四半期報告書-第74期第1四半期(平成29年7月1日-平成29年9月30日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当第1四半期連結累計期間(平成29年7月1日から平成29年9月30日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の着実な改善を背景に個人消費に持ち直しの動きがみられ、緩やかな回復基調が続きました。一方、海外経済は回復しているものの、中国をはじめとするアジア新興国の景気の下振れリスクや米国・欧州の経済政策に関する不確実性の高まりから、景気の先行きが不透明な状況が続きました。
当社グループを取り巻く経営環境は、コンサルタント国内事業では公共事業における防災・減災やインフラ老朽化対策、コンサルタント海外事業ではインフラシステム輸出戦略の推進、電力エンジニアリング事業では電力流通設備の更新、都市空間事業では英国における施設の新築・改修などの需要がそれぞれ堅調に推移いたしました。
このような状況の下で、当社グループは、中期経営計画NK-AIM(2015年7月から2018年6月まで)に基づき、「主力3事業の持続的成長」、「新事業の創出と拡大」および「自律と連携」を基本方針として、「グローバル展開の一層の進化」「主力事業の深化による一層の業域拡大と収益性の向上」「新事業領域の創出に向けて総合技術力の真価を発揮」の3つの重点課題に取り組んでまいりました。また、これらを実現するための全社共通施策として、「次世代基幹技術の開発と生産性のさらなる向上」「人財確保と育成の強化」「コラボレーションの促進とコーポレートガバナンスの強化」を積極的に推進してまいりました。
以上の結果、当社グループの当第1四半期連結累計期間の業績は、前年同期に主に交通運輸分野における複数の大型案件を受注したことから、受注高は前年同期比25.6%減の26,713百万円となりました。売上高は前年同期比15.4%増の14,168百万円、営業損失は前年同期比6.4%減の1,557百万円、経常損失は前年同期比24.2%減の1,189百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は固定資産売却益を計上したことから、8百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失1,208百万円)となりました。
また、当第1四半期連結累計期間の売上高14,168百万円は、通期予想売上高114,000百万円に対して12.4%(前年同期は12.1%)の達成率となりました。これは当社グループの売上高が通常の営業形態として下期に進捗度合が増す業務の割合が大きく、季節変動が生じるためです。さらに、販売費及び一般管理費などの費用は年間を通じほぼ均等に発生するため、当第1四半期連結累計期間の営業利益、経常利益ともに損失計上となりました。
なお、当社グループは当第1四半期連結会計期間より、売上計上方法を原則として完成基準から進行基準に変更しておりますが、前年四半期および前連結会計年度については、従来基準の四半期連結財務諸表および連結財務諸表となっております。詳細は(会計方針の変更)に記載のとおりです。
当社グループのセグメント別の業績は次のとおりです。
[コンサルタント国内事業]
コンサルタント国内事業では、重点事業の設定による事業領域とシェアの拡大、業務プロセスの改革による品質と収益性の向上およびアライアンスの積極的な活用を推進してまいりました。
以上の結果、受注高は前年同期比14.1%減の13,383百万円となりました。また、売上高は前年同期比58.4%増の1,974百万円、営業損失は前年同期比7.6%減の1,982百万円、経常損失は前年同期比8.3%減の1,959百万円となりました。
[コンサルタント海外事業]
コンサルタント海外事業では、地域担当責任者を中心とした営業戦略機能の向上、生産体制の強化、リスク対応のための運営基盤整備、グループ会社の能力強化およびグループ会社との協業を推進してまいりました。
以上の結果、受注高は前年同期比51.7%減の6,595百万円となりました。また、売上高は前年同期比68.3%増の5,837百万円、営業利益は前年同期比802.4%増の678百万円、経常利益は前年同期比1,732.3%増の667百万円となりました。
[電力エンジニアリング事業]
電力エンジニアリング事業では、徹底したコストダウンによる価格競争力の向上とコスト削減提案をはじめとする営業力の強化、コンサルティング・製品・工事分野の融合・連携、製品・技術開発の推進および機電コンサルタント部門の強化拡大を推進してまいりましたが、前連結会計年度末における受注残高の水準が例年より低く、売上高に影響がでております。
以上の結果、受注高は前年同期比5.2%増の4,069百万円となりました。また、売上高は前年同期比24.9%減の3,103百万円、営業利益は前年同期比70.2%減の240百万円、経常利益は前年同期比51.3%減の390百万円となりました。
[都市空間事業]
都市空間事業では、BDP社による英国での事業の拡大およびアジア地域でのグループ連携により、都市開発・建築分野の業容拡大を推進してまいりました。
以上の結果、受注高は前年同期比5.2%減の2,660百万円となりました。また、売上高は前年同期比4.8%減の3,104百万円、営業利益は前年同期比46.0%減の41百万円、経常利益は前年同期比40.1%減の69百万円となりました。
[不動産賃貸事業]
不動産賃貸事業の売上高は前年同期比3.3%減の113百万円、営業利益および経常利益は前年同期比14.5%増の105百万円となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の財政状態は、総資産は116,013百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,147百万円の増加となりました。
資産の部では、流動資産は56,823百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,024百万円の増加となりました。これは、現金及び預金の2,564百万円の減少等があった一方、仕掛品の5,227百万円の増加等があったことが主な要因です。
