有価証券報告書(内国投資証券)-第5期(令和2年1月1日-令和2年6月30日)
(1)【投資方針】
① 本投資法人の基本理念
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備関連資産への投資を通じて、良質な投資機会を創出し、投資主価値を最大化するとともに、政府が掲げる再生可能エネルギー発電普及の目標達成及び地域社会活性化に貢献することを基本理念としています。
政府は、温室効果ガスの排出を抑制し、我が国のエネルギー自給率の向上に資するために、再生可能エネルギー発電事業を開発し永続的に運営していくことができる社会的仕組(ストラクチャー)の構築を目指している状況にあり、本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備関連資産を裏付けとした投資口を資本市場において発行し、それにより調達した資金を再生可能エネルギー発電設備関連資産に対して投資することで、国家予算や特定企業の資本に依存しない形での再生可能エネルギー発電事業の我が国でのさらなる普及に寄与することを目指しています。
また、地域の資源の利用及び活用や有効利用されていない土地や施設をベースにした再生可能エネルギー発電事業への投資を通じて、再生可能エネルギー事業の立地する地域の活性化を促し、地域のエネルギー供給力の充実と一層の産業振興を促進することにより、雇用の拡大、環境保全、地方への人口移動等様々な地域振興に貢献することも目指します。例えば、地域間の人口移動や旧市街地から新興地域への中心地の移動に伴い発生している、小学校をはじめとする廃校となった学校施設、使用しなくなった公民館や運動場等の公共施設、旧ショッピングセンター等の大型民間施設の跡地、あるいは市町村合併に伴い廃止された上水道跡地等の公共設備、バブル時代に開発がとん挫した開発途中の宅地や工業用地の造成地等、地域にある未利用・未活用・不良資産を太陽光発電事業や小水力発電事業、バイオマス発電事業等の再生可能エネルギー発電事業の場所として活用する案件についても、将来的に投資対象の一部として組み入れる可能性があります。その場合には、当該再生可能エネルギー発電事業における工事や管理・修繕業務を地元業者へ発注することにより地域の雇用や経済環境の好転に寄与する効果も見込まれます。
② 再生可能エネルギー発電事業の概要
a. 再生可能エネルギー発電事業の構造と関係者
再生可能エネルギー発電設備の基本的なシステムについて、本投資法人の当面の重点投資対象となる太陽光発電設備では、以下のとおりです。
<太陽光発電設備の構成>
再生可能エネルギー発電事業では固定価格買取制度が適用されます。固定価格買取制度では、発電事業者(注1)は再生可能エネルギー発電設備ごとに、経済産業省令で定めるところにより、再生可能エネルギー発電事業の実施に関する計画(以下「再生可能エネルギー発電事業計画」といいます。)を作成し、事業計画認定(再生可能エネルギー発電事業計画に係る経済産業大臣による認定をいいます。以下同じです。)を受け、電気事業者(注2)との間で接続契約(注3)を締結(以下接続契約の当事者たる電気事業者を「接続電気事業者」といいます。)の上、発電事業者の再生可能エネルギー発電設備を接続電気事業者が維持し運用する電線路と電気的に接続するとともに、発電事業者から電気を買い取る電気事業者(以下「買取電気事業者」といいます。)と再エネ特措法第2条第5項に定める特定契約(当該認定に係る再生可能エネルギー発電設備に係る調達期間(注4)を超えない範囲内の期間にわたり、発電事業者が電気事業者に対し再生可能エネルギー電気(注5)を供給することを約し、電気事業者が当該再生可能エネルギー発電設備に係る調達価格(注6)により再生可能エネルギー電気を調達することを約する契約をいい、以下「売電契約」ともいいます。以下同じです。)を締結することになります。固定価格買取制度の詳細については、後記「b. 固定価格買取制度」をご参照ください。
また、再生可能エネルギー発電事業では、発電事業者及び接続電気事業者のほかに、再生可能エネルギー発電設備の設置を行うEPC業者、当該設備の保守・点検を行うO&M業者、当該設備の運営を行うオペレーター等の関係者が存在します。
(注1)「発電事業者」とは、別段の記載のない限り、自らが維持し、及び運用する再生可能エネルギー発電設備を用いて発電した再生可能エネルギー電気を特定契約により電気事業者に対し供給する事業を営む者をいい、電気事業法第2条第1項第15号に規定する発電事業者に限られません。以下同じです。
(注2)「電気事業者」とは、再エネ特措法第2条第1項に規定する電気事業者をいい、主に、一般送配電事業者(電気事業法(昭和39年法律第170号。その後の改正を含みます。)(以下「電気事業法」といいます。)第2条第1項第9号に規定する一般送配電事業者をいいます。以下同じです。)としての東京電力パワーグリッド株式会社及びその他の大手電力会社9社の送配電部門を指します。
(注3)「接続契約」とは、発電事業者が用いる事業計画認定に係る再生可能エネルギー発電設備を接続電気事業者の維持し、運用する電線路と電気的に接続すること及びその条件を定める契約をいいます。以下同じです。
(注4)「調達期間」とは、再エネ特措法第3条第1項に定める調達期間をいいます。以下同じです。
(注5)「再生可能エネルギー電気」とは、再エネ特措法第2条第2項に定める再生可能エネルギー電気をいいます。以下同じです。
(注6)「調達価格」とは、再エネ特措法第3条第1項に定める調達価格をいいます。以下同じです。
b. 固定価格買取制度
再生可能エネルギーの固定価格買取制度とは、再生可能エネルギー源(太陽光、風力、中小水力、地熱、バイオマス)を用いて発電した電気を、経済産業大臣が定める固定の調達価格で一定の調達期間、電気事業者に買取ることを義務付ける制度です。固定価格買取制度は、再生可能エネルギー発電事業を行うのに必要となる費用の大部分を占める再生可能エネルギー発電設備等の建設コストを安定的に回収できるよう一定価格での電気の買取を長期にわたり保証することで、再生可能エネルギー発電事業への積極的な投資を促すために、再エネ特措法に基づき、2012年7月1日に開始されました。なお、本投資法人は、原則として、固定価格買取制度により調達価格及び調達期間が確定し、かつ特定契約に基づく発電事業者による電気の供給及び電気事業者による電気の買取が既に開始された再生可能エネルギー発電設備を投資対象とします。
固定価格買取制度では、申請者に再生可能エネルギー発電事業計画を提出させ、経済産業大臣は、事業内容の適切性、事業実施の確実性、設備の適切性等を審査の上、事業計画認定(以下、当該認定を受けた申請者を「認定事業者」といいます。)を行います。また、認定事業者に対しては、経済産業大臣が指導・助言や改善命令を行うことができ、認定事業者が認定を受けた再生可能エネルギー発電事業計画に従って事業を行っていない場合、同計画が認定要件に適合しなくなった場合又は改善命令に違反した場合は、経済産業大臣は事業計画認定を取り消すことができます。なお、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法等の一部を改正する法律(平成28年法律第59号。その後の改正を含みます。)(以下「改正再エネ特措法」といいます。)による改正前の再エネ特措法に基づく認定を受けた案件で、改正再エネ特措法の施行日(2017年4月1日)までに運転開始又は接続契約の締結に至っている案件その他一定の要件を満たす案件については、改正再エネ特措法に基づく事業計画認定を受けたものとみなされるところ、本投資法人が保有する全ての資産は、かかる要件を満たしており、事業計画認定を受けたものとみなされています。
本投資法人の当面の重点投資対象となる太陽光発電設備による電気の調達価格については、固定価格買取制度スタート時の2012年度においては設備容量が10kW以上のものは1kWh当たり40円(税抜)と設定されましたが、その後、技術革新や市場競争による建設コストの低下により毎年度調達価格が見直されています。しかし、各発電設備について、一度確定した調達価格及び調達期間は、後記「3 投資リスク (1)リスク要因 ⑤ 発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (ニ)調達価格又は調達期間が変更されるリスク」に記載される例外的な場合を除いて、調達期間が満了するまで変更されることはありません。ただし、発電事業者は、各再生可能エネルギー発電設備について、需給調整や保安上の理由により接続電気事業者から出力制御を求められる場合があります。出力制御については、後記「3 投資リスク (1)リスク要因 ⑤ 発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (ハ)出力制御を求められるリスク」をご参照ください。
<固定価格買取制度の基本的な仕組み>
出所:経済産業省資源エネルギー庁の公表資料に基づき本資産運用会社作成
<設備容量が10kW以上の太陽光発電設備の調達価格及び調達期間>
(注1)2017年度及び2018年度において、出力2,000kW以上の太陽光発電設備は、改正再エネ特措法により新たに導入された入札制度の対象となり(平成29年経済産業省告示第37号)、2017年度及び2018年度に実施される第1回から第3回までの入札においては、調達価格の額は、落札者が入札した額(円/kWh)に消費税及び地方消費税の額に相当する額を加えて得た額となります(平成29年経済産業省告示第63号)。
(注2)2019年度において、出力500kW以上の太陽光発電設備は、改正再エネ特措法により新たに導入された入札制度の対象となり(平成29年経済産業省告示第37号及び電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法施行規則の一部を改正する省令(平成31年経済産業省令第36号))、2019年度に実施される第4回及び第5回までの入札においては、調達価格の額は、落札者が入札した額(円/kWh)に消費税及び地方消費税の額に相当する額を加えて得た額となります(平成31年経済産業省告示第75号)。
(注3)2020年度において、出力250kW以上の太陽光発電設備は、改正再エネ特措法により新たに導入された入札制度の対象となり(令和2年経済産業省告示第63号及び電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法施行規則の一部を改正する省令(令和2年経済産業省令第29号))、2020年度に実施される第6回及び第7回までの入札においては、調達価格の額は、落札者が入札した額(円/kWh)に消費税及び地方消費税の額に相当する額を加えて得た額となります(令和2年経済産業省告示第62号)。
c.調達価格の引き下げとシステム費用の動向
太陽光発電設備の調達価格は上記「b.固定価格買取制度」に記載のとおり毎年度の見直しが実施され、引き下げられています。一方で、太陽光発電に係るシステム費用(パネル、パワーコンディショナー及び工事費等)の平均値も太陽光発電設備を構成する各パーツの技術進歩や市場競争により2012年から6年間で13.5万円/kw減と低下傾向にあります。太陽光発電設備の調達価格は年々引き下げられていますが、システム価格も低下しているため、発電事業に係る利益が、調達価格の低下に比例して損なわれるものではないと本投資法人は考えています。
<太陽光発電設備の調達価格の引下げとシステム費用の動向>
(出所)経済産業省 調達価格等算定委員会「平成31年度以降の調達価格等に関する意見」(平成31年1月9日)に基づき本資産運用会社にて作成
d. 再エネ特措法の改正を含む再生可能エネルギー発電市場の事業環境変化とアドバンテックグループ及び本投資法人の投資機会の拡大
改正再エネ特措法の施行後においては、経済産業大臣は、調達価格等算定委員会の意見を聴いて、電気についてエネルギー源としての再生可能エネルギー源の効率的な利用を促進するため誘導すべき再生可能エネルギー電気の価格の水準に関する目標(以下「価格目標」といいます。)を定めなければならず、調達価格の決定においては、かかる価格目標が勘案され、中長期的な調達価格の目標が設定されます。また、事業者間の競争を通じた調達価格低減を実現するため入札制が導入されています。そのため、政策を通じた調達価格の低下誘導が行われることが予測されますが、本投資法人は、改正再エネ措置法はその目的が再生可能エネルギーの最大限導入と国民負担の抑制の両立であることから、必要な措置であると考えています。再生可能エネルギーの拡大には国民の理解が必要でありかつ国民の理解なしには再生可能エネルギーの拡大はありません。
また、改正再エネ特措法の施行による制度環境面における変化を背景に、今後は太陽光発電事業を含む再生可能エネルギー発電事業において健全な競争原理が働き、(a)長期安定的に運営できない再生可能エネルギー発電事業者は淘汰され、(b)知見やノウハウを元にしたコスト競争力のあるEPC業者やO&M業者が選ばれ、(c)発電設備の技術革新による低コスト化や高効率化が進展することで、経済性に優れた高品質の発電設備の導入及び当該発電設備の効率的な運営体制の構築が可能な事業者が業容を拡大していくと、本投資法人は考えています。このような環境変化は、太陽光発電所の開発段階(用地選定等)から工事実施段階(設計、工程管理等)、そして発電所の運営段階(保守運営管理等)のすべての局面において事業を展開するワンストップ型のビジネスモデルを強みとし、太陽光発電事業において多数の実績及び高度なノウハウを有する、本投資法人のメインスポンサーであるアドバンテック及びアドバンテックを中心とするアドバンテックグループ(アドバンテックの関係会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和38年大蔵省令第59号)第8条第8項に定める意味によります。)をいい、本資産運用会社を除きます。以下同じです。)にとって、投資機会の増加につながり、ひいては、アドバンテックグループから発電事業の売却情報の提供を受けることができる本投資法人にとっても、ポートフォリオ拡大に向けた投資機会の増加につながると考えています。
また、本投資法人は、後記「④ 本投資法人の基本方針 (ハ)再生可能エネルギー発電設備等に関する知見を有するメインスポンサー、スポンサー及びサポート会社によるサポートの活用 a. メインスポンサー、スポンサー及びサポート会社の定義」に記載のとおり、優良な事業資産を有する有力なサポート会社を有しており、上記の改正再エネ特措法の施行による再生可能エネルギー発電事業の環境変化は、太陽光発電事業において多数の実績及び高度なノウハウを有するこれらのサポート会社にとっても、事業機会の拡大につながり、その結果、これらのサポート会社を通じて優良な事業資産を取得することができる本投資法人にとっても、投資機会の拡大につながると考えています。

改正再エネ特措法に基づく新たな固定価格買取制度については、後記「3 投資リスク (1)リスク要因 ⑤ 発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (チ)固定価格買取制度が変更又は廃止されるリスク」もご参照ください。
e. 固定価格買取制度見直しの動向
本書の日付現在においては、託送料金によって小売電気事業者から回収することとされている送配電関連費用のうち、設備の固定費の一部を発電者側に負担させる制度(発電側基本料金)の導入等、再エネ発電設備を利用した発電事業に影響を与える複数の制度変更の検討が進められています。また、再エネ特措法の抜本的な見直しの議論も進められています。これらの点について、「強靭かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律」が成立・公布され、2022年4月1日に施行される予定です。同法では、固定価格での買取りに加えて、新たに、発電した電気を卸電力取引市場や相対取引で取引させつつ、市場価格に一定のプレミアム(供給促進交付金)を上乗せして交付するFIP(Feed in Premium)制度や太陽光発電設備の廃棄等費用の積立てを担保するための新たな制度が創設されることとされていますが、これらの制度の詳細は、本書の日付現在においては未定です。なお、同法では事業計画認定後、一定期間内に運転開始をしない場合に当該認定を失効させる制度も創設されることとされていますが、本投資法人は、未稼働の再生可能エネルギー発電設備等は、原則として投資対象とはしていないことから、当該失効に係る制度による影響を直接受けることはないことが見込まれます。
③ 上場インフラファンドに係る導管性要件の特例について
税務上の導管性(投資法人と投資主との間の二重課税を排除するために認められている配当等の額を投資法人の損金の額に算入すること)を充足するための要件(以下「導管性要件」といいます。)の一つとして、投資法人の保有する特定資産(再生可能エネルギー発電設備及び公共施設等運営権(民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成11年法律第117号。その後の改正を含みます。)第2条第7項に規定する公共施設等運営権をいいます。以下同じです。)を除きます。また、投信法施行令第3条第1号に掲げる有価証券のうち匿名組合契約等に基づく権利及び同条第8号に掲げる匿名組合出資持分にあっては、主として同条第1号に掲げる有価証券のうち匿名組合契約等に基づく権利以外のもの及び同条第2号から第7号までに掲げる資産に対する投資として運用することを約する契約に係るものに限ります。)の帳簿価額が、その時において本投資法人が有する総資産の帳簿価額の50%超となることが原則とされています。
ただし、例外的に、規約上、再生可能エネルギー発電設備の運用の方法(その締結する匿名組合契約等の目的である事業に係る財産に含まれる再生可能エネルギー発電設備の運用の方法を含みます。)が賃貸のみである旨が規定されている上場投資法人については、2020年3月31日(注)までの期間内に再生可能エネルギー発電設備を取得(当該投資法人が締結している匿名組合契約等の目的である事業に係る財産としての当該匿名組合契約等に基づいて出資を受ける者による取得及び匿名組合契約等(その目的である事業に係る財産のうちに再生可能エネルギー発電設備を含むものに限ります。)に基づいて出資をした者からの当該匿名組合契約等に係る地位の承継を含み、合併による取得を除きます。以下、本「③上場インフラファンドに係る導管性要件の特例について」において同じです。)した場合、その初めて取得をした日からその取得をした再生可能エネルギー発電設備を初めて貸付の用に供した日以後20年を経過するまでの間に終了する各事業年度の間は、再生可能エネルギー発電設備並びに主として再生可能エネルギー発電設備に対する投資として運用することを約する匿名組合契約等に基づく権利及び投信法施行令第3条第8号に掲げる匿名組合出資持分も前記の総資産の帳簿価額の50%超の判定に際し分子に含めて計算してよいものとされており、本投資法人は再生可能エネルギー発電設備を信託財産とする信託受益権を取得することで、同例外要件によって前記の導管性要件を充足する見込みです。
したがって、現状の税法上は、本投資法人の導管性要件は2038年6月30日までに限り充足することが可能な見込みです。
なお、運用資産等の総額に占めるインフラ資産等(東京証券取引所の有価証券上場規程に定義される意味によります。)の比率に係る上場廃止基準等が適用されない特例インフラファンド(東京証券取引所の有価証券上場規程第1521条第1項)の制度を利用すること等により、運用資産に占める再生可能エネルギー発電設備及び公共施設等運営権以外の特定資産の割合を増加させ、2038年7月1日以降も引き続き導管性要件を充足できるような形態で運用を継続できる可能性もありますが、本資産運用会社は、本書の日付現在、本投資法人についてそのような運用を行う予定はありません。
導管性要件の詳細については、後記「3 投資リスク (1)リスク要因 ① 本投資証券の商品性に関するリスク (ト)現時点の税制の下、20年後に導管性が維持できなくなるリスク」をご参照ください。
④ 本投資法人の基本方針
(イ)投資対象:再生可能エネルギー発電設備関連資産への重点投資
本投資法人は、固定価格買取制度が適用され、かつ、既に稼働している再生可能エネルギー発電設備関連資産に重点投資します。我が国においては、政府の掲げるエネルギー構成比の達成のために再生可能エネルギー発電事業に対する多額の投資資金の調達が必要であり、巨額の潜在的投資機会が存在するものと考えられます。本投資法人は、本投資法人のメインスポンサーであるアドバンテックに蓄積されたノウハウを活用し、再生可能エネルギー発電設備関連資産に投資をすることにより、かかる潜在的投資機会を選別的に獲得し投資主への収益還元を目指すとともに、再生可能エネルギー発電事業における資本循環の実現に貢献します。
本投資法人が投資対象とする再生可能エネルギー発電設備関連資産に係る再生可能エネルギー発電設備等の種別としては、太陽光発電のみならず、風力発電、バイオマス発電、水力発電、地熱発電(バイナリー発電を含みます。)も含みますが、我が国の目指すエネルギーミックス及び固定価格買取制度の随時の見直し等を考慮してポートフォリオを構築し、長期安定的なキャッシュフロー及び収益の実現と、それによる本投資法人の継続的な成長と投資主価値の最大化を目指します。
a. 再生可能エネルギー発電事業における資本循環の実現の必要性
2015年7月に経済産業省が策定したエネルギーミックスでは、2030年において再生可能エネルギーが全電源に占める構成比率は22~24%との見通しが示されています。これを達成するには、資源エネルギー庁が公表している固定価格買取制度における2017年9月末時点の現在運転開始済み設備容量を除いた今後必要な発電設備の設備容量(導入量)は約3,259~約3,471万kW(注)となります。このように、我が国においては、政府の掲げるエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの構成比の達成のためには再生可能エネルギー発電事業に対する多額の投資資金の調達が必要であり、その調達方法が課題となっています。
一方で、我が国では、高齢化が進むなかで、個人金融資産あるいは個人金融資産の委託を受け専門家として運用を行う機関投資家に対して、長期・安定的な資金運用機会が求められているという現状があります。稼働した再生可能エネルギー発電設備関連資産への投資は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度の下、長期的に比較的安定したキャッシュフローが見込まれるため、再生可能エネルギー発電設備関連資産に投資する投資法人の発行する投資口を上場することによって、個人や法人等の多くの投資家層に対して、社会的な意義があり、かつ安定的な分配が見込まれる再生可能エネルギー発電設備関連資産への流動性の高い投資機会を提供することができるという効果も期待されます。
b. メインスポンサーに蓄積されたノウハウ及びパイプラインの活用
本投資法人又は本資産運用会社では、再生可能エネルギー発電事業に関連するノウハウ及び実績を有する企業と資本・業務提携関係あるいは協力関係にあり、中でも本投資法人の設立に関与したメインスポンサーであるアドバンテック及びアドバンテックグループは、以下のとおり、再生可能エネルギー発電設備関連資産に係る技術調査、設計・施工、事業運営管理、投資等に関する豊富なノウハウ及び開発実績を有しています。
また、アドバンテック及びアドバンテックグループは、再生可能エネルギー発電設備関連資産のパイプラインを国内18件、約104.7MW有していますが、その他にも海外を含む多くの太陽光発電設備の開発、運営及び受託実績があります。なお、本投資法人は、これらの太陽光発電設備の全件について、スポンサーサポート契約所定の除外事由がある場合を除き、取得の優先的売買交渉権を有しています(注)。本投資法人は、これらのノウハウ及びパイプライン(後記「(ハ)再生可能エネルギー発電設備等に関する知見を有するメインスポンサー、スポンサー及びサポート会社によるサポートの活用」におけるサポート会社のパイプラインを含みます。)を活用することによって、良質な再生可能エネルギー発電設備関連資産の取得機会を獲得し、かつ、保有ポートフォリオに関して安定した発電能力を長期間にわたって維持し、その結果として投資家への安定したリターンの提供を目指します。
(注)本書の日付現在、これらの物件を本投資法人が取得する予定はありません。また、将来においても本投資法人がこれらの物件を取得する保証はありません。なお、これらの物件が本投資法人の定める投資基準を満たさない場合、本投資法人は当該物件を取得しませんが、当該投資基準の充足の有無にかかわらず、本投資法人がこれらの物件を取得する保証はありません。
ⅰ アドバンテックの概要
(注)パネル出力が1,000kW未満である太陽光発電設備並びに保有資産及び本投資法人が2020年9月2日付で取得した前記「1 投資法人の概況 (1)主要な経営指標等の推移 ② 事業の概要 (ハ)決算後に生じた重要な事実 c 資産の取得」に記載の信託受益権に係る太陽光発電設備を除きます。
ⅱ アドバンテックグループの沿革
ⅲ アドバンテックの財務状態及び経営成績の状況 (単位:千円)
(注)上記数値及び下記アドバンテックグループ各社の財務状態及び経営成績は、アドバンテック及び同グループ各社が、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。なお、アドバンテックは連結財務諸表の作成を行っていません。
ⅳ 本投資法人と業務上の関係を有するアドバンテックグループの概要
アドバンテックの主要なグループ会社は下記のとおりです。また、アドバンテックグループは国内9拠点(グループ会社15社、特定の目的のみのために設立された特別目的会社(以下「SPC」といいます。)を含みません。)、海外9か国・地域にグループ会社12社(及び駐在員事務所1か所)を展開しており、下記の主要なグループ会社のほか、重要なグループ会社として、海外にADVANTIV TECHNOLOGIES,INC.、ADVANTIV TECHNOLOGIES EUROPE GmbH、SINGAPORE ADVANTEC PTE. Ltd.、ADVANTEC HOLDING PTE. Ltd.、台媛科技有限公司、THAI ADVANTEC Co.,Ltd.、ADVANTEC MATERIALS INDIA PTE.Ltd.、及びADVANTEC KOREA Co.,Ltd.を有しています。
(本書の日付現在)

株式会社クールトラストの概要
(注)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。
株式会社クールトレードの概要
(注)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。
株式会社クールアドバイザーの概要
(注)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。
株式会社クールアースの概要
(注)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の
作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であ
るおそれもあります。
東京インフラホールディングス株式会社の概要
(注1)決算期を2月期から3月期に変更していることにより、2019年3月期は1か月決算です。
(注2)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。
東京インフラエナジー株式会社の概要
(注1)決算期を2月期から3月期に変更していることにより、2019年3月期は1か月決算です。
