有価証券報告書-第210期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/24 9:04
【資料】
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【項目】
188項目
(資本業務提携契約)
当社は、2026年2月12日、当社の株主である株式会社麻生(以下「麻生」といいます。)及びACVEホールディングス合同会社(以下ACVEホールディングスといい、麻生と総称して「麻生ら」といいます。)との間で、ACVEホールディングスが当社に対して公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を実施することを含む三者間の資本業務提携(以下「本資本業務提携」といいます。また、本公開買付け及び本資本業務提携を総称して「本取引」といいます。)に係る資本業務提携契約(以下「本資本業務提携契約」といいます。)を締結しており、その内容は次の通りであります。
(1)当該契約を締結した年月日
2026年2月12日
(2)当該契約の相手方の名称及び住所
麻生
名称株式会社麻生
所在地福岡県飯塚市芳雄町7番18号

ACVEホールディングス
名称ACVEホールディングス合同会社
所在地東京都千代田区丸の内三丁目2番3号

(3)当該合意の内容
①派遣取締役の選任等に関する合意
(a) 麻生らは、(i)当社の取締役候補者1名(以下、麻生らが推薦する取締役候補者を「麻生ら推薦取締役候補者」といいます。)を推薦することができるものとされております。麻生らが麻生ら推薦取締役候補者を推薦した場合、当社の指名・報酬諮問委員会(名称を問わず、当社の取締役の選解任に関する事項を諮問対象に含む任意の委員会をいいます。以下同じです。)は、当該者を当社の取締役候補者とすべきであるか、真摯に検討の上、当社の取締役会に答申するものとされており、麻生ら及び当社は、その答申内容に応じて、以下に定める対応を行うものとされております。
・ 当社の指名・報酬諮問委員会により、当該者を取締役候補者とすることにつき反対する旨の答申がなされた場合には、麻生らは、改めて、別の者を麻生ら推薦取締役候補者として推薦することができるものとされております。但し、当社の指名・報酬諮問委員会が取締役候補者についての懸念・疑念等を示した場合には、実務上合理的に可能な限り、当社は、麻生らとの間でその対応について誠実に協議を行うものとされております。
・ 上記以外の場合、当社は、麻生ら推薦取締役候補者の選任に関する議案を当社の定時株主総会に上程するものとされ、当該者を当社の取締役に選任するため、合理的な協力を行うものとされております。
(b) 麻生らは、当社の株主総会において、麻生ら推薦取締役候補者以外の取締役候補者の選任に関する議案について議決権を行使する場合には、当社の指名・報酬諮問委員会の答申内容を合理的な範囲で最大限尊重するものとされております。但し、本(b)の規定は、麻生らが、株式価値に重大な悪影響を生じさせる事由が発生し又はそのおそれがあると判断した場合、その他当社の企業価値及び株主利益の観点から合理的に必要と判断した場合に、麻生らが自らその裁量に基づき議決権その他の権利を行使することは制限されておりません。
(c) 当社は、麻生ら推薦取締役候補者以外の取締役候補者の選任に関する議案を株主総会に上程する場合で、麻生らが事前に要請する場合には、当該議案に関して誠実に協議に応じるものとされております。
(d) 麻生らは、麻生ら推薦取締役候補者が上記(a)に基づき取締役に選任された後(以下、選任された麻生ら推薦取締役候補者を「麻生ら推薦取締役」といいます。)、退任等(任期満了、辞任、解任を含み、退任等の理由を問いません。)をした場合には、上記(a)に基づき当該麻生ら推薦取締役の後任となるべき麻生ら推薦取締役候補者を推薦することができるものとされており、当社及び麻生らは、当該麻生ら推薦取締役候補者を上記(a)に従って取り扱うものとされております。
(e) 麻生らは、本公開買付けの決済完了後速やかに(遅くとも2026年4月24日までに)、上記(a)に基づき、麻生ら推薦取締役候補者に関する必要情報(当社の2026年3月期の定時株主総会の招集通知(株主総会参考書類を含みます。)の作成に必要となる情報を含みます。)を当社に通知するものとされており、当社は、上記(a)に基づく手続に従って、当社の2026年3月期の定時株主総会において、当該麻生ら推薦取締役候補者を候補者とする取締役選任議案を付議するものとされております。