固定資産は59,190百万円となり、前連結会計年度末と比較して123百万円の増加となりました。これは、土地の1,050百万円の減少があった一方、投資その他の資産のその他に含まれる投資有価証券の399百万円の増加および長期貸付金の876百万円の増加等があったことが主な要因です。
負債の部では、流動負債は32,419百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,078百万円の増加となりました。これは、前受金の2,633百万円の増加等が主な要因です。
固定負債は、28,998百万円となり、前連結会計年度末と比較して348百万円の増加となりました。これは、固定負債のその他に含まれる長期繰延税金負債の504百万円の増加等が主な要因です。
純資産の部は、54,595百万円となり、前連結会計年度末と比較して278百万円の減少となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益8百万円、配当金の支払い1,192百万円、その他有価証券評価差額金の274百万円の増加、為替換算調整勘定の581百万円の増加等が主な要因です。
以上の結果、自己資本比率は46.7%となり前連結会計年度末と比較して1.2ポイント低下しました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益86百万円であった一方、主にたな卸資産の増加等により、3,358百万円の支出となりました。これは前年同期比1,221百万円の支出増となります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の売却等により、2,530百万円の収入となりました。これは前年同期比3,791百万円の収入増となります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払額の増加等により、1,237百万円の支出となりました。これは前年同期比6,532百万円の支出増となります。
以上の結果、現金及び現金同等物の当第1四半期連結累計期間末残高は、前連結会計年度末に比べ、1,982百万円減少の15,101百万円となりました。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は187百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
1) 基本方針の内容
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を持続的に向上させることを可能とする者であるべきと考えています。
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模な買付行為であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。大規模な買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきものであると考えます。
しかしながら、当社株式について大規模な買付行為を行おうとする者の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらす者、株主に株式の売却を強要するおそれのある者、顧客、従業員、取引先等の関係者との間の信頼関係を破壊するおそれのある者、買付条件に当社の企業価値が十分に反映されていない者、株主の皆様のご判断のために十分な情報を提供しない者等、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない者がないとは言い切れません。
当社は、1946年の創業以来、建設コンサルタント事業及び電力エンジニアリング事業を主たる事業として、社会資本整備に関する事業を展開しており、極めて公共性が高く社会的使命の大きい企業として、今後も持続的な発展を図る必要があります。また、当社は、豊富な経験と実績に裏打ちされたブランド力を有しており、国・地方公共団体等の顧客から高い信頼を得ていますが、当社の技術力は、当社グループの従業員、取引先等の関係者の高い専門性と幅広いノウハウによって支えられております。当社の経営にあたっては、このような当社の企業価値の源泉を十分理解したうえ、国内外の顧客・従業員及び取引先等の関係者との間に培われた信頼関係を維持・発展させながら事業を展開することが不可欠であり、それによりはじめて企業価値の向上と株主の皆様の利益に資することができると考えます。
このような事情に鑑み、当社は、大規模な買付行為を行おうとする者は、株主の皆様のご判断のために必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、当社取締役会による意見形成や代替案の検討、対抗措置を発動する要否の検討のための一定の評価期間が経過した後にのみ当該買付行為を開始できることとする仕組みが必要であり、上記の例を含め、当社の企業価値の源泉を理解せず、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大規模な買付行為を行おうとする者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模な買付行為に対しては、必要かつ相当な対抗措置を取ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
2) 財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
当社は、上記1)の基本方針の実現に資する特別な取組みとして、以下の施策を実施しております。
①中長期計画に基づく戦略的な事業推進
(1) 経営の基本方針
当社グループでは、経営理念である「誠意をもってことにあたり、技術を軸に社会に貢献する。」に込められた価値と果たすべき使命を継承したうえ、当社グループが目指す将来の具体的な姿を、「安全・安心な社会基盤と豊かな生活空間づくりに価値あるサービスを提供し未来を拓く」というグループビジョンとして定めています。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、長期経営戦略(2015年7月から2021年6月まで)に基づき、2021年6月期における業績目標を、売上高1,400億円、営業利益140億円、ROE 10%としております。