(注2)本投資法人は、未稼働の再生可能エネルギー発電設備等は、原則として投資対象とはしていません。東京インフラエナジー株式会社は、かかる未稼働案件に対する投資機会を確保するため、a)自社にて新規の再生可能エネルギー発電事業を開発する、b)他社による開発中の発電事業を途中で取得する、c)他社が開発し稼働して間もない発電事業を取得し、実績を積み上げる、d)これらの再生可能エネルギー発電事業の中から、実績を評価して本投資法人の投資対象となる事業については本投資法人に売却する、e)本投資法人の投資対象とならない事業については他の投資家に売却することを計画しています。
(注3)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。
ジェイバリュー信託株式会社の概要
(注1)ジェイバリュー信託株式会社(以下「ジェイバリュー信託」ということがあります。以下同じです。)は、2017年12月15日に信託の準備会社として設立し、2019年3月11日付で、再生可能エネルギー発電設備等の受託に特化した運用型信託会社として信託業法(平成16年法律第154号。その後の改正を含みます。)(以下「信託業法」といいます。)に基づく免許を受け、同月13日から信託業務の営業を開始しました。
(注2)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。
ⅳ 開発・運営実績一覧等
後記「⑤ 本投資法人の成長戦略 (イ)外部成長戦略」をご参照ください。
ⅴ 建設段階におけるノウハウ
(a)開発
アドバンテックの再生可能エネルギー発電設備関連資産に関する知見・専門性を有する人材が案件開発当初から地権者及び近隣地域と丁寧かつ緊密なコミュニケーションを取ることにより、円滑な用地取得・事業化を実現しています。
(b)高精度な調査
メガソーラーを設置する土地は、平坦に見えても実は大きな起伏が縦横に存在することがあり、起伏の影響を計算した上で設計を行う為、土地の境界や方位等を正確に測定することが必要です。
そのため、アドバンテックは、ドローンやGPSを用いて地形測量を行い、さらに3DCAD(3D Computer Aided Design)を用いて、地形の起伏、周辺環境によって生じる影響、太陽軌道等を考慮した、より精度の高い地形図を作成し地形情報を分析しています。
(c)最適な設計
作成した地形図を基に、3D機能を活用した高性能な発電量シミュレーションソフト及び設計ソフトを用いて、発電量の3Dシミュレーション及び太陽光発電設備の設計を行います。具体的には、太陽光パネル・架台寸法、設置方位(東西南北)、太陽光パネルの設置可能エリア判定、影計算等を行い、数万枚単位の太陽光パネルを最適に配置、図面化しています。こうした技術の活用により、ゴルフ場のような起伏のある土地においても、ほとんど造成することなくパネルの配置を設計することができます。
(d)精緻かつ環境への負担の少ない設置工事
多方向に勾配が存在する広大な土地に、設計どおりの太陽光パネルの設置工事を行うため、GPSを用いた高精度な杭の位置出しと、あらゆる勾配に対応する専用重機による架台杭打ち工事を行います。数センチの寸法誤差が、隣接する架台の設置に悪影響を与える傾斜エリアでの工事で、設計図どおりの工事を実現します。例えば、本投資法人の保有資産であるTI矢吹太陽光発電所は、起伏のある土地を造成せず太陽光パネルを配置しており、土地環境への負担の最小化を実現しています。また、当該専用重機は、日本ではそれほど浸透していない太陽光発電設備用に特化したドイツ製の自動杭打機であり、GPSデータに基づき自動で杭打ちを行う機能を有しています。
さらに、太陽光発電設備を構成するパネル、架台、杭等のパーツについて、最新の技術による高性能の部材を利用しており、太陽光発電設備の安全性は高いものとなっています。
ⅵ 運営段階におけるノウハウ
通常、発電量の極大化には、モニタリングと迅速な緊急時対応が最も重要とされ、故障やトラブルによる部品交換が必要な際においても、不稼働時間を極力削減し、発電量を上げることが年間の発電量に大きく影響を与えます。ヨーロッパでは、発電量の極大化を実現するためには、O&Mが重要な要素であることが黎明期から認識されており、O&M専業の会社が早くから設立されていました。アドバンテックは、日本ではいち早く、太陽光発電設備の設計、O&M等について先行しているヨーロッパの技術及び事例を学習することにより、最新の太陽光発電設備のオペレーションに関するノウハウを取り入れ、発電量の増加及びコスト削減による利益の極大化を図ってきました。アドバンテックは、その中でも1GW以上のO&M実績を持つオーストリア系O&M専門会社であるENcome Energy Performance GmbHとの間で、O&M事業の立ち上げ当時から取引関係にあり、同社よりコンサルティングを受け、O&Mのメニュー作成から、業務フロー、緊急時対応等のノウハウを蓄積してきました。
また、アドバンテックでは、いち早く異常を発見するため、モニタリングシステムを特に重要と考え、ドイツのメテオコントロール社製のモニタリングシステムを採用しています。同社は、太陽光発電設備の遠隔監視システムにおけるリーディングカンパニーとして、全世界で41,000か所以上、計12.4GW以上にのぼる発電状況を常時モニタリングしている実績を有しています。同社製品は、日射量、発電量、運用効率の可視化に加え、発電所間の比較、障害発生時の個所特定、クラウドデータによる現場でのデータ確認等に強みがあります。かかる優れたモニタリングシステムにより、早期の不具合発見による太陽光発電設備の不稼働時間の極小化を実現することが可能です。また一方で、アドバンテックは自社開発のモニタリングシステムも保有しており、各発電所の特性に応じて使い分け、最適な運営管理を実現しています。これらのソフト面の優位性により、建設コストの増加抑制及びより正確な事業性の判断(投資判断)を行うことが可能です。
(ロ)本投資法人の仕組み
a. 長期安定的なキャッシュフロー及び収益の実現を追求した投資スキーム
本投資法人は、保有資産である信託受益権に係る信託財産である再生可能エネルギー発電設備等を、当該再生可能エネルギー発電設備等の保有者である信託受託者をして賃貸させることで、保有資産を運用します。かかる信託を活用した投資スキームの特徴については、後記「b. 信託の仕組みの特徴について」をご参照ください。なお、今後取得する資産については、信託受益権ではなく再生可能エネルギー発電設備等そのものとなる可能性があります。
再生可能エネルギー発電設備等については、いずれも再生可能エネルギー発電設備等の賃借並びに発電事業及び売電事業のみを行う再生可能エネルギー発電事業者たる特別目的会社(以下「賃借人SPC」といいます。)が賃借人となります。賃借人SPCは、倒産する可能性を低減するための措置を講じられたいわゆる倒産隔離SPCであり、本投資法人が保有の再生可能エネルギー発電設備等の賃借及び発電事業に特化しているため、他の事業等に影響されることなく、安定した賃料の支払が可能となります。賃借人SPC及び本投資法人とオペレーター業務委託契約を締結した株式会社クールトラストがオペレーターとなり、また、賃借人SPC及び信託受託者とO&M契約(O&M業務を委託することを内容とする契約をいいます。以下同じです。)を締結した株式会社クールアースがO&M業者となります。今後取得する資産については、本投資法人が必須と考えるサービスを可能な限り均質的な内容で受けるため、また一括発注による運営コストの低減効果も期待されるため、原則として株式会社クールトラストがオペレーターに、株式会社クールアースがO&M業者になる予定です。なお、株式会社クールトラスト又は株式会社クールアースを委託先とすることが困難な事情がある場合には、本投資法人に重大なリスクが生じないことを確認の上、例外的に株式会社クールトラスト以外の者がオペレーターに、又は株式会社クールアース以外の者がO&M業者になる可能性があります。なお、本投資法人は、本書の日付現在の株式会社クールトラストの財務基盤、実績、業容、社内態勢等に鑑み、当面、同社の運営に係るバックアップを予め選任する必要性は低いものと考えており、本書の日付現在、同社の運営に係るバックアップを第三者に委託することを目的とする契約は締結していません。しかしながら、同社の業務運営に支障が生じた場合、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼす可能性を否定することはできません。
賃借人SPCは、接続電気事業者との間で接続契約を締結するとともに、買取電気事業者との間で特定契約を締結し、当該再生可能エネルギー発電設備を用いて発電事業及び売電事業を行います。信託受託者は、自ら土地を所有し当該土地を賃借人SPCに賃貸すること、又は地権者との間で土地利用権設定契約(賃貸借契約又は地上権設定契約等)を締結し、当該契約に基づく土地利用権を賃借人SPCに転貸することにより、賃借人SPCに対し、発電事業及び売電事業を行うために必要な土地利用権を提供します。
賃借人SPCは、天候不順その他の理由により売電収入が想定の金額を下回った場合でも、直ちに信託受託者に対する賃料の支払が滞ることのないよう、保険契約を締結しています(当該保険契約の詳細については、後記「c. 収益安定化を企図した賃貸スキーム」をご参照ください。)。保険契約を活用することで賃借人SPCが賃料支払等の担保のための現金等を積み立てる必要がなく、資金効率の向上に資すると考えており、特に資産規模拡大時においてその効果は大きくなることが見込まれます。
なお、保有資産の運用に関する本投資法人を取り巻く関係者図は以下のとおりです。
<投資スキーム図>
(注1)倒産隔離されたSPCを指します。
(注2)「費用・利益保険(日射量保険)」契約を指します。当該保険契約の詳細については、後記「c. 収益安定化を企図した賃貸スキーム」をご参照ください。
(注3)損害保険を指します。
b. 信託の仕組みの特徴について
本投資法人は、ポートフォリオ運用の柔軟性確保と外部による評価機能を活用する信託の仕組みを採用します。信託を利用する場合、再生可能エネルギー発電事業に関する複数の権利義務(再生可能エネルギー発電設備の所有権、再生可能エネルギー発電設備の敷地等に係る土地利用権(土地賃借権、地上権等)、O&M契約、EPC契約(再生可能エネルギー発電所に係る工事請負契約をいいます。以下同じです。)、売買契約、特定契約、接続契約、保証書その他の事業関連契約上の権利義務等)を包括して一つの信託受益権として把握することが可能です。そのため、当該信託受益権のみを取得又は売却することで、再生可能エネルギー発電事業から生じる損益を取得又は移転することが可能であり、再生可能エネルギー発電設備等そのものを現物資産で取得又は売却する場合と比較し、当該損益の取得又は移転が相対的に容易といえます。
また、信託を利用する場合、本投資法人は、現物資産の場合と比較して、再生可能エネルギー発電設備等を信託財産とする信託受益権の一部を相対的に容易に取得又は売却することができ、ポートフォリオ運営の柔軟性が確保されているものといえます(本書の日付現在、資産の売却の予定はありません。)。
さらに、資産の取得に当たり本資産運用会社の厳密なデュー・ディリジェンスが行われるますがこれに加え、本投資法人が信託を利用する場合、資産を信託設定するに当たり信託受託者による受託に係る審査(各種デュー・ディリジェンス)がなされるため、信託は第三者の目による評価が確保されている仕組みであるといえます。
一方、信託を利用する場合、再生可能エネルギー発電設備等そのものを現物資産で取得する場合と比較し、信託受託者による受託審査に時間を要し、また、信託受託者に対する信託報酬が発生することになります。
c. 収益安定化を企図した賃貸スキーム
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備関連資産を重点投資対象としますが、その再生可能エネルギー発電設備関連資産に係る再生可能エネルギー発電設備等については、税法上の導管性要件の充足のために、賃貸により運用します。固定価格買取制度が適用され、かつ、既に稼働している再生可能エネルギー発電設備関連資産に投資する以上、再生可能エネルギー発電設備等自体からの安定的なキャッシュフローは見込まれますが、各再生可能エネルギー発電設備等の賃料は、原則として、一定額の最低保証賃料(後記「最低保証賃料(賃料①)」)と再生可能エネルギー発電設備に係る売電収入に連動する実績連動賃料(後記「実績連動賃料Ⅰ(賃料②)」及び「実績連動賃料Ⅱ(賃料③)」)の合計とし、その大部分が実際の売電収入の変動に連動しない最低保証賃料となるように設定していますので、本投資法人においても安定的なキャッシュフローが見込まれます。
最低保証賃料は、本投資法人の計算期間ごとに、各再生可能エネルギー発電設備の発電量予測値(P90)(注1)の当該期間合計値に、各再生可能エネルギー発電設備に適用される調達価格を乗じて得られる金額のポートフォリオ合計額から、賃借人SPCが当該期間において必要と想定する各再生可能エネルギー発電設備等にかかる経費及び税額(以下「計画経費・税額」といいます。)を控除した金額とします。
最低保証賃料及び実績連動賃料は、原則として、賃借人SPCから報告される各再生可能エネルギー発電設備の実際の発電量(以下本c.において「実際の発電量」といいます。)に応じて、本投資法人の計算期間ごとに下記の算式によって算出される金額とします。なお、最低保証賃料及び実績連動賃料は各再生可能エネルギー発電設備ごとではなく、賃借人SPCが保有するすべての再生可能エネルギー発電設備の合計値で算出されます。
下図は、実際の発電量が発電量予測値(P90)と同等の時に受け取ることが見込まれる賃料を100とし、実際の発電量の変化に応じて本投資法人が受け取る賃料の変化を指数化したものです。また、発電量の変化に伴い変動が見込まれる賃料は、実績連動賃料Ⅰ及び実績連動賃料Ⅱです。
<安定性と売電収入の上振れの両立を目指した賃貸スキーム概念図>
〈各賃料の計算式〉
(1) 最低保証賃料(賃料①)= A1 – B1
A1 = 発電量予測値(P90)に基づく総売電収入相当額(注2)
B1 = 計画経費・税額
(2) 実績連動賃料Ⅰ(賃料②)= A2 – B2 – 最低保証賃料(賃料①)
「実際の発電量に基づく総実績売電収入額>発電量予測値(P90)に基づく総売電収入相当額」である場合に発生し、負の値となる場合は0円とします。
A2 = 実際の発電量(本(2)においては発電量予測値(P50)(注3)を上限とします。)に基づく総実績売電収入額(注4)
B2 = 賃借人SPCにおける実際の必要経費及び税額
(3) 実績連動賃料Ⅱ(賃料③)=(A3 – A4)×70%
「実際の発電量に基づく総実績売電収入額>発電量予測値(P50)に基づく総売電収入相当額」である場合に発生します。また、0円未満は切り捨てとします。
(A3 – A4)×30%に相当する金額については、賃借人SPCが、オペレーター業務委託契約に基づき、オペレーターに対してオペレーター業務に対するインセンティブ報酬(変動報酬)として支払うことを予定しています。詳細については後記「4 手数料等及び税金 (3)管理報酬等 ⑤ 賃借人が保有資産の維持、管理、修繕等に関して外部業者に支払うことを見込んでいる報酬 (イ)オペレーターへの報酬」をご参照ください。
A3 = 実際の発電量に基づく総実績売電収入額
A4 = 発電量予測値(P50)に基づく総売電収入相当額(注5)
<実際の総売電収入に応じた各賃料の組み合わせ>
(注1)「発電量予測値(P90)」とは、超過確率P(パーセンタイル)90の数値(90%の確率で達成可能と見込まれる数値を意味します。)としてテクニカルレポート(各発電設備について、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)がまとめた年間時別日射量データベース等を基礎として公認会計士が設備価格を算出する際に用いる想定キャッシュフローの基となる発電量予測や修繕計画を専門業者が調査し、その結果を報告した書類(以下「テクニカルレポート」といいます。))の作成者その他の専門家によって算出された発電電力量の予測値をいいます。以下同じです。
(注2)「発電量予測値(P90)に基づく総売電収入相当額」とは、賃借人SPCが賃借するすべての再生可能エネルギー発電設備について、発電量予測値(P90)に基づき算出される売電収入額の総額をいいます。
(注3)「発電量予測値(P50)」とは、超過確率P(パーセンタイル)50の数値(50%の確率で達成可能と見込まれる数値を意味します。)としてテクニカルレポートの作成者その他の専門家によって算出された発電電力量の予測値をいいます。以下同じです。(注1)最低保証賃料(賃料①)、実績連動賃料Ⅰ(賃料②)及び実績連動賃料Ⅱ(賃料③)は、それぞれ、本投資法人の計算期間ごとに、本投資法人が保有するすべての再生可能エネルギー発電設備について算出したものの合計値とします。
(注4)「総実績売電収入額」とは、賃借人SPCが賃借するすべての再生可能エネルギー発電設備の実際の発電量に基づく売電収入額の総額をいいます。以下同じです。
(注5)「発電量予測値(P50)に基づく総売電収入相当額」とは、賃借人SPCが賃借するすべての再生可能エネルギー発電設備について、発電量予測値(P50)に基づき算出される売電収入額の総額をいいます。
(注6)最低保証賃料(賃料①)、実績連動賃料Ⅰ(賃料②)及び実績連動賃料Ⅱ(賃料③)は、それぞれ、本投資法人の計算期間ごとに、本投資法人が保有するすべての再生可能エネルギー発電設備について算出したものの合計値とします。
なお、賃借人SPCは、最低保証賃料の支払を確保するため、スポンサーの1社であるあいおいニッセイ同和損害保険株式会社との間で費用・利益保険契約(以下「費用・利益保険契約(日射量保険)」といいます。)を締結します。各計算期間において、賃借人SPCが得ることとなる実際の発電量に基づく総実績売電収入額が、当該計算期間における発電量予測値(P90)に基づく総売電収入相当額に不足するか否かを算定し、不足する額がある場合、当該保険契約に基づき、賃借人SPCは、計算期間ごとに当該不足額に相当する金額の保険金の支払を受けます。これは、本投資法人が 上場した2018年8月当時において、最低保証賃料の確保に当たり保険を導入した上場インフラファンド市場(わが国における再生可能エネルギー発電設備を主な運用対象とする投 資信託の受益証券又は投資法人の投資証券の取引市場をいいます。以下同じです。)初の事例です。また、太陽光発電設備について接続電気事業者から出力の制御が求められ、出力制御に係る出力制御補償金が接続電気事業者から賃借人SPCに支払われる場合、総実績売電収入額の計算に当たっては当該補償金の額を加算します。出力制御の概要は、後記「3 投資リスク (1)リスク要因 ⑤ 発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (ハ)出力制御を求められるリスク」をご参照ください。また、賃借人SPCが被保険者として受領する利益保険の保険金の金額も、総実績売電収入額の計算に当たって加算されます。
<費用・利益保険契約(日射量保険)の概要(2020年6月30日現在)>
<保険付保等による太陽光発電事業リスクへの対応について>本投資法人は、上記費用・利益保険(日射量保険)による最低保証賃料の支払確保のほか、太陽光発電事業における各リスクについて、下記の表に記載のとおり、保険の付保や預金の積立による回避策を講じています。なお、出力制御にかかるリスクについては、地域の実情に応じて個別物件ごとに付保を検討します。
(ハ)再生可能エネルギー発電設備等に関する知見を有するメインスポンサー、スポンサー及びサポート会社によるサポートの活用
本投資法人又は本資産運用会社では、再生可能エネルギー発電事業に関連するノウハウ及び実績を有する企業と資本・業務提携あるいは協力関係にあり、基本理念の実現に向けこれらの企業からのサポートを活用し、良質かつ安定的な投資主価値の最大化を図る方針です。
a. メインスポンサー、スポンサー及びサポート会社の定義
b. 提携企業別の提携内容一覧
<豊富な実績、多様なノウハウを有するメインスポンサー、スポンサー及びサポート会社によるサポート体制>
c. メインスポンサー及びスポンサーのノウハウ活用による収益性の維持・向上
本投資法人は、メインスポンサーであるアドバンテックとスポンサーサポート契約を締結し、運用資産の取得及び運営管理に関する協力関係を有しています。
アドバンテックは、メーカーとしての高い技術志向に基づき、再生可能エネルギー発電設備に関する事前調査、設計から建設、調達、完成後の管理・運営までを手掛け、ワンストップ型のサービスラインナップを有するなど、太陽光発電業界における独自性を有しており、2020年7月31日現在、パネル出力が1,000kW以上の物件(注)については全国で18物件及び海外1物件、パネル出力が1,000kW未満の物件についても多数の発電所の開発・運営の実績(一部開発中のものを含みます。)があります。本投資法人は、それらの経験や知見に基づきアドバンテックが蓄積した設備管理及び技術者の高いノウハウを活用し、発電設備の能力向上と運転効率の向上を図るとともに、スキーム全体の安定性を高め、事業全体の収益性を維持・向上させる方針です。
また、本資産運用会社は、スポンサーである東京インフラホールディングス株式会社、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社及びNECネッツエスアイ株式会社とそれぞれ経営サポート契約、リスクアドバイザリーサポート契約及び技術アドバイザリーサポート契約を締結し、本資産運用会社の業務運営、再生可能エネルギー発電設備に係るリスク管理及び技術面に関する助言等のサポートを受けています。
(注)保有資産及び本投資法人が2020年9月2日付で取得した前記「1 投資法人の概況 (1)主要な経営指標等の推移 ② 事業の概要 (ハ)決算後に生じた重要な事実 c 資産の取得」に記載の信託受益権に係る太陽光発電設備を除きます。
<アドバンテックの強み>
<各スポンサーのサポート契約の具体的な内容>ⅰ アドバンテック
ⅱ 東京インフラホールディングス株式会社
ⅲ あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
ⅳ NECネッツエスアイ株式会社
d. サポート会社のパイプライン活用による優良資産への分散投資
本資産運用会社は、再生可能エネルギー発電設備等を建設、運営又は所有しているMULエナジーインベストメント株式会社及びJFEテクノス株式会社とパイプライン・サポート契約を締結しており、当該契約に基づき、これらのサポート会社が所有・投資・関与する物件に関して、売却情報の提供を受け、あるいは取得に係る協議を行うことができます。
本投資法人は、これらのサポート会社との協力関係を活用し、品質の良い太陽光パネルが用いられたものや技術力を有する工事請負業者の設計・建設によるものなど、国内の優良資産を取得することにより、適切な分散ポートフォリオを構築する方針です。
サポート会社又はその情報提供に係る事業資産の保有者の多くにおいても、保有事業資産の本投資法人への売却により回収した投下資本を新たな事業へ投下することを期待でき、また場合によっては関与物件を本投資法人へ売却することで、売却後も継続的に当該物件に関する管理運営事業を本投資法人より受託することを期待できるため、本投資法人への物件拠出・物件情報提供の動機付けになるものと考えられます。また、回収された資本による事業資産取得先の新たな事業も、本投資法人のパイプラインになり得るという好循環を期待できます。
<パイプライン・サポート契約の具体的な内容>ⅰ MULエナジーインベストメント株式会社
ⅱ JFEテクノス株式会社
(ニ)財務戦略
本投資法人は、安定した収益の確保と着実な運用資産の成長のために、以下に掲げる方針に従い、計画的かつ機動的な財務戦略を立案・実行します。また、本資産運用会社は再生可能エネルギー発電事業、金融機関等において豊富な業務経験を有する役職員を中心に構成されており、その豊富な業務経験や知見を財務戦略の立案・実行に活かします。
a. デット戦略
本投資法人は、主に再生可能エネルギー発電設備等の購入については、再生可能エネルギー発電設備の直接の取得、又は購入対象とする再生可能エネルギー発電設備を信託財産とする信託受益権(当該信託受益権には信託財産である再生可能エネルギー発電設備の購入に際して金融機関からの借入れを行う信託に係る信託受益権を含みます。)の取得をする方針であり、資産購入のための資金調達に関しては、投資口の追加発行により行うほか、必要に応じて金融機関からの借入れや融資枠(コミットメントライン若しくは当座貸越枠)からの借入れ又は投資法人債の発行(以下「借入れ等」といいます。)を行う方針です。
本資産運用会社は、融資業務、投資運用業務、プロジェクトファイナンス業務、金融市場業務等に精通した金融機関出身者を中心とした役職員で構成されており、本投資法人の資産取得に際しては、その経験に基づく知見を活用して、投資スキームの検討・組成・資金調達等を行う方針です。
本投資法人のデット戦略として、LTV(有利子負債比率)を用いますが、LTVは換価処分が投資回収の主な選択肢の1つとなる不動産投資において一般的に利用される指標であり、再生可能エネルギーの固定価格買取制度に基づく安定的キャッシュフローに裏付けられる再生可能エネルギー発電設備等にこれを援用することを考慮し、本投資法人においては原則として60%以下を目安として管理を行います。なお、LTVとは、Loan To Valueの頭文字からLTVといわれ、総資産額に占める有利子負債の割合を指します。ただし、新たな再生可能エネルギー発電設備関連資産の取得等に伴い、一時的に60%を超えることがあります。
なお、本投資法人が金融機関からの借入れを行う信託に係る信託受益権を取得する場合のデット方針については、後記「⑨ 財務方針 (ロ)デット方針」をご参照ください。
(ホ)投資主利益を重視した運用体制
本投資法人は、投資主と本資産運用会社・メインスポンサーとの利益相反によって投資主利益が損なわれる事態を回避するための仕組みとして、投資主利益を重視した運用体制を構築しています。
a. 透明性の確保された意思決定手続
本資産運用会社の意思決定プロセスにおいて、利害関係人等からの資産取得等については、コンプライアンス委員会及び投資委員会における外部委員及びコンプライアンス・オフィサーの賛成並びに投資法人役員会の承認を要することとするなど、透明性の確保された意思決定手続を採用しています。意思決定手続の詳細については、前記「1 投資法人の概況 (4)投資法人の機構 ③ 投資運用の意思決定機構 (ホ)利害関係人等との取引に関する事項 <利害関係人等との取引に関する意思決定フロー>」をご参照ください。
b. 投資主利益と連動した運用報酬
本資産運用会社に対する報酬体系において、運用資産残高及び運用実績等に連動する報酬を導入しています。かかる運用報酬の体系の詳細については、後記「4 手数料等及び税金 (3)管理報酬等 ② 本資産運用会社への資産運用報酬(規約第40条及び別紙「資産運用会社に対する資産運用報酬」)」をご参照ください。
c. メインスポンサーによる本投資口の保有(セイムボート出資)
本投資法人のメインスポンサーであるアドバンテックは、投資主との損益の共有を目的として、本投資法人の投資口(以下「本投資口」といいます。)を保有する方針です(セイムボート出資)。
⑤ 本投資法人の成長戦略
(イ)外部成長戦略
本投資法人は、規模のメリットによる運用管理コストの低減、運用資産の分散等ポートフォリオ効果による収益変動リスクの低減等を図るため、外部成長を推進します。そのため、本投資法人は、メインスポンサーであるアドバンテックの豊富なスポンサーパイプラインを最大限活用した外部成長の実現を目指します。加えて、サポート会社及び本資産運用会社を含む多様な物件情報ルートを活用して物件情報を収集し、積極的かつ選別的に資産取得を行います。
前記「④ 本投資法人の基本方針 (ハ)再生可能エネルギー発電設備等に関する知見を有するメインスポンサー、スポンサー及びサポート会社によるサポートの活用」に記載のとおり、本投資法人は、スポンサーサポート契約や、パイプライン・サポート契約の締結等を通じて、アドバンテックを始めとする再生可能エネルギー発電事業に関連するノウハウ及び実績並びに情報を有する複数の企業と資本・業務提携関係あるいは協力関係にあります。本投資法人は、これらの企業のサポートを活用して、外部成長及び分散の効いたポートフォリオを構築することで、良質かつ安定的な投資主価値の最大化を図る方針です。
