有価証券報告書-第88期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/26 10:13
【資料】
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【項目】
180項目
②戦略
当社グループでは、気候関連を含めたサステナビリティ課題への対応が重要な経営課題であるとの認識のもと、ESG/SDGsに関わるリスクと機会、それらが顕在化した場合のインパクトを分析し、その発生可能性と影響度の2軸により、ESG/SDGsに関わる課題を抽出しており、気候変動に関する課題については、上記に加えTCFD提言に基づくシナリオにおける重要度も評価したうえで課題を抽出しています。
ESG/SDGs推進委員会においては、それら課題の重要度を分析した結果、ESG/SDGsに関わる当社グループのマテリアリティ(重要課題)として、「環境に配慮した事業の推進」を特定したほか、事業活動の根幹となる「持続可能な社会インフラへの貢献」、「ウェルビーイングを実現する職場づくり」、「コーポレート・ガバナンスの強化」を特定しており、マテリアリティ(重要課題)を中心に、関連する課題の解決に向けた取り組みを推進することにしています。
また、これら課題解決に向けた方策を中期経営計画における各部門の施策等に反映することで、事業活動とESG/SDGsに関わる取り組みを一体的に推進できるようにしています。
[ESG/SDGsに関わる当社グループのマテリアリティ(重要課題)等]
ESGSDGsESG/SDGsに関わるリスクと機会リスクと機会が
顕在化した場合
のインパクト
※1
リスク
と機会
分析結果
重要度
※2
リスクと機会
のタイプ
発現時期ESG/SDGsに関わる
当社グループの課題
※3
シナリオ分析結果
ESGリスク機会2℃以下
シナリオ
重要度
※4
4℃
シナリオ
重要度
※4
地震、台風などによる
大規模災害の
頻発・激甚化
インフラの破損による
生活及び
産業基盤の劣化、保有資産に対する損害
5物理的リスク
(急性)/
移行リスク
(法規制・市場)
短・中・
長期
1.持続可能な
社会インフラへの貢献
--
国内人口の減少に伴う
ニーズに適合しない
社会資本ストックの増加
社会資本ストックの
リノベーション
需要増加
5製品とサービス、市場短・中・
長期
--
地域社会・企業との
連携の促進
地域社会・企業との
パートナーシップによる
シナジーの発揮
3製品とサービス、市場短・中・
長期
1.地域社会・企業
との連携
--
ICTの発展と
建設技術への応用
ICTによる建設技術
の向上
3製品とサービス、市場短・中・
長期
1.ICTによる技術力と
生産性の向上
--
高品質インフラの
需要の高まり
長寿命なインフラ
の整備
3製品とサービス、レジリエンス中・長期1.施工品質の
確保・高度化
--
空き家や空き店舗、
老朽建物の増加
治安・衛生環境の悪化や建物倒壊による
災害、保有不動産の
賃貸収入の減少
3物理的リスク
(慢性)/
移行リスク(市場)
中・長期1.不動産ストックの
有効活用
--
気候変動に伴う
気温上昇や環境に
配慮しない開発による
自然環境の破壊
生態系の破壊や水源の汚染、企業評価の悪化による受注の減少5物理的リスク
(急性・慢性)/
移行リスク
(法規制・評判)
短・中・
長期
2.環境に配慮した
事業の推進★
55
気候変動に伴う炭素税
(カーボンプライシング)
の導入による
材料・外注費の高騰
建設コストの増額に伴う
収益力の低下
4移行リスク
(法規制・市場)
短・中・
長期
2.脱炭素化の推進★43
建設資材に含まれる
天然資源の浪費
天然資源の減少に伴う
持続可能性の減退
3移行リスク(市場)中・長期2.リサイクルによる
資源の有効活用
--
気候変動への対策となる
建築物の省エネルギー化
需要の増加
建築物の
省エネルギー化の進展
4製品とサービス、市場短・中・
長期
2.建築物の
省エネルギー設計★
43
気候変動への対策となる
クリーンエネルギー
需要の高まり
CO2排出量の少ない
発電方式の普及
4製品とサービス、エネルギー源、市場短・中・
長期
2.再生可能エネルギー
事業の推進★
43
業務効率化による
長時間労働の削減、処遇に関する評価制度
及び職場環境の変化
建設業の魅力の向上
と従業員の健康増進
5製品とサービス短・中期3.ウェルビーイングを実現する職場づくり--
働き方の多様化と
雇用流動化の進行
多様な働き方の実現3製品とサービス短・中期3.ディーセントワーク
の推進
--
労働環境における
多様性の欠如
女性をはじめとする
多様な人材の流出、雇用機会の損失
3物理的リスク
(急性)/
移行リスク(市場)
短・中期3.ダイバーシティ経営
の推進
--
気候変動に伴う
気温上昇による
労働環境の悪化
熱中症リスクの増大、
労働生産性の
低下に伴う
建設コストの増額
3物理的リスク
(慢性)/
移行リスク(市場)
短・中・
長期
3.機械化・省力化・
効率化の推進★
34
企業倫理・コンプライアンスに対する意識の希薄化企業の信頼性の低下に
伴う、機会損失及び、資金調達コストの増加
5移行リスク
(法規制・市場)
短・中・
長期
4.コーポレート・
ガバナンスの強化
--
危険を伴う労働環境労働者の
モチベーションの低下
3物理的リスク
(急性)/
移行リスク(市場)
短・中期3,4.安心安全な
労働環境
--

