有価証券報告書-第82期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/28 13:55
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(4) 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。 当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量取得行為であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。 しかしながら、株式の大量取得行為の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量取得行為の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。 当社株式の大量取得行為を行う者が、当社の企業価値の源泉を理解したうえで、それを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。 当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量取得行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量取得行為に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
① 当社の企業価値の源泉及び基本方針の実現に資する特別な取組み
ⅰ) 経営の基本方針
当社グループの経営方針につきましては、上記の「(1)会社の経営の基本方針」に記載のとおりであります。
ⅱ) 企業価値の源泉
(a) 信頼の社歴と財務基盤
当社は、1947年の設立以来70年にわたって、顧客のインフラ構築と維持という業務に取り組んで参りました。当社は販売(ハード)から保守サービス(ソフト)までの一貫体制を備え、顧客のインフラを中長期にわたってサポートしております。また、顧客に対して長期間の保守サービスを提供するためには一時的な外部環境の悪化によっても揺らがない一定レベルの財務基盤が求められます。当社は、70年の事業活動を通じて、一貫体制による信頼の獲得と財務基盤を備えて参りました。これらは当社の企業価値の源泉であると考えています。
(b) ニーズへの対応力
顧客インフラに求められる3要素(公共性、継続性、安定性)について、当社では、組織的な対応を行っています。具体的には、①公共性については、顧客の営業網をカバーする地域に当社としても拠点進出する等の活動を行っております。②継続性については、保守サービスの提供に加えて、可能な限り部品や治具を備え置く配慮等の対応を行っております。③安定性については、顧客からの緊急な問合せに対応する24時間体制のシステムセンター、迅速で適切な対応を可能にする有資格者等を設置・配置しております。 個別に、短期的に捉えれば無駄に思えるようなサポートであっても、それらのサポートが有機的に融合することで顧客との中長期的な関係構築に繋がり、ビジネスとしての採算に見合っております。この対応力は一朝一夕に構築できるものではなく、今後更に活かすべき当社の企業価値の源泉であると考えています。
(c) 顧客基盤の厚み
上記(a)及び(b)の一貫体制等による信頼の社歴と財務基盤、ニーズへの対応力によって、官公庁、医療・福祉法人、金融機関、民間企業等、当社が中長期的な関係構築に至った顧客は1万サイトを超えるまでになりました。また、これらの顧客において、現時点でも長期間にわたる保守サービス契約に至っております。顧客基盤を維持・拡大するための具体的な取組みとして、当社独自の展示会「神田フェア」開催が挙げられます。顧客に対して、新しい技術・ソリューション・商品を紹介するもので40年にわたって実施しており、毎年1,100社を超える来場者をお迎えする恒例イベントに発展しています。 このように当社と取引を頂いている一社一社との信頼関係こそが、決算書に表れない当社の資産価値であると考えています。
(d) 技術力・開発力を生み出す体制
数多くの顧客のニーズを聞き、対応方法を検討することが、当社の多種多様で豊富な施工実績とソフト開発力の向上に繋がっています。その結果として、高い技術力、独自のノウハウ・開発力が社内に蓄積されております。また、この技術力等を維持・発展させるために、内部教育の継続による人材育成や組織的な取組み等を継続しています。 当社の具体的な取組みとして、公的資格の取得補助制度、営業者用・技術者用の育成マニュアルの充実、社内での自主的な勉強会の開催等が挙げられます。顧客のインフラや業務処理における問題や課題に真摯に取り組むことができる企業集団としての力が当社の強みであると考えております。
ⅲ) 中長期的な企業価値向上に資する取組み
(a) 環境分析
(イ) 主力事業に関する市場環境の縮小
当社の主力事業であるPBX市場は、近年のサーバー化の浸透、クラウド化の進展、モバイル化への流れ等から、縮小傾向が続いております。一方で、既存設備の活用や従来の機能保持ニーズも存在することから、一定規模のPBX市場は残ることを予想していますが、縮小の傾向は明らかであり、厳しい市場環境であると認識しています。
(ロ) 照明制御技術の進化