また、本資産運用会社は、再生可能エネルギー発電事業、金融機関等において豊富な業務経験を有する役職員を中心に構成されており、そのネットワークを活用して、メインスポンサーであるアドバンテック及びサポート会社以外からの取得機会の獲得も図ります。
本投資法人が優先交渉権を有する、アドバンテックが2020年6月30日現在、開発、運営又は運営受託している再生可能エネルギー発電設備の主なものは下記のとおりです。
<1,000kW以上の発電力を有する物件一覧
(保有資産である信託受益権に係る信託財産及び本投資法人が2020年9月2日付で取得した前記「1 投資法人の概況 (1)主要な経営指標等の推移 ② 事業の概要 (ハ)決算後に生じた重要な事実 c 資産の取得」に記載の信託受益権に係る太陽光発電設備を除く。)>
(注1)本書の日付現在、上記各物件を本投資法人が取得する予定はありません。また、将来においても本投資法人が上記各物件を取得する保証はありません。なお、上記各物件が本投資法人の定める投資基準を満たさない場合、本投資法人は当該物件を取得しませんが、当該投資基準の充足の有無にかかわらず、本投資法人が上記各物件を取得する保証はありません。
(注2)上記の各物件のうち未稼働のものに係るパネル出力及び運転開始年月については、あくまで本書の日付現在の計画上の数値であり、上記の運転開始予定年月に運転開始されず、また、上記のパネル出力による運転が困難となる可能性があります。
(注3)「パネル出力」とは、太陽光パネルの公称最大出力の合計値を指します。「公称最大出力」は、JIS C 8990で規定するAM1.5、放射照度1,000W/m2、モジュール温度25℃の条件下で計測される太陽光パネル1枚あたりの電力の大きさを示す数値をいいます。
(ロ)ポートフォリオ運営戦略
a. 賃貸条件に係る方針
本投資法人が保有する再生可能エネルギー発電設備関連資産に係る再生可能エネルギー発電設備等の賃貸条件は、基本的に最低保証賃料と実績連動賃料を組み合わせた体系とし、一定の安定収益を確保しつつ、収益向上時の利益の享受も図ります。なお、賃貸スキームの概要については、前記「④ 本投資法人の基本方針 (ロ)本投資法人の仕組み c. 収益安定化を企図した賃貸スキーム」をご参照ください。
b. 適切な保守メンテナンスと計画的修繕の遂行、本資産運用会社のノウハウの活用による収益性の維持向上
本投資法人は、高性能な発電設備を用い、かつ豊富な施工実績及び高い信用力を有するEPC業者により信頼性の高い建設工事がなされている各種再生可能エネルギー発電設備に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産へ厳選投資することに加え、本資産運用会社の指図の下、自ら又は信託受託者若しくは賃借人をして、原則として、太陽光発電設備をはじめとする再生可能エネルギー発電設備のO&M業務に係る優れたスキルと技術を有する専門業者を選定し、適切な保守・メンテナンス等を行わせることにより、中長期的な視点から運用資産の収益の維持向上を図ります。具体的には、本投資法人は、かかるO&M業務に係る優れたスキルと技術を有する企業に対して当該業務を委託し、当該発電設備に係る適切な管理等を行わせることにより、その技術及び知見を最大限活用し、発電設備の能力向上と運転効率の向上による売電収入の最大化と、事故対応その他スキーム全体の安定性向上による経費支出の抑制を図ります。本投資法人は、中長期的な運用資産のキャッシュフロー及び収益の維持拡大を図ることを目的として、本資産運用会社の指図の下、オペレーター及びO&M業者と協議の上で、かつ減価償却費も併せて勘案しつつ、運用資産の状況及び特性等を考慮した長期修繕計画を個別物件ごとに適切に策定し、原則として、これを実施することによって適切な修繕及び資本的支出を行うこととし、収益性の維持向上を図ります。
本投資法人は、本資産運用会社の太陽光発電設備の運用に係るノウハウ(設備設置の効率性、メンテナンスサイクル、緊急事態の対応、保険付保基準の知見等)を活用し、再生可能エネルギー発電設備の性能を適切に維持することで、収益性の維持向上を図ります。
このように中長期的な計画的修繕の遂行、本資産運用会社のノウハウの活用により運用資産の収益の維持向上を通じて投資主価値を高めることで、投資家の支持を獲得し、より競争的な条件で資産の取得が可能になると考えます。結果として、サポート会社等から資産の拠出を受けやすくなると考えています。
c. 本資産運用会社のノウハウの活用
本資産運用会社は、太陽光発電設備をはじめとする再生可能エネルギー発電設備に係る設計、設置、運用、管理等の各業務に関する豊富な経験と実績を持つ人材及び金融業界に長年携わってきた人材を中心に構成されており、当該発電設備への投資に関する高い専門性や豊富な経験、人的ネットワークを有しています。本投資法人は、本資産運用会社が有するこれらの投資判断に係るノウハウ(設備設置の効率性、設備のメンテナンスサイクルに係る知見、イレギュラーな事象の発生時の対応に係る知見、保険付保基準の知見等)を活用し、再生可能エネルギー発電設備等の品質を維持することにより、収益性の維持向上を図ります。
⑥ ポートフォリオ構築方針
(イ)ポートフォリオ構築方針の基本的考え方
前記「④ 本投資法人の基本方針 (イ)投資対象:再生可能エネルギー発電設備関連資産への重点投資」のとおり、本投資法人は、固定価格買取制度が適用され、かつ、既に稼働している再生可能エネルギー発電設備関連資産に重点投資します。また、資産の取得後は、原則として、中長期的な保有を前提とした運用を行うこととします。
本投資法人が投資対象とする再生可能エネルギー発電設備関連資産に係る再生可能エネルギー発電設備等の種別としては、太陽光発電のみならず、風力発電、バイオマス発電、水力発電、地熱発電(バイナリー発電を含みます。)も含みますが、我が国の目指すエネルギーミックス及び固定価格買取制度の随時の見直し等を考慮してポートフォリオを構築することで、長期安定的なキャッシュフロー及び収益の実現と、それによる良質かつ安定的な投資主価値の向上を目指します。
ただし、当面は、収益の安定性や稼働済資産の市場規模等を踏まえ、太陽光発電設備等(太陽光発電設備に加え、太陽光発電設備を設置、保守、運用するために必要な不動産、不動産の賃借権(転借権を含みます。)又は地上権を総称していいます。以下同じです。)に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産への投資割合を80%以上、それ以外の再生可能エネルギー(風力発電、バイオマス発電、水力発電、地熱発電)に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産(以下「その他再生可能エネルギー発電設備関連資産」といいます。)への投資割合を20%以下とします(比率は、いずれも取得価格ベースとします。)。
将来的には政府の掲げるエネルギー構成比や固定価格買取制度の見直し等を踏まえ、収益性、ポートフォリオのバランス等を考慮の上、その他再生可能エネルギー発電設備関連資産の比率を見直し、より安定性及び成長性を追求することが可能なポートフォリオとすることを検討します。
なお、未稼働の再生可能エネルギー発電設備等に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産は、原則として投資対象に含めないこととします。ただし、未稼働の再生可能エネルギー発電設備等に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産であっても、稼働後の売電収入の確保が十分に見込まれ、取得後の収益の安定性が見込める場合には、再生可能エネルギー発電設備等の完工・引渡し等のリスクを低減させるための措置を施した上で、東京証券取引所の有価証券上場規程その他関連諸法令及び諸規則に従い認められる限度で、投資を行うことができるものとします。
(ロ)立地地域
主に、日本全国に立地する再生可能エネルギー発電設備等に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産に投資することとし、日照量その他の収益に影響を与えうる地域要因を十分に勘案し、具体的な投資対象エリアを選定します。その投資比率は、特に定めないものとします。
なお、中長期的な観点と、より高い収益性及び成長機会の獲得と分散投資の観点から、然るべき運用体制の整備を行う前提で、海外も付随的な投資対象エリアとします。その投資比率は、原則として、ポートフォリオ全体の5%以下とします。
(ハ)投資基準
a. 固定価格買取制度の適用等
投資対象となる再生可能エネルギー発電設備等は、再エネ特措法に基づく固定価格買取制度の対象であるか、又はプロジェクト固有の要素により長期安定収益確保が見込まれるものであることを要することとします。
固定価格買取制度の対象となる再生可能エネルギー発電設備等については、同制度における調達価格及び残存する調達期間、出力制御ルールその他の固定価格買取制度の適用条件等を十分に斟酌し、長期安定収益確保が見込まれることを条件とします。
b. 発電出力
原則として、太陽光発電設備の発電出力は1.0MW以上、バイオマス発電設備の発電出力は0.5MW以上、風力発電設備の発電出力は1.0MW以上とします。発電出力がこれらの数値未満の発電設備であっても、収益性、オペレーター及び地域性等を勘案の上、厳選して取得を行うことができることとします。
c. 環境条件
投資対象となる再生可能エネルギー発電設備等の選定に際しては、その所在地における日照量、気候その他の当該設備等に関する適切な考慮要素となる環境条件を十分に考慮した上で、客観的調査データに基づく分析と将来にわたるキャッシュフローの想定を行い、長期安定収益確保が見込まれることを条件とします。
d. 接続電気事業者との系統連系その他の立地条件
投資対象となる再生可能エネルギー発電設備等の選定に際しては、接続電気事業者との系統連系の容易性、特定契約及び接続契約の条件並びに当該設備等に係る敷地等の面積、用途地域、利用権の種別、利用条件等十分に考慮して、長期安定収益確保が見込まれることを条件とします。
e. 太陽光パネル等基幹発電機器の製造業者、性能その他技術的要件
太陽光発電設備のうち、太陽光パネルの供給者に関しては、原則として、本資産運用会社の採用基準(日本及び海外での販売実績が相応にあること、製品保証が10年以上・リニア保証が25年以上であること、債務超過ではなく長期に渡り安定した財務状況が見込まれること)に合致しており、かつ、技術レポート上の問題がない仕様の太陽光パネルを製造する企業を選定します。また、太陽光発電設備のうち、パワーコンディショナーの供給者に関しては、本資産運用会社の採用基準(日本及び海外での販売実績が相応にあること、製品保証が1年以上であること、債務超過ではなく長期に渡り安定した財務状況が見込まれること)に合致する企業を選定します。
太陽光発電設備以外の再生可能エネルギー発電設備については、原則として、本資産運用会社の評価基準(信用力に関する評価基準を含みますが、これに限られません。)に適合する企業が製造した発電関連機器を使用することを条件とします。
f. 過去における発電実績
投資対象となる再生可能エネルギー発電設備等の過去の収益データその他の実績値を踏まえ、将来にわたるキャッシュフローが長期かつ安定的に確保できると判断されることを条件とします。なお、前記「(イ)ポートフォリオ構築方針の基本的考え方」のとおり、未稼働の再生可能エネルギー発電設備等に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産は、原則として投資対象に含めないこととします。ただし、未稼働の再生可能エネルギー発電設備等に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産であっても、稼働後の売電収入の確保が十分に見込まれ、取得後の収益の安定性が見込める場合には、再生可能エネルギー発電設備等の完工・引渡し等のリスクを低減させるための措置を施した上で、東京証券取引所の有価証券上場規程その他関連諸法令及び諸規則に従い認められる限度で、投資を行うことができるものとします。
g. 発電設備の設置、保守、運用に係る関係者の状況
投資対象となる再生可能エネルギー発電設備等については、豊富な施工実績及び高い信用力を有するEPC業者により信頼性の高い建設工事がなされていることを条件とします。
また、O&M業者その他の関係者における該当業務の過去実績及び信用力等も十分に考慮し、適切な管理体制、実績及び業務遂行能力が認められることを条件とします。
なお、本投資法人は、原則として、本資産運用会社の以下の採用基準に合致し、現地実査による施工状況の確認によっても、技術レポートにおいても問題がないとされる仕様のEPC工事を行う企業を選定します。
<採用基準>ⅰ 取得資産に係る太陽光発電所と同等レベルの規模の施工実績が10件以上あること
ⅱ 規格、性能保証を含む瑕疵担保期間が1年以上あること
ⅲ 債務超過ではなく長期に渡り安定した財務状況が見込まれること
h. 保険・保証等の条件・付保状況
再生可能エネルギー発電事業から発生するキャッシュフロー及び収益を不測の事態によって断絶させないため、原則として、適切な保険契約又は保証等により保全がなされていることを条件とします。
ⅰ. 再生可能エネルギー発電設備等を信託財産とする信託受益権等及び再生可能エネルギー発電設備等対応証券への投資
再生可能エネルギー発電設備等を信託財産とする信託受益権その他再生可能エネルギー発電設備等のうち、後記「2 投資方針 (2)投資対象 ① 投資対象とする資産の種類 (イ)再生可能エネルギー発電設備等」のe.ないしi.に記載されるもの及び再生可能エネルギー発電設備等対応証券については、以下のいずれも満足することを条件に取得を検討し投資を行うことができるものとします。
ⅰ 当該証券の収益の安定が十分に見込めること
ⅱ 当該証券の投資対象である再生可能エネルギー発電設備等が本投資法人の投資方針及び投資基準に合致すると考えられること
(ニ)デュー・ディリジェンス方針
再生可能エネルギー発電設備関連資産を取得するに当たり、経済的調査、物理的調査及び法的調査を十分実施し、収益の安定性及び成長性等を阻害する要因の有無等の把握及びそれらの評価を中心とした当該再生可能エネルギー発電設備関連資産の投資対象としての妥当性について検討します。
上記調査においては、法令及び社内規程に従い、公正かつ調査能力と経験があると認められる第三者専門機関から、バリュエーションレポート(投信法等の諸法令、投信協会の定める諸規則並びに本投資法人の規約に定める資産評価の方法及び基準に基づき、再生可能エネルギー発電設備の価格等の調査をし、その結果の報告を行う書類をいいます。以下同じです。)、不動産鑑定評価書、テクニカルレポートを取得するほか、必要に応じて本資産運用会社による調査を行い、これらの内容についても検討します。
(ホ)フォワード・コミットメント等に関する方針
フォワード・コミットメント等を行う場合には、過大なフォワード・コミットメント等が本投資法人の財務に与える影響の大きさを勘案し、慎重に検討し対応するものとします。
当初取得した資産を除き、フォワード・コミットメント等を行う場合には、以下の基準を満たさなければならないものとします。また、フォワード・コミットメント等を行った場合には、速やかに、その事実及び行ったフォワード・コミットメント等の概要(設定理由、解約条件及び履行できない場合の本投資法人の財務に与える影響)を開示するものとします。
a. 資産の取得価額が本投資法人の保有資産残高の30%以下であること
b. フォワード・コミットメント等を履行できない場合に生じる違約金の額が資産の取得価額の10%未満であること
c. 契約締結から物件引渡しまでの期間が3か月未満であること
d. 取得資金の調達に当たっては、市場動向等を慎重に分析したうえで、十分な余裕のある資金調達の目途が立っていること
⑦ ポートフォリオ管理運営方針
(イ)オペレーターの選定基本方針
本投資法人は、その運用資産の運営の適切性を確保するための必要な体制が整備され、かつ健全な財務内容が確保されている者をオペレーターとして選定します。そのため、オペレーターの選定に際しては、後記「(ロ)オペレーターの選定基準」に従い、オペレーターが運営をすることとなる種類の資産の運営に関する実績、運営の対象となる資産が立地する地域における運営体制、オペレーターが運営をすることとなる種類の資産の運営業務に係る社内体制、財務状況及び反社会的勢力非該当性を確認するものとします。また、オペレーターがオペレーター選定基準を満たさなくなったことを、オペレーターとの契約の解除事由とし、かかる場合において、本投資法人は、オペレーターの変更を検討します。なお、本投資法人が、再生可能エネルギー発電設備に対する共有持分等を取得する場合においては、本投資法人のオペレーター選定基本方針に基づいてオペレーターの選任及び解任が可能であることを条件とします。
(ロ)オペレーターの選定基準
本投資法人が運用する資産のオペレーターは、以下の基準を満たす者から選定するものとします。オペレーターの運営状況等についての評価を定期的に行い、適正な業務遂行が維持できない場合には、オペレーターとの契約の解除を行うこと又は契約の更新を行わないことを検討するものとします。また、オペレーターとの契約に、かかる検討の障害となるような条項を設けてはならないこととします。
a. オペレーターが運営をすることとなる種類の資産の運営に関する実績
オペレーターを選定するに際しては、原則として、当該選定対象者が運営する種類の再生可能エネルギー発電設備に関して以下の実績があることを条件とします。
ⅰ 当該種類の再生可能エネルギー発電設備の運営に関する実績が1年以上あること
ⅱ 過去2年間において当該種類の再生可能エネルギー発電設備の運営に関する実績が出力ベースで1,000kW以上(商業運転段階において半年以上運営を継続したものに限る。)であること
b. 運営の対象となる資産が立地する地域における運営体制
オペレーターを選定するに際しては、当該資産が立地する地域における適切な運営体制を有していることを条件とします。本b.の基準の判定に際しては、以下の点を含む運営体制に関する状況を総合的に判断するものとします。
ⅰ 当該資産が立地する地域において、再生可能エネルギー発電設備についてモニタリングするための組織が構築されていること(例えば、実際の発電状況等について一括モニタリングできるようなシステムが構築されていること等)
ⅱ 各再生可能エネルギー発電設備の保守管理等の業務(O&M業務)を、当該選定者から第三者に委託する場合において、当該委託状況のモニタリングを第一次的に行うための組織が構築されており、それにより、本投資法人も賃貸借契約又はオペレーター業務委託契約等を通じてモニタリングを行うことができること
c. オペレーターが運営をすることとなる種類の資産の運営業務に係る社内体制
オペレーターを選定するに際しては、その社内体制に関し、以下の基準を満たすことを条件とします。
ⅰ 当該種類の資産の運営業務に携わる人員が常時3名以上(そのうち関連専門資格を有している者が1名以上)存在し、そのうち責任者の地位にある者は、1年以上の当該業務経験及び当該業務に係る十分な知識を有していること
ⅱ コンプライアンス(法令遵守)に関する十分な社内体制を有していること(例えば、(a)オペレーターが金融商品取引所に上場されている等により当該事項を確認できる公表資料(金融商品取引法又は東京証券取引所の規則に基づく開示書類を含みます。)が存在する場合であれば、当該公表資料を精査し、(b)オペレーターが金融商品取引所に上場されている場合であれば、定期的な内部監査を受けていることを確認し、かつ、(c)予めコンプライアンスに関する社内体制について質問(法令等遵守態勢、内部通報制度、苦情等への対応、顧客情報等の保護、内部者取引の防止、反社会的勢力への対応、犯罪による収益の移転防止に関する法律(平成19年法律第22号。その後の改正を含みます。)への対応、リスク管理態勢、危機管理態勢、内部監査態勢等に関するもの)を行い、書面による回答を精査して確認します。)
d. 財務状況
オペレーターを選定するに際しては、財務状況に関し、原則として、以下の基準を満たすことを条件とします。
ⅰ 当該選定対象者の各年度の決算期における(a)(連結財務諸表を作成していない場合には、)単体の損益計算書に示される経常損益が2期連続して損失となっているものではなく、また、(b)(連結財務諸表を作成している場合には、)単体及び連結の損益計算書に示される経常損益がいずれも2期連続して損失となっているものではないこと
ⅱ 当該選定対象者が過去2年間において債務超過ではないこと
ⅲ その他当該資産の運営を行うのに必要な財務状況を有することに合理的な疑いを生じさせる事項がないこと
e. 反社会的勢力非該当性
本資産運用会社が定める「反社会的勢力対応マニュアル」に定める反社会的勢力である以下の者でないこととします。
ⅰ 暴力団
ⅱ 暴力団員
ⅲ 暴力団準構成員
ⅳ 暴力団関係企業
ⅴ 総会屋等、社会運動等標ぼうゴロ又は特殊知能暴力集団等
ⅵ その他上記ⅰからⅴまでに準ずる者
(ハ)オペレーターによる運営のパフォーマンスのモニタリング
本投資法人は、オペレーターと日々の綿密な情報交換を行うとともに、定期的(原則として毎月)に、オペレーターと以下の事項に関する状況確認及び対応についての協議(以下「定例協議」といいます。)を行います。
a. 前月の収支状況
b. 運用資産の稼働状況
c. 今後必要な修繕工事と実施中の修繕工事の状況
d. 地域住民等からの要望等
その上で、本投資法人は、実務担当者間での定例協議や以下の項目についての業務実績の定期的評価等を通じてオペレーターの業務内容を常にモニタリングし、委託先として十分な業務水準にあるかを総合的に評価し、適宜必要な指導を行います。本投資法人は、評価結果に基づき、当該委託先が運用資産の収益最大化に有効かつ適切でないと判断した場合には、委託先を変更することも検討します。
a. 前月の収支状況
b. 運用資産の稼働状況
c. 予算計画の達成度
d. 運用管理コスト削減実績
e. 各種工事計画の達成度
f. 工事コスト削減実績
g. 各種工事監理能力
h. 管理改善提案及び改善実績
i. 各種レポーティング書類の内容及び精度
j. その他渉外業務への対応実績
(ニ)賃貸条件の決定方針
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等の賃貸借契約において、賃料は、原則として、最低保証賃料と実績連動賃料を組み合わせた形態にし、本投資法人の賃料収入の安定化を図りつつ、売電収入に応じたアップサイドを享受することを目指します。
最低保証賃料は、原則として、テクニカルレポートの作成者その他の専門家によって算出された特定の発電量予測値に、各再生可能エネルギー発電設備に適用される調達価格を乗じて得られる金額から計画経費・税額を控除した金額とします。
実績連動賃料は、原則として、賃借人から報告される実際の発電量に基づく総実績売電収入額から、実際の必要経費及び税額を控除した額が、上記の最低保証賃料相当額よりも大きい場合に発生するものとします。なお、保有資産の賃貸スキームの概要については、前記「④ 本投資法人の基本方針 (ロ)本投資法人の仕組み c. 収益安定化を企図した賃貸スキーム」をご参照ください。
ただし、本投資法人が今後取得する資産に係る再生可能エネルギー発電設備等について、SPCを賃借人として用いない場合は、上記以外の賃貸条件を採用することを妨げず、本投資法人の利益に資するよう合理的に決定し、又は決定させるものとします。
また、調達期間を勘案して、実務上可能な限り、賃貸借契約の契約期間を長期にし、かつ、賃借人の選択による同契約の解約を制限します。
当初締結した電力受給契約における調達価格が経済事情の変動(インフレーションを含みます。)により不相当となった場合、賃借人は、本投資法人の要請又は本投資法人の指図等を受けた賃貸人の要請に従い、従前の電力受給契約を解除し、新たな電力事業者との間で電力受給契約を新規に締結する等、電力受給契約における調達価格を変更するよう最大限の努力をするものとし、検討の結果、売電先が変更された場合は、賃貸人との間で新たな売電先への販売価格を踏まえ、賃料について増額改定を協議する旨の規定を賃貸借契約に設けるよう努力する旨の義務を課すこととします。
太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等に投資する際には、原則として、上記に準じた決定方針によるものとします。
(ホ)資産管理基本方針
資産管理については、中長期にわたる安定した収益の確保と資産価値の維持及び向上を目指し、原則として本投資法人若しくは賃借人のいずれか適切な者又はその両者からオペレーターに委託するものとします。
賃貸人(本投資法人の場合を含みます。以下同じです。)及び賃借人からO&M業者にメンテナンス業務を委託する場合には、賃貸人及び賃借人は、O&M業者に対する監督及び指示の補助及び事務代行等、O&M業者の管理に関する業務をオペレーターに委託し、O&M業者による再生可能エネルギー発電設備の運転業務、モニタリング業務、定期点検業務、点検報告業務、維持・管理業務等の状況及び再委託先への再委託状況等について、オペレーターを通じてモニタリングします。なお、賃貸人及び賃借人がO&M業者にメンテナンス業務を委託する場合には、委託状況のモニタリングは委託者である賃貸人及び賃借人も行います。また、本投資法人が再生可能エネルギー発電設備関連資産を信託財産とする信託受益権を取得する場合(すなわち、本投資法人が賃貸人とはならない場合)は、本投資法人は、賃貸人である信託受託者への指図権の行使等により、賃貸人を通じてモニタリングを行うこととします。
(ヘ)O&M業者の選定及びモニタリング
O&M業者を選定するに当たっては、再生可能エネルギー発電設備の運営・管理の経験や能力、対象となる運用資産における実績、運用計画に沿った業務遂行の実現性、コスト水準、運用の継続性等を総合的に勘案し、本投資法人の総合的な収益向上に寄与すると認められる会社を選定するものとします。また、委託者がO&M業者のモニタリングを行うとともに、モニタリングに当たっては、O&M業者の事業環境・運営状況につき適時モニタリングするとともに、必要があれば、財務状況のモニタリングによるO&M業者のクレジット・リスクの管理等を行うことで業務水準等についての評価を定期的に行い、適正な業務遂行レベルが維持できない場合は、契約の解除を行うこと又は契約の更新を行わないことを検討するものとします。
(ト)修繕計画の基本方針
前記「⑤ 本投資法人の成長戦略(ロ)ポートフォリオ運営戦略 b. 適切な保守メンテナンスと計画的修繕の遂行、本資産運用会社のノウハウの活用による収益性の維持向上」のとおり、本投資法人は、中長期的な運用資産のキャッシュフロー及び収益の維持拡大を図ることを目的として、本資産運用会社の監督指導の下、オペレーター及びO&M業者と協議の上で、減価償却費も勘案しつつ、運用資産の状況及び特性等を考慮した長期修繕計画を個別物件ごとに適切に策定し、原則として、これを実施することによって適切な修繕及び資本的支出を行うこととし、収益性の維持向上を図ります。
なお、運営期間中に発生する再生可能エネルギー発電設備等の物理的・機能的価値の維持・向上に資する資本的支出については、保有資産に係る信託受託者が計上します。また、小規模な修繕業務等に要する費用に関しては、修繕業務等に要する機械又は部品等の費用を修繕費として保有資産に係る信託受託者が負担しますが、修繕業務等のO&M業者への委託費用(O&M費用)に関しては、賃借人SPCが負担します。本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備を信託財産とする信託の委託者兼受益者となりますので、保有資産に係る信託受託者がこれらの費用を負担する場合であっても、実質的な費用負担者は本投資法人となります。
(チ)付保方針