②当社の株主総会又は取締役会において決議すべき事項について麻生らの事前の承諾を要する旨の合意
当社は当社グループ(下記「当該合意の目的」に定義します。)において、一定の事項(注1)を決定又は承認する場合には、麻生らと事前に協議の上、麻生らの事前の書面による承諾を得なければならないものとされております。但し、麻生らは、不合理に当該承諾を留保又は拒絶しないものとされております。
③麻生らによる株式の追加取得等に係る合意
麻生らは、麻生らが直接又は間接に保有する当社株式が当社の発行済株式総数の50.1%を上回るおそれがある行為を行おうとする場合には、当社の事前の書面による承諾を得るものとされております。
④希薄化防止措置等に係る合意
当社は、麻生らに対し、30日前までに書面による通知を行い、麻生らの事前の書面による承諾を取得した場合を除き、株式等の発行、処分又は付与に係る決定(会社法上の簡易組織再編を行う際に、株式等の発行、処分又は付与が伴う場合を含みます。)を行うことができないものとされております。但し、単元未満株式の売渡請求がなされてそれに応じる場合、本資本業務提携契約締結日時点で当社が導入している当社取締役及び執行役員を対象とした株式報酬制度に基づく場合、及び、麻生らの議決権比率が過半数を下回らない範囲で行う場合は除かれております。
また、当社は、本公開買付けに係る決済開始日後、麻生らの責めに帰すべき事由によらずに麻生らが保有する当社の株式の議決権保有割合が50.0%以下になった場合又はその蓋然性が高いと合理的に認められる場合において、麻生らが要請する場合には、当社及び麻生らは、麻生らに対する第三者割当増資その他当社及び麻生らが誠実に協議を行い別途合意する方法により、麻生らが保有する当社株式の議決権保有割合について過半数を維持するための措置をとるものとされております。
(4)当該合意の目的
当社は、1890年5月、北九州若松港の築造及び経営を目的として若松築港会社として創立されました。当社株式は、1961年10月に株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)第二部に上場、1962年8月に東京証券取引所第一部に上場いたしました。その後、2022年4月の東京証券取引所の市場区分の見直しに伴い、現在は東京証券取引所プライム市場に上場しております。なお、当社は、1893年7月に商号を若松築港株式会社に改め、さらに1902年7月、事業目的を同じくする洞海北湾埋渫合資会社を吸収合併しております。また、1965年7月に商号を現在の若築建設株式会社に変更し、1972年8月には川田工業株式会社、1975年7月には昭和ドレッジング株式会社を吸収合併し、現在に至っております。本書提出日現在において、当社のグループは、当社、子会社9社及び関連会社1社(以下、当社、子会社及び関連会社を総称して「当社グループ」といいます。)で構成されており、全てのステークホルダーと連携し、工事を通して安心・信頼を提供していくことが建設業の社会的使命と考え、企業理念として「内外一致 同心協力」、経営理念として「『品質と安全』を核とした施工により、お客様の信頼を高め、社会に貢献する。」を掲げ、建設事業及び不動産事業を主な事業として展開しております。
当社を取り巻く環境につきましては、国土強靱化や社会資本整備などの公共投資、民間設備投資とも堅調に推移すると想定されますが、物価高騰や労働人口減少は喫緊の課題であり、生産性向上や人的資本経営の推進は不可欠であると認識しております。当社は、このような経営環境の中で、当社が2024年5月14日に公表した「中期経営計画(2024年度-2026年度)」(以下「本中期経営計画」といいます。)において、「ステークホルダーとの連携強化による持続可能性の追求」を基本方針とし、官庁土木・官庁建築・民間土木・民間建築・海外事業・不動産事業を事業戦略の6本柱とした事業展開による案件の大規模化・高収益化、洋上風力発電等の再生可能エネルギー分野への事業展開、ICT(注2)の活用による生産性向上を目指しております。
