づく手続の履践等、一定の利益相反対策は設けているものの、アパグループ
の利益を図るために、本投資法人の投資主の利益に反する行為を行う可能性もあり、その場合には、本投資法人
の投資主に損害が発生する可能性があります。
加えて、本投資法人及び本資産運用会社がアパグループとの間で締結している契約は、アパグループが、本投
資法人と競合する事業を行うことを禁止するものではありません。アパグループは、その主たる用途がホテルで
ある不動産に関わる取得、開発、保有・運営業務(賃貸借の形態によるものも含みます。)の受託等、様々な形
で本投資法人の運用資産と競合する不動産に関連する業務を行っています。したがって、本投資法人又は本資産
運用会社とアパグループとが、特定の資産の取得、賃貸借、管理運営、処分等に関して競合する可能性やその他
利益相反が問題となる状況が生じる可能性は否定できません。
上記のような利益相反が問題となり得る場合としては、例えば、今後アパグループからの物件を取得するに際
しての取得価格その他の購入条件、アパグループが所有する土地の借地に関する条件、アパグループがテナント
となる場合におけるアパグループ各社に対する賃貸に関する条件、アパグループに対する瑕疵担保責任又は契約
不適合責任(注)の追及その他の権利行使、スポンサーサポート契約の更新の有無、利用者の誘致、プロパティ
・マネジメント業務の遂行等があげられます。
これらの問題により、本投資法人の利益が不当に害され、本投資法人の投資主に損害が発生する可能性があり
ます。
(注) 民法の一部を改正する法律(2020年4月1日施行)による改正後の民法の下では、改正前の民法における瑕疵担保責任は、給付の
目的物が契約の内容に適合しない場合に売主が責任を負う契約不適合責任とされています。なお、2020年3月31日以前に締結した
契約や発生した債権については、原則として改正前の民法が適用されます。以下同じです。
(ロ) 本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
本投資法人は、投信法に基づき、全ての執行役員及び監督役員から構成される役員会において重要な意思決定を行い、資産の運用を本資産運用会社に、資産の保管を資産保管会社に、一般事務を一般事務受託者に、それぞれ委託しています。本投資法人の円滑な業務遂行の実現のためにはこれらの者の能力、経験及びノウハウに依存するところが大きいと考えられますが、これらの者が業務遂行に必要な人的・財政的基盤等を必ずしも維持できる保証はありません。また、投信法は、本投資法人の執行役員及び監督役員並びに本投資法人の関係者に関する義務及び責任を定めていますが、これらの本投資法人の関係者が投信法その他の法令に反し、又は、法定の措置をとらないときは、投資主に損害が発生する可能性があります。
また、本資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者が、法令上又は契約上負っている善良な管理者としての注意義務(善管注意義務)、本投資法人のために忠実に職務を遂行する義務(忠実義務)、利益相反状況にある場合に本投資法人の利益を害してはならない義務、その他の義務に違反した場合には、本投資法人の存続及び収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損害を受ける可能性があります。
このほかに、本資産運用会社又は本投資法人若しくは今後運用資産となり得る不動産信託受益権に関する信託受託者から委託を受ける業者として、プロパティ・マネジメント会社、建物の管理会社等があります。本投資法人の収益性の向上のためにはこれらの者の能力、経験及びノウハウに依存するところも大きいと考えられますが、これらの者が業務遂行に必要な人的・財政的基盤等を必ずしも維持できる保証はありません。これらの者について業務の懈怠その他の義務違反があった場合や業務遂行能力が失われた場合には本投資法人の存続及び収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ハ) 本投資法人の役員及び本資産運用会社の人材(個人の能力、経歴、ノウハウ)に依存しているリスク
本投資法人の運営は、本投資法人の役員及び本資産運用会社の人材(個人の能力、経歴、ノウハウ)に大きく依存しており、これらの人材が失われた場合、本投資法人の運営に悪影響をもたらす可能性があります。
また、今後、本資産運用会社の業容が拡大し、その状況に応じた人材の確保が行われなかった場合、本投資法人の運営に悪影響をもたらす可能性があります。
(ニ) 本投資法人の投資方針等の変更に関するリスク
規約に記載されている資産運用の対象及び方針等の基本的な事項の変更には、投資主総会の承認が必要ですが、本投資法人の役員会及び本資産運用会社の取締役会が定めたより詳細な投資方針、ポートフォリオ構築方針、運用ガイドライン及び運用実務ガイドライン等については、投資主総会の承認を経ることなく、変更することが可能です。そのため、本投資法人の投資主の意思が反映されないまま、これらが変更される可能性があります。
(ホ) 本投資法人の倒産又は登録抹消のリスク
本投資法人は、破産法(平成16年法律第75号。その後の改正を含みます。)(以下「破産法」といいます。)上の破産手続、民事再生法(平成11年法律第225号。その後の改正を含みます。)(以下「民事再生法」といいます。)上の再生手続及び投信法上の特別清算手続(投信法第164条)に服する可能性があります。
また、本投資法人は、投信法に基づいて投資法人としての登録を受けていますが、一定の事由が発生した場合に投信法に従ってその登録が取り消される可能性があります(投信法第216条)。その場合には、本投資証券の上場が廃止され、本投資法人は解散し、清算手続に入ります。
上記のように、本投資法人が清算される場合、投資主は、全ての債権者への弁済(投資法人債の償還を含みます。)後の残余財産による分配からしか投資金額を回収することができません。当該時点において、本投資法人の保有資産の価値が下落し又は出資金に欠損が生じている場合には、借入れを弁済した後の残余財産が全く残らないか、又は出資総額を下回ることとなり、投資主は、投資金額の全部又は一部について回収することができない可能性があります。
(ヘ) 敷金及び保証金に関するリスク
本投資法人は、運用資産のテナントが賃貸人に対し無利息又は低利で預託した敷金又は保証金を運用資産の取得資金の一部として利用する場合があります。しかし、そのような場合で賃貸借契約の中途解約により想定外の時期に敷金又は保証金の返還義務が生じた場合には、本投資法人は、敷金又は保証金の返還資金をそれらよりも調達コストの高い借入れ等により調達せざるを得なくなる可能性があります。また、敷金又は保証金の投資運用が失敗に終わり損失が生じる可能性もあります。その結果、本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。
④ 不動産及び信託の受益権に関するリスク
本投資法人の主たる運用資産は、前記「2 投資方針 (2) 投資対象 ① 投資対象とする資産の種類」に記載のとおり、不動産等です。不動産を信託する信託の受益権その他不動産を裏付けとする資産の所有者は、その信託財産である不動産又は裏付けとなる不動産を直接所有する場合と、経済的には、ほぼ同様の利益状況に置かれます。したがって、以下に記載する不動産に関するリスクは、不動産を信託する信託の受益権その他不動産を裏付けとする資産についても、ほぼ同様にあてはまります。
なお、信託の受益権特有のリスクについては、後記「(ム) 不動産を信託の受益権の形態で保有する場合の固有のリスク」をご参照下さい。
(イ) 不動産の欠陥・瑕疵及び契約不適合や境界に関するリスク
不動産には権利、地盤、地質、構造等に関して欠陥、瑕疵、契約不適合等(工事における施工の不具合及び施工報告書の施工データの転用・加筆を含みますが、これに限りません。)が存在している可能性があります。本資産運用会社が不動産の選定・取得の判断を行うにあたっては、当該不動産について定評のある専門業者から建物状況調査報告書を取得する等の物件精査を行うことにしていますが、建物状況調査報告書で指摘されなかった事項について、取得後に欠陥、瑕疵、契約不適合等が判明する可能性もあります。さらに、建築基準法等の行政法規が定める所定の手続を経由した不動産についても、建築基準関係規定の求める安全性や構造耐力等を有するとの保証はなく、想定し得ない隠れた欠陥・瑕疵、契約不適合等が取得後に判明するおそれもあります。本投資法人は、状況に応じては、前所有者又は前受益者に対し一定の事項につき表明及び保証を要求し、瑕疵担保責任又は契約不適合責任を負担させる場合もありますが、たとえかかる表明及び保証が真実でなかったことを理由とする損害賠償責任や瑕疵担保責任又は契約不適合責任を追及できたとしても、これらの責任の期間及び責任額は一定範囲に限定されるのが通例であり、また、前所有者又は前受益者が解散したり無資力になっているために実効性がない場合もあります。
これらの場合には、当該欠陥、瑕疵、契約不適合等の程度によっては当該不動産の資産価値が低下することを防ぐために買主である本投資法人が当該欠陥、瑕疵、契約不適合等の修補その他に係る予定外の費用を負担せざるをえなくなることがあり、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主に損害を与える可能性があります。
また、わが国の法制度上、不動産登記にはいわゆる公信力がありません。したがって、不動産登記簿の記載を信じて取引した場合にも、買主は不動産に係る権利を取得できないことがあります。さらに、権利に関する事項のみならず、不動産登記簿中の不動産の表示に関する事項が現況と一致していない場合もあります。このような場合、上記と同じく、本投資法人は売主等に対して法律上又は契約上許容される限度で責任を追及することとなりますが、その実効性があるとの保証はありません。
さらに、本投資法人の主たる投資対象である旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設は、他の種類の不動産に比べ、隣地との境界が確定していない場合が多いという特殊性があり、保有資産の一部の物件においても、隣地との境界が確定していません。本投資法人は、このような境界が確定していない物件であっても、紛争等の可能性や運営への影響等を検討の上で取得することがありますが、本投資法人の想定に反し、隣地との間で紛争が生じたり、境界確定の過程で運用資産の運営に不可欠の土地が隣地所有者の所有に属するものとされること等により、本投資法人の収益等に悪影響が生じる可能性があります。
(ロ) 不動産の売却に伴う責任に関するリスク
本投資法人が不動産を売却した場合に、当該不動産に物的又は法的な瑕疵又は契約不適合があるために、法令の規定又は売買契約上の規定に従い、瑕疵担保責任又は契約不適合責任や表明保証責任を負担する可能性があります。特に本投資法人は、宅地建物取引業法上のみなし宅地建物取引業者となりますので、買主が宅地建物取引業者でない場合には、本投資法人の瑕疵担保責任又は契約不適合責任に関するリスクを排除できない場合があります。したがって、本投資法人が不動産を売却した場合は、売却した不動産の欠陥、瑕疵、契約不適合等の修補その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、投資主に損害を与える可能性があります。
加えて、不動産をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、不動産に関する権利が第三者の権利や行政法規等により制限を受け、又は第三者の権利を侵害していることが後になって判明する可能性があります。その結果、本投資法人の収益等に悪影響をもたらす可能性があります。
さらに、賃貸不動産の売却においては、新所有者がテナントに対する敷金返還債務等を承継するものと解されており、実務もこれにならうのが通常ですが、旧所有者が当該債務を免れることについてテナントの承諾を得ていない場合には、旧所有者は新所有者とともに当該債務を負い続けると解される可能性があり、予想外の債務又は義務を負う場合があり得ます。
(ハ) 賃貸借契約に関するリスク
a. 賃貸借契約の解約及び更新に関するリスク
テナントが賃貸借契約において期間中の解約権を留保している場合等には、契約期間中であっても賃貸借契約を終了することが可能であるため、テナントから賃料が得られることが将来にわたって確保されているものではありません。また、テナントの債務不履行により賃貸借契約を解除せざるを得ない場合や、賃貸借契約の期間満了時に契約の更新がなされない場合もあります。このような理由により賃貸借契約が終了し、同一条件以上で新たに賃貸借契約が締結されない場合、不動産に係る賃料収入が減少することになります。
特に本投資法人はシングルテナントと賃貸借契約を締結している不動産が多いため、当該不動産に係る賃貸借契約が終了し、新たな賃貸借契約が締結されない場合、当該不動産からの賃料収入はゼロになります。
また、解約禁止条項、解約ペナルティ条項等を置いて期間中の解約権を制限している場合や更新料を定めている場合でも、裁判所によって解約違約金や更新料の額が賃料の額、賃貸借契約が更新される期間等に照らし高額に過ぎる等の諸般の事情があると判断された場合、かかる条項の効力が否定される可能性があります。
以上のような事由により、賃料収入等が減少した場合、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主に損害を与える可能性があります。
他方で、賃貸人が、テナントとの賃貸借契約の更新を拒絶したり、解約を申し入れるためには、借地借家法(平成3年法律第90号。その後の改正を含みます。)(以下「借地借家法」といいます。)上、正当の事由があると認められる場合であることが必要であり、賃貸人側の意向どおりに賃貸借契約を終了させることができないことにより、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、賃貸借契約を定期建物賃貸借契約とすれば、契約の更新がないこととすることが認められていますが、定期建物賃貸借契約の効力が認められるためには、借地借家法第38条所定の要件を充足する必要があるため、借地借家法第38条所定の要件が充足されなかった場合には、当該契約は、いわゆる普通建物賃貸借契約として取り扱われる可能性があります。その結果、建物賃貸借契約が所定の時期に終了しないこと等により、本投資法人の収益性に悪影響を及ぼす可能性があります。
b. 賃料不払に関するリスク
テナントが特に解約の意思を示さなくても、テナントの財務状況が悪化した場合又は破産手続、再生手続若しくは会社更生法(平成14年法律第154号。その後の改正を含みます。)(以下「会社更生法」といいます。)上の更生手続その他の倒産手続(以下「倒産等手続」と総称します。)の対象となった場合、賃貸借契約に基づく賃料支払が滞る可能性があり、この延滞賃料等の債務の合計額が敷金及び保証金で担保される範囲を超える状況では、本投資法人ひいては投資主に損害を与える可能性があります。また、このような場合には、賃貸借契約を解除せざるを得なくなる可能性や、賃借人やその管財人等により賃貸借契約が解除される可能性もあり、そのような場合で代替となる賃借人が早期に確保できないときや同等の条件で賃貸できないときにも、本投資法人ひいては投資主に損害を与える可能性があります。
c. 賃料改定に係るリスク
賃貸借契約の更新の際又は賃料等の見直しの際には、その時々における賃料相場も参考にして、賃料がテナントとの協議に基づき改訂されることがあります。
そのため、本書の提出日現在の賃料が今後も維持される保証はありません。賃料改定により賃料が減額された場合、投資主に損害を与える可能性があります。
また、定期的に賃料等を増額する旨の規定が賃貸借契約にある場合でも、テナントとの交渉いかんによっては、必ずしも、規定どおりに賃料を増額できるとは限りません。
d. テナントによる賃料減額請求権行使のリスク
建物のテナントは、定期建物賃貸借契約において借地借家法第32条に基づく賃料減額請求権を排除する特約を設けた場合を除いて、同条に基づく賃料減額請求をすることができます。これにより、当該不動産から得られる賃料収入が減少し、本投資法人ひいては投資主に損害を与える可能性があります。定期建物賃貸借契約の効力が認められるためには、借地借家法第38条所定の要件を充足する必要があります。このため、ある建物賃貸借契約を定期建物賃貸借契約とした上で借地借家法第32条に基づく賃料減額請求権を排除する特約を設けた場合であっても、借地借家法第38条所定の要件が充足されなかった場合には、賃料減額請求権を排除することができず、当該請求が認められた場合、当該不動産から得られる賃料収入が減少し、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損害を被る可能性があります。
e. 定期建物賃貸借契約における賃料増減額請求権排除特約に関するリスク
定期建物賃貸借契約において借地借家法第32条に基づく賃料増減請求権を排除する特約を設けた場合には、同条に基づく賃料増額請求もできなくなるため、かかる賃料が契約締結時に予期し得なかった事情により一般的な相場に比べて低額となり、通常の賃貸借契約の場合よりも低い賃料収入しか得られない可能性があります。
f. 変動賃料に関するリスク
保有資産について締結されている賃貸借契約において、固定賃料と売上実績に連動した変動賃料が組み合わさった賃料構成が採用されていますが、売上実績に連動した変動賃料の支払いを受ける場合には、売上げの減少により、変動賃料の額が減少し、又は変動賃料が生じないこととなり、それにより、賃料総額の減少につながり、その結果、本投資法人の収益に悪影響を及ぼし、投資主に損害を与える可能性があります。
また、変動賃料の支払いを伴う賃貸借契約において、変動賃料の計算の基礎となる売上高等の数値について、賃貸人がその正確性について十分な検証を行えない場合があり得ます。その結果、本来支払われるべき金額全額の変動賃料の支払いがなされず、本投資法人の収益に悪影響を及ぼし、投資主に損害を与える可能性があります。
(ニ) 災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク
火災、地震、液状化、津波、暴風雨、洪水、落雷、竜巻、土砂災害、戦争、暴動、騒乱、テロ等(以下 「災害等」といいます。)により不動産が滅失、劣化又は毀損し、その価値が影響を受ける可能性がありま す。このような場合には、滅失、劣化又は毀損した個所を修復するため一定期間建物の不稼働を余儀なくさ れることにより、賃料収入が減少し、又は当該不動産の価値が下落する結果、投資主に損害を与える可能性 があります。特に、本投資法人の主たる投資対象である旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供さ れることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型 施設には他の種類の不動産等にはない以下のような特殊性があり、これらの特殊性に起因して保有資産が災 害等の被害を受ける可能性があります。まず、これらの施設は災害等の被害を受けやすい可能性が高い場所 に立地することも多いという特徴があります。そのため、例えば、傾斜地の崩壊等により本投資法人の保有 資産に損壊が生じ、又は当該保有資産の宿泊客や利用者等の生命若しくは身体に危害が生ずる可能性があ り、その結果、本投資法人が予期せぬ損害を被る可能性があります。本投資法人の保有資産は、土砂災害警 戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成12年法律第57号。その後の改正を含みま す。)に基づく土砂災害警戒区域(急傾斜地の崩壊等が発生した場合に、住民等の生命又は身体に危害が生 ずるおそれがあると認められる区域)及び土砂災害特別警戒区域(急傾斜地の崩壊等が発生した場合に、建 築物に損壊が生じ住民等の生命又は身体に危害が生ずるおそれがあると認められる区域)に位置している場 合がありますし、これらの区域に位置していない保有資産についても上記のような事態が生じる可能性は否 定できません。また、特に旅館の多くは木造であることが多く、築年数も古い傾向にあることから、火災を はじめとする災害等の影響を受ける可能性が高いという特徴もあります。また、不動産の個別事情により保 険契約が締結されない場合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約で填補さ れない災害等が発生した場合又は保険契約に基づく保険会社による支払が他の何らかの理由により行われ ず、減額され若しくは遅れる場合には、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。なお、本 投資法人は、保有資産の全てについて火災保険に加入していますが、今後取得する資産について火災保険に 加入するとは限りません。さらに、災害等により建物が滅失、劣化又は毀損した場合、建築から年月が経過 していること等の理由により、建物の建替え等に必要な図面や書面等が失われている不動産については、必 要な修復を行うことができず、結果として当該不動産等を旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供 されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用 型施設として利用することができなくなる可能性もあります。
また、大規模な地震、津波、暴風雨又は環境汚染を伴う災害等が発生した場合、たとえ本投資法人の保有する不動産が滅失、劣化若しくは毀損せず、又は当該不動産に瑕疵又は契約不適合が生じなかったとしても、道路の寸断や河川の氾濫等により、当該不動産へのアクセスが困難になること又は所在地の周辺地域経済が多大な影響を受けることにより、当該不動産の収益性が大幅に低下する可能性があります。
(ホ) 不動産に係る所有者責任、修繕・維持費用等に関するリスク
運用資産である不動産を原因として、第三者の生命、身体又は財産等を侵害した場合に、損害賠償義務が 発生し、結果的に本投資法人が予期せぬ損害を被る可能性があります。特に、土地の工作物の所有者は、民 法上無過失責任を負うことがあるところ、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可 能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設において は、ジェットコースター、アスレチックその他の遊具やプールといった余暇活用型用施設を土地の工作物と して設置又は併設しているものがあるため、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが 可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設におい ては、土地の工作物により第三者、特に宿泊客及び施設利用者等の生命、身体又は財産等が侵害されるリス クは通常の不動産と比して相対的に高いといえます。不動産の個別事情により保険契約が締結されない場 合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約でカバーされない事故が発生した 場合又は保険契約に基づく保険会社による支払いが他の何からの理由により行われず、減額され若しくは遅 れる場合には、本投資法人は悪影響を受ける可能性があります。
また、不動産につき滅失、毀損又は劣化等が生じ、修繕が必要となる場合には、かかる修繕に関連して多 額の費用を要する可能性があります。また、かかる修繕が困難又は不可能な場合には、不動産から得られる 賃料収入が減少し、不動産の価格が下落する可能性があります。
前記「(ニ) 災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク」と同様、これらのリスクについても、本 投資法人の主たる投資対象である旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設は、その特殊性 から、他の種類の不動産に比べて高いものと考えられます。また、不特定多数の利用者に対して宿泊や飲食 等の各種サービスを提供する施設であるという特質から、第三者、特に宿泊客又は利用客の生命、身体又は 財産等を侵害する危険性も想定されます。
さらに、経済状況によっては、インフレーション、水道光熱費等の費用の高騰、不動産管理や建物管理に 係る費用、備品調達等の管理コスト及び各種保険料等のコストの上昇、租税公課の増大その他の理由によ り、投資対象不動産の運用に関する費用が増加する可能性があります。