災害の事故等による発電設備等の損害又は第三者への損害賠償を担保するため、運用資産について火災保険(風水害、機械的事故を含みます。)、賠償責任保険を付保します。また、災害や事故等の保険事故による利益損失等を回避するため、利益保険等を付保します。
ポートフォリオ全体に係るPML値を基準に、災害による影響と損害保険料等を考慮して地震保険の付保の判断を行います。なお、個別物件のPML値が15%を超える場合には、個別に地震保険の付保を検討します。
また、天候不順又は自然災害により期待した発電量に達しなかった場合の影響を極小化するため、運用資産について費用・利益保険(日射量保険)を付保します。
各種保険の付保に当たっては、保険料・免責額・キャッシュリザーブ等を総合的に勘案して判断することとします。
(リ)調達期間満了後の再生可能エネルギー発電設備等
調達期間が満了し、固定価格買取制度の適用外となった再生可能エネルギー発電設備等については、(ⅰ)当該再生可能エネルギー発電設備により発電した電気を小売電気事業者等に対して直接若しくは卸電力取引所を通じて売却するか、又は(ⅱ)当該再生可能エネルギー発電設備等を売却するものとします。かかる選択においては、当該満了時における売電市場、卸電力取引所、当該再生可能エネルギー発電設備のセカンダリー取引市場の動向及びそれらを踏まえた具体的な売却条件等を勘案するものとし、当該再生可能エネルギー発電設備等を売却する場合は、後記「⑧ 資産の売却・除却方針」についても考慮します。
(ヌ)賃借人の契約上の地位の移転
将来の賃借人の変更に備えて、予め円滑な賃借人の地位の承継を行うための手続(例えば、事業計画認定上の発電事業者たる地位並びに買取電気事業者及び接続電気事業者との間の契約上の地位の移転に関する地位譲渡予約並びに買取電気事業者若しくは接続電気事業者の承諾の取得等)を講じることを検討します。
賃貸借契約が終了し、又は終了するおそれが生じた場合であって、事前に上記の地位譲渡予約及びその承諾等が得られているときは、本投資法人は、賃借人の交代を早急に検討し、自ら又は賃貸人を介して、必要に応じて交代を行います。事前に地位譲渡予約及びその承諾等が得られていない場合には、早急に地位譲渡及びその承諾等に関する交渉を行います。
⑧ 資産の売却・除却方針
運用資産の売却又は除却については、中長期での運用を基本方針とし、原則として短期的な売却又は除却は行わないものとします。ただし、各運用資産の現在及び将来にわたる収益性、マーケットの将来性及び安定性、当該運用資産の劣化又は陳腐化に対する対応状況、スキーム関係者の属性及び契約内容等、ポートフォリオの構成等を総合的に勘案し考慮した上で、効率的な運用及び運用の安定性に資すると判断される場合には、適切な時期での売却又は除却を検討することがあります。
⑨ 財務方針
本投資法人は、安定した収益の確保と着実な運用資産の成長のために、以下に掲げる計画的かつ機動的な財務方針を立案・実行します。
(イ)エクイティ方針
新投資口の追加発行は、LTVその他の本投資法人の財務状況や、新たに取得する再生可能エネルギー発電設備関連資産の取得時期等を総合的に勘案し、投資口の希薄化の影響等に配慮した上で実行します。
(ロ)デット方針
本投資法人は、主に再生可能エネルギー発電設備を信託財産とする信託受益権(当該信託受益権には信託財産である再生可能エネルギー発電設備の購入に際して金融機関からの借入れを行う信託に係る信託受益権を含みます。)を取得する方針であり、資産購入のための資金調達に関しては、投資口の追加発行により行うほか、必要に応じて借入れ等を行う方針です。
本投資法人が借入れ等を行う場合には、借入先又は投資法人債の発行先の選定に当たり、調達期間、金利、担保提供の要否、手数料等の諸条件につき複数の金融機関と交渉し、マーケット水準とも比べながら、その内容を総合的に考慮して効率的な資金調達を図ります。その際は、資金調達の機動性と財務の安定性のバランスに配慮し、長期又は短期の借入れ、投資法人債の発行、極度融資額の設定、コミットメントラインの設定等も含めて検討します。また、ポートフォリオ特性を勘案した金利変動リスクを軽減するため、長期・固定金利の調達を重視しつつ、長期・短期の借入期間、固定・変動の金利形態等のバランスを図ります。借入れ等に際しては、運用資産又はその原資産に担保を設定し、又は保証を提供する場合があります。また、借入れ等の限度額は1兆円とします。
本投資法人は、金融機関からの借入れを行う信託に係る信託受益権に対して投資する場合には、原則として、(ⅰ)当該信託受益権に係る信託の受託者による金融機関からの借入れがノン・リコースローンで行われており、借入期間において借入元本が全額返済されリファイナンスを要しないフルペイアウト型であること、(ⅱ)金利の固定化等による金利変動リスクの回避が可能であること、(ⅲ)再生可能エネルギー発電設備等を賃貸することにより得られる賃料キャッシュフローにより投資回収を図るという投資特性を踏まえ、DSCR(ネット・オペレーティングインカム(注1)/有利子負債(注2)の約定弁済額及び支払利息)が一定水準を維持できることを条件とし、将来の借換えリスク及び金利変動リスクを伴わないようにします。将来の借換えリスク及び金利変動リスクを排除することによって、本投資法人が安定的投資リターンを享受し得ることを目指し、投資主価値を高める方針です。
なお、借入れ等その他資金調達に係る金利変動リスクその他のリスクをヘッジすることを目的として、デリバティブ取引に係る権利(投信法施行令第3条第2号に規定するものをいいます。)への投資を行うことがあります。
本投資法人のデット戦略(有利子負債比率)については、前記「④ 本投資法人の基本方針 (ニ) 財務戦略 デット戦略」をご参照ください。
(注1)「ネット・オペレーティングインカム」とは、運営収益から運営費用を控除し、減価償却費を加算することで計算します。なお、当該信託に係る受託者が、自らの保有する各再生可能エネルギー発電設備を用いて行う個別の発電事業ごとの数値を意味します。
(注2)当該信託に係る受託者が、自らの保有する各再生可能エネルギー発電設備を用いて行う各発電事業のための個別の借入ごとの有利子負債を意味します。
⑩ 分配方針
本投資法人は、利益の範囲内で行う金銭の分配に加え、以下の方針に従い、原則として毎期継続的に利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)を行う方針です。
本投資法人の投資対象である再生可能エネルギー発電設備等は、その敷地等に係る権利が借地権である場合が多く、また所有権であってもその多くが都市部以外の地域に所在すること等から、土地の価格が相対的に安いため、資産全体に占める敷地等の価格の割合が概して低く、その大部分が償却資産となり、結果として一般的なJ-REITに比べて高い減価償却費を計上することが見込まれます。
このため、本投資法人は、こうした運用資産の特性や借入金等の資金調達を通じて確保される一定額以上の現預金残高(余剰現金)及び財務の健全性の維持を十分に考慮した上で、長期修繕計画に基づき想定される各計算期間の資本的支出等に影響を及ぼさず、かつ、資金需要(投資対象資産の新規取得、保有資産の維持・向上に向けて必要となる資本的支出等、本投資法人の運転資金、債務の返済及び分配金の支払等)に対応するため、融資枠等の設定状況や中期的な減価償却費、繰延資産の金額と借入金返済、資本的支出の金額のバランスを勘案の上、本投資法人が妥当と考える金額について、原則として、毎期継続的に利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)を行います。ただし、本投資法人の財務状態に悪影響を及ぼさない範囲で、かつ、当該営業期間の減価償却費の30%を上限とします(注)。
加えて、新投資口発行等の資金調達、大規模修繕・点検等、地震・風水害等の自然災害、火災等の事故、想定外の天候不順又は出力制御による売電収入の減少、訴訟和解金の支払、若しくは設備の売却損の発生その他の一時的要因により、1口当たり分配金の 分配額が一時的に一定程度減少することが見込まれる場合、1口当たり分配金の金額を平準化する目的で、上記の継続的な利益超過分配に加えて、一時的な利益超過分配を行うことができるものとします。ただし、本投資法人の財務状態に悪影響を及ぼさない範囲で、かつ、上記の継続的な利益超過分配の分配額と合わせて法令等(投信協会の定める規則を含みます。)に定める金額を上限とします(注)。
(注1) クローズド・エンド型の投資法人は計算期間の末日に計上する減価償却費の100分の60に相当する金額を限度として、利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)を行うことが可能とされています(投信協会「インフラ投資信託及びインフラ投資法人に関する規則」)。
<利益超過分配のイメージ図>
(注)「FFO(Funds From Operation)」は、本業から生み出されるキャッシュフローを評価する指標の1つとして用いられ、当期純利益に、会計上費用として計上される減価償却費等の現金の支出を伴わない費用項目を加算し、かつ、継続的に発生するものではない特別損益を加算し(特別損失の場合)あるいは控除する(特別利益の場合)ことによって求められます。なお、実際には減価償却費以外のキャッシュアウトを伴わない会計上の費用項目(繰延資産償却等)を含み、また、財務健全性の確保を前提として、余剰現金の一部を借入返済等の一部に充当する場合もあります。
また、本投資法人は、投資主との合意により本投資法人の投資口を有償で取得することができる旨を規約第5条第2項で定めており、当該規定に基づき、主として本投資法人の投資口が上場されている東京証券取引所において、自己投資口を取得する可能性があります。自己投資口の取得は、経済的には利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)と同一の効果を有し、会計上も自己投資口の取得を実施した場合、当該金額は出資総額等の控除項目として計上されます。
本投資法人は、利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)に代えて又は利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)と同時に自己投資口の取得を行う場合がありますが、自己投資口の取得も利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)とみなして、上記の利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)に関する方針に従って、その実施の有無、金額等を決定するものとします。
利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を実施した場合のイメージ図は以下のとおりです。利益超過分配の総額について、資産(現金)と純資産(出資総額)が減少します。
<利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を継続実施及び借入金の定期返済を実施した場合のイメージ図>
(注)上記はあくまでイメージであり、純資産の部に対する利益超過分配(出資の払戻し)の比率や資産の部に対する減価償却費の割合等を示すものではなく、また、出資総額及び剰余金等の増減(増資、自己投資口の取得、当期未処分利益等)等を考慮していません。実際には、国内外の経済環境、再生可能エネルギー発電事業に関する市場環境、本投資法人の財務状況その他の諸般の事情を総合的に勘案して、再生可能エネルギー発電設備の修繕や資本的支出への活用、借入金又は投資法人債の返済又は償還、新規物件の取得資金への充当、自己投資口の取得等の他の選択肢についても検討します。かかる検討により、利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)の額は変動し、また、利益を超えた 金銭の分配(出資の払戻し)を実施しない場合もあります。
⑪ 情報開示方針
本投資法人は、以下のとおり、透明性確保の観点から、法定開示に加えて、有用かつ適切と判断される投資情報を、情報の透明性及び分かりやすさに配慮し、正確かつ迅速に開示します。
(イ)本投資法人は、投信法及び金融商品取引法等の諸規則、東京証券取引所、投信協会等がそれぞれ要請する内容及び様式に従って、情報の透明性や分かりやすさに配慮し、投資主の投資判断に必要な情報について適時かつ適切に開示を行います。
(ロ)法定開示事項以外にも投資主にとって有益かつ重要な情報についても、可能な限り適時かつ適切な開示に努めるものとします。
① 本投資法人の基本理念
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備関連資産への投資を通じて、良質な投資機会を創出し、投資主価値を最大化するとともに、政府が掲げる再生可能エネルギー発電普及の目標達成及び地域社会活性化に貢献することを基本理念としています。
政府は、温室効果ガスの排出を抑制し、我が国のエネルギー自給率の向上に資するために、再生可能エネルギー発電事業を開発し永続的に運営していくことができる社会的仕組(ストラクチャー)の構築を目指している状況にあり、本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備関連資産を裏付けとした投資口を資本市場において発行し、それにより調達した資金を再生可能エネルギー発電設備関連資産に対して投資することで、国家予算や特定企業の資本に依存しない形での再生可能エネルギー発電事業の我が国でのさらなる普及に寄与することを目指しています。
また、地域の資源の利用及び活用や有効利用されていない土地や施設をベースにした再生可能エネルギー発電事業への投資を通じて、再生可能エネルギー事業の立地する地域の活性化を促し、地域のエネルギー供給力の充実と一層の産業振興を促進することにより、雇用の拡大、環境保全、地方への人口移動等様々な地域振興に貢献することも目指します。例えば、地域間の人口移動や旧市街地から新興地域への中心地の移動に伴い発生している、小学校をはじめとする廃校となった学校施設、使用しなくなった公民館や運動場等の公共施設、旧ショッピングセンター等の大型民間施設の跡地、あるいは市町村合併に伴い廃止された上水道跡地等の公共設備、バブル時代に開発がとん挫した開発途中の宅地や工業用地の造成地等、地域にある未利用・未活用・不良資産を太陽光発電事業や小水力発電事業、バイオマス発電事業等の再生可能エネルギー発電事業の場所として活用する案件についても、将来的に投資対象の一部として組み入れる可能性があります。その場合には、当該再生可能エネルギー発電事業における工事や管理・修繕業務を地元業者へ発注することにより地域の雇用や経済環境の好転に寄与する効果も見込まれます。
② 再生可能エネルギー発電事業の概要
a. 再生可能エネルギー発電事業の構造と関係者
再生可能エネルギー発電設備の基本的なシステムについて、本投資法人の当面の重点投資対象となる太陽光発電設備では、以下のとおりです。
<太陽光発電設備の構成>

| 1 | 太陽光 パネル | 太陽電池は、入射した光エネルギーを直接電気エネルギーに変換する発電素子であり、その最小単位を太陽電池セルと呼びます。太陽電池セルを所定の出力が出るように必要枚数配列し、長時間利用できるよう樹脂や強化ガラス等で保護し、さらに配列した太陽電池セルの外側に固定するためのフレームを取り付けたものを太陽光パネルといいます(太陽電池モジュールとも呼ばれます。)。 |
| 2 | 接続箱 | 太陽光パネルにより発電した直流電力を一定数にまとめ、集電箱に送る装置のことをいいます。 |
| 3 | 集電箱 | 各接続箱に集約された直流電力をさらにまとめ、パワーコンディショナーに送る装置のことをいいます。 |
| 4 | パワーコンディショナー | 太陽光パネルが発電した直流電力を家庭で使用できる交流電力に変換する機器のことをいいます。パワーコンディショナーは、電力系統保護のための安全装置や、太陽電池の出力を最大限に引き出す最大電力追従制御機能を有しています。 |
| 5 | 変電設備 | パワーコンディショナーから出力される交流電力の電圧を、電力系統と同じ高電圧に昇圧するための設備をいいます。パワーコンディショナーと同様に電力系統保護のための安全装置を有しており、異常事態が生じた際は安全に系統と切り離すことができます。 |
| 6 | 開閉施設 | 電力系統保護が必要となった場合に発電所すべての発電電力を安全に切り離すことができる大型の開閉装置を有した施設のことをいいます。 |
| 日射計 | 太陽から放射される日射強度を測定するための機器です。 |
再生可能エネルギー発電事業では固定価格買取制度が適用されます。固定価格買取制度では、発電事業者(注1)は再生可能エネルギー発電設備ごとに、経済産業省令で定めるところにより、再生可能エネルギー発電事業の実施に関する計画(以下「再生可能エネルギー発電事業計画」といいます。)を作成し、事業計画認定(再生可能エネルギー発電事業計画に係る経済産業大臣による認定をいいます。以下同じです。)を受け、電気事業者(注2)との間で接続契約(注3)を締結(以下接続契約の当事者たる電気事業者を「接続電気事業者」といいます。)の上、発電事業者の再生可能エネルギー発電設備を接続電気事業者が維持し運用する電線路と電気的に接続するとともに、発電事業者から電気を買い取る電気事業者(以下「買取電気事業者」といいます。)と再エネ特措法第2条第5項に定める特定契約(当該認定に係る再生可能エネルギー発電設備に係る調達期間(注4)を超えない範囲内の期間にわたり、発電事業者が電気事業者に対し再生可能エネルギー電気(注5)を供給することを約し、電気事業者が当該再生可能エネルギー発電設備に係る調達価格(注6)により再生可能エネルギー電気を調達することを約する契約をいい、以下「売電契約」ともいいます。以下同じです。)を締結することになります。固定価格買取制度の詳細については、後記「b. 固定価格買取制度」をご参照ください。
また、再生可能エネルギー発電事業では、発電事業者及び接続電気事業者のほかに、再生可能エネルギー発電設備の設置を行うEPC業者、当該設備の保守・点検を行うO&M業者、当該設備の運営を行うオペレーター等の関係者が存在します。
(注1)「発電事業者」とは、別段の記載のない限り、自らが維持し、及び運用する再生可能エネルギー発電設備を用いて発電した再生可能エネルギー電気を特定契約により電気事業者に対し供給する事業を営む者をいい、電気事業法第2条第1項第15号に規定する発電事業者に限られません。以下同じです。
(注2)「電気事業者」とは、再エネ特措法第2条第1項に規定する電気事業者をいい、主に、一般送配電事業者(電気事業法(昭和39年法律第170号。その後の改正を含みます。)(以下「電気事業法」といいます。)第2条第1項第9号に規定する一般送配電事業者をいいます。以下同じです。)としての東京電力パワーグリッド株式会社及びその他の大手電力会社9社の送配電部門を指します。
(注3)「接続契約」とは、発電事業者が用いる事業計画認定に係る再生可能エネルギー発電設備を接続電気事業者の維持し、運用する電線路と電気的に接続すること及びその条件を定める契約をいいます。以下同じです。
(注4)「調達期間」とは、再エネ特措法第3条第1項に定める調達期間をいいます。以下同じです。
(注5)「再生可能エネルギー電気」とは、再エネ特措法第2条第2項に定める再生可能エネルギー電気をいいます。以下同じです。
(注6)「調達価格」とは、再エネ特措法第3条第1項に定める調達価格をいいます。以下同じです。
b. 固定価格買取制度
再生可能エネルギーの固定価格買取制度とは、再生可能エネルギー源(太陽光、風力、中小水力、地熱、バイオマス)を用いて発電した電気を、経済産業大臣が定める固定の調達価格で一定の調達期間、電気事業者に買取ることを義務付ける制度です。固定価格買取制度は、再生可能エネルギー発電事業を行うのに必要となる費用の大部分を占める再生可能エネルギー発電設備等の建設コストを安定的に回収できるよう一定価格での電気の買取を長期にわたり保証することで、再生可能エネルギー発電事業への積極的な投資を促すために、再エネ特措法に基づき、2012年7月1日に開始されました。なお、本投資法人は、原則として、固定価格買取制度により調達価格及び調達期間が確定し、かつ特定契約に基づく発電事業者による電気の供給及び電気事業者による電気の買取が既に開始された再生可能エネルギー発電設備を投資対象とします。
固定価格買取制度では、申請者に再生可能エネルギー発電事業計画を提出させ、経済産業大臣は、事業内容の適切性、事業実施の確実性、設備の適切性等を審査の上、事業計画認定(以下、当該認定を受けた申請者を「認定事業者」といいます。)を行います。また、認定事業者に対しては、経済産業大臣が指導・助言や改善命令を行うことができ、認定事業者が認定を受けた再生可能エネルギー発電事業計画に従って事業を行っていない場合、同計画が認定要件に適合しなくなった場合又は改善命令に違反した場合は、経済産業大臣は事業計画認定を取り消すことができます。なお、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法等の一部を改正する法律(平成28年法律第59号。その後の改正を含みます。)(以下「改正再エネ特措法」といいます。)による改正前の再エネ特措法に基づく認定を受けた案件で、改正再エネ特措法の施行日(2017年4月1日)までに運転開始又は接続契約の締結に至っている案件その他一定の要件を満たす案件については、改正再エネ特措法に基づく事業計画認定を受けたものとみなされるところ、本投資法人が保有する全ての資産は、かかる要件を満たしており、事業計画認定を受けたものとみなされています。
本投資法人の当面の重点投資対象となる太陽光発電設備による電気の調達価格については、固定価格買取制度スタート時の2012年度においては設備容量が10kW以上のものは1kWh当たり40円(税抜)と設定されましたが、その後、技術革新や市場競争による建設コストの低下により毎年度調達価格が見直されています。しかし、各発電設備について、一度確定した調達価格及び調達期間は、後記「3 投資リスク (1)リスク要因 ⑤ 発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (ニ)調達価格又は調達期間が変更されるリスク」に記載される例外的な場合を除いて、調達期間が満了するまで変更されることはありません。ただし、発電事業者は、各再生可能エネルギー発電設備について、需給調整や保安上の理由により接続電気事業者から出力制御を求められる場合があります。出力制御については、後記「3 投資リスク (1)リスク要因 ⑤ 発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (ハ)出力制御を求められるリスク」をご参照ください。
<固定価格買取制度の基本的な仕組み>
出所:経済産業省資源エネルギー庁の公表資料に基づき本資産運用会社作成| 固定価格買取制度により調達価格及び調達期間が確定し、既に買取が開始されている発電設備については原則として、一度確定した調達価格及び調達期間は変更されません。 |
<設備容量が10kW以上の太陽光発電設備の調達価格及び調達期間>
| 年度 | 調達価格(税抜) | 調達期間 |
| 2012年度(7月1日以降) | 40円/kWh | 20年 |
| 2013年度 | 36円/kWh | 20年 |
| 2014年度 | 32円/kWh | 20年 |
| 2015年度(4月1日から6月30日まで) | 29円/kWh | 20年 |
| 2015年度(7月1日以降) | 27円/kWh | 20年 |
| 2016年度 | 24円/kWh | 20年 |
| 2017年度(注1) | 21円/kWh | 20年 |
| 2018年度(注1) | 18円/kWh | 20年 |
| 2019年度(注2) | 14円/kWh | 20年 |
| 2020年度(注3) | (10kW以上50kW未満) 13円/kWh (50kW以上250kW未満) 12円/kWh | 20年 |
(注1)2017年度及び2018年度において、出力2,000kW以上の太陽光発電設備は、改正再エネ特措法により新たに導入された入札制度の対象となり(平成29年経済産業省告示第37号)、2017年度及び2018年度に実施される第1回から第3回までの入札においては、調達価格の額は、落札者が入札した額(円/kWh)に消費税及び地方消費税の額に相当する額を加えて得た額となります(平成29年経済産業省告示第63号)。
(注2)2019年度において、出力500kW以上の太陽光発電設備は、改正再エネ特措法により新たに導入された入札制度の対象となり(平成29年経済産業省告示第37号及び電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法施行規則の一部を改正する省令(平成31年経済産業省令第36号))、2019年度に実施される第4回及び第5回までの入札においては、調達価格の額は、落札者が入札した額(円/kWh)に消費税及び地方消費税の額に相当する額を加えて得た額となります(平成31年経済産業省告示第75号)。
(注3)2020年度において、出力250kW以上の太陽光発電設備は、改正再エネ特措法により新たに導入された入札制度の対象となり(令和2年経済産業省告示第63号及び電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法施行規則の一部を改正する省令(令和2年経済産業省令第29号))、2020年度に実施される第6回及び第7回までの入札においては、調達価格の額は、落札者が入札した額(円/kWh)に消費税及び地方消費税の額に相当する額を加えて得た額となります(令和2年経済産業省告示第62号)。
c.調達価格の引き下げとシステム費用の動向
太陽光発電設備の調達価格は上記「b.固定価格買取制度」に記載のとおり毎年度の見直しが実施され、引き下げられています。一方で、太陽光発電に係るシステム費用(パネル、パワーコンディショナー及び工事費等)の平均値も太陽光発電設備を構成する各パーツの技術進歩や市場競争により2012年から6年間で13.5万円/kw減と低下傾向にあります。太陽光発電設備の調達価格は年々引き下げられていますが、システム価格も低下しているため、発電事業に係る利益が、調達価格の低下に比例して損なわれるものではないと本投資法人は考えています。
<太陽光発電設備の調達価格の引下げとシステム費用の動向>
(出所)経済産業省 調達価格等算定委員会「平成31年度以降の調達価格等に関する意見」(平成31年1月9日)に基づき本資産運用会社にて作成d. 再エネ特措法の改正を含む再生可能エネルギー発電市場の事業環境変化とアドバンテックグループ及び本投資法人の投資機会の拡大
改正再エネ特措法の施行後においては、経済産業大臣は、調達価格等算定委員会の意見を聴いて、電気についてエネルギー源としての再生可能エネルギー源の効率的な利用を促進するため誘導すべき再生可能エネルギー電気の価格の水準に関する目標(以下「価格目標」といいます。)を定めなければならず、調達価格の決定においては、かかる価格目標が勘案され、中長期的な調達価格の目標が設定されます。また、事業者間の競争を通じた調達価格低減を実現するため入札制が導入されています。そのため、政策を通じた調達価格の低下誘導が行われることが予測されますが、本投資法人は、改正再エネ措置法はその目的が再生可能エネルギーの最大限導入と国民負担の抑制の両立であることから、必要な措置であると考えています。再生可能エネルギーの拡大には国民の理解が必要でありかつ国民の理解なしには再生可能エネルギーの拡大はありません。
