有価証券報告書-第108期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/28 13:42
【資料】
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【項目】
184項目
⦅戦略⦆
人財育成方針および社内環境整備方針
当社グループは、昨年発表した長期ビジョンGood Foods 2030に掲げているとおり、企業価値向上に最も重要な要素の一つは「人財」であると考えており、事業活動を通じて性別・国籍・年齢等異なる多様な人財の能力が最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションや組織の活性化を生み出し、価値創造に繋げるとともに、互いに磨き合いながらグローバルやローカルの社会課題に積極的に取り組む人財の育成を目指しています。また、あわせてグループの社員が安心して気持ちよく活躍できる職場や制度等の環境整備にも努めています。
当社グループの取り組み
①人財育成の基本枠組み
当社グループの正社員は国内外あわせて約10,000人、その約半数は海外グループ会社に所属しています。“食”はそれぞれの地域に根差すことが重要であることから、海外のグループ会社は原則マネジメントを現地に任せており、世界中で経営から社員まで様々な国籍の方が多く勤務しております。国内外とも社員の道標となるものはミッションであり「健やかな生活とサステナブルな未来を実現する新しい"食"を創造する」という考えに共鳴・共感し行動できる人財の育成に向け、グループ各社と取り組んでまいります。
当社においては「新しい食」を創造する人財を育成すべく、その基本方針を『社員一人ひとりが「求める人財像」を念頭に置き、仕事を通じて成長する「自立して自律できる人財」の育成を進める』ことと定めています。
②教育体系
当社においては、その役割や職掌・年齢等に応じ、入社から退職まで一貫した教育研修プログラムを整備しています。新入社員研修以降複数回に渡るフォローアップ研修に加え、役割等級制度で定義する上位等級に必要な知識やスキルの取得にあたり、上長や教育担当者によるOJTとともに、階層別研修・通信教育等を整備しています。また、管理職試験では外部の専門業者を活用したアセスメントにより厳正な審査を行うことで、評価の透明性・公平性を担保しています。
サクセッションを踏まえた選抜型教育や各年齢層に応じて設定するキャリア研修、また専門性を高めるための職掌別研修等も実施しており、2023年度からはDX研修にも注力していきます。
③戦略的な人財確保・配置転換
当社グループでは、各社内部での異動に加えグループ内の出向も人財育成の手段として活用しており、当社から海外を含むグループ会社へ積極的に派遣し、責任あるポジションを経験させることで、将来当社またはグループ会社におけるトップマネジメントを担う人財を早くから育成しています。また、グループ会社から当社に出向することでグループ会社の人財育成にもつなげています。
当社では、事業ごとに次世代課長候補の要件/必要スキルを明確にし、その候補者が常にプールされている状態を目指し、役員と人事部とで人財プールおよびその育成計画を審議するサクセッション会議を毎年実施しており、管理職試験を通過する新たな課長層が毎年生まれています。2023年度からは執行役員や部長のサクセッションについても議論することとしています。
また、若手社員については、2022年度から複数の事業・職種を経験することで、視座を高め、仕事の幅を広げ、変化対応力を高めることを狙いとして「育成ローテーション」をスタートしました。
具体的には、対象者全員との人事部・所属上長との面談、対象30部署と人事部とのキャリア開発会議を行い、対象社員一人一人のキャリア志向を丁寧に把握するとともに、強み・成長課題・適性を判断し、取締役以上で構成する「人財育成会議」にて異動を決定しました。更に各部署長から対象者全員に、目的や期待する事、今後の育成方針について丁寧に説明するとともに人事部によるフォロー面談も行いました。これにより、対象者がそれぞれ前向きに受け止めるとともに、他の社員も含めて全社的なキャリア意識の向上にも繋がっています。
④ダイバーシティ&インクルージョン
(イ)グローバル人財
2030年売上高の50%を海外とする事業ポートフォリオの実現には、グループ全体でミッションである「健やかな生活とサステナブルな未来を実現する新しい"食"を創造する」に共鳴・共感し行動に移すことができる人財育成がポイントで、これを国内外で徹底し各社に適した形で育成していきます。
当社では2016年度から将来海外で活躍するグローバル人財候補をあらかじめ登録し、登録者については、海外赴任および研修等について優先的に対象とする「グローバル人財登録制度」を運営し、グローバル人財の母集団形成を図っています。現在登録者数は2022年末時点77名を数えています。
登録者に対して2023年度は海外グループ会社への複数名の短期派遣を予定しているほか、前年に引き続き将来の海外赴任を視野に入れた全編英語によるマネジメント・異文化理解研修等を実施していきます。
(ロ)女性活躍推進
当社では女性職員の母集団を増やす取り組みに加え、入社後幅広い領域で女性が活躍できる環境を作っていくため、女性職員比率が低い営業・生産職種に毎年継続的に複数名配置するなど職種の偏りを是正する取り組みを行っています。
2018年度以降、管理職や女性自身の意識改革にも取り組んでおり、2021年度には女性活躍推進の障壁となる性別無意識バイアスをテーマに、女性職員全員及び役員、部長、課長を対象としたIAT診断を実施、各階層からアプローチを行うことで、無意識バイアスに関する理解を深めるだけでなく、自身の無意識バイアスに気づき、コントロールできるようになることで人的資源の最大活用に繋げました。
