有価証券報告書(内国投資証券)-第10期(2024/06/01-2024/11/30)
(1)リスク要因
以下には、本投資証券への投資に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。ただし、以下は本投資証券への投資に関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。また、本投資法人が保有している個別の太陽光発電設備等及び風力発電設備等に特有のリスクについては、後記「5 運用状況 (2) 投資資産 ④ 保有資産の個別の概要」を併せてご参照ください。
本投資法人は、対応可能な限りにおいてこれらのリスクの発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、回避及び対応が結果的に十分である保証はありません。以下に記載するリスクが現実化した場合、本投資証券の市場価格は下落し、発行価格に比べて低くなることもあると予想され、その結果、投資主が損失を被る可能性があります。また、本投資法人の純資産額の減少、その他財務状況の悪化による分配金の減少が生じる可能性があります。
各投資家は、自らの責任において、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で、本投資証券に関する投資判断を行う必要があります。
なお、以下の各項目には太陽光発電設備等に関するリスクとして記載されている項目が多くありますが、その多くは、将来本投資法人が太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等を取得した場合、それらについても同様に該当します。
また、本書に記載の事項には、将来に関する事項が含まれますが、別段の記載のない限り、これらの事項は本書の日付現在における本投資法人及び本資産運用会社の判断によるものです。
本項に記載されているリスク項目は、以下のとおりです。
① 本投資証券の商品性に関するリスク
(イ) 本投資証券の市場価格の変動に関するリスク
(ロ) 本投資証券の市場での取引に関するリスク
(ハ) 金銭の分配、自己投資口の取得等に関するリスク
(ニ) 収入及び支出の変動に関するリスク
(ホ) 新投資口の発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
(ヘ) 投資主の権利が必ずしも株主の権利と同一ではないことによるリスク
② 本投資法人の運用方針に関するリスク
(イ) 再生可能エネルギー発電設備等への投資に特化していることによるリスク
(ロ) 太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等に関するリスク
(ハ) 運用資産の立地の地域的な偏在に関するリスク
(ニ) スポンサー・グループからの資産取得が想定どおりに行えないリスク
(ホ) 再生可能エネルギー発電設備等の取得又は処分に関するリスク
(ヘ) 少数の電気事業者に依存していることのリスク
(ト) 新投資口の発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
(チ) 敷金及び保証金に関するリスク
(リ) 少数の物件に収入が依存していることによるリスク
(ヌ) LTVに関するリスク
③ 本投資法人の仕組みに関するリスク
(イ) スポンサー・グループへの依存、利益相反に関するリスク
(ロ) 本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
(ハ) 本投資法人の執行役員及び本資産運用会社の人材に依存しているリスク
(ニ) 本投資法人及び本資産運用会社の歴史が浅いことによるリスク
(ホ) 本投資法人の投資方針等の変更に関するリスク
(ヘ) 本投資法人の倒産又は登録抹消のリスク
④ 保有資産に関わる関係者に関するリスク
(イ) 賃借人に関するリスク
(ロ) オペレーターに関するリスク
(ハ) O&M業者に関するリスク
(ニ) EPC業者又はメーカーから保証その他のサポートが得られなくなるリスク
(ホ) 電気事業者(売電先)に関するリスク
⑤ 固定価格買取制度下における発電事業に係る権利・法制度に関するリスク
(イ) 売電契約及び接続契約等の変更・終了のリスク
(ロ) 出力制御を求められるリスク
(ハ) 調達価格又は調達期間が変更されるリスク
(ニ) インフレにより売電価格の価値が実質的に低下すること等によるリスク
(ホ) 固定価格買取制度の下での買取期間満了後の売電に関するリスク
(ヘ) 再エネ特措法に基づく事業計画認定が取り消される又は失効するリスク
(ト) 固定価格買取制度が変更又は廃止されるリスク
⑥ 発電事業に係る操業リスク
(イ) 再生可能エネルギー発電設備の発電量が想定より低下するリスク
(ロ) 周囲の環境・天候に関するリスク
(ハ) 事故等に関するリスク
(ニ) 送電設備その他第三者の資産に関するリスク
(ホ) 近隣住民との紛争が生じるリスク
(ヘ) 電気事業法上の発電事業者に対する規制等に関するリスク
(ト) その他の法令の制定・変更に関するリスク
⑦ 保有資産に関するリスク
(イ) 再生可能エネルギー発電設備の欠陥・瑕疵及び契約不適合に関するリスク
(ロ) 発電設備用地等に関するリスク
(ハ) 送電線敷設用地に関するリスク
(ニ) 発電設備用地の瑕疵及び契約不適合や境界に関するリスク
(ホ) 災害等による再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の毀損、滅失及び劣化のリスク
(ヘ) 再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地に係る所有者責任、修繕・維持・管理費用等に関するリスク
(ト) 土地に係る行政法規・条例等に関するリスク
(チ) 法令の制定・変更に関するリスク
(リ) 売主の倒産等の影響を受けるリスク
(ヌ) 共有資産に関するリスク
(ル) 有害物質に関するリスク
(ヲ) 埋立地に関するリスク
(ワ) 切土及び盛土等の造成工事を行った土地に関するリスク
(カ) フォワード・コミットメント等に係るリスク
(ヨ) 技術革新等により、本投資法人の保有する再生可能エネルギー発電設備の需要が低減するリスク
(タ) 開発資産に関するリスク
⑧ 信託受益権に関するリスク
(イ) 受益権の流動性に関するリスク
(ロ) 信託受託者の倒産手続等に関するリスク
(ハ) 信託受託者の信託違反等に関するリスク
(ニ) 信託受益権の準共有に関するリスク
⑨ 税制に関するリスク
(イ) 導管性の維持に関する一般的なリスク
(ロ) 現時点の税制の下では、インフラファンドの投資法人については導管性を維持できる期間が20年に限定されるリスク
(ハ) 税負担の発生により90%超配当要件が満たされないリスク
(ニ) 借入れに係る導管性要件に関するリスク
(ホ) 同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
(ヘ) 投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
(ト) 税務調査等による更正処分のため、追加的な税負担の発生するリスク
(チ) 固定資産の減損に係る会計基準の適用に伴うリスク
(リ) 一般的な税制の変更に関するリスク
(ヌ) 会計基準の変更に関するリスク
(ル) 資金不足により計上された利益の全部を配当できないリスク
(ヲ) 納税遅延に係る延滞税等の発生に関するリスク
⑩ その他
(イ) 専門家の意見への依拠に関するリスク
① 本投資証券の商品性に関するリスク
(イ) 本投資証券の市場価格の変動に関するリスク
本投資法人は、投資主からの請求による投資口の払戻しを行わないクローズド・エンド型であるため、投資主が本投資証券を換価する手段は、原則として、第三者に対する売却に限定されます。
本投資証券の市場価格は、本投資証券が上場している東京証券取引所における需給バランスにより影響を受け、一定の期間内に大量の売却が出た場合には、大きく価格が下落する可能性があります。また、本投資証券の市場価格は、金利情勢、経済情勢、再生可能エネルギー発電設備及び不動産の取引市況、固定価格買取制度等の再生可能エネルギーや投資法人に係る諸法制度の変更その他市場を取り巻く様々な要因の影響を受けて変動します。本投資法人若しくは本資産運用会社、又は他の投資法人若しくは他の資産運用会社に対して監督官庁による行政処分の勧告や行政処分が行われた場合にも、本投資証券の市場価格が下落することがあります。本投資証券の市場価格が下落した場合、投資主は、本投資証券を取得した価格以上で売却できない可能性があり、その結果、損失を被る可能性があります。
(ロ) 本投資証券の市場での取引に関するリスク
わが国においてインフラファンド市場は、東京証券取引所が2015年4月に開設したものが初めてであり、本書の日付現在において、インフラファンド市場に既に上場している銘柄は限られており、同市場における過去の取引実績はまだ十分なものとはいえません。また、本投資証券の上場は、一定期間金銭の分配を行わないこと、本投資法人の資産総額の減少、投資口の売買高の減少、一定期間オペレーターがオペレーター選定基準に抵触することその他の東京証券取引所の定める有価証券上場規程に規定されるインフラファンドの上場廃止基準に抵触する場合には廃止されます。さらに、現時点では、インフラファンド市場の将来の市場規模を予測することはできず、インフラファンド市場の存続も保証されていません。
本投資証券の上場が廃止される場合、投資主は、保有する本投資証券を相対で譲渡する他に換金の手段がないため、本投資証券を本投資法人の純資産額に比して相当に廉価で譲渡せざるを得ない場合や本投資証券の譲渡自体が事実上不可能となる場合があり、損失を被る可能性があります。
(ハ) 金銭の分配、自己投資口の取得等に関するリスク
本投資法人は前記「2 投資方針 (3) 分配方針」に記載の分配方針に従って、投資主に対して金銭の分配を行う予定ですが、金銭の分配の有無及びその金額は、いかなる場合においても保証されるものではありません。本投資法人が保有する再生可能エネルギー発電設備等の賃貸状況、発電量その他の売電状況及び修繕・維持・管理費用等により、期間損益が変動し、投資主への分配金が増減し、又は一切分配されないことがあります。
また、本投資法人は、前記「2 投資方針 (1) 投資方針 ⑭ 財務戦略 (ロ) 利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)及び自己投資口の取得」に記載のとおり、所定の方針に基づき原則として継続的に利益を超えた金銭の分配を行う方針としていますが、経済環境、再生可能エネルギー発電事業に関する市場環境、本投資法人の財務状況等を踏まえ、修繕や資本的支出への活用、借入金の返済、新規物件の取得資金への充当等の他の選択肢についても検討した結果、利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)の額が減少したり、行われない場合もあります。
さらに、利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)は、その経済効果に着目すると実質的には出資の払戻しに相当するため、利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)が実施された場合、本投資法人の純資産は減少することになります。また、これにより、手元資金が減少することとなるため、突発的な事象等により本投資法人の想定を超えて資本的支出等を行う必要が生じた場合に手元資金の不足が生じる可能性や、機動的な物件取得にあたり資金面での制約となる可能性があります。
加えて、本投資法人は、自己投資口の取得を行うことがありますが、取得した自己投資口は相当の時期に処分又は消却をしなければならず、必ずしも投資法人にとって有利な時期及び価格で処分できる保証はありません。また、投資法人が税務上の特例要件を満たし法人税が課税されないこととなるためには、税引前当期純利益に一定の調整を加えた租税特別措置法施行令(昭和32年政令第43号。その後の改正を含みます。)(以下「租税特別措置法施行令」といいます。)に規定する配当可能利益の額又は配当可能額の90%超の分配を行う必要があります(以下「90%超配当要件」といいます。)が、自己投資口は貸借対照表上、純資産の控除項目として計上されることから、税引前当期純利益に比し、本投資法人が実際に配当できる金額が自己投資口の金額分減少する可能性があり、結果として、決算期を超えて自己投資口を保有し続けた場合に90%超配当要件を満たせない可能性があります。
(ニ) 収入及び支出の変動に関するリスク
本投資法人の収入は、再生可能エネルギー発電設備等の賃料収入に主として依存しています。松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く本投資法人の保有資産である再生可能エネルギー発電設備等に係る賃貸借契約は、基本賃料と実績連動賃料を組み合わせた賃料形態となっていますが、基本賃料であってもその基礎は各月の発電量予測に連動したものであることを原則としているため、本投資法人が賃借人から収受する賃料収入は、太陽光発電設備等の場合は日射量に応じて、また、風力発電設備等の場合は風況により変動します。また、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所は太陽光発電設備等又は風力発電設備等を主な信託財産とする信託の受益権ですが、この場合、当該太陽光発電設備等又は風力発電設備等の信託に係る信託受託者(以下「信託受託者」といいます。以下本「(1)リスク要因」において同じです。)から信託配当を収受することになります。かかる信託配当は、信託受託者が太陽光発電設備等又は風力発電設備等を賃借人に賃貸することにより収受する賃料を原資としています。そして、信託受託者と太陽光発電設備等又は風力発電設備等の賃借人との間の賃貸借契約においても、基本賃料と実績連動賃料を組み合わせた賃料形態が採用されており、基本賃料の基礎は各月の発電量予測に連動したものを原則としています。したがって、本投資法人自らが太陽光発電設備等又は風力発電設備等を保有する場合と同様、発電設備の稼働状況や売電収入の増減による賃料の変動の影響を受けることになります。このような賃料変動リスクは、実績連動賃料の割合が高い賃貸借契約であればあるほど大きくなります。また、本投資法人の保有資産又は信託受託者の信託財産の賃借人は、いずれも発電事業者SPCですが、賃借人が発電事業者SPCである場合、実際の売電収入が賃料の支払に対して十分でないときは、発電事業者SPCに余剰の支払原資がなく賃料の支払が滞る可能性があります。さらに、賃借人との協議等により賃料が減額される可能性や、現在の賃借人との賃貸借契約が終了した後に賃料が生じない期間が発生する可能性や新たな賃借人との間で締結される賃貸借契約の賃料がそれまでよりも低額になる可能性もあります。加えて、再生可能エネルギー発電設備等に関して締結される賃貸借契約に基づく賃料が、一般的な賃料水準に比して適正な水準にあるとは限りません。
一方、収入の減少だけでなく、再生可能エネルギー発電設備等の維持、管理、修繕等に要する費用(再生可能エネルギー発電設備等に賦課される公租公課、再生可能エネルギー発電設備等に係る資本的支出、再生可能エネルギー発電設備等を構成する機器又は部品の交換に係る新たな機器又は部品の代金、その他の費用、本投資法人が保険契約者又は被保険者となる再生可能エネルギー発電設備に係る保険の保険料を含みます。)その他再生可能エネルギー発電設備等に関する本投資法人の支出が状況により増大し、キャッシュ・フローを減ずる要因となる可能性があります。
このように、再生可能エネルギー発電設備等からの収入が減少する可能性があるとともに、再生可能エネルギー発電設備等に関する支出は増大する可能性があり、これら双方又はいずれか一方の事由が生じた場合、投資主への分配金額が減少したり、本投資証券の市場価格が下落することがあります。
(ホ) 新投資口の発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
本投資法人は、新投資口を随時発行する予定ですが、かかる新投資口の発行により既存の投資主の保有する投資口の持分割合が減少します。また、本投資法人の営業期間中に発行された新投資口に対して、当該営業期間の期初から存在する投資口と同額の金銭の分配が行われるため、既存の投資主は、新投資口の発行がなかった場合に比して、1口当たりの受取分配金額が減少する可能性があります。
さらに、当該新投資口の発行の結果、本投資口1口当たりの価値や市場における需給バランスが影響を受け、本投資口の市場価格が下落する可能性があります。
(ヘ) 投資主の権利が必ずしも株主の権利と同一ではないことによるリスク
本投資法人の投資主は、投資主総会を通じて、一定の重要事項につき本投資法人の意思決定に参画できるほか、本投資法人に対して一定の権利を行使することができますが、かかる権利は株式会社における株主の権利とは必ずしも同一ではありません。
例えば、金銭の分配に係る計算書を含む本投資法人の計算書類等は、役員会の承認のみで確定し(投信法第131条第2項)、投資主総会の承認を得る必要はないことから、投資主総会は必ずしも決算期ごとに招集されるわけではありません。また、投資主が投資主総会に出席せず、かつ、議決権を行使しないときは、当該投資主は、その投資主総会に提出された議案(複数の議案が提出された場合において、これらのうちに相反する趣旨の議案があるときは、当該議案のいずれをも除きます。)について賛成するものとみなされます(投信法第93条第1項、規約第17条第1項)。さらに、本投資法人は、資産の運用に係る業務その他の業務を本資産運用会社その他の第三者に委託しています。これらの要因により、投資主による資産の運用に係る業務その他の業務に対する統制が効果的に行えない可能性もあります。
② 本投資法人の運用方針に関するリスク
(イ) 再生可能エネルギー発電設備等への投資に特化していることによるリスク
a. 再生可能エネルギーの市場環境等に関するリスク
本書の日付現在、再生可能エネルギーの市場及び再生可能エネルギー発電設備の市場はいずれも形成途上であり、電源種別によって再生可能エネルギー発電設備の市場の成熟度合いに差があるため、新エネルギーの開発、技術革新、政府による政策の転換等により、再生可能エネルギーの導入拡大が進展せず、本投資法人の成長戦略の実現が困難となる可能性があります。また、再生可能エネルギー発電設備の供給が増加する場合でも、再生可能エネルギー発電設備の取得競争が活発化する可能性があり、本投資法人が適正と判断する時期・条件で再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を取得できる保証はありません。
また、再生可能エネルギーによる発電は、電源種別によっては導入コストが高く、太陽光発電設備等や風力発電設備等については、発電量が日射量、風況等の自然状況に左右され、設備利用率が低いなどの課題があるため、既存のエネルギーに比べると発電コストが高くなっています。このため、再生可能エネルギーの普及・拡大には固定価格買取制度をはじめとする政府による支援施策が重要な要素となっており、本投資法人の収益等は、固定価格買取制度等の政府による支援施策の変更又は廃止により大きく影響を受ける可能性があります。なお、固定価格買取制度の変更又は廃止のリスクについては、後記「⑤ 固定価格買取制度下における発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (ト) 固定価格買取制度が変更又は廃止されるリスク」をご参照ください。
b. 本投資法人の収益が再生可能エネルギー発電設備等からの売電収入を背景とする賃料収入に依存していることのリスク
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等を主たる投資対象としています。また、本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等を主な信託財産とする信託の受益権を取得することがあります。
再生可能エネルギー発電設備に係る賃料収入や信託受託者からの信託配当は、賃借人が再生可能エネルギー発電設備により発電した電気を電気事業者に供給して得る売電収入を背景としたものであるため、発電設備の毀損・故障等により売電収入が減少又は途絶した場合には、本投資法人の賃料収入や信託受託者からの信託配当も減少又は途絶する可能性があります。
また、再生可能エネルギー発電設備の運営・維持管理に要する費用等が増加した場合、再生可能エネルギー発電設備の価値が毀損し、減損損失の計上を余儀なくされる可能性や、本投資法人が保有資産の売却を希望したとしても、希望どおりの時期又は条件で売却できない可能性などもあります。さらに、このような場合には、賃借人との協議等により賃料が減額される可能性もあります。
このように、本投資法人の収益等は、賃借人の発電事業による売電収入に大きく影響を受ける可能性があります。
c. 本投資法人の投資方針に適合する再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産が限定されるリスク
本投資法人は、主たる投資対象を再生可能エネルギー発電設備に限定しているため、今後、立地上や制度上の理由等により再生可能エネルギー発電設備の設置が進まない場合、本投資法人が取得することができる再生可能エネルギー発電設備が減少し、又は存在しなくなる可能性があります。
固定価格買取制度における調達価格は年々下落する傾向にあります。また、入札により調達価格を決定する対象が年々拡大する傾向にあります。その結果、事業者により新たに設置される再生可能エネルギー発電設備が、投資採算等の観点から減少する可能性があります。
また、再生可能エネルギー発電設備の設置には、地形、用地面積、日照・風況・水量等の周辺環境、地域の気候、公法上の規制、環境規制、燃料供給、電気事業者等との接続可能地点等により立地上の制約があります。特に、本投資法人は、運用資産である再生可能エネルギー発電設備等のうち太陽光発電設備等への投資割合を50%以上とする方針としていますが、固定価格買取制度の導入後、その設置に適する場所において既に太陽光発電設備の設置が進んでいるため、新たな太陽光発電設備の設置に適する場所は限られています。
さらに、令和2年改正再エネ特措法では、再生可能エネルギー源を利用する電源のうち競争力ある電源への成長が見込まれるもの(競争電源)を対象として、従来のFIT制度に代わり、他の電源と同様に市場等で取引する仕組みを導入するとともに、市場価格に一定の供給促進交付金(プレミアム)を上乗せして交付する制度(Feed in Premium = FIP制度)が創設されています。
そして、一定の電源種別・規模の再生可能エネルギー発電設備については、新規認定でFIP制度のみを認める対象とし、固定価格買取制度の適用を受けられないものとされ、その対象は年々拡大する傾向にあります。また、入札により決定する対象は拡大する傾向にあります。これらにより、今後、新たに設置される太陽光発電設備及び風力発電設備が減少する可能性があります。
さらに、経済産業大臣は、調達価格等算定委員会の意見を聴いて、電気についてエネルギー源としての再生可能エネルギー源の効率的な利用を促進するため誘導すべき再生可能エネルギー電気の価格の水準に関する目標を定めるものとされており(再エネ特措法第8条の9第1項、平成29年経済産業省告示第36号)、かかる目標を達成するよう再生可能エネルギー電気の価格の低減を含めた諸施策が取られるものと思われます。これらの施策により、今後も再生可能エネルギー電気の価格の下落傾向は続くとともに、今後一層固定価格買取制度における調達価格が引き下げられることも予想されます。
このように、太陽光発電設備及び風力発電設備の建設は以前に比して容易ではなくなりつつある面があり、今後、新規設置数が減少する可能性があります。
さらに、将来、固定価格買取制度等の政府による施策の更なる変更又は廃止により、接続電気事業者との接続の条件や調達価格その他の買取条件がさらに不利となったり、既存の認定が失効したり、未稼働の案件に対するさらなる規制強化が行われたり、出力制御その他により買取がさらに制限されたり、再生可能エネルギー発電設備の運営・維持管理に要する費用等が増加したりすることにより、本投資法人の投資方針に適合する再生可能エネルギー発電設備の設置が進まなくなり、その結果、本投資法人が将来取得することができる再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産がさらに減少し、又は存在しなくなる可能性があります。
(ロ) 太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等に関するリスク
a. 太陽光発電設備以外の再生可能エネルギー発電設備に共通するリスク
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産のうち、太陽光発電設備等を裏付資産とする再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を中心に投資する方針ですが、太陽光発電設備等のみならず、風力発電設備等及び水力発電設備等に関する優先的売買交渉権の取得も予定しており、太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等を裏付資産とする再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を取得することもあり得ます。本投資法人が投資対象とする固定価格買取制度の適用を受ける太陽光発電設備以外の再生可能エネルギー発電設備としては、風力、水力及びバイオマスをエネルギー源とする発電設備を裏付資産とする再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産があります。
本「(1) リスク要因」において太陽光発電設備等に関するリスクとして記載する事項の多くは、太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等にもあてはまります。また、太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等に関する特有のリスクとしては、例えば、以下のようなリスクがあります。まず、一般的に、発電事業者の数が少なく、立地上の制約があり、取引市場が形成途上であること等から、太陽光発電設備等に比してさらに流動性が低く、本投資法人が希望した価格、時期その他の条件で取得及び売却ができないリスクや、太陽光発電設備等に比して技術的に維持管理・運営が困難であるため、当該種類の再生可能エネルギー発電設備の維持管理・運営を行う業者が少なく、本投資法人の希望する条件で、十分な能力と専門性を有するオペレーター又はO&M業者を選任できないリスクがあります。さらに、風力発電に関しては、風況による発電量の変動や暴風、落雷等による風車の破損等のリスクや、風車による騒音、電波障害、景観の変化等により近隣住民との紛争が生じるリスク等のほか、後記「b. 風力発電設備に関するリスク」に記載する特有のリスクがあります。水力発電に関しては、水量の変化による発電量の変動等のリスク等があります。バイオマスに関しては、十分な燃料が安定的に調達できないリスク及び輸入バイオマス燃料を利用する場合における為替変動リスクや、無制限に無補償の出力制御が行われるリスク等があります。このように、太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等を取得した場合又は裏付資産とした場合、太陽光発電設備等を保有する場合とは異なるリスクが生じる可能性があります。
b. 風力発電設備に関するリスク
風力発電設備に関しては、風況により発電量が変動するリスクがあります。また、暴風、落雷等により風車の破損等が生じるリスクがあります。
風車の修理・交換には、技術・手間を要し、技術者の派遣や交換部品の調達に時間を要することがあります。また、故障、破損等により一又は複数の風車を停止しなければならない場合、その間、発電事業者の売電収入が大きく減少する可能性があります。そして、風力発電設備の復旧に要する時間は、修理を担う風車メーカーやO&M業者の能力・技術や国内における人員体制及び交換用部品の保管状況によって左右されます。また、風車メーカー又はO&M業者が十分な能力、体制等を備えていたとしても、それらが将来にわたって維持される保証はなく、O&M業者が、財務状況の悪化や倒産手続等により履行能力を喪失する可能性があります。さらに、風力発電設備の修理に一定の能力、体制等を有する業者は少ないため、風車メーカー又はO&M業者が履行能力を喪失した場合に、本投資法人の希望する条件で、十分な能力、体制等を有する代替のO&M業者を選任できないリスクがあります。
また、風車メーカー又はO&M業者が一定の期間において一定の性能(パワーカーブ)や稼働率を保証する場合がありますが、保証期間の終了、当該風車メーカー又はO&M業者の財務状況の悪化や倒産手続等により、かかる保証が受けられなくなる可能性があります。
上記の他、風力発電設備に関しては、風車による騒音、電波障害、景観の変化、部品等の脱落・飛散等により近隣住民との紛争が生じるリスク等があります。
(ハ) 運用資産の立地の地域的な偏在に関するリスク
本書の日付現在の本投資法人のポートフォリオのうち、高萩太陽光発電所、鉾田太陽光発電所、高崎太陽光発電所A及び高崎太陽光発電所Bは関東地方に、松阪太陽光発電所、新城太陽光発電所及び胎内風力発電所は中部地方に所在します。当該各地方における各発電所の2025年5月期の基本賃料の合計は、ポートフォリオ全体の約50.6%及び約42.5%に達し、関東地方及び中部地方、特に当該各発電所が所在する特定の地域又はその周辺地域における地震その他の災害等の理由により、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。
また、今後の運用次第では、本投資法人の運用資産の立地に新たな地域的な偏在が生じる可能性もあります。その場合、前記同様、当該地域に特有の事由により、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。
(ニ) スポンサー・グループからの資産取得が想定どおりに行えないリスク
本投資法人及び本資産運用会社は、スポンサー・グループ各社との間でスポンサー・サポート契約を締結し、資産の取得に関してスポンサー・グループからサポートを受けます。しかし、当該契約は、本投資法人及び本資産運用会社に対して、本投資法人の投資方針に合致する資産の売却に関する優先的情報提供権や優先的売買交渉権等を付与するものに過ぎず、スポンサー・グループが本投資法人に対して、本投資法人の希望する価格で資産を売却する義務を負っているわけではありません。すなわち、本投資法人は、スポンサー・サポート契約により、本投資法人が適切であると判断する資産を適切な価格でスポンサー・グループから取得できることまで確保されているわけではありません。また、スポンサー・グループが本投資法人の投資方針に合致する資産の売却情報を十分に取得できない可能性もあります。
さらに、本投資法人、本資産運用会社及び伊藤忠エネクスとの間のスポンサー・サポート契約においては、エネクスグループに含まれない者が保有する資産についても、別途の合意に基づき本投資法人に対して優先的売買交渉権を付与することができるとされていますが、当該別途の合意がなされなかった場合には、上記スポンサー・サポート契約に基づく優先的売買交渉権の付与はなされません。また、当該別途の合意がなされたとしても、かかる合意の当事者に優先的売買交渉権の対象となっている資産の保有者が含まれていない場合には、伊藤忠エネクスから優先的売買交渉権が付与されたとしても、保有者に他の投資家等が存在する等の保有者固有の事情により、優先的売買交渉権の付与者である伊藤忠エネクスの意向に従って本投資法人が資産を取得することができない可能性もあります。
したがって、本投資法人は、本投資法人が利回りの向上や収益の安定化等のために最適と考える資産のポートフォリオを構築できない可能性があります。
(ホ) 再生可能エネルギー発電設備等の取得又は処分に関するリスク
わが国において再生可能エネルギー発電設備の建設数が増加したのは2012年の固定価格買取制度導入以降であり、本投資法人による取得に適する再生可能エネルギー発電設備等の数は未だ限られています。また、前記「(イ) 再生可能エネルギー発電設備等への投資に特化していることによるリスク」及び後記「⑤ 固定価格買取制度下における発電事業に係る権利・法制度に関するリスク」に記載のとおり、今後建設される再生可能エネルギー発電設備等が減少し、その結果、本投資法人が将来取得することができる再生可能エネルギー発電設備等がさらに減少し、又は存在しなくなる可能性があります。また、再生可能エネルギー発電設備等の取引市場は形成途上であり、再生可能エネルギー発電設備等の流動性は依然として低い状況です。したがって、必ずしも本投資法人が取得を希望した再生可能エネルギー発電設備等を取得することができるとは限りません。また、取得が可能であったとしても、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で取得できない可能性もあります。
次に、固定価格買取制度導入以降、太陽光発電設備や風力発電設備を始めとする再生可能エネルギー発電設備の設置が進んだ結果、これらの発電設備を組み込んだファンドを設立又は設定する動きがあり、今後、このようなファンドの設立又は設定が増加する可能性があります。そして、今後本投資法人に類似する上場インフラファンドの設立又は設定が増加する可能性があります。また、気候変動を含む環境問題への意識への高まりや企業によるSDGsやESGへの取組みの拡大を受けて、また、エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律(エネルギー供給構造高度化法)の適用を受ける電気事業者等による同法に基づく目標の達成のため、非化石価値その他の環境価値を生み出す再生可能エネルギー発電設備へのニーズが高まっています。これらの結果、再生可能エネルギー発電設備等の購入需要が増大し、再生可能エネルギー発電設備等の購入価格の高騰をもたらす可能性があります。したがって、本投資法人が取得を希望する再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を希望どおりの価格、時期その他の条件で取得できない可能性があります。
また、再生可能エネルギー発電設備等の取引市場が形成途上であること等のため、本投資法人が再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を取得した後にこれらを処分する場合にも、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で処分できない可能性もあります。
さらに、再生可能エネルギー発電設備に適用される法令又は契約上の制限により、本投資法人による再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の取得又は処分が妨げられる可能性もあり、かかる制限の結果、本投資法人が追加の費用を負担したり、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で取得又は処分できない可能性もあります。
再エネ特措法の下では、認定事業者及びその密接関係者の変更を含む認定計画の変更にあたり、一定の場合、変更認定の申請前に周辺地域の住民に対する説明会の開催又は事前周知措置を行う必要があります。本投資法人による再生可能エネルギー発電設備の取得に際し、かかる説明会等の実施及びこれに関する変更認定にあたっての審査のため、当該取得に伴う認定計画の変更手続が完了するまでに時間を要する可能性があります。また、当該変更手続が完了するまで再生可能エネルギー発電設備の処分その他認定計画の変更を伴う行為が制約される可能性があります。
(ヘ) 少数の電気事業者に依存していることのリスク
本投資法人の保有資産である再生可能エネルギー発電設備等により発電した電気は、少数の電気事業者へ売却されます。
したがって、当該電気事業者の破産法(平成16年法律第75号。その後の改正を含みます。)(以下「破産法」といいます。)上の破産手続、会社更生法(平成14年法律第154号。その後の改正を含みます。)(以下「会社更生法」といいます。)上の更生手続、民事再生法(平成11年法律第225号。その後の改正を含みます。)(以下「民事再生法」といいます。)上の再生手続その他の倒産手続(以下、総称して「倒産手続等」といいます。)の開始や当該電気事業者との売電契約の変更・解約等が生じた場合には、売電収入の遅滞・一時中断や買取条件の変更等の悪影響(後記「④ 保有資産に関わる関係者に関するリスク (ホ) 電気事業者(売電先)に関するリスク」及び「⑤ 固定価格買取制度下における発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (イ)売電契約及び接続契約等の変更・終了のリスク」をご参照ください。)が本投資法人の多数の保有資産に及ぶ可能性があります。このような場合であっても、賃借人との間の賃貸借契約上、賃借人は本投資法人又は信託受託者に対し約定どおりの賃料の支払義務が生じますが、賃料収入の減少、賃料減額交渉、資産の価値の下落、賃借人の連鎖倒産等が生じる可能性があり、本投資法人の財政状態等に大きな悪影響が生じる可能性があります。
(ト) 新投資口の発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
a. 資金調達全般に関するリスク
新投資口の発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行の可能性及び条件は、本投資法人の経済的信用力、金融市場の情勢その他の要因による影響を受けるため、今後本投資法人の希望する時期及び条件で新投資口の発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行を行うことができる保証はなく、その結果、予定した資産を取得できなかったり、弁済期の到来した借入れ又は投資法人債の借換えをすることができない等の理由により、予定しない資産の売却を余儀なくされたり、資金繰りがつかなくなる可能性があります。
また、借入れ及び投資法人債の金利は、借入時及び投資法人債発行時の市場動向に左右され、変動金利の場合には、その後の市場動向にも左右されます。借入れ及び投資法人債の金利が上昇し、又は本投資法人の借入金額及び投資法人債発行額が増加した場合には、本投資法人の利払額は増加します。特に、固定価格買取制度の下では、再生可能エネルギー電気の買取価格(調達価格)は、調達期間にわたり固定されているため、借入時及び投資法人債発行時の市場動向等によって金利水準が上昇した場合や、変動金利の場合はその後の市場動向等により金利が上昇した場合に、基本的な収益は変わらないにもかかわらず利払額が増加するため、その影響はより大きくなる可能性があります。このような利払額の増加により、投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。
本投資法人は、金利変動の影響を軽減するため、変動金利と固定金利のスワップ取引及び長期借入れや返済期限の分散化等の取組みを行う予定です。しかし、これらの取組みが金利変動の影響を軽減できない場合、本投資法人の財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
b. 財務制限条項に関するリスク
本投資法人が金銭の借入れ又は投資法人債の発行を行う場合において、当該金銭の借入れ又は投資法人債の発行の条件として、資産・負債等に基づく一定の財務指標上の数値を維持する、本投資法人の信用状況に関する評価を一定の水準に維持する、若しくは投資主への金銭の分配(利益を超えた金銭の分配を含みます。)を制約する等の財務制限条項が設けられること、運用資産に担保を設定すること、又は規約の変更若しくは本投資法人の資産運用が制限されること等の可能性があります。このような制約が本投資法人の運営に支障をきたし、又は投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、これらの制限に違反した場合には、追加の担保設定や費用負担等を求められ、又は当該借入れに係る借入金若しくは投資法人債の元利金について期限の利益を喪失する等の可能性があり、その結果、本投資法人の運営に重大な悪影響が生じる可能性があります。本投資法人の借入れについては、本投資法人の各決算日を基準として、元利金支払能力を判定する指標(DSCR)を維持する財務制限条項が付されているほか、上記のような一般的な条項が設けられます。
本投資法人の運用資産に担保が設定された場合、本投資法人が運用資産の売却を希望したとしても、担保の解除手続その他の事情により、希望どおりの時期に売却できない可能性又は希望する価格で売却できない可能性があります。また、収益性の悪化等により運用資産の評価額が引き下げられた場合又は他の借入れを行う場合等、一定の条件のもとに運用資産に対して担保を設定することを要求される可能性もあります。この場合、他の借入れ等のために担保が既に設定されている等の理由で担保に供する適切な資産がない可能性もあります。また、担保資産からのキャッシュ・フローが減少したり、その評価額が引き下げられたりした場合には、本投資法人の希望しない条件で借換資金を調達せざるを得なくなったり、本投資法人の希望しない時期及び条件で運用資産を処分せざるを得なくなる状況も想定され、その結果、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、担保に供する適切な資産がないために、本投資法人の希望どおりの借入れ等を行えない可能性もあります。なお、2024年11月末日現在、本投資法人の借入れに関連して、新城太陽光発電所を除く保有資産については、後記「5 運用状況 (2) 投資資産 ③ その他投資資産の主要なもの (ヘ)担保提供の状況」記載の担保が設定されています。
(チ) 敷金及び保証金に関するリスク
本投資法人は、運用資産の賃借人が無利息又は低利で預託した敷金又は保証金を運用資産の取得資金の一部として利用することがあります。しかし、賃貸市場の動向、賃借人との交渉等により、本投資法人の想定よりも賃借人からの敷金及び保証金の預託額が少なくなり、又は預託期間が短くなる可能性があります。
(リ) 少数の物件に収入が依存していることによるリスク
本書の日付現在の本投資法人のポートフォリオのうち、松阪太陽光発電所及び高崎太陽光発電所Bの2025年5月期の基本賃料ベースでの割合は、約35.9%及び約24.9%であるため、本投資法人の保有資産の収入全体に対する当該物件への依存度は、非常に大きいといえます。したがって、当該物件が何らかの理由で毀損、滅失若しくは劣化し、若しくは賃貸が不可能となる事由が生じた場合には、又は後記「④ 保有資産に関わる関係者に関するリスク」に記載のとおり、その賃借人、オペレーター若しくはO&M業者等の財政状況の悪化若しくはこれらとの契約の終了等が生じた場合には、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。
(ヌ) LTVに関するリスク
本投資法人のLTVは、本資産運用会社の運用ガイドラインにより、原則として70%を上限としていますが、資産の取得等に伴い一時的に70%を超えることがあります。一般にLTVの水準が高くなればなるほど、金利が低下しない限り利払額は増加し、また、金利上昇の影響を受けやすくなり、その結果、本投資法人の収益の安定性等に悪影響を及ぼしたり、投資主に対する金銭の分配額が減少するおそれがあります。
③ 本投資法人の仕組みに関するリスク
(イ) スポンサー・グループへの依存、利益相反に関するリスク
a. スポンサー・グループへの依存に関するリスク
本投資法人及び本資産運用会社は、再生可能エネルギー発電設備等の取得・運営や固定価格買取制度に基づく発電事業等に関してスポンサー・グループが有する独自のノウハウを活用することを企図し、スポンサー・グループとスポンサー・サポート契約を締結して、スポンサー・グループから、スポンサー・グループが保有する再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の情報の優先的提供及び優先的売買交渉権の付与、第三者保有情報の提供、資産取得業務等の支援、ウェアハウジング機能の提供、SPCを用いた賃貸借スキームの組成に関する支援、オペレーター及びO&M業者その他の業務受託者の選定等支援、固定価格買取期間終了後の電力売却支援、その他の支援(人的サポート・ノウハウの提供等)を享受します。また、全ての保有資産について、エネクスグループの一社であるエネクス電力がオペレーターとして賃借人の運営管理に関する業務を実施し、高萩太陽光発電所、鉾田太陽光発電所、松阪太陽光発電所、新城太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A及び高崎太陽光発電所Bを除く保有資産については、エネクスグループの一社であるエネクスエンジニアリング&サービス株式会社がO&M業者としてO&M業務の提供を行います。そして、保有資産について、スポンサーは、発電事業者SPCの匿名組合出資者となり、当該匿名組合出資者が、発電事業者SPCが(賃料等積立口座がある場合はそれに積み立てた準備金を活用しても)基本賃料の支払に不足する場合には、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については、当該年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の10%相当額、松阪太陽光発電所については当該10%相当額から1億円を控除した額、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については当該10%相当額から一定の金額を控除した額を限度として当該発電事業者SPCに対して追加出資を行うこととしています。