(ヘ) 不動産に係る行政法規・条例等に関するリスク
建築基準法又はこれに基づく命令若しくは条例、都市計画法の改正、新たな立法、収用、再開発、区画整理等の行政行為の規定の施行又は適用の際、原則としてこれらの規定に適合しない現に存する建物(現に建築中のものを含みます。)又はその敷地については、当該規定が適用されない扱いとされています(いわゆる既存不適格)。特に、耐震設計基準に関し、1981年以前に建築確認申請された建物については、いわゆる旧耐震基準を採用しており、現行法において必要とされる耐震設計基準を満たしていないものがあります。かかる既存不適格の建物の建替え等を行う場合には、現行の規定が適用されるため、現行の規定に合致するよう手直しをする必要があり、追加的な費用負担が必要となる可能性があり、また、現状と同規模の建物を建築できない可能性やそもそも建物を再建築できない可能性もあります。さらに、建築から年月が経過していること等の理由により、建物の建替え等に必要な図面や書面等が失われている不動産については、災害等により建物が滅失、劣化又は毀損した場合、必要な修復を行うことができず、結果として当該不動産を旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設として利用することができなくなる可能性もあります。
また、不動産に係る様々な行政法規や各地の条例による規制が運用資産である不動産に適用される可能性があります。例えば、都市計画法、地方公共団体の条例による風致地区内における建築等の規制、河川法(昭和39年法律第167号。その後の改正を含みます。)による河川保全区域における工作物の新築等の制限、海岸法(昭和31年法律第101号。その後の改正を含みます。)による海岸保全区域における土地の掘削等の制限、港湾法(昭和25年法律第218号。その後の改正を含みます。)による港湾区域内における工事等の制限、文化財保護法(昭和25年法律第214号。その後の改正を含みます。)に基づく試掘調査義務、その他一定割合において住宅を付置する義務や、駐車施設附置義務、福祉配慮設備設置義務、緑化推進義務及び雨水流出抑制施設設置義務、建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成7年法律第123号。その後の改正を含みます。)(以下「建築物の耐震改修の促進に関する法律」といいます。)に基づく不動産の耐震診断及び耐震改修の実施義務、建築物の建築・増改築の制限等が挙げられます。このような義務が課せられている場合、当該不動産の処分及び建替え等に際して、事実上の困難が生じ、又はこれらの義務を遵守するための追加的な費用負担が生じる可能性があります。さらに、運用資産である不動産を含む地域が道路設置等の都市計画の対象となる場合には、当該都市計画対象部分に建築制限が付されたり、建物の敷地とされる面積が減少し収益が減少する可能性があります。また、当該不動産に関して建替え等を行う際に、現状と同規模の建築物を建築できない可能性があります。
(ト) 水質汚濁防止法上の特定施設に関するリスク
本投資法人が不動産等を取得する場合において、当該不動産等に、水質汚濁防止法に規定される特定施設が設置されている場合があります。
水質汚濁防止法によれば、特定施設の設置者は、排水基準に適合しない排出水を排出するおそれがある場合には、都道府県知事により汚水等の処理の方法等の改善や特定施設の使用若しくは排出水の排出の一時停止を命ぜられることがあり、また、特定施設の破損その他の事故が発生し、有害物質等を含む水等が排出され又は地下に浸透したことにより人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるときには、有害物質等を含む水の排出又は浸透の防止のための応急の措置を講ずべき義務を負い、これを講じない場合には、都道府県知事により応急の措置を命ぜられることがあります。さらに、有害物質に該当する物質を含む水の地下への浸透があったことにより、現に人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがあるときは、都道府県知事によりその被害を防止するため必要な限度において、地下水の水質の浄化のための措置を命ぜられることがあります。これらの場合、本投資法人に多額の費用の負担が生じる可能性があります。加えて、かかる有害物質が含まれた排水の排出又は地下への浸透により、人の生命又は身体を害したときは、当該排出又は地下への浸透をした者は、無過失責任を負うものとされていることから、特定施設において事故等が生じた場合には、本投資法人が第三者に対して多額の損害を賠償する義務が発生する可能性もあります。
これらの結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(チ) 法令の制定・変更に関するリスク
土壌汚染対策法(平成14年法律第53号。その後の改正を含みます。)(以下「土壌汚染対策法」といいます。)のほか、将来的に環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわらず不動産につき大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務等が課される可能性があります。
また、消防法その他不動産の管理に影響する関係法令の改正により、不動産の管理費用等が増加する可能性があるほか、エネルギーや温室効果ガス削減を目的とした法令、条例等の制定、適用、改正等によっても、追加的な費用負担等が発生する可能性があります。さらに、建築基準法、都市計画法の改正、新たな立法、収用、再開発、区画整理等の行政行為等により不動産に関する権利が制限される可能性があります。このような法令若しくは行政行為又はその変更等が本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。
(リ) 売主の倒産等の影響を受けるリスク
本投資法人は、債務超過の状況にある等財務状態が実質的危機時期にあると認められる又はその疑義がある者を売主として不動産を取得する場合には、管財人等により不動産の売買が否認されるリスク等について諸般の事情を慎重に検討し、実務的に可能な限り管財人等により否認されるリスクを回避するよう努めますが、このリスクを完全に排除することは困難です。万一売主が債務超過の状況にある等財務状態が実質的危機時期にある状況を認識できずに本投資法人が不動産を取得した場合には、当該不動産の売買が売主の債権者により取り消される(詐害行為取消)可能性があります。また、本投資法人が不動産を取得した後、売主について倒産等手続が開始された場合には、不動産の売買が破産管財人、監督委員又は管財人により否認される可能性が生じます。
また、本投資法人が、ある売主から不動産を取得した別の者(以下、本「(リ) 売主の倒産等の影響を受けるリスク」において「買主」といいます。)からさらに不動産を取得した場合において、本投資法人が、当該不動産の取得時において、売主と買主間の当該不動産の売買が詐害行為として取り消され又は否認される根拠となり得る事実関係を知っている場合には、本投資法人に対しても、売主・買主間の売買が否認され、その効果を主張される可能性があります。
さらに、取引の態様いかんによっては売主と本投資法人との間の不動産の売買が、担保取引であると判断され、当該不動産は破産者である売主の破産財団の一部を構成し、又は更生会社若しくは再生債務者である売主の財産に属するとみなされる可能性(いわゆる真正譲渡でないとみなされるリスク)もあります。
(ヌ) マスターリース会社に関するリスク
本投資法人は、マスターレッシーが本投資法人又は信託受託者とマスターリース契約を締結した上で、各転借人に対して転貸するマスターリースの形態をとる物件を取得することがあります。
マスターリースの形態をとる物件においてマスターレッシーの財務状況が悪化した場合、転借人がマスタ ーレッシーに賃料を支払ったとしても、マスターレッシーの債権者がマスターレッシーの転借人に対する賃 料債権を差し押さえる等により、マスターレッシーから本投資法人又は信託受託者への賃料の支払が滞る可 能性があります。
(ル) 転貸に関するリスク
本投資法人の投資対象の施設等の一部は、当該施設等のテナントから第三者に対し転貸されることがあります。このように、テナント (転借人を含みます。)に、不動産の一部又は全部を転貸させる権限を与えた場合、本投資法人は、不動産 に入居するテナントを自己の意思により選択することができなくなり、又は退去させることができなくなる 可能性があるほか、テナントの賃料が、転借人からテナントに対する賃料に連動する場合、転借人の信用状 態等が、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、賃貸借契約が合意解約された場合、又は債務不履行を理由に解除された場合であっても、賃貸借契 約上、賃貸借契約終了の場合に転貸人の転借人に対する敷金等の返還義務が賃貸人に承継される旨規定され ている場合等には、かかる敷金等の返還義務が、賃貸人に承継される可能性があります。このような場合、 敷金等の返還原資は賃貸人の負担となり、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります
(ヲ) テナント等による不動産の利用・管理状況に関するリスク
本投資法人は、テナントの属性や資力に留意しつつ賃貸借契約を締結し、その利用状況を管理していますが、個々のテナントの利用状況をつぶさに監督できるとの保証はなく、テナントの利用状況により、当該不動産の資産価値や、本投資法人の収益に悪影響が及ぶ可能性があります。
例えば、建物そのものが法令や条例等の基準を満たす場合であっても、テナントによる建物への変更工事、内装の変更、設備(看板等)の設置、その他テナント等の利用状況等により、建築基準法、消防法その他の法令や条例等に違反する状態となる可能性があります。この場合、マスコミ等により、当該建物がかかる状態にあることが公表され、風評リスクにさらされる可能性があります。また、本投資法人が、その違反状態の改善のための費用を負担する必要が生じ、又は法令上不利益を被る可能性があります。
さらに、賃貸借契約における規定のいかんにかかわらず、テナント等による転貸や賃借権の譲渡が本投資法人の承諾なしに行われる可能性があります。その他、転借人や賃借権の譲受人の属性によっては、運用資産である不動産のテナント属性が悪化し、これに起因して建物全体の賃料水準が低下する可能性があります。賃貸人はテナントと普通建物賃貸借契約を締結した場合又は定期建物賃貸借契約を締結したものの借地借家法第38条所定の要件が充足されないことにより定期建物賃貸借契約としての効力が否定された場合、正当の事由があると認められなければ、賃貸借期間が経過した場合であってもテナントとの賃貸借契約を終了することができず、運用資産である不動産のテナント属性の悪化を阻止できない可能性があります。
(ワ) 旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設としての建物使用態様に関するリスク
保有資産は、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施 設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設を中心とする複合施設として、不特 定多数の利用者に対し宿泊や飲食等の各種サービスを提供する施設であり、また、当該施設の顧客以外の公 衆に対してもロビー、トイレ等の共用部分を開放していることもあるため、清掃・維持修繕の費用が通常の 建物より多額になる可能性があるとともに、当該施設内で予期できない不法行為を行う者が出現する可能性 があります。これにより、テナントが不測の損害を被る場合、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又 は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇 活用型施設自体若しくは施設の顧客等に損害が発生した場合、又は当該施設に関する風評被害が発生して稼 働率が低下した場合、本投資法人に悪影響を及ぼす可能性があります。
(カ) 共有物件に関するリスク
運用資産である不動産が第三者との間で共有されている場合には、その保存・利用・処分等について単独で所有する場合には存在しない種々の問題が生じる可能性があります。
まず、共有物の管理は、共有者間で別段の定めをした場合を除き、共有者の持分の過半数で行うものとされているため(民法第252条第1項)、持分の過半数を有していない場合には、当該不動産の管理及び運営について本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。また、共有者はその持分の割合に応じて共有物の全体を利用することができるため(民法第249条第1項)、他の共有者によるこれらの権利行使によって、本投資法人の当該不動産の保有又は利用が妨げられるおそれがあります。
さらに、共有の場合、他の共有者からの共有物全体に対する分割請求権行使を受ける可能性(民法第256条)、及び裁判所により共有物全体の競売を命じられる可能性(民法第258条第3項)があり、ある共有者の意図に反して他の共有者からの分割請求権行使によって共有物全体が処分されるリスクがあります。
この分割請求権を行使しないという共有者間の特約は有効ですが、この特約は5年を超えては効力を有しません。また、登記済みの不分割特約がある場合でも、特約をした者について倒産手続の対象となった場合には、管財人等はその換価処分権を確保するために分割請求ができるとされています。ただし、共有者は、倒産手続の対象となった他の共有者の有する共有持分を相当の対価で取得することができます(破産法第52条、民事再生法第48条、会社更生法第60条)。
他の共有者の共有持分に抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、共有されていた物件全体について当該共有者(抵当権設定者)の持分割合に応じて、当該抵当権の効力が及ぶことになると考えられています。したがって、運用資産である共有持分には抵当権が設定されていなくても、他の共有者の共有持分に抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、分割後の運用資産についても、他の共有者の持分割合に応じて、当該抵当権の効力が及ぶこととなるリスクがあります。
共有持分の処分は単独所有物と同様に自由に行えると解されていますが、共有不動産については、共有者間で共有持分の優先的購入権の合意をすることにより、共有者がその共有持分を第三者に売却する場合に他の共有者が優先的に購入できる機会を与えるようにする義務を負う場合があります。
不動産の共有者が賃貸人となる場合には、賃料債権は不可分債権と解されるおそれがあり、また敷金返還債務は不可分債務になると一般的には解されており、共有者は他の賃貸人である共有者の信用リスクの影響を受ける可能性があります。
共有不動産については、単独所有の場合と比べて上記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却により多くの時間と費用を要し、又は価格の減価要因が増す可能性があります。
(ヨ) 区分所有建物に関するリスク
区分所有建物とは建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号。その後の改正を含みます。)(以下「区分所有法」といいます。)の適用を受ける建物で、単独所有の対象となる専有部分と共有となる共用部分及び建物の敷地部分から構成されます。区分所有建物の場合には、区分所有法上、法定の管理方法及び管理規約(管理規約の定めがある場合)によって管理方法が定められます。建替えをする場合には集会において区分所有者及び議決権(管理規約に別段の定めのない限り、その有する専有部分の床面積の割合)の各5分の4以上の多数での建替え決議が必要とされる等(区分所有法第62条)、区分所有法の適用を受けない単独所有物件と異なり管理方法に制限があります。
区分所有建物の専有部分の処分は自由に行うことができますが、他の区分所有者が優先的に購入できる機会を与えるようにする義務を負う場合があります。
区分所有建物と敷地の関係については以下のようなリスクがあります。
区分所有建物の専有部分を所有するために区分所有者が敷地に関して有する権利を敷地利用権といいます。区分所有建物では、専有部分と敷地利用権の一体性を保持するために、法律で、専有部分とそれに係る敷地利用権を分離して処分することが原則として禁止されています(区分所有法第22条)。ただし、敷地権の登記がなされていない場合には、分離処分の無効を善意の第三者に主張することができません(区分所有法第23条)。また、区分所有建物の敷地が数筆に分かれ、区分所有者が、それぞれ、その敷地のうちの一筆又は数筆の土地について、単独で、所有権、賃借権等を敷地利用権(いわゆる分有形式の敷地利用権)として有している場合には、分離して処分することが可能とされています。このように専有部分とそれに係る敷地利用権が分離して処分された場合、敷地利用権を有しない区分所有者が出現する可能性があります。
また、敷地利用権が使用借権及びそれに類似した権利である場合には、当該敷地が売却、競売等により第三者に移転された場合に、区分所有者が当該第三者に対して従前の敷地利用権を対抗できなくなる可能性があります。
このような区分所有建物と敷地の関係を反映して、区分所有建物の場合には、取得及び売却により多くの時間と費用を要したり、価格の減価要因が増す可能性があります。
(タ) 借地物件に関するリスク
借地権とその借地上に存在する建物については、自己が所有権を有する土地上に存在する建物と比べて特 有のリスクがあります。借地権は、所有権と異なり永久に存続するものではなく、期限の到来により当然に 消滅し(定期借地権の場合)又は期限到来時に借地権設定者が更新を拒絶しかつ更新を拒絶する正当事由が ある場合に消滅します(普通借地権の場合)。また、借地権が地代の不払による解除その他の理由により消 滅してしまう可能性もあります。借地権が消滅すれば、時価での建物買取りを請求できる場合(借地借家法 第13条、借地法(大正10年法律第49号。その後の改正を含みます。)第4条)を除き、借地上に存在する建 物を取り壊した上で、土地を返還しなければなりません。普通借地権の場合、借地権の期限到来時の更新拒 絶につき上記正当事由が認められるか否かを本投資法人の物件取得時に正確に予測することは不可能であ り、仮に建物の買取請求権を有する場合でも、買取価格が本投資法人の希望する価格以上である保証はあり ません。
また、本投資法人が借地権を有している土地の所有権が、他に転売され、又は借地権設定時に既に存在す る土地上の抵当権等の実行により第三者に移転してしまう可能性があります。この場合、借地権について適 用のある法令に従い第三者対抗要件が具備されていないときは、本投資法人は、借地権を当該土地の新所有 者に対して対抗できず、当該土地の明渡義務を負う可能性があります。特に、旅館、ホテルその他の宿泊の 用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパー クその他の余暇活用型施設は、建物の規模に比較して、敷地面積が相当程度広く、建物の存在する範囲が敷 地の一部に限られている場合があり、本投資法人が旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供される ことが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設 の建物について所有者として登記されていたとしても、当該敷地全体について第三者対抗要件が具備されて いるとは認められない可能性があります。
さらに、借地権が賃借権である場合、借地権を譲渡するには、原則として、借地権設定者の承諾が必要と なります。借地上の建物の所有権を譲渡する場合には、当該借地に係る借地権も一緒に譲渡することになる ので、原則として、借地権設定者の承諾が必要となります。かかる借地権設定者の承諾に関しては、借地権 設定者への承諾料の支払があらかじめ約束されていたり、約束されていなくても慣行を理由として借地権設 定者が承諾料を承諾の条件として請求してくる場合があります(なお、法律上借地権設定者に当然に承諾料 請求権が認められているものではありません。)。
加えて、借地権設定者の資力の悪化や倒産等により、借地権設定者に差し入れた敷金及び保証金等の全額 又は一部が返還されない可能性があります。借地権設定者に対する敷金及び保証金等の返還請求権について担保設定や保証はなされないのが通例です。
その他、国がその普通財産を貸し付けた場合、その貸付期間中であっても、国において公用又は公共用に 供するため必要が生じたときは、当該財産を所管する各省庁の長はその契約を解除できるとされています (国有財産法(昭和23年法律第73号)第24条第1項)。また、地方自治法(昭和22年法律第67号。その後の 改正を含みます。)(以下「地方自治法」といいます。)に定める地方公共団体がその普通財産を貸し付け た場合、その貸付期間中であっても、当該地方公共団体において公用又は公共用に供するため必要が生じた ときは、普通地方公共団体の長はその契約を解除できるとされていますが(地方自治法第238条の5第4 項)、かかる規定は、地方自治法に定める財産区がその財産を貸し付ける場合にも適用されるものとされて います(地方自治法第294条第1項、第238条の5第4項)。したがって、国や地方公共団体、財産区から土地 その他の資産を賃借した場合、本投資法人は、その契約に違反がない場合であっても解除されることがあ り、その場合には本投資法人の資産運用及び収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
借地権と借地上に建てられている建物については、敷地と建物を一括して所有している場合と比べて、上 記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却により多くの時間と費用を要したり、価格の減価要因が 増す可能性があります。
なお、建物の所有を目的としない土地の賃貸借については、借地借家法又は借地法の適用はありません。 このため、当該土地に関する賃貸借契約が終了する場合、又は当該土地が他に転売される等して所有者が変 わる場合には、当該土地の明渡義務を負う可能性があります。
(レ) 借家物件に関するリスク
本投資法人は、建物(共有持分、区分所有権等を含みます。)を第三者から賃借の上又は信託受託者に賃借させた上、当該賃借部分を直接若しくは信託受託者を通じて保有する建物と一体的に又は当該賃借部分を単独で、テナントへ転貸することがあります。
この場合、建物の賃貸人の資力の悪化や倒産等により、建物の賃貸人に差し入れた敷金及び保証金等の全額又は一部が返還されない可能性があることは、前記「(タ) 借地物件に関するリスク」の場合と同じです。
加えて、民法上、本投資法人が第三者との間で直接又は信託受託者を通じて締結した賃貸借契約が何らかの理由により終了した場合、原則として、本投資法人又は当該受託者とテナントの間の転貸借契約も終了するとされているため、テナントから、転貸借契約の終了に基づく損害賠償請求等がなされるおそれがあります。
(ソ) 底地物件に関するリスク
本投資法人は、第三者が、土地所有者から借地権の設定を受け、その上に建物を所有している土地、いわ
ゆる底地を取得することがあります。底地物件の場合は特有のリスクがあります。借地権は、定期借地権の
場合は借地契約に定める期限の到来により当然に消滅し、普通借地権の場合には期限到来時に本投資法人が
更新を拒絶しかつ本投資法人に更新を拒絶する正当事由がある場合に消滅します。借地権が消滅する場合、本投資法人は借地権者より時価での建物買取を請求される場合があります(借地借家法第13条及び借地法第
4条)。普通借地権の場合、借地権の期限到来時に更新拒絶につき上記正当事由が認められるか否かを本投
資法人の物件取得時に正確に予測することは不可能であり、借地権者より時価での建物買取を請求される場
合においても、買取価格が本投資法人が希望する価格以下である保証はありません。
また、借地権者の財務状況が悪化した場合又は倒産等手続の対象となった場合、借地契約に基づく土地の
賃料の支払が滞る可能性があり、この延滞賃料の合計額が敷金及び保証金等で担保される範囲を超える場合
は投資主に損害を与える可能性があります。