近年、世界では照明制御に関する技術が顕著なイノベーションを遂げています。日本では国内大手電機メーカーの独自規格が浸透しており、世界の最先端の照明制御の規格はあまり知られていませんでした。しかし、近年より先進的な設計事務所や照明デザイナー等から、省エネ照明だけでなく、売り場やエントランスで購買動機等を演出する照明制御の分野に注目が集まり、照明制御の自由度を高める国際標準規格「DALI」が浸透して参りました。照明制御技術が進化することに伴い、日本国内におけるこの「DALI」の認知度は更に高まっていくものと推定しています。
(b) 既存事業の収益率の向上及び新規事業の拡大
(イ) 既存事業の収益率の向上
情報通信を中心とした既存事業については、安定収益部門である保守サービスの強化やクラウド利用料等といった事業収益の拡大を図るとともに、プロセス管理の徹底によるコスト削減により収益率の向上に取り組んで参ります。
(ロ) 新規事業の拡大
新規事業については、照明制御の認知度が高まる市場環境に加えて、国際標準規格「DALI」のSIerとしてのポジションを活かし、当社の新たな事業の柱とすべく取り組んで参ります。照明制御におけるシステム構築は、当社が長年培ってきた技術力・開発力との親和性が高く、当社のノウハウが活かせる分野であると認識しております。
(c) 中期経営計画
(イ) 計画の骨子
上記(a)の環境分析で記載したように、当社を取り巻く外部環境は劇的な変化を迎えています。当社はこの変化を脅威ではなく、次世代に飛躍するための機会と捉え、事業構造の改革に取り組む方針です。既存事業の収益率を向上させ、照明制御事業を新たな事業の柱とすることが、中期経営計画の骨子です。
(ロ) ワークスタイルと企業文化の変革
第二の創業ともいうべき事業構造の改革は、働く人材の健康や働きがいがなくては達成することが出来ません。仕事とプライベートのバランスを保ち、やりがいを感じていきいきと働くことが出来るワークスタイルの確立を行って参ります。また、変革に向かって大きく舵を切るためには、人材の実効性を高め、チャレンジを歓迎する企業文化に変革していくことが必要不可欠であると認識しております。
(d) 企業価値向上に向けた取組み
(イ) 組織関連の取組み
コア事業から新規事業へのシフトによる適切な人員配置を行うと共に最適ソリューション提供のためのフロント機能の強化。
(ロ) 人事関連の取組み
採用の強化による優秀な人材の確保及び社員教育の徹底による人材の活性化。
(ハ) 業務面の取組み
社内システムの変革による業務効率化とプロセス管理を含むコスト削減及び1人当り限界利益の向上による収益率のアップ。
(ニ) 将来に向けた投資
差別化のための開発投資及び人材育成のための先行投資。
(ホ) 財務面の取組み
資本コストを意識した適切な財務基盤の確保。
事業構造改革に必要な投資と適切な株主還元の実施。
ⅳ) 内部統制体制の構築とコーポレート・ガバナンスの強化
当社は、企業活動を通して、永続的に社会の発展に寄与することを目指し、その実現のために、内部統制システムとコーポレート・ガバナンスの充実を図り、公正な経営を実現するとともに、効率的かつ透明性の高い経営に努めております。
当社は、監査役会設置会社であり、監査役会において、取締役の業務執行の監視を行い、取締役会により経営の方針、法令で定められた事項及びその他経営に関する重要事項の決定及び業務執行状況の監督を行っております。
当社の監査役会は、常勤監査役1名、非常勤の監査役2名(社外監査役)の計3名で構成され、定期的に監査役会を開催しており、監査役相互間で情報の共有や意見交換を行い、監査の実効性と効率性をより高めることに努めております。また、監査役は、取締役会にも出席し、取締役の職務遂行を監視しております。なお、当社の監査役として、社外監査役を2名選任しており、独立性を強化しております。
当社の取締役会は、取締役7名で構成され、原則毎月1回開催されており、経営の方針、法令で定められた事項及びその他経営に関する重要事項を決定しております。また、当社の取締役会は、独立性が高く、多様な視点を有する社外取締役を3名選任しており、監督機能及び助言機能を強化しております。なお、取締役の経営責任をより明確にするために、当社では、取締役の任期を1年にしております。なお、社外取締役3名と社外監査役2名は独立役員として株式会社東京証券取引所に届け出ております。
さらに、当社は執行役員制度を導入し、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、経営方針・経営戦略の意思決定機能の強化と経営方針・経営戦略に基づいた業務執行を確実かつ効率的に実施しております。
② 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
ⅰ) 本プランの目的
本プランは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させることを目的とするものであり、上記(4)に記載した基本方針に沿うものです。
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない当社株式の大量取得行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する当社株式の大量取得行為を抑止するために、当社株式に対する大量取得行為が行われる際に、株主の皆様が当該大量取得行為について評価・検討等する時間を確保したうえで、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり必要な情報を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