今後も、スポンサー・グループからの運用資産の取得が見込まれます。また、本投資法人は、伊藤忠エネクスが有する商標の使用許諾についての商標の使用等に関する覚書を締結し、これに基づき本投資法人は、伊藤忠エネクスのロゴ等を使用します。
このように、本投資法人及び本資産運用会社は、スポンサー・グループと密接な関係を有し、また、その投資方針におけるスポンサー・グループに対する依存度は極めて高いといえます。したがって、本投資法人及び本資産運用会社がスポンサー・グループとの間で、本書の日付現在における関係と同一の関係を維持できなくなった場合、スポンサー・グループの事業方針の変更等によりスポンサー・グループにおける本投資法人の位置付けが変化した場合、スポンサー・グループのレピュテーション、ブランド力等が低下した場合、スポンサー・グループの再生可能エネルギー発電設備等に関する開発・取得・管理・運営能力が低下した場合、又はスポンサー・グループの業績若しくは財政状態が悪化した場合その他の理由により、スポンサー・グループによるスポンサー・サポートが受けられなくなった場合には、本投資法人に悪影響が及ぶ可能性があります。なお、保有資産の賃借人である発電事業者SPCに対して、その匿名組合出資者であるスポンサーから追加出資がなされないことがあり得るリスクについては、後記「④ 保有資産に関わる関係者に関するリスク (イ) 賃借人に関するリスク a. 財務状況の悪化、倒産等に関するリスク」をご参照ください。
特に、本投資法人及び本資産運用会社とエネクスグループとの関係性に鑑み、保有資産全てに係るオペレーター業務委託契約並びに千代田高原太陽光発電所、JEN防府太陽光発電所、JEN玖珠太陽光発電所及び長崎琴海太陽光発電所に係るO&M業務委託契約においては、本投資法人と本資産運用会社との間の資産運用委託契約の終了その他の理由により、本資産運用会社が本投資法人の資産運用会社でなくなった場合には、オペレーターであるエネクス電力及びO&M業者であるEESは、それぞれ、オペレーター業務委託契約及びO&M業務委託契約を解除できることとなり、かかる解除がなされた場合、即時に代替するオペレーター及びO&M業者を選任することができず、保有資産の運営に悪影響を及ぼす可能性があります。
b. スポンサー・グループとの利益相反に関するリスク
スポンサー・グループが、本投資法人又は本資産運用会社との間で取引等を行う場合、スポンサー・グループの利益のために、本投資法人の投資主の利益に反する行為が行われる可能性があり、その場合には、本投資法人の投資主に損害が発生する可能性があります。加えて、本投資法人及び本資産運用会社がスポンサー・グループとの間で締結している契約は、スポンサー・グループが、本投資法人と競合する事業を行うことを禁止するものではありません。スポンサー・グループは、メガソーラー事業等、様々な形で再生可能エネルギー発電設備等に関連する業務を行っています。したがって、本投資法人又は本資産運用会社とスポンサー・グループとが、特定の資産の取得、リース、賃貸借、管理運営、処分等に関して競合する可能性やその他利益相反が問題となる状況が生じる可能性は否定できません。
前記のような利益相反が問題となり得る場合としては、例えば、運用資産の取得その他の取引機会に関する本投資法人及びスポンサー・グループの競合、スポンサー・グループを通じた運用資産の取得に際しての取得価格その他の購入条件、オペレーターであるエネクス電力に対する業務委託に関する条件、O&M業者であるEESに対する業務委託に関する条件、スポンサー・グループに対する瑕疵担保責任又は契約不適合責任や債務不履行責任の追及その他の権利行使、スポンサー・サポート契約の変更、更新の有無等があげられます。
また、オペレーターであるエネクス電力とEESは完全親子会社の関係にあるため、EESがO&M業者となる資産についてO&M業務委託契約を締結するにあたり、エネクス電力は、O&M業者が当該O&M業務委託契約上の義務を適切に履行しているか否かをモニタリングすることとされていますが、かかるモニタリングが十分に行われない可能性があります。この点、O&M業務委託契約が、本投資法人、賃借人SPC及びEESの三者間契約となる物件については、本投資法人が承認した各保有資産に係る年間運営計画に従ってO&M業務を行うことや長期修繕を要する場合等における計画立案に本投資法人の承認を要することとし、また、O&M業務についてO&M業者に対して本投資法人に対する報告を求めることができるなど、O&M業者による業務の提供に関して本投資法人が一定の関与ができる旨が規定されます。また、O&M業務委託契約がEESと賃借人SPCとの二者間契約となる物件については、賃貸借契約及びO&M業務委託契約の両契約に上記と同趣旨の規定をすることで、間接的にO&M業者による業務の提供に関して本投資法人が一定の関与ができることとされます。しかし、かかる規定により利益相反に伴い生じ得る問題の全てを解消することができるとは限りません。
これらの利益相反により、本投資法人の利益が不当に害され、本投資法人の投資主に損害が発生する可能性があります。
(ロ) 本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
本投資法人は、投信法に基づき、執行役員及び監督役員から構成される役員会において重要な意思決定を行い、資産の運用を本資産運用会社に、資産の保管を資産保管会社に、一般事務を一般事務受託者に、それぞれ委託しています。本投資法人の円滑な業務遂行の実現のためにはこれらの者の能力、経験及びノウハウに依存するところが大きいと考えられますが、これらの者が業務遂行に必要な人的・財政的基盤等を必ずしも維持できる保証はありません。また、投信法は、本投資法人の執行役員及び監督役員並びに本投資法人の関係者に関する義務及び責任を定めていますが、これらの本投資法人の関係者等が投信法その他の法令に反し、又は、法定の措置をとらないときは、投資主に損害が発生する可能性があります。
また、本投資法人の執行役員及び監督役員並びに本資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者が、法令上又は契約上負っている善良な管理者としての注意義務、投資法人のために忠実に職務を遂行する義務、利益相反状況にある場合に投資法人の利益を害してはならない義務その他の義務に違反した場合には、本投資法人の存続及び収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損害を受ける可能性があります。
(ハ) 本投資法人の執行役員及び本資産運用会社の人材に依存しているリスク
本投資法人の運営は、本投資法人の執行役員及び本資産運用会社の人材に大きく依存しており、これらの人材が失われた場合、本投資法人の運営に悪影響をもたらす可能性があります。
(ニ) 本投資法人及び本資産運用会社の歴史が浅いことによるリスク
本投資法人及び本資産運用会社は、それぞれ2018年8月3日及び2013年8月19日に設立され、2019年2月13日に本投資法人の資産の運用が開始されました。本投資法人には十分な過去の運用実績はありません。また、本資産運用会社が登録投資法人の資産運用業務を行うのは、本投資法人が初めてとなります。したがって、本投資法人の今後の実績を予測することは困難です。また、スポンサー・グループのこれまでの再生可能エネルギー発電設備等に関する運用実績は、本投資法人の今後の運用実績を保証するものではありません。
(ホ) 本投資法人の投資方針等の変更に関するリスク
規約に記載されている資産運用の対象及び方針、オペレーターの選定基本方針等の基本的な事項の変更には、投資主総会の承認が必要ですが、より詳細な投資方針又は運用ガイドライン、リスク管理方針、オペレーター選定基準等については、投資主総会の承認を経ることなく変更することが可能です。そのため、本投資法人の投資主の意思が反映されないまま、これらが変更される可能性があります。
(ヘ) 本投資法人の倒産又は登録抹消のリスク
本投資法人には、破産手続、再生手続及び投信法上の特別清算手続(投信法第164条)が適用される可能性があります。
本投資法人は、投信法に基づいて投資法人としての登録を受けていますが、一定の事由が発生した場合に投信法に従ってその登録が取り消される可能性があります(投信法第216条)。その場合には、本投資口の上場が廃止され、本投資法人は解散し、清算手続に入ります。
本投資法人が清算される場合、投資主は、全ての債権者への弁済(投資法人債の償還を含みます。)後の残余財産の分配に与ることによってしか投資金額を回収することができません。このため、投資主は、投資金額の全部又は一部について回収を得ることができない可能性があります。
④ 保有資産に関わる関係者に関するリスク
(イ) 賃借人に関するリスク
a. 財務状況の悪化、倒産等に関するリスク
本投資法人又は信託受託者が保有する再生可能エネルギー発電設備等は、本投資法人又は信託受託者が賃借人に対して賃貸し、賃借人がこれを賃借します。本投資法人又は信託受託者は、賃借人との間の再生可能エネルギー発電設備等に係る賃貸借契約に基づき、賃借人から賃料を収受します。賃借人の財務状況が悪化した場合又は賃借人が倒産手続等の対象となった場合、賃貸借契約に基づく賃料支払が滞る可能性があります。賃貸借契約上敷金又は保証金を差し入れることとなっている場合は、この延滞賃料等の債務の合計額が敷金及び保証金で担保される範囲内であれば敷金又は保証金から当該債務に充当することも可能ですが、それを超える状況になった場合、又は賃貸借契約上敷金若しくは保証金の差入れが行われない場合には、投資主が損失を被る可能性があります。なお、本投資法人は、かかるリスクを限定すべく、自ら又は信託受託者による、再生可能エネルギー発電設備等の取得に際し、原則として、当該再生可能エネルギー発電設備等における発電事業のみを行う発電事業者SPCを賃借人とすることとしており、保有資産の賃借人も、発電事業者SPCとなりますが、発電事業の収支の悪化や賃借人たるSPCに想定外の支出が生じる等により、賃借人の財務状況が悪化することがあるため、当該リスクを必ずしも回避又は低減できるとは限りません。また、本投資法人は、匿名組合契約に基づく発電事業者SPCへのスポンサーの当初出資を原資として賃料等積立口座へのリザーブの積み立てがなされない新城太陽光発電所以外の資産について、いずれも、賃借人である発電事業者SPCが、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については、運営初年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の10%相当額、松阪太陽光発電所については1億円、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については一定の金額を準備金として賃料等積立口座に積み立てます(ある年度において、実際の売電収入が想定売電収入を上回り、超過売電収入が生じた場合で、かつ、賃料等積立口座内の準備金が必要額(松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については当該年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の10%相当額、松阪太陽光発電所については1億円、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については当該一定の金額)に不足している場合には、当該不足額に満つるまで、超過売電収入の充当等の方法により、当該金額を維持することとされています。)。さらに、全ての保有資産について、スポンサーが発電事業者SPCの匿名組合出資者となり、当該匿名組合出資者が、発電事業者SPCが(賃料等積立口座がある場合はそれに積み立てた準備金を活用しても)基本賃料の支払に不足する場合には、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については、当該年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の10%相当額、松阪太陽光発電所については当該10%相当額から1億円を控除した額、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については当該10%相当額から当該一定の金額を控除した額を限度として当該発電事業者SPCに対して追加出資を行うこととします。このように、保有資産について、本投資法人は、発電事業者SPCが倒産する可能性を低減するための措置を講じていますが、発電事業者SPCにおいて準備金の積み立てが困難である等、スポンサーによる追加出資を要する状況においても、その信用状態の悪化に伴い、追加出資がなされない場合や追加出資の額が上限額に達してしまい、更なる追加出資を要請することができない場合も想定され、当該措置は賃借人たる発電事業者SPCの倒産を確実に防止する性質のものではないため、賃借人たる発電事業者SPCが倒産するリスクを必ずしも回避又は低減できるとは限りません。
b. 賃貸借契約の終了に関するリスク
賃貸借契約が終了した場合(賃貸借契約が中途解約された場合を含みます。)又は賃貸借契約が期間満了時に更新・再締結されない場合、本投資法人が新たな賃借人をして固定価格買取制度のもとで同一の価格で売電を継続させるためには、既存の賃借人から新たな賃借人へ、発電設備用地等、再生可能エネルギー発電事業に係る事業計画認定上の発電事業者たる地位並びに特定契約及び接続契約における電気事業者等との間の契約上の地位を移転させる必要があります。本投資法人では、全ての保有資産に係る賃貸借契約において、賃貸借契約が終了した場合には、事業計画認定上の発電事業者たる地位並びに特定契約及び接続契約における電気事業者等との契約上の地位等のうち、売電を継続するために必要なものとして本投資法人が指定するものを、本投資法人又は本投資法人が指定する第三者に移転する義務を既存の賃借人に課しますが、これらの地位等の移転を行うためには、発電設備用地の所有者や電気事業者等の承諾が必要となります。したがって、賃貸借契約の終了時において、発電設備用地の所有者、電気事業者等の承諾が得られなかった場合、既存の発電設備用地で発電事業を継続できない可能性や新たな賃借人が固定価格買取制度のもとで従前と同一の価格で売電することができない可能性があり、その結果、賃料収入や信託受託者からの信託配当の減少等により、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
また、本投資法人では、自ら又は信託受託者をして、JEN玖珠太陽光発電所、新城太陽光発電所及び胎内風力発電所を除く保有資産に係る賃貸借契約において、賃貸借期間は20年としつつ、本投資法人又は信託受託者が再契約を希望した場合には、再契約の締結につき誠実に協議するものとし、協議の上合意した場合には再契約を締結する旨の規定を設け、かかるリスクを限定すべく対応していますが、合意に至らず再契約を締結できない可能性等があるため、当該リスクを必ずしも回避又は低減できるとは限りません。
c. 賃借人がSPCであることに関するリスク
本投資法人の保有資産においては、SPCが賃借人となりますが、SPCは、売電事業以外の事業は行わないため、賃料支払の原資は売電収入に依存しており、売電収入が減少すると賃料支払が困難になるおそれがあります。そのため、匿名組合契約に基づく発電事業者SPCへのスポンサーの当初出資を原資として賃料等積立口座へのリザーブの積み立てがなされない新城太陽光発電所以外の保有資産においては、賃借人である発電事業者SPCが、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については、運営初年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の10%相当額、松阪太陽光発電所については1億円、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については一定の金額を準備金として賃料等積立口座に積み立てます(ある年度において、実際の売電収入が想定売電収入を上回り、超過売電収入が生じた場合で、かつ、賃料等積立口座内の準備金が必要額(当該年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については10%相当額、松阪太陽光発電所については1億円、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については当該一定の金額)に不足している場合には、当該不足額に満つるまで、超過売電収入の充当等の方法により、当該金額を維持することとされています。)。さらに、全ての保有資産について、スポンサーが発電事業者SPCの匿名組合出資者となり、当該匿名組合出資者が、発電事業者SPCが(賃料等積立口座がある場合はそれに積み立てた準備金を活用しても)基本賃料の支払に不足する場合には、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については、当該年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の10%相当額、松阪太陽光発電所については当該10%相当額から1億円を控除した額、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については当該10%相当額から当該一定の金額を控除した額を限度として当該発電事業者SPCに対して追加出資を行うこととしています。しかし、かかる準備金の積立て及び追加出資を行ったとしても、発電事業者SPCにおいて基本賃料として支払うべき額を捻出できない可能性や追加出資の額が上限額に達してしまい、更なる追加出資を要請することができない場合も想定されます。
また、SPCは、その業務の大半を外部の第三者に業務委託するため、SPCの事業が適切に遂行されるかは、委託先の能力、経験及び知見に依拠するところが大きく、これらの能力等が十分でない場合は、SPCの事業が滞り、ひいては本投資法人の収益等に悪影響が及ぶ可能性があります。
d. 賃料改定に係るリスク
賃貸借契約の期間が比較的長期間である場合、賃料等の賃貸借契約の内容について、定期的に見直しを行うこととされることがあります。
したがって、賃貸借契約が締結された時点での賃料がその後も維持される保証はありません。賃料改定により賃料が減額された場合、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ロ) オペレーターに関するリスク
運用資産の管理・運営は、オペレーターの能力、経験及び知見によるところが大きいといえますが、本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、オペレーターが再生可能エネルギー発電設備等を適切に管理・運営せず、売電収入が減少する場合、本投資法人又は信託受託者の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少する可能性があります。このため、当該オペレーターの能力、経験及びノウハウが十分であることが必要となりますが、当該オペレーターにおける人的・財産的基盤が将来にわたって維持される保証はありません。また、オペレーターが、財務状況の悪化や倒産手続等により業務遂行能力を喪失する可能性もあります。これらにより、再生可能エネルギー発電設備等の管理・運営が十分に行われなくなり、その場合、売電収入が減少し、その結果、再生可能エネルギー発電設備等の価値や本投資法人の収益等に悪影響が生じる可能性があります。
また、オペレーターが、自ら保有する再生可能エネルギー発電設備等の管理及び運営業務等を行い、又は他の顧客から再生可能エネルギー発電設備等の管理及び運営業務等を受託することがありますが、この場合、当該オペレーターは、オペレーター自身、又は本投資法人以外の顧客の利益を優先することにより、本投資法人の利益を害する可能性があります。
さらに、オペレーターは賃借人との契約に基づきオペレーターとしての業務を行いますが、かかる契約は解除、解約その他の理由により終了することがあるほか、当該契約の期間満了時に契約の更新がなされないことがあり、また、契約上オペレーターからの解約が行えない旨の特約を設けた場合であっても、裁判所によって当該特約の効力の全部又は一部が否定されることがあります。これらの場合、後任のオペレーターが選任されるまではオペレーター不在又は機能不全のリスクが生じるため、一時的に、賃料収入が得られない可能性や当該再生可能エネルギー発電設備等の管理状況が悪化する可能性があります。加えて、オペレーターとしての業務には、一定の知識・ノウハウが要求されることから、これらの場合に本投資法人の希望する時期及び条件で現在と同等又はそれ以上の能力と専門性を有する新たなオペレーターを選任できる保証はありません。
また、本投資法人の保有資産については、エネクスグループの一社であるエネクス電力がオペレーターとして選定され、太陽光発電設備等及び風力発電設備等の運営が委託されますが、スポンサーについて、本(ロ)に記載のリスクが顕在化した場合、本投資法人が保有する全ての運用資産に波及し、本投資法人の存続及び収益等に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
(ハ) O&M業者に関するリスク
一般に、再生可能エネルギー発電設備の稼働状況に係るモニタリング、点検・修理その他の保守管理等、再生可能エネルギー発電設備等の維持管理・運営全般の成否は、O&M業者の能力、経験及び知見によるところが大きいといえますが、本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、O&M業者が再生可能エネルギー発電設備等を適切に保守管理せず、売電収入が減少する場合、本投資法人又は信託受託者の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少する可能性があります。このため、当該O&M業者の能力、経験及びノウハウが十分であることが必要となります。O&M業者が一定の期間において一定の性能(パワーカーブ)や稼働率を保証する場合がありますが、その履行能力は当該O&M業者の財務状況に依拠します。当該O&M業者における人的・財産的基盤が将来にわたって維持される保証はありません。また、O&M業者が、財務状況の悪化や倒産手続等により履行能力を喪失する可能性もあります。これらにより、再生可能エネルギー発電設備等の保守管理が十分に行われなくなり、又は十分な保証を受けられなくなり、その場合、売電収入が減少し、また損失が増加し、その結果、再生可能エネルギー発電設備等の価値や本投資法人の収益等に悪影響が生じる可能性があります。
また、O&M業者が、自ら保有する再生可能エネルギー発電設備等の保守管理を行い、又は他の顧客から再生可能エネルギー発電設備等の保守管理業務等を受託することがありますが、この場合、当該O&M業者は、O&M業者自身、又は本投資法人以外の顧客の利益を優先することにより、本投資法人の利益を害する可能性があります。
さらに、O&M業者は本投資法人、信託受託者又は賃借人との契約に基づきO&M業者としての業務を行いますが、かかる契約は解除、解約その他の理由により終了することがあるほか、当該契約の期間満了時に契約の更新がなされないことがあり、また、契約上O&M業者からの解約が行えない旨の特約を設けた場合であっても、裁判所によって当該特約の効力の全部又は一部が否定されることがあります。これらの場合、後任のO&M業者が選任されるまではO&M業者不在又は機能不全のリスクが生じるため、一時的に、当該再生可能エネルギー発電設備等の管理状況が悪化する可能性があります。加えて、O&M業者としての業務には、一定の知識・ノウハウが要求されることから、これらの場合に本投資法人の希望する時期及び条件で現在と同等又はそれ以上の能力と専門性を有する新たなO&M業者を選任できる保証はありません。また、当初のO&M業者が一定の性能(パワーカーブ)や稼働率を保証していた場合でも、同様の保証を提供する新たなO&M業者を選任できない可能性があります。
また、O&M業者が再生可能エネルギー発電設備等の維持管理・運営を懈怠したり、維持管理・運営業務の遂行に際して再生可能エネルギー発電設備等を毀損するなど、O&M業者が再生可能エネルギー発電設備等に対して損害を生じさせた場合、本投資法人は、O&M業者に対して、自ら又は信託受託者をして、O&M業務委託契約に基づき損害賠償を請求することがありますが、O&M業務委託契約において、かかる場合のO&M業者の責任が制限されている場合があり、本投資法人に生じた損害が填補されない可能性があり、投資主に損害を与える可能性があります。
加えて、本書の日付現在の本投資法人の保有資産のうち、5物件について、エネクスグループの一社であるEESがO&M業者として選定され、太陽光発電設備等及び風力発電設備等の保守管理が委託されますが、スポンサーについて、本(ハ)に記載のリスクが顕在化した場合、本投資法人が保有する運用資産の大半に波及し、本投資法人の存続及び収益等に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
(ニ) EPC業者又はメーカーから保証その他のサポートが得られなくなるリスク
後記「⑥ 発電事業に係る操業リスク (イ) 再生可能エネルギー発電設備の発電量が想定より低下するリスク」及び「⑦ 保有資産に関するリスク (イ) 再生可能エネルギー発電設備の欠陥・瑕疵及び契約不適合に関するリスク」に記載のとおり、欠陥、瑕疵、契約不適合、性能未達、稼働率低下等又は再生可能エネルギー発電設備の劣化等に備えて、本投資法人又は賃借人は、EPC業者又はメーカーに対して、表明保証責任、瑕疵担保責任若しくは契約不適合責任、性能保証、稼働率保証又はメーカー保証の履行を求める権利を有する場合がありますが、権利行使期間又は通知期間の満了、EPC業者又はメーカーが解散したり無資力になっていること、その他の理由により実効性がない場合もあります。
かかる場合、再生可能エネルギー発電設備の修補等を行うことが不可能又は困難となることや、本投資法人が再生可能エネルギー発電設備の修補等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、投資主に損害を与える可能性があります。
(ホ) 電気事業者(売電先)に関するリスク
電気事業者の財務状況が悪化した場合又は電気事業者が倒産手続等の対象となった場合、売電契約に基づく売電料金の支払が滞る可能性があります。
この場合、調達期間内であれば、発電事業者は、固定価格買取制度に基づき、一般送配電事業者等に再生可能エネルギー電気の買取を申し込むことができますが、新たに電気事業者となる一般送配電事業者等による買取が開始されるまでの間、売電収入が得られず、発電事業者が調達期間満了までに得られる総売電収入が減少する可能性があります。また、固定価格買取制度による調達期間内においては、新たな電気事業者による買取価格は、固定価格買取制度に基づく買取価格(調達価格)又はそれ以上の価格であることには変わりないものの、既存の電気事業者が調達価格より高い価格で買取を行っていた場合、当該価格より低い価格となる可能性があります。本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、これらの事情により売電収入が減少する場合、本投資法人の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少する可能性があります。
⑤ 固定価格買取制度下における発電事業に係る権利・法制度に関するリスク
(イ) 売電契約及び接続契約等の変更・終了のリスク
固定価格買取制度の下では、発電事業者は電気事業者との間で売電契約を締結する必要がありますが、かかる売電契約の期間満了時に契約の更新がなされる場合、又は当該売電契約に契約期間中における買取条件の見直しに関する条項がある場合、契約の更新又は変更により買取条件が変更されることがあり、特に、既存の売電契約に基づく買取価格が固定価格買取制度に基づく買取価格(調達価格)より高い場合、買取価格がより低い価格に変更される可能性があります。また、売電契約が解除、解約その他の理由により終了することがあるほか、当該契約の期間満了時に契約の更新がなされないことがありますが、調達期間内に売電契約が終了する場合、発電事業者は、固定価格買取制度に基づき、一般送配電事業者等に再生可能エネルギー電気の買取を申し込むことができますが、新たに電気事業者となる一般送配電事業者等による買取が開始されるまでの間、売電収入が得られず、発電事業者が調達期間満了までに得られる総売電収入が減少する可能性があります。また、この場合、新たな電気事業者による買取価格は、固定価格買取制度に基づく調達価格以上の価格であることには変わりないものの、既存の電気事業者が固定価格買取制度に基づく調達価格より高い価格で買取を行っていた場合、当該価格より低い価格となる可能性があります。本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、これらの事情により売電収入が減少する場合、本投資法人又は信託受託者の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少する可能性があります。
また、固定価格買取制度の下では、発電事業者は電気事業者との間で接続契約を締結する必要がありますが、かかる接続契約が解除、解約その他の理由により終了することがあるほか、当該契約の期間満了時に契約の更新がなされないことがあります。接続契約が終了する場合、発電事業者は、電気事業者を通じて電気を供給することができなくなり、再度接続契約が締結されるまでの間、売電収入が得られず、発電事業者が調達期間満了までに得られる総売電収入が減少する可能性があります。また、かかる場合、買取価格(調達価格)や適用される出力制御のルールその他の条件が変更される可能性があります。本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、これらの事情により売電収入が減少する場合、本投資法人又は信託受託者の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少する可能性があります。
(ロ) 出力制御を求められるリスク
各太陽光発電設備について、再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法施行規則(平成24年経済産業省令第46号。その後の改正を含みます。)(以下「再エネ特措法施行規則」といいます。)に定める以下の事由に該当する場合、接続電気事業者(注1)から出力の抑制を求められる場合があります。
i. 電気事業者における電気の供給量がその需要量を上回ることが見込まれる場合。
ii. 天災事変により、被接続先電気工作物(電気事業者の事業の用に供する変電用、送電用又は配電用の電気工作物をいいます。以下同じです。)の故障又は故障を防止するための装置の作動により停止した場合(電気事業者の責めに帰すべき事由によらない場合に限ります。)。
iii. 接続に係る契約であって、発電設備を用いて再生可能エネルギー電気の供給をすると当該被接続先電気工作物に送電することができる電気の容量を超えた電気の供給を受けるおそれがある場合には出力の抑制を行うことができることを条件として、当該発電設備を用いて発電するために必要な容量を被接続先電気工作物に確保せずに行う契約において、当該発電設備を用いて再生可能エネルギー電気の供給をすると当該被接続先電気工作物に送電することができる電気の容量を超えた電気の供給を受けることが見込まれる場合。
iv. 人若しくは物が被接続先電気工作物に接触した場合又は被接続先電気工作物に接近した人の生命及び身体を保護する必要がある場合において、電気事業者が被接続先電気工作物に対する電気の供給を停止した場合(電気事業者の責めに帰すべき事由によらない場合に限ります。)。
v. 被接続先電気工作物の定期的な点検を行うため、異常を探知した場合における臨時の点検を行うため又はそれらの結果に基づき必要となる被接続先電気工作物の修理を行うため必要最小限度の範囲で当該電気事業者が被接続先電気工作物に対する電気の供給を停止又は抑制する場合。
vi. 当該発電事業者以外の者が用いる電気工作物と被接続先電気工作物とを電気的に接続する工事を行うため必要最小限度の範囲で電気事業者が被接続先電気工作物に対する電気の供給を停止又は抑制する場合。
かかる出力の抑制が行われた場合、賃借人である発電事業者が得られる売電収入が減少する可能性があります。本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、これらの事情により売電収入が減少する場合、本投資法人又は信託受託者の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少する可能性があります。
ただし、前記i.の理由による需給バランスの調整のための太陽光発電設備の出力制御は、年間のうち電力需要が小さい時期・時間帯において、火力発電の抑制、揚水発電の揚水運転、電気の需給の調整を行う蓄電池の充電、会社間連系線を用いた広域的な周波数調整の要請等の措置を講じても、電力の供給量が需要を超過することが見込まれる場合に行われます。なお、需給バランスの調整のための出力制御は、経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部「出力制御の公平性の確保に係る指針」(2017年3月策定、2019年10月改定、2021年4月改定、2022年4月改定)に従って実施されています。
なお、出力抑制の対象(注2)となる太陽光発電設備に関する前記i.の理由による需給バランスの調整のための無補償の出力の抑制は、2015年1月25日までに接続申込みをした認定出力が500kW以上の案件は、原則として年間30日(30日ルールをいいます。)、2015年1月26日から2021年3月31日までに接続申込みをした認定出力が500kW以上の案件は、原則として年間360時間がそれぞれ上限とされており、これらの上限を超えて出力の抑制がなされる場合、賃借人は、電気事業者に対して、当該抑制により生じた損害の補償を求めることができます。他方、指定電気事業者(注3)は、接続申込量が接続可能量を超過した後から2021年3月31日までに接続申込みをしたと認められる太陽光発電設備について、また、全ての接続電気事業者は、2021年4月1日以降に接続申込みをした全ての太陽光発電設備について、前記の上限にかかわらず、無補償の出力制御を無制限に行うことができます(いわゆる無制限・無補償ルール)。各保有資産に適用される出力制御ルールについては、後記「5 運用状況 (2) 投資資産 ③ その他投資資産の主要なもの (ロ) 設備・施設の概要 d. 適用される出力制御ルール」をご参照ください。
前記iii.記載の条件による接続(いわゆるノンファーム型接続)を行った発電設備については、ノンファーム型接続適用系統の送変電設備の空き容量がない場合、前記i.の理由による無補償の出力制御が無制限に実施されます。
(注1)平成28年改正再エネ特措法の下では買取義務者(電気事業者)が送配電事業者となったため、改正法施行日以降に特定契約が締結される案件については、買取電気事業者と同一の者になります。本(ロ)において以下同じです。
(注2)10kW未満の太陽光発電設備は、当面の間、出力抑制の対象外とされています。
(注3)「指定電気事業者」とは、2021年4月1日施行の改正前の再エネ特措法施行規則第14条第1項第11号に定める指定電気事業者を意味し、同項第8号イの規定により特定契約電気事業者(同規則第14条第1項第1号に定める意味によります。)が損害の補償をすることなく特定契約申込者(同規則第14条第1項第2号に定める意味によります。)に求めることができる種類の認定発電設備(認定に係る再生可能エネルギー発電設備をいい、経済産業大臣が指定する種類の再生可能エネルギー発電設備に限ります。)の出力の抑制の上限を超えて出力の抑制を行わなければ当該再生可能エネルギー発電設備により発電された電気を追加的に受け入れることができなくなることが見込まれる電気事業者として経済産業大臣が指定する電気事業者をいいます。
(ハ) 調達価格又は調達期間が変更されるリスク
固定価格買取制度の下では、各再生可能エネルギー発電設備において運転開始時に適用された買取価格(調達価格)又は買取期間(調達期間)は、原則として、当該再生可能エネルギー発電設備については変更されることはありませんが、再エネ特措法上、経済産業大臣は、物価その他の経済事情に著しい変動が生じ、又は生ずるおそれがある場合において、特に必要があると認めるときは、調達価格及び調達期間を改定することができるものとされています。また、かかる調達価格及び調達期間の改定によらなくても、固定価格買取制度の運用が変更され、調達価格等の適用時点に関する取扱いが変更されたり、運転開始期限が設定されたりすることにより、個別の発電設備に適用される調達価格及び調達期間が変更される可能性があります。さらに、将来、調達価格自体は変更されなくても、発電設備の撤去費用その他の費用の留保等により、発電事業者が実際に受領する金額が減少する可能性があります。かかる変更が実施された場合、売電収入が減少する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、また、発電設備等の価値が毀損し、投資主が損失を被る可能性があります。
また、将来、各年度に適用される調達価格や入札における上限が低く設定され、又は調達期間が短く設定された場合、それ以降に建設される新規の再生可能エネルギー発電設備が減少し、又は建設されても投資に適さず、本投資法人が希望どおりに再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を取得できなくなる可能性があります。
(ニ) インフレにより売電価格の価値が実質的に低下すること等によるリスク
固定価格買取制度の下では、再生可能エネルギー電気の買取価格(調達価格)は、調達期間にわたり固定されており、インフレにより他の物価が上昇した場合、売電価格の価値が実質的に低下し、再生可能エネルギー発電設備等の価格が実質的に低下する可能性があります。本投資法人又は信託受託者の再生可能エネルギー発電設備等に係る賃料収入は、売電収入を背景としているため、再生可能エネルギー発電設備等に係る賃料を他の物価の上昇に合わせて上げることが困難である可能性があり、この場合、賃料の価値が実質的に低下する可能性があります。また、インフレにより物価が上昇した場合、再生可能エネルギー発電設備等の運営・維持管理に要する費用等が増加する可能性があります。これらの場合、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ホ) 固定価格買取制度の下での買取期間満了後の売電に関するリスク
本投資法人は、買取期間が満了し、固定価格買取制度の適用外となった再生可能エネルギー発電設備等については、(i)当該再生可能エネルギー発電設備により発電した電気を小売電気事業者等に対して直接若しくは卸電力取引所を通じて売却するか、又は、(ii)当該再生可能エネルギー発電設備等を売却します。
各再生可能エネルギー発電設備に係る固定価格買取制度の下での買取期間が満了した後は、同制度の下でのように電気を一定の価格で買い取る義務を有する者がおらず、発電事業者が当該発電設備により発電した電気の売却を継続するためには、電気事業者との交渉により売却及びその条件について合意するか、卸電力取引市場で売却するか、又は自ら売電の相手方を探して売電することとなります。これらの場合、固定価格買取制度の下での買取期間終了後の売電先が見つからない可能性があり、売電先が見つかった場合(既存の電気事業者と契約の更新又は再契約を行う場合を含みます。)又は市場で売却する場合でも、買取の価格その他の条件は、固定価格買取制度の下での買取価格その他の条件に比べて、発電事業者にとって大幅に不利となり、賃借人である発電事業者の売電収入が大きく減少する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受けます。
また、このような固定価格買取制度の下での買取期間満了後の売電に関するリスクを理由として、発電設備等の価値の毀損や、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で処分できないことにより、投資主が損失を被る可能性があります。
(ヘ) 再エネ特措法に基づく事業計画認定が取り消される又は失効するリスク
固定価格買取制度の適用を受けるためには、再生可能エネルギー発電事業に関し、事業計画認定を受ける必要がありますが、再エネ特措法上、経済産業大臣は、認定事業者が事業計画認定を受けた再生可能エネルギー発電事業計画(以下「認定計画」といいます。)に従って再生可能エネルギー発電事業を行っていないとき、事業計画認定が再エネ特措法及び再エネ特措法施行規則に定める基準に適合しなくなったとき又は認定事業者が改善命令に違反したときは、事業計画認定を取り消すことができるものとされています。事業計画認定が取り消された場合、当該再生可能エネルギー発電設備を用いた再エネ特措法の固定価格買取制度に基づく売電を行うことができず、事業計画認定を再取得した場合でも、再取得時の調達価格(当初の調達価格より低額であることが予想されます。)及び調達期間が適用されます。
これらの場合、売電収入が大きく減少する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、また、発電設備等の価値が毀損し、投資主が損失を被る可能性があります。
令和2年改正再エネ特措法では、長期未稼働案件により空押さえされた系統容量を開放する観点から認定失効制度が新たに導入されています。ただし、本投資法人の保有物件は、既にFIT制度による売電が開始されているところ、令和2年改正再エネ特措法により導入された認定失効制度により本投資法人が保有する太陽光発電所の認定が失効することはありません。もっとも、こうした認定失効制度の創設の結果、本投資法人の取得に適する太陽光発電設備が減少し、本投資法人が希望どおりに太陽光発電設備を取得できなくなる可能性があります。
(ト) 固定価格買取制度が変更又は廃止されるリスク
固定価格買取制度を取り巻く情勢の変化により、現在の制度が変更又は廃止され、かかる変更又は廃止の結果、発電事業自体は継続できるとしても、従前と同様の条件で安定的かつ継続した売電収入を得ることができなくなる可能性や新たな規制を遵守するために再生可能エネルギー発電設備等の運営・維持管理に要する費用等が増加する可能性があります。
また、かかる変更又は廃止の結果、それ以降に建設される新規の再生可能エネルギー発電設備が減少し、又は建設されても投資に適さず、本投資法人が希望どおりに再生可能エネルギー発電設備を取得できなくなる可能性があります。
⑥ 発電事業に係る操業リスク
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等を主たる投資対象とし、そのうち50%以上を太陽光発電設備等に関する当該資産に投資する方針です。かかる資産を用いて行われる発電事業には以下のようなリスクが存在します。かかる資産を裏付けとする他の資産に投資する場合も同様です。本投資法人又は信託受託者の再生可能エネルギー発電設備等に係る賃料収入は、賃借人である発電事業者の売電収入を背景としているため、以下に記載するリスクが現実化した場合、保有資産の価値の減少や損害賠償義務の負担などのほかに、賃借人である発電事業者の売電収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(イ) 再生可能エネルギー発電設備の発電量が想定より低下するリスク
再生可能エネルギー発電設備の性能が取得後に想定以上に低下し、又は再生可能エネルギー発電設備に故障、不具合等が発生し、想定していた発電量が得られず、売電収入が減少する可能性があります。本投資法人又はオペレーター若しくは賃借人は、EPC契約若しくはO&M契約上の性能保証若しくは稼働率保証又はメーカーの保証の内容に応じて、EPC業者、O&M業者又はメーカーに対して、発電装置を構成する機器又は部品等の修理若しくは交換又は補償金の支払を請求できる場合がありますが、保証の対象、期間等は一定範囲に限定されており、性能又は稼働率を回復・維持するために修補その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることや、想定した性能又は稼働率を維持できないことがあります。
また、本投資法人又は信託受託者が保有する資産の大半は、十分な期間の操業記録がないため、経年劣化や将来にわたる故障の発生率等の正確な予測が困難であり、実際の発電量が想定を下回る可能性があります。これらの場合は、賃借人である発電事業者の再生可能エネルギー発電設備に係る売電収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ロ) 周囲の環境・天候に関するリスク
太陽光発電設備は発電量が日射量によって変動しますが、周辺に新しい建物等が建築されたり、周辺の植物の成長等により事後的に太陽光発電設備への日照が制限されたりすることにより、太陽電池モジュールへの日射が遮られる状態になる等、本投資法人の運用資産である太陽光発電設備等の周辺環境が本投資法人の支配できない事由により悪化する可能性があります。また、天候不順が続いた場合や積雪等により太陽電池モジュールへの日射が遮られる状態となる可能性もあります。風力発電設備は、その発電量が風況によって変動するため、周辺に他の風力発電設備が建設される場合には発電量が減少するおそれがあり、また、風量が少ない日が続くことや強風や落雷等により風力発電設備等が損傷する可能性もあります。
これらの場合、再生可能エネルギー発電設備から得られる売電収入が減少する可能性があり、本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、これらの事情により売電収入が減少する場合、本投資法人又は信託受託者の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少し、又は本投資法人の運用資産である発電設備の収益の低下や価値の下落が生じ、本投資法人に悪影響が生じる可能性があります。なお、強風、暴風雨、洪水、落雷、竜巻等の異常な気象現象によるリスクについては、後記「⑦ 保有資産に関するリスク (ホ) 災害等による再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の毀損、滅失及び劣化のリスク」をご参照ください。