また、女性職員に対する意識改革やキャリア支援の一環として、2019年度より社外研修への派遣も実施、社外ロールモデルとの接点創出を通じて、今後のキャリア形成へのヒントを得るだけでなく、同世代の活躍する女性との交流を通じモチベーション向上やネットワーク構築を行いました。
2021年1月からは「30% Club Japan」に参画し女性の採用および登用に関する数値目標を定め、社内制度の整備を進めながら女性がより一層活躍できる風土の醸成に取り組み、2022年3月には、経済産業省と東京証券取引所が共同で実施している、女性活躍推進に優れた上場企業を選定する「なでしこ銘柄」に準じる「準なでしこ銘柄」に初めて選定されました。
2022年度も女性候補者に対する選抜研修や育成異動を行うとともにチーム制やメンター制度導入も行う中、大卒新卒採用者に占める女性割合を41%に、営業及び生産職種の女性比率も平均20%以上に引き上げる(2018年度比)など、徐々に取り組みの成果が数値として表れるとともに社内の意識の向上も見られています。
(ハ)障害者雇用
当社グループにおいては、法定雇用率の遵守はもとより、障害のある方も一人ひとりの特性や強みを活かしていけるよう、安心して働き活躍できる環境づくりに取り組んでいます。雇用のあり方についても、社内で同じ職場において一緒に働くことによりインクルージョンを図っています。
当社においても管理部門、工場、営業など約30の幅広い職場において障害のある社員が働いています。社内では専門知識・資格を持つスタッフの配置を進め各職場の担当者、産業保健スタッフとの協働で、多面的なサポートを行っています。さらに、各地域の行政や支援機関との連携を強化することで、採用から就労継続はもとより、一人ひとりの体調・生活面までカバーできる体制が整ってきました。
また、障害のある社員で構成する「人事部ビジネストラストチーム」は発足8年目を迎え、社内の多数部署から業務を受託し、障害者雇用の推進と業務の効率化に貢献しています。個人のスキルアップに伴い、各部門に常駐するスタイルで働くメンバーも増えてきました。今後も、障害に関する理解促進のために、職場研修の実施、合理的配慮セミナーなどを通して、お互いより良く働くための組織風土づくりを進めていきます。
2023年度からは障害者雇用を促進する組織を設置しました。教育研修の更なる充実、将来を見据えたステップアップ等の課題に取り組み、安心の障害者雇用をさらに促進していきます。
(ニ)中途採用(経験者採用)
当社では10年以上前から中途採用を「経験者採用」と位置づけ採用を続けていることから、その経験・専門性を尊重し柔軟に受け入れ活躍してもらう風土が醸成されており、現在では正社員に占める中途採用(経験者採用)比率は約30%に至り、10年で約5%増加しています。また、新卒採用者との間に差を設けず優秀な人財を積極的にプロモートしており、管理職も既に中途採用(経験者採用)が約25%を占め、執行役員に就任している者もおります。
今後も優秀な人財を確保するとともに、入社時期が異なる経験者が入社後に円滑なスタートを切り、ギャップなく能力を最大限に発揮できるよう、ミッションの共有を継続するとともにフォロー面談や集合研修等を行っていきます。
⑤社内環境整備
(イ)エンゲージメント
当社では、従業員エンゲージメント向上のため2021年度初めて会社と従業員の間における「信頼と貢献」を測定しました。全体スコアとしては概ね標準レベルではありましたが、2022年度はその結果について改善が必要な部門に対し個別の説明会を実施、アクションプランをたて7月から実行しました。
2022年度に実施した2回目の調査結果では、初回より僅かながら改善が見られたものの、「全社的な連帯感」「階層間の意思疎通」が課題とされました。2023年度は、改めてミッションの社内浸透を図るとともに全社員が「新しい食」について考え、意見交換を行う「GOOD FOODS Talk」を全職場で実施し、インナーブランディングを進めるとともに、エンゲージメントの向上に繋げていきます。
今後は国内グループ会社にも展開し、各社において自発的貢献意欲の向上と組織風土や職場状況を改善する施策を実施するよう進めていきます。
(ロ)健康経営の推進
健康経営をグループ全体で推進するため、まずは2022年9月国内グループ会社を対象に健康経営キックオフミーティングを実施しました。現在、当社を含め既に12社が健康経営宣言をしており、2022年度は各社で目標設定を実施、2023年度から各社協力・連携しながら健康経営の取り組みを推進し、多様な人財が健康で能力を発揮できる環境を整えグループ全体の成長を後押しします。
当社は「健康経営銘柄2023」に選定されました。2019年に水産・農林業で初めて選定されて以来5年連続となっています。EPAや速筋タンパクなどの海産物の機能に着目した健康づくりを推進していること、時間単位の有給休暇など柔軟な働き方制度の拡充、禁煙対策による着実な喫煙率の低減などが評価されており、引き続き活動を深化し従業員のQOLを高めていきます。
⦅指標と目標⦆
上記方針を踏まえ、当社では人的資本に関するKPIを以下の通り定めています。
2022年度実績2024年度ゴール
(中期経営計画)
2030年ありたい姿
グローバル人財登録77名90名90名
女性活躍女性管理職比率6.8%10%20%
女性採用比率41%50%50%
エンゲージメントスコア
(基準年度 2021年度)
基準年度比
1%up
基準年度比
10%up
基準年度比
20%up

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