また、改正再エネ特措法の施行による制度環境面における変化を背景に、今後は太陽光発電事業を含む再生可能エネルギー発電事業において健全な競争原理が働き、(a)長期安定的に運営できない再生可能エネルギー発電事業者は淘汰され、(b)知見やノウハウを元にしたコスト競争力のあるEPC業者やO&M業者が選ばれ、(c)発電設備の技術革新による低コスト化や高効率化が進展することで、経済性に優れた高品質の発電設備の導入及び当該発電設備の効率的な運営体制の構築が可能な事業者が業容を拡大していくと、本投資法人は考えています。このような環境変化は、太陽光発電所の開発段階(用地選定等)から工事実施段階(設計、工程管理等)、そして発電所の運営段階(保守運営管理等)のすべての局面において事業を展開するワンストップ型のビジネスモデルを強みとし、太陽光発電事業において多数の実績及び高度なノウハウを有する、本投資法人のメインスポンサーであるアドバンテック及びアドバンテックを中心とするアドバンテックグループ(アドバンテックの関係会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和38年大蔵省令第59号)第8条第8項に定める意味によります。)をいい、本資産運用会社を除きます。以下同じです。)にとって、投資機会の増加につながり、ひいては、アドバンテックグループから発電事業の売却情報の提供を受けることができる本投資法人にとっても、ポートフォリオ拡大に向けた投資機会の増加につながると考えています。
また、本投資法人は、後記「④ 本投資法人の基本方針 (ハ)再生可能エネルギー発電設備等に関する知見を有するメインスポンサー、スポンサー及びサポート会社によるサポートの活用 a. メインスポンサー、スポンサー及びサポート会社の定義」に記載のとおり、優良な事業資産を有する有力なサポート会社を有しており、上記の改正再エネ特措法の施行による再生可能エネルギー発電事業の環境変化は、太陽光発電事業において多数の実績及び高度なノウハウを有するこれらのサポート会社にとっても、事業機会の拡大につながり、その結果、これらのサポート会社を通じて優良な事業資産を取得することができる本投資法人にとっても、投資機会の拡大につながると考えています。

改正再エネ特措法に基づく新たな固定価格買取制度については、後記「3 投資リスク (1)リスク要因 ⑤ 発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (チ)固定価格買取制度が変更又は廃止されるリスク」もご参照ください。
e. 固定価格買取制度見直しの動向
本書の日付現在においては、託送料金によって小売電気事業者から回収することとされている送配電関連費用のうち、設備の固定費の一部を発電者側に負担させる制度(発電側基本料金)の導入等、再エネ発電設備を利用した発電事業に影響を与える複数の制度変更の検討が進められています。また、再エネ特措法の抜本的な見直しの議論も進められています。これらの点について、「強靭かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律」が成立・公布され、2022年4月1日に施行される予定です。同法では、固定価格での買取りに加えて、新たに、発電した電気を卸電力取引市場や相対取引で取引させつつ、市場価格に一定のプレミアム(供給促進交付金)を上乗せして交付するFIP(Feed in Premium)制度や太陽光発電設備の廃棄等費用の積立てを担保するための新たな制度が創設されることとされていますが、これらの制度の詳細は、本書の日付現在においては未定です。なお、同法では事業計画認定後、一定期間内に運転開始をしない場合に当該認定を失効させる制度も創設されることとされていますが、本投資法人は、未稼働の再生可能エネルギー発電設備等は、原則として投資対象とはしていないことから、当該失効に係る制度による影響を直接受けることはないことが見込まれます。
③ 上場インフラファンドに係る導管性要件の特例について
税務上の導管性(投資法人と投資主との間の二重課税を排除するために認められている配当等の額を投資法人の損金の額に算入すること)を充足するための要件(以下「導管性要件」といいます。)の一つとして、投資法人の保有する特定資産(再生可能エネルギー発電設備及び公共施設等運営権(民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成11年法律第117号。その後の改正を含みます。)第2条第7項に規定する公共施設等運営権をいいます。以下同じです。)を除きます。また、投信法施行令第3条第1号に掲げる有価証券のうち匿名組合契約等に基づく権利及び同条第8号に掲げる匿名組合出資持分にあっては、主として同条第1号に掲げる有価証券のうち匿名組合契約等に基づく権利以外のもの及び同条第2号から第7号までに掲げる資産に対する投資として運用することを約する契約に係るものに限ります。)の帳簿価額が、その時において本投資法人が有する総資産の帳簿価額の50%超となることが原則とされています。
ただし、例外的に、規約上、再生可能エネルギー発電設備の運用の方法(その締結する匿名組合契約等の目的である事業に係る財産に含まれる再生可能エネルギー発電設備の運用の方法を含みます。)が賃貸のみである旨が規定されている上場投資法人については、2020年3月31日(注)までの期間内に再生可能エネルギー発電設備を取得(当該投資法人が締結している匿名組合契約等の目的である事業に係る財産としての当該匿名組合契約等に基づいて出資を受ける者による取得及び匿名組合契約等(その目的である事業に係る財産のうちに再生可能エネルギー発電設備を含むものに限ります。)に基づいて出資をした者からの当該匿名組合契約等に係る地位の承継を含み、合併による取得を除きます。以下、本「③上場インフラファンドに係る導管性要件の特例について」において同じです。)した場合、その初めて取得をした日からその取得をした再生可能エネルギー発電設備を初めて貸付の用に供した日以後20年を経過するまでの間に終了する各事業年度の間は、再生可能エネルギー発電設備並びに主として再生可能エネルギー発電設備に対する投資として運用することを約する匿名組合契約等に基づく権利及び投信法施行令第3条第8号に掲げる匿名組合出資持分も前記の総資産の帳簿価額の50%超の判定に際し分子に含めて計算してよいものとされており、本投資法人は再生可能エネルギー発電設備を信託財産とする信託受益権を取得することで、同例外要件によって前記の導管性要件を充足する見込みです。
したがって、現状の税法上は、本投資法人の導管性要件は2038年6月30日までに限り充足することが可能な見込みです。
なお、運用資産等の総額に占めるインフラ資産等(東京証券取引所の有価証券上場規程に定義される意味によります。)の比率に係る上場廃止基準等が適用されない特例インフラファンド(東京証券取引所の有価証券上場規程第1521条第1項)の制度を利用すること等により、運用資産に占める再生可能エネルギー発電設備及び公共施設等運営権以外の特定資産の割合を増加させ、2038年7月1日以降も引き続き導管性要件を充足できるような形態で運用を継続できる可能性もありますが、本資産運用会社は、本書の日付現在、本投資法人についてそのような運用を行う予定はありません。
導管性要件の詳細については、後記「3 投資リスク (1)リスク要因 ① 本投資証券の商品性に関するリスク (ト)現時点の税制の下、20年後に導管性が維持できなくなるリスク」をご参照ください。
| 導管性要件充足期間 |
| 2038年6月30日まで |
④ 本投資法人の基本方針
(イ)投資対象:再生可能エネルギー発電設備関連資産への重点投資
本投資法人は、固定価格買取制度が適用され、かつ、既に稼働している再生可能エネルギー発電設備関連資産に重点投資します。我が国においては、政府の掲げるエネルギー構成比の達成のために再生可能エネルギー発電事業に対する多額の投資資金の調達が必要であり、巨額の潜在的投資機会が存在するものと考えられます。本投資法人は、本投資法人のメインスポンサーであるアドバンテックに蓄積されたノウハウを活用し、再生可能エネルギー発電設備関連資産に投資をすることにより、かかる潜在的投資機会を選別的に獲得し投資主への収益還元を目指すとともに、再生可能エネルギー発電事業における資本循環の実現に貢献します。
本投資法人が投資対象とする再生可能エネルギー発電設備関連資産に係る再生可能エネルギー発電設備等の種別としては、太陽光発電のみならず、風力発電、バイオマス発電、水力発電、地熱発電(バイナリー発電を含みます。)も含みますが、我が国の目指すエネルギーミックス及び固定価格買取制度の随時の見直し等を考慮してポートフォリオを構築し、長期安定的なキャッシュフロー及び収益の実現と、それによる本投資法人の継続的な成長と投資主価値の最大化を目指します。
a. 再生可能エネルギー発電事業における資本循環の実現の必要性
2015年7月に経済産業省が策定したエネルギーミックスでは、2030年において再生可能エネルギーが全電源に占める構成比率は22~24%との見通しが示されています。これを達成するには、資源エネルギー庁が公表している固定価格買取制度における2017年9月末時点の現在運転開始済み設備容量を除いた今後必要な発電設備の設備容量(導入量)は約3,259~約3,471万kW(注)となります。このように、我が国においては、政府の掲げるエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの構成比の達成のためには再生可能エネルギー発電事業に対する多額の投資資金の調達が必要であり、その調達方法が課題となっています。
一方で、我が国では、高齢化が進むなかで、個人金融資産あるいは個人金融資産の委託を受け専門家として運用を行う機関投資家に対して、長期・安定的な資金運用機会が求められているという現状があります。稼働した再生可能エネルギー発電設備関連資産への投資は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度の下、長期的に比較的安定したキャッシュフローが見込まれるため、再生可能エネルギー発電設備関連資産に投資する投資法人の発行する投資口を上場することによって、個人や法人等の多くの投資家層に対して、社会的な意義があり、かつ安定的な分配が見込まれる再生可能エネルギー発電設備関連資産への流動性の高い投資機会を提供することができるという効果も期待されます。
b. メインスポンサーに蓄積されたノウハウ及びパイプラインの活用
本投資法人又は本資産運用会社では、再生可能エネルギー発電事業に関連するノウハウ及び実績を有する企業と資本・業務提携関係あるいは協力関係にあり、中でも本投資法人の設立に関与したメインスポンサーであるアドバンテック及びアドバンテックグループは、以下のとおり、再生可能エネルギー発電設備関連資産に係る技術調査、設計・施工、事業運営管理、投資等に関する豊富なノウハウ及び開発実績を有しています。
また、アドバンテック及びアドバンテックグループは、再生可能エネルギー発電設備関連資産のパイプラインを国内18件、約104.7MW有していますが、その他にも海外を含む多くの太陽光発電設備の開発、運営及び受託実績があります。なお、本投資法人は、これらの太陽光発電設備の全件について、スポンサーサポート契約所定の除外事由がある場合を除き、取得の優先的売買交渉権を有しています(注)。本投資法人は、これらのノウハウ及びパイプライン(後記「(ハ)再生可能エネルギー発電設備等に関する知見を有するメインスポンサー、スポンサー及びサポート会社によるサポートの活用」におけるサポート会社のパイプラインを含みます。)を活用することによって、良質な再生可能エネルギー発電設備関連資産の取得機会を獲得し、かつ、保有ポートフォリオに関して安定した発電能力を長期間にわたって維持し、その結果として投資家への安定したリターンの提供を目指します。
(注)本書の日付現在、これらの物件を本投資法人が取得する予定はありません。また、将来においても本投資法人がこれらの物件を取得する保証はありません。なお、これらの物件が本投資法人の定める投資基準を満たさない場合、本投資法人は当該物件を取得しませんが、当該投資基準の充足の有無にかかわらず、本投資法人がこれらの物件を取得する保証はありません。
ⅰ アドバンテックの概要
| 社 名 | 株式会社アドバンテック |
| 代表者 | 山名 正英 首藤 信生 |
| 設 立 | 1995年5月 |
| 資本金 | 4,150万円 |
| 本店所在地 | 東京本社 東京都千代田区丸の内一丁目 愛媛本社 愛媛県西条市港 |
| 従業員数 | 計344名(2020年6月30日現在) (注)グループ会社等を含みません。 |
| 国内拠点 | 東京本社、愛媛本社・工場、横浜支社、大阪営業所、九州営業所、山梨営業所、東北営業所、長野試作センター、長崎工場 |
| 海外拠点 | アメリカ合衆国、ドイツ、シンガポール、台湾、タイ、インド、韓国、中国等 |
| 保有及び開発中又は運営中の太陽光発電所(注) | 全国18物件・約104.7MW(2020年7月31日現在) |
(注)パネル出力が1,000kW未満である太陽光発電設備並びに保有資産及び本投資法人が2020年9月2日付で取得した前記「1 投資法人の概況 (1)主要な経営指標等の推移 ② 事業の概要 (ハ)決算後に生じた重要な事実 c 資産の取得」に記載の信託受益権に係る太陽光発電設備を除きます。
ⅱ アドバンテックグループの沿革
| 年 | 月 | 出 来 事 |
| 1995年 | 5月 | 株式会社アドバンテック設立 |
| 1996年 | 8月 | 新社屋及び工場を建設 |
| 2001年 | 10月 | 本社事務所・第2工場(クリーンルーム)完成 |
| 2004年 | 4月 | 本社工場増設完成 |
| 2006年 | 10月 | 太陽電池用シリコン材料販売開始 |
| 2008年 | 5月 | 太陽電池セル分析・開発サービス開始 |
| 5月 | 高効率太陽電池開発開始 | |
| 5月 | 産業用太陽光システム設計・販売事業開始 | |
| 5月 | 住宅用太陽光システム販売開始 | |
| 2012年 | 5月 | 中国新工場稼働 |
| 5月 | ISO14001:2004 愛媛本社・工場認証取得 | |
| 7月 | EPC・IPP事業参入開始 | |
| 7月 | 太陽光発電事業調査分析等に関する欧州企業の先進的ノウハウ導入開始 | |
| 8月 | ISO9001:2008 中国現地法人認証取得 | |
| 2014年 | 5月 | 東京営業所を東京本社として移転登記 |
| 12月 | 自社国内発電所26箇所に達する | |
| 2015年 | 12月 | 自社国内発電所35箇所、定格発電能力約50MWに達する |
| 12月 | O&M専門組織本格活動開始 | |
| 2016年 | 1月 | ISO9001:2008 愛媛本社・工場 真空機器事業部認証取得 |
| 2018年 | 5月 | ISO14001:2015 愛媛本社・工場認証取得 |
ⅲ アドバンテックの財務状態及び経営成績の状況 (単位:千円)
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 売上高 | 31,739,540 | 32,892,438 |
| 経常利益 | 2,997,307 | 3,767,207 |
| 当期純利益 | 1,930,679 | 1,926,216 |
| 総資産額 | 23,364,794 | 36,772,026 |
| 純資産額 | 15,113,159 | 16,866,990 |
(注)上記数値及び下記アドバンテックグループ各社の財務状態及び経営成績は、アドバンテック及び同グループ各社が、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。なお、アドバンテックは連結財務諸表の作成を行っていません。
ⅳ 本投資法人と業務上の関係を有するアドバンテックグループの概要
アドバンテックの主要なグループ会社は下記のとおりです。また、アドバンテックグループは国内9拠点(グループ会社15社、特定の目的のみのために設立された特別目的会社(以下「SPC」といいます。)を含みません。)、海外9か国・地域にグループ会社12社(及び駐在員事務所1か所)を展開しており、下記の主要なグループ会社のほか、重要なグループ会社として、海外にADVANTIV TECHNOLOGIES,INC.、ADVANTIV TECHNOLOGIES EUROPE GmbH、SINGAPORE ADVANTEC PTE. Ltd.、ADVANTEC HOLDING PTE. Ltd.、台媛科技有限公司、THAI ADVANTEC Co.,Ltd.、ADVANTEC MATERIALS INDIA PTE.Ltd.、及びADVANTEC KOREA Co.,Ltd.を有しています。
(本書の日付現在)

株式会社クールトラストの概要
| 社 名 | 株式会社クールトラスト | |
| 代表者 | 水野 裕太郎 | |
| 設 立 | 2010年8月 | |
| 資本金 | 1,000万円 | |
| 株主 | アドバンテック100% | |
| 本店所在地 | 東京都千代田区丸の内一丁目 | |
| 事業内容 | 再生可能エネルギー発電設備等に係るアセットマネジメント事業 ファンド事業 財務アドバイザリー事業 | |
| 従業員数 | 10名(2020年3月31日現在) | |
| 財務状態及び経営成績 (単位:千円) | ||
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 売上高 | 111,507 | 110,609 |
| 経常利益 | 4,693 | 10,605 |
| 当期純利益 | 985 | 8,068 |
| 総資産額 | 225,835 | 223,104 |
| 純資産額 | 199,685 | 207,753 |
(注)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。
株式会社クールトレードの概要
| 社 名 | 株式会社クールトレード | |
| 代表者 | 水野 裕太郎 | |
| 設 立 | 2015年8月 | |
| 資本金 | 1,000万円 | |
| 株主 | 株式会社クールトラスト100% | |
| 本店所在地 | 東京都千代田区丸の内一丁目 | |
| 事業内容 | 太陽光設備の販売 | |
| 従業員数 | 1名(2020年3月31日現在) | |
| 財務状態及び経営成績 (単位:千円) | ||
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 売上高 | 1,612,403 | 2,602,558 |
| 経常利益 | 826,534 | 1,615,103 |
| 当期純利益 | 630,184 | 976,413 |
| 総資産額 | 3,337,230 | 9,709,195 |
| 純資産額 | 1,356,522 | 2,332,935 |
(注)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。
株式会社クールアドバイザーの概要
| 社 名 | 株式会社クールアドバイザー | |
| 代表者 | 水野 裕太郎 | |
| 設 立 | 2010年4月 | |
| 資本金 | 720万円 | |
| 株主 | 株式会社クールトラスト100% | |
| 本店所在地 | 東京都千代田区丸の内一丁目 | |
| 事業内容 | 投資助言業 | |
| 従業員数 | 1名(2020年3月31日現在) | |
| 財務状態及び経営成績 (単位:千円) | ||
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 売上高 | 8,760 | 13,200 |
| 経常利益 | 985 | 3,881 |
| 当期純利益 | 915 | 2,843 |
| 総資産額 | 13,799 | 19,258 |
| 純資産額 | 6,417 | 9,260 |
(注)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。
株式会社クールアースの概要
| 社 名 | 株式会社クールアース | |
| 代表者 | 水野 裕太郎 | |
| 設 立 | 2013年12月 | |
| 資本金 | 4,900万円 | |
| 株主 | アドバンテック100% | |
| 本店所在地 | 東京都千代田区丸の内一丁目 | |
| 事業内容 | 再生可能エネルギー発電所EPC事業 再生可能エネルギー発電所O&M事業 再生可能エネルギー発電所調査・監査事業 バイオガス発電事業 | |
| 従業員数 | 16名(2020年3月31日現在) | |
| 財務状態及び経営成績 (単位:千円) | ||
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 売上高 | 1,567,747 | 560,130 |
| 経常利益 | 9,833 | 90,538 |
| 当期純利益 | 5,363 | 56,181 |
| 総資産額 | 334,955 | 398,820 |
| 純資産額 | 109,624 | 165,805 |
(注)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の
作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であ
るおそれもあります。
東京インフラホールディングス株式会社の概要
| 社 名 | 東京インフラホールディングス株式会社 | |
| 代表者 | 水野 裕太郎 | |
| 設 立 | 2015年5月 | |
| 資本金 | 5,560万円 | |
| 株主 | アドバンテック100% | |
| 本店所在地 | 東京都千代田区丸の内一丁目 | |
| 事業内容 | 有価証券投資事業 グループ統括管理事業 | |
| 従業員数 | 0名(2020年3月31日現在) | |
| 財務状態及び経営成績 (単位:千円) | ||
| 2019年3月期(注1) | 2020年3月期 | |
| 売上高 | 216 | 2,616 |
| 経常利益 | △205 | △3,891 |
| 当期純利益 | △205 | △3,239 |
| 総資産額 | 529,177 | 528,036 |
| 純資産額 | 100,580 | 97,366 |
(注1)決算期を2月期から3月期に変更していることにより、2019年3月期は1か月決算です。
(注2)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。
東京インフラエナジー株式会社の概要
| 社 名 | 東京インフラエナジー株式会社 | |
| 代表者 | 水野 裕太郎 | |
| 設 立 | 2016年10月 | |
| 資本金 | 100万円 | |
| 株主 | 東京インフラホールディングス株式会社100% | |
| 本店所在地 | 東京都千代田区丸の内一丁目 | |
| 事業内容 | 再生可能エネルギー発電所の開発 再生可能エネルギー発電所に関する各種コンサルティング等 | |
| 従業員数 | 4名(2020年3月31日現在) | |
| 財務状態及び経営成績 (単位:千円) | ||
| 2019年3月期(注1) | 2020年3月期 | |
| 売上高 | 13,409 | 286,520 |
| 経常利益 | 3,660 | 67,999 |
| 当期純利益 | 3,660 | 42,792 |
| 総資産額 | 16,061 | 310,630 |
| 純資産額 | 2,300 | 44,200 |
(注1)決算期を2月期から3月期に変更していることにより、2019年3月期は1か月決算です。
(注2)本投資法人は、未稼働の再生可能エネルギー発電設備等は、原則として投資対象とはしていません。東京インフラエナジー株式会社は、かかる未稼働案件に対する投資機会を確保するため、a)自社にて新規の再生可能エネルギー発電事業を開発する、b)他社による開発中の発電事業を途中で取得する、c)他社が開発し稼働して間もない発電事業を取得し、実績を積み上げる、d)これらの再生可能エネルギー発電事業の中から、実績を評価して本投資法人の投資対象となる事業については本投資法人に売却する、e)本投資法人の投資対象とならない事業については他の投資家に売却することを計画しています。
(注3)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。
ジェイバリュー信託株式会社の概要
| 社 名 | ジェイバリュー信託株式会社 | |
| 代表者 | 杉谷 孝治 | |
| 設 立 | 2017年12月 | |
| 資本金 | 20,000万円 | |
| 株主 | アドバンテック100% | |
| 本店所在地 | 東京都中央区日本橋本町三丁目 | |
| 事業内容 | 金銭信託・金銭債権信託・不動産信託・事業信託・動産信託・有価証券管理信託 | |
| 従業員数 | 13名(2020年3月31日現在) | |
| 財務状態及び経営成績 (単位:千円) | ||
| 2019年3月期(注1) | 2020年3月期 | |
| 売上高 | 5,993 | 230,131 |
| 経常利益 | △19,498 | 118,168 |
| 当期純利益 | △20,820 | 84,552 |
| 総資産額 | 180,696 | 342,836 |
| 純資産額 | 178,926 | 268,188 |
(注1)ジェイバリュー信託株式会社(以下「ジェイバリュー信託」ということがあります。以下同じです。)は、2017年12月15日に信託の準備会社として設立し、2019年3月11日付で、再生可能エネルギー発電設備等の受託に特化した運用型信託会社として信託業法(平成16年法律第154号。その後の改正を含みます。)(以下「信託業法」といいます。)に基づく免許を受け、同月13日から信託業務の営業を開始しました。
(注2)上記財務状態及び経営成績は、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成したものですが、計算書類の作成に当たり、会計監査を経たものではありません。あくまでも参考として作成された数値に過ぎず、不完全又は不正確であるおそれもあります。
ⅳ 開発・運営実績一覧等
後記「⑤ 本投資法人の成長戦略 (イ)外部成長戦略」をご参照ください。
ⅴ 建設段階におけるノウハウ
(a)開発
アドバンテックの再生可能エネルギー発電設備関連資産に関する知見・専門性を有する人材が案件開発当初から地権者及び近隣地域と丁寧かつ緊密なコミュニケーションを取ることにより、円滑な用地取得・事業化を実現しています。
(b)高精度な調査
メガソーラーを設置する土地は、平坦に見えても実は大きな起伏が縦横に存在することがあり、起伏の影響を計算した上で設計を行う為、土地の境界や方位等を正確に測定することが必要です。
そのため、アドバンテックは、ドローンやGPSを用いて地形測量を行い、さらに3DCAD(3D Computer Aided Design)を用いて、地形の起伏、周辺環境によって生じる影響、太陽軌道等を考慮した、より精度の高い地形図を作成し地形情報を分析しています。
(c)最適な設計
作成した地形図を基に、3D機能を活用した高性能な発電量シミュレーションソフト及び設計ソフトを用いて、発電量の3Dシミュレーション及び太陽光発電設備の設計を行います。具体的には、太陽光パネル・架台寸法、設置方位(東西南北)、太陽光パネルの設置可能エリア判定、影計算等を行い、数万枚単位の太陽光パネルを最適に配置、図面化しています。こうした技術の活用により、ゴルフ場のような起伏のある土地においても、ほとんど造成することなくパネルの配置を設計することができます。
(d)精緻かつ環境への負担の少ない設置工事
多方向に勾配が存在する広大な土地に、設計どおりの太陽光パネルの設置工事を行うため、GPSを用いた高精度な杭の位置出しと、あらゆる勾配に対応する専用重機による架台杭打ち工事を行います。数センチの寸法誤差が、隣接する架台の設置に悪影響を与える傾斜エリアでの工事で、設計図どおりの工事を実現します。例えば、本投資法人の保有資産であるTI矢吹太陽光発電所は、起伏のある土地を造成せず太陽光パネルを配置しており、土地環境への負担の最小化を実現しています。また、当該専用重機は、日本ではそれほど浸透していない太陽光発電設備用に特化したドイツ製の自動杭打機であり、GPSデータに基づき自動で杭打ちを行う機能を有しています。