(ハ) 事故等に関するリスク
再生可能エネルギー発電設備においては、設置された電気工作物等の危険物や発電された電気を原因とする事故、強風又は落雷等による太陽電池モジュールや風車の破損、洪水によるダム・堰の決壊等、各再生可能エネルギー発電設備特有の事故等が発生する可能性があり、万が一、運用資産において、かかる事故等が発生した場合、再生可能エネルギー発電設備が滅失、劣化又は毀損し、又は一定期間の不稼働を余儀なくされる場合があります。かかる事故等が発生した場合のリスクについては、後記「⑦ 保有資産に関するリスク (ホ) 災害等による再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の毀損、滅失及び劣化のリスク」及び同「(ヘ) 再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地に係る所有者責任、修繕・維持・管理費用等に関するリスク」をご参照ください。
(ニ) 送電設備その他第三者の資産に関するリスク
発電事業者は、原則として、再生可能エネルギー発電設備が電気事業者等の送電設備に電気的に接続され、当該送電設備その他の送電に関連する第三者の設備が維持されている場合のみ売電することができます。したがって、これらの設備が故障又は損壊した場合、発電事業者は、一定期間再生可能エネルギー発電設備の不稼働を余儀なくされる可能性があります。
これらの場合、賃借人である発電事業者の売電収入が減少する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ホ) 近隣住民との紛争が生じるリスク
本投資法人又は信託受託者が保有する太陽光発電設備等に関し、土地の造成・治水の不備・瑕疵、太陽光パネルの反射光、設備の稼働音、景観上の問題等により近隣住民との紛争が生じ、訴訟費用及び損害賠償責任の負担を余儀なくされる等、太陽光発電設備等について予想外の費用又は損失を負担する可能性があります。また、場合によってはさらに土地の再整備、太陽光パネルの撤去その他の対策を余儀なくされるほか、太陽光発電事業の継続が困難又は不可能になる可能性もあります。風力発電設備等に関しても、土地の造成や施工の瑕疵、騒音、景観上や環境上の問題等により紛争になる可能性があります。これらの紛争により、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ヘ) 電気事業法上の発電事業者に対する規制等に関するリスク
一定規模以上の発電設備を維持・運用する発電事業者は、電気事業法に従い、発電事業の届出を行わなければなりません。そして、かかる届出を行った電気事業法上の発電事業者(電気事業法第2条第1項第15号に規定する発電事業者をいい、本(ヘ)において以下「届出発電事業者」といいます。)は、毎年度、供給計画を作成し、電力広域的運営推進機関(以下「広域機関」といいます。)を経由して経済産業大臣に届け出る必要があります。経済産業大臣は、広域的運営による電気の安定供給の確保等のため、届出発電事業者に対して、供給計画の変更を勧告したり、電気の供給その他必要な措置を命じたりすることができます。また、届出発電事業者は、電気事業法に従い、経済産業大臣による業務改善命令等の行政処分の対象となり得ます。かかる権限が行使された場合には、届出発電事業者である賃借人の売電収入が減少する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
また、届出発電事業者は、広域機関に加入することが義務付けられており、需給バランス悪化時における広域機関の指示に従う義務があります。かかる指示がなされた場合には、届出発電事業者である賃借人の売電収入が減少する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ト) その他の法令の制定・変更に関するリスク
電気事業法その他再生可能エネルギー発電設備の保安又は維持管理に関する法令の制定又は改正により、再生可能エネルギー発電設備の管理費用等が増加する可能性があります。また、電気事業に関する法令又は電力広域的運営推進機関若しくは一般送配電事業者が定める規程や約款等に定められる電力系統の接続・利用ルール等の制定又は改正により、本投資法人又はオペレーター若しくは賃借人に対し新たな義務や負担が課されたり、電力系統の接続・利用の条件が不利になったりする可能性があります。
さらに、将来的に環境保護や防災を目的とする法令等が制定・施行され、再生可能エネルギー発電設備の保有又は処分若しくは廃棄に関し、新たな義務等が課される可能性があります。
このような法令の制定又は改正の後、発電事業者である賃借人の売電収入が減少したり、発電事業者である賃借人や太陽光発電設備の保有者である本投資法人の費用が増加する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
⑦ 保有資産に関するリスク
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等を主たる投資対象とし、そのうち50%以上を太陽光発電設備等に関する当該資産に投資する方針です。かかる資産には以下のようなリスクが存在します。かかる資産を裏付けとする他の資産に投資する場合も同様です。本投資法人又は信託受託者の再生可能エネルギー発電設備等に係る賃料収入は、賃借人である発電事業者の売電収入を背景としているため、以下に記載するリスクが現実化した場合、保有資産の価値の減少や損害賠償義務の負担などのほかに、賃借人である発電事業者の売電収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(イ) 再生可能エネルギー発電設備の欠陥・瑕疵及び契約不適合に関するリスク
再生可能エネルギー発電設備には設計・材質・施工、部品・資材、権利等に関して欠陥、瑕疵、契約不適合等が存在している可能性があり、また、かかる欠陥、瑕疵、契約不適合等が取得後に判明する可能性もあります。
再生可能エネルギー発電設備について、本投資法人、信託受託者又は発電事業者に対しEPC業者がEPC契約において一定の事項につき表明及び保証し、又は瑕疵担保責任若しくは契約不適合責任を負担している場合や、再生可能エネルギー発電装置を構成する機器又は部品の製造業者又はO&M業者が当該機器又は部品等に関する保証を提供している場合、本投資法人、信託受託者又は発電事業者は、かかる表明及び保証が真実でなかったことを理由とする損害賠償責任や瑕疵担保責任若しくは契約不適合責任を追及し、又は製品保証の内容に従って修理若しくは交換又は保証金の支払を請求しますが、これらの責任の対象、期間等は一定範囲に限定されているため欠陥、瑕疵、契約不適合等がこれらの範囲外となる場合があります。
また、本投資法人は、状況によっては、前所有者又は前信託受益者に対し一定の事項につき表明及び保証を要求し、瑕疵担保責任又は契約不適合責任を負担させることも想定されますが、表明及び保証又は瑕疵担保責任若しくは契約不適合責任を負担させることができない可能性があるほか、負担させることができた場合においても、これらの責任の期間及び責任額は一定範囲に限定されるのが通例であり、また、前所有者又は前信託受益者が解散したり無資力になっているために実効性がない場合もあります。かかる可能性は、前所有者又は前信託受益者がSPCであるような場合に特に顕著です。
これらの場合には、再生可能エネルギー発電設備の修補等を行うことが不可能又は困難となることや、本投資法人が再生可能エネルギー発電設備の修補等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、投資主に損害を与える可能性があります。
(ロ) 発電設備用地等に関するリスク
本投資法人は、原則として発電設備用地が、登記等により対抗要件を具備された所有権、賃借権又は地上権によって確保された再生可能エネルギー発電設備に投資する方針ですが、特に借地権の場合には契約期間満了や契約解除等により、また、許認可を受けて発電設備用地を利用している場合にはその許認可の取消し等により、発電設備用地に係る権利を失い、再生可能エネルギー発電設備を本投資法人の費用負担で収去し、発電設備用地を返還せざるを得ない状況となる可能性があります。特に、2020年3月31日以前に締結した賃貸借の存続期間は、2020年4月1日以降に新たに覚書を締結する等しない限り、20年を超えることができないため、固定価格買取制度に基づく調達期間が満了する前に発電設備用地に係る賃貸借契約が終了する可能性があります。また、借地権が地代の不払等の理由による解除等により消滅する可能性もあります。
また、発電設備用地が借地権である場合における当該土地の所有権が、他に転売されたり、借地権設定時に既に存在する土地上の抵当権等の実行により第三者に移転する可能性があります。この場合、借地権について適用のある法令に従い第三者対抗要件が具備されていないとき、又は競売等が先順位の対抗要件を具備した担保権の実行によるものであるときは、借地権者は、借地権を当該土地の新所有者に対して対抗できず、当該土地の明渡義務を負う可能性があります。なお、発電設備用地には、通常、建物が存在しないため、発電設備用地に係る借地権には借地借家法(平成3年法律第90号。その後の改正を含みます。)(以下「借地借家法」といいます。)の適用がなく、借地上の建物の登記により借地権の対抗要件を具備することができず、賃貸借の場合、賃貸人の任意の協力により発電設備用地に係る賃借権を登記する以外に借地権の対抗要件を具備する方法がありません。
さらに、借地権が賃借権である場合、借地権を譲渡し、又は発電設備用地を転貸するには、原則として、借地権設定者の承諾が必要となります。借地上の再生可能エネルギー発電設備の所有権を譲渡する場合には、当該借地に係る借地権も一緒に譲渡することになるため、原則として、借地権設定者の承諾が必要となります。かかる借地権設定者の承諾に関しては、借地権設定者への承諾料の支払があらかじめ約束されていたり、約束されていなくても慣行を理由として借地権設定者が承諾料を承諾の条件として請求してくる場合があります(なお、法律上、借地権設定者に当然に承諾料請求権が認められているものではありません。)。したがって、かかる承諾が得られず再生可能エネルギー発電設備等の処分ができない可能性があるほか、適時に承諾が得られないことにより、再生可能エネルギー発電設備等を希望どおりの時期その他の条件で処分できない可能性があります。このリスクは借地権設定者が多数に及ぶ場合に特に顕著となります。
加えて、借地権設定者の資力の悪化や倒産等により、借地権設定者に差し入れた敷金及び保証金等の全額又は一部が返還されない可能性があります。なお、借地権設定者に対する敷金及び保証金等の返還請求権について担保設定や保証はなされないのが通例です。また、発電設備用地が第三者に譲渡された場合、借地権設定者に差し入れた敷金及び保証金等の返還請求権の存在が当該第三者に対抗できない場合があります。
さらに、借地権設定者について倒産手続等が開始した場合において、借地権について適用のある法令に従い第三者対抗要件が具備されていないときは、当該借地権設定者又はその破産管財人若しくは管財人は、賃貸借契約等を解除することができます。
なお、上記のとおり、再生可能エネルギー発電設備の発電設備用地には、通常、管理等の建物を除き、原則として建物が存在しないため、発電設備用地に係る借地権には借地借家法の適用がなく、本投資法人は、発電設備用地に係る借地権に関して、借地借家法に定める借地権者保護のための規定の適用を受けることができません。
借地上に建てられている再生可能エネルギー発電設備については、敷地及び再生可能エネルギー発電設備を一括して所有している場合と比べて、前記のような制限やリスクがあるため、取得又は売却のために多くの時間と費用を要したり、価格の減価要因が増す可能性があります。
(ハ) 送電線敷設用地に関するリスク
送電線敷設用地を使用する権限等については、道路使用許可等の許認可により確保する場合や、賃借権又は地役権等の登記できる権利により確保している場合でも登記を行っていないために送電線敷設用地を使用する権利について対抗要件が具備されていない場合もあります。道路使用許可等の許認可は、有効期間が比較的短期間に限られることが多く、その更新は所轄行政機関の裁量であるため、発電事業を継続している間に当該許認可が失効し、既存の送電線敷設用地が使用できなくなる可能性があります。また、送電線敷設用地を使用する権利について対抗要件が具備されていない場合、又は送電線敷設用地の所有者がこれを第三者に売却した場合若しくは第三者に二重賃貸した場合、当該第三者に送電線敷設用地を使用する権利を対抗できなくなる可能性があります。これらの場合には、他の送電線敷設用地を確保するための費用の支出が必要となったり、あるいは他の送電線敷設用地が確保できず、再生可能エネルギー発電設備により発電した電気の売電ができなくなることにより、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ニ) 発電設備用地の瑕疵及び契約不適合や境界に関するリスク
発電設備用地には権利、地盤、地質、構造等に関して瑕疵、契約不適合等が存在している可能性があり、また、かかる瑕疵、契約不適合等が取得後に判明する可能性もあります。本投資法人は、状況によっては、前所有者、前信託受益者又は前借地権者に対し一定の事項につき表明及び保証を要求し、瑕疵担保責任又は契約不適合責任を負担させることも想定されますが、表明及び保証又は瑕疵担保責任若しくは契約不適合責任を負担させることができない可能性があるほか、負担させることができた場合においても、これらの責任の期間及び責任額は一定範囲に限定されるのが通例であり、また、前所有者、前信託受益者又は前借地権者が解散したり無資力になっているために実効性がない場合もあります。かかる可能性は、前所有者、前信託受益者又は前借地権者がSPCであるような場合に特に顕著です。
これらの場合には、当該瑕疵、契約不適合等の程度によっては当該発電設備用地の資産価値が低下することを防ぐために買主である本投資法人が当該瑕疵、契約不適合等の修補その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、投資主に損害を与える可能性があります。
また、本投資法人又は信託受託者が発電設備用地を売却する場合において当該発電設備用地が宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号。その後の改正を含みます。)(以下「宅建業法」といいます。)上の宅地に該当する場合、本投資法人又は信託受託者は、宅建業法上、宅地建物取引業者とみなされるため、同法に基づき、売却の相手方が宅地建物取引業者である場合を除いて、発電設備用地の売買契約において、瑕疵担保責任又は契約不適合責任に関し、買主に不利となる特約をすることが制限されています。したがって、このような場合、売却した発電設備用地の瑕疵、契約不適合等の修補その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、投資主が損失を被る可能性があります。
加えて、発電設備用地をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、発電設備用地に関する権利が第三者の権利や行政法規等により制限を受けたり、第三者の権利を侵害していることが後になって判明する可能性があります。その結果、本投資法人の収益等に悪影響をもたらす可能性があります。
また、不動産登記簿の記載を信じて取引した場合にも、買主は発電設備用地に係る権利を取得できないことがあります。さらに、権利に関する事項のみならず、不動産登記簿中の不動産の表示に関する事項が現況と一致していない場合もあります。このような場合、前記と同じく、本投資法人又は信託受託者は売主等に対して法律上又は契約上可能な範囲で責任を追及することができますが、その実効性があるとの保証はありません。
さらに、発電設備用地を取得するまでの時間的制約や発電設備用地の立地上の特性等から、太陽光発電設備や風力発電設備の発電設備用地の場合、隣接地所有者からの境界確定同意が取得できず又は境界標の確認ができないまま、発電設備用地を取得する事例が少なからず見られます。これらの場合、境界に関して紛争が生じ、境界確定の過程で所有敷地の面積が減少することにより、運用資産の運営に不可欠の土地が隣接地所有者の所有に属する等の問題が発生する可能性があります。また、訴訟費用及び損害賠償責任の負担を余儀なくされる等、発電設備用地について予定外の費用又は損失を負担する可能性もあります。さらに、これらの事象が生じなかったとしても、境界未確定の事実が発電設備用地処分の際の障害となる可能性があります。同様に、越境物の存在により、発電設備用地の利用が制限され賃料に悪影響を及ぼす可能性や、越境物の除去等のために追加費用を負担する可能性があります。
(ホ) 災害等による再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の毀損、滅失及び劣化のリスク
火災、地震、液状化、津波、火山の噴火・降灰、高潮、強風、暴風雨、積雪、大雨、洪水、落雷、竜巻、土砂災害、戦争、武力攻撃、暴動、騒乱、テロ等(以下、総称して「災害等」といいます。)又は第三者による盗難、損壊行為等の不法行為若しくは動植物による被害により再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地が滅失、劣化若しくは毀損し、その価値が悪影響を受ける可能性があります。特に、太陽光発電所及び風力発電所においては、人員が常駐していない無人の発電所が多く、人目に付かない箇所も多いため、監視カメラやセンサー等による警備システムを導入してもなお、第三者による盗難、損壊行為等の不法行為又は動植物による被害に遭うリスクがあります。また、災害等又は第三者による不法行為若しくは動植物による被害により再生可能エネルギー発電設備若しくは発電設備用地又は本投資法人、発電事業者若しくは電気事業者等の送電設備その他の送電に関連する第三者の設備が滅失、劣化若しくは毀損し、再生可能エネルギー発電設備の発電量が減少し又は周辺環境の悪化等の間接被害が生じた場合には、当該災害の解消までの期間、若しくは滅失、劣化若しくは毀損した箇所を修復するため一定期間、再生可能エネルギー発電設備の不稼働を余儀なくされること、又はかかる修復が困難であること等により、賃借人である発電事業者の売電収入が減少し、本投資法人の賃料収入が減少し若しくは得られなくなり、又は当該再生可能エネルギー発電設備若しくは発電設備用地等の価値又は収益が下落する結果、投資主が損失を被る可能性があります。さらに、災害等又は疫病のまん延により、再生可能エネルギー発電設備又は発電事業者若しくは接続電気事業者の送電設備その他の送電に関連する第三者の設備の保守・点検・修繕・修復等又はそれらに必要な部品、機材若しくは人員の調達又は確保に支障又は遅滞が生じ、一定期間、再生可能エネルギー発電設備の発電量が減少した状態が継続したり、再生可能エネルギー発電設備の不稼働を余儀なくされたりすること等によっても、賃借人である発電事業者の売電収入が減少し、賃料収入等が減少し若しくは得られなくなり、又は当該再生可能エネルギー発電設備若しくは発電設備用地等の価値又は収益が下落する結果、投資主が損失を被る可能性があります。
本投資法人は、想定される損害の可能性及び程度、保険料の水準等を総合勘案して、保険の対象とする損害の種類や上限額を決定しており、全ての損害が保険の対象となっているわけではありません。再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の個別事情等により保険契約が締結されない場合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約で填補されない災害等又は第三者による不法行為若しくは動植物による被害が発生した場合又は保険契約に基づく保険会社による支払が他の何らかの理由により行われず、減額される若しくは遅れる場合、さらには、保険金が支払われた場合であっても、行政規制その他の理由により当該再生可能エネルギー発電設備若しくは発電設備用地又は送電設備その他の設備を災害等又は第三者による不法行為若しくは動植物による被害の発生前の状態に回復させることが不可能となる場合には、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。また、保険金が支払われた場合であっても、設備の大部分が更新されたことにより新設設備とみなされ、当初の調達価格及び調達期間の適用が受けられない可能性があります。
(ヘ) 再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地に係る所有者責任、修繕・維持・管理費用等に関するリスク
再生可能エネルギー発電設備等を原因として、第三者の生命、身体又は財産等を侵害した場合に、損害賠償義務が発生し、結果的に本投資法人が予期せぬ損害を被る可能性があります。特に、土地の工作物の所有者は、民法上無過失責任を負うことがあります。また、再生可能エネルギー発電設備の個別事情により保険契約が締結されない場合、前記「(ホ) 災害等による再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の毀損、滅失及び劣化のリスク」と同様の理由により、本投資法人は悪影響を受ける可能性があります。
また、再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地につき滅失、毀損又は劣化等が生じ、修繕が必要となる場合には、かかる修繕に関連して多額の費用を要する可能性があります。また、かかる修繕が困難又は不可能な場合には、再生可能エネルギー発電設備等から得られる売電収入が減少し、再生可能エネルギー発電設備等の価格が下落する可能性があります。加えて、発電設備用地につき滅失又は毀損等が生じ、修繕が困難又は不可能な場合には、発電設備用地の一部又は全部において再生可能エネルギー発電設備を従前どおり設置することができなくなり、再生可能エネルギー発電設備等から得られる売電収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
さらに、経済状況によっては、インフレーション、人件費、資材等の費用の高騰、再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地の維持管理に係る費用及び各種保険料等のコストの上昇、公租公課の増大その他の理由により、再生可能エネルギー発電設備・不動産等の運用に関する費用が増加する可能性があります。
(ト) 土地に係る行政法規・条例等に関するリスク
不動産に係る様々な行政法規や各地の条例による規制が発電設備用地に適用される可能性があります。かかる規制により一定の義務が課せられている場合、当該発電設備用地の処分等に際して、事実上の困難が生じたり、これらの義務を遵守するための追加的な費用負担が生じる可能性があります。さらに、発電設備用地が都市計画区域内に存在する場合で、運用資産である発電設備用地を含む地域が道路設置等の都市計画の対象となる場合には、当該都市計画対象部分に建築制限が付され、収益が減少する可能性があります。
(チ) 法令の制定・変更に関するリスク
土壌汚染対策法(平成14年法律第53条。その後の改正を含みます。)(以下「土壌汚染対策法」といいます。)のほか、将来的に環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわらず発電設備用地につき大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務等が課される可能性があります。
また、土地の管理に影響する関係法令の改正により、発電設備用地の管理費用等が増加する可能性があります。さらに新たな立法、収用、再開発、区画整理等の行政行為等により発電設備用地に関する権利が制限される可能性があります。このような法令若しくは行政行為又はその変更等が本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。
(リ) 売主の倒産等の影響を受けるリスク
本投資法人は、債務超過の状況にある等財務状態が実質的危機状態にあると認められる又はその疑義がある者を売主として再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等を取得する場合には、管財人等により売買が否認又は取り消されるリスク等について諸般の事情を慎重に検討し、実務的に可能な限り管財人等により売買が否認又は取り消されるリスク等を回避するよう努めますが、このリスクを完全に排除することは困難です。
万一債務超過の状況にある等財務状態が実質的危機状態にある状況を認識できずに本投資法人が再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等を取得した場合には、当該再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の売買が詐害行為であるとして売主の債権者により取り消される可能性があります。また、本投資法人が再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等を取得した後、売主について倒産手続等が開始された場合には、当該再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の売買が破産管財人、監督委員又は管財人により否認される可能性が生じます。
また、本投資法人が、ある売主(以下、本(リ)において「前々所有者」といいます。)から再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等を取得した別の者(以下、本(リ)において「前所有者」といいます。)からさらに再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等を取得した場合において、本投資法人が、当該再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の取得時において、前々所有者及び前所有者との間の当該再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の売買が詐害行為として取り消され又は否認される根拠となりうる事実関係を知っている場合には、本投資法人に対しても、前々所有者及び前所有者との間の売買が詐害行為であるとして前々所有者の債権者により取り消され、また、否認され、その効果を主張される可能性があります。
さらに、取引の態様如何によっては売主及び本投資法人との間の再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の売買が、担保取引であると判断され、当該再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等は破産者である売主の破産財団の一部を構成し、又は更生会社若しくは再生債務者である売主の財産に属するとみなされる可能性(いわゆる真正譲渡でないとみなされるリスク)もあります。
また、売主又は前所有者若しくは前借地権者による再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の取得行為がいわゆる事後設立(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成17年法律第87号)(以下「会社法整備法」といいます。)に基づく改正前の商法(明治32年法律第48号。その後の改正を含みます。)第246条第1項、会社法整備法に基づく廃止前の有限会社法(昭和13年法律第74号。その後の改正を含みます。)第40条第3項及び会社法第467条第1項第5号)に該当するにもかかわらず、所定の手続がとられていない場合には、取得行為が無効と解される可能性があります。
(ヌ) 共有資産に関するリスク
本投資法人が、再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産へ投資する場合であって、裏付資産である再生可能エネルギー発電設備等が第三者との間で共有される場合には、その保存・利用・処分等について単独で所有する場合には存在しない種々の問題が生じる可能性があります。
まず、共有物の管理は、共有者間で別段の定めをした場合を除き、共有者の持分の過半数で行うものとされているため(民法第252条第1項)、持分の過半数を有していない場合には、当該再生可能エネルギー発電設備等の管理及び運営について本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。また、共有者はその持分の割合に応じて共有物の全体を利用することができるため(民法第249条第1項)、他の共有者によるこれらの権利行使によって、本投資法人の当該再生可能エネルギー発電設備の保有又は利用が妨げられるおそれがあります。
さらに、共有の場合、他の共有者からの共有物全体に対する分割請求権行使を受ける可能性(民法第256条)及び裁判所により共有物全体の競売を命じられる可能性(民法第258条第3項)があり、ある共有者の意図に反して他の共有者からの分割請求権行使によって共有物全体が処分されるリスクがあります。また、裁判所によって現物分割が命じられた場合、再生可能エネルギー発電設備等が効率的に機能する形に分割されない可能性があります。
この分割請求権を行使しないという共有者間の特約は有効ですが、この特約は5年を超えては効力を有しません。また、登記済みの不分割特約がある場合でも、特約をした者について倒産手続の対象となった場合には、管財人等はその換価処分権を確保するために分割請求ができるとされています。ただし、共有者は、倒産手続の対象となった他の共有者の有する共有持分を相当の対価で取得することができます(破産法第52条、会社更生法第60条、民事再生法第48条)。
共有持分の処分は単独所有物と同様に自由に行えると解されていますが、共有の再生可能エネルギー発電設備等については、共有者間で共有持分の優先的購入権の合意をすることにより、共有者がその共有持分を第三者に売却する場合に他の共有者が優先的に購入できる機会を与えるようにする義務を負う場合があります。
共有の再生可能エネルギー発電設備等については、単独所有の場合と比べて前記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却により多くの時間と費用を要し、又は価格の減価要因が増す可能性があります。
(ル) 有害物質に関するリスク
本投資法人又は信託受託者が発電設備用地を保有する場合において、当該発電設備用地について産業廃棄物等の有害物質が埋蔵されている可能性があり、かかる有害物質が埋蔵されている場合には当該発電設備用地の価格が下落する可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために土壌の入替えや洗浄が必要となる場合には、これに係る予想外の費用や時間が必要となる可能性があります。また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接本投資法人又は信託受託者がかかる損害を賠償する義務を負う可能性があります。なお、土壌汚染対策法によれば、土地の所有者、管理者又は占有者は、鉛、砒素、トリクロロエチレンその他の特定有害物質による土地の土壌の汚染の状況について、都道府県知事により調査・報告を命ぜられることがあり(土壌汚染対策法第4条第2項、第5条第1項)、また、土壌の特定有害物質による汚染により、人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがある等の要件を満たす区域として都道府県知事による指定を受けた場合には、都道府県知事によりその被害を防止するため必要な汚染の除去等の措置を講ずべきことを指示されることがあり(土壌汚染対策法第7条第1項)、当該措置を講じない場合、かかる措置を講じるよう命じられることがあります(土壌汚染対策法第7条第4項)。
これらの場合、本投資法人に多額の負担が生じる可能性があり、また、本投資法人は、支出を余儀なくされた費用について、その原因となった者やその他の者から常に償還を受けられるとは限りません。
また、将来的に環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわらず発電設備用地につき大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務等が課される可能性があります。
(ヲ) 埋立地に関するリスク
発電設備用地が埋立地に立地する場合、埋立地に所在する不動産には、埋立に使用した土壌に有害物質が含まれている等の理由により、土地に有害物質が含まれている可能性があります(当該土地に有害物質が含まれる場合のリスクの詳細は、前記「(ル) 有害物質に関するリスク」をご参照ください。)。また、埋立地は沿岸部に所在することも多く、津波、高潮その他の災害、海面上昇等による被害を受ける可能性もあります(かかる災害が生じた場合のリスクの詳細は、前記「(ホ) 災害等による再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の毀損、滅失及び劣化のリスク」をご参照ください。)。さらに、埋立地の地盤は、軟弱である可能性があることから、当該土地上の再生可能エネルギー発電設備について、不等沈下その他の沈下を生じる可能性があるほか、地震の際には液状化による沈下や毀損等の被害を生じる可能性もあります。
また、発電設備用地は、海岸や河川の近くなどの低地、湿地、泥炭地等に立地することがありますが、これらの土地には、津波、高潮、洪水その他の災害、海面上昇等による被害を受けやすいリスク、発電設備が沈下するリスク、液状化リスク等の立地に由来する特有のリスクがあります。
これらの理由により当該再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地が被害を受けた場合、予定されていない費用、損害若しくは損失を本投資法人が負担し若しくは被る可能性があるほか、当該再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の価値が下落する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ワ) 切土及び盛土等の造成工事を行った土地に関するリスク
発電設備用地が切土及び盛土等の造成工事を行った土地上に立地する場合、かかる土地においては、大雨等による大規模な法面部の崩壊の発生等による甚大な被害を受けやすいリスク、発電設備が沈下するリスク、液状化リスク、盛土等に使用した素材に含まれることのある汚染物質に関するリスク等の特有のリスクがあります。これらの理由により当該発電設備用地又は当該再生可能エネルギー発電設備が損害を被った場合、当該発電設備用地及び当該再生可能エネルギー発電設備の価値及び収益が下落し、投資主が損失を被る可能性があります。
(カ) フォワード・コミットメント等に係るリスク
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等の資産を取得するにあたり、フォワード・コミットメント等を行うことがあります。この場合において、再生可能エネルギー発電設備等の資産に係る売買契約等が買主の事情により解約された場合には、買主は債務不履行による損害賠償義務を負担することとなります。また、損害額等の立証にかかわらず、再生可能エネルギー発電設備等の資産の売買価格に対して一定の割合の違約金が発生する旨の合意がなされることも少なくありません。本投資法人は、原則として、違約金の負担が生じるフォワード・コミットメント等を行いませんが、対象となる物件、本投資法人の財務状況、解約条件等を勘案の上、フォワード・コミットメント等を行うことがあります。フォワード・コミットメント等の場合には、契約締結後、決済・引渡しまでに一定の期間があるため、その期間における市場環境の変化等により本投資法人が再生可能エネルギー発電設備等の資産の取得資金を調達できない場合等、売買契約を解約せざるを得なくなった場合には、違約金等の支払により、本投資法人の財務状況等が悪影響を受ける可能性があります。
(ヨ) 技術革新等により、本投資法人の保有する再生可能エネルギー発電設備の需要が低減するリスク
将来の技術革新等により、再生可能エネルギー発電設備その他の発電設備について、太陽電池モジュールの変換効率の向上、風車の大型化等により従前よりも発電コストが低下し、また、既存の発電設備よりも発電コストの低い新規の発電技術が発明され、当該技術を利用した発電設備が実用化される可能性があります。これらの場合、固定価格買取期間終了後において、本投資法人の保有資産である再生可能エネルギー発電設備により発電される電気の価格競争力が低下し、電力売却による本投資法人の収益が低下したり、本投資法人の保有する再生可能エネルギー発電設備の価値が相対的に下落し、本投資法人が保有資産の売却を希望したとしても、希望どおりの時期に売却できない可能性又は希望する価格で売却できない可能性などがあり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(タ) 開発資産に関するリスク
上場インフラファンドは、新たに取得するインフラ資産(東京証券取引所の有価証券上場規程に定義する意味によります。以下同じです。)が当該取得日から6か月以内に収益が計上される見込みであることを内容とするインフラ投資資産の収益性に係る意見書を取得しなければなりません。そのため、本投資法人は、かかる要件を満たすインフラ資産しか取得できませんが、他方で、かかる要件を満たす場合には、将来、規約に定める投資方針に従って、竣工後の設備を取得するためにあらかじめ開発段階で売買契約を締結する可能性があります。かかる場合、既に完成した設備につき売買契約を締結して取得する場合とは異なり、様々な事由により、開発が遅延し、変更され又は中止されることにより、売買契約どおりの引渡しを受けられない可能性があります。この結果、開発資産からの収益等が本投資法人の予想を大きく下回る可能性があるほか、予定された時期に収益等が得られなかったり、収益等が全く得られなかったり、又は予定されていない費用、損害若しくは損失を本投資法人が負担する若しくは被る可能性又は設備完成時における市価が開発段階で締結した契約における売買代金を下回る可能性があります。また、竣工後の売電状況が当初の期待を下回り、当初の見込みどおりの売電収入を得られない可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
⑧ 信託受益権に関するリスク
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等を主たる投資対象としていますが、再生可能エネルギー発電設備等を信託財産とする信託の受益権を取得することがあります。この場合には、信託の受託者が再生可能エネルギー発電設備等の所有者(又は地上権者若しくは賃借人)となりますが、信託受益者である本投資法人が信託受託者に指図し、信託受託者はその運用方針に従って信託受益者である本投資法人のために再生可能エネルギー発電設備等を管理、運用、処分します。再生可能エネルギー発電設備等に基づく経済的利益と損失は、最終的には信託受益者に帰属することになるため、本投資法人は、信託受益権の保有に伴い、信託受託者を介して、運用資産が再生可能エネルギー発電設備等そのものである場合と実質的にほぼ同じリスクを負担することになります。他方で、本投資法人にとって、再生可能エネルギー発電設備等を直接保有する場合と信託受益権を保有する場合とでは、税務上の取扱いや資産を担保提供する方法等に違いがあります。信託受益権を取得する場合には、以下のような信託受益権特有のリスクを負います。
(イ) 受益権の流動性に関するリスク
信託契約上、信託受益者が信託受益権を譲渡しようとする場合には信託受託者の承諾が必要となることがあります。
また、不動産、不動産の賃借権、地上権又は地役権を信託する信託の受益権については、受益証券発行信託の受益証券でない限り私法上の有価証券としての性格を有しないため、債権譲渡と同様の譲渡方法によって譲渡することとなり、有価証券のような流動性がありません。私法上の有価証券としての性格を有する受益権についても、譲渡を第三者に対抗するためには債権譲渡と同様の方法によることが必要であり(信託法(平成18年法律第108号。その後の改正を含みます。)(以下「信託法」といいます。)第94条)、有価証券のような流動性はありません。
(ロ) 信託受託者の倒産手続等に関するリスク
信託受託者につき倒産手続等が開始された場合には、信託財産は、破産財団、再生債務者財産及び更生会社財産に属しないものとされています(信託法第25条第1項、第4項及び第7項)が、信託財産であることを破産管財人等の第三者に対抗するためには、信託財産について信託設定登記をする必要があります。したがって、仮にかかる登記が具備されていない場合には、本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等が信託受益権の目的であることを第三者に対抗できない可能性があります。
(ハ) 信託受託者の信託違反等に関するリスク
信託受託者は、信託業務を行うに当たり、忠実義務及び善管注意義務を負い、信託受益者を害するおそれのある一定の行為を行ってはならないものとされています。しかし、信託受託者が、かかる義務又は信託契約上の義務に反することがないとは言い切れず、当該義務違反により本投資法人が不測の損害を被る可能性があります。
(ニ) 信託受益権の準共有に関するリスク
信託受益権が準共有されている場合には、その保存、利用、処分等について単独で所有する場合とは異なる種々のリスクが存在します。
まず、受益者が複数ある場合の意思決定については、信託契約において意思決定の方法が定められていない場合には、一定の行為(信託法第92条各号、第105条第2項から第4項までに該当するもの)を除き、全ての受益者の一致によってこれを決することとされています。したがって、信託受益権が準共有されている場合には、他の準共有者全員が承諾しない限り、投資対象資産の管理及び運営(発電設備等の管理及び運営等についての信託受託者への指図を含みます。)について、本投資法人の意向を反映させることができないこととなります。また、信託契約において意思決定の方法が定められている場合でも、当該方法が本投資法人の意向を反映するような形で定められているとは限らず、本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。
また、準共有持分の処分については、準共有者は、信託受託者の承諾を得ることができれば、自己の準共有持分を自己の判断で処分することができます。したがって、本投資法人の意向にかかわりなく他の準共有者が変更される可能性があります。他方で、準共有者間において、準共有者が自分の持分を処分する場合には他の準共有者に先買権又は優先交渉権を与える等の合意がなされる場合があり、この場合には、本投資法人の意向に沿わない他の準共有者の変動のリスクは減少しますが、本投資法人自身が自己の持分を処分する際に制約を受けることとなります。
さらに、信託受益権の準共有者が信託受託者に対して有する信託交付金の請求権及び信託受託者に対して負担する信託費用等の支払義務は、別段の合意のない限り、不可分債権及び不可分債務であると一般的に解されています。したがって、準共有者は、信託受託者に対して、当該準共有者の準共有持分の割合を超えて、信託費用等の債務の支払を負担する可能性や、他の準共有者の債権者が当該準共有者の準共有持分の割合を超えて信託交付金請求権を差し押さえられる可能性があります。このような場合には、本投資法人は、信託受託者に対して支払った金額のうち自己の準共有持分に応じた金額を超えた金額の支払や差し押さえられた信託交付金請求権のうち自己の準共有持分に応じた金額の支払を、他の準共有者に請求することができますが、当該準共有者の資力の如何によっては、支払を受けることができない可能性があります。
⑨ 税制に関するリスク
(イ) 導管性の維持に関する一般的なリスク
税法上、一定の要件(以下「導管性要件」といいます。)を満たした投資法人に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、後記「4 手数料等及び税金 (5) 課税上の取扱い」に記載する配当等の額を投資法人の損金に算入することが認められています。導管性要件のうち一定のものについては、営業期間ごとに判定を行う必要があります。本投資法人は、導管性要件を継続して満たすよう努める予定ですが、後記「(ロ) 現時点の税制の下では、インフラファンドの投資法人については導管性を維持できる期間が20年に限定されるリスク」に記載のとおり、現時点においては、再生可能エネルギー発電設備の貸付けを最初に行った日以後20年を経過した日までの間に終了する各事業年度しか導管性要件を満たすことはできないと見込まれるなか、この期間中についても、今後、本投資法人の投資主の減少、分配金支払原資の不足、資金の調達先、法律の改正その他の要因により導管性要件を満たすことができない営業期間が生じる可能性があります。現行税法上、導管性要件を満たさなかったことについてやむを得ない事情がある場合の救済措置が設けられていないため、後記「(ホ) 同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないリスク」に記載する同族会社化の場合等、本投資法人の意図しないやむを得ない理由により要件を満たすことができなかった場合においても、配当等の額を損金の額に算入できなくなり、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があり、本投資証券の市場価格に影響を及ぼすこともあります。なお、課税上の取扱いについては、後記「4 手数料等及び税金 (5) 課税上の取扱い」をご参照ください。