※1 リスクに関しては負のインパクト、機会に関しては正のインパクトを記載しています。
※2 発生可能性と影響度の2軸で重要度を評価しております。1~5の5段階で評価し、5が最も重要度が高いことを示しています(5:極めて高い、4:高い、3:中程度、2:低い、1:極めて低い)。
※3 ESG/SDGsに関わる当社グループのマテリアリティ(重要課題)は太字下線で示し、語頭の数字は各マテリアリティとの関連性を示しています。
★印は、気候変動に関連した課題を示しています。
※4 「2℃以下シナリオ」及び「4℃シナリオ」に基づく検討(シナリオ分析)により、気候関連のリスク及び機会が組織に及ぼす影響を分析し、発生可能性と影響度の2軸で重要度を評価しました。
<気候変動に関する方針等>当社グループは、「人と地球に優しい環境の創造と保全」を基本理念に掲げ、環境汚染の予防、環境負荷の低減及び環境の保全に努めています。
当社グループでは、「2℃以下シナリオ」及び「4℃シナリオ」に基づく検討(シナリオ分析)により、気候関連のリスク及び機会が組織に及ぼす影響を分析しており、気候変動に関連する課題は、前述の「ESG/SDGsに関わる当社グループのマテリアリティ(重要課題)等」内で★印で示しているとおりです。
・2℃以下シナリオ:世界の平均気温の上昇を産業革命前より2℃を十分に下回る水準を保ち、1.5℃に抑える努力を継続することを想定したシナリオ
・4℃ シ ナ リ オ:世界の平均気温が産業革命前より4℃程度上昇することを想定したシナリオ
同分析の結果や課題等を踏まえ、中期経営計画(2025~2027年度)においては、気候変動に係る非財務目標として、「施工段階・オフィスにおけるCO2排出量」「建設混合廃棄物の建築新築工事延床面積あたりの排出原単位」「設計施工案件のZEB化提案率」を指標として設定しています。
これら目標達成に向けて、省エネルギー性に配慮した工法及び建設機械・車両の採用、施工の効率化に資する技術開発に加え、再生可能エネルギー由来電力の使用や環境配慮型燃料の活用等を推進することで、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
なお、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを強化するため、中期経営計画と併せて環境計画を策定しており、環境計画で定める一部目標を中期経営計画における非財務目標と一致させることで、環境に配慮した事業活動を中期経営計画と一体的に推進する体制としています。
<人的資本に関する方針等>当社グループでは「中期経営計画(2025~2027年度)」において、事業戦略の基本方針として「人的資源の活用」を掲げており、多様な人材が個々の能力を最大限に発揮し、すべての社員が生き生きと活躍できる職場づくりを推進するため、「人材育成方針」「社内環境整備方針」を策定のうえ、それら方針に基づく取り組みを進めています。
[人材育成方針]
当社グループが持続的に成長し続けていくためには、経営理念を体現できる人材の育成が不可欠であることから、堅実に、誠実に、信頼関係を大切に、自ら率先して行動する、成長意欲にあふれた人材を育成することに注力しています。

具体的には、職務遂行能力に応じて実施する階層別研修や、職種ごとに求められる専門的知識の習得を目的とした職種別研修、安全衛生管理に関する知識を体系的に学び判断力・指導力をみがく安全衛生教育などの定期的な教育に加え、全職員のDXリテラシー向上教育やコンプライアンス研修等を随時実施するなど人材育成を計画的かつ積極的に行うとともに、資格取得費用の助成などを通じて職員の自発的なスキルアップも積極的に支援しています。
また、職員の定年年齢を60歳から65歳に延長し、60歳以降も引き続き活躍できる体制を整えるとともに、当社の財産であるベテラン職員の知識・経験・技術を若手職員・中堅職員に伝承することに注力しており、職場内研修(OJT)等を通じて当社の「堅実・誠実」のDNAを受け継ぐ人材を育成しています。
このほか、初任給の引き上げやベースアップの実施、業務成績や能力を適正に処遇へ反映する人事評価制度の改定など、エンゲージメント向上の取り組みを進めるとともに、従業員に対するインセンティブ・プランの一環として「従業員向け株式給付信託」を導入するなど、中長期的な業績の向上及び企業価値の増大への従業員の貢献意欲や士気を高める取り組みを進めています。
[社内環境整備方針]
当社グループでは、関係するすべての人とともに豊かさを分かち合い成長し続ける企業でありたいとの思いから、「2030年に向けたビジョン」の一つに「人を活かし、人を大切にする、社員が誇れる企業へ」を掲げています。
これらを実現するためにも、安全で働きがいのある環境を確保し、個性・創造性を大切にする企業風土を醸成することにより、女性をはじめとする多様な人材が個々の能力を最大限に発揮し、すべての社員が生き生きと活躍できる職場づくりに努めています。

具体的には、働き方改革を推進し、多様な人材が活躍できる職場環境を整備することにより、従業員の働きがいの向上に繋がる人材投資に取り組んでいきます。
その一環として女性活躍推進にも取り組んでおり、女性社員の積極的採用、育成を行うとともに、育児と仕事の両立を支援する制度の充実等を通じて女性社員が安心して働ける環境整備を進めることにより、女性の指導的立場での活躍を着実に推進します。
また、社員の健康づくりを積極的に支援しており、2025年1月より就業時間中の禁煙と全常設事業所の喫煙所を廃止する取り組みを行うなど、まずは社員が心身ともに健康で、さらには個性や能力を最大限に発揮することができる環境を整えることにより、社員一人ひとりのウェルビーイングの実現を目指しています。
なお、2023年10月には、多様な人材が能力を最大限に発揮できることを志向した新オフィス「クロスイノベーションセンター」を東京丸の内に開設しており、同オフィスは「CASBEE-ウェルネスオフィス認証」で最高位となる「Sランク」を取得しています。
※CASBEE-ウェルネスオフィス認証とは、建物利用者の健康性、快適性の維持・増進を支援する建物の仕様、性能、取り組みを評価するツールです。

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