加えて、借地契約では、多くの場合、賃料等の借地契約の内容について、定期的に見直しを行う旨を規定
する条項が含まれています。当該条項に基づく賃料の改定により賃料が減額された場合、投資主に損害を与
える可能性があります。借地権者は借地借家法第11条に基づく土地の借賃の減額請求をすることができ、こ
れにより、当該底地から得られる賃料収入が減少し、投資主に損害を与える可能性があります。
さらに、借地権が賃借権である場合、借地権者による借地権の譲渡には、原則として、本投資法人の承諾
が必要となりますが、裁判所が承諾に代わる許可をした場合(借地借家法第19条)や、借地契約上事前に一
定範囲での借地権の譲渡を承諾している場合には、本投資法人の承諾なく借地権が譲渡される結果、財務状
態に問題がある等の本投資法人が望まない者に借地権が譲渡される可能性があり、その結果、投資主に損害
を与える可能性があります。
(ツ) 開発物件に関するリスク
本投資法人は、規約に定める投資方針に従って、竣工後の物件を取得するためにあらかじめ開発段階で売買契約を締結することがあります。かかる場合、既に完成した物件につき売買契約を締結して取得する場合とは異なり、様々な事由により、開発が遅延し、変更され、又は中止されることにより、売買契約どおりの引渡しを受けられない可能性があります。この結果、開発物件からの収益等が本投資法人の予想を大きく下回る可能性があるほか、予定された時期に収益等が得られなかったり、収益等が全く得られなかったり、又は予定されていない費用、損害若しくは損失を本投資法人が負担し若しくは被る可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
(ネ) 築古物件に関するリスク
本投資法人は、築古物件を取得することがあります。一般に、築古物件は老朽化に伴い物理的及び機能的な劣化が進んでいることから、その運営、修繕、改修等に多額の出費が必要となり、かつその間における一時的な稼働率の低下等を生じる場合や、使用を継続するには現行法上問題ないものの、新規に使用することのできない有害物質が使用されており、処分又は除去する場合には、多額の支出が必要となる可能性もあります。特に、取得検討時には想定していなかった瑕疵又は契約不適合等が判明し、想定以上に多額の資本的支出を余儀なくされる可能性もあります。また、一般に、築古物件は新築物件と比較して築年数に応じた老朽化等による投資リスクが高まることから、想定していた水準の賃料を得られない可能性もあり、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
これらの理由により、本投資法人が築古物件の取得に際して想定した投資利回りが得られない可能性及び本投資法人の行う物件に対する資本的支出が利回りの上昇に繋がらない可能性があります。
また、築古物件には、既存不適格の物件が多い傾向にあり、前記「(ヘ) 不動産に係る行政法規・条例等に関するリスク」に記載のとおり、既存不適格の建物の建替え等を行う場合には、現行の規定が適用される等の理由により、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設として必要な改修等が制限される可能性があり、その結果、本投資法人が当該物件の売却を検討している場合であっても、適切な条件による売却が制限される可能性があります。
(ナ) フォワード・コミットメント等に係るリスク
本投資法人は、不動産又は不動産を信託する信託の受益権を取得するにあたり、いわゆるフォワード・コミットメント等を行うことがあります。不動産売買契約が買主の事情により解約された場合には、買主は債務不履行による損害賠償義務を負担することとなります。また、損害額等の立証にかかわらず、不動産又は不動産を信託する信託の受益権の売買価格に対して一定の割合の違約金が発生する旨の合意がなされることも少なくありません。フォワード・コミットメント等の場合には、契約締結後、決済・物件引渡しまでに一定の期間があるため、その期間における市場環境の変化等により本投資法人が不動産取得資金を調達できない場合等、売買契約を解約せざるを得なくなった場合には、解約違約金等の支払により、本投資法人の財務状況等が悪影響を受ける可能性があります。
(ラ) 有害物質に関するリスク
本投資法人が土地又は土地の賃借権若しくは地上権又はこれらを信託する信託の受益権を取得する場合において、当該土地について産業廃棄物等の有害物質が埋蔵されている可能性があり、かかる有害物質が埋蔵されている場合には当該土地の価格の下落により、本投資法人ひいては投資主が損害を被る可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために土壌の入替えや洗浄が必要となる場合には、これに係る予想外の費用や時間が必要となり、本投資法人ひいては投資主が損害を被る可能性があります。また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務を負う可能性があり、かかる義務を負う場合には、本投資法人ひいては投資主が損害を受ける可能性があります。なお、土壌汚染対策法によれば、土地の所有者、管理者又は占有者は、鉛、砒素、トリクロロエチレンその他の特定有害物質による土地の土壌の汚染の状況について、都道府県知事により調査・報告を命ぜられることがあり(土壌汚染対策法第4条第2項及び第5条第1項)、また、土壌の特定有害物質による汚染により、人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがある等の要件を満たす区域として都道府県知事による指定を受けた場合には、都道府県知事によりその被害を防止するため必要な汚染の除去等の措置を示したうえで指示を受けることがあり(土壌汚染対策法第7条第1項)、当該措置を講じない場合、かかる措置を講じるよう命じられることがあります(土壌汚染対策法第7条第4項)。本投資法人がこれらの調査・報告又は措置を命ぜられた場合には、本投資法人ひいては投資主が損害を受ける可能性がありま す。これらの場合、本投資法人に多額の負担が生じる可能性があり、また、本投資法人は、支出を余儀なくされた費用について、その原因となった者やその他の者から常に償還を受けられるとは限りません。
また、本投資法人が建物又は建物を信託する信託の受益権を取得する場合において、当該建物の建材等にアスベストその他の有害物質を含む建材が使用されているか若しくは使用されている可能性がある場合やポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物が保管されている場合等には、当該建物の価格の下落により、本投資法人ひいては投資主が損害を被る可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために建材の全面的若しくは部分的交換が必要となる場合又は有害物質の処分若しくは保管が必要となる場合には、これに係る予想外の費用や時間が必要となり、本投資法人ひいては投資主が損害を被る可能性があります。また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務が発生する可能性があり、かかる義務が生じた場合には本投資法人ひいては投資主が損害を受ける可能性があります。
さらに、本投資法人が取得する建物において、アスベスト含有建材のうち飛散性の比較的高い吹付け材が使用されている場合には、飛散防止措置及び被害の補償等のために多額の出費を要する可能性があり、また、リーシングに困難をきたす可能性があります。加えて、通常使用下では飛散可能性がないアスベスト含有建材を使用している建物についても、アスベスト飛散のおそれのある改修又は解体時に飛散防止措置等を行うために多額の費用が発生する可能性があります。なお、本投資法人は築年数が経過した築古物件を取得することを想定していますが、このような築古物件には、現行法上そのまま利用することに問題はなくても、アスベストその他の有害物質を含む建材が使用されている場合が多く見られます。
将来的に環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわらず不動産につき大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務等が課される可能性があります。
(ム) 不動産を信託の受益権の形態で保有する場合の固有のリスク
本投資法人は、不動産を信託の受益権の形式で取得することがあります。
信託受託者が信託財産としての不動産、不動産の賃借権、地上権又は地役権を所有し管理するのは受益者のためであり、その経済的利益と損失は、最終的には全て受益者に帰属することになります。したがって、本投資法人は、信託の受益権の保有に伴い、信託受託者を介して、運用資産が不動産である場合と実質的にほぼ同じリスクを負担することになります。
信託の受益権を譲渡しようとする場合には、信託法(平成18年法律第108号。その後の改正を含みます。)(以下「信託法」といいます。)上は受託者への通知又は受託者の承諾がなければ受託者その他の第三者に対抗できず、また、信託契約上、信託受託者の承諾を要求されるのが通常です。さらに、不動産、不動産の賃借権、地上権又は地役権を信託する信託の受益権は受益証券発行信託の受益証券でない限り私法上の有価証券としての性格を有していませんので、債権譲渡と同様の譲渡方法によって譲渡することになり、有価証券のような流動性がありません。
信託法上、信託受託者が倒産等手続の対象となった場合に、信託の受益権の目的となっている不動産が信託財産であることを破産管財人等の第三者に対抗するためには、信託された不動産に信託設定登記をする必要があり、仮にかかる登記が具備されていない場合には、本投資法人は、当該不動産が信託の受益権の目的となっていることを第三者に対抗できない可能性があります。
また、信託財産の受託者が、信託目的に反して信託財産である不動産を処分した場合、又は信託財産である不動産を引当てとして、何らかの債務を負うことにより、不動産を信託する信託の受益権を保有する本投資法人が不測の損害を被る可能性があります。
さらに、信託契約上、信託開始時において既に存在していた信託不動産の欠陥、瑕疵又は契約不適合等につき、当初委託者が信託財産の受託者に対し一定の瑕疵担保責任又は契約不適合責任を負担する場合に、信託財産の受託者が、かかる瑕疵担保責任又は契約不適合責任を適切に追及しない、又はできない結果、本投資法人が不測の損害を被り、投資主に損害を与える可能性があります。
⑤ 税制に関するリスク
(イ) 導管性要件に関するリスク
税法上、一定の要件(以下「導管性要件」といいます。)を満たした投資法人に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、後記「4手数料等及び税金 (5) 課税上の取扱い」に記載する配当等の額を投資法人の損金に算入することが認められています。本投資法人は、導管性要件を満たすよう努める予定ですが、今後、本投資法人の投資主の異動、借入れに係る債権の機関投資家以外の者への譲渡、分配金支払原資の制限・不足、法律の改正その他の要因により導管性要件を満たすことができない営業期間が生じる可能性があります。本投資法人が、導管性要件を満たすことができない場合、配当等の額を損金算入することができなくなり、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があり、本投資証券の市場価格に影響を及ぼすこともあります。なお、課税上の取扱いについては、後記「4手数料等及び税金 (5) 課税上の取扱い」をご参照下さい。
(ロ) 税負担の発生により支払配当要件が満たされないリスク
導管性要件のうち、租税特別措置法施行令(昭和32年政令第43号。その後の改正を含みます。)(以下「租税特別措置法施行令」といいます。)に規定する配当可能利益の額又は配当可能額の90%超の分配を行うべきとする要件(以下「支払配当要件」といいます。)においては、投資法人の会計上の税引前当期純利益を基礎として判定を行うこととされています。したがって、会計処理と税務上の取扱いの差異により、本投資法人の税負担が増加し、実際に配当できる利益(会計上の当期純利益)が減少した場合、この要件を満たすことが困難となる営業期間が生じる可能性があります。なお、2015年4月1日以後に開始する営業期間については、会計処理と税務上の取扱いの差異である一時差異等調整引当額の増加額に相当する金銭の分配について配当等の額として損金算入が可能になるという手当てがなされています。
(ハ) 借入れに係る導管性要件に関するリスク
税法上、前記の営業期間ごとに判定を行う導管性要件の1つに、借入れを行う場合には機関投資家(租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロ(2)及び租税特別措置法施行規則第22条の19に定めるものをいいます。以下、本「⑤ 税制に関するリスク」において同じです。)のみから行うべきという要件があります。したがって、本投資法人が何らかの理由により機関投資家以外からの借入れを行わざるを得ない場合、本投資法人に対する貸付債権が機関投資家以外の者に譲渡された場合、又は、保証金若しくは敷金の全部若しくは一部がテナントからの借入金に該当すると解釈された場合においては、導管性要件を満たせないことになります。この結果、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(ニ) 同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
営業期間ごとに判定を行う導管性要件のうち、営業期間終了時に同族会社のうち租税特別措置法施行令第39条の32の3に定めるものに該当していないこと(発行済投資口総数又は議決権総数の50%超が1人の投資主及びその特殊関係者に保有されないこと)とする要件、即ち、同族会社要件については、本投資証券が市場で流通することにより、本投資法人のコントロールの及ばないところで、結果として満たされなくなる営業期間が生じる可能性があります。
(ホ) 投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
税法上、導管性要件の1つに、営業期間末において投資法人の投資口が機関投資家のみにより保有されること、又は50人以上の投資主に保有されることという要件があります。しかし、本投資法人は投資主による投資口の売買をコントロールすることができないため、本投資法人の投資口が50人未満の投資主により保有される(機関投資家のみに保有される場合を除きます。)こととなる可能性があります。
(ヘ) 税務調査等による更正処分のため、追加的な税負担の発生するリスク
本投資法人に対して税務調査が行われ、税務当局との見解の相違により過年度の課税所得計算について追加の税務否認項目等の更正処分を受けた場合には、予想外の追加的な課税が発生することとなり、投資主への分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ト) 不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
本投資法人は、本書の提出日現在において、一定の内容の投資方針を規約に定めることその他の税法上の要件を充足することを前提として、直接に不動産を取得する場合の不動産取得税及び登録免許税の軽減措置の適用を受けることができると考えています。しかし、本投資法人がかかる軽減措置の要件を満たすことができない場合、又は軽減措置の要件が変更され若しくは軽減措置が廃止された場合において、軽減措置の適用を受けることができなくなる可能性があります。
(チ) 一般的な税制の変更に関するリスク
不動産、不動産信託受益権その他本投資法人の運用資産に関する税制若しくは投資法人に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、公租公課の負担が増大し、その結果本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。また、投資証券に係る利益の配当、出資の払戻し、譲渡等に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、本投資証券の保有又は売却による投資主の手取金の額が減少する可能性があります。
⑥ その他
(イ) 専門家の意見への依拠に関するリスク
本投資法人又は本資産運用会社は、不動産等を取得するに際して又は取得後、当該不動産等の鑑定評価を不動産鑑定士等に依頼し、鑑定評価書を取得することがありますが、不動産等の鑑定評価額は、個々の不動産鑑定士等の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものに留まり、客観的に適正な不動産価格と一致するとは限りません。同じ物件について鑑定、調査を行った場合でも、不動産鑑定士等、評価方法又は調査の方法若しくは時期によって鑑定評価額の内容が異なる可能性があります。また、かかる鑑定等の結果は、現在及び将来において当該鑑定評価額による売買の可能性を保証又は約束するものではありません。
また、本投資法人又は本資産運用会社は、不動産等を取得するに際して又は取得後、当該不動産等の建物状況調査評価書及び地震リスク診断報告書並びに構造計算書の妥当性に関する第三者の報告書を取得することがありますが、建物状況調査評価書及び地震リスク診断報告書並びに構造計算書の妥当性に関する第三者の報告書は、建物の評価に関する専門家が、設計図書等の確認、現況の目視調査又は施設管理者への聞取り等を行うことにより、現在又は将来発生することが予想される建物の不具合、必要と考えられる修繕又は更新工事の抽出及びそれらに要する概算費用並びに再調達価格の算出、並びに建物の耐震性能及び地震による損失リスク等を検討した結果を記載したものであり、不動産に欠陥、瑕疵、契約不適合等が存在しないことを保証又は約束するものではありません。
さらに、不動産に関して算出されるPML値も個々の専門家の分析に基づく予想値にすぎません。PML値は、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率で示されますが、将来、地震が発生した場合、予想以上の多額の復旧費用が必要となる可能性があります。
加えて、本投資法人又は本資産運用会社は、不動産等を取得するに際して又は取得後、当該不動産等のマーケットレポートを取得することがあります。とりわけ、利害関係人等に不動産等を賃貸する場合はマーケットレポートを必ず取得することとしています。マーケットレポートにより提示される第三者によるマーケット分析、統計情報及び想定賃料水準等は、個々の調査会社の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものに留まり、客観的に適正なエリア特性、需要と供給、マーケットにおける位置付け、市場の動向等と一致するとは限りません。同じ物件について調査分析を行った場合でも、調査会社及び調査の時期又は方法によってマーケット分析、統計情報及び想定賃料水準等の内容が異なる可能性があります。また、想定賃料水準は、現在及び将来において当該賃料水準による賃貸借の可能性を保証又は約束するものではありません。さらに、本投資法人の投資対象となる旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設は、一般的に各施設ごとの特殊性が強く、マーケット分析及び想定賃料水準の前提となる類似物件の情報の取得が困難である可能性があります。また、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設のマーケット分析及び想定賃料水準は、観光業界の動向等に左右されますが、調査会社が観光業界の動向を適切に予想することが困難である可能性があります。したがって、他の不動産等に比べ、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設については、マーケットレポートにおけるマーケット分析、統計情報及び想定賃料水準等が概括的なものになる可能性があり、場合によっては、マーケットレポートの取得自体が不可能となる可能性があります。
(ロ) 減損会計の適用に関するリスク
固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」)(企業会計基準適用指針第6号 平成15年10月31日)が、2005年4月1日以後開始する事業年度より強制適用されたことに伴い、本投資法人においても減損会計が適用されています。減損会計とは、主として土地・建物等の事業用不動産について、収益性の低下により投資額を回収する見込みが立たなくなった場合に、一定の条件のもとで回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額する会計処理のことをいいます。減損会計の適用に伴い、地価の動向及び運用資産の収益状況等によっては、会計上減損損失が発生し、本投資法人の損益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ハ) 匿名組合出資持分への投資に関するリスク
本投資法人はその規約に基づき、不動産に関する匿名組合出資持分への投資を行うことがあります。本投資法人が出資するかかる匿名組合では、本投資法人の出資金を営業者が不動産等に投資しますが、当該不動産等に係る収益が悪化した場合や当該不動産等の価値が下落した場合等には、本投資法人が匿名組合員として得られる分配金や元本の償還金額等が減少し、その結果、本投資法人が営業者に出資した金額を回収できない等の損害を被る可能性があります。また、匿名組合出資持分については契約上譲渡が禁止若しくは制限されていることがあり、又は、確立された流通市場が存在しないため、その流動性が低く、本投資法人が譲渡を意図しても、適切な時期及び価格で譲渡することが困難となる可能性があります。
(ニ) テナント、現所有者等の過去の業績が将来の本投資法人の収支状況と一致しないリスク
本書において開示されている本投資法人の取得前における保有資産に係る過去のADR、RevPAR、売上高その他の運営実績は、保有資産の前所有者等から取得した情報であり、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されたものであるとは限らず、また、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して行われる監査手続を経ておらず、あくまでも参考として作成された情報に過ぎず、当該情報は不完全又は不正確であるおそれもあります。また、前提となる状況が本投資法人による取得後と同一とは限りません。したがって、これらの情報は、当該資産における今後のADR、RevPAR、売上高その他の運営実績と必ずしも一致するものではなく、場合によっては大幅に乖離する可能性もあります。
(ホ) 本投資法人の資産規模が小規模であることに関するリスク
本投資法人の資産規模は比較的小さいため、各種費用が資産規模との関係で相対的に高くなり、結果として本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
(2) 投資リスクに対する管理体制
本投資法人及び本資産運用会社は、以上のようなリスクが投資リスクであることを認識しており、その上でこのようなリスクに最大限対応できるようリスク管理体制を整備しています。
しかしながら、当該リスク管理体制については、十分に効果があることが保証されているものではなく、リスク管理体制が適切に機能しない場合、投資主に損害が及ぶおそれがあります。
① 本投資法人の体制
本投資法人においては、その役員会規程において、役員会を3か月に1回以上開催することと定めています。本投資法人の役員会においては、執行役員及び監督役員が出席し、本資産運用会社が同席の上、執行役員の職務執行状況並びに本資産運用会社、一般事務受託者及び資産保管会社の業務執行状況等について執行役員の報告が行われることとされており、役員会を通じた管理を行う内部管理体制を確立しています。なお、執行役員の職務執行状況並びに資産運用会社、一般事務受託者及び資産保管会社の業務執行状況の報告は3か月に1回以上行うこととされています。また、本書の提出日現在、本投資法人の監督役員には、弁護士1名、公認会計士1名の計2名が選任されており、各監督役員は、これまでの実務経験と見識に基づき、執行役員の職務執行につき様々な見地から監督を行っています。
② 本資産運用会社の体制
本資産運用会社は、本投資法人の資産運用に関する諸リスクに対し、以下のとおりリスク管理体制を整備しています。