(ロ) 現時点の税制の下では、インフラファンドの投資法人については導管性を維持できる期間が20年に限定されるリスク
導管性要件の一つとして、営業期間終了時における投資法人の保有する特定資産のうち有価証券、不動産その他の租税特別措置法施行令で定める資産の帳簿価額が、その時において有する資産の総額の2分の1に相当する金額を超えていることが必要となります(以下「資産要件」といいます。)。「その他の租税特別措置法施行令で定める資産」には再生可能エネルギー発電設備は含まれないのが原則ですが、規約において再生可能エネルギー発電設備の運用方法(その締結する匿名組合契約等の目的である事業に係る財産に含まれる再生可能エネルギー発電設備の運用の方法を含みます。)を賃貸に限定する旨規定する上場投資法人が、2026年3月31日までの期間内に再生可能エネルギー発電設備を取得した場合には、資産要件との関係では特例として、再生可能エネルギー発電設備も「その他の租税特別措置法施行令で定める資産」に含まれることとされています。主たる投資対象が再生可能エネルギー発電設備等である本投資法人は、基本的に保有資産の帳簿価額のうち再生可能エネルギー発電設備の帳簿価額の占める割合が2分の1に相当する金額を超えることが想定され、かかる特例によって導管性要件を満たすことが可能と考えられます。しかし、当該特例が認められるのは、現行法制を前提とすると、再生可能エネルギー発電設備を最初に取得した日から、再生可能エネルギー発電設備の貸付けを最初に行った日以後20年を経過した日までの間に終了する各事業年度に限られています。したがって、その後の事業年度においては、再生可能エネルギー発電設備の減価償却が進み、本投資法人の保有資産及び再生可能エネルギー発電設備の帳簿価額がそれぞれ減少した結果、本投資法人の保有資産の帳簿価額のうち(再生可能エネルギー発電設備を除く)不動産(敷地)等の特定資産の帳簿価額の占める割合が2分の1に相当する金額を超えることになった場合等の例外的な場合を除き、本投資法人は導管性要件を満たすことができなくなる可能性があります。そして、本投資法人では、当該期限経過時点において、導管性要件を引き続き充足できるようにするために、投資する資産の種類や比率を変更することを予定していません。
従って、現在の税制を前提とすると、不動産投資法人とは異なり、インフラファンドの投資法人である本投資法人の場合には上記期限内でしか導管性要件を満たせず、その後は法人税が課税され、その結果、分配金水準が大きく低下することが見込まれます。
上記のような導管性要件における制約は将来的に変更される可能性もありますが、現時点において当該変更の予定はなく、また変更される保証もありません。かかる将来的な変更がなされず、前記特例期間経過後の営業期間において本投資法人が導管性要件を満たせなくなった場合、配当等の額を損金の額に算入できなくなり、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があり、本投資証券の市場価格に影響を及ぼすこともあります。なお、課税上の取扱いについては、後記「4 手数料等及び税金 (5)課税上の取扱い」をご参照ください。
(ハ) 税負担の発生により90%超配当要件が満たされないリスク
導管性要件のうち、90%超配当要件においては、投資法人の会計上の税引前当期純利益を基礎として判定を行うこととされています。したがって、会計処理と税務上の取扱いの差異により本投資法人の税負担が増加し、実際に配当できる利益(会計上の税引後当期純利益)が減少した場合、この要件を満たすことが困難となる営業期間が生じる可能性があります。なお、2015年4月1日以後に開始する営業期間については、会計処理と税務上の取扱いの差異である一時差異等調整引当額の増加額に相当する金銭の分配については配当等の額として損金の額に算入することが可能になるという手当てがなされています。
(ニ) 借入れに係る導管性要件に関するリスク
税法上、前記の各営業期間ごとに判定を行う導管性要件の一つに、借入れを行う場合には機関投資家(租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロ(2)及び租税特別措置法施行規則(昭和32年大蔵省令第15号。その後の改正を含みます。)(以下「租税特別措置法施行規則」といいます。)第22条の19に定めるものをいいます。以下、本「⑨ 税制に関するリスク」において同じです。)のみから行うべきという要件があります。したがって、本投資法人が何らかの理由により機関投資家以外からの借入れを行わざるを得ない場合、本投資法人に対する貸付債権が機関投資家以外の者に譲渡された場合、又は、保証金若しくは敷金の全部若しくは一部がテナントからの借入金に該当すると解釈された場合においては、導管性要件を満たせないことになります。この結果、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(ホ) 同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
各営業期間ごとに判定を行う導管性要件のうち、営業期間終了時に同族会社のうち租税特別措置法施行令第39条の32の3に定めるものに該当していないこと(発行済投資口の総口数又は議決権総数の50%超が1人の投資主及びその特殊関係者により保有されていないこと)とする要件、即ち、同族会社要件については、本投資証券が市場で流通することにより、本投資法人のコントロールの及ばないところで、結果として満たされなくなる営業期間が生じる可能性があります。
(ヘ) 投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
税法上、導管性要件の一つに、営業期間末において投資法人の投資口が機関投資家のみにより保有されること、又は50人以上の投資主に保有されることという要件があります。しかし、本投資法人は投資主による投資口の売買をコントロールすることができないため、本投資口が50人未満の投資主により保有される(機関投資家のみに保有される場合を除きます。)こととなる可能性があります。
(ト) 税務調査等による更正処分のため、追加的な税負担の発生するリスク
本投資法人に対して税務調査が行われ、税務当局との見解の相違により過年度の課税所得計算について追加の税務否認項目等の更正処分を受けた場合には、予想外の追加的な課税が発生することがあります。現行税法上このような場合の救済措置が設けられていないため、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(チ) 固定資産の減損に係る会計基準の適用に伴うリスク
固定資産の減損に係る会計基準及び固定資産の減損に係る会計基準の適用指針の適用により、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、一定の条件の下で回収可能額を反映させるように固定資産の帳簿価額を減額する会計処理(減損処理)を行うこととなっており、今後、本投資法人の保有する再生可能エネルギー発電設備等の市場価格及び収益状況によっては減損処理を行う可能性があります。
その場合、時価の動向及び運用資産の収益状況等によっては、会計上減損損失が発生し、本投資法人の損益に悪影響を及ぼす可能性があり、税務上は当該資産の売却まで損金を認識することができない(税務上の評価損の損金算入要件を満たした場合や減損損失の額のうち税務上の減価償却費相当額を除きます。)ため、減損の会計処理と税務上の取扱いの差異については、本投資法人の税負担を増加させる可能性があります。なお、2015年4月1日以後に開始する営業期間については、会計処理と税務上の取扱いの差異等である一時差異等調整引当額の増加額に相当する金銭の分配については配当等の額として損金の額に算入することが可能になるという手当てがなされています。
(リ) 一般的な税制の変更に関するリスク
不動産、信託の受益権その他投資法人の運用資産に関する税制若しくは投資法人に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、公租公課の負担が増大し、その結果本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。また、投資証券に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、本投資証券の保有又は売却による手取金の額が減少する可能性があります。
(ヌ) 会計基準の変更に関するリスク
本投資法人に適用される会計基準等が変更され、会計処理と税務上の取扱いの差異により、本投資法人の税負担が増加し、実際に配当できる利益(会計上の税引後当期純利益)が減少した場合、90%超配当要件を満たすことが困難となる営業期間が生じる可能性がありえます。なお、2015年4月1日以後に開始する営業期間については、会計処理と税務上の取扱いの差異等である一時差異等調整引当額の増加額に相当する金銭の分配については配当等の額として損金の額に算入することが可能になるという手当てがなされています。
(ル) 資金不足により計上された利益の全部を配当できないリスク
本投資法人において利益が生じているにもかかわらず金銭の借入れ又は投資法人債の発行に際しての財務制限条項上、一定額を内部留保しなければならない等、配当原資となる資金が不足する場合は、借入金や資産の処分により配当原資を確保する場合があります。しかしながら、導管性要件に基づく借入先の制限や資産の処分の遅延等により機動的な資金調達ができない場合には、90%超配当要件を満たせない可能性があります。かかる場合、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(ヲ) 納税遅延に係る延滞税等の発生に関するリスク
本投資法人において納税義務が発生した場合に、納付原資の不足等の事情により納期限内に納税が完了しない可能性があります。この場合、遅延納付となった税額に対し遅延期間に応じ延滞税等が発生し、納税が発生した事業年度の投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
⑩ その他
(イ) 専門家の意見への依拠に関するリスク
再生可能エネルギー発電設備等の鑑定評価額及びバリュエーションレポートの調査価格は、個々の不動産鑑定士及び公認会計士等の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものにとどまり、客観的に適正な再生可能エネルギー発電設備等の価格と一致するとは限りません。同じ資産について鑑定、調査等を行った場合でも、鑑定、調査等を担当する不動産鑑定士及び公認会計士等、評価方法又は調査の方法若しくは時期によって鑑定評価額又は調査価格の内容が異なる可能性があります。また、不動産鑑定評価書及びバリュエーションレポートの基礎となっている再生可能エネルギー発電設備等の発電量、売電収入、修繕その他の費用及び当該再生可能エネルギー発電設備等の賃貸から得られる賃料その他の収入等(以下、本(イ)において「賃料収入等」といいます。)は、現在及び将来の本投資法人の収入等を保証又は約束するものではなく、将来における実際の賃料収入等の水準が、不動産鑑定評価書及びバリュエーションレポートの基礎となっている賃料収入等の水準と一致しない可能性があります。さらに、かかる鑑定評価額及び調査価格は、現在及び将来において当該鑑定評価額や調査価格による売買の可能性を保証又は約束するものではありません。
テクニカルレポートは、再生可能エネルギー発電設備等の状況に関して専門家が調査した結果を記載したものにすぎず、再生可能エネルギー発電設備の機能、再生可能エネルギー発電設備等に欠陥、瑕疵、契約不適合が存在しないこと及び将来再生可能エネルギー発電設備等に要する修繕費の水準を保証又は約束するものではありません。太陽光発電設備等に係るテクニカルレポートに記載の太陽電池モジュール容量、PCS容量、太陽電池モジュールの定格出力等や風力発電設備等に係るテクニカルレポートに記載の風力発電機の定格出力、ロータ直径、風力発電特性等の再生可能エネルギー発電設備等の機能又は仕様等に関する情報は、当該再生可能エネルギー発電設備等の製造者等から提供された再生可能エネルギー発電設備等を構成する機械設備の理論上の機能又は仕様(いわゆるカタログスペック)に基づくものであり、調査の対象となった再生可能エネルギー発電設備等が当該機能又は仕様を備えていることを保証又は約束するものではありません。また、テクニカルレポートに記載されている想定年間発電電力量及び想定設備利用率は、一定の仮定又は前提の下テクニカルレポートの作成者により算出された再生可能エネルギー発電設備等の発電量及び設備利用率の想定値ですが、実際の発電量及び設備利用率は日射量、気温、風速、パネルの経年劣化率等により影響を受けるため、本書において記載されている過去の一定時点における実際の発電量及び設備利用率水準や現在の発電量及び設備利用率水準と必ずしも一致するものではなく、また、将来における実際の発電量及び設備利用率水準と一致しない可能性があります。
インフラ投資資産の収益性に係る意見書及びインフラ投資資産の収益継続性に係る意見書は、その記載がある場合にも、再生可能エネルギー発電設備等の収益性及び収益継続性等に関し、当該意見書を作成する業者の業務経験を踏まえた第三者としての意見を示したものにすぎず、将来における当該再生可能エネルギー発電設備等から生じる収益又は利益を保証又は約束するものではありません。当該意見書に記載された収益の計上見込額及び利益の計上見込額並びにその前提となった発電量その他の数値は、本書において記載されている過去の一定時点における実際の収益及び利益並びに発電量その他の数値と必ずしも一致するものではなく、また、将来における実際の収益及び利益並びに発電量その他の数値と一致しない可能性があります。また、再生可能エネルギー発電設備に関して算出されるPML値は、個々の専門家の分析に基づく予想値であり、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率で示されますが、将来、地震が発生した場合の損害の復旧費用の金額及び当該金額の再調達価格に対する比率を保証又は約束するものではありません。再生可能エネルギー発電設備等が所在する地域又はその周辺地域で地震が発生した場合に、当該PML値を超える水準の多額の復旧費用が必要となる可能性があります。
(2) 投資リスクに対する管理体制
本投資法人及び本資産運用会社は、以上のようなリスクが投資リスクであることを認識しており、その上でこのようなリスクに最大限対応できるようリスク管理体制を整備しています。
しかしながら、当該リスク管理体制については、十分に効果があることが保証されているものではなく、リスク管理体制が適切に機能しない場合、投資主に損害が及ぶおそれがあります。
① 本投資法人の体制
(イ) 役員会
本投資法人は、業務執行の意思決定及び執行役員に対する監督機関として役員会が十分に機能し、執行役員が本投資法人のために忠実にその職務を遂行するよう努めています。本投資法人の定時役員会は、3か月に1回以上開催され、定時役員会において、執行役員は、本資産運用会社、一般事務受託者及び資産保管会社の業務執行状況等を報告するものとされています。
(ロ) 本資産運用会社への牽制
本投資法人と本資産運用会社との間で締結された資産運用委託契約には、本資産運用会社が規約の基準に従って運用ガイドラインを策定すること及び投信法、規約、運用ガイドラインその他の本資産運用会社の社内諸規則に従って委託業務を遂行することが定められています。また、本資産運用会社が策定する資産管理計画、年度運用計画等につき本投資法人の承認を要求し、かつ、本投資法人に対する報告義務を本資産運用会社に負わせることにより、本投資法人の投資リスクを管理しています。
(ハ) 内部者取引管理規則
本投資法人は、内部者取引管理規則を制定し、役員によるインサイダー取引等(インサイダー情報を利用した取引その他の不適切な取引をいいます。)の防止に努めています。
② 本資産運用会社の体制
(イ) 投資運用に関するリスク管理体制の整備状況
本資産運用会社の投資運用に関するリスク管理体制の整備状況については、前記「1 投資法人の概況 (4) 投資法人の機構 ④ 投資運用に関するリスク管理体制の整備状況」をご参照ください。
(ロ) リスク管理方針の策定・遵守
本資産運用会社は、本投資法人が再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の運用を行う上で適切なリスク管理を実現することで中長期にわたり安定的な収益を確保することを目的として、リスク管理の方針を定めています。本資産運用会社が再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産について管理するリスク、リスクの把握・認識方法、リスクリミット、リスク低減の方策(リスクへの対処方針)及びリスク発現時のリスク削減方法等については、以下のとおりです。
a. 事業リスク
i. 賃借人及びオペレーター並びにO&M業者の信用リスク
ii. オペレーター及びO&M業者の業務遂行能力に関するリスク
iii. 再生可能エネルギー発電事業に関する事業計画に係る認定が取り消されるリスク
iv. 事故・災害による再生可能エネルギー発電設備等の毀損、滅失又は劣化のリスク
v. 賃借人との賃貸借契約の終了に関するリスク
vi. EPC業者又はメーカーの破綻等に関するリスク
vii. 境界の未確定のリスク
b. 市況、景気、需要変動リスク
i. インフレにより再生可能エネルギー電気の買取価格の価値が実質的に低下することによるリスク
ii. 借入れ及び投資法人債の金利に関するリスク
iii. 新投資口の発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
iv. 技術革新等により、本投資法人の保有する再生可能エネルギー発電設備の需要が低減するリスク
c. 特定需要者(電気事業者及び発電事業者)の需要リスク・信用リスク(利用者限定リスク)
i. 電気事業者の需要リスク・信用リスク
ii. 発電事業者の需要リスク・信用リスク
d. 流動性リスク
i. 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を処分できないリスク
ii. 資金繰りに悪影響を及ぼすリスク
e. 制度変更リスク
i. 固定価格買取制度の変更又は廃止に関するリスク
ii. 導管性の維持に関するリスク
f. 共同投資者に係るリスク
g. その他のリスク
i. 利益相反に関するリスク
ii. 再生可能エネルギー発電設備の工作物責任に関するリスク
(ハ) 組織体制
本資産運用会社は、コンプライアンスの徹底を経営の最重要課題の一つと位置付けており、取締役会、コンプライアンス・オフィサー及びコンプライアンス・リスク管理委員会により、コンプライアンスを推進する体制を整備しています。取締役会は、コンプライアンスの推進に関する基本方針その他の基本的事項を決定し、また、コンプライアンスの推進状況について、コンプライアンス・オフィサー及びコンプライアンス・リスク管理委員会に適宜報告を求めることができます。また、取締役会は、投資委員会及びコンプライアンス・リスク管理委員会の外部委員並びにコンプライアンス・オフィサーの任命を決議します。コンプライアンス・オフィサーは、本資産運用会社内のコンプライアンス体制を確立するとともに、法令やルールを遵守する企業風土を醸成することに努めます。なお、コンプライアンス・オフィサーは、運用ガイドライン及び資産管理計画書等の制定・変更、個別資産の取得等の議案の上申に際して、所定の必要書類が整っていることを確認した上で、法令違反等コンプライアンス上の重大な問題の有無につき事前の審査を行います。さらに、コンプライアンス・リスク管理委員会の委員長として、本資産運用会社内のコンプライアンスに関する事項を統括します。具体的には、コンプライアンス・マニュアル及びコンプライアンス・プログラム等のコンプライアンスに関連する規則の立案・整備及びコンプライアンス・プログラムに基づく、本資産運用会社の役職員に対する定期的な指導・研修、法令等の遵守状況の検証等の業務を行います。
インターナル・オーディターは、内部監査担当責任者として、原則として、内部監査計画書に基づいて、各部署に対する内部監査及び特定の業務又は課題等に関連するテーマ別の内部監査を年1回以上行わなければなりません。なお、各部署に対する内部監査にテーマ別の内部監査を包括して行うことを妨げられません。内部監査担当責任者は、内部監査終了後、内部監査において重要度が高い問題点等が多く発見された場合には、改善すべき事項を記載した指摘・改善事項通知書を作成し、被監査部署に対し指摘事項を通知し、改善を要請するものとします。内部監査担当責任者は、内部監査終了後遅滞なく合理的証拠に基づき内部監査報告書を作成し、被監査部署に通知するとともに、取締役会及び社長に報告しなければなりません。内部監査報告書には、内部監査実施中に発見した重要な指摘事項及び改善要請事項を記載します。被監査部署は、内部監査報告書に記載された改善要請事項について、遅滞なく改善しなければなりません。内部監査担当責任者は、指摘・改善事項通知書を被監査部署へ提出した際に、当該指摘・改善事項通知書に記載された指摘事項及び改善要請事項の内容及び数量等に基づき、改善の必要性が高いと判断した場合には、被監査部署の長に改善計画書の提出を求めることができます。内部監査担当責任者は、指摘事項及び改善要請事項の是正、改善状況を確認し、取締役会及び社長に報告するものとします。
(ニ) 利害関係者取引規則
後記「第二部 投資法人の詳細情報 第3 管理及び運営 2 利害関係人との取引制限 (2) 利害関係者取引規則」をご参照ください。
(ホ) 内部者取引管理規則
本資産運用会社では、内部者取引管理規則を制定し、本資産運用会社の役職員等によるインサイダー取引等の防止に努めています。なお、同規則によれば、本資産運用会社の役職員(退任又は退職後1年を経過しない者を含みます。)等が、本投資口を売買することは、禁止されています。
(ヘ) フォワード・コミットメント等
フォワード・コミットメント等に係る物件は、決済までの間、本投資法人の貸借対照表には計上されずオフバランスとなりますが、当該期間中の当該物件の価格変動リスクは本投資法人に帰属することになります。このため、本投資法人は、過大なフォワード・コミットメント等が本投資法人の財務に与える影響の大きさを勘案し、原則として、解約により違約金等の負担が生じるフォワード・コミットメント等を行いません。フォワード・コミットメント等を締結する際には、あらかじめ慎重に検討し対応し、フォワード・コミットメント等に係る規則を遵守するものとし、当該リスクを管理します。
以下には、本投資証券への投資に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。ただし、以下は本投資証券への投資に関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。また、本投資法人が保有している個別の太陽光発電設備等及び風力発電設備等に特有のリスクについては、後記「5 運用状況 (2) 投資資産 ④ 保有資産の個別の概要」を併せてご参照ください。
本投資法人は、対応可能な限りにおいてこれらのリスクの発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、回避及び対応が結果的に十分である保証はありません。以下に記載するリスクが現実化した場合、本投資証券の市場価格は下落し、発行価格に比べて低くなることもあると予想され、その結果、投資主が損失を被る可能性があります。また、本投資法人の純資産額の減少、その他財務状況の悪化による分配金の減少が生じる可能性があります。
各投資家は、自らの責任において、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で、本投資証券に関する投資判断を行う必要があります。
なお、以下の各項目には太陽光発電設備等に関するリスクとして記載されている項目が多くありますが、その多くは、将来本投資法人が太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等を取得した場合、それらについても同様に該当します。
また、本書に記載の事項には、将来に関する事項が含まれますが、別段の記載のない限り、これらの事項は本書の日付現在における本投資法人及び本資産運用会社の判断によるものです。
本項に記載されているリスク項目は、以下のとおりです。
① 本投資証券の商品性に関するリスク
(イ) 本投資証券の市場価格の変動に関するリスク
(ロ) 本投資証券の市場での取引に関するリスク
(ハ) 金銭の分配、自己投資口の取得等に関するリスク
(ニ) 収入及び支出の変動に関するリスク
(ホ) 新投資口の発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
(ヘ) 投資主の権利が必ずしも株主の権利と同一ではないことによるリスク
② 本投資法人の運用方針に関するリスク
(イ) 再生可能エネルギー発電設備等への投資に特化していることによるリスク
(ロ) 太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等に関するリスク
(ハ) 運用資産の立地の地域的な偏在に関するリスク
(ニ) スポンサー・グループからの資産取得が想定どおりに行えないリスク
(ホ) 再生可能エネルギー発電設備等の取得又は処分に関するリスク
(ヘ) 少数の電気事業者に依存していることのリスク
(ト) 新投資口の発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
(チ) 敷金及び保証金に関するリスク
(リ) 少数の物件に収入が依存していることによるリスク
(ヌ) LTVに関するリスク
③ 本投資法人の仕組みに関するリスク
(イ) スポンサー・グループへの依存、利益相反に関するリスク
(ロ) 本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
(ハ) 本投資法人の執行役員及び本資産運用会社の人材に依存しているリスク
(ニ) 本投資法人及び本資産運用会社の歴史が浅いことによるリスク
(ホ) 本投資法人の投資方針等の変更に関するリスク
(ヘ) 本投資法人の倒産又は登録抹消のリスク
④ 保有資産に関わる関係者に関するリスク
(イ) 賃借人に関するリスク
(ロ) オペレーターに関するリスク
(ハ) O&M業者に関するリスク
(ニ) EPC業者又はメーカーから保証その他のサポートが得られなくなるリスク
(ホ) 電気事業者(売電先)に関するリスク
⑤ 固定価格買取制度下における発電事業に係る権利・法制度に関するリスク
(イ) 売電契約及び接続契約等の変更・終了のリスク
(ロ) 出力制御を求められるリスク
(ハ) 調達価格又は調達期間が変更されるリスク
(ニ) インフレにより売電価格の価値が実質的に低下すること等によるリスク
(ホ) 固定価格買取制度の下での買取期間満了後の売電に関するリスク
(ヘ) 再エネ特措法に基づく事業計画認定が取り消される又は失効するリスク
(ト) 固定価格買取制度が変更又は廃止されるリスク
⑥ 発電事業に係る操業リスク
(イ) 再生可能エネルギー発電設備の発電量が想定より低下するリスク
(ロ) 周囲の環境・天候に関するリスク
(ハ) 事故等に関するリスク
(ニ) 送電設備その他第三者の資産に関するリスク
(ホ) 近隣住民との紛争が生じるリスク
(ヘ) 電気事業法上の発電事業者に対する規制等に関するリスク
(ト) その他の法令の制定・変更に関するリスク
⑦ 保有資産に関するリスク
(イ) 再生可能エネルギー発電設備の欠陥・瑕疵及び契約不適合に関するリスク
(ロ) 発電設備用地等に関するリスク
(ハ) 送電線敷設用地に関するリスク
(ニ) 発電設備用地の瑕疵及び契約不適合や境界に関するリスク
(ホ) 災害等による再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の毀損、滅失及び劣化のリスク
(ヘ) 再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地に係る所有者責任、修繕・維持・管理費用等に関するリスク
(ト) 土地に係る行政法規・条例等に関するリスク
(チ) 法令の制定・変更に関するリスク
(リ) 売主の倒産等の影響を受けるリスク
(ヌ) 共有資産に関するリスク
(ル) 有害物質に関するリスク
(ヲ) 埋立地に関するリスク
(ワ) 切土及び盛土等の造成工事を行った土地に関するリスク
(カ) フォワード・コミットメント等に係るリスク
(ヨ) 技術革新等により、本投資法人の保有する再生可能エネルギー発電設備の需要が低減するリスク
(タ) 開発資産に関するリスク
⑧ 信託受益権に関するリスク
(イ) 受益権の流動性に関するリスク
(ロ) 信託受託者の倒産手続等に関するリスク
(ハ) 信託受託者の信託違反等に関するリスク
(ニ) 信託受益権の準共有に関するリスク
⑨ 税制に関するリスク
(イ) 導管性の維持に関する一般的なリスク
(ロ) 現時点の税制の下では、インフラファンドの投資法人については導管性を維持できる期間が20年に限定されるリスク
(ハ) 税負担の発生により90%超配当要件が満たされないリスク
(ニ) 借入れに係る導管性要件に関するリスク
(ホ) 同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
(ヘ) 投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
(ト) 税務調査等による更正処分のため、追加的な税負担の発生するリスク
(チ) 固定資産の減損に係る会計基準の適用に伴うリスク
(リ) 一般的な税制の変更に関するリスク
(ヌ) 会計基準の変更に関するリスク
(ル) 資金不足により計上された利益の全部を配当できないリスク
(ヲ) 納税遅延に係る延滞税等の発生に関するリスク
⑩ その他
(イ) 専門家の意見への依拠に関するリスク
① 本投資証券の商品性に関するリスク
(イ) 本投資証券の市場価格の変動に関するリスク
本投資法人は、投資主からの請求による投資口の払戻しを行わないクローズド・エンド型であるため、投資主が本投資証券を換価する手段は、原則として、第三者に対する売却に限定されます。
本投資証券の市場価格は、本投資証券が上場している東京証券取引所における需給バランスにより影響を受け、一定の期間内に大量の売却が出た場合には、大きく価格が下落する可能性があります。また、本投資証券の市場価格は、金利情勢、経済情勢、再生可能エネルギー発電設備及び不動産の取引市況、固定価格買取制度等の再生可能エネルギーや投資法人に係る諸法制度の変更その他市場を取り巻く様々な要因の影響を受けて変動します。本投資法人若しくは本資産運用会社、又は他の投資法人若しくは他の資産運用会社に対して監督官庁による行政処分の勧告や行政処分が行われた場合にも、本投資証券の市場価格が下落することがあります。本投資証券の市場価格が下落した場合、投資主は、本投資証券を取得した価格以上で売却できない可能性があり、その結果、損失を被る可能性があります。
(ロ) 本投資証券の市場での取引に関するリスク
わが国においてインフラファンド市場は、東京証券取引所が2015年4月に開設したものが初めてであり、本書の日付現在において、インフラファンド市場に既に上場している銘柄は限られており、同市場における過去の取引実績はまだ十分なものとはいえません。また、本投資証券の上場は、一定期間金銭の分配を行わないこと、本投資法人の資産総額の減少、投資口の売買高の減少、一定期間オペレーターがオペレーター選定基準に抵触することその他の東京証券取引所の定める有価証券上場規程に規定されるインフラファンドの上場廃止基準に抵触する場合には廃止されます。さらに、現時点では、インフラファンド市場の将来の市場規模を予測することはできず、インフラファンド市場の存続も保証されていません。
本投資証券の上場が廃止される場合、投資主は、保有する本投資証券を相対で譲渡する他に換金の手段がないため、本投資証券を本投資法人の純資産額に比して相当に廉価で譲渡せざるを得ない場合や本投資証券の譲渡自体が事実上不可能となる場合があり、損失を被る可能性があります。
(ハ) 金銭の分配、自己投資口の取得等に関するリスク
本投資法人は前記「2 投資方針 (3) 分配方針」に記載の分配方針に従って、投資主に対して金銭の分配を行う予定ですが、金銭の分配の有無及びその金額は、いかなる場合においても保証されるものではありません。本投資法人が保有する再生可能エネルギー発電設備等の賃貸状況、発電量その他の売電状況及び修繕・維持・管理費用等により、期間損益が変動し、投資主への分配金が増減し、又は一切分配されないことがあります。
また、本投資法人は、前記「2 投資方針 (1) 投資方針 ⑭ 財務戦略 (ロ) 利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)及び自己投資口の取得」に記載のとおり、所定の方針に基づき原則として継続的に利益を超えた金銭の分配を行う方針としていますが、経済環境、再生可能エネルギー発電事業に関する市場環境、本投資法人の財務状況等を踏まえ、修繕や資本的支出への活用、借入金の返済、新規物件の取得資金への充当等の他の選択肢についても検討した結果、利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)の額が減少したり、行われない場合もあります。
さらに、利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)は、その経済効果に着目すると実質的には出資の払戻しに相当するため、利益を超えた金銭の分配(出資の払戻し)が実施された場合、本投資法人の純資産は減少することになります。また、これにより、手元資金が減少することとなるため、突発的な事象等により本投資法人の想定を超えて資本的支出等を行う必要が生じた場合に手元資金の不足が生じる可能性や、機動的な物件取得にあたり資金面での制約となる可能性があります。
加えて、本投資法人は、自己投資口の取得を行うことがありますが、取得した自己投資口は相当の時期に処分又は消却をしなければならず、必ずしも投資法人にとって有利な時期及び価格で処分できる保証はありません。また、投資法人が税務上の特例要件を満たし法人税が課税されないこととなるためには、税引前当期純利益に一定の調整を加えた租税特別措置法施行令(昭和32年政令第43号。その後の改正を含みます。)(以下「租税特別措置法施行令」といいます。)に規定する配当可能利益の額又は配当可能額の90%超の分配を行う必要があります(以下「90%超配当要件」といいます。)が、自己投資口は貸借対照表上、純資産の控除項目として計上されることから、税引前当期純利益に比し、本投資法人が実際に配当できる金額が自己投資口の金額分減少する可能性があり、結果として、決算期を超えて自己投資口を保有し続けた場合に90%超配当要件を満たせない可能性があります。
(ニ) 収入及び支出の変動に関するリスク
本投資法人の収入は、再生可能エネルギー発電設備等の賃料収入に主として依存しています。松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く本投資法人の保有資産である再生可能エネルギー発電設備等に係る賃貸借契約は、基本賃料と実績連動賃料を組み合わせた賃料形態となっていますが、基本賃料であってもその基礎は各月の発電量予測に連動したものであることを原則としているため、本投資法人が賃借人から収受する賃料収入は、太陽光発電設備等の場合は日射量に応じて、また、風力発電設備等の場合は風況により変動します。また、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所は太陽光発電設備等又は風力発電設備等を主な信託財産とする信託の受益権ですが、この場合、当該太陽光発電設備等又は風力発電設備等の信託に係る信託受託者(以下「信託受託者」といいます。以下本「(1)リスク要因」において同じです。)から信託配当を収受することになります。かかる信託配当は、信託受託者が太陽光発電設備等又は風力発電設備等を賃借人に賃貸することにより収受する賃料を原資としています。そして、信託受託者と太陽光発電設備等又は風力発電設備等の賃借人との間の賃貸借契約においても、基本賃料と実績連動賃料を組み合わせた賃料形態が採用されており、基本賃料の基礎は各月の発電量予測に連動したものを原則としています。したがって、本投資法人自らが太陽光発電設備等又は風力発電設備等を保有する場合と同様、発電設備の稼働状況や売電収入の増減による賃料の変動の影響を受けることになります。このような賃料変動リスクは、実績連動賃料の割合が高い賃貸借契約であればあるほど大きくなります。また、本投資法人の保有資産又は信託受託者の信託財産の賃借人は、いずれも発電事業者SPCですが、賃借人が発電事業者SPCである場合、実際の売電収入が賃料の支払に対して十分でないときは、発電事業者SPCに余剰の支払原資がなく賃料の支払が滞る可能性があります。さらに、賃借人との協議等により賃料が減額される可能性や、現在の賃借人との賃貸借契約が終了した後に賃料が生じない期間が発生する可能性や新たな賃借人との間で締結される賃貸借契約の賃料がそれまでよりも低額になる可能性もあります。加えて、再生可能エネルギー発電設備等に関して締結される賃貸借契約に基づく賃料が、一般的な賃料水準に比して適正な水準にあるとは限りません。
一方、収入の減少だけでなく、再生可能エネルギー発電設備等の維持、管理、修繕等に要する費用(再生可能エネルギー発電設備等に賦課される公租公課、再生可能エネルギー発電設備等に係る資本的支出、再生可能エネルギー発電設備等を構成する機器又は部品の交換に係る新たな機器又は部品の代金、その他の費用、本投資法人が保険契約者又は被保険者となる再生可能エネルギー発電設備に係る保険の保険料を含みます。)その他再生可能エネルギー発電設備等に関する本投資法人の支出が状況により増大し、キャッシュ・フローを減ずる要因となる可能性があります。
このように、再生可能エネルギー発電設備等からの収入が減少する可能性があるとともに、再生可能エネルギー発電設備等に関する支出は増大する可能性があり、これら双方又はいずれか一方の事由が生じた場合、投資主への分配金額が減少したり、本投資証券の市場価格が下落することがあります。
(ホ) 新投資口の発行時の1口当たりの価値の希薄化に関するリスク
本投資法人は、新投資口を随時発行する予定ですが、かかる新投資口の発行により既存の投資主の保有する投資口の持分割合が減少します。また、本投資法人の営業期間中に発行された新投資口に対して、当該営業期間の期初から存在する投資口と同額の金銭の分配が行われるため、既存の投資主は、新投資口の発行がなかった場合に比して、1口当たりの受取分配金額が減少する可能性があります。
さらに、当該新投資口の発行の結果、本投資口1口当たりの価値や市場における需給バランスが影響を受け、本投資口の市場価格が下落する可能性があります。
(ヘ) 投資主の権利が必ずしも株主の権利と同一ではないことによるリスク
本投資法人の投資主は、投資主総会を通じて、一定の重要事項につき本投資法人の意思決定に参画できるほか、本投資法人に対して一定の権利を行使することができますが、かかる権利は株式会社における株主の権利とは必ずしも同一ではありません。
例えば、金銭の分配に係る計算書を含む本投資法人の計算書類等は、役員会の承認のみで確定し(投信法第131条第2項)、投資主総会の承認を得る必要はないことから、投資主総会は必ずしも決算期ごとに招集されるわけではありません。また、投資主が投資主総会に出席せず、かつ、議決権を行使しないときは、当該投資主は、その投資主総会に提出された議案(複数の議案が提出された場合において、これらのうちに相反する趣旨の議案があるときは、当該議案のいずれをも除きます。)について賛成するものとみなされます(投信法第93条第1項、規約第17条第1項)。さらに、本投資法人は、資産の運用に係る業務その他の業務を本資産運用会社その他の第三者に委託しています。これらの要因により、投資主による資産の運用に係る業務その他の業務に対する統制が効果的に行えない可能性もあります。
② 本投資法人の運用方針に関するリスク
(イ) 再生可能エネルギー発電設備等への投資に特化していることによるリスク
a. 再生可能エネルギーの市場環境等に関するリスク
本書の日付現在、再生可能エネルギーの市場及び再生可能エネルギー発電設備の市場はいずれも形成途上であり、電源種別によって再生可能エネルギー発電設備の市場の成熟度合いに差があるため、新エネルギーの開発、技術革新、政府による政策の転換等により、再生可能エネルギーの導入拡大が進展せず、本投資法人の成長戦略の実現が困難となる可能性があります。また、再生可能エネルギー発電設備の供給が増加する場合でも、再生可能エネルギー発電設備の取得競争が活発化する可能性があり、本投資法人が適正と判断する時期・条件で再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を取得できる保証はありません。
また、再生可能エネルギーによる発電は、電源種別によっては導入コストが高く、太陽光発電設備等や風力発電設備等については、発電量が日射量、風況等の自然状況に左右され、設備利用率が低いなどの課題があるため、既存のエネルギーに比べると発電コストが高くなっています。このため、再生可能エネルギーの普及・拡大には固定価格買取制度をはじめとする政府による支援施策が重要な要素となっており、本投資法人の収益等は、固定価格買取制度等の政府による支援施策の変更又は廃止により大きく影響を受ける可能性があります。なお、固定価格買取制度の変更又は廃止のリスクについては、後記「⑤ 固定価格買取制度下における発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (ト) 固定価格買取制度が変更又は廃止されるリスク」をご参照ください。
b. 本投資法人の収益が再生可能エネルギー発電設備等からの売電収入を背景とする賃料収入に依存していることのリスク
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等を主たる投資対象としています。また、本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等を主な信託財産とする信託の受益権を取得することがあります。
再生可能エネルギー発電設備に係る賃料収入や信託受託者からの信託配当は、賃借人が再生可能エネルギー発電設備により発電した電気を電気事業者に供給して得る売電収入を背景としたものであるため、発電設備の毀損・故障等により売電収入が減少又は途絶した場合には、本投資法人の賃料収入や信託受託者からの信託配当も減少又は途絶する可能性があります。
また、再生可能エネルギー発電設備の運営・維持管理に要する費用等が増加した場合、再生可能エネルギー発電設備の価値が毀損し、減損損失の計上を余儀なくされる可能性や、本投資法人が保有資産の売却を希望したとしても、希望どおりの時期又は条件で売却できない可能性などもあります。さらに、このような場合には、賃借人との協議等により賃料が減額される可能性もあります。
このように、本投資法人の収益等は、賃借人の発電事業による売電収入に大きく影響を受ける可能性があります。
c. 本投資法人の投資方針に適合する再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産が限定されるリスク
本投資法人は、主たる投資対象を再生可能エネルギー発電設備に限定しているため、今後、立地上や制度上の理由等により再生可能エネルギー発電設備の設置が進まない場合、本投資法人が取得することができる再生可能エネルギー発電設備が減少し、又は存在しなくなる可能性があります。
固定価格買取制度における調達価格は年々下落する傾向にあります。また、入札により調達価格を決定する対象が年々拡大する傾向にあります。その結果、事業者により新たに設置される再生可能エネルギー発電設備が、投資採算等の観点から減少する可能性があります。
また、再生可能エネルギー発電設備の設置には、地形、用地面積、日照・風況・水量等の周辺環境、地域の気候、公法上の規制、環境規制、燃料供給、電気事業者等との接続可能地点等により立地上の制約があります。特に、本投資法人は、運用資産である再生可能エネルギー発電設備等のうち太陽光発電設備等への投資割合を50%以上とする方針としていますが、固定価格買取制度の導入後、その設置に適する場所において既に太陽光発電設備の設置が進んでいるため、新たな太陽光発電設備の設置に適する場所は限られています。
さらに、令和2年改正再エネ特措法では、再生可能エネルギー源を利用する電源のうち競争力ある電源への成長が見込まれるもの(競争電源)を対象として、従来のFIT制度に代わり、他の電源と同様に市場等で取引する仕組みを導入するとともに、市場価格に一定の供給促進交付金(プレミアム)を上乗せして交付する制度(Feed in Premium = FIP制度)が創設されています。
そして、一定の電源種別・規模の再生可能エネルギー発電設備については、新規認定でFIP制度のみを認める対象とし、固定価格買取制度の適用を受けられないものとされ、その対象は年々拡大する傾向にあります。また、入札により決定する対象は拡大する傾向にあります。これらにより、今後、新たに設置される太陽光発電設備及び風力発電設備が減少する可能性があります。
さらに、経済産業大臣は、調達価格等算定委員会の意見を聴いて、電気についてエネルギー源としての再生可能エネルギー源の効率的な利用を促進するため誘導すべき再生可能エネルギー電気の価格の水準に関する目標を定めるものとされており(再エネ特措法第8条の9第1項、平成29年経済産業省告示第36号)、かかる目標を達成するよう再生可能エネルギー電気の価格の低減を含めた諸施策が取られるものと思われます。これらの施策により、今後も再生可能エネルギー電気の価格の下落傾向は続くとともに、今後一層固定価格買取制度における調達価格が引き下げられることも予想されます。
このように、太陽光発電設備及び風力発電設備の建設は以前に比して容易ではなくなりつつある面があり、今後、新規設置数が減少する可能性があります。