一方、麻生グループ(麻生らを含む連結子会社105社及び持分法適用会社19社(2026年3月31日時点)から構成される企業グループをいいます。以下同じです。)は、明治5年(1872年)に創業者である麻生太吉氏が目尾御用炭山を採掘、石炭産業に着手したことにより、麻生商店を先駆けとして創業し、戦前は石炭事業を主たる事業とすると同時に、大正7年(1918年)に麻生商店の職員また地域の住民への医療の拡充を地域に代り担う目的をもって飯塚病院を開設したとのことです。昭和8年(1933年)には国内の産炭事業が国際的な価格競争力を失う中で、福岡県田川地区でセメント事業を開始し、昭和14年(1939年)には飯塚で現在の専門学校事業に繫がる、麻生塾を設立したとのことです。このように、時代とともにさまざまな分野に事業領域を拡大してきたとのことです。本日現在、麻生グループは、各種セメント及び生コンクリート等の製造販売を手掛けるセメント事業、病院経営に関するコンサルティング及び診療材料等の共同販売等を手掛ける医療関連事業、情報処理業及びソフトウェア開発等を手掛ける情報・ソフト事業、建設業及び土木業等を手掛ける建設土木事業等を中心とした幅広い分野に事業を展開しているとのことです。なお、ACVEホールディングス(所在地:東京都千代田区丸の内三丁目2番3号)は、株券等の取得及び所有等を目的として、2021年12月24日に、麻生の出資(出資比率100%)により設立されたとのことです。
当社は、本公開買付け及び本資本業務提携契約により、「社会システム変革への貢献」をミッションとし、医療、教育、建材、人材開発など九州地域に根ざした幅広い事業を有しているものの、島国日本において極めて重要な社会インフラである港湾整備に関しては接点が少ない麻生グループにおいて、北九州市若松港での創業以来130年以上にわたり全国各地の港湾整備事業で実績を有する当社をグループ企業に迎え入れることで、事業領域の拡大が可能になるものと考えております。また、護岸工事や浚渫工事等の海上における防災・減災分野を主力とする当社と、法面工事や地盤改良工事等の陸上における防災・減災分野への強みを持つ麻生グループの各企業それぞれが強みとする分野に関する施工技術や、各企業の受注先における工事の需要の動向などの知見の共有を行うといった連携をすることにより、防災・減災分野における領域の効率的な拡大など競争力の強化が可能になるものと考えているほか、麻生グループ及び当社グループの有する九州地区における地元企業とのネットワークを相互に活用し、当該地元企業との取引を拡大することにより共同で事業機会を創出することも視野に入れ、両グループともに創業当初からの基盤であり、当社事業の中核を成す同地区における土木事業や建築事業の更なる拡大も実現することが可能になるものと考えております。さらに、当社は、本中期経営計画において海外事業の展開や人材確保・育成を課題として認識しているところ、麻生グループが有するセメント、医療、教育、介護、建設土木といった幅広い事業基盤を活用し、麻生グループからの営業支援、人材交流、若い従業員や技術者育成を図るための社員への研修・教育ノウハウの共有、外国人受入れに関する支援等を受けることによって、当社における実効的な人材獲得・育成に係る施策の立案・実行を実施し、優秀な技術者の確保・育成及び技術伝承への取組の加速が可能になるものと考えていることに加え、当社は、「内外一致 同心協力」を企業理念とし、創業以来一貫して建設業に経営基盤をおき、「『品質と安全』を核とした施工により、お客様の信頼を高め、社会に貢献する。」を経営理念として、「国づくり」の根幹であり、長期的な視野で進められるべき社会インフラ整備の実績を積み重ねてきたところ、長期的な視野と社会貢献を目指す麻生グループの一員になることで、長期視点での戦略に基づく投資が可能になり、また当社役職員において当社の企業理念及び経営理念に対する理解と意識がより一層高まり、このような当社の企業理念及び経営理念の更なる推進が可能になるものと考えております。このように、当社は、当社と麻生の関係が深化することによるシナジーについても期待できると考えており、両社の企業価値の更なる向上を実現することを目的として業務提携を進めると共に、両社の信頼関係をより強固なものとし、業務提携を円滑かつ確実に進めるため、本資本業務提携契約を締結しました。さらに、当社と麻生グループとの歴史的な繋がりは深く、麻生グループの創業者である麻生太吉氏は、当社の前身である若松築港会社の発起人でありました。同氏が地域の発展を第一に考えて尽力されたことにより、若松港は大きく拡張・発展し、当社の祖業である若松港の港湾整備及び拡張につながりました。