(イ) 運用実務ガイドライン及びリスク管理規程の制定・遵守
本資産運用会社は、規約における投資方針等の基本方針を実現するため、規約及び運用ガイドライン等に沿って運用実務ガイドラインを制定し、投資方針、利害関係人等との取引についてのルール、投資物件の取得及び売却並びに投資物件の運営管理に係る基本方針等を定めています。本資産運用会社は、運用実務ガイドラインを遵守することにより、投資運用に係るリスクの管理に努めます。
また、本資産運用会社は、リスク管理規程において、リスク管理の基本方針、リスク管理の統括者及び重大な問題の発見時の対応方法等を規定し、本資産運用会社が管理すべき主要なリスクとして、運用リスク、財務リスク、システムリスク、レピュテーション・リスク、コンプライアンスに関するリスク及び反社会的勢力に関するリスク等を定義し、取締役会や本資産運用会社のリスクに関する統括者であるチーフ・コンプライアンス・オフィサー及び各部署のリスク管理に関する責任者である各部署の部長の役割を定めています。なお、コンプライアンス・オフィサーは、各リスクの状況について、少なくとも半期ごとに1度又は必要な場合は随時、モニタリングの上、評価及び分析し、各部署に対して必要な勧告及び指示を与えるとともに、その結果につき、コンプライアンス委員会及び取締役会に報告することとされており、リスク管理体制の適切性又は有効性については、コンプライアンス・オフィサーが統括する内部監査及び下部機関による監査等により検証します(かかる内部監査による検証の詳細については、後記「(ロ) 内部監査による検証」をご参照下さい。)。
(ロ) 内部監査による検証
コンプライアンス・オフィサーは、内部監査を統括し、内部監査担当部署は全部署に対して原則として年に1回以上の割合で定期の内部監査を実施するほか、内部監査担当部署の判断により、臨時の内部監査を実施することができるものとし、また、代表取締役社長が特別に命じた場合には、特別監査を実施するものとします。内部監査は、各組織の業務及び運営が、金融商品取引法、投信法及び宅地建物取引業法等の法令、投信協会が定める諸規則及び本資産運用会社の社内規程等に従って、適切かつ効率的に行われているか否かの監査、不正又は重大な過失の発見及び未然防止のための監査、個人情報管理及び法人関係情報の管理を含む、各種の情報管理が適切に行われているか否かの監査並びにその他必要な事項の内部監査等を含むものとされています。内部監査担当部署は、内部監査実施後遅滞なく、内部監査の結果を取り纏めた内部監査報告書を作成し、これを代表取締役社長に提出し、また、必要に応じて取締役会等に報告するとともに、内部監査の結果を踏まえ、内部監査対象部署に対し、必要に応じて改善勧告又は改善指示を行い、その内容等を取締役会に報告します。内部監査担当部署は、改善勧告又は改善指示を受けた部署より受領した改善計画及び改善状況が不十分と判断した場合には、当該改善計画及び改善状況についての報告を取締役会に報告します。取締役会は、当該改善計画及び改善状況が不十分と判断した場合には、改善勧告又は改善指示を受けた部署又はコンプライアンス・オフィサーに対して追加の改善勧告又は改善指示を行うことができます。なお、取締役会又は内部監査担当部署は、本資産運用会社の業務運営の適切性を確認するためその他の理由により必要があると判断した時は、外部の専門家等による外部監査を行うことができます。
(ハ) 利害関係人等取引規程
後記「第二部 投資法人の詳細情報 第3 管理及び運営 2利害関係人との取引制限 (2) 利害関係人等取引規程」をご参照下さい。
(ニ) 内部者取引等防止規程
本資産運用会社では、内部者取引等防止規程を制定し、本資産運用会社の役職員等によるインサイダー取引の防止に努めています。なお、同規程によれば、本資産運用会社の役職員等は、本投資法人が発行する投資口及び投資法人債の売買等を行う場合には、7営業日前までに所定の書式により、法人関係情報管理責任者に対して、売買等の内容を明記した届出書を提出するものとされています。
(ホ) フォワード・コミットメント等
フォワード・コミットメント等に係る物件は、決済までの間、本投資法人の貸借対照表には計上されずオフバランスとなりますが、当該期間中の当該物件の価格変動リスクは本投資法人に帰属することになります。このため、フォワード・コミットメント等を行う場合、本資産運用会社において、解約違約金、物件の取得額の上限及び契約締結から物件引渡しまでの期間の上限並びに決済資金の調達方法等についてのルールを定めたフォワード・コミットメント等に係る規程に基づき、当該リスクを管理しています。
以下には、本投資証券への投資に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。ただし、以下は本投資証券への投資に関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。また、保有資産に特有のリスクについては、後記「5運用状況 (2) 投資資産 ② 投資不動産物件 (ワ)保有資産の個別不動産の概要」を併せてご参照下さい。
本投資法人は、対応可能な限りにおいてこれらのリスクの発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、回避及び対応が結果的に十分である保証はありません。以下に記載するリスクが顕在化した場合、本投資証券の市場価格は下落し、発行価格に比べ低くなることもあると予想され、その結果、投資主が損失を被る可能性があります。また、本投資法人の純資産額の低下、その他財務状況の悪化による分配金の減少が生じる可能性があります。
各投資家は、自らの責任において、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で本投資証券に関する投資判断を行う必要があります。
なお、本書に記載の事項には、将来に関する事項が含まれますが、別段の記載のない限り、これら事項は本書の提出日現在における本投資法人及び本資産運用会社の判断によるものです。
本項に記載されているリスク項目は、以下のとおりです。
① 本投資証券の商品性に関するリスク
(イ) 本投資証券の市場価格の変動に関するリスク
(ロ) 本投資証券の市場での取引に関するリスク
(ハ) 金銭の分配に関するリスク
(ニ) 収入及び支出の変動に関するリスク
(ホ) 投資口の追加発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
(へ) 投資主の権利が必ずしも株主の権利と同一ではないリスク
② 本投資法人の運用方針に関するリスク
(イ) 投資対象に占める旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の割合が大きいことによるリスク
(ロ) スポンサーサポート契約に基づき想定どおりの物件取得が行えないリスク
(ハ) 不動産を取得又は処分できないリスク
(ニ) 投資口の追加発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
(ホ) 少数のテナントに依存していることによるリスク
(ヘ) シングルテナント物件に関するリスク
(ト) 少数の物件に収入が依存していることによるリスク
(チ) アコモデーション施設に関するリスク
③ 本投資法人の関係者、仕組みに関するリスク
(イ) アパグループへの依存、利益相反に関するリスク
(ロ) 本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
(ハ) 本投資法人の役員及び本資産運用会社の人材(個人の能力、経歴、ノウハウ)に依存しているリスク
(ニ) 本投資法人の投資方針等の変更に関するリスク
(ホ) 本投資法人の倒産又は登録抹消のリスク
(ヘ) 敷金及び保証金に関するリスク
④ 不動産及び信託の受益権に関するリスク
(イ) 不動産の欠陥・瑕疵及び契約不適合や境界に関するリスク
(ロ) 不動産の売却に伴う責任に関するリスク
(ハ) 賃貸借契約に関するリスク
(ニ) 災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク
(ホ) 不動産に係る所有者責任、修繕・維持費用等に関するリスク
(ヘ) 不動産に係る行政法規・条例等に関するリスク
(ト) 水質汚濁防止法上の特定施設に関するリスク
(チ) 法令の制定・変更に関するリスク
(リ) 売主の倒産等の影響を受けるリスク
(ヌ) マスターリース会社に関するリスク
(ル) 転貸に関するリスク
(ヲ) テナント等による不動産の利用・管理状況に関するリスク
(ワ) 旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設としての建物使用態様に関するリスク
(カ) 共有物件に関するリスク
(ヨ) 区分所有建物に関するリスク
(タ) 借地物件に関するリスク
(レ) 借家物件に関するリスク
(ソ) 底地物件に関するリスク
(ツ) 開発物件に関するリスク
(ネ) 築古物件に関するリスク
(ナ) フォワード・コミットメント等に係るリスク
(ラ) 有害物質に関するリスク
(ム) 不動産を信託の受益権の形態で保有する場合の固有のリスク
⑤ 税制に関するリスク
(イ) 導管性要件に関するリスク
(ロ) 税負担の発生により支払配当要件が満たされないリスク
(ハ) 借入れに係る導管性要件に関するリスク
(ニ) 同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
(ホ) 投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
(ヘ) 税務調査等による更正処分のため、追加的な税負担の発生するリスク
(ト) 不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
(チ) 一般的な税制の変更に関するリスク
⑥ その他
(イ) 専門家の意見への依拠に関するリスク
(ロ) 減損会計の適用に関するリスク
(ハ) 匿名組合出資持分への投資に関するリスク
(ニ) テナント、現所有者等の過去の業績が将来の本投資法人の収支状況と一致しないリスク
(ホ) 本投資法人の資産規模が小規模であることに関するリスク
① 本投資証券の商品性に関するリスク
(イ) 本投資証券の市場価格の変動に関するリスク
本投資法人は、投資主からの請求による払戻しを行わないクローズド・エンド型であるため、投資主が本投資証券を換価する手段は、原則として第三者に対する売却に限定されます(ただし、本投資法人は、投資主との合意により本投資法人の投資口を有償で取得することができます(規約第7条第2項)。)。
本投資証券の市場価格は、本投資証券が上場している東京証券取引所における需給により影響を受け、一定の期間内に大量の売却が出た場合には、大きく価格が下落する可能性があります。また、市場価格は、金利情勢、経済情勢、不動産市況その他市場を取り巻く様々な要因の影響を受けて変動します。本投資法人若しくは本資産運用会社、又は他の投資法人若しくは他の資産運用会社に対して監督官庁による行政処分の勧告や行政処分が行われた場合にも、本投資証券の市場価格が下落することがあります。
そのため、投資主は、本投資証券を投資主が希望する時期及び条件で取引できるとの保証はなく、また、本投資証券を取得した価格で売却できない可能性や本投資証券の譲渡自体が事実上不可能となる場合があり、その結果、投資主が損失を被る可能性があります。
(ロ) 投資証券の市場での取引に関するリスク
本投資証券は、2016年8月31日から東京証券取引所において売買が開始されました。また、本投資証券の上場後に、一定期間金銭の分配を行わないこと、本投資法人の資産総額の減少、投資口の売買高の減少その他の東京証券取引所の有価証券上場規程に定める上場廃止基準に抵触する場合には、上場が廃止されます。
本投資証券の上場が廃止される場合、投資主は、保有する本投資証券を相対で譲渡する他に換金の手段がないため、本投資法人の純資産額に比して相当に廉価で譲渡せざるを得ない場合や本投資証券の譲渡自体が事実上不可能となる場合があり、その結果、投資主が損失を被る可能性があります。
(ハ) 金銭の分配に関するリスク
本投資法人は前記「2 投資方針 (3) 分配方針」に記載の分配方針に従って、投資主に対して金銭の分配を行う予定ですが、分配の有無及びその金額は、いかなる場合においても保証されるものではありません。本投資法人が取得する不動産等の賃貸状況、売却に伴う損益や建替えに伴う除却損、ファイナンス環境の悪化に伴う金利コストの上昇等により、期間損益が変動し、投資主への分配金が増減し、又は一切分配されないことがあります。
また、本投資証券に対して投下された投資主からの投資金額については、いかなる保証も付されておらず、金融機関の預金と異なり預金保険等の対象でもありません。本投資法人について破産その他の倒産手続が開始された場合や本投資法人が解散した場合には、投資主は配当・残余財産の分配等において最劣後の地位に置かれ、投資金額の全部又は一部の回収が不可能となる可能性があります。
(ニ) 収入及び支出の変動に関するリスク
本投資法人の収入は、本投資法人が取得する不動産等の賃料収入に主として依存しています。不動産等に係る賃料収入は、固定賃料の契約の場合は、不動産等の稼働率又は賃料水準の低下等により、また変動賃料の契約の場合は、テナントの売上減等により、賃料が大きく減少する可能性があります。また、テナントとの協議やテナントからの請求等により賃料が減額され、又は契約どおりの増額改定を行えない可能性もあります(なお、不動産等に係る賃料収入に関するリスクについては、後記「④ 不動産及び信託の受益権に関するリスク (ハ) 賃貸借契約に関するリスク」をご参照下さい。)。また、保有資産の過去の収支の状況や賃料総額も、当該資産の今後の収支の状況や賃料総額と必ずしも一致するものではありません。さらに、当該不動産に関して締結される賃貸借契約に基づく賃料が、一般的な賃料水準に比して適正な水準にあるとは限りません。
一方、収入の減少だけでなく、退去するテナントへの預り敷金及び保証金の返還、大規模修繕等による費用支出、多額の資本的支出、不動産等の取得等に要する費用、その他不動産等に関する支出が状況により増大し、キャッシュ・フローを減ずる要因となる可能性があります。
このように、不動産等からの収入が減少する可能性があるとともに、不動産等に関する支出は増大する可能性があり、これらの双方又はいずれか一方の事由が生じた場合、投資主への分配金額が減少し、又は本投資証券の市場価格が下落することがあります。
なお、本書において開示されている保有資産における過去のADR、RevPAR、売上高その他の運営実績には、保有資産の前所有者等から取得した情報も含まれており、かかる情報は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されたものであるとは限らず、また、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して行われる監査手続を経ておらず、あくまでも参考として作成された情報に過ぎず、当該情報は不完全又は不正確であるおそれもあります。また、前提となる状況が本投資法人による取得後と同一とは限りません。したがって、これらの情報は、当該資産における今後のADR、RevPAR、売上高その他の運営実績と必ずしも一致するものではなく、場合によっては大幅に乖離する可能性もあります。
(ホ) 投資口の追加発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
本投資法人は、新規投資口を随時追加発行する予定ですが、かかる追加発行により既存の投資主の保有する投資口の持分割合が減少します。また、本投資法人の営業期間中に追加発行された投資口に対して、当該営業期間の期初から存在する投資口と同額の金銭の分配が行われる場合には、既存の投資主は、追加発行がなかった場合に比して、悪影響を受ける可能性があります。
さらに、追加発行の結果、本投資法人の投資口1口当たりの価値や市場における需給バランスが影響を受ける可能性があります。
(ヘ) 投資主の権利が必ずしも株主の権利と同一ではないリスク
本投資法人の投資主は、投資主総会を通じて、一定の重要事項につき本投資法人の意思決定に参画できるほか、本投資法人に対して一定の権利を行使することができますが、かかる権利は株式会社における株主の権利とは必ずしも同一ではありません。例えば、貸借対照表、損益計算書等の計算書類については役員会の承認のみで確定し(投信法第131条第2項)、投資主総会の承認を得る必要はないことから、投資主総会は、必ずしも、決算期ごとに招集されるわけではありません。また、投資主が投資主総会に出席せず、かつ、議決権を行使しないときは、当該投資主はその投資主総会に提出された議案(複数の議案が提出された場合において、これらのうちに相反する趣旨の議案があるときは、当該議案のいずれをも除きます。)について賛成するものとみなされます(投信法第93条第1項、規約第41条第1項)(但し、本投資法人の規約上、役員の選解任、資産運用会社との間の運用委託契約の締結又は解約、解散その他規約に定める一定の重要議案については、一定の要件を満たす少数投資主が所定の期限までに当該議案に反対である旨を本投資法人に通知した場合、又は、本投資法人が当該議案に反対である旨を表明した場合には、上記のみなし賛成制度の適用はないものとされています。詳細については、後記「第二部 投資法人の詳細情報 第3 管理及び運営 3 投資主・投資法人債権者の権利 (1) 投資主の権利 ① 投資主総会における議決権 (ロ)」をご参照下さい。)。さらに、本投資法人は、資産の運用に係る業務その他の業務を本資産運用会社その他の第三者に委託しています。
これらの要因により、投資主による資産の運用に係る業務その他の業務に対する統制が効果的に行えない可能性もあります。
② 本投資法人の運用方針に関するリスク
(イ) 投資対象に占める旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の割合が大きいことによるリスク
a. 本投資法人の収益が旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設に関する業界の収益に依存していることのリスク
本投資法人は、不動産の中でも、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設を主たる投資対象としています。
したがって、本投資法人の業績は、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設に関する業界の全体的な傾向に大きく依存しています。場合によっては、テナントが、賃料を約定どおり支払うことができなくなったり、賃貸借契約を解約して又は更新せずに退去したり、賃料の減額請求をすることがあります。これらの要因により、本投資法人の収益は悪影響を受けることがあります。
また、本投資法人は、テナントとの間で賃貸借契約を締結する際、固定部分と変動部分を組み合わせた賃料構成とすることを検討することとしており、このような賃料構成とした場合、テナントの売上減少が、賃料収入に直接的な悪影響を与えることになります。
旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設に関する業界の業績や収益は、以下のものを含むさまざまな要素により悪影響を受ける可能性があります。
・ 国内の景気及び経済状況の悪化並びに災害、悪天候、SARS(重症急性呼吸器症候群)、MERS(中東呼吸器症候群)、COVID-19(新型コロナウイルス)及びジカ熱による肺炎等の伝染病の流行等による消費者行動の変化の影響を受けた旅行者数及び施設利用者数等の減少
・ 政治及び外交上の出来事及び動向や為替要因等による、インバウンドの旅行者数の減少
・ 旅行代理店の倒産等による、旅行代理店との間の信用取引によって発生した債務の不履行
・ 保有する設備や周辺環境の陳腐化又は交通環境の変化による集客力の低下
・ 周辺の特定の施設に集客力が依存している場合の当該施設の閉鎖等による集客力の低下
・ 当該施設や周辺において提供されている特定のサービスに集客力が依存している場合の当該サービス提供の終了、当該サービスに対する旅行者及び施設利用者等の選好の変化等による集客力の低下
・ 類似するコンセプトの旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設との競合による集客力の低下
・ 旅行者及び施設利用者等のニーズ又はトレンドの変化
・ 機械化が難しいサービスを提供する従業員の確保の失敗
・ 提供する飲食物による食中毒等の事故の発生
・ アミューズメントパークその他の余暇活用型施設における遊具等による事故の発生
・ 従業員等の故意又は過失による顧客情報の漏洩
・ 自然災害等による温泉の枯渇や温泉の利用権の喪失
・ 旅館業法(昭和23年法律第138号。その後の改正を含みます。)に基づく営業許可その他許認可の取消し
また、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設に関する業界の業績や収益は、季節的要因により変動します。一般的には、年末年始や大型連休等には収益が大きくなりますが、当該事情は、地域及び物件によって異なる場合があります。
したがって、本投資法人の収益は5月末日で終了する営業期間と11月末日で終了する営業期間で異なることがあります。
また、テーマパーク事業は、その多くが屋外施設であるテーマパーク内を入場者が回遊する業態であるため、来場動向は天候により大きく左右されます。かかるテーマパークは、雨天・降雪日の入場者数は晴天・曇天日に比較して大きく落ち込む傾向があるため、悪天候が長期に及ぶ場合、入場者数に悪影響を与える可能性があります。
さらに、保有資産のうち、大江戸温泉物語 レオマリゾート(ニューレオマワールド)においては、テナントが屋外プールの営業を行っていますが、当該プールの営業は夏季の気象状況が賃借人の売上げの大きな変動要因となり、間接的に本投資法人の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
b. テナントの業態の偏りに関するリスク
旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の場合、用途に応じた構造の特殊性から、テナントの業態を大きく変更することが困難であることが多く、また、経済の動向、消費性向の変化に伴い、収益力が減退するときには業務の撤退・縮小を余儀なくされることもあり、そのような場合には、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。
c. 旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設のテナントに関するリスク
一般に、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の運営業務全般の成否は、テナントの能力・経験・ノウハウによるところが大きく、本投資法人が取得を予定している旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の運営についても、テナントの業務遂行能力に強く依拠することになり、テナントの業務遂行能力が低下した場合には、本投資法人に対して支払われる変動賃料の額に影響し、本投資法人の収益等に悪影響をもたらす可能性があります。テナントを選定するにあたっては、当該テナントの能力・経験・ノウハウを十分考慮することが前提となりますが、そのテナントにおける人的・財産的基礎が維持される保証はありません。また、複数の不動産に関して、他の顧客(他の不動産投資法人を含みます。)から不動産を賃借し、又は自ら所有して、本投資法人の投資対象不動産と立地等の観点から競合する物件の運営を行う可能性があります。これらの場合、当該テナントは、本投資法人以外の者が保有する物件の運営を優先させることにより、本投資法人の利益を害する可能性があります。
本投資法人は、テナントにつき、倒産事由が認められた場合等において、賃貸借契約を解除することができる場合がありますが、次のテナントが賃借を開始するまではテナント不在又は機能不全のリスクが生じるため、一時的に当該投資対象不動産の管理運営状況が悪化する可能性があります。
また、本資産運用会社は、テナントから旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の売上げ等の実績について定期的に報告を受け、かかる報告に基づき、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の売上げ等の実績を公表する方針です。これらの公表数値は、テナントから提示された数値であり、本投資法人及び本資産運用会社はこの数値の正確性を担保することができない可能性があります。