さらに、将来、固定価格買取制度等の政府による施策の更なる変更又は廃止により、接続電気事業者との接続の条件や調達価格その他の買取条件がさらに不利となったり、既存の認定が失効したり、未稼働の案件に対するさらなる規制強化が行われたり、出力制御その他により買取がさらに制限されたり、再生可能エネルギー発電設備の運営・維持管理に要する費用等が増加したりすることにより、本投資法人の投資方針に適合する再生可能エネルギー発電設備の設置が進まなくなり、その結果、本投資法人が将来取得することができる再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産がさらに減少し、又は存在しなくなる可能性があります。
(ロ) 太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等に関するリスク
a. 太陽光発電設備以外の再生可能エネルギー発電設備に共通するリスク
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産のうち、太陽光発電設備等を裏付資産とする再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を中心に投資する方針ですが、太陽光発電設備等のみならず、風力発電設備等及び水力発電設備等に関する優先的売買交渉権の取得も予定しており、太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等を裏付資産とする再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を取得することもあり得ます。本投資法人が投資対象とする固定価格買取制度の適用を受ける太陽光発電設備以外の再生可能エネルギー発電設備としては、風力、水力及びバイオマスをエネルギー源とする発電設備を裏付資産とする再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産があります。
本「(1) リスク要因」において太陽光発電設備等に関するリスクとして記載する事項の多くは、太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等にもあてはまります。また、太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等に関する特有のリスクとしては、例えば、以下のようなリスクがあります。まず、一般的に、発電事業者の数が少なく、立地上の制約があり、取引市場が形成途上であること等から、太陽光発電設備等に比してさらに流動性が低く、本投資法人が希望した価格、時期その他の条件で取得及び売却ができないリスクや、太陽光発電設備等に比して技術的に維持管理・運営が困難であるため、当該種類の再生可能エネルギー発電設備の維持管理・運営を行う業者が少なく、本投資法人の希望する条件で、十分な能力と専門性を有するオペレーター又はO&M業者を選任できないリスクがあります。さらに、風力発電に関しては、風況による発電量の変動や暴風、落雷等による風車の破損等のリスクや、風車による騒音、電波障害、景観の変化等により近隣住民との紛争が生じるリスク等のほか、後記「b. 風力発電設備に関するリスク」に記載する特有のリスクがあります。水力発電に関しては、水量の変化による発電量の変動等のリスク等があります。バイオマスに関しては、十分な燃料が安定的に調達できないリスク及び輸入バイオマス燃料を利用する場合における為替変動リスクや、無制限に無補償の出力制御が行われるリスク等があります。このように、太陽光発電設備等以外の再生可能エネルギー発電設備等を取得した場合又は裏付資産とした場合、太陽光発電設備等を保有する場合とは異なるリスクが生じる可能性があります。
b. 風力発電設備に関するリスク
風力発電設備に関しては、風況により発電量が変動するリスクがあります。また、暴風、落雷等により風車の破損等が生じるリスクがあります。
風車の修理・交換には、技術・手間を要し、技術者の派遣や交換部品の調達に時間を要することがあります。また、故障、破損等により一又は複数の風車を停止しなければならない場合、その間、発電事業者の売電収入が大きく減少する可能性があります。そして、風力発電設備の復旧に要する時間は、修理を担う風車メーカーやO&M業者の能力・技術や国内における人員体制及び交換用部品の保管状況によって左右されます。また、風車メーカー又はO&M業者が十分な能力、体制等を備えていたとしても、それらが将来にわたって維持される保証はなく、O&M業者が、財務状況の悪化や倒産手続等により履行能力を喪失する可能性があります。さらに、風力発電設備の修理に一定の能力、体制等を有する業者は少ないため、風車メーカー又はO&M業者が履行能力を喪失した場合に、本投資法人の希望する条件で、十分な能力、体制等を有する代替のO&M業者を選任できないリスクがあります。
また、風車メーカー又はO&M業者が一定の期間において一定の性能(パワーカーブ)や稼働率を保証する場合がありますが、保証期間の終了、当該風車メーカー又はO&M業者の財務状況の悪化や倒産手続等により、かかる保証が受けられなくなる可能性があります。
上記の他、風力発電設備に関しては、風車による騒音、電波障害、景観の変化、部品等の脱落・飛散等により近隣住民との紛争が生じるリスク等があります。
(ハ) 運用資産の立地の地域的な偏在に関するリスク
本書の日付現在の本投資法人のポートフォリオのうち、高萩太陽光発電所、鉾田太陽光発電所、高崎太陽光発電所A及び高崎太陽光発電所Bは関東地方に、松阪太陽光発電所、新城太陽光発電所及び胎内風力発電所は中部地方に所在します。当該各地方における各発電所の2025年5月期の基本賃料の合計は、ポートフォリオ全体の約50.6%及び約42.5%に達し、関東地方及び中部地方、特に当該各発電所が所在する特定の地域又はその周辺地域における地震その他の災害等の理由により、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。
また、今後の運用次第では、本投資法人の運用資産の立地に新たな地域的な偏在が生じる可能性もあります。その場合、前記同様、当該地域に特有の事由により、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。
(ニ) スポンサー・グループからの資産取得が想定どおりに行えないリスク
本投資法人及び本資産運用会社は、スポンサー・グループ各社との間でスポンサー・サポート契約を締結し、資産の取得に関してスポンサー・グループからサポートを受けます。しかし、当該契約は、本投資法人及び本資産運用会社に対して、本投資法人の投資方針に合致する資産の売却に関する優先的情報提供権や優先的売買交渉権等を付与するものに過ぎず、スポンサー・グループが本投資法人に対して、本投資法人の希望する価格で資産を売却する義務を負っているわけではありません。すなわち、本投資法人は、スポンサー・サポート契約により、本投資法人が適切であると判断する資産を適切な価格でスポンサー・グループから取得できることまで確保されているわけではありません。また、スポンサー・グループが本投資法人の投資方針に合致する資産の売却情報を十分に取得できない可能性もあります。
さらに、本投資法人、本資産運用会社及び伊藤忠エネクスとの間のスポンサー・サポート契約においては、エネクスグループに含まれない者が保有する資産についても、別途の合意に基づき本投資法人に対して優先的売買交渉権を付与することができるとされていますが、当該別途の合意がなされなかった場合には、上記スポンサー・サポート契約に基づく優先的売買交渉権の付与はなされません。また、当該別途の合意がなされたとしても、かかる合意の当事者に優先的売買交渉権の対象となっている資産の保有者が含まれていない場合には、伊藤忠エネクスから優先的売買交渉権が付与されたとしても、保有者に他の投資家等が存在する等の保有者固有の事情により、優先的売買交渉権の付与者である伊藤忠エネクスの意向に従って本投資法人が資産を取得することができない可能性もあります。
したがって、本投資法人は、本投資法人が利回りの向上や収益の安定化等のために最適と考える資産のポートフォリオを構築できない可能性があります。
(ホ) 再生可能エネルギー発電設備等の取得又は処分に関するリスク
わが国において再生可能エネルギー発電設備の建設数が増加したのは2012年の固定価格買取制度導入以降であり、本投資法人による取得に適する再生可能エネルギー発電設備等の数は未だ限られています。また、前記「(イ) 再生可能エネルギー発電設備等への投資に特化していることによるリスク」及び後記「⑤ 固定価格買取制度下における発電事業に係る権利・法制度に関するリスク」に記載のとおり、今後建設される再生可能エネルギー発電設備等が減少し、その結果、本投資法人が将来取得することができる再生可能エネルギー発電設備等がさらに減少し、又は存在しなくなる可能性があります。また、再生可能エネルギー発電設備等の取引市場は形成途上であり、再生可能エネルギー発電設備等の流動性は依然として低い状況です。したがって、必ずしも本投資法人が取得を希望した再生可能エネルギー発電設備等を取得することができるとは限りません。また、取得が可能であったとしても、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で取得できない可能性もあります。
次に、固定価格買取制度導入以降、太陽光発電設備や風力発電設備を始めとする再生可能エネルギー発電設備の設置が進んだ結果、これらの発電設備を組み込んだファンドを設立又は設定する動きがあり、今後、このようなファンドの設立又は設定が増加する可能性があります。そして、今後本投資法人に類似する上場インフラファンドの設立又は設定が増加する可能性があります。また、気候変動を含む環境問題への意識への高まりや企業によるSDGsやESGへの取組みの拡大を受けて、また、エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律(エネルギー供給構造高度化法)の適用を受ける電気事業者等による同法に基づく目標の達成のため、非化石価値その他の環境価値を生み出す再生可能エネルギー発電設備へのニーズが高まっています。これらの結果、再生可能エネルギー発電設備等の購入需要が増大し、再生可能エネルギー発電設備等の購入価格の高騰をもたらす可能性があります。したがって、本投資法人が取得を希望する再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を希望どおりの価格、時期その他の条件で取得できない可能性があります。
また、再生可能エネルギー発電設備等の取引市場が形成途上であること等のため、本投資法人が再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を取得した後にこれらを処分する場合にも、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で処分できない可能性もあります。
さらに、再生可能エネルギー発電設備に適用される法令又は契約上の制限により、本投資法人による再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の取得又は処分が妨げられる可能性もあり、かかる制限の結果、本投資法人が追加の費用を負担したり、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で取得又は処分できない可能性もあります。
再エネ特措法の下では、認定事業者及びその密接関係者の変更を含む認定計画の変更にあたり、一定の場合、変更認定の申請前に周辺地域の住民に対する説明会の開催又は事前周知措置を行う必要があります。本投資法人による再生可能エネルギー発電設備の取得に際し、かかる説明会等の実施及びこれに関する変更認定にあたっての審査のため、当該取得に伴う認定計画の変更手続が完了するまでに時間を要する可能性があります。また、当該変更手続が完了するまで再生可能エネルギー発電設備の処分その他認定計画の変更を伴う行為が制約される可能性があります。
(ヘ) 少数の電気事業者に依存していることのリスク
本投資法人の保有資産である再生可能エネルギー発電設備等により発電した電気は、少数の電気事業者へ売却されます。
したがって、当該電気事業者の破産法(平成16年法律第75号。その後の改正を含みます。)(以下「破産法」といいます。)上の破産手続、会社更生法(平成14年法律第154号。その後の改正を含みます。)(以下「会社更生法」といいます。)上の更生手続、民事再生法(平成11年法律第225号。その後の改正を含みます。)(以下「民事再生法」といいます。)上の再生手続その他の倒産手続(以下、総称して「倒産手続等」といいます。)の開始や当該電気事業者との売電契約の変更・解約等が生じた場合には、売電収入の遅滞・一時中断や買取条件の変更等の悪影響(後記「④ 保有資産に関わる関係者に関するリスク (ホ) 電気事業者(売電先)に関するリスク」及び「⑤ 固定価格買取制度下における発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (イ)売電契約及び接続契約等の変更・終了のリスク」をご参照ください。)が本投資法人の多数の保有資産に及ぶ可能性があります。このような場合であっても、賃借人との間の賃貸借契約上、賃借人は本投資法人又は信託受託者に対し約定どおりの賃料の支払義務が生じますが、賃料収入の減少、賃料減額交渉、資産の価値の下落、賃借人の連鎖倒産等が生じる可能性があり、本投資法人の財政状態等に大きな悪影響が生じる可能性があります。
(ト) 新投資口の発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
a. 資金調達全般に関するリスク
新投資口の発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行の可能性及び条件は、本投資法人の経済的信用力、金融市場の情勢その他の要因による影響を受けるため、今後本投資法人の希望する時期及び条件で新投資口の発行、金銭の借入れ及び投資法人債の発行を行うことができる保証はなく、その結果、予定した資産を取得できなかったり、弁済期の到来した借入れ又は投資法人債の借換えをすることができない等の理由により、予定しない資産の売却を余儀なくされたり、資金繰りがつかなくなる可能性があります。
また、借入れ及び投資法人債の金利は、借入時及び投資法人債発行時の市場動向に左右され、変動金利の場合には、その後の市場動向にも左右されます。借入れ及び投資法人債の金利が上昇し、又は本投資法人の借入金額及び投資法人債発行額が増加した場合には、本投資法人の利払額は増加します。特に、固定価格買取制度の下では、再生可能エネルギー電気の買取価格(調達価格)は、調達期間にわたり固定されているため、借入時及び投資法人債発行時の市場動向等によって金利水準が上昇した場合や、変動金利の場合はその後の市場動向等により金利が上昇した場合に、基本的な収益は変わらないにもかかわらず利払額が増加するため、その影響はより大きくなる可能性があります。このような利払額の増加により、投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。
本投資法人は、金利変動の影響を軽減するため、変動金利と固定金利のスワップ取引及び長期借入れや返済期限の分散化等の取組みを行う予定です。しかし、これらの取組みが金利変動の影響を軽減できない場合、本投資法人の財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
b. 財務制限条項に関するリスク
本投資法人が金銭の借入れ又は投資法人債の発行を行う場合において、当該金銭の借入れ又は投資法人債の発行の条件として、資産・負債等に基づく一定の財務指標上の数値を維持する、本投資法人の信用状況に関する評価を一定の水準に維持する、若しくは投資主への金銭の分配(利益を超えた金銭の分配を含みます。)を制約する等の財務制限条項が設けられること、運用資産に担保を設定すること、又は規約の変更若しくは本投資法人の資産運用が制限されること等の可能性があります。このような制約が本投資法人の運営に支障をきたし、又は投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、これらの制限に違反した場合には、追加の担保設定や費用負担等を求められ、又は当該借入れに係る借入金若しくは投資法人債の元利金について期限の利益を喪失する等の可能性があり、その結果、本投資法人の運営に重大な悪影響が生じる可能性があります。本投資法人の借入れについては、本投資法人の各決算日を基準として、元利金支払能力を判定する指標(DSCR)を維持する財務制限条項が付されているほか、上記のような一般的な条項が設けられます。
本投資法人の運用資産に担保が設定された場合、本投資法人が運用資産の売却を希望したとしても、担保の解除手続その他の事情により、希望どおりの時期に売却できない可能性又は希望する価格で売却できない可能性があります。また、収益性の悪化等により運用資産の評価額が引き下げられた場合又は他の借入れを行う場合等、一定の条件のもとに運用資産に対して担保を設定することを要求される可能性もあります。この場合、他の借入れ等のために担保が既に設定されている等の理由で担保に供する適切な資産がない可能性もあります。また、担保資産からのキャッシュ・フローが減少したり、その評価額が引き下げられたりした場合には、本投資法人の希望しない条件で借換資金を調達せざるを得なくなったり、本投資法人の希望しない時期及び条件で運用資産を処分せざるを得なくなる状況も想定され、その結果、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、担保に供する適切な資産がないために、本投資法人の希望どおりの借入れ等を行えない可能性もあります。なお、2024年11月末日現在、本投資法人の借入れに関連して、新城太陽光発電所を除く保有資産については、後記「5 運用状況 (2) 投資資産 ③ その他投資資産の主要なもの (ヘ)担保提供の状況」記載の担保が設定されています。
(チ) 敷金及び保証金に関するリスク
本投資法人は、運用資産の賃借人が無利息又は低利で預託した敷金又は保証金を運用資産の取得資金の一部として利用することがあります。しかし、賃貸市場の動向、賃借人との交渉等により、本投資法人の想定よりも賃借人からの敷金及び保証金の預託額が少なくなり、又は預託期間が短くなる可能性があります。
(リ) 少数の物件に収入が依存していることによるリスク
本書の日付現在の本投資法人のポートフォリオのうち、松阪太陽光発電所及び高崎太陽光発電所Bの2025年5月期の基本賃料ベースでの割合は、約35.9%及び約24.9%であるため、本投資法人の保有資産の収入全体に対する当該物件への依存度は、非常に大きいといえます。したがって、当該物件が何らかの理由で毀損、滅失若しくは劣化し、若しくは賃貸が不可能となる事由が生じた場合には、又は後記「④ 保有資産に関わる関係者に関するリスク」に記載のとおり、その賃借人、オペレーター若しくはO&M業者等の財政状況の悪化若しくはこれらとの契約の終了等が生じた場合には、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。
(ヌ) LTVに関するリスク
本投資法人のLTVは、本資産運用会社の運用ガイドラインにより、原則として70%を上限としていますが、資産の取得等に伴い一時的に70%を超えることがあります。一般にLTVの水準が高くなればなるほど、金利が低下しない限り利払額は増加し、また、金利上昇の影響を受けやすくなり、その結果、本投資法人の収益の安定性等に悪影響を及ぼしたり、投資主に対する金銭の分配額が減少するおそれがあります。
③ 本投資法人の仕組みに関するリスク
(イ) スポンサー・グループへの依存、利益相反に関するリスク
a. スポンサー・グループへの依存に関するリスク
本投資法人及び本資産運用会社は、再生可能エネルギー発電設備等の取得・運営や固定価格買取制度に基づく発電事業等に関してスポンサー・グループが有する独自のノウハウを活用することを企図し、スポンサー・グループとスポンサー・サポート契約を締結して、スポンサー・グループから、スポンサー・グループが保有する再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の情報の優先的提供及び優先的売買交渉権の付与、第三者保有情報の提供、資産取得業務等の支援、ウェアハウジング機能の提供、SPCを用いた賃貸借スキームの組成に関する支援、オペレーター及びO&M業者その他の業務受託者の選定等支援、固定価格買取期間終了後の電力売却支援、その他の支援(人的サポート・ノウハウの提供等)を享受します。また、全ての保有資産について、エネクスグループの一社であるエネクス電力がオペレーターとして賃借人の運営管理に関する業務を実施し、高萩太陽光発電所、鉾田太陽光発電所、松阪太陽光発電所、新城太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A及び高崎太陽光発電所Bを除く保有資産については、エネクスグループの一社であるエネクスエンジニアリング&サービス株式会社がO&M業者としてO&M業務の提供を行います。そして、保有資産について、スポンサーは、発電事業者SPCの匿名組合出資者となり、当該匿名組合出資者が、発電事業者SPCが(賃料等積立口座がある場合はそれに積み立てた準備金を活用しても)基本賃料の支払に不足する場合には、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については、当該年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の10%相当額、松阪太陽光発電所については当該10%相当額から1億円を控除した額、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については当該10%相当額から一定の金額を控除した額を限度として当該発電事業者SPCに対して追加出資を行うこととしています。
今後も、スポンサー・グループからの運用資産の取得が見込まれます。また、本投資法人は、伊藤忠エネクスが有する商標の使用許諾についての商標の使用等に関する覚書を締結し、これに基づき本投資法人は、伊藤忠エネクスのロゴ等を使用します。
このように、本投資法人及び本資産運用会社は、スポンサー・グループと密接な関係を有し、また、その投資方針におけるスポンサー・グループに対する依存度は極めて高いといえます。したがって、本投資法人及び本資産運用会社がスポンサー・グループとの間で、本書の日付現在における関係と同一の関係を維持できなくなった場合、スポンサー・グループの事業方針の変更等によりスポンサー・グループにおける本投資法人の位置付けが変化した場合、スポンサー・グループのレピュテーション、ブランド力等が低下した場合、スポンサー・グループの再生可能エネルギー発電設備等に関する開発・取得・管理・運営能力が低下した場合、又はスポンサー・グループの業績若しくは財政状態が悪化した場合その他の理由により、スポンサー・グループによるスポンサー・サポートが受けられなくなった場合には、本投資法人に悪影響が及ぶ可能性があります。なお、保有資産の賃借人である発電事業者SPCに対して、その匿名組合出資者であるスポンサーから追加出資がなされないことがあり得るリスクについては、後記「④ 保有資産に関わる関係者に関するリスク (イ) 賃借人に関するリスク a. 財務状況の悪化、倒産等に関するリスク」をご参照ください。
特に、本投資法人及び本資産運用会社とエネクスグループとの関係性に鑑み、保有資産全てに係るオペレーター業務委託契約並びに千代田高原太陽光発電所、JEN防府太陽光発電所、JEN玖珠太陽光発電所及び長崎琴海太陽光発電所に係るO&M業務委託契約においては、本投資法人と本資産運用会社との間の資産運用委託契約の終了その他の理由により、本資産運用会社が本投資法人の資産運用会社でなくなった場合には、オペレーターであるエネクス電力及びO&M業者であるEESは、それぞれ、オペレーター業務委託契約及びO&M業務委託契約を解除できることとなり、かかる解除がなされた場合、即時に代替するオペレーター及びO&M業者を選任することができず、保有資産の運営に悪影響を及ぼす可能性があります。
b. スポンサー・グループとの利益相反に関するリスク
スポンサー・グループが、本投資法人又は本資産運用会社との間で取引等を行う場合、スポンサー・グループの利益のために、本投資法人の投資主の利益に反する行為が行われる可能性があり、その場合には、本投資法人の投資主に損害が発生する可能性があります。加えて、本投資法人及び本資産運用会社がスポンサー・グループとの間で締結している契約は、スポンサー・グループが、本投資法人と競合する事業を行うことを禁止するものではありません。スポンサー・グループは、メガソーラー事業等、様々な形で再生可能エネルギー発電設備等に関連する業務を行っています。したがって、本投資法人又は本資産運用会社とスポンサー・グループとが、特定の資産の取得、リース、賃貸借、管理運営、処分等に関して競合する可能性やその他利益相反が問題となる状況が生じる可能性は否定できません。
前記のような利益相反が問題となり得る場合としては、例えば、運用資産の取得その他の取引機会に関する本投資法人及びスポンサー・グループの競合、スポンサー・グループを通じた運用資産の取得に際しての取得価格その他の購入条件、オペレーターであるエネクス電力に対する業務委託に関する条件、O&M業者であるEESに対する業務委託に関する条件、スポンサー・グループに対する瑕疵担保責任又は契約不適合責任や債務不履行責任の追及その他の権利行使、スポンサー・サポート契約の変更、更新の有無等があげられます。
また、オペレーターであるエネクス電力とEESは完全親子会社の関係にあるため、EESがO&M業者となる資産についてO&M業務委託契約を締結するにあたり、エネクス電力は、O&M業者が当該O&M業務委託契約上の義務を適切に履行しているか否かをモニタリングすることとされていますが、かかるモニタリングが十分に行われない可能性があります。この点、O&M業務委託契約が、本投資法人、賃借人SPC及びEESの三者間契約となる物件については、本投資法人が承認した各保有資産に係る年間運営計画に従ってO&M業務を行うことや長期修繕を要する場合等における計画立案に本投資法人の承認を要することとし、また、O&M業務についてO&M業者に対して本投資法人に対する報告を求めることができるなど、O&M業者による業務の提供に関して本投資法人が一定の関与ができる旨が規定されます。また、O&M業務委託契約がEESと賃借人SPCとの二者間契約となる物件については、賃貸借契約及びO&M業務委託契約の両契約に上記と同趣旨の規定をすることで、間接的にO&M業者による業務の提供に関して本投資法人が一定の関与ができることとされます。しかし、かかる規定により利益相反に伴い生じ得る問題の全てを解消することができるとは限りません。
これらの利益相反により、本投資法人の利益が不当に害され、本投資法人の投資主に損害が発生する可能性があります。
(ロ) 本投資法人の関係者への依存、利益相反に関するリスク
本投資法人は、投信法に基づき、執行役員及び監督役員から構成される役員会において重要な意思決定を行い、資産の運用を本資産運用会社に、資産の保管を資産保管会社に、一般事務を一般事務受託者に、それぞれ委託しています。本投資法人の円滑な業務遂行の実現のためにはこれらの者の能力、経験及びノウハウに依存するところが大きいと考えられますが、これらの者が業務遂行に必要な人的・財政的基盤等を必ずしも維持できる保証はありません。また、投信法は、本投資法人の執行役員及び監督役員並びに本投資法人の関係者に関する義務及び責任を定めていますが、これらの本投資法人の関係者等が投信法その他の法令に反し、又は、法定の措置をとらないときは、投資主に損害が発生する可能性があります。
また、本投資法人の執行役員及び監督役員並びに本資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者が、法令上又は契約上負っている善良な管理者としての注意義務、投資法人のために忠実に職務を遂行する義務、利益相反状況にある場合に投資法人の利益を害してはならない義務その他の義務に違反した場合には、本投資法人の存続及び収益等に悪影響を及ぼし、投資主が損害を受ける可能性があります。
(ハ) 本投資法人の執行役員及び本資産運用会社の人材に依存しているリスク
本投資法人の運営は、本投資法人の執行役員及び本資産運用会社の人材に大きく依存しており、これらの人材が失われた場合、本投資法人の運営に悪影響をもたらす可能性があります。
(ニ) 本投資法人及び本資産運用会社の歴史が浅いことによるリスク
本投資法人及び本資産運用会社は、それぞれ2018年8月3日及び2013年8月19日に設立され、2019年2月13日に本投資法人の資産の運用が開始されました。本投資法人には十分な過去の運用実績はありません。また、本資産運用会社が登録投資法人の資産運用業務を行うのは、本投資法人が初めてとなります。したがって、本投資法人の今後の実績を予測することは困難です。また、スポンサー・グループのこれまでの再生可能エネルギー発電設備等に関する運用実績は、本投資法人の今後の運用実績を保証するものではありません。
(ホ) 本投資法人の投資方針等の変更に関するリスク
規約に記載されている資産運用の対象及び方針、オペレーターの選定基本方針等の基本的な事項の変更には、投資主総会の承認が必要ですが、より詳細な投資方針又は運用ガイドライン、リスク管理方針、オペレーター選定基準等については、投資主総会の承認を経ることなく変更することが可能です。そのため、本投資法人の投資主の意思が反映されないまま、これらが変更される可能性があります。
(ヘ) 本投資法人の倒産又は登録抹消のリスク
本投資法人には、破産手続、再生手続及び投信法上の特別清算手続(投信法第164条)が適用される可能性があります。
本投資法人は、投信法に基づいて投資法人としての登録を受けていますが、一定の事由が発生した場合に投信法に従ってその登録が取り消される可能性があります(投信法第216条)。その場合には、本投資口の上場が廃止され、本投資法人は解散し、清算手続に入ります。
本投資法人が清算される場合、投資主は、全ての債権者への弁済(投資法人債の償還を含みます。)後の残余財産の分配に与ることによってしか投資金額を回収することができません。このため、投資主は、投資金額の全部又は一部について回収を得ることができない可能性があります。
④ 保有資産に関わる関係者に関するリスク
(イ) 賃借人に関するリスク
a. 財務状況の悪化、倒産等に関するリスク
本投資法人又は信託受託者が保有する再生可能エネルギー発電設備等は、本投資法人又は信託受託者が賃借人に対して賃貸し、賃借人がこれを賃借します。本投資法人又は信託受託者は、賃借人との間の再生可能エネルギー発電設備等に係る賃貸借契約に基づき、賃借人から賃料を収受します。賃借人の財務状況が悪化した場合又は賃借人が倒産手続等の対象となった場合、賃貸借契約に基づく賃料支払が滞る可能性があります。賃貸借契約上敷金又は保証金を差し入れることとなっている場合は、この延滞賃料等の債務の合計額が敷金及び保証金で担保される範囲内であれば敷金又は保証金から当該債務に充当することも可能ですが、それを超える状況になった場合、又は賃貸借契約上敷金若しくは保証金の差入れが行われない場合には、投資主が損失を被る可能性があります。なお、本投資法人は、かかるリスクを限定すべく、自ら又は信託受託者による、再生可能エネルギー発電設備等の取得に際し、原則として、当該再生可能エネルギー発電設備等における発電事業のみを行う発電事業者SPCを賃借人とすることとしており、保有資産の賃借人も、発電事業者SPCとなりますが、発電事業の収支の悪化や賃借人たるSPCに想定外の支出が生じる等により、賃借人の財務状況が悪化することがあるため、当該リスクを必ずしも回避又は低減できるとは限りません。また、本投資法人は、匿名組合契約に基づく発電事業者SPCへのスポンサーの当初出資を原資として賃料等積立口座へのリザーブの積み立てがなされない新城太陽光発電所以外の資産について、いずれも、賃借人である発電事業者SPCが、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については、運営初年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の10%相当額、松阪太陽光発電所については1億円、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については一定の金額を準備金として賃料等積立口座に積み立てます(ある年度において、実際の売電収入が想定売電収入を上回り、超過売電収入が生じた場合で、かつ、賃料等積立口座内の準備金が必要額(松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については当該年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の10%相当額、松阪太陽光発電所については1億円、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については当該一定の金額)に不足している場合には、当該不足額に満つるまで、超過売電収入の充当等の方法により、当該金額を維持することとされています。)。さらに、全ての保有資産について、スポンサーが発電事業者SPCの匿名組合出資者となり、当該匿名組合出資者が、発電事業者SPCが(賃料等積立口座がある場合はそれに積み立てた準備金を活用しても)基本賃料の支払に不足する場合には、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については、当該年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の10%相当額、松阪太陽光発電所については当該10%相当額から1億円を控除した額、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については当該10%相当額から当該一定の金額を控除した額を限度として当該発電事業者SPCに対して追加出資を行うこととします。このように、保有資産について、本投資法人は、発電事業者SPCが倒産する可能性を低減するための措置を講じていますが、発電事業者SPCにおいて準備金の積み立てが困難である等、スポンサーによる追加出資を要する状況においても、その信用状態の悪化に伴い、追加出資がなされない場合や追加出資の額が上限額に達してしまい、更なる追加出資を要請することができない場合も想定され、当該措置は賃借人たる発電事業者SPCの倒産を確実に防止する性質のものではないため、賃借人たる発電事業者SPCが倒産するリスクを必ずしも回避又は低減できるとは限りません。
b. 賃貸借契約の終了に関するリスク
賃貸借契約が終了した場合(賃貸借契約が中途解約された場合を含みます。)又は賃貸借契約が期間満了時に更新・再締結されない場合、本投資法人が新たな賃借人をして固定価格買取制度のもとで同一の価格で売電を継続させるためには、既存の賃借人から新たな賃借人へ、発電設備用地等、再生可能エネルギー発電事業に係る事業計画認定上の発電事業者たる地位並びに特定契約及び接続契約における電気事業者等との間の契約上の地位を移転させる必要があります。本投資法人では、全ての保有資産に係る賃貸借契約において、賃貸借契約が終了した場合には、事業計画認定上の発電事業者たる地位並びに特定契約及び接続契約における電気事業者等との契約上の地位等のうち、売電を継続するために必要なものとして本投資法人が指定するものを、本投資法人又は本投資法人が指定する第三者に移転する義務を既存の賃借人に課しますが、これらの地位等の移転を行うためには、発電設備用地の所有者や電気事業者等の承諾が必要となります。したがって、賃貸借契約の終了時において、発電設備用地の所有者、電気事業者等の承諾が得られなかった場合、既存の発電設備用地で発電事業を継続できない可能性や新たな賃借人が固定価格買取制度のもとで従前と同一の価格で売電することができない可能性があり、その結果、賃料収入や信託受託者からの信託配当の減少等により、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
また、本投資法人では、自ら又は信託受託者をして、JEN玖珠太陽光発電所、新城太陽光発電所及び胎内風力発電所を除く保有資産に係る賃貸借契約において、賃貸借期間は20年としつつ、本投資法人又は信託受託者が再契約を希望した場合には、再契約の締結につき誠実に協議するものとし、協議の上合意した場合には再契約を締結する旨の規定を設け、かかるリスクを限定すべく対応していますが、合意に至らず再契約を締結できない可能性等があるため、当該リスクを必ずしも回避又は低減できるとは限りません。
c. 賃借人がSPCであることに関するリスク
本投資法人の保有資産においては、SPCが賃借人となりますが、SPCは、売電事業以外の事業は行わないため、賃料支払の原資は売電収入に依存しており、売電収入が減少すると賃料支払が困難になるおそれがあります。そのため、匿名組合契約に基づく発電事業者SPCへのスポンサーの当初出資を原資として賃料等積立口座へのリザーブの積み立てがなされない新城太陽光発電所以外の保有資産においては、賃借人である発電事業者SPCが、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については、運営初年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の10%相当額、松阪太陽光発電所については1億円、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については一定の金額を準備金として賃料等積立口座に積み立てます(ある年度において、実際の売電収入が想定売電収入を上回り、超過売電収入が生じた場合で、かつ、賃料等積立口座内の準備金が必要額(当該年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については10%相当額、松阪太陽光発電所については1億円、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については当該一定の金額)に不足している場合には、当該不足額に満つるまで、超過売電収入の充当等の方法により、当該金額を維持することとされています。)。さらに、全ての保有資産について、スポンサーが発電事業者SPCの匿名組合出資者となり、当該匿名組合出資者が、発電事業者SPCが(賃料等積立口座がある場合はそれに積み立てた準備金を活用しても)基本賃料の支払に不足する場合には、松阪太陽光発電所、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所を除く保有資産については、当該年度における年間発電量予測値(P50)の想定売電収入の10%相当額、松阪太陽光発電所については当該10%相当額から1億円を控除した額、紋別太陽光発電所、高崎太陽光発電所A、高崎太陽光発電所B及び胎内風力発電所については当該10%相当額から当該一定の金額を控除した額を限度として当該発電事業者SPCに対して追加出資を行うこととしています。しかし、かかる準備金の積立て及び追加出資を行ったとしても、発電事業者SPCにおいて基本賃料として支払うべき額を捻出できない可能性や追加出資の額が上限額に達してしまい、更なる追加出資を要請することができない場合も想定されます。
また、SPCは、その業務の大半を外部の第三者に業務委託するため、SPCの事業が適切に遂行されるかは、委託先の能力、経験及び知見に依拠するところが大きく、これらの能力等が十分でない場合は、SPCの事業が滞り、ひいては本投資法人の収益等に悪影響が及ぶ可能性があります。
d. 賃料改定に係るリスク
賃貸借契約の期間が比較的長期間である場合、賃料等の賃貸借契約の内容について、定期的に見直しを行うこととされることがあります。
したがって、賃貸借契約が締結された時点での賃料がその後も維持される保証はありません。賃料改定により賃料が減額された場合、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ロ) オペレーターに関するリスク
運用資産の管理・運営は、オペレーターの能力、経験及び知見によるところが大きいといえますが、本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、オペレーターが再生可能エネルギー発電設備等を適切に管理・運営せず、売電収入が減少する場合、本投資法人又は信託受託者の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少する可能性があります。このため、当該オペレーターの能力、経験及びノウハウが十分であることが必要となりますが、当該オペレーターにおける人的・財産的基盤が将来にわたって維持される保証はありません。また、オペレーターが、財務状況の悪化や倒産手続等により業務遂行能力を喪失する可能性もあります。これらにより、再生可能エネルギー発電設備等の管理・運営が十分に行われなくなり、その場合、売電収入が減少し、その結果、再生可能エネルギー発電設備等の価値や本投資法人の収益等に悪影響が生じる可能性があります。
また、オペレーターが、自ら保有する再生可能エネルギー発電設備等の管理及び運営業務等を行い、又は他の顧客から再生可能エネルギー発電設備等の管理及び運営業務等を受託することがありますが、この場合、当該オペレーターは、オペレーター自身、又は本投資法人以外の顧客の利益を優先することにより、本投資法人の利益を害する可能性があります。
さらに、オペレーターは賃借人との契約に基づきオペレーターとしての業務を行いますが、かかる契約は解除、解約その他の理由により終了することがあるほか、当該契約の期間満了時に契約の更新がなされないことがあり、また、契約上オペレーターからの解約が行えない旨の特約を設けた場合であっても、裁判所によって当該特約の効力の全部又は一部が否定されることがあります。これらの場合、後任のオペレーターが選任されるまではオペレーター不在又は機能不全のリスクが生じるため、一時的に、賃料収入が得られない可能性や当該再生可能エネルギー発電設備等の管理状況が悪化する可能性があります。加えて、オペレーターとしての業務には、一定の知識・ノウハウが要求されることから、これらの場合に本投資法人の希望する時期及び条件で現在と同等又はそれ以上の能力と専門性を有する新たなオペレーターを選任できる保証はありません。
また、本投資法人の保有資産については、エネクスグループの一社であるエネクス電力がオペレーターとして選定され、太陽光発電設備等及び風力発電設備等の運営が委託されますが、スポンサーについて、本(ロ)に記載のリスクが顕在化した場合、本投資法人が保有する全ての運用資産に波及し、本投資法人の存続及び収益等に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
(ハ) O&M業者に関するリスク
一般に、再生可能エネルギー発電設備の稼働状況に係るモニタリング、点検・修理その他の保守管理等、再生可能エネルギー発電設備等の維持管理・運営全般の成否は、O&M業者の能力、経験及び知見によるところが大きいといえますが、本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、O&M業者が再生可能エネルギー発電設備等を適切に保守管理せず、売電収入が減少する場合、本投資法人又は信託受託者の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少する可能性があります。このため、当該O&M業者の能力、経験及びノウハウが十分であることが必要となります。O&M業者が一定の期間において一定の性能(パワーカーブ)や稼働率を保証する場合がありますが、その履行能力は当該O&M業者の財務状況に依拠します。当該O&M業者における人的・財産的基盤が将来にわたって維持される保証はありません。また、O&M業者が、財務状況の悪化や倒産手続等により履行能力を喪失する可能性もあります。これらにより、再生可能エネルギー発電設備等の保守管理が十分に行われなくなり、又は十分な保証を受けられなくなり、その場合、売電収入が減少し、また損失が増加し、その結果、再生可能エネルギー発電設備等の価値や本投資法人の収益等に悪影響が生じる可能性があります。
また、O&M業者が、自ら保有する再生可能エネルギー発電設備等の保守管理を行い、又は他の顧客から再生可能エネルギー発電設備等の保守管理業務等を受託することがありますが、この場合、当該O&M業者は、O&M業者自身、又は本投資法人以外の顧客の利益を優先することにより、本投資法人の利益を害する可能性があります。
さらに、O&M業者は本投資法人、信託受託者又は賃借人との契約に基づきO&M業者としての業務を行いますが、かかる契約は解除、解約その他の理由により終了することがあるほか、当該契約の期間満了時に契約の更新がなされないことがあり、また、契約上O&M業者からの解約が行えない旨の特約を設けた場合であっても、裁判所によって当該特約の効力の全部又は一部が否定されることがあります。これらの場合、後任のO&M業者が選任されるまではO&M業者不在又は機能不全のリスクが生じるため、一時的に、当該再生可能エネルギー発電設備等の管理状況が悪化する可能性があります。加えて、O&M業者としての業務には、一定の知識・ノウハウが要求されることから、これらの場合に本投資法人の希望する時期及び条件で現在と同等又はそれ以上の能力と専門性を有する新たなO&M業者を選任できる保証はありません。また、当初のO&M業者が一定の性能(パワーカーブ)や稼働率を保証していた場合でも、同様の保証を提供する新たなO&M業者を選任できない可能性があります。
また、O&M業者が再生可能エネルギー発電設備等の維持管理・運営を懈怠したり、維持管理・運営業務の遂行に際して再生可能エネルギー発電設備等を毀損するなど、O&M業者が再生可能エネルギー発電設備等に対して損害を生じさせた場合、本投資法人は、O&M業者に対して、自ら又は信託受託者をして、O&M業務委託契約に基づき損害賠償を請求することがありますが、O&M業務委託契約において、かかる場合のO&M業者の責任が制限されている場合があり、本投資法人に生じた損害が填補されない可能性があり、投資主に損害を与える可能性があります。