さらに、太陽光発電設備を構成するパネル、架台、杭等のパーツについて、最新の技術による高性能の部材を利用しており、太陽光発電設備の安全性は高いものとなっています。
ⅵ 運営段階におけるノウハウ
通常、発電量の極大化には、モニタリングと迅速な緊急時対応が最も重要とされ、故障やトラブルによる部品交換が必要な際においても、不稼働時間を極力削減し、発電量を上げることが年間の発電量に大きく影響を与えます。ヨーロッパでは、発電量の極大化を実現するためには、O&Mが重要な要素であることが黎明期から認識されており、O&M専業の会社が早くから設立されていました。アドバンテックは、日本ではいち早く、太陽光発電設備の設計、O&M等について先行しているヨーロッパの技術及び事例を学習することにより、最新の太陽光発電設備のオペレーションに関するノウハウを取り入れ、発電量の増加及びコスト削減による利益の極大化を図ってきました。アドバンテックは、その中でも1GW以上のO&M実績を持つオーストリア系O&M専門会社であるENcome Energy Performance GmbHとの間で、O&M事業の立ち上げ当時から取引関係にあり、同社よりコンサルティングを受け、O&Mのメニュー作成から、業務フロー、緊急時対応等のノウハウを蓄積してきました。
また、アドバンテックでは、いち早く異常を発見するため、モニタリングシステムを特に重要と考え、ドイツのメテオコントロール社製のモニタリングシステムを採用しています。同社は、太陽光発電設備の遠隔監視システムにおけるリーディングカンパニーとして、全世界で41,000か所以上、計12.4GW以上にのぼる発電状況を常時モニタリングしている実績を有しています。同社製品は、日射量、発電量、運用効率の可視化に加え、発電所間の比較、障害発生時の個所特定、クラウドデータによる現場でのデータ確認等に強みがあります。かかる優れたモニタリングシステムにより、早期の不具合発見による太陽光発電設備の不稼働時間の極小化を実現することが可能です。また一方で、アドバンテックは自社開発のモニタリングシステムも保有しており、各発電所の特性に応じて使い分け、最適な運営管理を実現しています。これらのソフト面の優位性により、建設コストの増加抑制及びより正確な事業性の判断(投資判断)を行うことが可能です。
(ロ)本投資法人の仕組み
a. 長期安定的なキャッシュフロー及び収益の実現を追求した投資スキーム
本投資法人は、保有資産である信託受益権に係る信託財産である再生可能エネルギー発電設備等を、当該再生可能エネルギー発電設備等の保有者である信託受託者をして賃貸させることで、保有資産を運用します。かかる信託を活用した投資スキームの特徴については、後記「b. 信託の仕組みの特徴について」をご参照ください。なお、今後取得する資産については、信託受益権ではなく再生可能エネルギー発電設備等そのものとなる可能性があります。
再生可能エネルギー発電設備等については、いずれも再生可能エネルギー発電設備等の賃借並びに発電事業及び売電事業のみを行う再生可能エネルギー発電事業者たる特別目的会社(以下「賃借人SPC」といいます。)が賃借人となります。賃借人SPCは、倒産する可能性を低減するための措置を講じられたいわゆる倒産隔離SPCであり、本投資法人が保有の再生可能エネルギー発電設備等の賃借及び発電事業に特化しているため、他の事業等に影響されることなく、安定した賃料の支払が可能となります。賃借人SPC及び本投資法人とオペレーター業務委託契約を締結した株式会社クールトラストがオペレーターとなり、また、賃借人SPC及び信託受託者とO&M契約(O&M業務を委託することを内容とする契約をいいます。以下同じです。)を締結した株式会社クールアースがO&M業者となります。今後取得する資産については、本投資法人が必須と考えるサービスを可能な限り均質的な内容で受けるため、また一括発注による運営コストの低減効果も期待されるため、原則として株式会社クールトラストがオペレーターに、株式会社クールアースがO&M業者になる予定です。なお、株式会社クールトラスト又は株式会社クールアースを委託先とすることが困難な事情がある場合には、本投資法人に重大なリスクが生じないことを確認の上、例外的に株式会社クールトラスト以外の者がオペレーターに、又は株式会社クールアース以外の者がO&M業者になる可能性があります。なお、本投資法人は、本書の日付現在の株式会社クールトラストの財務基盤、実績、業容、社内態勢等に鑑み、当面、同社の運営に係るバックアップを予め選任する必要性は低いものと考えており、本書の日付現在、同社の運営に係るバックアップを第三者に委託することを目的とする契約は締結していません。しかしながら、同社の業務運営に支障が生じた場合、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼす可能性を否定することはできません。
賃借人SPCは、接続電気事業者との間で接続契約を締結するとともに、買取電気事業者との間で特定契約を締結し、当該再生可能エネルギー発電設備を用いて発電事業及び売電事業を行います。信託受託者は、自ら土地を所有し当該土地を賃借人SPCに賃貸すること、又は地権者との間で土地利用権設定契約(賃貸借契約又は地上権設定契約等)を締結し、当該契約に基づく土地利用権を賃借人SPCに転貸することにより、賃借人SPCに対し、発電事業及び売電事業を行うために必要な土地利用権を提供します。
賃借人SPCは、天候不順その他の理由により売電収入が想定の金額を下回った場合でも、直ちに信託受託者に対する賃料の支払が滞ることのないよう、保険契約を締結しています(当該保険契約の詳細については、後記「c. 収益安定化を企図した賃貸スキーム」をご参照ください。)。保険契約を活用することで賃借人SPCが賃料支払等の担保のための現金等を積み立てる必要がなく、資金効率の向上に資すると考えており、特に資産規模拡大時においてその効果は大きくなることが見込まれます。
なお、保有資産の運用に関する本投資法人を取り巻く関係者図は以下のとおりです。
<投資スキーム図>

(注1)倒産隔離されたSPCを指します。
(注2)「費用・利益保険(日射量保険)」契約を指します。当該保険契約の詳細については、後記「c. 収益安定化を企図した賃貸スキーム」をご参照ください。
(注3)損害保険を指します。
b. 信託の仕組みの特徴について
本投資法人は、ポートフォリオ運用の柔軟性確保と外部による評価機能を活用する信託の仕組みを採用します。信託を利用する場合、再生可能エネルギー発電事業に関する複数の権利義務(再生可能エネルギー発電設備の所有権、再生可能エネルギー発電設備の敷地等に係る土地利用権(土地賃借権、地上権等)、O&M契約、EPC契約(再生可能エネルギー発電所に係る工事請負契約をいいます。以下同じです。)、売買契約、特定契約、接続契約、保証書その他の事業関連契約上の権利義務等)を包括して一つの信託受益権として把握することが可能です。そのため、当該信託受益権のみを取得又は売却することで、再生可能エネルギー発電事業から生じる損益を取得又は移転することが可能であり、再生可能エネルギー発電設備等そのものを現物資産で取得又は売却する場合と比較し、当該損益の取得又は移転が相対的に容易といえます。
また、信託を利用する場合、本投資法人は、現物資産の場合と比較して、再生可能エネルギー発電設備等を信託財産とする信託受益権の一部を相対的に容易に取得又は売却することができ、ポートフォリオ運営の柔軟性が確保されているものといえます(本書の日付現在、資産の売却の予定はありません。)。
さらに、資産の取得に当たり本資産運用会社の厳密なデュー・ディリジェンスが行われるますがこれに加え、本投資法人が信託を利用する場合、資産を信託設定するに当たり信託受託者による受託に係る審査(各種デュー・ディリジェンス)がなされるため、信託は第三者の目による評価が確保されている仕組みであるといえます。
一方、信託を利用する場合、再生可能エネルギー発電設備等そのものを現物資産で取得する場合と比較し、信託受託者による受託審査に時間を要し、また、信託受託者に対する信託報酬が発生することになります。
c. 収益安定化を企図した賃貸スキーム
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備関連資産を重点投資対象としますが、その再生可能エネルギー発電設備関連資産に係る再生可能エネルギー発電設備等については、税法上の導管性要件の充足のために、賃貸により運用します。固定価格買取制度が適用され、かつ、既に稼働している再生可能エネルギー発電設備関連資産に投資する以上、再生可能エネルギー発電設備等自体からの安定的なキャッシュフローは見込まれますが、各再生可能エネルギー発電設備等の賃料は、原則として、一定額の最低保証賃料(後記「最低保証賃料(賃料①)」)と再生可能エネルギー発電設備に係る売電収入に連動する実績連動賃料(後記「実績連動賃料Ⅰ(賃料②)」及び「実績連動賃料Ⅱ(賃料③)」)の合計とし、その大部分が実際の売電収入の変動に連動しない最低保証賃料となるように設定していますので、本投資法人においても安定的なキャッシュフローが見込まれます。
最低保証賃料は、本投資法人の計算期間ごとに、各再生可能エネルギー発電設備の発電量予測値(P90)(注1)の当該期間合計値に、各再生可能エネルギー発電設備に適用される調達価格を乗じて得られる金額のポートフォリオ合計額から、賃借人SPCが当該期間において必要と想定する各再生可能エネルギー発電設備等にかかる経費及び税額(以下「計画経費・税額」といいます。)を控除した金額とします。
最低保証賃料及び実績連動賃料は、原則として、賃借人SPCから報告される各再生可能エネルギー発電設備の実際の発電量(以下本c.において「実際の発電量」といいます。)に応じて、本投資法人の計算期間ごとに下記の算式によって算出される金額とします。なお、最低保証賃料及び実績連動賃料は各再生可能エネルギー発電設備ごとではなく、賃借人SPCが保有するすべての再生可能エネルギー発電設備の合計値で算出されます。
下図は、実際の発電量が発電量予測値(P90)と同等の時に受け取ることが見込まれる賃料を100とし、実際の発電量の変化に応じて本投資法人が受け取る賃料の変化を指数化したものです。また、発電量の変化に伴い変動が見込まれる賃料は、実績連動賃料Ⅰ及び実績連動賃料Ⅱです。
<安定性と売電収入の上振れの両立を目指した賃貸スキーム概念図>

〈各賃料の計算式〉
(1) 最低保証賃料(賃料①)= A1 – B1
A1 = 発電量予測値(P90)に基づく総売電収入相当額(注2)
B1 = 計画経費・税額
(2) 実績連動賃料Ⅰ(賃料②)= A2 – B2 – 最低保証賃料(賃料①)
「実際の発電量に基づく総実績売電収入額>発電量予測値(P90)に基づく総売電収入相当額」である場合に発生し、負の値となる場合は0円とします。
A2 = 実際の発電量(本(2)においては発電量予測値(P50)(注3)を上限とします。)に基づく総実績売電収入額(注4)
B2 = 賃借人SPCにおける実際の必要経費及び税額
(3) 実績連動賃料Ⅱ(賃料③)=(A3 – A4)×70%
「実際の発電量に基づく総実績売電収入額>発電量予測値(P50)に基づく総売電収入相当額」である場合に発生します。また、0円未満は切り捨てとします。
(A3 – A4)×30%に相当する金額については、賃借人SPCが、オペレーター業務委託契約に基づき、オペレーターに対してオペレーター業務に対するインセンティブ報酬(変動報酬)として支払うことを予定しています。詳細については後記「4 手数料等及び税金 (3)管理報酬等 ⑤ 賃借人が保有資産の維持、管理、修繕等に関して外部業者に支払うことを見込んでいる報酬 (イ)オペレーターへの報酬」をご参照ください。
A3 = 実際の発電量に基づく総実績売電収入額
A4 = 発電量予測値(P50)に基づく総売電収入相当額(注5)
<実際の総売電収入に応じた各賃料の組み合わせ>
| 賃料の種類 (注6) | 内容 | 総実績売電収入額 | ||
| P90以下 | P90超P50以下 | P50超 | ||
| 最低保証賃料 (賃料①) | 実際の発電量にかかわらず、本投資法人が受領することができる賃料であり、総実際売電収入額が発電量予測値(P90)に基づく総売電収入相当額を下回る場合にも、保険の活用により支払が保証されます。 | ○ | ○ | ○ |
| 実績連動賃料Ⅰ (賃料②) | 実際の発電量がP90超の場合に、P90超P50以下の部分について、賃料①に追加して本投資法人が受領する賃料です。 | - | ○ | ○ |
| 実績連動賃料Ⅱ (賃料③) | 実際の発電量がP50超の場合に、P50超の部分について、賃料①及び賃料②に追加して本投資法人が受領する賃料です。P50超過分の総売電収入額のうち70%分が実績連動賃料Ⅱ(賃料③)として本投資法人に支払われ、残りの30%分についてはオペレーターに成功報酬として支払われます。 | - | - | ○ |
(注1)「発電量予測値(P90)」とは、超過確率P(パーセンタイル)90の数値(90%の確率で達成可能と見込まれる数値を意味します。)としてテクニカルレポート(各発電設備について、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)がまとめた年間時別日射量データベース等を基礎として公認会計士が設備価格を算出する際に用いる想定キャッシュフローの基となる発電量予測や修繕計画を専門業者が調査し、その結果を報告した書類(以下「テクニカルレポート」といいます。))の作成者その他の専門家によって算出された発電電力量の予測値をいいます。以下同じです。
(注2)「発電量予測値(P90)に基づく総売電収入相当額」とは、賃借人SPCが賃借するすべての再生可能エネルギー発電設備について、発電量予測値(P90)に基づき算出される売電収入額の総額をいいます。
(注3)「発電量予測値(P50)」とは、超過確率P(パーセンタイル)50の数値(50%の確率で達成可能と見込まれる数値を意味します。)としてテクニカルレポートの作成者その他の専門家によって算出された発電電力量の予測値をいいます。以下同じです。(注1)最低保証賃料(賃料①)、実績連動賃料Ⅰ(賃料②)及び実績連動賃料Ⅱ(賃料③)は、それぞれ、本投資法人の計算期間ごとに、本投資法人が保有するすべての再生可能エネルギー発電設備について算出したものの合計値とします。
(注4)「総実績売電収入額」とは、賃借人SPCが賃借するすべての再生可能エネルギー発電設備の実際の発電量に基づく売電収入額の総額をいいます。以下同じです。
(注5)「発電量予測値(P50)に基づく総売電収入相当額」とは、賃借人SPCが賃借するすべての再生可能エネルギー発電設備について、発電量予測値(P50)に基づき算出される売電収入額の総額をいいます。
(注6)最低保証賃料(賃料①)、実績連動賃料Ⅰ(賃料②)及び実績連動賃料Ⅱ(賃料③)は、それぞれ、本投資法人の計算期間ごとに、本投資法人が保有するすべての再生可能エネルギー発電設備について算出したものの合計値とします。
なお、賃借人SPCは、最低保証賃料の支払を確保するため、スポンサーの1社であるあいおいニッセイ同和損害保険株式会社との間で費用・利益保険契約(以下「費用・利益保険契約(日射量保険)」といいます。)を締結します。各計算期間において、賃借人SPCが得ることとなる実際の発電量に基づく総実績売電収入額が、当該計算期間における発電量予測値(P90)に基づく総売電収入相当額に不足するか否かを算定し、不足する額がある場合、当該保険契約に基づき、賃借人SPCは、計算期間ごとに当該不足額に相当する金額の保険金の支払を受けます。これは、本投資法人が 上場した2018年8月当時において、最低保証賃料の確保に当たり保険を導入した上場インフラファンド市場(わが国における再生可能エネルギー発電設備を主な運用対象とする投 資信託の受益証券又は投資法人の投資証券の取引市場をいいます。以下同じです。)初の事例です。また、太陽光発電設備について接続電気事業者から出力の制御が求められ、出力制御に係る出力制御補償金が接続電気事業者から賃借人SPCに支払われる場合、総実績売電収入額の計算に当たっては当該補償金の額を加算します。出力制御の概要は、後記「3 投資リスク (1)リスク要因 ⑤ 発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (ハ)出力制御を求められるリスク」をご参照ください。また、賃借人SPCが被保険者として受領する利益保険の保険金の金額も、総実績売電収入額の計算に当たって加算されます。
<費用・利益保険契約(日射量保険)の概要(2020年6月30日現在)>
| 保険契約者 | 東京インフラ電力合同会社 |
| 被保険者 | 東京インフラ電力合同会社 |
| 保険種目 | 費用・利益保険(日射量保険) |
| 保険期間 | 2020年1月1日~2020年6月30日とし、以降も6か月ごとの各期間を予定。 |
| 付保方針(更新方針) | 原則として更新します。 |
| 対象設備 | TI龍ヶ崎太陽光発電所、TI牛久太陽光発電所、TI鹿沼太陽光発電所、TI矢吹太陽光発電所、TI釧路太陽光発電所 |
| 保険金を支払う事由 | 日照不足その他これに付随する事由により、別途費用・利益保険契約(日射量保険)に規定する判定期間(2020年1月1日から2020年6月30日までの期間とし、以降は6か月ごとの各期間を予定。)中の実際の売電売上高をすべての対象設備について合計した額が、規定値(発電量予測値(P90)に基づく総売電収入相当額)を下回ること。 |
<保険付保等による太陽光発電事業リスクへの対応について>本投資法人は、上記費用・利益保険(日射量保険)による最低保証賃料の支払確保のほか、太陽光発電事業における各リスクについて、下記の表に記載のとおり、保険の付保や預金の積立による回避策を講じています。なお、出力制御にかかるリスクについては、地域の実情に応じて個別物件ごとに付保を検討します。
| 太陽光発電事業遂行におけるリスク項目 | 対象の保険とその対応 | 説 明 |
| ① 火災・風水害・雹等による損傷 | 企業財産包括保険(財物リスク)の保険事故対象であり当該保険付保にて対応します。 | 当該保険にて損傷を修繕します。 |
| ② 機械的事故・その他不測かつ突発的事故による損傷 | 企業財産包括保険(財物リスク)の保険事故対象であり当該保険付保にて対応します。 | 当該保険にて損傷を修繕します。 |
| ③ 地震・津波等による損傷 | ポートフォリオ全体に係るPML値を基準に、災害による影響と損害保険料等を考慮して地震保険の付保の判断を行います。なお、個別物件のPML値が15%を超える場合には、個別に地震保険の付保を検討します。また、「地震リスク分析報告」の「475年に1度の地震発生時」における「被害想定額」相当の金銭を運用開始日から投資法人名義の預金口座に積立します。 | 地震・津波等にて損害が生じた場合は、当該地震保険(地震保険を付保した場合に限る。)及び当該積立金にて損傷を修繕します。 |
| ④ 前記①~③に伴う売上機会損失 | 企業財産包括保険(利益リスク)の保険事故対象であり当該保険付保にて対応します。 | 当該保険にて売上減少額が補てんされます。 |
| ⑤ 日照不足による売電売上機会損失 | 費用・利益保険(日射量保険)の保険事故対象であり当該保険付保にて対応します。 | 発電量予測(P90)に基づき計算される売電収入相当額を下回った場合、その下回った額が補てんされます。詳細については、前記<実際の発電量に応じた各賃料の組み合わせ>のとおりです。 |
| ⑥ 電力会社からの出力制御による機会損失 | 保有資産である再生可能エネルギー発電設備関連資産に係る再生可能エネルギー発電設備に適用される出力制御ルールはすべて30日ルールで、企業財産包括保険(出力制御補償特約)の保険事故対象であり当該保険付保にて対応します。 企業財産包括保険(出力制御補償特約)の保険事故対象となります。付保の要否については個別物件ごとの出力制御の可能性や契約条件、保険料水準を総合的に勘案して対応方針を決定します。 | 当該保険にて売上減少額が補てんされます。30日を超える出力制御には電力会社からの補償金にて補てんされます。 付保を行った場合、当該保険にて売上減少額が補てんされます(一定の免責期間があります)。出力制御の上限を超える出力制御については電力会社からの補償金にて補てんされます。 |
| ⑦ 事業遂行中の第三者への賠償責任 | 施設所有(管理)者賠償責任保険の保険事故対象であり当該保険付保にて対応します。 | 当該保険にて賠償額を負担します。 |
(ハ)再生可能エネルギー発電設備等に関する知見を有するメインスポンサー、スポンサー及びサポート会社によるサポートの活用
本投資法人又は本資産運用会社では、再生可能エネルギー発電事業に関連するノウハウ及び実績を有する企業と資本・業務提携あるいは協力関係にあり、基本理念の実現に向けこれらの企業からのサポートを活用し、良質かつ安定的な投資主価値の最大化を図る方針です。
a. メインスポンサー、スポンサー及びサポート会社の定義
| 区分 | 定義 |
| メインスポンサー | 東京インフラホールディングス株式会社のすべての株式を保有しており、本資産運用会社の親会社に該当するアドバンテックをいいます。 |
| スポンサー | 本資産運用会社の筆頭株主であり、かつ親会社である東京インフラホールディングス株式会社、並びに本資産運用会社の株主であるあいおいニッセイ同和損害保険株式会社及びNECネッツエスアイ株式会社をいいます。 |
| サポート会社 | 本資産運用会社の株主ではないものの、本資産運用会社とパイプライン・サポート契約等の重要な契約を締結することで、本資産運用会社及び本投資法人による運用資産の取得に情報提供等協力する者をいい、具体的にはMULエナジーインベストメント株式会社及びJFEテクノス株式会社をいいます。 |
b. 提携企業別の提携内容一覧
| 区分 | 企業 | 提携等の内容 | ||||||
| 優 先 的 売 買 交 渉 権 | 売 却 情 報 の 提 供 | 発 電 事 業 の | ウ ェ ア ハ ウ ジ ン グ | 業 務 支 援 | ノ ウ ハ ウ の 提 供 | 人 材 の 派 遣 | ||
| メインスポンサー | 株式会社アドバンテック | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| スポンサー | 東京インフラホールディングス株式会社 | ○ | ○ | |||||
| あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 | ○ | ○ | ||||||
| NECネッツエスアイ株式会社 | ○ | ○ | ||||||
| サポート会社 | MULエナジーインベストメント株式会社 | ○ | ||||||
| JFEテクノス株式会社 | ○ | |||||||
<豊富な実績、多様なノウハウを有するメインスポンサー、スポンサー及びサポート会社によるサポート体制>

c. メインスポンサー及びスポンサーのノウハウ活用による収益性の維持・向上
本投資法人は、メインスポンサーであるアドバンテックとスポンサーサポート契約を締結し、運用資産の取得及び運営管理に関する協力関係を有しています。
アドバンテックは、メーカーとしての高い技術志向に基づき、再生可能エネルギー発電設備に関する事前調査、設計から建設、調達、完成後の管理・運営までを手掛け、ワンストップ型のサービスラインナップを有するなど、太陽光発電業界における独自性を有しており、2020年7月31日現在、パネル出力が1,000kW以上の物件(注)については全国で18物件及び海外1物件、パネル出力が1,000kW未満の物件についても多数の発電所の開発・運営の実績(一部開発中のものを含みます。)があります。本投資法人は、それらの経験や知見に基づきアドバンテックが蓄積した設備管理及び技術者の高いノウハウを活用し、発電設備の能力向上と運転効率の向上を図るとともに、スキーム全体の安定性を高め、事業全体の収益性を維持・向上させる方針です。
また、本資産運用会社は、スポンサーである東京インフラホールディングス株式会社、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社及びNECネッツエスアイ株式会社とそれぞれ経営サポート契約、リスクアドバイザリーサポート契約及び技術アドバイザリーサポート契約を締結し、本資産運用会社の業務運営、再生可能エネルギー発電設備に係るリスク管理及び技術面に関する助言等のサポートを受けています。
(注)保有資産及び本投資法人が2020年9月2日付で取得した前記「1 投資法人の概況 (1)主要な経営指標等の推移 ② 事業の概要 (ハ)決算後に生じた重要な事実 c 資産の取得」に記載の信託受益権に係る太陽光発電設備を除きます。
<アドバンテックの強み>

<各スポンサーのサポート契約の具体的な内容>ⅰ アドバンテック
| スポンサー保有情報の優先的提供及び優先的売買交渉権の付与 | メインスポンサーであるアドバンテックは、メインスポンサー自ら又は自らが出資し若しくはメインスポンサーの子会社若しくは関連会社(ただし、本資産運用会社は除きます。)がアセットマネジメント業務等(再生可能エネルギー発電設備等に係るオペレーターとしての業務を含みますが、これに限られません。)を受託している特別目的会社(以下「グループSPC」といいます。)が保有する再生可能エネルギー発電設備関連資産のうち本投資法人の投資基準(運用ガイドライン(本資産運用会社が、資産運用委託契約の規定に従い本投資法人の運用資産に係る運用の方針について制定した社内規程をいいます。以下「運用ガイドライン」といいます。なお、運用ガイドラインは、本資産運用会社の判断により、規約に定める本投資法人の資産運用の基本方針の最適な実現を目指し、かつ今後の諸要因の動向、変化等を勘案し、これに機動的に対応するため、規約及び資産運用委託契約に定める範囲内において、変更されることがあります。)に定める投資基準をいいます。)に適合すると合理的に想定されるもの(以下「適格再生可能エネルギー発電設備関連資産」といいます。)を売却しようとする場合、スポンサーサポート契約所定の除外事由がある場合を除き、本投資法人及び本資産運用会社に対し、第三者に先立ち当該適格再生可能エネルギー発電設備関連資産に関する情報を優先的に提供し、また、第三者に優先して売買交渉する権利を付与します。 |
| 第三者保有情報の提供 | メインスポンサーは、メインスポンサー以外の第三者が予定する適格再生可能エネルギー発電設備関連資産の売却に係る情報を取得した場合には、スポンサーサポート契約所定の除外事由がある場合を除き、本投資法人及び本資産運用会社に対し、第三者に先立ち当該適格再生可能エネルギー発電設備関連資産に関する情報を優先的に提供するものとします。 |
| ウェアハウジング機能の提供 | 本投資法人及び本資産運用会社は、将来における本投資法人による適格再生可能エネルギー発電設備関連資産(ただし、再生可能エネルギー発電設備等に限ります。以下本欄において同様です。)の取得を目的として、保有時期及び保有価格又は取得価格の決定方法等を提示した上で、第三者が保有又は運用している適格再生可能エネルギー発電設備関連資産の取得及び一時的な保有(ウェアハウジング)をメインスポンサー又はグループSPCに依頼することができます。 |
| 業務支援 | メインスポンサーは、随時、以下の業務に関して本投資法人から受託します。 ・再生可能エネルギー発電設備関連資産のデュー・ディリジェンスを含む、本投資法人による再生可能エネルギー発電設備関連資産の取得に関する補助業務及び助言業務 ・本投資法人が既に保有し、又は取得を検討している再生可能エネルギー発電設備関連資産の管理、運営、増設等に係る補助業務及び助言業務 ・再生可能エネルギー発電設備関連資産に関する情報の収集及び分析その他本資産運用会社が依頼する業務 |