d. 既存テナントが退去した場合に関するリスク
旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設に関する業界は、装置産業としての性格が強く、内装や温泉権のように、施設運営に不可欠の資産、権利等をテナントが有している場合もあり、また、運営にあたり高度な知識が要求されることから、賃貸借契約が解除され又は更新されずに既存テナントが退去した場合、代替するテナントとなり得る者が少ないために、代替テナントが入居するまでの空室期間が長期化し、不動産の稼働率が大きく低下すること、代替するテナントを確保するために賃料を下げざるを得なくなること、代替するテナントへの移行期間において十分な収益が実現できないこと、又は賃貸借契約の条件が不利になることがあり、その結果、本投資法人の収益等に悪影響をもたらす可能性があります。
e. FF&Eの定期更新に関するリスク
旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設は、競争力維持のためのいわゆるFF&E(注)の定期的な更新投資及び単なる更新に留まらない競争力強化のための大規模投資が必要となります。FF&Eはその資産アイテムごとに、本投資法人とテナントとの間の資産区分及び初期投資、修繕、更新等の負担区分が賃貸借契約において規定されることが想定されます。かかる規定により、本投資法人がその多くを所有し、その負担能力を超えて初期投資、修繕、更新等を行うこととなった場合、本投資法人の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これらの理由で工事が行われる場合、施設の一部又は全体が相当期間閉鎖される場合もあり、この間、テナントの収益は減少し、又はテナントは収益をあげることができないことになります。
(注) FF&Eは、Furniture, Fixture & Equipmentの略であり、家具、什器、備品、装飾品、厨房機器等の、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の運営に必要な資産をいいます。原則的にFF&Eは償却資産です。
f. 旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設の構造及び立地の特殊性に伴うリスク
前記「2 投資方針 (1) 投資方針 ⑥ 投資方針 (ロ) 投資基準」に記載のとおり、本投資法人は、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設としての目的に照らして必要な強度を有し、安全性に問題がないと判断できる場合には、木造を含む全ての種類の建物構造に投資することがあります。なお、保有資産のうち、大江戸温泉物語君津の森の一部が木造です。また、築古物件、手厚い災害対策がなされていない手付かずの自然環境が豊かな地域に立地する建築物等に投資することもあります。このような特殊な建築物には特有のリスクがあります。詳しくは後記「④ 不動産及び信託の受益権に関するリスク (ニ) 災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク」をご参照下さい。本投資法人は、現地で建物の目視調査を含む非破壊調査を行い、消防法等を含む関連法令に照らし必要と判断される場合は、修繕を実施する等、安全性に配慮し、また、オペレーション上の支障がないことも確認した上で投資する方針ですが、このような特殊な不動産に特有のリスクを回避できず、当該建築物でのオペレーションが不可能になった場合又は利用者の生命、身体若しくは財産等を侵害した場合、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。
g. マーケットレポートに関するリスク
旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設に関する市場評価その他の各種比較資料において入手可能な資料や情報は概して公表例が少ないといえます。また、たとえ存在した場合にも、第三者による旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設関連のマーケット分析は、個々の調査会社の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものに留まり、客観的に適正と思われるエリア特性、供給・需要等と一致するとは限りません。同じ施設について調査分析を行った場合でも、調査分析者、分析方法又は調査方法、収集した情報・資料等の範囲若しくは時期によってマーケット分析の内容が異なる可能性があります。
(ロ) スポンサーサポート契約又はサポート契約に基づき想定どおりの物件取得が行えないリスク
本投資法人及び本資産運用会社は、スポンサーであるアパホールディングス株式会社との間で、スポンサ
ーサポート契約を締結しています。もっとも、スポンサーサポート契約は、本投資法人及び本資産運用会社
に情報の提供を受ける権利や優先交渉権等を与えるものにすぎず、アパホールディングス株式会社は、本投
資法人に対して、不動産を本投資法人の希望する価格で売却する義務を負っているわけではありません。す
なわち、本投資法人は、スポンサーサポート契約により、本投資法人が適切であると判断する不動産を適切
な価格で取得できることまで常に確保されているわけではありません。
また、本投資法人及び本資産運用会社は、大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ株式会社及び大江戸温泉物語株式会社との間で、従来のスポンサーサポート契約の一部を継続する旨の覚書を締結し、当該スポンサーサポート契約は、サポート契約として存続しています。そのため、大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ株式会社及び大江戸温泉物語株式会社は、今後も、本投資法人及び本資産運用会社のサポート会社として、本投資法人及び本資産運用会社に対して、大江戸温泉物語グループの保有又は開発する不動産(ただし、大江戸温泉物語グループが2023年12月19日以降に取得又は開発した不動産を除きます。)に係る情報の提供や優先交渉権の付与を行うこととなりますが、かかるサポートの提供についても、上記同様のリスクがあります。
したがって、本投資法人は、本投資法人が利回りの向上や収益の安定化等のために最適と考える資産のポートフォリオを構築できない可能性があります。
(ハ) 不動産を取得又は処分できないリスク
不動産は、一般的にそれぞれの物件の個別性が強いために代替性がなく、流動性が低いため、希望する時期に希望する物件を取得又は処分できない可能性があります。また、必ずしも、本投資法人が取得を希望した不動産等を取得することができるとは限りません。取得が可能であったとしても、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で取引を行えない可能性等もあります。さらに、本投資法人が不動産等を取得した後にこれらを処分する場合にも、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で取引を行えない可能性等もあります。
不動産の中でも、特に、本投資法人が主たる投資対象としている、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設は、オフィス等の他の種類の不動産に比べ、立地、用途及び構造等が特殊であり、売り手及び買い手ともに限定される傾向があるため、一般的に流動性が低い点に留意が必要です。
以上の結果、本投資法人が利回りの向上や収益の安定化等のために最適と考える資産のポートフォリオを構築できない可能性があり、またポートフォリオの組替えが適時に行えない可能性があります。
(ニ) 投資口の追加発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
a. 資金調達全般に関するリスク
投資口の追加発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行の可能性及び条件は、本投資法人の経済的信用力、金利情勢その他の要因による影響を受けるため、今後本投資法人の希望する時期及び条件で投資口の追加発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行を行うことができる保証はなく、その結果、予定した資産を取得できなくなる等の悪影響が生じる可能性があります。さらに、弁済期の到来した借入れ又は投資法人債の借換えを行うことができない場合には、予定しない資産の売却を余儀なくされたり、資金繰りがつかなくなる等の可能性があります。
b. 調達条件に関するリスク
投資口の発行価額は、その時点の本投資口の市場価格等に左右されますが、特に、発行価額が当該時点における純資産額や鑑定評価額を考慮した純資産額に比べ割安となる場合、既存投資主の保有する投資口の価値は希薄化により下落する可能性があります。
また、借入れ及び投資法人債の金利は、借入時及び投資法人債発行時の市場動向に左右され、変動金利の場合には、その後の市場動向にも左右されます。借入れ及び投資法人債の金利が上昇し、又は本投資法人の借入金額及び投資法人債発行額が増加した場合には、本投資法人の利払額は増加します。このような利払額の増加により、投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。本投資法人は、金利変動の影響を軽減するため、変動金利と固定金利のスワップ取引及び長期借入れ並びに返済期限の分散化等の取組みを行う予定です。しかし、これらの取組みが金利変動の影響を軽減できない場合、本投資法人の財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
c. 財務制限条項等に関するリスク
本投資法人が金銭の借入れ又は投資法人債の発行を行う場合において、当該金銭の借入れ又は投資法人債の発行の条件として、資産・負債等に基づく一定の財務指標上の数値を維持する等の財務制限条項が設けられること、又は本投資法人の信用状態に関する評価を一定の水準に維持すること、投資主への金銭の分配(利益を超えた金銭の分配を含みます。)若しくは自己投資口の取得を制約すること、運用資産の取得、処分若しくは担保設定、若しくは規約の変更に一定の制限が課される等の可能性があります。このような制約が本投資法人の運営に支障をきたし、又は投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、これらの制限に違反した場合には、担保設定や金銭の積立、費用負担等を求められ、又は当該借入れに係る借入金若しくは投資法人債の元利金について期限の利益を喪失する等の可能性があり、その結果、本投資法人の運営に重大な悪影響が生じる可能性があります。なお、本投資法人借入金については、このような一般的な財務制限条項等が設けられています。
本投資法人の運用資産に担保が設定された場合、本投資法人が運用資産の売却を希望したとしても、担保の解除手続その他の事情により、希望どおりの時期に売却できない可能性又は希望する価格で売却できない可能性があります。また、収益性の悪化等により運用資産の評価額が引き下げられた場合又は他の借入れを行う場合等、一定の条件のもとに投資対象不動産に対して担保を設定することを要求される可能性もあります。この場合、他の借入れ等のために担保が既に設定されている等の理由で担保に供する適切な資産がない可能性もあります。また、担保不動産からのキャッシュ・フローが減少したり、その評価額が引き下げられたりした場合には、本投資法人の希望しない条件で借換資金を調達せざるを得なくなったり、本投資法人の希望しない時期及び条件で運用資産を処分せざるを得なくなる状況も想定され、その結果、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、担保に供する適切な資産がないために、本投資法人の希望どおりの借入れ等を行えない可能性もあります。
(ホ) 少数のテナントに依存していることによるリスク
本投資法人は保有資産の大部分を大江戸温泉物語グループ各社へ賃貸しており、本投資法人の収入は、大江戸温泉物語グループに大きく依存しています。これらのテナントの財政状態及び経営成績が悪化し、賃料支払が遅延したり、中途解約その他の理由により施設から退去した場合には、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。本投資法人は、大江戸温泉物語グループ各社に賃貸している資産に関して締結している本書の提出日現在で有効な賃貸借契約において、いずれも2023年12月19日から5年を経過するまでの間、賃貸人の同意なく中途解約することができない旨の覚書を締結し、かかるリスクを限定すべく対応していますが、かかる中途解約が制限される期間の経過後はテナントからの中途解約を制限することはできないため、当該リスクを必ずしも回避又は低減できるとは限りません。
(ヘ) シングル/核テナントに関するリスク
保有資産の大部分が大江戸温泉物語グループ各社を単一のテナントとするいわゆるシングルテナント物件です。
本投資法人は、これらの物件に関して締結している本書の提出日現在で有効な賃貸借契約において、いずれも2023年12月19日から5年を経過するまでの間、賃貸人の同意なく中途解約することができない旨の覚書を締結し、かかる中途解約が制限される期間中は退去する可能性は比較的低いものの、かかる中途解約が制限される期間の経過後はテナントからの中途解約を制限する事はできません。そのため、テナントが万一退去した場合、個々の旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設は個性が強い物件であることが多いことから、代替テナントとなり得る者が限定されているために、代替テナントが入居するまでの空室期間が長期化する可能性があります。その結果、当該物件の稼働率が大きく減少したり、代替テナント確保のために賃料水準を引き下げざるを得なくなることがあり、賃料収入に大きな影響を与える可能性があります。なお、運営受託者と運営委託契約を締結する場合であっても、上記と同様のリスクがあります。
(ト) 少数の物件に収入が依存していることによるリスク
本書の提出日現在、本投資法人の保有資産は15物件により構成されています。このうち、収入における大江戸温泉物語レオマリゾートが占める割合が大きく、年間賃料比率はポートフォリオ全体の約27.9%(注)に達し、収入が当該物件からの賃料収入に大きく依存しています。したがって、大江戸温泉物語レオマリゾートが何らかの理由で毀損、滅失若しくは劣化し、又はオペレーションが不可能となる事由が生じた場合、あるいはそのテナントとなる株式会社レオマユニティーの財政状態及び経営成績が悪化し、又はこれらのテナントが中途解約等により退去した場合には、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。本投資法人は、大江戸温泉物語レオマリゾートに関して締結している、本書の提出日現在で有効な賃貸借契約に関する覚書において、2023年12月19日から5年を経過するまでの間、賃貸人の同意なく中途解約することができない旨の定めを設け、かかるリスクを限定すべく対応していますが、かかる中途解約が制限される期間の経過後はテナントからの中途解約を制限することはできないため、当該リスクを必ずしも回避又は低減できるとは限りません。
(注)「3運用状況 (2)投資資産 ②投資不動産物件 (リ) 主要なテナント(当該テナントへの賃貸面積が保有資産の総賃貸面積の合計の10%以上を占めるもの)に関する情報」により計算された数値を記載しています。
(チ) アコモデーション施設に関するリスク
アコモデーション施設とは、賃貸住宅、学生マンション、社員寮、サービスアパートメント、シェアハウス及び高齢者施設・住宅等その他の住宅の用に供され又は供されることが可能な施設をいいます。アコモデーション施設には、本投資法人が従来から主要な投資対象としていた旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設とは異なった固有のリスクがあります。
まず、賃貸住宅においては賃貸借契約期間は一般的に比較的短期間であり、比較的短期間のうちに入居者が転居し、稼働率が不安定となったり低下する可能性があります。また、テナント数も相対的に多数となり、テナント審査、テナント管理の難易度は相対的に高くなる可能性があります。次に、例えば学生マンションのように、想定している入居者が限定的な施設については、相対的に需要が小さく、新規競合物件の供給、学生マンションにおける想定している教育施設の移転等の近隣環境の変化により、空室期間が長期化したり、稼働率が大きく低下したりする可能性もあります。更に、サービスアパートメントや高齢者施設・住宅等においては、施設運営のためのオペレーターの役割が大きいことがありますが、この場合、オペレーターの運営能力等に関するリスクが生じることになります。特にオペレーターの代替性が限定されている場合、そのリスクは大きくなる可能性があります。また、アコモデーション施設の中には、間取りや付帯設備、その立地、建築基準法による用途制限等の点で他の一般的な賃貸住宅とは異なる特性を有する施設も想定されます。このような施設においては、将来テナントが退去した際に一般的な賃貸住宅やその他の用途への転用ができなかったり、売却をしようとした際に用途が限定されていることにより購入先が限られ処分ができないか又は想定した価格で処分することができなかったりする等の可能性もあります。また、高齢者向けの施設においては、高齢の入居者が多いことから、入居契約締結時における入居者の意思能力等に関するリスクは、他の類型の物件よりも大きくなる可能性があります。
また、本書の提出日現在、本投資法人はアコモデーション施設の組入れを行っていますが、今後本投資法人のポートフォリオ構築方針通りに組入れが進展する保証もありません。
③ 本投資法人の関係者、仕組みに関するリスク
(イ) アパグループへの依存、利益相反に関するリスク
アパホールディングス株式会社は、本書の提出日現在、本投資法人の資産運用会社の親会社です。また、本投
資法人及び本資産運用会社は、アパホールディングス株式会社とスポンサーサポート契約を締結しています。本
投資法人及び本資産運用会社は、アパグループから、財務戦略面の課題に対する支援やアパグループが保有する
物件に係る売却する際の優先交渉権の付与、ホテルオペレーター機能の提供等の支援を受けることができます。
また、今後アパグループをテナントとする資産やアパグループが運営する資産を取得した場合、本投資法人はそ
の運用資産の運営に際しアパグループの名称及びロゴ等を使用します。
すなわち、本投資法人及び本資産運用会社は、アパグループと密接な関係を有しており、本投資法人による安
定した収益の確保と成長性に対するアパグループの影響は大きいということができます。
しかし、アパグループによる支援が本投資法人及び本資産運用会社の想定通り進捗する保証はありません。
また、本投資法人及び本資産運用会社がアパグループとの間で、本書の提出日現在における関係と同様の関係
を維持できなくなった場合、アパグループの事業方針の変更等によりアパグループにおける本投資法人の位置付
けや本資産運用会社の運用方針及び運用体制が変化した場合、アパグループの運営力、レピュテーション、ブラ
ンド力等が低下した場合、又はアパグループの業績若しくは財政状態が悪化した場合等には、本投資法人に悪影
響が及ぶ可能性があります。これらの事象は、アパグループを取り巻く様々な外的環境の変化やアパグループの
親会社の変更を含む様々な原因によりもたらされる可能性があります。
さらに、本投資法人や本資産運用会社が、資産運用活動その他を通じて、アパグループ各社との間で取引を行
う場合、利害関係人等取引規程に基づく手続の履践等、一定の利益相反対策は設けているものの、アパグループ
の利益を図るために、本投資法人の投資主の利益に反する行為を行う可能性もあり、その場合には、本投資法人
の投資主に損害が発生する可能性があります。
加えて、本投資法人及び本資産運用会社がアパグループとの間で締結している契約は、アパグループが、本投
資法人と競合する事業を行うことを禁止するものではありません。アパグループは、その主たる用途がホテルで
ある不動産に関わる取得、開発、保有・運営業務(賃貸借の形態によるものも含みます。)の受託等、様々な形
で本投資法人の運用資産と競合する不動産に関連する業務を行っています。したがって、本投資法人又は本資産
運用会社とアパグループとが、特定の資産の取得、賃貸借、管理運営、処分等に関して競合する可能性やその他
利益相反が問題となる状況が生じる可能性は否定できません。
上記のような利益相反が問題となり得る場合としては、例えば、今後アパグループからの物件を取得するに際
しての取得価格その他の購入条件、アパグループが所有する土地の借地に関する条件、アパグループがテナント
となる場合におけるアパグループ各社に対する賃貸に関する条件、アパグループに対する瑕疵担保責任又は契約
不適合責任(注)の追及その他の権利行使、スポンサーサポート契約の更新の有無、利用者の誘致、プロパティ
・マネジメント業務の遂行等があげられます。
これらの問題により、本投資法人の利益が不当に害され、本投資法人の投資主に損害が発生する可能性があり
ます。
(注) 民法の一部を改正する法律(2020年4月1日施行)による改正後の民法の下では、改正前の民法における瑕疵担保責任は、給付の
目的物が契約の内容に適合しない場合に売主が責任を負う契約不適合責任とされています。なお、2020年3月31日以前に締結した
契約や発生した債権については、原則として改正前の民法が適用されます。以下同じです。
(ロ) 本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
本投資法人は、投信法に基づき、全ての執行役員及び監督役員から構成される役員会において重要な意思決定を行い、資産の運用を本資産運用会社に、資産の保管を資産保管会社に、一般事務を一般事務受託者に、それぞれ委託しています。本投資法人の円滑な業務遂行の実現のためにはこれらの者の能力、経験及びノウハウに依存するところが大きいと考えられますが、これらの者が業務遂行に必要な人的・財政的基盤等を必ずしも維持できる保証はありません。また、投信法は、本投資法人の執行役員及び監督役員並びに本投資法人の関係者に関する義務及び責任を定めていますが、これらの本投資法人の関係者が投信法その他の法令に反し、又は、法定の措置をとらないときは、投資主に損害が発生する可能性があります。
また、本資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者が、法令上又は契約上負っている善良な管理者としての注意義務(善管注意義務)、本投資法人のために忠実に職務を遂行する義務(忠実義務)、利益相反状況にある場合に本投資法人の利益を害してはならない義務、その他の義務に違反した場合には、本投資法人の存続及び収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損害を受ける可能性があります。
このほかに、本資産運用会社又は本投資法人若しくは今後運用資産となり得る不動産信託受益権に関する信託受託者から委託を受ける業者として、プロパティ・マネジメント会社、建物の管理会社等があります。本投資法人の収益性の向上のためにはこれらの者の能力、経験及びノウハウに依存するところも大きいと考えられますが、これらの者が業務遂行に必要な人的・財政的基盤等を必ずしも維持できる保証はありません。これらの者について業務の懈怠その他の義務違反があった場合や業務遂行能力が失われた場合には本投資法人の存続及び収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ハ) 本投資法人の役員及び本資産運用会社の人材(個人の能力、経歴、ノウハウ)に依存しているリスク
本投資法人の運営は、本投資法人の役員及び本資産運用会社の人材(個人の能力、経歴、ノウハウ)に大きく依存しており、これらの人材が失われた場合、本投資法人の運営に悪影響をもたらす可能性があります。
また、今後、本資産運用会社の業容が拡大し、その状況に応じた人材の確保が行われなかった場合、本投資法人の運営に悪影響をもたらす可能性があります。