加えて、本書の日付現在の本投資法人の保有資産のうち、5物件について、エネクスグループの一社であるEESがO&M業者として選定され、太陽光発電設備等及び風力発電設備等の保守管理が委託されますが、スポンサーについて、本(ハ)に記載のリスクが顕在化した場合、本投資法人が保有する運用資産の大半に波及し、本投資法人の存続及び収益等に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
(ニ) EPC業者又はメーカーから保証その他のサポートが得られなくなるリスク
後記「⑥ 発電事業に係る操業リスク (イ) 再生可能エネルギー発電設備の発電量が想定より低下するリスク」及び「⑦ 保有資産に関するリスク (イ) 再生可能エネルギー発電設備の欠陥・瑕疵及び契約不適合に関するリスク」に記載のとおり、欠陥、瑕疵、契約不適合、性能未達、稼働率低下等又は再生可能エネルギー発電設備の劣化等に備えて、本投資法人又は賃借人は、EPC業者又はメーカーに対して、表明保証責任、瑕疵担保責任若しくは契約不適合責任、性能保証、稼働率保証又はメーカー保証の履行を求める権利を有する場合がありますが、権利行使期間又は通知期間の満了、EPC業者又はメーカーが解散したり無資力になっていること、その他の理由により実効性がない場合もあります。
かかる場合、再生可能エネルギー発電設備の修補等を行うことが不可能又は困難となることや、本投資法人が再生可能エネルギー発電設備の修補等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、投資主に損害を与える可能性があります。
(ホ) 電気事業者(売電先)に関するリスク
電気事業者の財務状況が悪化した場合又は電気事業者が倒産手続等の対象となった場合、売電契約に基づく売電料金の支払が滞る可能性があります。
この場合、調達期間内であれば、発電事業者は、固定価格買取制度に基づき、一般送配電事業者等に再生可能エネルギー電気の買取を申し込むことができますが、新たに電気事業者となる一般送配電事業者等による買取が開始されるまでの間、売電収入が得られず、発電事業者が調達期間満了までに得られる総売電収入が減少する可能性があります。また、固定価格買取制度による調達期間内においては、新たな電気事業者による買取価格は、固定価格買取制度に基づく買取価格(調達価格)又はそれ以上の価格であることには変わりないものの、既存の電気事業者が調達価格より高い価格で買取を行っていた場合、当該価格より低い価格となる可能性があります。本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、これらの事情により売電収入が減少する場合、本投資法人の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少する可能性があります。
⑤ 固定価格買取制度下における発電事業に係る権利・法制度に関するリスク
(イ) 売電契約及び接続契約等の変更・終了のリスク
固定価格買取制度の下では、発電事業者は電気事業者との間で売電契約を締結する必要がありますが、かかる売電契約の期間満了時に契約の更新がなされる場合、又は当該売電契約に契約期間中における買取条件の見直しに関する条項がある場合、契約の更新又は変更により買取条件が変更されることがあり、特に、既存の売電契約に基づく買取価格が固定価格買取制度に基づく買取価格(調達価格)より高い場合、買取価格がより低い価格に変更される可能性があります。また、売電契約が解除、解約その他の理由により終了することがあるほか、当該契約の期間満了時に契約の更新がなされないことがありますが、調達期間内に売電契約が終了する場合、発電事業者は、固定価格買取制度に基づき、一般送配電事業者等に再生可能エネルギー電気の買取を申し込むことができますが、新たに電気事業者となる一般送配電事業者等による買取が開始されるまでの間、売電収入が得られず、発電事業者が調達期間満了までに得られる総売電収入が減少する可能性があります。また、この場合、新たな電気事業者による買取価格は、固定価格買取制度に基づく調達価格以上の価格であることには変わりないものの、既存の電気事業者が固定価格買取制度に基づく調達価格より高い価格で買取を行っていた場合、当該価格より低い価格となる可能性があります。本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、これらの事情により売電収入が減少する場合、本投資法人又は信託受託者の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少する可能性があります。
また、固定価格買取制度の下では、発電事業者は電気事業者との間で接続契約を締結する必要がありますが、かかる接続契約が解除、解約その他の理由により終了することがあるほか、当該契約の期間満了時に契約の更新がなされないことがあります。接続契約が終了する場合、発電事業者は、電気事業者を通じて電気を供給することができなくなり、再度接続契約が締結されるまでの間、売電収入が得られず、発電事業者が調達期間満了までに得られる総売電収入が減少する可能性があります。また、かかる場合、買取価格(調達価格)や適用される出力制御のルールその他の条件が変更される可能性があります。本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、これらの事情により売電収入が減少する場合、本投資法人又は信託受託者の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少する可能性があります。
(ロ) 出力制御を求められるリスク
各太陽光発電設備について、再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法施行規則(平成24年経済産業省令第46号。その後の改正を含みます。)(以下「再エネ特措法施行規則」といいます。)に定める以下の事由に該当する場合、接続電気事業者(注1)から出力の抑制を求められる場合があります。
i. 電気事業者における電気の供給量がその需要量を上回ることが見込まれる場合。
ii. 天災事変により、被接続先電気工作物(電気事業者の事業の用に供する変電用、送電用又は配電用の電気工作物をいいます。以下同じです。)の故障又は故障を防止するための装置の作動により停止した場合(電気事業者の責めに帰すべき事由によらない場合に限ります。)。
iii. 接続に係る契約であって、発電設備を用いて再生可能エネルギー電気の供給をすると当該被接続先電気工作物に送電することができる電気の容量を超えた電気の供給を受けるおそれがある場合には出力の抑制を行うことができることを条件として、当該発電設備を用いて発電するために必要な容量を被接続先電気工作物に確保せずに行う契約において、当該発電設備を用いて再生可能エネルギー電気の供給をすると当該被接続先電気工作物に送電することができる電気の容量を超えた電気の供給を受けることが見込まれる場合。
iv. 人若しくは物が被接続先電気工作物に接触した場合又は被接続先電気工作物に接近した人の生命及び身体を保護する必要がある場合において、電気事業者が被接続先電気工作物に対する電気の供給を停止した場合(電気事業者の責めに帰すべき事由によらない場合に限ります。)。
v. 被接続先電気工作物の定期的な点検を行うため、異常を探知した場合における臨時の点検を行うため又はそれらの結果に基づき必要となる被接続先電気工作物の修理を行うため必要最小限度の範囲で当該電気事業者が被接続先電気工作物に対する電気の供給を停止又は抑制する場合。
vi. 当該発電事業者以外の者が用いる電気工作物と被接続先電気工作物とを電気的に接続する工事を行うため必要最小限度の範囲で電気事業者が被接続先電気工作物に対する電気の供給を停止又は抑制する場合。
かかる出力の抑制が行われた場合、賃借人である発電事業者が得られる売電収入が減少する可能性があります。本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、これらの事情により売電収入が減少する場合、本投資法人又は信託受託者の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少する可能性があります。
ただし、前記i.の理由による需給バランスの調整のための太陽光発電設備の出力制御は、年間のうち電力需要が小さい時期・時間帯において、火力発電の抑制、揚水発電の揚水運転、電気の需給の調整を行う蓄電池の充電、会社間連系線を用いた広域的な周波数調整の要請等の措置を講じても、電力の供給量が需要を超過することが見込まれる場合に行われます。なお、需給バランスの調整のための出力制御は、経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部「出力制御の公平性の確保に係る指針」(2017年3月策定、2019年10月改定、2021年4月改定、2022年4月改定)に従って実施されています。
なお、出力抑制の対象(注2)となる太陽光発電設備に関する前記i.の理由による需給バランスの調整のための無補償の出力の抑制は、2015年1月25日までに接続申込みをした認定出力が500kW以上の案件は、原則として年間30日(30日ルールをいいます。)、2015年1月26日から2021年3月31日までに接続申込みをした認定出力が500kW以上の案件は、原則として年間360時間がそれぞれ上限とされており、これらの上限を超えて出力の抑制がなされる場合、賃借人は、電気事業者に対して、当該抑制により生じた損害の補償を求めることができます。他方、指定電気事業者(注3)は、接続申込量が接続可能量を超過した後から2021年3月31日までに接続申込みをしたと認められる太陽光発電設備について、また、全ての接続電気事業者は、2021年4月1日以降に接続申込みをした全ての太陽光発電設備について、前記の上限にかかわらず、無補償の出力制御を無制限に行うことができます(いわゆる無制限・無補償ルール)。各保有資産に適用される出力制御ルールについては、後記「5 運用状況 (2) 投資資産 ③ その他投資資産の主要なもの (ロ) 設備・施設の概要 d. 適用される出力制御ルール」をご参照ください。
前記iii.記載の条件による接続(いわゆるノンファーム型接続)を行った発電設備については、ノンファーム型接続適用系統の送変電設備の空き容量がない場合、前記i.の理由による無補償の出力制御が無制限に実施されます。
(注1)平成28年改正再エネ特措法の下では買取義務者(電気事業者)が送配電事業者となったため、改正法施行日以降に特定契約が締結される案件については、買取電気事業者と同一の者になります。本(ロ)において以下同じです。
(注2)10kW未満の太陽光発電設備は、当面の間、出力抑制の対象外とされています。
(注3)「指定電気事業者」とは、2021年4月1日施行の改正前の再エネ特措法施行規則第14条第1項第11号に定める指定電気事業者を意味し、同項第8号イの規定により特定契約電気事業者(同規則第14条第1項第1号に定める意味によります。)が損害の補償をすることなく特定契約申込者(同規則第14条第1項第2号に定める意味によります。)に求めることができる種類の認定発電設備(認定に係る再生可能エネルギー発電設備をいい、経済産業大臣が指定する種類の再生可能エネルギー発電設備に限ります。)の出力の抑制の上限を超えて出力の抑制を行わなければ当該再生可能エネルギー発電設備により発電された電気を追加的に受け入れることができなくなることが見込まれる電気事業者として経済産業大臣が指定する電気事業者をいいます。
(ハ) 調達価格又は調達期間が変更されるリスク
固定価格買取制度の下では、各再生可能エネルギー発電設備において運転開始時に適用された買取価格(調達価格)又は買取期間(調達期間)は、原則として、当該再生可能エネルギー発電設備については変更されることはありませんが、再エネ特措法上、経済産業大臣は、物価その他の経済事情に著しい変動が生じ、又は生ずるおそれがある場合において、特に必要があると認めるときは、調達価格及び調達期間を改定することができるものとされています。また、かかる調達価格及び調達期間の改定によらなくても、固定価格買取制度の運用が変更され、調達価格等の適用時点に関する取扱いが変更されたり、運転開始期限が設定されたりすることにより、個別の発電設備に適用される調達価格及び調達期間が変更される可能性があります。さらに、将来、調達価格自体は変更されなくても、発電設備の撤去費用その他の費用の留保等により、発電事業者が実際に受領する金額が減少する可能性があります。かかる変更が実施された場合、売電収入が減少する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、また、発電設備等の価値が毀損し、投資主が損失を被る可能性があります。
また、将来、各年度に適用される調達価格や入札における上限が低く設定され、又は調達期間が短く設定された場合、それ以降に建設される新規の再生可能エネルギー発電設備が減少し、又は建設されても投資に適さず、本投資法人が希望どおりに再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を取得できなくなる可能性があります。
(ニ) インフレにより売電価格の価値が実質的に低下すること等によるリスク
固定価格買取制度の下では、再生可能エネルギー電気の買取価格(調達価格)は、調達期間にわたり固定されており、インフレにより他の物価が上昇した場合、売電価格の価値が実質的に低下し、再生可能エネルギー発電設備等の価格が実質的に低下する可能性があります。本投資法人又は信託受託者の再生可能エネルギー発電設備等に係る賃料収入は、売電収入を背景としているため、再生可能エネルギー発電設備等に係る賃料を他の物価の上昇に合わせて上げることが困難である可能性があり、この場合、賃料の価値が実質的に低下する可能性があります。また、インフレにより物価が上昇した場合、再生可能エネルギー発電設備等の運営・維持管理に要する費用等が増加する可能性があります。これらの場合、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ホ) 固定価格買取制度の下での買取期間満了後の売電に関するリスク
本投資法人は、買取期間が満了し、固定価格買取制度の適用外となった再生可能エネルギー発電設備等については、(i)当該再生可能エネルギー発電設備により発電した電気を小売電気事業者等に対して直接若しくは卸電力取引所を通じて売却するか、又は、(ii)当該再生可能エネルギー発電設備等を売却します。
各再生可能エネルギー発電設備に係る固定価格買取制度の下での買取期間が満了した後は、同制度の下でのように電気を一定の価格で買い取る義務を有する者がおらず、発電事業者が当該発電設備により発電した電気の売却を継続するためには、電気事業者との交渉により売却及びその条件について合意するか、卸電力取引市場で売却するか、又は自ら売電の相手方を探して売電することとなります。これらの場合、固定価格買取制度の下での買取期間終了後の売電先が見つからない可能性があり、売電先が見つかった場合(既存の電気事業者と契約の更新又は再契約を行う場合を含みます。)又は市場で売却する場合でも、買取の価格その他の条件は、固定価格買取制度の下での買取価格その他の条件に比べて、発電事業者にとって大幅に不利となり、賃借人である発電事業者の売電収入が大きく減少する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受けます。
また、このような固定価格買取制度の下での買取期間満了後の売電に関するリスクを理由として、発電設備等の価値の毀損や、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で処分できないことにより、投資主が損失を被る可能性があります。
(ヘ) 再エネ特措法に基づく事業計画認定が取り消される又は失効するリスク
固定価格買取制度の適用を受けるためには、再生可能エネルギー発電事業に関し、事業計画認定を受ける必要がありますが、再エネ特措法上、経済産業大臣は、認定事業者が事業計画認定を受けた再生可能エネルギー発電事業計画(以下「認定計画」といいます。)に従って再生可能エネルギー発電事業を行っていないとき、事業計画認定が再エネ特措法及び再エネ特措法施行規則に定める基準に適合しなくなったとき又は認定事業者が改善命令に違反したときは、事業計画認定を取り消すことができるものとされています。事業計画認定が取り消された場合、当該再生可能エネルギー発電設備を用いた再エネ特措法の固定価格買取制度に基づく売電を行うことができず、事業計画認定を再取得した場合でも、再取得時の調達価格(当初の調達価格より低額であることが予想されます。)及び調達期間が適用されます。
これらの場合、売電収入が大きく減少する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、また、発電設備等の価値が毀損し、投資主が損失を被る可能性があります。
令和2年改正再エネ特措法では、長期未稼働案件により空押さえされた系統容量を開放する観点から認定失効制度が新たに導入されています。ただし、本投資法人の保有物件は、既にFIT制度による売電が開始されているところ、令和2年改正再エネ特措法により導入された認定失効制度により本投資法人が保有する太陽光発電所の認定が失効することはありません。もっとも、こうした認定失効制度の創設の結果、本投資法人の取得に適する太陽光発電設備が減少し、本投資法人が希望どおりに太陽光発電設備を取得できなくなる可能性があります。
(ト) 固定価格買取制度が変更又は廃止されるリスク
固定価格買取制度を取り巻く情勢の変化により、現在の制度が変更又は廃止され、かかる変更又は廃止の結果、発電事業自体は継続できるとしても、従前と同様の条件で安定的かつ継続した売電収入を得ることができなくなる可能性や新たな規制を遵守するために再生可能エネルギー発電設備等の運営・維持管理に要する費用等が増加する可能性があります。
また、かかる変更又は廃止の結果、それ以降に建設される新規の再生可能エネルギー発電設備が減少し、又は建設されても投資に適さず、本投資法人が希望どおりに再生可能エネルギー発電設備を取得できなくなる可能性があります。
⑥ 発電事業に係る操業リスク
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等を主たる投資対象とし、そのうち50%以上を太陽光発電設備等に関する当該資産に投資する方針です。かかる資産を用いて行われる発電事業には以下のようなリスクが存在します。かかる資産を裏付けとする他の資産に投資する場合も同様です。本投資法人又は信託受託者の再生可能エネルギー発電設備等に係る賃料収入は、賃借人である発電事業者の売電収入を背景としているため、以下に記載するリスクが現実化した場合、保有資産の価値の減少や損害賠償義務の負担などのほかに、賃借人である発電事業者の売電収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(イ) 再生可能エネルギー発電設備の発電量が想定より低下するリスク
再生可能エネルギー発電設備の性能が取得後に想定以上に低下し、又は再生可能エネルギー発電設備に故障、不具合等が発生し、想定していた発電量が得られず、売電収入が減少する可能性があります。本投資法人又はオペレーター若しくは賃借人は、EPC契約若しくはO&M契約上の性能保証若しくは稼働率保証又はメーカーの保証の内容に応じて、EPC業者、O&M業者又はメーカーに対して、発電装置を構成する機器又は部品等の修理若しくは交換又は補償金の支払を請求できる場合がありますが、保証の対象、期間等は一定範囲に限定されており、性能又は稼働率を回復・維持するために修補その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることや、想定した性能又は稼働率を維持できないことがあります。
また、本投資法人又は信託受託者が保有する資産の大半は、十分な期間の操業記録がないため、経年劣化や将来にわたる故障の発生率等の正確な予測が困難であり、実際の発電量が想定を下回る可能性があります。これらの場合は、賃借人である発電事業者の再生可能エネルギー発電設備に係る売電収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ロ) 周囲の環境・天候に関するリスク
太陽光発電設備は発電量が日射量によって変動しますが、周辺に新しい建物等が建築されたり、周辺の植物の成長等により事後的に太陽光発電設備への日照が制限されたりすることにより、太陽電池モジュールへの日射が遮られる状態になる等、本投資法人の運用資産である太陽光発電設備等の周辺環境が本投資法人の支配できない事由により悪化する可能性があります。また、天候不順が続いた場合や積雪等により太陽電池モジュールへの日射が遮られる状態となる可能性もあります。風力発電設備は、その発電量が風況によって変動するため、周辺に他の風力発電設備が建設される場合には発電量が減少するおそれがあり、また、風量が少ない日が続くことや強風や落雷等により風力発電設備等が損傷する可能性もあります。
これらの場合、再生可能エネルギー発電設備から得られる売電収入が減少する可能性があり、本投資法人又は信託受託者が収受する賃貸借契約に基づく賃料は、売電収入を背景としているため、これらの事情により売電収入が減少する場合、本投資法人又は信託受託者の賃料収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が減少し、又は本投資法人の運用資産である発電設備の収益の低下や価値の下落が生じ、本投資法人に悪影響が生じる可能性があります。なお、強風、暴風雨、洪水、落雷、竜巻等の異常な気象現象によるリスクについては、後記「⑦ 保有資産に関するリスク (ホ) 災害等による再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の毀損、滅失及び劣化のリスク」をご参照ください。
(ハ) 事故等に関するリスク
再生可能エネルギー発電設備においては、設置された電気工作物等の危険物や発電された電気を原因とする事故、強風又は落雷等による太陽電池モジュールや風車の破損、洪水によるダム・堰の決壊等、各再生可能エネルギー発電設備特有の事故等が発生する可能性があり、万が一、運用資産において、かかる事故等が発生した場合、再生可能エネルギー発電設備が滅失、劣化又は毀損し、又は一定期間の不稼働を余儀なくされる場合があります。かかる事故等が発生した場合のリスクについては、後記「⑦ 保有資産に関するリスク (ホ) 災害等による再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の毀損、滅失及び劣化のリスク」及び同「(ヘ) 再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地に係る所有者責任、修繕・維持・管理費用等に関するリスク」をご参照ください。
(ニ) 送電設備その他第三者の資産に関するリスク
発電事業者は、原則として、再生可能エネルギー発電設備が電気事業者等の送電設備に電気的に接続され、当該送電設備その他の送電に関連する第三者の設備が維持されている場合のみ売電することができます。したがって、これらの設備が故障又は損壊した場合、発電事業者は、一定期間再生可能エネルギー発電設備の不稼働を余儀なくされる可能性があります。
これらの場合、賃借人である発電事業者の売電収入が減少する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ホ) 近隣住民との紛争が生じるリスク
本投資法人又は信託受託者が保有する太陽光発電設備等に関し、土地の造成・治水の不備・瑕疵、太陽光パネルの反射光、設備の稼働音、景観上の問題等により近隣住民との紛争が生じ、訴訟費用及び損害賠償責任の負担を余儀なくされる等、太陽光発電設備等について予想外の費用又は損失を負担する可能性があります。また、場合によってはさらに土地の再整備、太陽光パネルの撤去その他の対策を余儀なくされるほか、太陽光発電事業の継続が困難又は不可能になる可能性もあります。風力発電設備等に関しても、土地の造成や施工の瑕疵、騒音、景観上や環境上の問題等により紛争になる可能性があります。これらの紛争により、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ヘ) 電気事業法上の発電事業者に対する規制等に関するリスク
一定規模以上の発電設備を維持・運用する発電事業者は、電気事業法に従い、発電事業の届出を行わなければなりません。そして、かかる届出を行った電気事業法上の発電事業者(電気事業法第2条第1項第15号に規定する発電事業者をいい、本(ヘ)において以下「届出発電事業者」といいます。)は、毎年度、供給計画を作成し、電力広域的運営推進機関(以下「広域機関」といいます。)を経由して経済産業大臣に届け出る必要があります。経済産業大臣は、広域的運営による電気の安定供給の確保等のため、届出発電事業者に対して、供給計画の変更を勧告したり、電気の供給その他必要な措置を命じたりすることができます。また、届出発電事業者は、電気事業法に従い、経済産業大臣による業務改善命令等の行政処分の対象となり得ます。かかる権限が行使された場合には、届出発電事業者である賃借人の売電収入が減少する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
また、届出発電事業者は、広域機関に加入することが義務付けられており、需給バランス悪化時における広域機関の指示に従う義務があります。かかる指示がなされた場合には、届出発電事業者である賃借人の売電収入が減少する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ト) その他の法令の制定・変更に関するリスク
電気事業法その他再生可能エネルギー発電設備の保安又は維持管理に関する法令の制定又は改正により、再生可能エネルギー発電設備の管理費用等が増加する可能性があります。また、電気事業に関する法令又は電力広域的運営推進機関若しくは一般送配電事業者が定める規程や約款等に定められる電力系統の接続・利用ルール等の制定又は改正により、本投資法人又はオペレーター若しくは賃借人に対し新たな義務や負担が課されたり、電力系統の接続・利用の条件が不利になったりする可能性があります。
さらに、将来的に環境保護や防災を目的とする法令等が制定・施行され、再生可能エネルギー発電設備の保有又は処分若しくは廃棄に関し、新たな義務等が課される可能性があります。
このような法令の制定又は改正の後、発電事業者である賃借人の売電収入が減少したり、発電事業者である賃借人や太陽光発電設備の保有者である本投資法人の費用が増加する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
⑦ 保有資産に関するリスク
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等を主たる投資対象とし、そのうち50%以上を太陽光発電設備等に関する当該資産に投資する方針です。かかる資産には以下のようなリスクが存在します。かかる資産を裏付けとする他の資産に投資する場合も同様です。本投資法人又は信託受託者の再生可能エネルギー発電設備等に係る賃料収入は、賃借人である発電事業者の売電収入を背景としているため、以下に記載するリスクが現実化した場合、保有資産の価値の減少や損害賠償義務の負担などのほかに、賃借人である発電事業者の売電収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(イ) 再生可能エネルギー発電設備の欠陥・瑕疵及び契約不適合に関するリスク
再生可能エネルギー発電設備には設計・材質・施工、部品・資材、権利等に関して欠陥、瑕疵、契約不適合等が存在している可能性があり、また、かかる欠陥、瑕疵、契約不適合等が取得後に判明する可能性もあります。
再生可能エネルギー発電設備について、本投資法人、信託受託者又は発電事業者に対しEPC業者がEPC契約において一定の事項につき表明及び保証し、又は瑕疵担保責任若しくは契約不適合責任を負担している場合や、再生可能エネルギー発電装置を構成する機器又は部品の製造業者又はO&M業者が当該機器又は部品等に関する保証を提供している場合、本投資法人、信託受託者又は発電事業者は、かかる表明及び保証が真実でなかったことを理由とする損害賠償責任や瑕疵担保責任若しくは契約不適合責任を追及し、又は製品保証の内容に従って修理若しくは交換又は保証金の支払を請求しますが、これらの責任の対象、期間等は一定範囲に限定されているため欠陥、瑕疵、契約不適合等がこれらの範囲外となる場合があります。
また、本投資法人は、状況によっては、前所有者又は前信託受益者に対し一定の事項につき表明及び保証を要求し、瑕疵担保責任又は契約不適合責任を負担させることも想定されますが、表明及び保証又は瑕疵担保責任若しくは契約不適合責任を負担させることができない可能性があるほか、負担させることができた場合においても、これらの責任の期間及び責任額は一定範囲に限定されるのが通例であり、また、前所有者又は前信託受益者が解散したり無資力になっているために実効性がない場合もあります。かかる可能性は、前所有者又は前信託受益者がSPCであるような場合に特に顕著です。
これらの場合には、再生可能エネルギー発電設備の修補等を行うことが不可能又は困難となることや、本投資法人が再生可能エネルギー発電設備の修補等に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、投資主に損害を与える可能性があります。
(ロ) 発電設備用地等に関するリスク
本投資法人は、原則として発電設備用地が、登記等により対抗要件を具備された所有権、賃借権又は地上権によって確保された再生可能エネルギー発電設備に投資する方針ですが、特に借地権の場合には契約期間満了や契約解除等により、また、許認可を受けて発電設備用地を利用している場合にはその許認可の取消し等により、発電設備用地に係る権利を失い、再生可能エネルギー発電設備を本投資法人の費用負担で収去し、発電設備用地を返還せざるを得ない状況となる可能性があります。特に、2020年3月31日以前に締結した賃貸借の存続期間は、2020年4月1日以降に新たに覚書を締結する等しない限り、20年を超えることができないため、固定価格買取制度に基づく調達期間が満了する前に発電設備用地に係る賃貸借契約が終了する可能性があります。また、借地権が地代の不払等の理由による解除等により消滅する可能性もあります。
また、発電設備用地が借地権である場合における当該土地の所有権が、他に転売されたり、借地権設定時に既に存在する土地上の抵当権等の実行により第三者に移転する可能性があります。この場合、借地権について適用のある法令に従い第三者対抗要件が具備されていないとき、又は競売等が先順位の対抗要件を具備した担保権の実行によるものであるときは、借地権者は、借地権を当該土地の新所有者に対して対抗できず、当該土地の明渡義務を負う可能性があります。なお、発電設備用地には、通常、建物が存在しないため、発電設備用地に係る借地権には借地借家法(平成3年法律第90号。その後の改正を含みます。)(以下「借地借家法」といいます。)の適用がなく、借地上の建物の登記により借地権の対抗要件を具備することができず、賃貸借の場合、賃貸人の任意の協力により発電設備用地に係る賃借権を登記する以外に借地権の対抗要件を具備する方法がありません。
さらに、借地権が賃借権である場合、借地権を譲渡し、又は発電設備用地を転貸するには、原則として、借地権設定者の承諾が必要となります。借地上の再生可能エネルギー発電設備の所有権を譲渡する場合には、当該借地に係る借地権も一緒に譲渡することになるため、原則として、借地権設定者の承諾が必要となります。かかる借地権設定者の承諾に関しては、借地権設定者への承諾料の支払があらかじめ約束されていたり、約束されていなくても慣行を理由として借地権設定者が承諾料を承諾の条件として請求してくる場合があります(なお、法律上、借地権設定者に当然に承諾料請求権が認められているものではありません。)。したがって、かかる承諾が得られず再生可能エネルギー発電設備等の処分ができない可能性があるほか、適時に承諾が得られないことにより、再生可能エネルギー発電設備等を希望どおりの時期その他の条件で処分できない可能性があります。このリスクは借地権設定者が多数に及ぶ場合に特に顕著となります。
加えて、借地権設定者の資力の悪化や倒産等により、借地権設定者に差し入れた敷金及び保証金等の全額又は一部が返還されない可能性があります。なお、借地権設定者に対する敷金及び保証金等の返還請求権について担保設定や保証はなされないのが通例です。また、発電設備用地が第三者に譲渡された場合、借地権設定者に差し入れた敷金及び保証金等の返還請求権の存在が当該第三者に対抗できない場合があります。
さらに、借地権設定者について倒産手続等が開始した場合において、借地権について適用のある法令に従い第三者対抗要件が具備されていないときは、当該借地権設定者又はその破産管財人若しくは管財人は、賃貸借契約等を解除することができます。
なお、上記のとおり、再生可能エネルギー発電設備の発電設備用地には、通常、管理等の建物を除き、原則として建物が存在しないため、発電設備用地に係る借地権には借地借家法の適用がなく、本投資法人は、発電設備用地に係る借地権に関して、借地借家法に定める借地権者保護のための規定の適用を受けることができません。
借地上に建てられている再生可能エネルギー発電設備については、敷地及び再生可能エネルギー発電設備を一括して所有している場合と比べて、前記のような制限やリスクがあるため、取得又は売却のために多くの時間と費用を要したり、価格の減価要因が増す可能性があります。
(ハ) 送電線敷設用地に関するリスク
送電線敷設用地を使用する権限等については、道路使用許可等の許認可により確保する場合や、賃借権又は地役権等の登記できる権利により確保している場合でも登記を行っていないために送電線敷設用地を使用する権利について対抗要件が具備されていない場合もあります。道路使用許可等の許認可は、有効期間が比較的短期間に限られることが多く、その更新は所轄行政機関の裁量であるため、発電事業を継続している間に当該許認可が失効し、既存の送電線敷設用地が使用できなくなる可能性があります。また、送電線敷設用地を使用する権利について対抗要件が具備されていない場合、又は送電線敷設用地の所有者がこれを第三者に売却した場合若しくは第三者に二重賃貸した場合、当該第三者に送電線敷設用地を使用する権利を対抗できなくなる可能性があります。これらの場合には、他の送電線敷設用地を確保するための費用の支出が必要となったり、あるいは他の送電線敷設用地が確保できず、再生可能エネルギー発電設備により発電した電気の売電ができなくなることにより、本投資法人の収益等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ニ) 発電設備用地の瑕疵及び契約不適合や境界に関するリスク
発電設備用地には権利、地盤、地質、構造等に関して瑕疵、契約不適合等が存在している可能性があり、また、かかる瑕疵、契約不適合等が取得後に判明する可能性もあります。本投資法人は、状況によっては、前所有者、前信託受益者又は前借地権者に対し一定の事項につき表明及び保証を要求し、瑕疵担保責任又は契約不適合責任を負担させることも想定されますが、表明及び保証又は瑕疵担保責任若しくは契約不適合責任を負担させることができない可能性があるほか、負担させることができた場合においても、これらの責任の期間及び責任額は一定範囲に限定されるのが通例であり、また、前所有者、前信託受益者又は前借地権者が解散したり無資力になっているために実効性がない場合もあります。かかる可能性は、前所有者、前信託受益者又は前借地権者がSPCであるような場合に特に顕著です。
これらの場合には、当該瑕疵、契約不適合等の程度によっては当該発電設備用地の資産価値が低下することを防ぐために買主である本投資法人が当該瑕疵、契約不適合等の修補その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、投資主に損害を与える可能性があります。
また、本投資法人又は信託受託者が発電設備用地を売却する場合において当該発電設備用地が宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号。その後の改正を含みます。)(以下「宅建業法」といいます。)上の宅地に該当する場合、本投資法人又は信託受託者は、宅建業法上、宅地建物取引業者とみなされるため、同法に基づき、売却の相手方が宅地建物取引業者である場合を除いて、発電設備用地の売買契約において、瑕疵担保責任又は契約不適合責任に関し、買主に不利となる特約をすることが制限されています。したがって、このような場合、売却した発電設備用地の瑕疵、契約不適合等の修補その他に係る予定外の費用を負担せざるを得なくなることがあり、投資主が損失を被る可能性があります。
加えて、発電設備用地をめぐる権利義務関係の複雑さゆえに、発電設備用地に関する権利が第三者の権利や行政法規等により制限を受けたり、第三者の権利を侵害していることが後になって判明する可能性があります。その結果、本投資法人の収益等に悪影響をもたらす可能性があります。
また、不動産登記簿の記載を信じて取引した場合にも、買主は発電設備用地に係る権利を取得できないことがあります。さらに、権利に関する事項のみならず、不動産登記簿中の不動産の表示に関する事項が現況と一致していない場合もあります。このような場合、前記と同じく、本投資法人又は信託受託者は売主等に対して法律上又は契約上可能な範囲で責任を追及することができますが、その実効性があるとの保証はありません。
さらに、発電設備用地を取得するまでの時間的制約や発電設備用地の立地上の特性等から、太陽光発電設備や風力発電設備の発電設備用地の場合、隣接地所有者からの境界確定同意が取得できず又は境界標の確認ができないまま、発電設備用地を取得する事例が少なからず見られます。これらの場合、境界に関して紛争が生じ、境界確定の過程で所有敷地の面積が減少することにより、運用資産の運営に不可欠の土地が隣接地所有者の所有に属する等の問題が発生する可能性があります。また、訴訟費用及び損害賠償責任の負担を余儀なくされる等、発電設備用地について予定外の費用又は損失を負担する可能性もあります。さらに、これらの事象が生じなかったとしても、境界未確定の事実が発電設備用地処分の際の障害となる可能性があります。同様に、越境物の存在により、発電設備用地の利用が制限され賃料に悪影響を及ぼす可能性や、越境物の除去等のために追加費用を負担する可能性があります。
(ホ) 災害等による再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の毀損、滅失及び劣化のリスク
火災、地震、液状化、津波、火山の噴火・降灰、高潮、強風、暴風雨、積雪、大雨、洪水、落雷、竜巻、土砂災害、戦争、武力攻撃、暴動、騒乱、テロ等(以下、総称して「災害等」といいます。)又は第三者による盗難、損壊行為等の不法行為若しくは動植物による被害により再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地が滅失、劣化若しくは毀損し、その価値が悪影響を受ける可能性があります。特に、太陽光発電所及び風力発電所においては、人員が常駐していない無人の発電所が多く、人目に付かない箇所も多いため、監視カメラやセンサー等による警備システムを導入してもなお、第三者による盗難、損壊行為等の不法行為又は動植物による被害に遭うリスクがあります。また、災害等又は第三者による不法行為若しくは動植物による被害により再生可能エネルギー発電設備若しくは発電設備用地又は本投資法人、発電事業者若しくは電気事業者等の送電設備その他の送電に関連する第三者の設備が滅失、劣化若しくは毀損し、再生可能エネルギー発電設備の発電量が減少し又は周辺環境の悪化等の間接被害が生じた場合には、当該災害の解消までの期間、若しくは滅失、劣化若しくは毀損した箇所を修復するため一定期間、再生可能エネルギー発電設備の不稼働を余儀なくされること、又はかかる修復が困難であること等により、賃借人である発電事業者の売電収入が減少し、本投資法人の賃料収入が減少し若しくは得られなくなり、又は当該再生可能エネルギー発電設備若しくは発電設備用地等の価値又は収益が下落する結果、投資主が損失を被る可能性があります。さらに、災害等又は疫病のまん延により、再生可能エネルギー発電設備又は発電事業者若しくは接続電気事業者の送電設備その他の送電に関連する第三者の設備の保守・点検・修繕・修復等又はそれらに必要な部品、機材若しくは人員の調達又は確保に支障又は遅滞が生じ、一定期間、再生可能エネルギー発電設備の発電量が減少した状態が継続したり、再生可能エネルギー発電設備の不稼働を余儀なくされたりすること等によっても、賃借人である発電事業者の売電収入が減少し、賃料収入等が減少し若しくは得られなくなり、又は当該再生可能エネルギー発電設備若しくは発電設備用地等の価値又は収益が下落する結果、投資主が損失を被る可能性があります。
本投資法人は、想定される損害の可能性及び程度、保険料の水準等を総合勘案して、保険の対象とする損害の種類や上限額を決定しており、全ての損害が保険の対象となっているわけではありません。再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の個別事情等により保険契約が締結されない場合、保険契約で支払われる上限額を上回る損害が発生した場合、保険契約で填補されない災害等又は第三者による不法行為若しくは動植物による被害が発生した場合又は保険契約に基づく保険会社による支払が他の何らかの理由により行われず、減額される若しくは遅れる場合、さらには、保険金が支払われた場合であっても、行政規制その他の理由により当該再生可能エネルギー発電設備若しくは発電設備用地又は送電設備その他の設備を災害等又は第三者による不法行為若しくは動植物による被害の発生前の状態に回復させることが不可能となる場合には、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。また、保険金が支払われた場合であっても、設備の大部分が更新されたことにより新設設備とみなされ、当初の調達価格及び調達期間の適用が受けられない可能性があります。
(ヘ) 再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地に係る所有者責任、修繕・維持・管理費用等に関するリスク
再生可能エネルギー発電設備等を原因として、第三者の生命、身体又は財産等を侵害した場合に、損害賠償義務が発生し、結果的に本投資法人が予期せぬ損害を被る可能性があります。特に、土地の工作物の所有者は、民法上無過失責任を負うことがあります。また、再生可能エネルギー発電設備の個別事情により保険契約が締結されない場合、前記「(ホ) 災害等による再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の毀損、滅失及び劣化のリスク」と同様の理由により、本投資法人は悪影響を受ける可能性があります。
また、再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地につき滅失、毀損又は劣化等が生じ、修繕が必要となる場合には、かかる修繕に関連して多額の費用を要する可能性があります。また、かかる修繕が困難又は不可能な場合には、再生可能エネルギー発電設備等から得られる売電収入が減少し、再生可能エネルギー発電設備等の価格が下落する可能性があります。加えて、発電設備用地につき滅失又は毀損等が生じ、修繕が困難又は不可能な場合には、発電設備用地の一部又は全部において再生可能エネルギー発電設備を従前どおり設置することができなくなり、再生可能エネルギー発電設備等から得られる売電収入が減少し、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
さらに、経済状況によっては、インフレーション、人件費、資材等の費用の高騰、再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地の維持管理に係る費用及び各種保険料等のコストの上昇、公租公課の増大その他の理由により、再生可能エネルギー発電設備・不動産等の運用に関する費用が増加する可能性があります。
(ト) 土地に係る行政法規・条例等に関するリスク
不動産に係る様々な行政法規や各地の条例による規制が発電設備用地に適用される可能性があります。かかる規制により一定の義務が課せられている場合、当該発電設備用地の処分等に際して、事実上の困難が生じたり、これらの義務を遵守するための追加的な費用負担が生じる可能性があります。さらに、発電設備用地が都市計画区域内に存在する場合で、運用資産である発電設備用地を含む地域が道路設置等の都市計画の対象となる場合には、当該都市計画対象部分に建築制限が付され、収益が減少する可能性があります。
(チ) 法令の制定・変更に関するリスク
土壌汚染対策法(平成14年法律第53条。その後の改正を含みます。)(以下「土壌汚染対策法」といいます。)のほか、将来的に環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわらず発電設備用地につき大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務等が課される可能性があります。
また、土地の管理に影響する関係法令の改正により、発電設備用地の管理費用等が増加する可能性があります。さらに新たな立法、収用、再開発、区画整理等の行政行為等により発電設備用地に関する権利が制限される可能性があります。このような法令若しくは行政行為又はその変更等が本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。
(リ) 売主の倒産等の影響を受けるリスク