| ノウハウの提供及び人材の派遣 | メインスポンサーは、本資産運用会社に対し、再生可能エネルギー発電設備等の運営手法に係る情報や、資産運用業務の遂行に必要な再生可能エネルギー発電設備関連資産(ただし、再生可能エネルギー発電設備等に限ります。以下本欄において同様です。)の運営管理の知識及びノウハウ等を提供します。また、メインスポンサーは、本資産運用会社が当該知識及びノウハウ等を可能な限り活用することを目的として、本資産運用会社において必要とされる人材の確保に合理的な範囲で協力します。 |
| その他の支援 | ・再生可能エネルギー発電設備関連資産の売買・開発に関するマーケット情報、本投資法人の投資対象に関連する諸制度(固定価格買取制度等)の動向に係る情報等の提供 ・メインスポンサーの保有する商標の使用許諾 ・スポンサーサポート契約所定の業務に関連する業務又はその他の必要な支援 |
ⅱ 東京インフラホールディングス株式会社
| 業務支援・ノウハウ提供 | 本投資法人が保有する又は取得予定の再生可能エネルギー発電設備に関して、本資産運用会社の求めに応じ、以下の経営サポートを行います。 ・本資産運用会社の業務運営に関する助言 ・本資産運用会社の経営管理面及びシステム面の各種支援 ・本資産運用会社の経営に関わる中核的な人材(取締役、監査役、幹部従業員、顧問等)の推薦 ・本資産運用会社の財務構造に関する助言 ・その他、上記の各業務に付随するすべての業務支援 |
ⅲ あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
| 業務支援・ノウハウ提供 | 本投資法人が保有する又は取得予定の再生可能エネルギー発電設備に関して、自然災害等による損害や法令上負担する賠償責任その他のリスクについて、本投資法人又は本資産運用会社の求めに応じてアドバイスを行います。 |
ⅳ NECネッツエスアイ株式会社
| 業務支援・ノウハウ提供 | 本投資法人が保有する又は取得予定の再生可能エネルギー発電設備に関して、設備・技術面について、本投資法人又は本資産運用会社の求めに応じて、アドバイスを行います。 |
d. サポート会社のパイプライン活用による優良資産への分散投資
本資産運用会社は、再生可能エネルギー発電設備等を建設、運営又は所有しているMULエナジーインベストメント株式会社及びJFEテクノス株式会社とパイプライン・サポート契約を締結しており、当該契約に基づき、これらのサポート会社が所有・投資・関与する物件に関して、売却情報の提供を受け、あるいは取得に係る協議を行うことができます。
本投資法人は、これらのサポート会社との協力関係を活用し、品質の良い太陽光パネルが用いられたものや技術力を有する工事請負業者の設計・建設によるものなど、国内の優良資産を取得することにより、適切な分散ポートフォリオを構築する方針です。
サポート会社又はその情報提供に係る事業資産の保有者の多くにおいても、保有事業資産の本投資法人への売却により回収した投下資本を新たな事業へ投下することを期待でき、また場合によっては関与物件を本投資法人へ売却することで、売却後も継続的に当該物件に関する管理運営事業を本投資法人より受託することを期待できるため、本投資法人への物件拠出・物件情報提供の動機付けになるものと考えられます。また、回収された資本による事業資産取得先の新たな事業も、本投資法人のパイプラインになり得るという好循環を期待できます。
<パイプライン・サポート契約の具体的な内容>ⅰ MULエナジーインベストメント株式会社
| サポート会社保有情報の優先的提供 | サポート会社であるMULエナジーインベストメント株式会社は、同社保有の再生可能エネルギー発電設備等(開発中であるか否かを問わず、かつ、その所在する土地の所有権及び地上権その他の利用権並びにこれらを裏付資産とする信託受益権、匿名組合出資等の本投資法人が取得可能な資産を含みます。)を売却しようとする場合、パイプライン・サポート契約所定の除外事由がある場合を除き、本資産運用会社に対し、当該再生可能エネルギー発電設備等に関する情報を提供します。 |
| 第三者保有情報の提供 | 同社は、同社以外の者が保有する再生可能エネルギー発電設備の売却、出資又は投資の情報を取得した場合、パイプライン・サポート契約所定の除外事由がある場合を除き、本資産運用会社に対し、当該再生可能エネルギー発電設備に関する情報を提供します。 |
ⅱ JFEテクノス株式会社
| サポート会社保有情報の優先的提供 | サポート会社であるJFEテクノス株式会社は、同社保有の再生可能エネルギー発電設備等(開発中であるか否かを問わず、かつ、その所在する土地の所有権及び地上権その他の利用権並びにこれらを裏付資産とする信託受益権、匿名組合出資等の本投資法人が取得可能な資産を含みます。)を売却しようとする場合、パイプライン・サポート契約所定の除外事由がある場合を除き、本資産運用会社に対し、当該再生可能エネルギー発電設備関連資産に関する情報を提供します。 |
| 第三者保有情報の提供 | 同社は、同社以外の者が保有する再生可能エネルギー発電設備の売却、出資又は投資の情報を取得した場合、パイプライン・サポート契約所定の除外事由がある場合を除き、本資産運用会社に対し、当該再生可能エネルギー発電設備に関する情報を提供します。 |
(ニ)財務戦略
本投資法人は、安定した収益の確保と着実な運用資産の成長のために、以下に掲げる方針に従い、計画的かつ機動的な財務戦略を立案・実行します。また、本資産運用会社は再生可能エネルギー発電事業、金融機関等において豊富な業務経験を有する役職員を中心に構成されており、その豊富な業務経験や知見を財務戦略の立案・実行に活かします。
a. デット戦略
本投資法人は、主に再生可能エネルギー発電設備等の購入については、再生可能エネルギー発電設備の直接の取得、又は購入対象とする再生可能エネルギー発電設備を信託財産とする信託受益権(当該信託受益権には信託財産である再生可能エネルギー発電設備の購入に際して金融機関からの借入れを行う信託に係る信託受益権を含みます。)の取得をする方針であり、資産購入のための資金調達に関しては、投資口の追加発行により行うほか、必要に応じて金融機関からの借入れや融資枠(コミットメントライン若しくは当座貸越枠)からの借入れ又は投資法人債の発行(以下「借入れ等」といいます。)を行う方針です。
本資産運用会社は、融資業務、投資運用業務、プロジェクトファイナンス業務、金融市場業務等に精通した金融機関出身者を中心とした役職員で構成されており、本投資法人の資産取得に際しては、その経験に基づく知見を活用して、投資スキームの検討・組成・資金調達等を行う方針です。
本投資法人のデット戦略として、LTV(有利子負債比率)を用いますが、LTVは換価処分が投資回収の主な選択肢の1つとなる不動産投資において一般的に利用される指標であり、再生可能エネルギーの固定価格買取制度に基づく安定的キャッシュフローに裏付けられる再生可能エネルギー発電設備等にこれを援用することを考慮し、本投資法人においては原則として60%以下を目安として管理を行います。なお、LTVとは、Loan To Valueの頭文字からLTVといわれ、総資産額に占める有利子負債の割合を指します。ただし、新たな再生可能エネルギー発電設備関連資産の取得等に伴い、一時的に60%を超えることがあります。
なお、本投資法人が金融機関からの借入れを行う信託に係る信託受益権を取得する場合のデット方針については、後記「⑨ 財務方針 (ロ)デット方針」をご参照ください。
(ホ)投資主利益を重視した運用体制
本投資法人は、投資主と本資産運用会社・メインスポンサーとの利益相反によって投資主利益が損なわれる事態を回避するための仕組みとして、投資主利益を重視した運用体制を構築しています。
a. 透明性の確保された意思決定手続
本資産運用会社の意思決定プロセスにおいて、利害関係人等からの資産取得等については、コンプライアンス委員会及び投資委員会における外部委員及びコンプライアンス・オフィサーの賛成並びに投資法人役員会の承認を要することとするなど、透明性の確保された意思決定手続を採用しています。意思決定手続の詳細については、前記「1 投資法人の概況 (4)投資法人の機構 ③ 投資運用の意思決定機構 (ホ)利害関係人等との取引に関する事項 <利害関係人等との取引に関する意思決定フロー>」をご参照ください。
b. 投資主利益と連動した運用報酬
本資産運用会社に対する報酬体系において、運用資産残高及び運用実績等に連動する報酬を導入しています。かかる運用報酬の体系の詳細については、後記「4 手数料等及び税金 (3)管理報酬等 ② 本資産運用会社への資産運用報酬(規約第40条及び別紙「資産運用会社に対する資産運用報酬」)」をご参照ください。
c. メインスポンサーによる本投資口の保有(セイムボート出資)
本投資法人のメインスポンサーであるアドバンテックは、投資主との損益の共有を目的として、本投資法人の投資口(以下「本投資口」といいます。)を保有する方針です(セイムボート出資)。
⑤ 本投資法人の成長戦略
(イ)外部成長戦略
本投資法人は、規模のメリットによる運用管理コストの低減、運用資産の分散等ポートフォリオ効果による収益変動リスクの低減等を図るため、外部成長を推進します。そのため、本投資法人は、メインスポンサーであるアドバンテックの豊富なスポンサーパイプラインを最大限活用した外部成長の実現を目指します。加えて、サポート会社及び本資産運用会社を含む多様な物件情報ルートを活用して物件情報を収集し、積極的かつ選別的に資産取得を行います。
前記「④ 本投資法人の基本方針 (ハ)再生可能エネルギー発電設備等に関する知見を有するメインスポンサー、スポンサー及びサポート会社によるサポートの活用」に記載のとおり、本投資法人は、スポンサーサポート契約や、パイプライン・サポート契約の締結等を通じて、アドバンテックを始めとする再生可能エネルギー発電事業に関連するノウハウ及び実績並びに情報を有する複数の企業と資本・業務提携関係あるいは協力関係にあります。本投資法人は、これらの企業のサポートを活用して、外部成長及び分散の効いたポートフォリオを構築することで、良質かつ安定的な投資主価値の最大化を図る方針です。
また、本資産運用会社は、再生可能エネルギー発電事業、金融機関等において豊富な業務経験を有する役職員を中心に構成されており、そのネットワークを活用して、メインスポンサーであるアドバンテック及びサポート会社以外からの取得機会の獲得も図ります。
本投資法人が優先交渉権を有する、アドバンテックが2020年6月30日現在、開発、運営又は運営受託している再生可能エネルギー発電設備の主なものは下記のとおりです。
<1,000kW以上の発電力を有する物件一覧
(保有資産である信託受益権に係る信託財産及び本投資法人が2020年9月2日付で取得した前記「1 投資法人の概況 (1)主要な経営指標等の推移 ② 事業の概要 (ハ)決算後に生じた重要な事実 c 資産の取得」に記載の信託受益権に係る太陽光発電設備を除く。)>
| No. | 所在地 | パネル出力 (kW)(注3) | 運転開始年月 | 売電単価(円/kWh、税抜) | |
| 運営中 | 1 | 鳥取県米子市 | 1,764 | 2013年6月 | 40 |
| 2 | 徳島県美馬市 | 1,470 | 2014年6月 | 36 | |
| 3 | 福島県南相馬市 | 1,164 | 2015年3月 | 36 | |
| 4 | 茨城県鉾田市 | 2,399 | 2015年3月 | 40 | |
| 5 | 福島県相馬市 | 2,446 | 2015年11月 | 36 | |
| 6 | 福島県相馬市 | 2,446 | 2015年11月 | 36 | |
| 7 | 福島県相馬市 | 1,528 | 2016年3月 | 36 | |
| 8 | 福島県相馬市 | 2,446 | 2016年3月 | 36 | |
| 9 | 愛媛県北宇和郡 | 2,374 | 2016年3月 | 36 | |
| 10 | 北海道室蘭市 | 2,038 | 2016年4月 | 36 | |
| 11 | 北海道川上郡 | 1,262 | 2017年3月 | 40 | |
| 12 | 岡山県赤磐市 | 2,446 | 2017年3月 | 36 | |
| 13 | 岡山県岡山市 | 2,116 | 2017年11月 | 36 | |
| 14 | 北海道上川郡 | 2,371 | 2017年12月 | 40 | |
| 15 | 北海道阿寒郡 | 6,026 | 2018年3月 | 36 | |
| 16 | 北海道根室市 | 1,694 | 2019年2月 | 21 | |
| 17 | 福島県南相馬市 | 31,839 | 2020年5月 | 36 | |
| 開発中 | 18 | 高知県四万十市 | 36,000 | 2021年6月(予定) | 36 |
(注1)本書の日付現在、上記各物件を本投資法人が取得する予定はありません。また、将来においても本投資法人が上記各物件を取得する保証はありません。なお、上記各物件が本投資法人の定める投資基準を満たさない場合、本投資法人は当該物件を取得しませんが、当該投資基準の充足の有無にかかわらず、本投資法人が上記各物件を取得する保証はありません。
(注2)上記の各物件のうち未稼働のものに係るパネル出力及び運転開始年月については、あくまで本書の日付現在の計画上の数値であり、上記の運転開始予定年月に運転開始されず、また、上記のパネル出力による運転が困難となる可能性があります。
(注3)「パネル出力」とは、太陽光パネルの公称最大出力の合計値を指します。「公称最大出力」は、JIS C 8990で規定するAM1.5、放射照度1,000W/m2、モジュール温度25℃の条件下で計測される太陽光パネル1枚あたりの電力の大きさを示す数値をいいます。
(ロ)ポートフォリオ運営戦略
a. 賃貸条件に係る方針
本投資法人が保有する再生可能エネルギー発電設備関連資産に係る再生可能エネルギー発電設備等の賃貸条件は、基本的に最低保証賃料と実績連動賃料を組み合わせた体系とし、一定の安定収益を確保しつつ、収益向上時の利益の享受も図ります。なお、賃貸スキームの概要については、前記「④ 本投資法人の基本方針 (ロ)本投資法人の仕組み c. 収益安定化を企図した賃貸スキーム」をご参照ください。
b. 適切な保守メンテナンスと計画的修繕の遂行、本資産運用会社のノウハウの活用による収益性の維持向上
本投資法人は、高性能な発電設備を用い、かつ豊富な施工実績及び高い信用力を有するEPC業者により信頼性の高い建設工事がなされている各種再生可能エネルギー発電設備に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産へ厳選投資することに加え、本資産運用会社の指図の下、自ら又は信託受託者若しくは賃借人をして、原則として、太陽光発電設備をはじめとする再生可能エネルギー発電設備のO&M業務に係る優れたスキルと技術を有する専門業者を選定し、適切な保守・メンテナンス等を行わせることにより、中長期的な視点から運用資産の収益の維持向上を図ります。具体的には、本投資法人は、かかるO&M業務に係る優れたスキルと技術を有する企業に対して当該業務を委託し、当該発電設備に係る適切な管理等を行わせることにより、その技術及び知見を最大限活用し、発電設備の能力向上と運転効率の向上による売電収入の最大化と、事故対応その他スキーム全体の安定性向上による経費支出の抑制を図ります。本投資法人は、中長期的な運用資産のキャッシュフロー及び収益の維持拡大を図ることを目的として、本資産運用会社の指図の下、オペレーター及びO&M業者と協議の上で、かつ減価償却費も併せて勘案しつつ、運用資産の状況及び特性等を考慮した長期修繕計画を個別物件ごとに適切に策定し、原則として、これを実施することによって適切な修繕及び資本的支出を行うこととし、収益性の維持向上を図ります。
本投資法人は、本資産運用会社の太陽光発電設備の運用に係るノウハウ(設備設置の効率性、メンテナンスサイクル、緊急事態の対応、保険付保基準の知見等)を活用し、再生可能エネルギー発電設備の性能を適切に維持することで、収益性の維持向上を図ります。
このように中長期的な計画的修繕の遂行、本資産運用会社のノウハウの活用により運用資産の収益の維持向上を通じて投資主価値を高めることで、投資家の支持を獲得し、より競争的な条件で資産の取得が可能になると考えます。結果として、サポート会社等から資産の拠出を受けやすくなると考えています。
c. 本資産運用会社のノウハウの活用
本資産運用会社は、太陽光発電設備をはじめとする再生可能エネルギー発電設備に係る設計、設置、運用、管理等の各業務に関する豊富な経験と実績を持つ人材及び金融業界に長年携わってきた人材を中心に構成されており、当該発電設備への投資に関する高い専門性や豊富な経験、人的ネットワークを有しています。本投資法人は、本資産運用会社が有するこれらの投資判断に係るノウハウ(設備設置の効率性、設備のメンテナンスサイクルに係る知見、イレギュラーな事象の発生時の対応に係る知見、保険付保基準の知見等)を活用し、再生可能エネルギー発電設備等の品質を維持することにより、収益性の維持向上を図ります。
⑥ ポートフォリオ構築方針
(イ)ポートフォリオ構築方針の基本的考え方
前記「④ 本投資法人の基本方針 (イ)投資対象:再生可能エネルギー発電設備関連資産への重点投資」のとおり、本投資法人は、固定価格買取制度が適用され、かつ、既に稼働している再生可能エネルギー発電設備関連資産に重点投資します。また、資産の取得後は、原則として、中長期的な保有を前提とした運用を行うこととします。
本投資法人が投資対象とする再生可能エネルギー発電設備関連資産に係る再生可能エネルギー発電設備等の種別としては、太陽光発電のみならず、風力発電、バイオマス発電、水力発電、地熱発電(バイナリー発電を含みます。)も含みますが、我が国の目指すエネルギーミックス及び固定価格買取制度の随時の見直し等を考慮してポートフォリオを構築することで、長期安定的なキャッシュフロー及び収益の実現と、それによる良質かつ安定的な投資主価値の向上を目指します。
ただし、当面は、収益の安定性や稼働済資産の市場規模等を踏まえ、太陽光発電設備等(太陽光発電設備に加え、太陽光発電設備を設置、保守、運用するために必要な不動産、不動産の賃借権(転借権を含みます。)又は地上権を総称していいます。以下同じです。)に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産への投資割合を80%以上、それ以外の再生可能エネルギー(風力発電、バイオマス発電、水力発電、地熱発電)に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産(以下「その他再生可能エネルギー発電設備関連資産」といいます。)への投資割合を20%以下とします(比率は、いずれも取得価格ベースとします。)。
将来的には政府の掲げるエネルギー構成比や固定価格買取制度の見直し等を踏まえ、収益性、ポートフォリオのバランス等を考慮の上、その他再生可能エネルギー発電設備関連資産の比率を見直し、より安定性及び成長性を追求することが可能なポートフォリオとすることを検討します。
なお、未稼働の再生可能エネルギー発電設備等に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産は、原則として投資対象に含めないこととします。ただし、未稼働の再生可能エネルギー発電設備等に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産であっても、稼働後の売電収入の確保が十分に見込まれ、取得後の収益の安定性が見込める場合には、再生可能エネルギー発電設備等の完工・引渡し等のリスクを低減させるための措置を施した上で、東京証券取引所の有価証券上場規程その他関連諸法令及び諸規則に従い認められる限度で、投資を行うことができるものとします。
(ロ)立地地域
主に、日本全国に立地する再生可能エネルギー発電設備等に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産に投資することとし、日照量その他の収益に影響を与えうる地域要因を十分に勘案し、具体的な投資対象エリアを選定します。その投資比率は、特に定めないものとします。
なお、中長期的な観点と、より高い収益性及び成長機会の獲得と分散投資の観点から、然るべき運用体制の整備を行う前提で、海外も付随的な投資対象エリアとします。その投資比率は、原則として、ポートフォリオ全体の5%以下とします。
(ハ)投資基準
a. 固定価格買取制度の適用等
投資対象となる再生可能エネルギー発電設備等は、再エネ特措法に基づく固定価格買取制度の対象であるか、又はプロジェクト固有の要素により長期安定収益確保が見込まれるものであることを要することとします。
固定価格買取制度の対象となる再生可能エネルギー発電設備等については、同制度における調達価格及び残存する調達期間、出力制御ルールその他の固定価格買取制度の適用条件等を十分に斟酌し、長期安定収益確保が見込まれることを条件とします。
b. 発電出力
原則として、太陽光発電設備の発電出力は1.0MW以上、バイオマス発電設備の発電出力は0.5MW以上、風力発電設備の発電出力は1.0MW以上とします。発電出力がこれらの数値未満の発電設備であっても、収益性、オペレーター及び地域性等を勘案の上、厳選して取得を行うことができることとします。
c. 環境条件
投資対象となる再生可能エネルギー発電設備等の選定に際しては、その所在地における日照量、気候その他の当該設備等に関する適切な考慮要素となる環境条件を十分に考慮した上で、客観的調査データに基づく分析と将来にわたるキャッシュフローの想定を行い、長期安定収益確保が見込まれることを条件とします。
d. 接続電気事業者との系統連系その他の立地条件
投資対象となる再生可能エネルギー発電設備等の選定に際しては、接続電気事業者との系統連系の容易性、特定契約及び接続契約の条件並びに当該設備等に係る敷地等の面積、用途地域、利用権の種別、利用条件等十分に考慮して、長期安定収益確保が見込まれることを条件とします。
e. 太陽光パネル等基幹発電機器の製造業者、性能その他技術的要件
太陽光発電設備のうち、太陽光パネルの供給者に関しては、原則として、本資産運用会社の採用基準(日本及び海外での販売実績が相応にあること、製品保証が10年以上・リニア保証が25年以上であること、債務超過ではなく長期に渡り安定した財務状況が見込まれること)に合致しており、かつ、技術レポート上の問題がない仕様の太陽光パネルを製造する企業を選定します。また、太陽光発電設備のうち、パワーコンディショナーの供給者に関しては、本資産運用会社の採用基準(日本及び海外での販売実績が相応にあること、製品保証が1年以上であること、債務超過ではなく長期に渡り安定した財務状況が見込まれること)に合致する企業を選定します。
太陽光発電設備以外の再生可能エネルギー発電設備については、原則として、本資産運用会社の評価基準(信用力に関する評価基準を含みますが、これに限られません。)に適合する企業が製造した発電関連機器を使用することを条件とします。
f. 過去における発電実績
投資対象となる再生可能エネルギー発電設備等の過去の収益データその他の実績値を踏まえ、将来にわたるキャッシュフローが長期かつ安定的に確保できると判断されることを条件とします。なお、前記「(イ)ポートフォリオ構築方針の基本的考え方」のとおり、未稼働の再生可能エネルギー発電設備等に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産は、原則として投資対象に含めないこととします。ただし、未稼働の再生可能エネルギー発電設備等に係る再生可能エネルギー発電設備関連資産であっても、稼働後の売電収入の確保が十分に見込まれ、取得後の収益の安定性が見込める場合には、再生可能エネルギー発電設備等の完工・引渡し等のリスクを低減させるための措置を施した上で、東京証券取引所の有価証券上場規程その他関連諸法令及び諸規則に従い認められる限度で、投資を行うことができるものとします。
g. 発電設備の設置、保守、運用に係る関係者の状況
投資対象となる再生可能エネルギー発電設備等については、豊富な施工実績及び高い信用力を有するEPC業者により信頼性の高い建設工事がなされていることを条件とします。
また、O&M業者その他の関係者における該当業務の過去実績及び信用力等も十分に考慮し、適切な管理体制、実績及び業務遂行能力が認められることを条件とします。
なお、本投資法人は、原則として、本資産運用会社の以下の採用基準に合致し、現地実査による施工状況の確認によっても、技術レポートにおいても問題がないとされる仕様のEPC工事を行う企業を選定します。
<採用基準>ⅰ 取得資産に係る太陽光発電所と同等レベルの規模の施工実績が10件以上あること
ⅱ 規格、性能保証を含む瑕疵担保期間が1年以上あること
ⅲ 債務超過ではなく長期に渡り安定した財務状況が見込まれること
h. 保険・保証等の条件・付保状況
再生可能エネルギー発電事業から発生するキャッシュフロー及び収益を不測の事態によって断絶させないため、原則として、適切な保険契約又は保証等により保全がなされていることを条件とします。
ⅰ. 再生可能エネルギー発電設備等を信託財産とする信託受益権等及び再生可能エネルギー発電設備等対応証券への投資
再生可能エネルギー発電設備等を信託財産とする信託受益権その他再生可能エネルギー発電設備等のうち、後記「2 投資方針 (2)投資対象 ① 投資対象とする資産の種類 (イ)再生可能エネルギー発電設備等」のe.ないしi.に記載されるもの及び再生可能エネルギー発電設備等対応証券については、以下のいずれも満足することを条件に取得を検討し投資を行うことができるものとします。
ⅰ 当該証券の収益の安定が十分に見込めること
ⅱ 当該証券の投資対象である再生可能エネルギー発電設備等が本投資法人の投資方針及び投資基準に合致すると考えられること
(ニ)デュー・ディリジェンス方針
再生可能エネルギー発電設備関連資産を取得するに当たり、経済的調査、物理的調査及び法的調査を十分実施し、収益の安定性及び成長性等を阻害する要因の有無等の把握及びそれらの評価を中心とした当該再生可能エネルギー発電設備関連資産の投資対象としての妥当性について検討します。
上記調査においては、法令及び社内規程に従い、公正かつ調査能力と経験があると認められる第三者専門機関から、バリュエーションレポート(投信法等の諸法令、投信協会の定める諸規則並びに本投資法人の規約に定める資産評価の方法及び基準に基づき、再生可能エネルギー発電設備の価格等の調査をし、その結果の報告を行う書類をいいます。以下同じです。)、不動産鑑定評価書、テクニカルレポートを取得するほか、必要に応じて本資産運用会社による調査を行い、これらの内容についても検討します。
| 項目 | 内容 | |
| 経済的調査 | 取得価格に係る調査 | ・ 不動産鑑定評価書及びバリュエーションレポートの適格性・妥当性の検証 ・ 本資産運用会社によるバリュエーションと不動産鑑定評価書及びバリュエーションレポートとの比較検証 |
| オペレーターに係る調査 | ・ オペレーターの信用状況(業種、業容、業歴、決算内容、財務状況、債務履行状況、株主及び役職員の構成等) ・ オペレーターの業務遂行能力(再生可能エネルギー発電設備の管理運営に係る業務の従事者の状況、同設備の管理運営に係るノウハウ、過去の実績等) ・ オペレーターの法令遵守状況(再生可能エネルギー発電事業に必要な許認可その他の法令上の必要な手続の取得・履践状況、関連する法規制の遵守状況その他のコンプライアンス体制等) ・ オペレーターが反社会的勢力に該当しないこと ・ オペレーターとスキーム当事者、敷地等の権利者、周辺住民その他の関係者との紛争の有無及び可能性等 | |
| 市場調査 | ・ 物件所在地における日照量、気候その他の気象条件 ・ 物件所在地の周辺地域における開発計画等の見込み ・ 物件所在地の周辺地域における再生可能エネルギー発電事業の実施状況 ・ 物件の処分(売却)の可能性 | |
| 収入関係 | ・ 接続電気事業者との間の系統連系の容易性、特定契約及び接続契約の経済条件 ・ 過去の売電収入の推移と将来見通し ・ 出力制御の適用ルール及び過去の適用状況 ・ 調達価格の変動可能性 ・ 国又は地方公共団体等からの補助金又は助成金等の見込み | |