(ニ) 本投資法人の投資方針等の変更に関するリスク
規約に記載されている資産運用の対象及び方針等の基本的な事項の変更には、投資主総会の承認が必要ですが、本投資法人の役員会及び本資産運用会社の取締役会が定めたより詳細な投資方針、ポートフォリオ構築方針、運用ガイドライン及び運用実務ガイドライン等については、投資主総会の承認を経ることなく、変更することが可能です。そのため、本投資法人の投資主の意思が反映されないまま、これらが変更される可能性があります。
(ホ) 本投資法人の倒産又は登録抹消のリスク
本投資法人は、破産法(平成16年法律第75号。その後の改正を含みます。)(以下「破産法」といいます。)上の破産手続、民事再生法(平成11年法律第225号。その後の改正を含みます。)(以下「民事再生法」といいます。)上の再生手続及び投信法上の特別清算手続(投信法第164条)に服する可能性があります。
また、本投資法人は、投信法に基づいて投資法人としての登録を受けていますが、一定の事由が発生した場合に投信法に従ってその登録が取り消される可能性があります(投信法第216条)。その場合には、本投資証券の上場が廃止され、本投資法人は解散し、清算手続に入ります。
上記のように、本投資法人が清算される場合、投資主は、全ての債権者への弁済(投資法人債の償還を含みます。)後の残余財産による分配からしか投資金額を回収することができません。当該時点において、本投資法人の保有資産の価値が下落し又は出資金に欠損が生じている場合には、借入れを弁済した後の残余財産が全く残らないか、又は出資総額を下回ることとなり、投資主は、投資金額の全部又は一部について回収することができない可能性があります。
(ヘ) 敷金及び保証金に関するリスク
本投資法人は、運用資産のテナントが賃貸人に対し無利息又は低利で預託した敷金又は保証金を運用資産の取得資金の一部として利用する場合があります。しかし、そのような場合で賃貸借契約の中途解約により想定外の時期に敷金又は保証金の返還義務が生じた場合には、本投資法人は、敷金又は保証金の返還資金をそれらよりも調達コストの高い借入れ等により調達せざるを得なくなる可能性があります。また、敷金又は保証金の投資運用が失敗に終わり損失が生じる可能性もあります。その結果、本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。
④ 不動産及び信託の受益権に関するリスク
本投資法人の主たる運用資産は、前記「2 投資方針 (2) 投資対象 ① 投資対象とする資産の種類」に記載のとおり、不動産等です。不動産を信託する信託の受益権その他不動産を裏付けとする資産の所有者は、その信託財産である不動産又は裏付けとなる不動産を直接所有する場合と、経済的には、ほぼ同様の利益状況に置かれます。したがって、以下に記載する不動産に関するリスクは、不動産を信託する信託の受益権その他不動産を裏付けとする資産についても、ほぼ同様にあてはまります。
なお、信託の受益権特有のリスクについては、後記「(ム) 不動産を信託の受益権の形態で保有する場合の固有のリスク」をご参照下さい。
(イ) 不動産の欠陥・瑕疵及び契約不適合や境界に関するリスク
不動産には権利、地盤、地質、構造等に関して欠陥、瑕疵、契約不適合等(工事における施工の不具合及び施工報告書の施工データの転用・加筆を含みますが、これに限りません。)が存在している可能性があります。本資産運用会社が不動産の選定・取得の判断を行うにあたっては、当該不動産について定評のある専門業者から建物状況調査報告書を取得する等の物件精査を行うことにしていますが、建物状況調査報告書で指摘されなかった事項について、取得後に欠陥、瑕疵、契約不適合等が判明する可能性もあります。さらに、建築基準法等の行政法規が定める所定の手続を経由した不動産についても、建築基準関係規定の求める安全性や構造耐力等を有するとの保証はなく、想定し得ない隠れた欠陥・瑕疵、契約不適合等が取得後に判明するおそれもあります。本投資法人は、状況に応じては、前所有者又は前受益者に対し一定の事項につき表明及び保証を要求し、瑕疵担保責任又は契約不適合責任を負担させる場合もありますが、たとえかかる表明及び保証が真実でなかったことを理由とする損害賠償責任や瑕疵担保責任又は契約不適合責任を追及できたとしても、これらの責任の期間及び責任額は一定範囲に限定されるのが通例であり、また、前所有者又は前受益者が解散したり無資力になっているために実効性がない場合もあります。
これらの場合には、当該欠陥、瑕疵、契約不適合等の程度によっては当該不動産の資産価値が低下することを防ぐために買主である本投資法人が当該欠陥、瑕疵、契約不適合等の修補その他に係る予定外の費用を負担せざるをえなくなることがあり、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主に損害を与える可能性があります。
また、わが国の法制度上、不動産登記にはいわゆる公信力がありません。したがって、不動産登記簿の記載を信じて取引した場合にも、買主は不動産に係る権利を取得できないことがあります。さらに、権利に関する事項のみならず、不動産登記簿中の不動産の表示に関する事項が現況と一致していない場合もあります。このような場合、上記と同じく、本投資法人は売主等に対して法律上又は契約上許容される限度で責任を追及することとなりますが、その実効性があるとの保証はありません。
さらに、本投資法人の主たる投資対象である旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設は、他の種類の不動産に比べ、隣地との境界が確定していない場合が多いという特殊性があり、保有資産の一部の物件においても、隣地との境界が確定していません。本投資法人は、このような境界が確定していない物件であっても、紛争等の可能性や運営への影響等を検討の上で取得することがありますが、本投資法人の想定に反し、隣地との間で紛争が生じたり、境界確定の過程で運用資産の運営に不可欠の土地が隣地所有者の所有に属するものとされること等により、本投資法人の収益等に悪影響が生じる可能性があります。
(ロ) 不動産の売却に伴う責任に関するリスク
本投資法人が不動産を売却した場合に、当該不動産に物的又は法的な瑕疵又は契約不適合があるために、法令の規定又は売買契約上の規定に従い、瑕疵担保責任又は契約不適合責任や表明保証責任を負担する可能性があります。特に本投資法人は、宅地建物取引業法上のみなし宅地建物取引業者となりますので、買主が宅地建物取引業者でない場合には、本投資法人の瑕疵担保責任又は契約不適合責任に関するリスクを排除できない場合があります。したがって、本投資法人が不動産を売却した場合は、売却した不動産の欠陥、瑕疵、契約不適合等の修補その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、投資主に損害を与える可能性があります。
加えて、不動産をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、不動産に関する権利が第三者の権利や行政法規等により制限を受け、又は第三者の権利を侵害していることが後になって判明する可能性があります。その結果、本投資法人の収益等に悪影響をもたらす可能性があります。
さらに、賃貸不動産の売却においては、新所有者がテナントに対する敷金返還債務等を承継するものと解されており、実務もこれにならうのが通常ですが、旧所有者が当該債務を免れることについてテナントの承諾を得ていない場合には、旧所有者は新所有者とともに当該債務を負い続けると解される可能性があり、予想外の債務又は義務を負う場合があり得ます。
(ハ) 賃貸借契約に関するリスク
a. 賃貸借契約の解約及び更新に関するリスク
テナントが賃貸借契約において期間中の解約権を留保している場合等には、契約期間中であっても賃貸借契約を終了することが可能であるため、テナントから賃料が得られることが将来にわたって確保されているものではありません。また、テナントの債務不履行により賃貸借契約を解除せざるを得ない場合や、賃貸借契約の期間満了時に契約の更新がなされない場合もあります。このような理由により賃貸借契約が終了し、同一条件以上で新たに賃貸借契約が締結されない場合、不動産に係る賃料収入が減少することになります。
特に本投資法人はシングルテナントと賃貸借契約を締結している不動産が多いため、当該不動産に係る賃貸借契約が終了し、新たな賃貸借契約が締結されない場合、当該不動産からの賃料収入はゼロになります。
また、解約禁止条項、解約ペナルティ条項等を置いて期間中の解約権を制限している場合や更新料を定めている場合でも、裁判所によって解約違約金や更新料の額が賃料の額、賃貸借契約が更新される期間等に照らし高額に過ぎる等の諸般の事情があると判断された場合、かかる条項の効力が否定される可能性があります。
以上のような事由により、賃料収入等が減少した場合、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主に損害を与える可能性があります。
他方で、賃貸人が、テナントとの賃貸借契約の更新を拒絶したり、解約を申し入れるためには、借地借家法(平成3年法律第90号。その後の改正を含みます。)(以下「借地借家法」といいます。)上、正当の事由があると認められる場合であることが必要であり、賃貸人側の意向どおりに賃貸借契約を終了させることができないことにより、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、賃貸借契約を定期建物賃貸借契約とすれば、契約の更新がないこととすることが認められていますが、定期建物賃貸借契約の効力が認められるためには、借地借家法第38条所定の要件を充足する必要があるため、借地借家法第38条所定の要件が充足されなかった場合には、当該契約は、いわゆる普通建物賃貸借契約として取り扱われる可能性があります。その結果、建物賃貸借契約が所定の時期に終了しないこと等により、本投資法人の収益性に悪影響を及ぼす可能性があります。
b. 賃料不払に関するリスク
テナントが特に解約の意思を示さなくても、テナントの財務状況が悪化した場合又は破産手続、再生手続若しくは会社更生法(平成14年法律第154号。その後の改正を含みます。)(以下「会社更生法」といいます。)上の更生手続その他の倒産手続(以下「倒産等手続」と総称します。)の対象となった場合、賃貸借契約に基づく賃料支払が滞る可能性があり、この延滞賃料等の債務の合計額が敷金及び保証金で担保される範囲を超える状況では、本投資法人ひいては投資主に損害を与える可能性があります。また、このような場合には、賃貸借契約を解除せざるを得なくなる可能性や、賃借人やその管財人等により賃貸借契約が解除される可能性もあり、そのような場合で代替となる賃借人が早期に確保できないときや同等の条件で賃貸できないときにも、本投資法人ひいては投資主に損害を与える可能性があります。
c. 賃料改定に係るリスク
賃貸借契約の更新の際又は賃料等の見直しの際には、その時々における賃料相場も参考にして、賃料がテナントとの協議に基づき改訂されることがあります。
そのため、本書の提出日現在の賃料が今後も維持される保証はありません。賃料改定により賃料が減額された場合、投資主に損害を与える可能性があります。
また、定期的に賃料等を増額する旨の規定が賃貸借契約にある場合でも、テナントとの交渉いかんによっては、必ずしも、規定どおりに賃料を増額できるとは限りません。
d. テナントによる賃料減額請求権行使のリスク
建物のテナントは、定期建物賃貸借契約において借地借家法第32条に基づく賃料減額請求権を排除する特約を設けた場合を除いて、同条に基づく賃料減額請求をすることができます。これにより、当該不動産から得られる賃料収入が減少し、本投資法人ひいては投資主に損害を与える可能性があります。定期建物賃貸借契約の効力が認められるためには、借地借家法第38条所定の要件を充足する必要があります。このため、ある建物賃貸借契約を定期建物賃貸借契約とした上で借地借家法第32条に基づく賃料減額請求権を排除する特約を設けた場合であっても、借地借家法第38条所定の要件が充足されなかった場合には、賃料減額請求権を排除することができず、当該請求が認められた場合、当該不動産から得られる賃料収入が減少し、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損害を被る可能性があります。
e. 定期建物賃貸借契約における賃料増減額請求権排除特約に関するリスク
定期建物賃貸借契約において借地借家法第32条に基づく賃料増減請求権を排除する特約を設けた場合には、同条に基づく賃料増額請求もできなくなるため、かかる賃料が契約締結時に予期し得なかった事情により一般的な相場に比べて低額となり、通常の賃貸借契約の場合よりも低い賃料収入しか得られない可能性があります。
f. 変動賃料に関するリスク
保有資産について締結されている賃貸借契約において、固定賃料と売上実績に連動した変動賃料が組み合わさった賃料構成が採用されていますが、売上実績に連動した変動賃料の支払いを受ける場合には、売上げの減少により、変動賃料の額が減少し、又は変動賃料が生じないこととなり、それにより、賃料総額の減少につながり、その結果、本投資法人の収益に悪影響を及ぼし、投資主に損害を与える可能性があります。
また、変動賃料の支払いを伴う賃貸借契約において、変動賃料の計算の基礎となる売上高等の数値について、賃貸人がその正確性について十分な検証を行えない場合があり得ます。その結果、本来支払われるべき金額全額の変動賃料の支払いがなされず、本投資法人の収益に悪影響を及ぼし、投資主に損害を与える可能性があります。
(ニ) 災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク
火災、地震、液状化、津波、暴風雨、洪水、落雷、竜巻、土砂災害、戦争、暴動、騒乱、テロ等(以下 「災害等」といいます。)により不動産が滅失、劣化又は毀損し、その価値が影響を受ける可能性がありま す。このような場合には、滅失、劣化又は毀損した個所を修復するため一定期間建物の不稼働を余儀なくさ れることにより、賃料収入が減少し、又は当該不動産の価値が下落する結果、投資主に損害を与える可能性 があります。特に、本投資法人の主たる投資対象である旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供さ れることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型 施設には他の種類の不動産等にはない以下のような特殊性があり、これらの特殊性に起因して保有資産が災 害等の被害を受ける可能性があります。まず、これらの施設は災害等の被害を受けやすい可能性が高い場所 に立地することも多いという特徴があります。そのため、例えば、傾斜地の崩壊等により本投資法人の保有 資産に損壊が生じ、又は当該保有資産の宿泊客や利用者等の生命若しくは身体に危害が生ずる可能性があ り、その結果、本投資法人が予期せぬ損害を被る可能性があります。本投資法人の保有資産は、土砂災害警 戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成12年法律第57号。その後の改正を含みま す。)に基づく土砂災害警戒区域(急傾斜地の崩壊等が発生した場合に、住民等の生命又は身体に危害が生 ずるおそれがあると認められる区域)及び土砂災害特別警戒区域(急傾斜地の崩壊等が発生した場合に、建 築物に損壊が生じ住民等の生命又は身体に危害が生ずるおそれがあると認められる区域)に位置している場 合がありますし、これらの区域に位置していない保有資産についても上記のような事態が生じる可能性は否 定できません。また、特に旅館の多くは木造であることが多く、築年数も古い傾向にあることから、火災を はじめとする災害等の影響を受ける可能性が高いという特徴もあります。また、不動産の個別事情により保 険契約が締結されない場合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約で填補さ れない災害等が発生した場合又は保険契約に基づく保険会社による支払が他の何らかの理由により行われ ず、減額され若しくは遅れる場合には、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。なお、本 投資法人は、保有資産の全てについて火災保険に加入していますが、今後取得する資産について火災保険に 加入するとは限りません。さらに、災害等により建物が滅失、劣化又は毀損した場合、建築から年月が経過 していること等の理由により、建物の建替え等に必要な図面や書面等が失われている不動産については、必 要な修復を行うことができず、結果として当該不動産等を旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供 されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用 型施設として利用することができなくなる可能性もあります。
また、大規模な地震、津波、暴風雨又は環境汚染を伴う災害等が発生した場合、たとえ本投資法人の保有する不動産が滅失、劣化若しくは毀損せず、又は当該不動産に瑕疵又は契約不適合が生じなかったとしても、道路の寸断や河川の氾濫等により、当該不動産へのアクセスが困難になること又は所在地の周辺地域経済が多大な影響を受けることにより、当該不動産の収益性が大幅に低下する可能性があります。
(ホ) 不動産に係る所有者責任、修繕・維持費用等に関するリスク
運用資産である不動産を原因として、第三者の生命、身体又は財産等を侵害した場合に、損害賠償義務が 発生し、結果的に本投資法人が予期せぬ損害を被る可能性があります。特に、土地の工作物の所有者は、民 法上無過失責任を負うことがあるところ、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可 能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設において は、ジェットコースター、アスレチックその他の遊具やプールといった余暇活用型用施設を土地の工作物と して設置又は併設しているものがあるため、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが 可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設におい ては、土地の工作物により第三者、特に宿泊客及び施設利用者等の生命、身体又は財産等が侵害されるリス クは通常の不動産と比して相対的に高いといえます。不動産の個別事情により保険契約が締結されない場 合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約でカバーされない事故が発生した 場合又は保険契約に基づく保険会社による支払いが他の何からの理由により行われず、減額され若しくは遅 れる場合には、本投資法人は悪影響を受ける可能性があります。
また、不動産につき滅失、毀損又は劣化等が生じ、修繕が必要となる場合には、かかる修繕に関連して多 額の費用を要する可能性があります。また、かかる修繕が困難又は不可能な場合には、不動産から得られる 賃料収入が減少し、不動産の価格が下落する可能性があります。
前記「(ニ) 災害等による建物の毀損、滅失及び劣化のリスク」と同様、これらのリスクについても、本 投資法人の主たる投資対象である旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設は、その特殊性 から、他の種類の不動産に比べて高いものと考えられます。また、不特定多数の利用者に対して宿泊や飲食 等の各種サービスを提供する施設であるという特質から、第三者、特に宿泊客又は利用客の生命、身体又は 財産等を侵害する危険性も想定されます。
さらに、経済状況によっては、インフレーション、水道光熱費等の費用の高騰、不動産管理や建物管理に 係る費用、備品調達等の管理コスト及び各種保険料等のコストの上昇、租税公課の増大その他の理由によ り、投資対象不動産の運用に関する費用が増加する可能性があります。
(ヘ) 不動産に係る行政法規・条例等に関するリスク
建築基準法又はこれに基づく命令若しくは条例、都市計画法の改正、新たな立法、収用、再開発、区画整理等の行政行為の規定の施行又は適用の際、原則としてこれらの規定に適合しない現に存する建物(現に建築中のものを含みます。)又はその敷地については、当該規定が適用されない扱いとされています(いわゆる既存不適格)。特に、耐震設計基準に関し、1981年以前に建築確認申請された建物については、いわゆる旧耐震基準を採用しており、現行法において必要とされる耐震設計基準を満たしていないものがあります。かかる既存不適格の建物の建替え等を行う場合には、現行の規定が適用されるため、現行の規定に合致するよう手直しをする必要があり、追加的な費用負担が必要となる可能性があり、また、現状と同規模の建物を建築できない可能性やそもそも建物を再建築できない可能性もあります。さらに、建築から年月が経過していること等の理由により、建物の建替え等に必要な図面や書面等が失われている不動産については、災害等により建物が滅失、劣化又は毀損した場合、必要な修復を行うことができず、結果として当該不動産を旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設として利用することができなくなる可能性もあります。
また、不動産に係る様々な行政法規や各地の条例による規制が運用資産である不動産に適用される可能性があります。例えば、都市計画法、地方公共団体の条例による風致地区内における建築等の規制、河川法(昭和39年法律第167号。その後の改正を含みます。)による河川保全区域における工作物の新築等の制限、海岸法(昭和31年法律第101号。その後の改正を含みます。)による海岸保全区域における土地の掘削等の制限、港湾法(昭和25年法律第218号。その後の改正を含みます。)による港湾区域内における工事等の制限、文化財保護法(昭和25年法律第214号。その後の改正を含みます。)に基づく試掘調査義務、その他一定割合において住宅を付置する義務や、駐車施設附置義務、福祉配慮設備設置義務、緑化推進義務及び雨水流出抑制施設設置義務、建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成7年法律第123号。その後の改正を含みます。)(以下「建築物の耐震改修の促進に関する法律」といいます。)に基づく不動産の耐震診断及び耐震改修の実施義務、建築物の建築・増改築の制限等が挙げられます。このような義務が課せられている場合、当該不動産の処分及び建替え等に際して、事実上の困難が生じ、又はこれらの義務を遵守するための追加的な費用負担が生じる可能性があります。さらに、運用資産である不動産を含む地域が道路設置等の都市計画の対象となる場合には、当該都市計画対象部分に建築制限が付されたり、建物の敷地とされる面積が減少し収益が減少する可能性があります。また、当該不動産に関して建替え等を行う際に、現状と同規模の建築物を建築できない可能性があります。
(ト) 水質汚濁防止法上の特定施設に関するリスク
本投資法人が不動産等を取得する場合において、当該不動産等に、水質汚濁防止法に規定される特定施設が設置されている場合があります。
水質汚濁防止法によれば、特定施設の設置者は、排水基準に適合しない排出水を排出するおそれがある場合には、都道府県知事により汚水等の処理の方法等の改善や特定施設の使用若しくは排出水の排出の一時停止を命ぜられることがあり、また、特定施設の破損その他の事故が発生し、有害物質等を含む水等が排出され又は地下に浸透したことにより人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるときには、有害物質等を含む水の排出又は浸透の防止のための応急の措置を講ずべき義務を負い、これを講じない場合には、都道府県知事により応急の措置を命ぜられることがあります。さらに、有害物質に該当する物質を含む水の地下への浸透があったことにより、現に人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがあるときは、都道府県知事によりその被害を防止するため必要な限度において、地下水の水質の浄化のための措置を命ぜられることがあります。これらの場合、本投資法人に多額の費用の負担が生じる可能性があります。加えて、かかる有害物質が含まれた排水の排出又は地下への浸透により、人の生命又は身体を害したときは、当該排出又は地下への浸透をした者は、無過失責任を負うものとされていることから、特定施設において事故等が生じた場合には、本投資法人が第三者に対して多額の損害を賠償する義務が発生する可能性もあります。