本投資法人は、債務超過の状況にある等財務状態が実質的危機状態にあると認められる又はその疑義がある者を売主として再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等を取得する場合には、管財人等により売買が否認又は取り消されるリスク等について諸般の事情を慎重に検討し、実務的に可能な限り管財人等により売買が否認又は取り消されるリスク等を回避するよう努めますが、このリスクを完全に排除することは困難です。
万一債務超過の状況にある等財務状態が実質的危機状態にある状況を認識できずに本投資法人が再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等を取得した場合には、当該再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の売買が詐害行為であるとして売主の債権者により取り消される可能性があります。また、本投資法人が再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等を取得した後、売主について倒産手続等が開始された場合には、当該再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の売買が破産管財人、監督委員又は管財人により否認される可能性が生じます。
また、本投資法人が、ある売主(以下、本(リ)において「前々所有者」といいます。)から再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等を取得した別の者(以下、本(リ)において「前所有者」といいます。)からさらに再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等を取得した場合において、本投資法人が、当該再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の取得時において、前々所有者及び前所有者との間の当該再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の売買が詐害行為として取り消され又は否認される根拠となりうる事実関係を知っている場合には、本投資法人に対しても、前々所有者及び前所有者との間の売買が詐害行為であるとして前々所有者の債権者により取り消され、また、否認され、その効果を主張される可能性があります。
さらに、取引の態様如何によっては売主及び本投資法人との間の再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の売買が、担保取引であると判断され、当該再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等は破産者である売主の破産財団の一部を構成し、又は更生会社若しくは再生債務者である売主の財産に属するとみなされる可能性(いわゆる真正譲渡でないとみなされるリスク)もあります。
また、売主又は前所有者若しくは前借地権者による再生可能エネルギー発電設備又は発電設備用地等の取得行為がいわゆる事後設立(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成17年法律第87号)(以下「会社法整備法」といいます。)に基づく改正前の商法(明治32年法律第48号。その後の改正を含みます。)第246条第1項、会社法整備法に基づく廃止前の有限会社法(昭和13年法律第74号。その後の改正を含みます。)第40条第3項及び会社法第467条第1項第5号)に該当するにもかかわらず、所定の手続がとられていない場合には、取得行為が無効と解される可能性があります。
(ヌ) 共有資産に関するリスク
本投資法人が、再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産へ投資する場合であって、裏付資産である再生可能エネルギー発電設備等が第三者との間で共有される場合には、その保存・利用・処分等について単独で所有する場合には存在しない種々の問題が生じる可能性があります。
まず、共有物の管理は、共有者間で別段の定めをした場合を除き、共有者の持分の過半数で行うものとされているため(民法第252条第1項)、持分の過半数を有していない場合には、当該再生可能エネルギー発電設備等の管理及び運営について本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。また、共有者はその持分の割合に応じて共有物の全体を利用することができるため(民法第249条第1項)、他の共有者によるこれらの権利行使によって、本投資法人の当該再生可能エネルギー発電設備の保有又は利用が妨げられるおそれがあります。
さらに、共有の場合、他の共有者からの共有物全体に対する分割請求権行使を受ける可能性(民法第256条)及び裁判所により共有物全体の競売を命じられる可能性(民法第258条第3項)があり、ある共有者の意図に反して他の共有者からの分割請求権行使によって共有物全体が処分されるリスクがあります。また、裁判所によって現物分割が命じられた場合、再生可能エネルギー発電設備等が効率的に機能する形に分割されない可能性があります。
この分割請求権を行使しないという共有者間の特約は有効ですが、この特約は5年を超えては効力を有しません。また、登記済みの不分割特約がある場合でも、特約をした者について倒産手続の対象となった場合には、管財人等はその換価処分権を確保するために分割請求ができるとされています。ただし、共有者は、倒産手続の対象となった他の共有者の有する共有持分を相当の対価で取得することができます(破産法第52条、会社更生法第60条、民事再生法第48条)。
共有持分の処分は単独所有物と同様に自由に行えると解されていますが、共有の再生可能エネルギー発電設備等については、共有者間で共有持分の優先的購入権の合意をすることにより、共有者がその共有持分を第三者に売却する場合に他の共有者が優先的に購入できる機会を与えるようにする義務を負う場合があります。
共有の再生可能エネルギー発電設備等については、単独所有の場合と比べて前記のような制限やリスクがあるため、取得及び売却により多くの時間と費用を要し、又は価格の減価要因が増す可能性があります。
(ル) 有害物質に関するリスク
本投資法人又は信託受託者が発電設備用地を保有する場合において、当該発電設備用地について産業廃棄物等の有害物質が埋蔵されている可能性があり、かかる有害物質が埋蔵されている場合には当該発電設備用地の価格が下落する可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために土壌の入替えや洗浄が必要となる場合には、これに係る予想外の費用や時間が必要となる可能性があります。また、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接本投資法人又は信託受託者がかかる損害を賠償する義務を負う可能性があります。なお、土壌汚染対策法によれば、土地の所有者、管理者又は占有者は、鉛、砒素、トリクロロエチレンその他の特定有害物質による土地の土壌の汚染の状況について、都道府県知事により調査・報告を命ぜられることがあり(土壌汚染対策法第4条第2項、第5条第1項)、また、土壌の特定有害物質による汚染により、人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがある等の要件を満たす区域として都道府県知事による指定を受けた場合には、都道府県知事によりその被害を防止するため必要な汚染の除去等の措置を講ずべきことを指示されることがあり(土壌汚染対策法第7条第1項)、当該措置を講じない場合、かかる措置を講じるよう命じられることがあります(土壌汚染対策法第7条第4項)。
これらの場合、本投資法人に多額の負担が生じる可能性があり、また、本投資法人は、支出を余儀なくされた費用について、その原因となった者やその他の者から常に償還を受けられるとは限りません。
また、将来的に環境保護を目的とする法令等が制定・施行され、過失の有無にかかわらず発電設備用地につき大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務等が課される可能性があります。
(ヲ) 埋立地に関するリスク
発電設備用地が埋立地に立地する場合、埋立地に所在する不動産には、埋立に使用した土壌に有害物質が含まれている等の理由により、土地に有害物質が含まれている可能性があります(当該土地に有害物質が含まれる場合のリスクの詳細は、前記「(ル) 有害物質に関するリスク」をご参照ください。)。また、埋立地は沿岸部に所在することも多く、津波、高潮その他の災害、海面上昇等による被害を受ける可能性もあります(かかる災害が生じた場合のリスクの詳細は、前記「(ホ) 災害等による再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の毀損、滅失及び劣化のリスク」をご参照ください。)。さらに、埋立地の地盤は、軟弱である可能性があることから、当該土地上の再生可能エネルギー発電設備について、不等沈下その他の沈下を生じる可能性があるほか、地震の際には液状化による沈下や毀損等の被害を生じる可能性もあります。
また、発電設備用地は、海岸や河川の近くなどの低地、湿地、泥炭地等に立地することがありますが、これらの土地には、津波、高潮、洪水その他の災害、海面上昇等による被害を受けやすいリスク、発電設備が沈下するリスク、液状化リスク等の立地に由来する特有のリスクがあります。
これらの理由により当該再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地が被害を受けた場合、予定されていない費用、損害若しくは損失を本投資法人が負担し若しくは被る可能性があるほか、当該再生可能エネルギー発電設備及び発電設備用地の価値が下落する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(ワ) 切土及び盛土等の造成工事を行った土地に関するリスク
発電設備用地が切土及び盛土等の造成工事を行った土地上に立地する場合、かかる土地においては、大雨等による大規模な法面部の崩壊の発生等による甚大な被害を受けやすいリスク、発電設備が沈下するリスク、液状化リスク、盛土等に使用した素材に含まれることのある汚染物質に関するリスク等の特有のリスクがあります。これらの理由により当該発電設備用地又は当該再生可能エネルギー発電設備が損害を被った場合、当該発電設備用地及び当該再生可能エネルギー発電設備の価値及び収益が下落し、投資主が損失を被る可能性があります。
(カ) フォワード・コミットメント等に係るリスク
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等の資産を取得するにあたり、フォワード・コミットメント等を行うことがあります。この場合において、再生可能エネルギー発電設備等の資産に係る売買契約等が買主の事情により解約された場合には、買主は債務不履行による損害賠償義務を負担することとなります。また、損害額等の立証にかかわらず、再生可能エネルギー発電設備等の資産の売買価格に対して一定の割合の違約金が発生する旨の合意がなされることも少なくありません。本投資法人は、原則として、違約金の負担が生じるフォワード・コミットメント等を行いませんが、対象となる物件、本投資法人の財務状況、解約条件等を勘案の上、フォワード・コミットメント等を行うことがあります。フォワード・コミットメント等の場合には、契約締結後、決済・引渡しまでに一定の期間があるため、その期間における市場環境の変化等により本投資法人が再生可能エネルギー発電設備等の資産の取得資金を調達できない場合等、売買契約を解約せざるを得なくなった場合には、違約金等の支払により、本投資法人の財務状況等が悪影響を受ける可能性があります。
(ヨ) 技術革新等により、本投資法人の保有する再生可能エネルギー発電設備の需要が低減するリスク
将来の技術革新等により、再生可能エネルギー発電設備その他の発電設備について、太陽電池モジュールの変換効率の向上、風車の大型化等により従前よりも発電コストが低下し、また、既存の発電設備よりも発電コストの低い新規の発電技術が発明され、当該技術を利用した発電設備が実用化される可能性があります。これらの場合、固定価格買取期間終了後において、本投資法人の保有資産である再生可能エネルギー発電設備により発電される電気の価格競争力が低下し、電力売却による本投資法人の収益が低下したり、本投資法人の保有する再生可能エネルギー発電設備の価値が相対的に下落し、本投資法人が保有資産の売却を希望したとしても、希望どおりの時期に売却できない可能性又は希望する価格で売却できない可能性などがあり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受け、投資主が損失を被る可能性があります。
(タ) 開発資産に関するリスク
上場インフラファンドは、新たに取得するインフラ資産(東京証券取引所の有価証券上場規程に定義する意味によります。以下同じです。)が当該取得日から6か月以内に収益が計上される見込みであることを内容とするインフラ投資資産の収益性に係る意見書を取得しなければなりません。そのため、本投資法人は、かかる要件を満たすインフラ資産しか取得できませんが、他方で、かかる要件を満たす場合には、将来、規約に定める投資方針に従って、竣工後の設備を取得するためにあらかじめ開発段階で売買契約を締結する可能性があります。かかる場合、既に完成した設備につき売買契約を締結して取得する場合とは異なり、様々な事由により、開発が遅延し、変更され又は中止されることにより、売買契約どおりの引渡しを受けられない可能性があります。この結果、開発資産からの収益等が本投資法人の予想を大きく下回る可能性があるほか、予定された時期に収益等が得られなかったり、収益等が全く得られなかったり、又は予定されていない費用、損害若しくは損失を本投資法人が負担する若しくは被る可能性又は設備完成時における市価が開発段階で締結した契約における売買代金を下回る可能性があります。また、竣工後の売電状況が当初の期待を下回り、当初の見込みどおりの売電収入を得られない可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
⑧ 信託受益権に関するリスク
本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等を主たる投資対象としていますが、再生可能エネルギー発電設備等を信託財産とする信託の受益権を取得することがあります。この場合には、信託の受託者が再生可能エネルギー発電設備等の所有者(又は地上権者若しくは賃借人)となりますが、信託受益者である本投資法人が信託受託者に指図し、信託受託者はその運用方針に従って信託受益者である本投資法人のために再生可能エネルギー発電設備等を管理、運用、処分します。再生可能エネルギー発電設備等に基づく経済的利益と損失は、最終的には信託受益者に帰属することになるため、本投資法人は、信託受益権の保有に伴い、信託受託者を介して、運用資産が再生可能エネルギー発電設備等そのものである場合と実質的にほぼ同じリスクを負担することになります。他方で、本投資法人にとって、再生可能エネルギー発電設備等を直接保有する場合と信託受益権を保有する場合とでは、税務上の取扱いや資産を担保提供する方法等に違いがあります。信託受益権を取得する場合には、以下のような信託受益権特有のリスクを負います。
(イ) 受益権の流動性に関するリスク
信託契約上、信託受益者が信託受益権を譲渡しようとする場合には信託受託者の承諾が必要となることがあります。
また、不動産、不動産の賃借権、地上権又は地役権を信託する信託の受益権については、受益証券発行信託の受益証券でない限り私法上の有価証券としての性格を有しないため、債権譲渡と同様の譲渡方法によって譲渡することとなり、有価証券のような流動性がありません。私法上の有価証券としての性格を有する受益権についても、譲渡を第三者に対抗するためには債権譲渡と同様の方法によることが必要であり(信託法(平成18年法律第108号。その後の改正を含みます。)(以下「信託法」といいます。)第94条)、有価証券のような流動性はありません。
(ロ) 信託受託者の倒産手続等に関するリスク
信託受託者につき倒産手続等が開始された場合には、信託財産は、破産財団、再生債務者財産及び更生会社財産に属しないものとされています(信託法第25条第1項、第4項及び第7項)が、信託財産であることを破産管財人等の第三者に対抗するためには、信託財産について信託設定登記をする必要があります。したがって、仮にかかる登記が具備されていない場合には、本投資法人は、再生可能エネルギー発電設備等が信託受益権の目的であることを第三者に対抗できない可能性があります。
(ハ) 信託受託者の信託違反等に関するリスク
信託受託者は、信託業務を行うに当たり、忠実義務及び善管注意義務を負い、信託受益者を害するおそれのある一定の行為を行ってはならないものとされています。しかし、信託受託者が、かかる義務又は信託契約上の義務に反することがないとは言い切れず、当該義務違反により本投資法人が不測の損害を被る可能性があります。
(ニ) 信託受益権の準共有に関するリスク
信託受益権が準共有されている場合には、その保存、利用、処分等について単独で所有する場合とは異なる種々のリスクが存在します。
まず、受益者が複数ある場合の意思決定については、信託契約において意思決定の方法が定められていない場合には、一定の行為(信託法第92条各号、第105条第2項から第4項までに該当するもの)を除き、全ての受益者の一致によってこれを決することとされています。したがって、信託受益権が準共有されている場合には、他の準共有者全員が承諾しない限り、投資対象資産の管理及び運営(発電設備等の管理及び運営等についての信託受託者への指図を含みます。)について、本投資法人の意向を反映させることができないこととなります。また、信託契約において意思決定の方法が定められている場合でも、当該方法が本投資法人の意向を反映するような形で定められているとは限らず、本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。
また、準共有持分の処分については、準共有者は、信託受託者の承諾を得ることができれば、自己の準共有持分を自己の判断で処分することができます。したがって、本投資法人の意向にかかわりなく他の準共有者が変更される可能性があります。他方で、準共有者間において、準共有者が自分の持分を処分する場合には他の準共有者に先買権又は優先交渉権を与える等の合意がなされる場合があり、この場合には、本投資法人の意向に沿わない他の準共有者の変動のリスクは減少しますが、本投資法人自身が自己の持分を処分する際に制約を受けることとなります。
さらに、信託受益権の準共有者が信託受託者に対して有する信託交付金の請求権及び信託受託者に対して負担する信託費用等の支払義務は、別段の合意のない限り、不可分債権及び不可分債務であると一般的に解されています。したがって、準共有者は、信託受託者に対して、当該準共有者の準共有持分の割合を超えて、信託費用等の債務の支払を負担する可能性や、他の準共有者の債権者が当該準共有者の準共有持分の割合を超えて信託交付金請求権を差し押さえられる可能性があります。このような場合には、本投資法人は、信託受託者に対して支払った金額のうち自己の準共有持分に応じた金額を超えた金額の支払や差し押さえられた信託交付金請求権のうち自己の準共有持分に応じた金額の支払を、他の準共有者に請求することができますが、当該準共有者の資力の如何によっては、支払を受けることができない可能性があります。
⑨ 税制に関するリスク
(イ) 導管性の維持に関する一般的なリスク
税法上、一定の要件(以下「導管性要件」といいます。)を満たした投資法人に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、後記「4 手数料等及び税金 (5) 課税上の取扱い」に記載する配当等の額を投資法人の損金に算入することが認められています。導管性要件のうち一定のものについては、営業期間ごとに判定を行う必要があります。本投資法人は、導管性要件を継続して満たすよう努める予定ですが、後記「(ロ) 現時点の税制の下では、インフラファンドの投資法人については導管性を維持できる期間が20年に限定されるリスク」に記載のとおり、現時点においては、再生可能エネルギー発電設備の貸付けを最初に行った日以後20年を経過した日までの間に終了する各事業年度しか導管性要件を満たすことはできないと見込まれるなか、この期間中についても、今後、本投資法人の投資主の減少、分配金支払原資の不足、資金の調達先、法律の改正その他の要因により導管性要件を満たすことができない営業期間が生じる可能性があります。現行税法上、導管性要件を満たさなかったことについてやむを得ない事情がある場合の救済措置が設けられていないため、後記「(ホ) 同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないリスク」に記載する同族会社化の場合等、本投資法人の意図しないやむを得ない理由により要件を満たすことができなかった場合においても、配当等の額を損金の額に算入できなくなり、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があり、本投資証券の市場価格に影響を及ぼすこともあります。なお、課税上の取扱いについては、後記「4 手数料等及び税金 (5) 課税上の取扱い」をご参照ください。
(ロ) 現時点の税制の下では、インフラファンドの投資法人については導管性を維持できる期間が20年に限定されるリスク
導管性要件の一つとして、営業期間終了時における投資法人の保有する特定資産のうち有価証券、不動産その他の租税特別措置法施行令で定める資産の帳簿価額が、その時において有する資産の総額の2分の1に相当する金額を超えていることが必要となります(以下「資産要件」といいます。)。「その他の租税特別措置法施行令で定める資産」には再生可能エネルギー発電設備は含まれないのが原則ですが、規約において再生可能エネルギー発電設備の運用方法(その締結する匿名組合契約等の目的である事業に係る財産に含まれる再生可能エネルギー発電設備の運用の方法を含みます。)を賃貸に限定する旨規定する上場投資法人が、2026年3月31日までの期間内に再生可能エネルギー発電設備を取得した場合には、資産要件との関係では特例として、再生可能エネルギー発電設備も「その他の租税特別措置法施行令で定める資産」に含まれることとされています。主たる投資対象が再生可能エネルギー発電設備等である本投資法人は、基本的に保有資産の帳簿価額のうち再生可能エネルギー発電設備の帳簿価額の占める割合が2分の1に相当する金額を超えることが想定され、かかる特例によって導管性要件を満たすことが可能と考えられます。しかし、当該特例が認められるのは、現行法制を前提とすると、再生可能エネルギー発電設備を最初に取得した日から、再生可能エネルギー発電設備の貸付けを最初に行った日以後20年を経過した日までの間に終了する各事業年度に限られています。したがって、その後の事業年度においては、再生可能エネルギー発電設備の減価償却が進み、本投資法人の保有資産及び再生可能エネルギー発電設備の帳簿価額がそれぞれ減少した結果、本投資法人の保有資産の帳簿価額のうち(再生可能エネルギー発電設備を除く)不動産(敷地)等の特定資産の帳簿価額の占める割合が2分の1に相当する金額を超えることになった場合等の例外的な場合を除き、本投資法人は導管性要件を満たすことができなくなる可能性があります。そして、本投資法人では、当該期限経過時点において、導管性要件を引き続き充足できるようにするために、投資する資産の種類や比率を変更することを予定していません。
従って、現在の税制を前提とすると、不動産投資法人とは異なり、インフラファンドの投資法人である本投資法人の場合には上記期限内でしか導管性要件を満たせず、その後は法人税が課税され、その結果、分配金水準が大きく低下することが見込まれます。
上記のような導管性要件における制約は将来的に変更される可能性もありますが、現時点において当該変更の予定はなく、また変更される保証もありません。かかる将来的な変更がなされず、前記特例期間経過後の営業期間において本投資法人が導管性要件を満たせなくなった場合、配当等の額を損金の額に算入できなくなり、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があり、本投資証券の市場価格に影響を及ぼすこともあります。なお、課税上の取扱いについては、後記「4 手数料等及び税金 (5)課税上の取扱い」をご参照ください。
(ハ) 税負担の発生により90%超配当要件が満たされないリスク
導管性要件のうち、90%超配当要件においては、投資法人の会計上の税引前当期純利益を基礎として判定を行うこととされています。したがって、会計処理と税務上の取扱いの差異により本投資法人の税負担が増加し、実際に配当できる利益(会計上の税引後当期純利益)が減少した場合、この要件を満たすことが困難となる営業期間が生じる可能性があります。なお、2015年4月1日以後に開始する営業期間については、会計処理と税務上の取扱いの差異である一時差異等調整引当額の増加額に相当する金銭の分配については配当等の額として損金の額に算入することが可能になるという手当てがなされています。
(ニ) 借入れに係る導管性要件に関するリスク
税法上、前記の各営業期間ごとに判定を行う導管性要件の一つに、借入れを行う場合には機関投資家(租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロ(2)及び租税特別措置法施行規則(昭和32年大蔵省令第15号。その後の改正を含みます。)(以下「租税特別措置法施行規則」といいます。)第22条の19に定めるものをいいます。以下、本「⑨ 税制に関するリスク」において同じです。)のみから行うべきという要件があります。したがって、本投資法人が何らかの理由により機関投資家以外からの借入れを行わざるを得ない場合、本投資法人に対する貸付債権が機関投資家以外の者に譲渡された場合、又は、保証金若しくは敷金の全部若しくは一部がテナントからの借入金に該当すると解釈された場合においては、導管性要件を満たせないことになります。この結果、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(ホ) 同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
各営業期間ごとに判定を行う導管性要件のうち、営業期間終了時に同族会社のうち租税特別措置法施行令第39条の32の3に定めるものに該当していないこと(発行済投資口の総口数又は議決権総数の50%超が1人の投資主及びその特殊関係者により保有されていないこと)とする要件、即ち、同族会社要件については、本投資証券が市場で流通することにより、本投資法人のコントロールの及ばないところで、結果として満たされなくなる営業期間が生じる可能性があります。
(ヘ) 投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないリスク
税法上、導管性要件の一つに、営業期間末において投資法人の投資口が機関投資家のみにより保有されること、又は50人以上の投資主に保有されることという要件があります。しかし、本投資法人は投資主による投資口の売買をコントロールすることができないため、本投資口が50人未満の投資主により保有される(機関投資家のみに保有される場合を除きます。)こととなる可能性があります。
(ト) 税務調査等による更正処分のため、追加的な税負担の発生するリスク
本投資法人に対して税務調査が行われ、税務当局との見解の相違により過年度の課税所得計算について追加の税務否認項目等の更正処分を受けた場合には、予想外の追加的な課税が発生することがあります。現行税法上このような場合の救済措置が設けられていないため、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(チ) 固定資産の減損に係る会計基準の適用に伴うリスク
固定資産の減損に係る会計基準及び固定資産の減損に係る会計基準の適用指針の適用により、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、一定の条件の下で回収可能額を反映させるように固定資産の帳簿価額を減額する会計処理(減損処理)を行うこととなっており、今後、本投資法人の保有する再生可能エネルギー発電設備等の市場価格及び収益状況によっては減損処理を行う可能性があります。
その場合、時価の動向及び運用資産の収益状況等によっては、会計上減損損失が発生し、本投資法人の損益に悪影響を及ぼす可能性があり、税務上は当該資産の売却まで損金を認識することができない(税務上の評価損の損金算入要件を満たした場合や減損損失の額のうち税務上の減価償却費相当額を除きます。)ため、減損の会計処理と税務上の取扱いの差異については、本投資法人の税負担を増加させる可能性があります。なお、2015年4月1日以後に開始する営業期間については、会計処理と税務上の取扱いの差異等である一時差異等調整引当額の増加額に相当する金銭の分配については配当等の額として損金の額に算入することが可能になるという手当てがなされています。
(リ) 一般的な税制の変更に関するリスク
不動産、信託の受益権その他投資法人の運用資産に関する税制若しくは投資法人に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、公租公課の負担が増大し、その結果本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。また、投資証券に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、本投資証券の保有又は売却による手取金の額が減少する可能性があります。
(ヌ) 会計基準の変更に関するリスク
本投資法人に適用される会計基準等が変更され、会計処理と税務上の取扱いの差異により、本投資法人の税負担が増加し、実際に配当できる利益(会計上の税引後当期純利益)が減少した場合、90%超配当要件を満たすことが困難となる営業期間が生じる可能性がありえます。なお、2015年4月1日以後に開始する営業期間については、会計処理と税務上の取扱いの差異等である一時差異等調整引当額の増加額に相当する金銭の分配については配当等の額として損金の額に算入することが可能になるという手当てがなされています。
(ル) 資金不足により計上された利益の全部を配当できないリスク
本投資法人において利益が生じているにもかかわらず金銭の借入れ又は投資法人債の発行に際しての財務制限条項上、一定額を内部留保しなければならない等、配当原資となる資金が不足する場合は、借入金や資産の処分により配当原資を確保する場合があります。しかしながら、導管性要件に基づく借入先の制限や資産の処分の遅延等により機動的な資金調達ができない場合には、90%超配当要件を満たせない可能性があります。かかる場合、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(ヲ) 納税遅延に係る延滞税等の発生に関するリスク
本投資法人において納税義務が発生した場合に、納付原資の不足等の事情により納期限内に納税が完了しない可能性があります。この場合、遅延納付となった税額に対し遅延期間に応じ延滞税等が発生し、納税が発生した事業年度の投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
⑩ その他
(イ) 専門家の意見への依拠に関するリスク
再生可能エネルギー発電設備等の鑑定評価額及びバリュエーションレポートの調査価格は、個々の不動産鑑定士及び公認会計士等の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものにとどまり、客観的に適正な再生可能エネルギー発電設備等の価格と一致するとは限りません。同じ資産について鑑定、調査等を行った場合でも、鑑定、調査等を担当する不動産鑑定士及び公認会計士等、評価方法又は調査の方法若しくは時期によって鑑定評価額又は調査価格の内容が異なる可能性があります。また、不動産鑑定評価書及びバリュエーションレポートの基礎となっている再生可能エネルギー発電設備等の発電量、売電収入、修繕その他の費用及び当該再生可能エネルギー発電設備等の賃貸から得られる賃料その他の収入等(以下、本(イ)において「賃料収入等」といいます。)は、現在及び将来の本投資法人の収入等を保証又は約束するものではなく、将来における実際の賃料収入等の水準が、不動産鑑定評価書及びバリュエーションレポートの基礎となっている賃料収入等の水準と一致しない可能性があります。さらに、かかる鑑定評価額及び調査価格は、現在及び将来において当該鑑定評価額や調査価格による売買の可能性を保証又は約束するものではありません。
テクニカルレポートは、再生可能エネルギー発電設備等の状況に関して専門家が調査した結果を記載したものにすぎず、再生可能エネルギー発電設備の機能、再生可能エネルギー発電設備等に欠陥、瑕疵、契約不適合が存在しないこと及び将来再生可能エネルギー発電設備等に要する修繕費の水準を保証又は約束するものではありません。太陽光発電設備等に係るテクニカルレポートに記載の太陽電池モジュール容量、PCS容量、太陽電池モジュールの定格出力等や風力発電設備等に係るテクニカルレポートに記載の風力発電機の定格出力、ロータ直径、風力発電特性等の再生可能エネルギー発電設備等の機能又は仕様等に関する情報は、当該再生可能エネルギー発電設備等の製造者等から提供された再生可能エネルギー発電設備等を構成する機械設備の理論上の機能又は仕様(いわゆるカタログスペック)に基づくものであり、調査の対象となった再生可能エネルギー発電設備等が当該機能又は仕様を備えていることを保証又は約束するものではありません。また、テクニカルレポートに記載されている想定年間発電電力量及び想定設備利用率は、一定の仮定又は前提の下テクニカルレポートの作成者により算出された再生可能エネルギー発電設備等の発電量及び設備利用率の想定値ですが、実際の発電量及び設備利用率は日射量、気温、風速、パネルの経年劣化率等により影響を受けるため、本書において記載されている過去の一定時点における実際の発電量及び設備利用率水準や現在の発電量及び設備利用率水準と必ずしも一致するものではなく、また、将来における実際の発電量及び設備利用率水準と一致しない可能性があります。
インフラ投資資産の収益性に係る意見書及びインフラ投資資産の収益継続性に係る意見書は、その記載がある場合にも、再生可能エネルギー発電設備等の収益性及び収益継続性等に関し、当該意見書を作成する業者の業務経験を踏まえた第三者としての意見を示したものにすぎず、将来における当該再生可能エネルギー発電設備等から生じる収益又は利益を保証又は約束するものではありません。当該意見書に記載された収益の計上見込額及び利益の計上見込額並びにその前提となった発電量その他の数値は、本書において記載されている過去の一定時点における実際の収益及び利益並びに発電量その他の数値と必ずしも一致するものではなく、また、将来における実際の収益及び利益並びに発電量その他の数値と一致しない可能性があります。また、再生可能エネルギー発電設備に関して算出されるPML値は、個々の専門家の分析に基づく予想値であり、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率で示されますが、将来、地震が発生した場合の損害の復旧費用の金額及び当該金額の再調達価格に対する比率を保証又は約束するものではありません。再生可能エネルギー発電設備等が所在する地域又はその周辺地域で地震が発生した場合に、当該PML値を超える水準の多額の復旧費用が必要となる可能性があります。
(2) 投資リスクに対する管理体制
本投資法人及び本資産運用会社は、以上のようなリスクが投資リスクであることを認識しており、その上でこのようなリスクに最大限対応できるようリスク管理体制を整備しています。
しかしながら、当該リスク管理体制については、十分に効果があることが保証されているものではなく、リスク管理体制が適切に機能しない場合、投資主に損害が及ぶおそれがあります。
① 本投資法人の体制
(イ) 役員会
本投資法人は、業務執行の意思決定及び執行役員に対する監督機関として役員会が十分に機能し、執行役員が本投資法人のために忠実にその職務を遂行するよう努めています。本投資法人の定時役員会は、3か月に1回以上開催され、定時役員会において、執行役員は、本資産運用会社、一般事務受託者及び資産保管会社の業務執行状況等を報告するものとされています。
(ロ) 本資産運用会社への牽制
本投資法人と本資産運用会社との間で締結された資産運用委託契約には、本資産運用会社が規約の基準に従って運用ガイドラインを策定すること及び投信法、規約、運用ガイドラインその他の本資産運用会社の社内諸規則に従って委託業務を遂行することが定められています。また、本資産運用会社が策定する資産管理計画、年度運用計画等につき本投資法人の承認を要求し、かつ、本投資法人に対する報告義務を本資産運用会社に負わせることにより、本投資法人の投資リスクを管理しています。
(ハ) 内部者取引管理規則
本投資法人は、内部者取引管理規則を制定し、役員によるインサイダー取引等(インサイダー情報を利用した取引その他の不適切な取引をいいます。)の防止に努めています。
② 本資産運用会社の体制
(イ) 投資運用に関するリスク管理体制の整備状況
本資産運用会社の投資運用に関するリスク管理体制の整備状況については、前記「1 投資法人の概況 (4) 投資法人の機構 ④ 投資運用に関するリスク管理体制の整備状況」をご参照ください。
(ロ) リスク管理方針の策定・遵守
本資産運用会社は、本投資法人が再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の運用を行う上で適切なリスク管理を実現することで中長期にわたり安定的な収益を確保することを目的として、リスク管理の方針を定めています。本資産運用会社が再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産について管理するリスク、リスクの把握・認識方法、リスクリミット、リスク低減の方策(リスクへの対処方針)及びリスク発現時のリスク削減方法等については、以下のとおりです。
a. 事業リスク
i. 賃借人及びオペレーター並びにO&M業者の信用リスク
| リスクの 特定 | ・ 再生可能エネルギー発電設備等の賃借人(以下、本(ロ)において「賃借人」といいます。)の財務状況が悪化した場合、資金の不足が生じた場合又は賃借人に関して倒産手続等が開始した場合、賃貸借契約に基づく賃料支払が滞るリスク。 ・ オペレーター若しくはO&M業者において、財務状況が悪化した場合、資金の不足が生じた場合又はオペレーター若しくはO&M業者に関して倒産手続等が開始した場合、これらの事由を原因として業務遂行能力が著しく低下し、又は業務の継続が不可能となる可能性があり、これらにより、適切な再生可能エネルギー発電設備等の管理及び運営が不可能となるリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 賃貸借契約、オペレーター管理業務委託契約、O&M業務委託契約又はその他再生可能エネルギー発電設備等に関連する契約(以下、総称して「関連契約」といいます。)において、必要な情報の提供を義務付ける条項を設ける等により、賃借人、オペレーター及びO&M業者の財務に関する情報を入手し、分析することで、当該リスクを把握及び認識します。 ・ オペレーターについては、オペレーター選定基準(以下「選定基準」といいます。)に定めるオペレーターの財務状況に係る基準への適合性についても継続的にモニタリングします。 |
| リスク リミット | ・ 賃借人については、当該賃借人が締結している賃貸借契約上の賃料債務その他の重要な債務について債務不履行が生じること又はその具体的可能性が生じ、所定の期限内にこれを解消できる見込みがたたない状態となることをもってリスクリミットとします。 ・ オペレーターについては、選定基準に定めるオペレーターの財務状況に係る基準に抵触し、所定の期限内にこれを解消できる見込みがたたない事態となったことをもってリスクリミットとします。 ・ O&M業者については、当該O&M業者が締結しているO&M業務委託契約上のO&M業務の提供その他の債務について重大な債務不履行が生じること又はその具体的可能性が生じ、所定の期限内にこれを解消できる見込みがたたない状態となることをもってリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 賃借人については、リスクリミット又はこれに準じた事態が生じた場合に賃貸借契約を解除し、新たな賃借人への賃貸借を行うことが可能となるよう、賃貸借契約上必要な条項を設けます。また、リスクリミットが生じるリスクを低減すべく、必要に応じて、賃貸借契約上、適正な金額の準備金の積立て、他の賃借人等による相互保証その他の賃料債務等の履行を担保するための措置を設けます。 ・ オペレーターについては、選定基準において財務状況に関する基準を設け、これを満たす信用力のあるオペレーターを再生可能エネルギー発電設備等のオペレーターとするとともに、当該オペレーターが継続的に選定基準を満たす状態を確保するようモニタリングします。 ・ O&M業者については、リスクリミット又はこれに準じた事態が生じた場合にO&M業務委託契約を解除し、新たなO&M業者へのO&M業務の委託を行うことが可能となるよう、O&M業者に関する情報を継続的に入手します。 ・ 賃借人、オペレーター又はO&M業者の信用リスクが顕在化した場合に賃借人の変更、オペレーターの変更又はO&M業者の変更を円滑かつ迅速に行うことを可能とするため、リスクの程度に照らして必要と認める範囲内で、あらかじめ円滑な賃借人の地位の承継を行うための手続(例えば、認定事業者たる地位並びに特定契約及び接続契約における電気事業者との間の契約上の地位の移転に関する地位譲渡予約並びに当該電気事業者の承諾等)等を講じることを検討します。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ モニタリングの結果、賃借人の信用リスクが発現した場合又はその具体的可能性が生じた場合には、賃借人に対して担保の提供その他の信用リスクを低減させる対策を求め、又は、賃貸借契約の解除若しくは再契約の不実施及び新たな賃借人との新たな賃貸借契約の締結等を行い、賃借人を早期に変更することを検討します。 |
| ・ モニタリングの結果、オペレーターの信用リスクが発現した場合又はその具体的可能性が生じた場合には、オペレーター管理業務委託契約に基づき、自ら又は賃借人を通じて、オペレーターを早期に選定基準を満たす新たなオペレーターに変更することを検討します。 | |
| ・ モニタリングの結果、O&M業者の信用リスクが発現した場合又はその具体的可能性が生じた場合には、O&M業務委託契約の解除及び新たなO&M業者との新たなO&M業務委託契約の締結等を行い、O&M業者を早期に変更することを検討します。 | |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
ii. オペレーター及びO&M業者の業務遂行能力に関するリスク
| リスクの 特定 | ・ 運用資産の管理及び運営は、オペレーター及びO&M業者の能力、経験及び知見によるところが大きいところ、必要な人員の不足や、体制の不備の発生等により業務遂行能力が著しく低下し、オペレーター及びO&M業者が再生可能エネルギー発電設備等の管理及び運営業務を適切に実施できないこととなるリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 関連契約において、必要な情報の提供を義務付ける条項を設ける等により、オペレーター及びO&M業者の人的・組織的な体制整備の状況その他の業務遂行能力に関する情報を入手し、分析することで、当該リスクを把握及び認識します。 ・ オペレーターについては、選定基準に定めるオペレーターの業務遂行能力に係る基準への適合性について継続的にモニタリングします。 |
| リスク リミット | ・ オペレーターについては、選定基準に定めるオペレーターの業務遂行能力に係る基準に抵触し、所定の期限内にこれを解消できる見込みがたたない事態となったことをもってリスクリミットとします。 ・ O&M業者については、提供業務の品質等が低下し、所定の期限内にこれを解消できる見込みがたたない事態となったことをもってリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ オペレーター管理業務委託契約に、自ら又は賃借人をして本投資法人が認める者をオペレーターとするために必要な条項を設けます。 ・ 選定基準を満たす業務遂行能力のあるオペレーターを再生可能エネルギー発電設備等のオペレーターとするとともに、当該オペレーターが継続的に選定基準を満たす状態を確保するようモニタリングします。 ・ O&M業者については、リスクリミット又はこれに準じた事態が生じた場合にO&M業務委託契約を解除し、新たなO&M業者へのO&M業務の委託を行うことが可能となるよう、O&M業者に関する情報を継続的に入手します。 ・ オペレーター又はO&M業者の業務遂行能力に関するリスクが顕在化した場合にオペレーター又はO&M業者の変更を円滑かつ迅速に行うことを可能とするため、賃借人とのオペレーター管理業務委託契約又はO&M業務委託契約に本投資法人の主導によりオペレーター又はO&M業者の交代を行うための条項を設けるほか、関連契約の契約上の地位の譲渡予約契約等を事前に締結するなど、オペレーター又はO&M業者の業務遂行能力に関するリスクの程度に照らして必要と認める範囲で事前の対策を講じることを原則とします。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ モニタリングの結果、オペレーターの業務遂行能力に関するリスクが発現した場合又はその具体的可能性が生じた場合には、オペレーター管理業務委託契約に基づき、自ら又は賃借人を通じて、オペレーターを早期に選定基準を満たす新たなオペレーターに変更することを検討します。 ・ モニタリングの結果、O&M業者の業務遂行能力に関するリスクが発現した場合又はその具体的可能性が生じた場合には、O&M業務委託契約の解除及び新たなO&M業者との新たなO&M業務委託契約の締結等を行い、O&M業者を早期に変更することを検討します。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