ⅱ) 本プランの概要
本プランは、以下のとおり、当社株券等の大量取得行為を行おうとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求める等、上記目的を実現するために買収者が遵守すべき手続を定めています。また、買収者等は、本プランに係る手続が開始された場合には、当社取締役会又は株主総会において本プランの発動をしない旨の決議がなされるまでの間、買収を実行してはならないものとされています。
買収者が本プランにおいて定められた手続に従わない場合や当社株券等の大量取得行為が当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するおそれがある場合等で、本プラン所定の発動要件を満たす場合には、当社は、一定の対抗措置をとることができるものとします。
なお、本プランに従って本新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者等以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、買収者等の有する当社の議決権割合は、最大50%まで希釈化される可能性があります。当社は、本プランに従った本新株予約権の無償割当ての実施、不実施又は取得等の当社取締役会の判断については、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣からの独立性を有する当社社外役員及び社外の有識者から構成される独立委員会の客観的な判断を経ることとしています。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主総会を招集し、本プランの発動の是非に関し、株主の皆様の意思を確認することがあります。さらに、こうした手続の過程については、株主の皆様への情報開示を通じてその透明性を確保することとしています。
本プランの内容の詳細につきましては、以下の当社ウェブサイトに掲載しておりますので、そちらをご覧ください。
(当社ウェブサイト http://www.kandt.co.jp/ir/pdf/ir20180514_01.pdf)
③ 具体的な取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しており、かつ、企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容を踏まえております。
従いまして、かかる取組みは、基本方針に沿い、当社の株主の皆様の共同の利益を害するものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
ⅰ) 企業価値・株主共同の利益の確保・向上
本プランは、当社株券等に対する買付け等がなされた際に、当該買付け等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案(もしあれば)を提案するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針の実現に資するものです。
ⅱ) 株主意思の重視
本プランの有効期間は、本定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとしており、また、その有効期間の満了前であっても、当社株主総会で選任された取締役により構成される取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、当該決議に従い、廃止されることになります。その意味で、本プランには、株主の皆様のご意向が反映されることとなっております。また、当社取締役会は、一定の場合に、本プランの発動の是非について、株主意思確認総会において株主の皆様の意思を確認することとしています。
ⅲ) 独立性を有する社外取締役及び社外の有識者等の判断の重視及び第三者専門家等の意見の取得
本プランの発動等に際しては、当社経営陣から独立性を有する当社社外役員及び社外の有識者から構成される独立委員会による勧告を必ず経ることとされています。また、独立委員会は、当社の費用で、専門家等の助言を受けることができるものとされており、独立委員会による判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組みとなっています。
ⅳ) 合理的な客観的要件の設定
本プランは、合理的な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しています。
ⅴ) デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会において選任された取締役で構成される取締役会により廃止することが可能であるため、デッドハンド型又はノーハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社においては取締役の期差任期制は採用されていないため、本プランは、スローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。

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