これらの結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(チ) 法令の制定・変更に関するリスク
土壌汚染対策法(平成14年法律第53号。その後の改正を含みます。)(以下「土壌汚染対策法」といいます。)のほか、将来的に環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわらず不動産につき大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務等が課される可能性があります。
また、消防法その他不動産の管理に影響する関係法令の改正により、不動産の管理費用等が増加する可能性があるほか、エネルギーや温室効果ガス削減を目的とした法令、条例等の制定、適用、改正等によっても、追加的な費用負担等が発生する可能性があります。さらに、建築基準法、都市計画法の改正、新たな立法、収用、再開発、区画整理等の行政行為等により不動産に関する権利が制限される可能性があります。このような法令若しくは行政行為又はその変更等が本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。
(リ) 売主の倒産等の影響を受けるリスク
本投資法人は、債務超過の状況にある等財務状態が実質的危機時期にあると認められる又はその疑義がある者を売主として不動産を取得する場合には、管財人等により不動産の売買が否認されるリスク等について諸般の事情を慎重に検討し、実務的に可能な限り管財人等により否認されるリスクを回避するよう努めますが、このリスクを完全に排除することは困難です。万一売主が債務超過の状況にある等財務状態が実質的危機時期にある状況を認識できずに本投資法人が不動産を取得した場合には、当該不動産の売買が売主の債権者により取り消される(詐害行為取消)可能性があります。また、本投資法人が不動産を取得した後、売主について倒産等手続が開始された場合には、不動産の売買が破産管財人、監督委員又は管財人により否認される可能性が生じます。
また、本投資法人が、ある売主から不動産を取得した別の者(以下、本「(リ) 売主の倒産等の影響を受けるリスク」において「買主」といいます。)からさらに不動産を取得した場合において、本投資法人が、当該不動産の取得時において、売主と買主間の当該不動産の売買が詐害行為として取り消され又は否認される根拠となり得る事実関係を知っている場合には、本投資法人に対しても、売主・買主間の売買が否認され、その効果を主張される可能性があります。
さらに、取引の態様いかんによっては売主と本投資法人との間の不動産の売買が、担保取引であると判断され、当該不動産は破産者である売主の破産財団の一部を構成し、又は更生会社若しくは再生債務者である売主の財産に属するとみなされる可能性(いわゆる真正譲渡でないとみなされるリスク)もあります。
(ヌ) マスターリース会社に関するリスク
本投資法人は、マスターレッシーが本投資法人又は信託受託者とマスターリース契約を締結した上で、各転借人に対して転貸するマスターリースの形態をとる物件を取得することがあります。
マスターリースの形態をとる物件においてマスターレッシーの財務状況が悪化した場合、転借人がマスタ ーレッシーに賃料を支払ったとしても、マスターレッシーの債権者がマスターレッシーの転借人に対する賃 料債権を差し押さえる等により、マスターレッシーから本投資法人又は信託受託者への賃料の支払が滞る可 能性があります。
(ル) 転貸に関するリスク
本投資法人の投資対象の施設等の一部は、当該施設等のテナントから第三者に対し転貸されることがあります。このように、テナント (転借人を含みます。)に、不動産の一部又は全部を転貸させる権限を与えた場合、本投資法人は、不動産 に入居するテナントを自己の意思により選択することができなくなり、又は退去させることができなくなる 可能性があるほか、テナントの賃料が、転借人からテナントに対する賃料に連動する場合、転借人の信用状 態等が、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、賃貸借契約が合意解約された場合、又は債務不履行を理由に解除された場合であっても、賃貸借契 約上、賃貸借契約終了の場合に転貸人の転借人に対する敷金等の返還義務が賃貸人に承継される旨規定され ている場合等には、かかる敷金等の返還義務が、賃貸人に承継される可能性があります。このような場合、 敷金等の返還原資は賃貸人の負担となり、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります
(ヲ) テナント等による不動産の利用・管理状況に関するリスク
本投資法人は、テナントの属性や資力に留意しつつ賃貸借契約を締結し、その利用状況を管理していますが、個々のテナントの利用状況をつぶさに監督できるとの保証はなく、テナントの利用状況により、当該不動産の資産価値や、本投資法人の収益に悪影響が及ぶ可能性があります。
例えば、建物そのものが法令や条例等の基準を満たす場合であっても、テナントによる建物への変更工事、内装の変更、設備(看板等)の設置、その他テナント等の利用状況等により、建築基準法、消防法その他の法令や条例等に違反する状態となる可能性があります。この場合、マスコミ等により、当該建物がかかる状態にあることが公表され、風評リスクにさらされる可能性があります。また、本投資法人が、その違反状態の改善のための費用を負担する必要が生じ、又は法令上不利益を被る可能性があります。
さらに、賃貸借契約における規定のいかんにかかわらず、テナント等による転貸や賃借権の譲渡が本投資法人の承諾なしに行われる可能性があります。その他、転借人や賃借権の譲受人の属性によっては、運用資産である不動産のテナント属性が悪化し、これに起因して建物全体の賃料水準が低下する可能性があります。賃貸人はテナントと普通建物賃貸借契約を締結した場合又は定期建物賃貸借契約を締結したものの借地借家法第38条所定の要件が充足されないことにより定期建物賃貸借契約としての効力が否定された場合、正当の事由があると認められなければ、賃貸借期間が経過した場合であってもテナントとの賃貸借契約を終了することができず、運用資産である不動産のテナント属性の悪化を阻止できない可能性があります。
(ワ) 旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設としての建物使用態様に関するリスク
保有資産は、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施 設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設を中心とする複合施設として、不特 定多数の利用者に対し宿泊や飲食等の各種サービスを提供する施設であり、また、当該施設の顧客以外の公 衆に対してもロビー、トイレ等の共用部分を開放していることもあるため、清掃・維持修繕の費用が通常の 建物より多額になる可能性があるとともに、当該施設内で予期できない不法行為を行う者が出現する可能性 があります。これにより、テナントが不測の損害を被る場合、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又 は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇 活用型施設自体若しくは施設の顧客等に損害が発生した場合、又は当該施設に関する風評被害が発生して稼 働率が低下した場合、本投資法人に悪影響を及ぼす可能性があります。
(カ) 共有物件に関するリスク
運用資産である不動産が第三者との間で共有されている場合には、その保存・利用・処分等について単独で所有する場合には存在しない種々の問題が生じる可能性があります。
まず、共有物の管理は、共有者間で別段の定めをした場合を除き、共有者の持分の過半数で行うものとされているため(民法第252条第1項)、持分の過半数を有していない場合には、当該不動産の管理及び運営について本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。また、共有者はその持分の割合に応じて共有物の全体を利用することができるため(民法第249条第1項)、他の共有者によるこれらの権利行使によって、本投資法人の当該不動産の保有又は利用が妨げられるおそれがあります。
さらに、共有の場合、他の共有者からの共有物全体に対する分割請求権行使を受ける可能性(民法第256条)、及び裁判所により共有物全体の競売を命じられる可能性(民法第258条第3項)があり、ある共有者の意図に反して他の共有者からの分割請求権行使によって共有物全体が処分されるリスクがあります。
この分割請求権を行使しないという共有者間の特約は有効ですが、この特約は5年を超えては効力を有しません。また、登記済みの不分割特約がある場合でも、特約をした者について倒産手続の対象となった場合には、管財人等はその換価処分権を確保するために分割請求ができるとされています。ただし、共有者は、倒産手続の対象となった他の共有者の有する共有持分を相当の対価で取得することができます(破産法第52条、民事再生法第48条、会社更生法第60条)。
他の共有者の共有持分に抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、共有されていた物件全体について当該共有者(抵当権設定者)の持分割合に応じて、当該抵当権の効力が及ぶことになると考えられています。したがって、運用資産である共有持分には抵当権が設定されていなくても、他の共有者の共有持分に抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、分割後の運用資産についても、他の共有者の持分割合に応じて、当該抵当権の効力が及ぶこととなるリスクがあります。
共有持分の処分は単独所有物と同様に自由に行えると解されていますが、共有不動産については、共有者間で共有持分の優先的購入権の合意をすることにより、共有者がその共有持分を第三者に売却する場合に他の共有者が優先的に購入できる機会を与えるようにする義務を負う場合があります。
不動産の共有者が賃貸人となる場合には、賃料債権は不可分債権と解されるおそれがあり、また敷金返還債務は不可分債務になると一般的には解されており、共有者は他の賃貸人である共有者の信用リスクの影響を受ける可能性があります。
共有不動産については、単独所有の場合と比べて上記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却により多くの時間と費用を要し、又は価格の減価要因が増す可能性があります。
(ヨ) 区分所有建物に関するリスク
区分所有建物とは建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号。その後の改正を含みます。)(以下「区分所有法」といいます。)の適用を受ける建物で、単独所有の対象となる専有部分と共有となる共用部分及び建物の敷地部分から構成されます。区分所有建物の場合には、区分所有法上、法定の管理方法及び管理規約(管理規約の定めがある場合)によって管理方法が定められます。建替えをする場合には集会において区分所有者及び議決権(管理規約に別段の定めのない限り、その有する専有部分の床面積の割合)の各5分の4以上の多数での建替え決議が必要とされる等(区分所有法第62条)、区分所有法の適用を受けない単独所有物件と異なり管理方法に制限があります。
区分所有建物の専有部分の処分は自由に行うことができますが、他の区分所有者が優先的に購入できる機会を与えるようにする義務を負う場合があります。
区分所有建物と敷地の関係については以下のようなリスクがあります。
区分所有建物の専有部分を所有するために区分所有者が敷地に関して有する権利を敷地利用権といいます。区分所有建物では、専有部分と敷地利用権の一体性を保持するために、法律で、専有部分とそれに係る敷地利用権を分離して処分することが原則として禁止されています(区分所有法第22条)。ただし、敷地権の登記がなされていない場合には、分離処分の無効を善意の第三者に主張することができません(区分所有法第23条)。また、区分所有建物の敷地が数筆に分かれ、区分所有者が、それぞれ、その敷地のうちの一筆又は数筆の土地について、単独で、所有権、賃借権等を敷地利用権(いわゆる分有形式の敷地利用権)として有している場合には、分離して処分することが可能とされています。このように専有部分とそれに係る敷地利用権が分離して処分された場合、敷地利用権を有しない区分所有者が出現する可能性があります。
また、敷地利用権が使用借権及びそれに類似した権利である場合には、当該敷地が売却、競売等により第三者に移転された場合に、区分所有者が当該第三者に対して従前の敷地利用権を対抗できなくなる可能性があります。
このような区分所有建物と敷地の関係を反映して、区分所有建物の場合には、取得及び売却により多くの時間と費用を要したり、価格の減価要因が増す可能性があります。
(タ) 借地物件に関するリスク
借地権とその借地上に存在する建物については、自己が所有権を有する土地上に存在する建物と比べて特 有のリスクがあります。借地権は、所有権と異なり永久に存続するものではなく、期限の到来により当然に 消滅し(定期借地権の場合)又は期限到来時に借地権設定者が更新を拒絶しかつ更新を拒絶する正当事由が ある場合に消滅します(普通借地権の場合)。また、借地権が地代の不払による解除その他の理由により消 滅してしまう可能性もあります。借地権が消滅すれば、時価での建物買取りを請求できる場合(借地借家法 第13条、借地法(大正10年法律第49号。その後の改正を含みます。)第4条)を除き、借地上に存在する建 物を取り壊した上で、土地を返還しなければなりません。普通借地権の場合、借地権の期限到来時の更新拒 絶につき上記正当事由が認められるか否かを本投資法人の物件取得時に正確に予測することは不可能であ り、仮に建物の買取請求権を有する場合でも、買取価格が本投資法人の希望する価格以上である保証はあり ません。
また、本投資法人が借地権を有している土地の所有権が、他に転売され、又は借地権設定時に既に存在す る土地上の抵当権等の実行により第三者に移転してしまう可能性があります。この場合、借地権について適 用のある法令に従い第三者対抗要件が具備されていないときは、本投資法人は、借地権を当該土地の新所有 者に対して対抗できず、当該土地の明渡義務を負う可能性があります。特に、旅館、ホテルその他の宿泊の 用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパー クその他の余暇活用型施設は、建物の規模に比較して、敷地面積が相当程度広く、建物の存在する範囲が敷 地の一部に限られている場合があり、本投資法人が旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供される ことが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設 の建物について所有者として登記されていたとしても、当該敷地全体について第三者対抗要件が具備されて いるとは認められない可能性があります。
さらに、借地権が賃借権である場合、借地権を譲渡するには、原則として、借地権設定者の承諾が必要と なります。借地上の建物の所有権を譲渡する場合には、当該借地に係る借地権も一緒に譲渡することになる ので、原則として、借地権設定者の承諾が必要となります。かかる借地権設定者の承諾に関しては、借地権 設定者への承諾料の支払があらかじめ約束されていたり、約束されていなくても慣行を理由として借地権設 定者が承諾料を承諾の条件として請求してくる場合があります(なお、法律上借地権設定者に当然に承諾料 請求権が認められているものではありません。)。
加えて、借地権設定者の資力の悪化や倒産等により、借地権設定者に差し入れた敷金及び保証金等の全額 又は一部が返還されない可能性があります。借地権設定者に対する敷金及び保証金等の返還請求権について担保設定や保証はなされないのが通例です。
その他、国がその普通財産を貸し付けた場合、その貸付期間中であっても、国において公用又は公共用に 供するため必要が生じたときは、当該財産を所管する各省庁の長はその契約を解除できるとされています (国有財産法(昭和23年法律第73号)第24条第1項)。また、地方自治法(昭和22年法律第67号。その後の 改正を含みます。)(以下「地方自治法」といいます。)に定める地方公共団体がその普通財産を貸し付け た場合、その貸付期間中であっても、当該地方公共団体において公用又は公共用に供するため必要が生じた ときは、普通地方公共団体の長はその契約を解除できるとされていますが(地方自治法第238条の5第4 項)、かかる規定は、地方自治法に定める財産区がその財産を貸し付ける場合にも適用されるものとされて います(地方自治法第294条第1項、第238条の5第4項)。したがって、国や地方公共団体、財産区から土地 その他の資産を賃借した場合、本投資法人は、その契約に違反がない場合であっても解除されることがあ り、その場合には本投資法人の資産運用及び収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
借地権と借地上に建てられている建物については、敷地と建物を一括して所有している場合と比べて、上 記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却により多くの時間と費用を要したり、価格の減価要因が 増す可能性があります。
なお、建物の所有を目的としない土地の賃貸借については、借地借家法又は借地法の適用はありません。 このため、当該土地に関する賃貸借契約が終了する場合、又は当該土地が他に転売される等して所有者が変 わる場合には、当該土地の明渡義務を負う可能性があります。
(レ) 借家物件に関するリスク
本投資法人は、建物(共有持分、区分所有権等を含みます。)を第三者から賃借の上又は信託受託者に賃借させた上、当該賃借部分を直接若しくは信託受託者を通じて保有する建物と一体的に又は当該賃借部分を単独で、テナントへ転貸することがあります。
この場合、建物の賃貸人の資力の悪化や倒産等により、建物の賃貸人に差し入れた敷金及び保証金等の全額又は一部が返還されない可能性があることは、前記「(タ) 借地物件に関するリスク」の場合と同じです。
加えて、民法上、本投資法人が第三者との間で直接又は信託受託者を通じて締結した賃貸借契約が何らかの理由により終了した場合、原則として、本投資法人又は当該受託者とテナントの間の転貸借契約も終了するとされているため、テナントから、転貸借契約の終了に基づく損害賠償請求等がなされるおそれがあります。
(ソ) 底地物件に関するリスク
本投資法人は、第三者が、土地所有者から借地権の設定を受け、その上に建物を所有している土地、いわ
ゆる底地を取得することがあります。底地物件の場合は特有のリスクがあります。借地権は、定期借地権の
場合は借地契約に定める期限の到来により当然に消滅し、普通借地権の場合には期限到来時に本投資法人が
更新を拒絶しかつ本投資法人に更新を拒絶する正当事由がある場合に消滅します。借地権が消滅する場合、本投資法人は借地権者より時価での建物買取を請求される場合があります(借地借家法第13条及び借地法第
4条)。普通借地権の場合、借地権の期限到来時に更新拒絶につき上記正当事由が認められるか否かを本投
資法人の物件取得時に正確に予測することは不可能であり、借地権者より時価での建物買取を請求される場
合においても、買取価格が本投資法人が希望する価格以下である保証はありません。
また、借地権者の財務状況が悪化した場合又は倒産等手続の対象となった場合、借地契約に基づく土地の
賃料の支払が滞る可能性があり、この延滞賃料の合計額が敷金及び保証金等で担保される範囲を超える場合
は投資主に損害を与える可能性があります。
加えて、借地契約では、多くの場合、賃料等の借地契約の内容について、定期的に見直しを行う旨を規定
する条項が含まれています。当該条項に基づく賃料の改定により賃料が減額された場合、投資主に損害を与
える可能性があります。借地権者は借地借家法第11条に基づく土地の借賃の減額請求をすることができ、こ
れにより、当該底地から得られる賃料収入が減少し、投資主に損害を与える可能性があります。
さらに、借地権が賃借権である場合、借地権者による借地権の譲渡には、原則として、本投資法人の承諾
が必要となりますが、裁判所が承諾に代わる許可をした場合(借地借家法第19条)や、借地契約上事前に一
定範囲での借地権の譲渡を承諾している場合には、本投資法人の承諾なく借地権が譲渡される結果、財務状
態に問題がある等の本投資法人が望まない者に借地権が譲渡される可能性があり、その結果、投資主に損害
を与える可能性があります。
(ツ) 開発物件に関するリスク
本投資法人は、規約に定める投資方針に従って、竣工後の物件を取得するためにあらかじめ開発段階で売買契約を締結することがあります。かかる場合、既に完成した物件につき売買契約を締結して取得する場合とは異なり、様々な事由により、開発が遅延し、変更され、又は中止されることにより、売買契約どおりの引渡しを受けられない可能性があります。この結果、開発物件からの収益等が本投資法人の予想を大きく下回る可能性があるほか、予定された時期に収益等が得られなかったり、収益等が全く得られなかったり、又は予定されていない費用、損害若しくは損失を本投資法人が負担し若しくは被る可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
(ネ) 築古物件に関するリスク
本投資法人は、築古物件を取得することがあります。一般に、築古物件は老朽化に伴い物理的及び機能的な劣化が進んでいることから、その運営、修繕、改修等に多額の出費が必要となり、かつその間における一時的な稼働率の低下等を生じる場合や、使用を継続するには現行法上問題ないものの、新規に使用することのできない有害物質が使用されており、処分又は除去する場合には、多額の支出が必要となる可能性もあります。特に、取得検討時には想定していなかった瑕疵又は契約不適合等が判明し、想定以上に多額の資本的支出を余儀なくされる可能性もあります。また、一般に、築古物件は新築物件と比較して築年数に応じた老朽化等による投資リスクが高まることから、想定していた水準の賃料を得られない可能性もあり、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
これらの理由により、本投資法人が築古物件の取得に際して想定した投資利回りが得られない可能性及び本投資法人の行う物件に対する資本的支出が利回りの上昇に繋がらない可能性があります。
また、築古物件には、既存不適格の物件が多い傾向にあり、前記「(ヘ) 不動産に係る行政法規・条例等に関するリスク」に記載のとおり、既存不適格の建物の建替え等を行う場合には、現行の規定が適用される等の理由により、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設として必要な改修等が制限される可能性があり、その結果、本投資法人が当該物件の売却を検討している場合であっても、適切な条件による売却が制限される可能性があります。
(ナ) フォワード・コミットメント等に係るリスク
本投資法人は、不動産又は不動産を信託する信託の受益権を取得するにあたり、いわゆるフォワード・コミットメント等を行うことがあります。不動産売買契約が買主の事情により解約された場合には、買主は債務不履行による損害賠償義務を負担することとなります。また、損害額等の立証にかかわらず、不動産又は不動産を信託する信託の受益権の売買価格に対して一定の割合の違約金が発生する旨の合意がなされることも少なくありません。フォワード・コミットメント等の場合には、契約締結後、決済・物件引渡しまでに一定の期間があるため、その期間における市場環境の変化等により本投資法人が不動産取得資金を調達できない場合等、売買契約を解約せざるを得なくなった場合には、解約違約金等の支払により、本投資法人の財務状況等が悪影響を受ける可能性があります。
(ラ) 有害物質に関するリスク