iii. 再生可能エネルギー発電事業に関する事業計画に係る認定が取り消されるリスク
| リスクの 特定 | ・ 固定価格買取制度の適用を受けるためには、事業計画認定を受ける必要があるところ、認定事業者が認定計画に従って再生可能エネルギー発電事業を行っていないときなど再エネ特措法に基づき事業計画認定が取り消されるリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 取得時のデュー・ディリジェンスにおいて、取得する再生可能エネルギー発電設備等について、事業計画認定の取消事由の有無を調査し、事業計画認定が取り消されるリスクの有無及び程度を検証します。 ・ 事業計画認定の取消事由の発生の有無及び内容、取り消される可能性のある程度並びに取消事由解消の見込みの有無及び程度を、賃借人又はO&M業者等を通じてモニタリングします。 |
| リスク リミット | ・ 事業計画認定の取消事由が生じ、所定の期限内にこれを解消できる見込みがたたない状態となる等、事業計画認定が取り消される具体的なおそれが生じることをもってリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 再生可能エネルギー発電設備等の点検及び保守を適切に行うことができるO&M業者を選任し、再生可能エネルギー発電設備等について適切なメンテナンス体制を構築及び維持するとともに、関連契約上、当該O&M業者に対して適切な点検及び保守等を義務付けることで、事業計画認定の取消事由が生じる可能性を低減します。 ・ 関連契約上、賃借人等の再生可能エネルギー発電設備等に関与するものを対象に、報告義務や対応義務等の事業計画認定の取消事由が生じることを回避するための条項を設けることで、事業計画認定の取消事由が生じる可能性を低減します。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 事業計画認定の取消事由が生じた場合又はその具体的可能性が生じた場合には、賃借人若しくはO&M業者等を通じて必要な対策を実施させ、又は必要と判断する対策を自ら実施することで、早期に事業計画認定の取消事由を解消することを目指します。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
iv. 事故・災害による再生可能エネルギー発電設備等の毀損、滅失又は劣化のリスク
| リスクの 特定 | ・ 再生可能エネルギー発電設備等において、設置された電気工作物等危険物や発電された電気を原因とする事故、強風等による太陽電池モジュールや風車の破損、洪水によるダム・堰の決壊等、各再生可能エネルギー発電設備特有の事故等が発生した場合、運用資産が滅失、劣化又は毀損し、一定期間の不稼働を余儀なくされるリスク。 ・ 火災、地震、液状化、津波、火山の噴火・降灰、高潮、強風、暴風雨、積雪、洪水、落雷、竜巻、土砂災害、戦争、暴動、騒乱、テロ等又は第三者による盗難、損壊行為等の不法行為若しくは動植物による被害により運用資産が滅失、劣化若しくは毀損し、その価値が悪影響を受けるリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 取得時のデュー・ディリジェンスにおいて、テクニカルレポート、土壌調査に関するレポート及び地震リスク分析報告書等を取得し、耐震性能判断その他事故・災害における再生可能エネルギー発電設備等の毀損等のリスクの有無及び程度を検証します。 |
| リスク リミット | ・ 本投資法人による借入債務その他の債務の弁済に支障を及ぼすことをリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 再生可能エネルギー発電設備等の点検及び保守を適切に行うことができるO&M業者を選任し、事故・災害による運用資産の毀損、滅失又は劣化が生じた際に被害を最小化するための適切なメンテナンス体制を構築及び維持するとともに、関連契約上、当該O&M業者に対して事故・災害が発生した場合の対応を義務付けることで、運用資産の毀損、滅失又は劣化による被害が生じる可能性を低減します。 ・ 関連契約上、賃借人等の再生可能エネルギー発電設備等に関与するものを対象に、報告義務や対応義務等の事故・災害による運用資産の毀損、滅失又は劣化が生じることを回避するための条項を設けることで、運用資産の毀損、滅失又は劣化による被害が生じる可能性を低減します。 ・ 事故・災害による運用資産の毀損、滅失又は劣化による損害を填補するため、運用ガイドラインに定める付保方針に従い、損害保険、利益保険等を付保します。また、これらの損害を填補するために有用であるときは、EPC業者又は再生可能エネルギー発電設備等を構成する部品のメーカー等が負う保証責任又は担保責任等も活用します。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 事故・災害による運用資産の毀損、滅失及び劣化が生じた場合又はその具体的可能性が生じた場合には、保険又は瑕疵担保に基づく権利行使が可能な場合にはこれを行うとともに、賃借人若しくはO&M業者等を通じて修繕その他の必要な対策を実施させ、又は必要と判断する対策を自ら実施することで、早期に再生可能エネルギー発電設備等の毀損、滅失又は劣化に対応することを検討します。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
v. 賃借人との賃貸借契約の終了に関するリスク
| リスクの 特定 | ・ 賃貸借契約が解除、解約その他の理由により終了した場合又は賃貸借契約が期間満了時に再契約されない場合に、新たな賃借人との間の新規の賃貸借契約を締結するまでの間の賃料等が得られないリスク。 ・ 賃借人を変更する場合において、既存の賃借人が、新たな賃借人へ再生可能エネルギー発電事業に係る事業計画認定上の認定事業者たる地位並びに特定契約及び接続契約における電気事業者との間の契約上の地位等を移転させることに協力せず、又は当該電気事業者の承諾が得られないことにより、新しい事業計画認定の取得等が必要となり、当初よりも低い買取価格が適用されることとなるリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 前記「i. 賃借人及びオペレーター並びにO&M業者の信用リスク」と同様の方法により把握・認識を行います。 |
| リスク リミット | ・ 賃借人を変更する場合において、新しい事業計画認定の取得等が必要となり、当初よりも低い買取価格が適用されることをもってリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ リスクリミット又はこれに準じた事態が生じた場合に、新たな賃借人への賃貸借を行うことが可能となるよう、賃貸借契約上必要な条項を設けます。 ・ 関連契約の契約上の地位の譲渡予約契約等を事前に締結するなど、発電事業者たる賃借人との賃貸借契約の終了リスクの程度に照らして必要と認める範囲で事前の対策を講じることを原則とします。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 賃借人との賃貸借契約が終了した場合又はその具体的可能性が生じた場合には、速やかに新たな賃借人との新たな賃貸借契約の締結等を行い、賃借人を早期に変更するとともに、関連契約の契約上の地位を新たな賃借人に承継させるために必要となる対応を実施します。 ・ 賃借人を変更する場合において、新しい事業計画認定の取得等が必要となった場合には、可及的速やかに新しい事業計画認定の取得等を行い、賃借人の変更による本投資法人の収益への悪影響を最小化することを目指します。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
vi. EPC業者又はメーカーの破綻等に関するリスク
| リスクの 特定 | ・ 本投資法人がEPC業者又はメーカーに対して、再生可能エネルギー発電設備に関する瑕疵担保責任又は性能保証等に基づく補修や交換等を求める権利を有する場合があるところ、実際に再生可能エネルギー発電設備に関して欠陥、瑕疵等又は劣化等が生じた場合に、EPC業者又はメーカーの破綻、解散、無資力等により必要な補修や交換等を受けられず、運用資産が劣化又は毀損し、本投資法人に損失又は補修若しくは交換等の費用が生じるリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 取得時のデュー・ディリジェンスにおいて、取得する再生可能エネルギー発電設備のEPC業者又はメーカーに関する情報及びそれらの瑕疵担保責任又は性能保証等の内容を調査し、瑕疵担保責任又は性能保証等の有効期間内に必要な補修や交換等を受けられなくなるリスクの有無を調査し、検証します。 |
| リスク リミット | ・ EPC業者又はメーカーの破綻、解散、無資力等により、瑕疵担保責任又は性能保証等に基づく補修や交換等の義務の履行について、具体的に重大な悪影響が生じることをもってリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 前記「iv. 事故・災害による再生可能エネルギー発電設備等の毀損、滅失又は劣化のリスク」と同様の方法により再生可能エネルギー発電設備の毀損、滅失又は劣化による被害が生じる可能性を低減します。 ・ 再生可能エネルギー発電設備の劣化又は毀損による損害を填補するため、運用ガイドラインに定める付保方針に従い、損害保険、利益保険等を付保します。 ・ 再生可能エネルギー発電設備の保守管理等の費用を保守的に見積もって修繕等の計画を作成することにより、補修若しくは交換等の費用が不足する可能性を低減します。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ EPC業者又はメーカーの破綻等に関するリスクが発現した場合又はその具体的可能性が生じた場合には、付保範囲の拡大又は修繕等の計画の見直しその他の善後策を検討し、将来の本投資法人の収益及び費用への悪影響を最小化するための方法について検討します。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
vii. 境界の未確定のリスク
| リスクの 特定 | ・ 事業用地の境界に関して、紛争が生じ、境界確定の過程で敷地の面積が減少する等により発電所敷地の面積や形状が変動することによって再生可能エネルギー発電設備の撤去又は移動等が必要となり、又はこれらの結果として、本投資法人に紛争や再生可能エネルギー発電設備の撤去又は移動等に対応するための費用や賠償責任が生じ、再生可能エネルギー発電設備等に係る収入が減少し、又は事業用地の処分の際に境界未確定の事実が障害となるリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 取得時のデュー・ディリジェンスにおいて、取得する再生可能エネルギー発電設備等について、その事業用地の境界の確定状況や再生可能エネルギー発電設備の形状等を調査し、境界の未確定のリスクの有無及び程度を検証します。 |
| リスク リミット | ・ 事業用地の境界未確定に起因して、当該運用資産に関して、本投資法人に再生可能エネルギー発電設備等の運用が不可能若しくは著しく困難となる程度の重大な損失若しくは多額の費用が生じる等の重大な悪影響が生じる現実的危険が存在すること、又は当該再生可能エネルギー発電設備等の処分が困難となる具体的なおそれが存在することをもってリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 原則として、隣地との間の境界が確定している再生可能エネルギー発電設備に投資し、境界が確定していない再生可能エネルギー発電設備については、境界の未確定に伴うリスクが限定的(注)であると判断できる場合に限って投資を行うことで、境界未確定のリスクによる悪影響が生じる可能性を低減します。 (注) 「リスクが限定的」とは、再生可能エネルギー設備が公道と接道してその維持、管理に支障がなく、かつ、以下のいずれかに該当する場合をいいます。 1. 国土調査法(昭和26年法律第180号。その後の改正を含みます。)に基づく地積調査が完了している場合において、隣地所有者の属性、隣地所有者と当該敷地の現所有者との関係及び当該敷地に設置されている再生可能エネルギー発電設備に対する隣地所有者の認識その他の状況を総合的に勘案し、隣地所有者との間で境界に関する紛争が生じる可能性が低いと判断できる場合。 2. 当該境界について現況測量が実施されており、かつ、隣地所有者との間で境界に関する紛争が生じていない場合。 3. 当該境界と再生可能エネルギー発電設備との間に十分なバッファー(間隔)がある場合において、隣地所有者の属性、隣地所有者と当該敷地の現所有者との関係及び当該敷地に設置されている再生可能エネルギー発電設備に対する隣地所有者の認識その他の状況を総合的に勘案し、隣地所有者との間で境界に関する紛争が生じる可能性が低いと判断できる場合(「境界と再生可能エネルギー発電設備との間に十分なバッファー(間隔)がある場合」に該当するか否かは、本資産運用会社の社内規則に基づき、境界とフェンス、アレイその他の設備との距離並びに境界部分及びその周辺の地形その他の状況を総合的に勘案して判断します。かかる文脈における「境界」とは、公図、現地の状況、周辺の境界標等を勘案して境界が存在すると推測される箇所をいいます。)。 4. 当該境界について境界確定を行うことが実務上難しい場合であって、隣地の所有者又は管理者から境界に関する指摘がなされておらず、隣地所有者との間で境界に関する紛争が生じる可能性が低いと判断できる場合。なお、再生可能エネルギー発電設備の取得にあたって、原則として、当該隣地の所有者に対して、境界に関する問題を認識しているか否かの確認を行います。 5. 再生可能エネルギー発電設備に係る売買契約において、境界未確定の部分においてフェンス、(太陽光発電設備等の場合においては)アレイその他の設備が隣地に越境していることが判明した場合、当該設備の移設その他越境の解消に要する費用を売主に負担させることが合意されており、境界未確定のリスクが発現した場合においても本投資法人が損害を被るおそれが限定的と判断できる場合。なお、売主に対して費用請求できる期間については、一定の制限(原則として、2年間を下限とします。)を設けることができるものとします。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 事業用地の隣接地所有者等から境界に関する苦情やクレームがなされる等、境界に関する紛争が生じる懸念が生じた場合には、賃借人若しくはO&M業者等を通じて早期に対応し、又は必要と判断する対策を自ら実施することで、紛争及びこれに伴う本投資法人に発生する費用や損失等の発生可能性や程度を最小化することを目指します。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
b. 市況、景気、需要変動リスク
i. インフレにより再生可能エネルギー電気の買取価格の価値が実質的に低下することによるリスク
| リスクの 特定 | ・ 固定価格買取制度のもとでは、再生可能エネルギー電気の買取価格は、調達期間にわたり固定されているため、インフレにより他の物価が上昇した場合、かかる買取価格の価値が実質的に低下し、再生可能エネルギー発電設備の価値が実質的に低下するリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ インフレに関する経済動向に注視することにより当該リスクを把握・認識します。 |
| リスク リミット | ・ インフレによって再生可能エネルギー電気の買取価格の価値が実質的に著しく低下したことをもってリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ リスクリミット又はこれに準じた事態が生じた場合の対策として、新しい事業計画認定の取得や再生可能エネルギー電気の販売先の変更、低額の買取価格が適用される既存の運用資産の売却等の対策が早期に実施できるよう、対策を事前に検討します。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ インフレが生じた場合には、再生可能エネルギー電気の買取価格が相当程度上昇しているときは、新しい事業計画認定の取得や再生可能エネルギー電気の販売先の変更等により、より高額での再生可能エネルギー電気の売却方法を検討する等について検討し、インフレの影響の低減を目指します。また、低額の買取価格が適用される既存の運用資産の売却によるリスクの低減についても検討します。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
ii. 借入れ及び投資法人債の金利に関するリスク
| リスクの 特定 | ・ 借入時及び投資法人債発行時の市場動向等によって金利水準が上昇した場合や、変動金利の場合はその後の市場動向等により金利が上昇した場合に、利払額が増加し、固定価格買取制度のもとでは、再生可能エネルギー電気の買取価格が調達期間にわたり固定され、本投資法人の基本的な収益が上昇する可能性が低い結果、当該利払額増加により本投資法人の収益に悪影響が生じるリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 金利水準の変動を中心とした経済動向に注視することにより当該リスクを把握・認識します。 |
| リスク リミット | ・ 日本相互証券株式会社の公表する新発10年国債利回りの各営業日の終値が60営業日連続で1%を超える金利環境となった場合をもってリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 金利変動リスクの軽減を図るため、本投資法人の資産規模及び資本効率性等を勘案しつつ、中長期的には、長期・短期の借入期間、固定・変動の金利形態等のバランスを図ります。なお、リスクリミットへの抵触の有無にかかわらず、金利環境の変化に応じて、金利スワップ契約又は金利キャップ契約等を締結することにより変動金利の実質的固定化を図る場合があります。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 原則として、金利スワップ契約又は金利キャップ契約等を締結することにより変動金利の実質的固定化を図ります。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
iii. 新投資口の発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達に関するリスク
| リスクの 特定 | ・ 新投資口の発行、借入れ及び投資法人債の発行の可能性及び条件は、本投資法人の経済的信用力その他の要因による影響を受けるため、今後本投資法人の希望する時期及び条件で新投資口の発行、借入れ及び投資法人債の発行を行うことができず、その結果、予定した資産を取得できなくなる等の悪影響が生じるリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 本投資口の市場価格、本投資法人の経済的信用力、金利情勢、インフラファンド市場その他の資本市場の一般的市況その他の要因として合理的と判断される市場の各種指標(東証REIT指数、LIBOR又はTIBORを含みますが、これに限られません。)を継続的に調査し、本投資法人による資金の調達が困難であると予想される時期における資金需要をあらかじめ予想してリスクを把握・認識します。 |
| リスク リミット | ・ LTVは、原則として70%を上限とします(ただし、新たな資産の取得に伴い、一時的に70%を超えることがあります。)。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 有利子負債合計額の規模等を勘案しつつ、中長期的には、返済期限や調達先の分散を図るほか、機動的な資金調達を目的として事前の借入枠設定又は随時借入れ予約契約の締結等を必要に応じて検討します。 ・ 物件取得や借入れに際しては、エクイティによる資金調達が困難な場合でも、必要な資金調達に支障が生じないよう配慮します。 ・ これらの財務戦略に沿った資金調達を可能とする資産のポートフォリオを構築することを目指します。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 分析した市場動向等に照らし、本投資法人の資金需要を、新投資口の発行、借入れ及び投資法人債の発行による資金調達以外の方法での資金調達によっては満たすことができないと予想された場合には、早期に迫加の借入枠設定又は随時借入れ予約契約の締結等を行うように努めます。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
iv. 技術革新等により、本投資法人の保有する再生可能エネルギー発電設備の需要が低減するリスク
| リスクの 特定 | ・ 技術革新等により、発電の変換効率が向上する等して従前よりも発電コストが低下する等した結果、本投資法人の保有する再生可能エネルギー発電設備の価値が相対的に下落等するリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ NEDOが発表する公開情報等により情報を収集し、発電設備の技術革新等について把握・認識します。 |
| リスク リミット | ・ 本投資法人が保有する再生可能エネルギー発電設備の資産価値が無価値となることをもってリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 本リスクについては、最終的には流動性リスクに収斂されるため、別個の管理対象とはせず、後記「d. 流動性リスク」において管理を行います。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | |
| その他 |
c. 特定需要者(電気事業者及び発電事業者)の需要リスク・信用リスク(利用者限定リスク)
i. 電気事業者の需要リスク・信用リスク
| リスクの 特定 | ・ 現行の電気事業者による特定契約が何らかの理由により終了した場合に、当該再生可能エネルギー発電設備が特定の需要しか対応することができず、他の電気事業者との間で新たな特定契約を締結できないリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 固定価格買取制度のもとでは、電気事業者は、調達価格により再生可能エネルギー電気を調達する特定契約の締結が義務付けられており、現行の電気事業者による特定契約が何らかの理由により終了したとしても、他の電気事業者との間で特定契約の締結を求めることができるため、制度上、需要者(利用者)は限定されていません。したがって、本リスクについては、固定価格買取制度が変更された場合に生じるリスクであると判断されることから、別個の管理対象とはせず、後記「e. 制度変更リスク」において管理を行います。 |
| リスク リミット | |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | |
| その他 |
ii. 発電事業者の需要リスク・信用リスク
| リスクの 特定 | ・ 本投資法人は再生可能エネルギー発電設備等を賃貸して運用するところ、再生可能エネルギー発電設備等を賃借して運用する発電事業者を確保できず、再生可能エネルギー発電事業ができないリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 取得時のデュー・ディリジェンスにおいて、取得する再生可能エネルギー発電設備等について、調達期間中及び調達期間経過後の賃貸借実施の可能性について調査し、検証します。 |
| リスク リミット | ・ 調達期間中賃貸借契約を継続して締結できる見込みがたたない状態となることをもってリスクリミットとします。なお、賃借人の変更のために一時的に賃貸借契約が締結できないことは、かかるリスクリミットに抵触しないものとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 調達期間及び賃借人の信用力等を勘案の上、賃貸借契約の契約期間を長期にし、かつ、賃借人の選択による同契約の解約を制限するか、又は契約期間が短期であっても、本投資法人の選択により強制的に再契約を可能とする等により長期に賃貸借契約が存続する蓋然性を高めます。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 賃貸借契約の解除若しくは再契約の不実施及び新たな賃借人との新たな賃貸借契約の締結等が必要となった際には、スポンサー・サポート契約に基づくサポートを活用する等により、早期に新たな賃借人を確保することに努めます。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
d. 流動性リスク
i. 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を処分できないリスク
| リスクの 特定 | ・ 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の取引市場は未成熟であり、再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の流動性は低い状況にあるため、必ずしも処分を希望した再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を処分することができるとは限らず、また、処分が可能であったとしても、投資採算の観点から希望した価格、時期その他の条件で処分できないリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を取り巻く経済的状況や取引市場の成熟状況等に注視することにより当該リスクを把握・認識します。 ・ 取得時のデュー・ディリジェンスにおいて、取得する再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産について、将来の処分を困難とする事象の有無及び程度を調査し、再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を処分できないリスクの有無及び程度を検証します。 |
| リスク リミット | ・ 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を処分する必要が認められるにもかかわらず、当該処分を適時に適正価格で実行することができない可能性が存在し、これを処分時に解消できる見込みがたたない等、再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を適切に処分できない具体的かつ重大なおそれが生じることをもってリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の処分の必要性の程度に照らし必要と認める範囲で、事前に再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の処分の可能性について検討を行います。 ・ 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産に関する取引市場又は具体的取引事例に関する情報を継続的に収集し、適切な売却時期及び適切な売却条件での売却が可能となるよう努めます。 ・ 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の権利関係等について、再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の将来の処分を制限する可能性のある事象が存在する場合には、当該再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の処分の可能性も考慮の上、事前の対策を講じることについても検討します。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を処分できないリスクが発現した場合又はその具体的可能性が生じた場合には、再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の処分以外の資金調達の方法や運用方法を検討し、当該リスクによる本投資法人への悪影響を回避する手段を実施するよう努めます。 |
| その他 | ・ 運用ガイドラインに定める売却方針として、原則として短期的な資産の売却は行いません。 |
ii. 資金繰りに悪影響を及ぼすリスク
| リスクの 特定 | ・ 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の流動性は低い状況にあるため、本投資法人の希望する時期に再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の処分が行えず、本投資法人の資金繰りがつかなくなるリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の流動性については、前記「i. 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を処分できないリスク」と同様の方法により把握・認識を行います。 ・ 本投資法人の有利子負債を中心に、本投資法人が負担する債務の弁済期、借入れの借換えの可能性や借換え時の条件等、新投資口の発行や投資法人債の発行による資金調達の可能性や資金調達時の条件等を把握し、当該リスクを把握・認識します。 |
| リスク リミット | ・ 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の流動性に関するリスクリミットについては、前記「i. 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を処分できないリスク」と同様とします。 ・ LTVは、原則として70%を上限とします(ただし、新たな資産の取得に伴い、一時的に70%を超えることがあります。)。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の流動性に関するリスク低減の方策については、前記「i. 再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を処分できないリスク」と同様とします。 ・ 有利子負債合計額の規模等を勘案しつつ、中長期的には、返済期限や調達先の分散を図ります。また、元金均等弁済の返済方法を採用する場合には、毎期の元金返済額につき、投資資産に係る平均残存買取価格固定期間と同等以上の実質返済年限での均等弁済となるよう努めるものとします。 ・ LTVの水準等、有利子負債の返済計画も考慮して、新投資口の発行を検討します。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 資金繰りへの悪影響を与える事象の発生が見込まれる場合には、早期に新投資口の発行、追加の借入枠設定又は随時借入れ予約契約の締結等を行うように努めます。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
e. 制度変更リスク
i. 固定価格買取制度の変更又は廃止に関するリスク
| リスクの 特定 | ・ 固定価格買取制度を取り巻く情勢の変化により、現在の制度が変更又は廃止され、かかる変更又は廃止の結果、発電事業自体は継続できるとしても、従前と同様の条件で安定的かつ継続した売電収入を得ることができなくなり、又は、新たな規制を遵守するために再生可能エネルギー発電設備等の運営・維持管理に要する費用等が増加等するリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 法制度の改正動向に注視することにより当該リスクを把握・認識します。 |
| リスク リミット | ・ 法制度の変更により採算性その他の経済的条件が変化し、発電事業の継続可能性が失われる具体的おそれが生じることをもってリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 新たな制度をできるだけ早期に把握し、対応方法を検討します。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 事業に悪影響を与える制度改正が見込まれる場合には、新しい制度に適合する新しい事業モデルを早期に検討します。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
ii. 導管性の維持に関するリスク
| リスクの 特定 | ・ 上場インフラファンド市場を取り巻く情勢の変化により、本投資法人について導管性が認められる要件に関して、現在の制度が変更又は廃止され、かかる変更又は廃止の結果、導管性要件を満たすことができない営業期間が生じるリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 法制度の改正動向に注視することにより当該リスクを把握・認識します。 |
| リスク リミット | ・ 法制度の変更により採算性その他の経済的条件が変化し、本投資法人の資産運用の継続可能性が失われる具体的おそれが生じることをもってリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 新たな制度をできるだけ早期に把握し、対応方法を検討します。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 新しい制度に適合する新しい事業モデルを早期に検討します。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
f. 共同投資者に係るリスク
| リスクの 特定 | ・ 本投資法人が他の投資者と共同して再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産に投資を行う場合に、他の共同投資者の意向等に影響を受けることにより、運用資産の収益状況等が変動し、本投資法人に悪影響が生じるリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 取得時のデュー・ディリジェンスにおいて、共同投資者との間の合意書等により、あらかじめ本投資法人に重大な悪影響が生じるおそれがある共同投資者の権利がないことを確認する等、共同投資者に係るリスクの有無及び程度を検証します。 ・ 取得する権利が共有持分の場合、取得時のデュー・ディリジェンスにおいて、運用ガイドラインに定めるデュー・ディリジェンス基準に基づき、他の共有者の属性、共有者間協定書の有無、共有物分割請求権及び共有物分割等に関する措置について、その適切性を確認します。 |
| リスク リミット | ・ 他の共同投資者の意向によって、再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の運用又は運営方法等が決定されることにより、本投資法人に重大な悪影響が生じ、当該共同投資に係る再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の処分等その他の対策により所定の期限内にこれを解消できる見込みがたたない事態となる具体的なおそれが生じることをリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ リスクリミット又はこれに準じた事態が生じた場合に本投資法人の権利又は利益が適切に保護されるよう、本投資法人が他の投資者と共同して運用資産に投資を行う際の共同投資者との間の合意書等上必要な条項を設けるよう努めます。 ・ 共同投資者の意向等を継続的にモニタリングします。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 共同投資者に係るリスクが発現した場合又はその具体的可能性が生じた場合には、当該運用資産の処分又は共同投資者の再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産に対する権利を取得することを検討します。 |
| その他 | ・ 本リスクについては、共同投資者が存在する場合に限り、管理を行います。 |
g. その他のリスク
i. 利益相反に関するリスク
| リスクの 特定 | ・ 本投資法人は、資産運用活動を通じて、スポンサー・グループその他の利害関係者との間で取引を行う際に、スポンサー・グループその他の利害関係者の利益を図るため本資産運用会社が本投資法人の利益に反する行為を行うリスク。 ・ 本投資法人又は本資産運用会社とスポンサー・グループとが、特定の資産の取得、賃貸借、管理運営、処分等に関して競合する可能性やその他利益相反が問題となる状況が生じるリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 投信法、金融商品取引法等の法令及び利害関係者取引規則等の社内規則に従います。 |
| リスク リミット | ・ スポンサー・グループその他の利害関係者との間の取引については、法令及び利害関係者取引規則等の社内規則に適合する範囲をリスクリミットとします。 ・ 本投資法人又は本資産運用会社とスポンサー・グループとの競合については、リスクリミットは設けません。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ スポンサー・グループその他の利害関係者との間の取引は、法令及び利害関係者取引規則等の社内規則に適合する範囲に限ってこれを行うこととします。 ・ スポンサーに対し、スポンサー・サポート契約に基づき本投資法人に対する出資を行うことを要請し、本投資法人と利害を一致させることによって、本投資法人の投資主に不利益となる取引を行うインセンティブを軽減します。 ・ 本投資法人又は本資産運用会社とスポンサー・グループとの競合については、スポンサー・グループとの継続的な連携を図り、相互に補完し、互いの価値向上に寄与する協力体制を構築することで、競合によるリスクの低減を図ります。具体的には、スポンサー・グループが、(i)比較的ハイリスクからミドルリスクの再生可能エネルギー発電設備等の開発の役割及び(ii)本投資法人の再生可能エネルギー発電設備等を含むグループ保有物件の管理の役割を担うことを主たる業務とし、本投資法人が、稼働後の再生可能エネルギー発電設備に係る再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産を適切な売買条件で取得し、運用することにより、比較的ミドルリスクからローリスクの再生可能エネルギー発電設備・不動産関連資産の運用の役割を担うことを主たる業務とすることによる競合によるリスクの低減を図ります。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 利益相反取引を行うこととなる場合には、法令及び社内規則等に従い、手続面及び実体面の双方から、取引内容を検証し、適切な取引が行われるようにします。 ・ 新たな競合が生じた場合等必要な場合には、スポンサー・グループとの継続的な連携を図り、役割の分担その他の手法によるリスクの削減を検討します。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
ii. 再生可能エネルギー発電設備の工作物責任に関するリスク
| リスクの 特定 | ・ 本投資法人が保有する再生可能エネルギー発電設備の設置又は保存の瑕疵によって他人に損害を与えた場合に、本投資法人が当該瑕疵のある再生可能エネルギー発電設備の所有者として当該他人に対して賠償責任を負うリスク。 |
| リスクの 把握・認識方法 | ・ 取得時のデュー・ディリジェンスにおいて、取得する再生可能エネルギー発電設備の瑕疵の有無及び程度等を調査し、再生可能エネルギー発電設備の工作物責任に関するリスクの有無を調査し、検証します。 ・ 関連契約において、必要な情報の提供を義務付ける条項を設ける等により、再生可能エネルギー発電設備の瑕疵に関する情報を入手し、分析することで、当該リスクを把握及び認識します。 ・ 取得時のデュー・ディリジェンスにおいて、取得する再生可能エネルギー発電設備に関する瑕疵担保責任の内容を調査し、瑕疵担保責任が追及可能な範囲を調査し、検証します。 |
| リスク リミット | ・ 再生可能エネルギー発電設備の瑕疵に基づく損害賠償義務の負担その他により、本投資法人の運用に重大な悪影響を生じさせることをリスクリミットとします。 |
| リスク 低減の方策 (リスクへの対処方針) | ・ 再生可能エネルギー発電設備の点検及び保守を適切に行うことができるO&M業者を選任し、再生可能エネルギー発電設備に瑕疵が生じた際に被害を最小化するための適切なメンテナンス体制を構築及び維持するとともに、関連契約上、当該O&M業者に対して瑕疵が発生した場合の対応を義務付けることで、再生可能エネルギー発電設備の瑕疵による被害が生じる可能性を低減します。 ・ 本投資法人が当該瑕疵のある再生可能エネルギー発電設備の所有者として当該他人に対して賠償責任を負う場合の損害を填補するため、運用ガイドラインに定める付保方針に従い、損害保険等を付保します。 |
| リスク 発現時の リスク 削減方法 | ・ 再生可能エネルギー発電設備の瑕疵であって、工作物責任を生じさせる可能性があるものが生じた場合又は工作物責任を負担する具体的可能性が生じた場合には、保険又は瑕疵担保に基づく権利行使が可能な場合にはこれを行うとともに、賃借人若しくはO&M業者等を通じて修繕その他の必要な対策を実施させ、又は必要と判断する対策を自ら実施することで、早期に運用資産の瑕疵に対応することを検討します。 |
| その他 | ・ 該当事項はありません。 |
(ハ) 組織体制
本資産運用会社は、コンプライアンスの徹底を経営の最重要課題の一つと位置付けており、取締役会、コンプライアンス・オフィサー及びコンプライアンス・リスク管理委員会により、コンプライアンスを推進する体制を整備しています。取締役会は、コンプライアンスの推進に関する基本方針その他の基本的事項を決定し、また、コンプライアンスの推進状況について、コンプライアンス・オフィサー及びコンプライアンス・リスク管理委員会に適宜報告を求めることができます。また、取締役会は、投資委員会及びコンプライアンス・リスク管理委員会の外部委員並びにコンプライアンス・オフィサーの任命を決議します。コンプライアンス・オフィサーは、本資産運用会社内のコンプライアンス体制を確立するとともに、法令やルールを遵守する企業風土を醸成することに努めます。なお、コンプライアンス・オフィサーは、運用ガイドライン及び資産管理計画書等の制定・変更、個別資産の取得等の議案の上申に際して、所定の必要書類が整っていることを確認した上で、法令違反等コンプライアンス上の重大な問題の有無につき事前の審査を行います。さらに、コンプライアンス・リスク管理委員会の委員長として、本資産運用会社内のコンプライアンスに関する事項を統括します。具体的には、コンプライアンス・マニュアル及びコンプライアンス・プログラム等のコンプライアンスに関連する規則の立案・整備及びコンプライアンス・プログラムに基づく、本資産運用会社の役職員に対する定期的な指導・研修、法令等の遵守状況の検証等の業務を行います。
インターナル・オーディターは、内部監査担当責任者として、原則として、内部監査計画書に基づいて、各部署に対する内部監査及び特定の業務又は課題等に関連するテーマ別の内部監査を年1回以上行わなければなりません。なお、各部署に対する内部監査にテーマ別の内部監査を包括して行うことを妨げられません。内部監査担当責任者は、内部監査終了後、内部監査において重要度が高い問題点等が多く発見された場合には、改善すべき事項を記載した指摘・改善事項通知書を作成し、被監査部署に対し指摘事項を通知し、改善を要請するものとします。内部監査担当責任者は、内部監査終了後遅滞なく合理的証拠に基づき内部監査報告書を作成し、被監査部署に通知するとともに、取締役会及び社長に報告しなければなりません。内部監査報告書には、内部監査実施中に発見した重要な指摘事項及び改善要請事項を記載します。被監査部署は、内部監査報告書に記載された改善要請事項について、遅滞なく改善しなければなりません。内部監査担当責任者は、指摘・改善事項通知書を被監査部署へ提出した際に、当該指摘・改善事項通知書に記載された指摘事項及び改善要請事項の内容及び数量等に基づき、改善の必要性が高いと判断した場合には、被監査部署の長に改善計画書の提出を求めることができます。内部監査担当責任者は、指摘事項及び改善要請事項の是正、改善状況を確認し、取締役会及び社長に報告するものとします。
(ニ) 利害関係者取引規則
後記「第二部 投資法人の詳細情報 第3 管理及び運営 2 利害関係人との取引制限 (2) 利害関係者取引規則」をご参照ください。
(ホ) 内部者取引管理規則
本資産運用会社では、内部者取引管理規則を制定し、本資産運用会社の役職員等によるインサイダー取引等の防止に努めています。なお、同規則によれば、本資産運用会社の役職員(退任又は退職後1年を経過しない者を含みます。)等が、本投資口を売買することは、禁止されています。
(ヘ) フォワード・コミットメント等
フォワード・コミットメント等に係る物件は、決済までの間、本投資法人の貸借対照表には計上されずオフバランスとなりますが、当該期間中の当該物件の価格変動リスクは本投資法人に帰属することになります。このため、本投資法人は、過大なフォワード・コミットメント等が本投資法人の財務に与える影響の大きさを勘案し、原則として、解約により違約金等の負担が生じるフォワード・コミットメント等を行いません。フォワード・コミットメント等を締結する際には、あらかじめ慎重に検討し対応し、フォワード・コミットメント等に係る規則を遵守するものとし、当該リスクを管理します。