(3) 経営戦略
当社グループは、2015年7月から2018年6月までの3か年を将来の飛躍のための重要な期間と位置づけ、「中期経営計画~NK-AIM 世界で進化(Advance)日本で深化(Intense)発揮する真価(Merit)~」を策定し、推進しています。
中期経営計画NK-AIMの最終年度にあたる2018年6月期は、「主力3事業の持続的成長」、「新事業の創出と拡大」および「自律と連携」を基本方針とし、「グローバル展開の一層の進化」「主力事業の深化による一層の業域拡大と収益性の向上」「新事業領域の創出に向けて総合技術力の真価を発揮」の3つの重点課題に取り組みます。
これらを実現するための全社共通施策として、「次世代基幹技術の開発と生産性のさらなる向上」「人財確保と育成の強化」「コラボレーションの促進とコーポレートガバナンスの強化」を積極的に進めてまいります。
②コーポレート・ガバナンス体制の強化
当社は、当社グループの企業価値を一層高めるため、経営機構における監督機能を強化するとともに、透明性の確保、迅速な業務執行体制の確立を図り、コーポレートガバナンスの充実に努めることを基本的な考え方としています。
機関設計としては、監査役会設置会社(かつ取締役会、会計監査人設置会社)を選択しています。また、独立役員を構成員に含む指名・報酬等諮問委員会を設置し、経営の公正・透明性を高めると共に、執行役員制度により、経営の監視・監督機能と業務の執行機能を分離し、責任の明確化と意思決定の迅速化を図っています。
3) 基本方針に照らして不適切な者による支配の防止のための取組みの概要
当社は、上記1)の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、「当社株式の大規模買付行為に対する対応方針」(以下「買収防衛策」という。)を設定しております。
買収防衛策の概要は、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の大規模買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる大規模買付行為を行おうとする大規模買付者は、a.事前に当社取締役会に意向表明書の提出を含む必要かつ十分な情報を提供し、b.当社取締役会による一定の評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始する、というものです。
当社は、平成18年5月の取締役会決議により初めて買収防衛策を導入し、平成19年6月の取締役会決議により一部改訂の上継続し、その後、平成20年6月の第63回定時株主総会決議、平成23年6月の第66回定時株主総会決議、平成25年9月の第69回定時株主総会決議及び平成28年9月の第72回定時株主総会決議により、株主様に一部改訂の上継続することをそれぞれご承認いただきました。
買収防衛策の詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイト(https://www.n-koei.co.jp/)において全文を掲載しています。
4) 上記2)及び3)の取組みについての取締役会の判断およびその理由
上記2)の取組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるために実施しているものであるため、上記1)の基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものでなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないと考えます。
上記3)の取組み(買収防衛策)は、a.経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める3原則を充足し、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっていること、b.株主をして大規模買付行為に応じるか否かについての適切な判断を可能ならしめ、かつ当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害を防止するためのものであること、c.大規模買付ルールの内容並びに対抗措置の内容及び要件は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保及び向上という目的に照らして合理的であること、d.大規模買付ルールの内容並びに対抗措置の内容及び要件は、いずれも具体的かつ明確であり、株主、投資家及び大規模買付者にとって十分な予見可能性を与えていること、e.株主総会における株主の承認を条件に発効するものとされており、また、取締役会は、所定の場合には、株主意思確認総会を招集し、対抗措置の発動の是非について株主の意思を確認することができるものとされていること、さらに、買収防衛策の継続、廃止又は変更の是非の判断には、株主総会決議を通じて株主の意思が反映されること、f.対抗措置の発動の要件として、客観的かつ明確な要件が定められており、また、当社経営陣から独立した特別委員会を設置し、対抗措置の発動の前提として特別委員会に対し対抗措置の発動の是非について諮問したうえ、当社取締役会は、特別委員会の勧告を最大限に尊重して、対抗措置を講じるか否かを判断することとしており、当社取締役会の判断の客観性・合理性を担保するための十分な仕組みが確保されていること、g.特別委員会は、当社の費用で、独立した外部専門家等の助言を受けることができるものとされており、特別委員会による判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組みとなっていること、h.当社株主総会の決議によって廃止することができるほか、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会の決議によっても廃止することができるとされており、デッドハンド型買収防衛策ではなく、また、当社取締役の任期は1年であることから、スローハンド型買収防衛策でもないことから、上記1)に述べた基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものでなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないと考えます。