| 費用関係 | ・ 再生可能エネルギー発電設備の敷地等に係る利用契約(賃貸借契約、地上権設定契約等)の地代、費用負担等の条件 ・ テクニカルレポートにおける長期修繕計画等の検証 ・ 過去の修繕保守費用の推移と将来見通し ・ 製造業者による保証及びアフターサービスの内容及び承継の可否 ・ 公租公課、O&M業者等の業務委託先に対する報酬その他の各種費用の水準 ・ 積立ての状況と積立金額の妥当性 | |
| 物理的調査 | 物件の基礎情報 | ・ 物件に関して取得した基礎資料(再生可能エネルギー発電設備等に関する引渡書類を含みます。)の内容精査 ・ テクニカルレポートの確認 ・ 現地調査 |
| 発電設備及びその仕様 | ・ 再生可能エネルギー発電設備の主要構造、設計者、製造業者、工事施工業者、様式、出力、容量、性能その他の技術的要素の確認 | |
| 耐震性能判断 | ・ 専門家レポートによる耐震性能(新耐震基準又は同等の耐震性能を有しているか)及び地震リスクの確認 ・ 地震PML値(予想最大損失率)の分析及び検証 | |
| 管理関係 | ・ O&M業者の管理体制、実績及び能力 ・ その他の各種委託先の業務体制、実績及び能力 | |
| 環境調査 | ・ 地質状況、土地利用履歴、土壌汚染状況等 ・ 周辺の土地利用状況、水害及び火災等の災害履歴 | |
| 項目 | 内容 | |
| 法的調査 | 法令上の制限 | ・ 専門家レポートによる建築関連法規及び電気事業関連法規の遵守状況等の確認 ・ 法定点検資料に基づく各種指摘事項に関する内容の確認 ・ 開発許可、農地法に基づく転用許可等、再エネ特措法に基づく事業計画認定その他の必要な許認可の取得状況等 |
| 境界調査 | ・ 境界確定の状況、越境物の有無とその状況 ・ 実測面積の確定状況 ・ 境界紛争の調査 | |
| 関係者との契約 | ・ 再生可能エネルギー発電設備の敷地等に係る利用契約(賃貸借契約、地上権設定契約等)、O&M契約、EPC契約、売買契約、特定契約、接続契約、保証書その他の事業関連契約の契約内容の精査 | |
| 権利関係の確認 | ・ 再生可能エネルギー発電設備等について、その権利関係(完全所有権、地上権、借地権、共有、分有、区分所有、区分所有の共有等の分類、第三者の権利付着の有無、対抗要件の有無、関連契約の有無及び内容等)の把握とその問題点の有無及びリスクの検討 ・ 敷地等の所有者又は共有者の属性 ・ 敷地等における不法占拠の有無 ・ 隣接地権者等との紛争の有無 | |
(ホ)フォワード・コミットメント等に関する方針
フォワード・コミットメント等を行う場合には、過大なフォワード・コミットメント等が本投資法人の財務に与える影響の大きさを勘案し、慎重に検討し対応するものとします。
当初取得した資産を除き、フォワード・コミットメント等を行う場合には、以下の基準を満たさなければならないものとします。また、フォワード・コミットメント等を行った場合には、速やかに、その事実及び行ったフォワード・コミットメント等の概要(設定理由、解約条件及び履行できない場合の本投資法人の財務に与える影響)を開示するものとします。
a. 資産の取得価額が本投資法人の保有資産残高の30%以下であること
b. フォワード・コミットメント等を履行できない場合に生じる違約金の額が資産の取得価額の10%未満であること
c. 契約締結から物件引渡しまでの期間が3か月未満であること
d. 取得資金の調達に当たっては、市場動向等を慎重に分析したうえで、十分な余裕のある資金調達の目途が立っていること
⑦ ポートフォリオ管理運営方針
(イ)オペレーターの選定基本方針
本投資法人は、その運用資産の運営の適切性を確保するための必要な体制が整備され、かつ健全な財務内容が確保されている者をオペレーターとして選定します。そのため、オペレーターの選定に際しては、後記「(ロ)オペレーターの選定基準」に従い、オペレーターが運営をすることとなる種類の資産の運営に関する実績、運営の対象となる資産が立地する地域における運営体制、オペレーターが運営をすることとなる種類の資産の運営業務に係る社内体制、財務状況及び反社会的勢力非該当性を確認するものとします。また、オペレーターがオペレーター選定基準を満たさなくなったことを、オペレーターとの契約の解除事由とし、かかる場合において、本投資法人は、オペレーターの変更を検討します。なお、本投資法人が、再生可能エネルギー発電設備に対する共有持分等を取得する場合においては、本投資法人のオペレーター選定基本方針に基づいてオペレーターの選任及び解任が可能であることを条件とします。
(ロ)オペレーターの選定基準
本投資法人が運用する資産のオペレーターは、以下の基準を満たす者から選定するものとします。オペレーターの運営状況等についての評価を定期的に行い、適正な業務遂行が維持できない場合には、オペレーターとの契約の解除を行うこと又は契約の更新を行わないことを検討するものとします。また、オペレーターとの契約に、かかる検討の障害となるような条項を設けてはならないこととします。
a. オペレーターが運営をすることとなる種類の資産の運営に関する実績
オペレーターを選定するに際しては、原則として、当該選定対象者が運営する種類の再生可能エネルギー発電設備に関して以下の実績があることを条件とします。
ⅰ 当該種類の再生可能エネルギー発電設備の運営に関する実績が1年以上あること
ⅱ 過去2年間において当該種類の再生可能エネルギー発電設備の運営に関する実績が出力ベースで1,000kW以上(商業運転段階において半年以上運営を継続したものに限る。)であること
b. 運営の対象となる資産が立地する地域における運営体制
オペレーターを選定するに際しては、当該資産が立地する地域における適切な運営体制を有していることを条件とします。本b.の基準の判定に際しては、以下の点を含む運営体制に関する状況を総合的に判断するものとします。
ⅰ 当該資産が立地する地域において、再生可能エネルギー発電設備についてモニタリングするための組織が構築されていること(例えば、実際の発電状況等について一括モニタリングできるようなシステムが構築されていること等)
ⅱ 各再生可能エネルギー発電設備の保守管理等の業務(O&M業務)を、当該選定者から第三者に委託する場合において、当該委託状況のモニタリングを第一次的に行うための組織が構築されており、それにより、本投資法人も賃貸借契約又はオペレーター業務委託契約等を通じてモニタリングを行うことができること
c. オペレーターが運営をすることとなる種類の資産の運営業務に係る社内体制
オペレーターを選定するに際しては、その社内体制に関し、以下の基準を満たすことを条件とします。
ⅰ 当該種類の資産の運営業務に携わる人員が常時3名以上(そのうち関連専門資格を有している者が1名以上)存在し、そのうち責任者の地位にある者は、1年以上の当該業務経験及び当該業務に係る十分な知識を有していること
ⅱ コンプライアンス(法令遵守)に関する十分な社内体制を有していること(例えば、(a)オペレーターが金融商品取引所に上場されている等により当該事項を確認できる公表資料(金融商品取引法又は東京証券取引所の規則に基づく開示書類を含みます。)が存在する場合であれば、当該公表資料を精査し、(b)オペレーターが金融商品取引所に上場されている場合であれば、定期的な内部監査を受けていることを確認し、かつ、(c)予めコンプライアンスに関する社内体制について質問(法令等遵守態勢、内部通報制度、苦情等への対応、顧客情報等の保護、内部者取引の防止、反社会的勢力への対応、犯罪による収益の移転防止に関する法律(平成19年法律第22号。その後の改正を含みます。)への対応、リスク管理態勢、危機管理態勢、内部監査態勢等に関するもの)を行い、書面による回答を精査して確認します。)
d. 財務状況
オペレーターを選定するに際しては、財務状況に関し、原則として、以下の基準を満たすことを条件とします。
ⅰ 当該選定対象者の各年度の決算期における(a)(連結財務諸表を作成していない場合には、)単体の損益計算書に示される経常損益が2期連続して損失となっているものではなく、また、(b)(連結財務諸表を作成している場合には、)単体及び連結の損益計算書に示される経常損益がいずれも2期連続して損失となっているものではないこと
ⅱ 当該選定対象者が過去2年間において債務超過ではないこと
ⅲ その他当該資産の運営を行うのに必要な財務状況を有することに合理的な疑いを生じさせる事項がないこと
e. 反社会的勢力非該当性
本資産運用会社が定める「反社会的勢力対応マニュアル」に定める反社会的勢力である以下の者でないこととします。
ⅰ 暴力団
ⅱ 暴力団員
ⅲ 暴力団準構成員
ⅳ 暴力団関係企業
ⅴ 総会屋等、社会運動等標ぼうゴロ又は特殊知能暴力集団等
ⅵ その他上記ⅰからⅴまでに準ずる者
(ハ)オペレーターによる運営のパフォーマンスのモニタリング
本投資法人は、オペレーターと日々の綿密な情報交換を行うとともに、定期的(原則として毎月)に、オペレーターと以下の事項に関する状況確認及び対応についての協議(以下「定例協議」といいます。)を行います。
a. 前月の収支状況
b. 運用資産の稼働状況
c. 今後必要な修繕工事と実施中の修繕工事の状況
d. 地域住民等からの要望等
その上で、本投資法人は、実務担当者間での定例協議や以下の項目についての業務実績の定期的評価等を通じてオペレーターの業務内容を常にモニタリングし、委託先として十分な業務水準にあるかを総合的に評価し、適宜必要な指導を行います。本投資法人は、評価結果に基づき、当該委託先が運用資産の収益最大化に有効かつ適切でないと判断した場合には、委託先を変更することも検討します。
a. 前月の収支状況
b. 運用資産の稼働状況
c. 予算計画の達成度
d. 運用管理コスト削減実績
e. 各種工事計画の達成度
f. 工事コスト削減実績
g. 各種工事監理能力
h. 管理改善提案及び改善実績
i. 各種レポーティング書類の内容及び精度
j. その他渉外業務への対応実績
(ニ)賃貸条件の決定方針
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等の賃貸借契約において、賃料は、原則として、最低保証賃料と実績連動賃料を組み合わせた形態にし、本投資法人の賃料収入の安定化を図りつつ、売電収入に応じたアップサイドを享受することを目指します。
最低保証賃料は、原則として、テクニカルレポートの作成者その他の専門家によって算出された特定の発電量予測値に、各再生可能エネルギー発電設備に適用される調達価格を乗じて得られる金額から計画経費・税額を控除した金額とします。
実績連動賃料は、原則として、賃借人から報告される実際の発電量に基づく総実績売電収入額から、実際の必要経費及び税額を控除した額が、上記の最低保証賃料相当額よりも大きい場合に発生するものとします。なお、保有資産の賃貸スキームの概要については、前記「④ 本投資法人の基本方針 (ロ)本投資法人の仕組み c. 収益安定化を企図した賃貸スキーム」をご参照ください。
ただし、本投資法人が今後取得する資産に係る再生可能エネルギー発電設備等について、SPCを賃借人として用いない場合は、上記以外の賃貸条件を採用することを妨げず、本投資法人の利益に資するよう合理的に決定し、又は決定させるものとします。
また、調達期間を勘案して、実務上可能な限り、賃貸借契約の契約期間を長期にし、かつ、賃借人の選択による同契約の解約を制限します。
当初締結した電力受給契約における調達価格が経済事情の変動(インフレーションを含みます。)により不相当となった場合、賃借人は、本投資法人の要請又は本投資法人の指図等を受けた賃貸人の要請に従い、従前の電力受給契約を解除し、新たな電力事業者との間で電力受給契約を新規に締結する等、電力受給契約における調達価格を変更するよう最大限の努力をするものとし、検討の結果、売電先が変更された場合は、賃貸人との間で新たな売電先への販売価格を踏まえ、賃料について増額改定を協議する旨の規定を賃貸借契約に設けるよう努力する旨の義務を課すこととします。
太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等に投資する際には、原則として、上記に準じた決定方針によるものとします。
(ホ)資産管理基本方針
資産管理については、中長期にわたる安定した収益の確保と資産価値の維持及び向上を目指し、原則として本投資法人若しくは賃借人のいずれか適切な者又はその両者からオペレーターに委託するものとします。
賃貸人(本投資法人の場合を含みます。以下同じです。)及び賃借人からO&M業者にメンテナンス業務を委託する場合には、賃貸人及び賃借人は、O&M業者に対する監督及び指示の補助及び事務代行等、O&M業者の管理に関する業務をオペレーターに委託し、O&M業者による再生可能エネルギー発電設備の運転業務、モニタリング業務、定期点検業務、点検報告業務、維持・管理業務等の状況及び再委託先への再委託状況等について、オペレーターを通じてモニタリングします。なお、賃貸人及び賃借人がO&M業者にメンテナンス業務を委託する場合には、委託状況のモニタリングは委託者である賃貸人及び賃借人も行います。また、本投資法人が再生可能エネルギー発電設備関連資産を信託財産とする信託受益権を取得する場合(すなわち、本投資法人が賃貸人とはならない場合)は、本投資法人は、賃貸人である信託受託者への指図権の行使等により、賃貸人を通じてモニタリングを行うこととします。
(ヘ)O&M業者の選定及びモニタリング
O&M業者を選定するに当たっては、再生可能エネルギー発電設備の運営・管理の経験や能力、対象となる運用資産における実績、運用計画に沿った業務遂行の実現性、コスト水準、運用の継続性等を総合的に勘案し、本投資法人の総合的な収益向上に寄与すると認められる会社を選定するものとします。また、委託者がO&M業者のモニタリングを行うとともに、モニタリングに当たっては、O&M業者の事業環境・運営状況につき適時モニタリングするとともに、必要があれば、財務状況のモニタリングによるO&M業者のクレジット・リスクの管理等を行うことで業務水準等についての評価を定期的に行い、適正な業務遂行レベルが維持できない場合は、契約の解除を行うこと又は契約の更新を行わないことを検討するものとします。
(ト)修繕計画の基本方針
前記「⑤ 本投資法人の成長戦略(ロ)ポートフォリオ運営戦略 b. 適切な保守メンテナンスと計画的修繕の遂行、本資産運用会社のノウハウの活用による収益性の維持向上」のとおり、本投資法人は、中長期的な運用資産のキャッシュフロー及び収益の維持拡大を図ることを目的として、本資産運用会社の監督指導の下、オペレーター及びO&M業者と協議の上で、減価償却費も勘案しつつ、運用資産の状況及び特性等を考慮した長期修繕計画を個別物件ごとに適切に策定し、原則として、これを実施することによって適切な修繕及び資本的支出を行うこととし、収益性の維持向上を図ります。
なお、運営期間中に発生する再生可能エネルギー発電設備等の物理的・機能的価値の維持・向上に資する資本的支出については、保有資産に係る信託受託者が計上します。また、小規模な修繕業務等に要する費用に関しては、修繕業務等に要する機械又は部品等の費用を修繕費として保有資産に係る信託受託者が負担しますが、修繕業務等のO&M業者への委託費用(O&M費用)に関しては、賃借人SPCが負担します。本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備を信託財産とする信託の委託者兼受益者となりますので、保有資産に係る信託受託者がこれらの費用を負担する場合であっても、実質的な費用負担者は本投資法人となります。
(チ)付保方針
災害の事故等による発電設備等の損害又は第三者への損害賠償を担保するため、運用資産について火災保険(風水害、機械的事故を含みます。)、賠償責任保険を付保します。また、災害や事故等の保険事故による利益損失等を回避するため、利益保険等を付保します。
ポートフォリオ全体に係るPML値を基準に、災害による影響と損害保険料等を考慮して地震保険の付保の判断を行います。なお、個別物件のPML値が15%を超える場合には、個別に地震保険の付保を検討します。
また、天候不順又は自然災害により期待した発電量に達しなかった場合の影響を極小化するため、運用資産について費用・利益保険(日射量保険)を付保します。
各種保険の付保に当たっては、保険料・免責額・キャッシュリザーブ等を総合的に勘案して判断することとします。
(リ)調達期間満了後の再生可能エネルギー発電設備等
調達期間が満了し、固定価格買取制度の適用外となった再生可能エネルギー発電設備等については、(ⅰ)当該再生可能エネルギー発電設備により発電した電気を小売電気事業者等に対して直接若しくは卸電力取引所を通じて売却するか、又は(ⅱ)当該再生可能エネルギー発電設備等を売却するものとします。かかる選択においては、当該満了時における売電市場、卸電力取引所、当該再生可能エネルギー発電設備のセカンダリー取引市場の動向及びそれらを踏まえた具体的な売却条件等を勘案するものとし、当該再生可能エネルギー発電設備等を売却する場合は、後記「⑧ 資産の売却・除却方針」についても考慮します。
(ヌ)賃借人の契約上の地位の移転
将来の賃借人の変更に備えて、予め円滑な賃借人の地位の承継を行うための手続(例えば、事業計画認定上の発電事業者たる地位並びに買取電気事業者及び接続電気事業者との間の契約上の地位の移転に関する地位譲渡予約並びに買取電気事業者若しくは接続電気事業者の承諾の取得等)を講じることを検討します。
賃貸借契約が終了し、又は終了するおそれが生じた場合であって、事前に上記の地位譲渡予約及びその承諾等が得られているときは、本投資法人は、賃借人の交代を早急に検討し、自ら又は賃貸人を介して、必要に応じて交代を行います。事前に地位譲渡予約及びその承諾等が得られていない場合には、早急に地位譲渡及びその承諾等に関する交渉を行います。
⑧ 資産の売却・除却方針
運用資産の売却又は除却については、中長期での運用を基本方針とし、原則として短期的な売却又は除却は行わないものとします。ただし、各運用資産の現在及び将来にわたる収益性、マーケットの将来性及び安定性、当該運用資産の劣化又は陳腐化に対する対応状況、スキーム関係者の属性及び契約内容等、ポートフォリオの構成等を総合的に勘案し考慮した上で、効率的な運用及び運用の安定性に資すると判断される場合には、適切な時期での売却又は除却を検討することがあります。
⑨ 財務方針
本投資法人は、安定した収益の確保と着実な運用資産の成長のために、以下に掲げる計画的かつ機動的な財務方針を立案・実行します。
(イ)エクイティ方針
新投資口の追加発行は、LTVその他の本投資法人の財務状況や、新たに取得する再生可能エネルギー発電設備関連資産の取得時期等を総合的に勘案し、投資口の希薄化の影響等に配慮した上で実行します。
(ロ)デット方針
本投資法人は、主に再生可能エネルギー発電設備を信託財産とする信託受益権(当該信託受益権には信託財産である再生可能エネルギー発電設備の購入に際して金融機関からの借入れを行う信託に係る信託受益権を含みます。)を取得する方針であり、資産購入のための資金調達に関しては、投資口の追加発行により行うほか、必要に応じて借入れ等を行う方針です。
本投資法人が借入れ等を行う場合には、借入先又は投資法人債の発行先の選定に当たり、調達期間、金利、担保提供の要否、手数料等の諸条件につき複数の金融機関と交渉し、マーケット水準とも比べながら、その内容を総合的に考慮して効率的な資金調達を図ります。その際は、資金調達の機動性と財務の安定性のバランスに配慮し、長期又は短期の借入れ、投資法人債の発行、極度融資額の設定、コミットメントラインの設定等も含めて検討します。また、ポートフォリオ特性を勘案した金利変動リスクを軽減するため、長期・固定金利の調達を重視しつつ、長期・短期の借入期間、固定・変動の金利形態等のバランスを図ります。借入れ等に際しては、運用資産又はその原資産に担保を設定し、又は保証を提供する場合があります。また、借入れ等の限度額は1兆円とします。
本投資法人は、金融機関からの借入れを行う信託に係る信託受益権に対して投資する場合には、原則として、(ⅰ)当該信託受益権に係る信託の受託者による金融機関からの借入れがノン・リコースローンで行われており、借入期間において借入元本が全額返済されリファイナンスを要しないフルペイアウト型であること、(ⅱ)金利の固定化等による金利変動リスクの回避が可能であること、(ⅲ)再生可能エネルギー発電設備等を賃貸することにより得られる賃料キャッシュフローにより投資回収を図るという投資特性を踏まえ、DSCR(ネット・オペレーティングインカム(注1)/有利子負債(注2)の約定弁済額及び支払利息)が一定水準を維持できることを条件とし、将来の借換えリスク及び金利変動リスクを伴わないようにします。将来の借換えリスク及び金利変動リスクを排除することによって、本投資法人が安定的投資リターンを享受し得ることを目指し、投資主価値を高める方針です。
なお、借入れ等その他資金調達に係る金利変動リスクその他のリスクをヘッジすることを目的として、デリバティブ取引に係る権利(投信法施行令第3条第2号に規定するものをいいます。)への投資を行うことがあります。
本投資法人のデット戦略(有利子負債比率)については、前記「④ 本投資法人の基本方針 (ニ) 財務戦略 デット戦略」をご参照ください。
(注1)「ネット・オペレーティングインカム」とは、運営収益から運営費用を控除し、減価償却費を加算することで計算します。なお、当該信託に係る受託者が、自らの保有する各再生可能エネルギー発電設備を用いて行う個別の発電事業ごとの数値を意味します。
(注2)当該信託に係る受託者が、自らの保有する各再生可能エネルギー発電設備を用いて行う各発電事業のための個別の借入ごとの有利子負債を意味します。
⑩ 分配方針
本投資法人は、利益の範囲内で行う金銭の分配に加え、以下の方針に従い、原則として毎期継続的に利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)を行う方針です。
本投資法人の投資対象である再生可能エネルギー発電設備等は、その敷地等に係る権利が借地権である場合が多く、また所有権であってもその多くが都市部以外の地域に所在すること等から、土地の価格が相対的に安いため、資産全体に占める敷地等の価格の割合が概して低く、その大部分が償却資産となり、結果として一般的なJ-REITに比べて高い減価償却費を計上することが見込まれます。
このため、本投資法人は、こうした運用資産の特性や借入金等の資金調達を通じて確保される一定額以上の現預金残高(余剰現金)及び財務の健全性の維持を十分に考慮した上で、長期修繕計画に基づき想定される各計算期間の資本的支出等に影響を及ぼさず、かつ、資金需要(投資対象資産の新規取得、保有資産の維持・向上に向けて必要となる資本的支出等、本投資法人の運転資金、債務の返済及び分配金の支払等)に対応するため、融資枠等の設定状況や中期的な減価償却費、繰延資産の金額と借入金返済、資本的支出の金額のバランスを勘案の上、本投資法人が妥当と考える金額について、原則として、毎期継続的に利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)を行います。ただし、本投資法人の財務状態に悪影響を及ぼさない範囲で、かつ、当該営業期間の減価償却費の30%を上限とします(注)。
加えて、新投資口発行等の資金調達、大規模修繕・点検等、地震・風水害等の自然災害、火災等の事故、想定外の天候不順又は出力制御による売電収入の減少、訴訟和解金の支払、若しくは設備の売却損の発生その他の一時的要因により、1口当たり分配金の 分配額が一時的に一定程度減少することが見込まれる場合、1口当たり分配金の金額を平準化する目的で、上記の継続的な利益超過分配に加えて、一時的な利益超過分配を行うことができるものとします。ただし、本投資法人の財務状態に悪影響を及ぼさない範囲で、かつ、上記の継続的な利益超過分配の分配額と合わせて法令等(投信協会の定める規則を含みます。)に定める金額を上限とします(注)。
(注1) クローズド・エンド型の投資法人は計算期間の末日に計上する減価償却費の100分の60に相当する金額を限度として、利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)を行うことが可能とされています(投信協会「インフラ投資信託及びインフラ投資法人に関する規則」)。
<利益超過分配のイメージ図>
(注)「FFO(Funds From Operation)」は、本業から生み出されるキャッシュフローを評価する指標の1つとして用いられ、当期純利益に、会計上費用として計上される減価償却費等の現金の支出を伴わない費用項目を加算し、かつ、継続的に発生するものではない特別損益を加算し(特別損失の場合)あるいは控除する(特別利益の場合)ことによって求められます。なお、実際には減価償却費以外のキャッシュアウトを伴わない会計上の費用項目(繰延資産償却等)を含み、また、財務健全性の確保を前提として、余剰現金の一部を借入返済等の一部に充当する場合もあります。また、本投資法人は、投資主との合意により本投資法人の投資口を有償で取得することができる旨を規約第5条第2項で定めており、当該規定に基づき、主として本投資法人の投資口が上場されている東京証券取引所において、自己投資口を取得する可能性があります。自己投資口の取得は、経済的には利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)と同一の効果を有し、会計上も自己投資口の取得を実施した場合、当該金額は出資総額等の控除項目として計上されます。
本投資法人は、利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)に代えて又は利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)と同時に自己投資口の取得を行う場合がありますが、自己投資口の取得も利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)とみなして、上記の利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)に関する方針に従って、その実施の有無、金額等を決定するものとします。
利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を実施した場合のイメージ図は以下のとおりです。利益超過分配の総額について、資産(現金)と純資産(出資総額)が減少します。
<利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を継続実施及び借入金の定期返済を実施した場合のイメージ図>
(注)上記はあくまでイメージであり、純資産の部に対する利益超過分配(出資の払戻し)の比率や資産の部に対する減価償却費の割合等を示すものではなく、また、出資総額及び剰余金等の増減(増資、自己投資口の取得、当期未処分利益等)等を考慮していません。実際には、国内外の経済環境、再生可能エネルギー発電事業に関する市場環境、本投資法人の財務状況その他の諸般の事情を総合的に勘案して、再生可能エネルギー発電設備の修繕や資本的支出への活用、借入金又は投資法人債の返済又は償還、新規物件の取得資金への充当、自己投資口の取得等の他の選択肢についても検討します。かかる検討により、利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)の額は変動し、また、利益を超えた 金銭の分配(出資の払戻し)を実施しない場合もあります。⑪ 情報開示方針
本投資法人は、以下のとおり、透明性確保の観点から、法定開示に加えて、有用かつ適切と判断される投資情報を、情報の透明性及び分かりやすさに配慮し、正確かつ迅速に開示します。
(イ)本投資法人は、投信法及び金融商品取引法等の諸規則、東京証券取引所、投信協会等がそれぞれ要請する内容及び様式に従って、情報の透明性や分かりやすさに配慮し、投資主の投資判断に必要な情報について適時かつ適切に開示を行います。
(ロ)法定開示事項以外にも投資主にとって有益かつ重要な情報についても、可能な限り適時かつ適切な開示に努めるものとします。