本投資法人が土地又は土地の賃借権若しくは地上権又はこれらを信託する信託の受益権を取得する場合において、当該土地について産業廃棄物等の有害物質が埋蔵されている可能性があり、かかる有害物質が埋蔵されている場合には当該土地の価格の下落により、本投資法人ひいては投資主が損害を被る可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために土壌の入替えや洗浄が必要となる場合には、これに係る予想外の費用や時間が必要となり、本投資法人ひいては投資主が損害を被る可能性があります。また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務を負う可能性があり、かかる義務を負う場合には、本投資法人ひいては投資主が損害を受ける可能性があります。なお、土壌汚染対策法によれば、土地の所有者、管理者又は占有者は、鉛、砒素、トリクロロエチレンその他の特定有害物質による土地の土壌の汚染の状況について、都道府県知事により調査・報告を命ぜられることがあり(土壌汚染対策法第4条第2項及び第5条第1項)、また、土壌の特定有害物質による汚染により、人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがある等の要件を満たす区域として都道府県知事による指定を受けた場合には、都道府県知事によりその被害を防止するため必要な汚染の除去等の措置を示したうえで指示を受けることがあり(土壌汚染対策法第7条第1項)、当該措置を講じない場合、かかる措置を講じるよう命じられることがあります(土壌汚染対策法第7条第4項)。本投資法人がこれらの調査・報告又は措置を命ぜられた場合には、本投資法人ひいては投資主が損害を受ける可能性がありま す。これらの場合、本投資法人に多額の負担が生じる可能性があり、また、本投資法人は、支出を余儀なくされた費用について、その原因となった者やその他の者から常に償還を受けられるとは限りません。
また、本投資法人が建物又は建物を信託する信託の受益権を取得する場合において、当該建物の建材等にアスベストその他の有害物質を含む建材が使用されているか若しくは使用されている可能性がある場合やポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物が保管されている場合等には、当該建物の価格の下落により、本投資法人ひいては投資主が損害を被る可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために建材の全面的若しくは部分的交換が必要となる場合又は有害物質の処分若しくは保管が必要となる場合には、これに係る予想外の費用や時間が必要となり、本投資法人ひいては投資主が損害を被る可能性があります。また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務が発生する可能性があり、かかる義務が生じた場合には本投資法人ひいては投資主が損害を受ける可能性があります。
さらに、本投資法人が取得する建物において、アスベスト含有建材のうち飛散性の比較的高い吹付け材が使用されている場合には、飛散防止措置及び被害の補償等のために多額の出費を要する可能性があり、また、リーシングに困難をきたす可能性があります。加えて、通常使用下では飛散可能性がないアスベスト含有建材を使用している建物についても、アスベスト飛散のおそれのある改修又は解体時に飛散防止措置等を行うために多額の費用が発生する可能性があります。なお、本投資法人は築年数が経過した築古物件を取得することを想定していますが、このような築古物件には、現行法上そのまま利用することに問題はなくても、アスベストその他の有害物質を含む建材が使用されている場合が多く見られます。
将来的に環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわらず不動産につき大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務等が課される可能性があります。
(ム) 不動産を信託の受益権の形態で保有する場合の固有のリスク
本投資法人は、不動産を信託の受益権の形式で取得することがあります。
信託受託者が信託財産としての不動産、不動産の賃借権、地上権又は地役権を所有し管理するのは受益者のためであり、その経済的利益と損失は、最終的には全て受益者に帰属することになります。したがって、本投資法人は、信託の受益権の保有に伴い、信託受託者を介して、運用資産が不動産である場合と実質的にほぼ同じリスクを負担することになります。
信託の受益権を譲渡しようとする場合には、信託法(平成18年法律第108号。その後の改正を含みます。)(以下「信託法」といいます。)上は受託者への通知又は受託者の承諾がなければ受託者その他の第三者に対抗できず、また、信託契約上、信託受託者の承諾を要求されるのが通常です。さらに、不動産、不動産の賃借権、地上権又は地役権を信託する信託の受益権は受益証券発行信託の受益証券でない限り私法上の有価証券としての性格を有していませんので、債権譲渡と同様の譲渡方法によって譲渡することになり、有価証券のような流動性がありません。
信託法上、信託受託者が倒産等手続の対象となった場合に、信託の受益権の目的となっている不動産が信託財産であることを破産管財人等の第三者に対抗するためには、信託された不動産に信託設定登記をする必要があり、仮にかかる登記が具備されていない場合には、本投資法人は、当該不動産が信託の受益権の目的となっていることを第三者に対抗できない可能性があります。
また、信託財産の受託者が、信託目的に反して信託財産である不動産を処分した場合、又は信託財産である不動産を引当てとして、何らかの債務を負うことにより、不動産を信託する信託の受益権を保有する本投資法人が不測の損害を被る可能性があります。
さらに、信託契約上、信託開始時において既に存在していた信託不動産の欠陥、瑕疵又は契約不適合等につき、当初委託者が信託財産の受託者に対し一定の瑕疵担保責任又は契約不適合責任を負担する場合に、信託財産の受託者が、かかる瑕疵担保責任又は契約不適合責任を適切に追及しない、又はできない結果、本投資法人が不測の損害を被り、投資主に損害を与える可能性があります。
⑤ 税制に関するリスク
(イ) 導管性要件に関するリスク
税法上、一定の要件(以下「導管性要件」といいます。)を満たした投資法人に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、後記「4手数料等及び税金 (5) 課税上の取扱い」に記載する配当等の額を投資法人の損金に算入することが認められています。本投資法人は、導管性要件を満たすよう努める予定ですが、今後、本投資法人の投資主の異動、借入れに係る債権の機関投資家以外の者への譲渡、分配金支払原資の制限・不足、法律の改正その他の要因により導管性要件を満たすことができない営業期間が生じる可能性があります。本投資法人が、導管性要件を満たすことができない場合、配当等の額を損金算入することができなくなり、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があり、本投資証券の市場価格に影響を及ぼすこともあります。なお、課税上の取扱いについては、後記「4手数料等及び税金 (5) 課税上の取扱い」をご参照下さい。
(ロ) 税負担の発生により支払配当要件が満たされないリスク
導管性要件のうち、租税特別措置法施行令(昭和32年政令第43号。その後の改正を含みます。)(以下「租税特別措置法施行令」といいます。)に規定する配当可能利益の額又は配当可能額の90%超の分配を行うべきとする要件(以下「支払配当要件」といいます。)においては、投資法人の会計上の税引前当期純利益を基礎として判定を行うこととされています。したがって、会計処理と税務上の取扱いの差異により、本投資法人の税負担が増加し、実際に配当できる利益(会計上の当期純利益)が減少した場合、この要件を満たすことが困難となる営業期間が生じる可能性があります。なお、2015年4月1日以後に開始する営業期間については、会計処理と税務上の取扱いの差異である一時差異等調整引当額の増加額に相当する金銭の分配について配当等の額として損金算入が可能になるという手当てがなされています。
(ハ) 借入れに係る導管性要件に関するリスク
税法上、前記の営業期間ごとに判定を行う導管性要件の1つに、借入れを行う場合には機関投資家(租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロ(2)及び租税特別措置法施行規則第22条の19に定めるものをいいます。以下、本「⑤ 税制に関するリスク」において同じです。)のみから行うべきという要件があります。したがって、本投資法人が何らかの理由により機関投資家以外からの借入れを行わざるを得ない場合、本投資法人に対する貸付債権が機関投資家以外の者に譲渡された場合、又は、保証金若しくは敷金の全部若しくは一部がテナントからの借入金に該当すると解釈された場合においては、導管性要件を満たせないことになります。この結果、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(ニ) 同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
営業期間ごとに判定を行う導管性要件のうち、営業期間終了時に同族会社のうち租税特別措置法施行令第39条の32の3に定めるものに該当していないこと(発行済投資口総数又は議決権総数の50%超が1人の投資主及びその特殊関係者に保有されないこと)とする要件、即ち、同族会社要件については、本投資証券が市場で流通することにより、本投資法人のコントロールの及ばないところで、結果として満たされなくなる営業期間が生じる可能性があります。
(ホ) 投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
税法上、導管性要件の1つに、営業期間末において投資法人の投資口が機関投資家のみにより保有されること、又は50人以上の投資主に保有されることという要件があります。しかし、本投資法人は投資主による投資口の売買をコントロールすることができないため、本投資法人の投資口が50人未満の投資主により保有される(機関投資家のみに保有される場合を除きます。)こととなる可能性があります。
(ヘ) 税務調査等による更正処分のため、追加的な税負担の発生するリスク
本投資法人に対して税務調査が行われ、税務当局との見解の相違により過年度の課税所得計算について追加の税務否認項目等の更正処分を受けた場合には、予想外の追加的な課税が発生することとなり、投資主への分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ト) 不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
本投資法人は、本書の提出日現在において、一定の内容の投資方針を規約に定めることその他の税法上の要件を充足することを前提として、直接に不動産を取得する場合の不動産取得税及び登録免許税の軽減措置の適用を受けることができると考えています。しかし、本投資法人がかかる軽減措置の要件を満たすことができない場合、又は軽減措置の要件が変更され若しくは軽減措置が廃止された場合において、軽減措置の適用を受けることができなくなる可能性があります。
(チ) 一般的な税制の変更に関するリスク
不動産、不動産信託受益権その他本投資法人の運用資産に関する税制若しくは投資法人に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、公租公課の負担が増大し、その結果本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。また、投資証券に係る利益の配当、出資の払戻し、譲渡等に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、本投資証券の保有又は売却による投資主の手取金の額が減少する可能性があります。
⑥ その他
(イ) 専門家の意見への依拠に関するリスク
本投資法人又は本資産運用会社は、不動産等を取得するに際して又は取得後、当該不動産等の鑑定評価を不動産鑑定士等に依頼し、鑑定評価書を取得することがありますが、不動産等の鑑定評価額は、個々の不動産鑑定士等の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものに留まり、客観的に適正な不動産価格と一致するとは限りません。同じ物件について鑑定、調査を行った場合でも、不動産鑑定士等、評価方法又は調査の方法若しくは時期によって鑑定評価額の内容が異なる可能性があります。また、かかる鑑定等の結果は、現在及び将来において当該鑑定評価額による売買の可能性を保証又は約束するものではありません。
また、本投資法人又は本資産運用会社は、不動産等を取得するに際して又は取得後、当該不動産等の建物状況調査評価書及び地震リスク診断報告書並びに構造計算書の妥当性に関する第三者の報告書を取得することがありますが、建物状況調査評価書及び地震リスク診断報告書並びに構造計算書の妥当性に関する第三者の報告書は、建物の評価に関する専門家が、設計図書等の確認、現況の目視調査又は施設管理者への聞取り等を行うことにより、現在又は将来発生することが予想される建物の不具合、必要と考えられる修繕又は更新工事の抽出及びそれらに要する概算費用並びに再調達価格の算出、並びに建物の耐震性能及び地震による損失リスク等を検討した結果を記載したものであり、不動産に欠陥、瑕疵、契約不適合等が存在しないことを保証又は約束するものではありません。
さらに、不動産に関して算出されるPML値も個々の専門家の分析に基づく予想値にすぎません。PML値は、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率で示されますが、将来、地震が発生した場合、予想以上の多額の復旧費用が必要となる可能性があります。
加えて、本投資法人又は本資産運用会社は、不動産等を取得するに際して又は取得後、当該不動産等のマーケットレポートを取得することがあります。とりわけ、利害関係人等に不動産等を賃貸する場合はマーケットレポートを必ず取得することとしています。マーケットレポートにより提示される第三者によるマーケット分析、統計情報及び想定賃料水準等は、個々の調査会社の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものに留まり、客観的に適正なエリア特性、需要と供給、マーケットにおける位置付け、市場の動向等と一致するとは限りません。同じ物件について調査分析を行った場合でも、調査会社及び調査の時期又は方法によってマーケット分析、統計情報及び想定賃料水準等の内容が異なる可能性があります。また、想定賃料水準は、現在及び将来において当該賃料水準による賃貸借の可能性を保証又は約束するものではありません。さらに、本投資法人の投資対象となる旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設は、一般的に各施設ごとの特殊性が強く、マーケット分析及び想定賃料水準の前提となる類似物件の情報の取得が困難である可能性があります。また、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設のマーケット分析及び想定賃料水準は、観光業界の動向等に左右されますが、調査会社が観光業界の動向を適切に予想することが困難である可能性があります。したがって、他の不動産等に比べ、旅館、ホテルその他の宿泊の用に供され、又は供されることが可能な施設、並びに、温浴施設、リゾート施設及びアミューズメントパークその他の余暇活用型施設については、マーケットレポートにおけるマーケット分析、統計情報及び想定賃料水準等が概括的なものになる可能性があり、場合によっては、マーケットレポートの取得自体が不可能となる可能性があります。
(ロ) 減損会計の適用に関するリスク
固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」)(企業会計基準適用指針第6号 平成15年10月31日)が、2005年4月1日以後開始する事業年度より強制適用されたことに伴い、本投資法人においても減損会計が適用されています。減損会計とは、主として土地・建物等の事業用不動産について、収益性の低下により投資額を回収する見込みが立たなくなった場合に、一定の条件のもとで回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額する会計処理のことをいいます。減損会計の適用に伴い、地価の動向及び運用資産の収益状況等によっては、会計上減損損失が発生し、本投資法人の損益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ハ) 匿名組合出資持分への投資に関するリスク
本投資法人はその規約に基づき、不動産に関する匿名組合出資持分への投資を行うことがあります。本投資法人が出資するかかる匿名組合では、本投資法人の出資金を営業者が不動産等に投資しますが、当該不動産等に係る収益が悪化した場合や当該不動産等の価値が下落した場合等には、本投資法人が匿名組合員として得られる分配金や元本の償還金額等が減少し、その結果、本投資法人が営業者に出資した金額を回収できない等の損害を被る可能性があります。また、匿名組合出資持分については契約上譲渡が禁止若しくは制限されていることがあり、又は、確立された流通市場が存在しないため、その流動性が低く、本投資法人が譲渡を意図しても、適切な時期及び価格で譲渡することが困難となる可能性があります。
(ニ) テナント、現所有者等の過去の業績が将来の本投資法人の収支状況と一致しないリスク
本書において開示されている本投資法人の取得前における保有資産に係る過去のADR、RevPAR、売上高その他の運営実績は、保有資産の前所有者等から取得した情報であり、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されたものであるとは限らず、また、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して行われる監査手続を経ておらず、あくまでも参考として作成された情報に過ぎず、当該情報は不完全又は不正確であるおそれもあります。また、前提となる状況が本投資法人による取得後と同一とは限りません。したがって、これらの情報は、当該資産における今後のADR、RevPAR、売上高その他の運営実績と必ずしも一致するものではなく、場合によっては大幅に乖離する可能性もあります。
(ホ) 本投資法人の資産規模が小規模であることに関するリスク
本投資法人の資産規模は比較的小さいため、各種費用が資産規模との関係で相対的に高くなり、結果として本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
(2) 投資リスクに対する管理体制
本投資法人及び本資産運用会社は、以上のようなリスクが投資リスクであることを認識しており、その上でこのようなリスクに最大限対応できるようリスク管理体制を整備しています。
しかしながら、当該リスク管理体制については、十分に効果があることが保証されているものではなく、リスク管理体制が適切に機能しない場合、投資主に損害が及ぶおそれがあります。
① 本投資法人の体制
本投資法人においては、その役員会規程において、役員会を3か月に1回以上開催することと定めています。本投資法人の役員会においては、執行役員及び監督役員が出席し、本資産運用会社が同席の上、執行役員の職務執行状況並びに本資産運用会社、一般事務受託者及び資産保管会社の業務執行状況等について執行役員の報告が行われることとされており、役員会を通じた管理を行う内部管理体制を確立しています。なお、執行役員の職務執行状況並びに資産運用会社、一般事務受託者及び資産保管会社の業務執行状況の報告は3か月に1回以上行うこととされています。また、本書の提出日現在、本投資法人の監督役員には、弁護士1名、公認会計士1名の計2名が選任されており、各監督役員は、これまでの実務経験と見識に基づき、執行役員の職務執行につき様々な見地から監督を行っています。
② 本資産運用会社の体制
本資産運用会社は、本投資法人の資産運用に関する諸リスクに対し、以下のとおりリスク管理体制を整備しています。
(イ) 運用実務ガイドライン及びリスク管理規程の制定・遵守
本資産運用会社は、規約における投資方針等の基本方針を実現するため、規約及び運用ガイドライン等に沿って運用実務ガイドラインを制定し、投資方針、利害関係人等との取引についてのルール、投資物件の取得及び売却並びに投資物件の運営管理に係る基本方針等を定めています。本資産運用会社は、運用実務ガイドラインを遵守することにより、投資運用に係るリスクの管理に努めます。
また、本資産運用会社は、リスク管理規程において、リスク管理の基本方針、リスク管理の統括者及び重大な問題の発見時の対応方法等を規定し、本資産運用会社が管理すべき主要なリスクとして、運用リスク、財務リスク、システムリスク、レピュテーション・リスク、コンプライアンスに関するリスク及び反社会的勢力に関するリスク等を定義し、取締役会や本資産運用会社のリスクに関する統括者であるチーフ・コンプライアンス・オフィサー及び各部署のリスク管理に関する責任者である各部署の部長の役割を定めています。なお、コンプライアンス・オフィサーは、各リスクの状況について、少なくとも半期ごとに1度又は必要な場合は随時、モニタリングの上、評価及び分析し、各部署に対して必要な勧告及び指示を与えるとともに、その結果につき、コンプライアンス委員会及び取締役会に報告することとされており、リスク管理体制の適切性又は有効性については、コンプライアンス・オフィサーが統括する内部監査及び下部機関による監査等により検証します(かかる内部監査による検証の詳細については、後記「(ロ) 内部監査による検証」をご参照下さい。)。
(ロ) 内部監査による検証
コンプライアンス・オフィサーは、内部監査を統括し、内部監査担当部署は全部署に対して原則として年に1回以上の割合で定期の内部監査を実施するほか、内部監査担当部署の判断により、臨時の内部監査を実施することができるものとし、また、代表取締役社長が特別に命じた場合には、特別監査を実施するものとします。内部監査は、各組織の業務及び運営が、金融商品取引法、投信法及び宅地建物取引業法等の法令、投信協会が定める諸規則及び本資産運用会社の社内規程等に従って、適切かつ効率的に行われているか否かの監査、不正又は重大な過失の発見及び未然防止のための監査、個人情報管理及び法人関係情報の管理を含む、各種の情報管理が適切に行われているか否かの監査並びにその他必要な事項の内部監査等を含むものとされています。内部監査担当部署は、内部監査実施後遅滞なく、内部監査の結果を取り纏めた内部監査報告書を作成し、これを代表取締役社長に提出し、また、必要に応じて取締役会等に報告するとともに、内部監査の結果を踏まえ、内部監査対象部署に対し、必要に応じて改善勧告又は改善指示を行い、その内容等を取締役会に報告します。内部監査担当部署は、改善勧告又は改善指示を受けた部署より受領した改善計画及び改善状況が不十分と判断した場合には、当該改善計画及び改善状況についての報告を取締役会に報告します。取締役会は、当該改善計画及び改善状況が不十分と判断した場合には、改善勧告又は改善指示を受けた部署又はコンプライアンス・オフィサーに対して追加の改善勧告又は改善指示を行うことができます。なお、取締役会又は内部監査担当部署は、本資産運用会社の業務運営の適切性を確認するためその他の理由により必要があると判断した時は、外部の専門家等による外部監査を行うことができます。
(ハ) 利害関係人等取引規程
後記「第二部 投資法人の詳細情報 第3 管理及び運営 2利害関係人との取引制限 (2) 利害関係人等取引規程」をご参照下さい。
(ニ) 内部者取引等防止規程
本資産運用会社では、内部者取引等防止規程を制定し、本資産運用会社の役職員等によるインサイダー取引の防止に努めています。なお、同規程によれば、本資産運用会社の役職員等は、本投資法人が発行する投資口及び投資法人債の売買等を行う場合には、7営業日前までに所定の書式により、法人関係情報管理責任者に対して、売買等の内容を明記した届出書を提出するものとされています。
(ホ) フォワード・コミットメント等
フォワード・コミットメント等に係る物件は、決済までの間、本投資法人の貸借対照表には計上されずオフバランスとなりますが、当該期間中の当該物件の価格変動リスクは本投資法人に帰属することになります。このため、フォワード・コミットメント等を行う場合、本資産運用会社において、解約違約金、物件の取得額の上限及び契約締結から物件引渡しまでの期間の上限並びに決済資金の調達方法等についてのルールを定めたフォワード・コミットメント等に係る規程に基づき、当該リスクを管理しています。