当社としては、麻生グループが、当社の創業時から2019年に当社株式を市場内買付けの方法により取得するまで、継続して当社の株主であったわけではないものの、こうした麻生太吉氏の尽力により、当社及び麻生グループは若松築港会社創業当時からの縁があり、当社及び麻生グループの強固な信頼関係と協力の礎が築かれたと考えており、このような当社と麻生グループとの間の歴史的な経緯も踏まえ、上記に記載の事項についても円滑に取り組むことができると考えております。なお、麻生は、2026年3月31日時点、東京証券取引所プライム市場に上場している当社株式5,424,200株(所有割合(注3)42.26%)を所有する当社の主要株主かつ筆頭株主であり、当社を連結子会社としています。
(5)取締役会における検討状況その他の当該提出会社における当該合意に係る意思決定に至る過程
当社は、2026年2月12日開催の当社取締役会において、本取引に係る当社のリーガル・アドバイザーである西村あさひ法律事務所・外国法共同事業から受けた法的助言、及び本取引に係る当社のファイナンシャル・アドバイザーである山田コンサルティンググループ株式会社から受けた助言の内容を踏まえつつ、慎重に検討・協議を行い、本資本業務提携契約の締結を決定いたしました。
(6)当該合意が当該提出会社の企業統治に及ぼす影響
本資本業務提携に係る合意は、本資本業務提携が当社と麻生の企業価値の更なる向上を実現することを目的として業務提携を進めると共に、両社の信頼関係をより強固なものとすることを目的としたものであること、本資本業務提携契約において、麻生らが当社の経営の独立性を尊重する方針であることを確認していること、麻生らが直接又は間接に保有する当社株式が当社の発行済株式総数の50.1%を上回るおそれがある行為を行おうとする場合には、当社の事前の書面による承諾を得ることを規定していること等により、当社の経営の独立性を確保しており、いずれも当社のガバナンスへの影響は軽微と考えております。
(注)1.①100億円以上の借財(但し、運転資金の借入は除かれます。)、②上場廃止基準に該当する若しくはそのおそれが高い行為又は上場廃止の申請、③本資本業務提携と実質的に矛盾若しくは抵触し、又は、本業務提携の効果を大幅に減殺若しくは阻害する業務提携(合弁会社の設立及びライセンスの付与を含みます。)(但し、当社における適時開示基準に該当しない軽微なものを除きます。)に関する事項をいいます。
2.「ICT」とは、「Information and Communication Technology」の略であり、情報通信技術のことをいいます。
3.発行済株式の総数に対する所有株式数の割合は、自己株式128,438株を控除して計算しております。なお、当該控除した自己株式には「役員向け株式交付信託」制度導入のために設定した株式会社日本カストディ銀行(信託口)が所有する当社株式109,200株は含まれておりません。
(財務制限条項が付された借入金契約)
当社は金融機関との間で財務制限条項が付された借入金契約を締結しており、その内容は次の通りであります。
(1)シンジケーション方式タームローン
契約締結日2025年9月25日
相手先の属性信託銀行、都市銀行、地方銀行 計10行
2026年3月末残高6,750百万円
弁済期限2030年9月30日
担保の内容無担保
財務制限条項①各事業年度末日の単体貸借対照表における純資産の部の金額を、2025年3月期又は直前の事業年度の末日の単体貸借対照表における純資産の部の金額のいずれか大きい方の75%の金額以上に維持すること。
②各事業年度末日の単体損益計算書における経常損益を2期連続して損失としないこと。

(2)シンジケーション方式コミットメントライン契約(13,000百万円)
契約締結日2022年9月27日
相手先の属性信託銀行、都市銀行、地方銀行 計10行
2026年3月末残高6,000百万円
弁済期限2026年4月7日
担保の内容無担保
財務制限条項①各事業年度末日の単体貸借対照表における純資産の部の金額を、2025年3月期又は直前の事業年度の末日の単体貸借対照表における純資産の部の金額のいずれか大きい方の75%の金額以上に維持すること。
②各事業年度末日の単体損益計算書における経常損益を2期連続して損失としないこと。

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