有価証券報告書-第172期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1 会社の経営の基本方針
当社グループは“おいしく、たのしく、すこやかに”を基本理念とし、常にグループ活動の原点に据え、パイオニアスピリット溢れる企業活動によって、消費者の皆様に「価値と感動」を提供し続けることを使命と考えております。
このビジョン・ミッションのもと、常に顧客視点に立ち、社会・経済環境の変化に柔軟に対応し、経営基盤の強化と事業の芽の創出に取り組んでまいります。既存事業において収益力の強化を図るとともに、成長分野と位置付けている健康分野及びグローバル展開に拍車をかけ、よりいっそうの企業基盤強化に努めてまいります。また、将来の事業の芽を創出すべく新しい事業へも挑戦し続けてまいります。同時に、従業員一人ひとりの個を活かし、知の多様性をもってこれら取り組みを着実に実現すべく、ダイバーシティ&インクルージョンの強化にも注力しております。加えて、よき企業市民としての社会的責任を果たすべく、CSR活動のいっそうの充実にも積極的に取り組んでまいります。
当社グループは「成長」と「貢献」の両面から基本理念を具現化してまいります。
2 目標とする経営指標
当社グループは、「2018中期経営計画」において経営基盤の盤石化と成長戦略の加速を実行すべく、売上高営業利益率、海外売上高比率、ROEの3つの経営指標について目標を掲げております。
当連結会計年度は、売上高営業利益率は目標10%に対し10.2%、ROEは目標10%以上に対し10.8%と目標を達成いたしました。海外売上高比率は、主力の米国事業は好調に推移しましたが、2019年1月に連結子会社であった森永キノインドネシア㈱の全株式譲渡等により、5.3%と目標の10%を下回りました。
3 中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
わが国経済は、政府の景気対策等にともない、緩やかな持ち直し傾向で推移しておりましたが、世界規模の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により今後の混乱や停滞、景気悪化も懸念され、先行きは依然として不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く食品業界におきましては、国内市場において総人口の減少、シニア層の増加が進む中、家計消費の根強い節約志向が続き、食の安全・安心の徹底や品質・健康といった価値の高まりなど多様化する生活者ニーズに応えるべく、より付加価値の高い商品作りが求められ、競争環境はいっそう激しさを増しております。
このような経営環境のもと、当社グループは、ビジョン・ミッションの具現化と、長期的かつ持続的な成長の実現のため、「2018中期経営計画」のテーマを「経営基盤の盤石化と成長戦略の加速」とし、新しいステージでの経営基盤をより強固なものとするために、国内の菓子食品・冷菓部門における「既存領域」の強化、成長を担う「ウェルネス領域」「グローバル領域」の拡大に努めてまいります。
(1) 既存事業の強化による経営基盤の盤石化
① 既存事業の菓子食品・冷菓部門においては、主力ブランドへマーケティング資源を集中し、売上伸長と利益創出に取り組んでまいります。特に注力する主力ブランドとして「ハイチュウ」「森永ビスケット」「チョコボール」「甘酒」「チョコモナカジャンボ」等を設定し、資源集中による効率化、強いブランド価値を活かしたエクステンション商品の展開等に取り組んでおります。
② 営業部門においては、市場変化に対応する体制構築に取り組んでまいります。既存チャネルへの戦略的な営業活動の強化とともに、ドラッグストア、インバウンド市場など伸長しているチャネルへの対応を強化し、チャネル戦略を加速してまいります。
③ 生産部門においては、主力ブランドの生産性向上と多様化する市場のニーズに応えるべく、生産体制を再構築し、高収益生産体制の確立に取り組んでまいります。森永スナック食品㈱、森永甲府フーズ㈱の2つの生産拠点を閉鎖するとともに、フラッグシップ工場である高崎森永㈱への生産拠点集約を進めております。
④ マーケティング・生産・研究の各部門が三位一体となり、顧客ニーズを満たす価値ある商品開発を推し進めるとともに、原材料価格高騰などに対応し、コストの抑制にも取り組んでまいります。
(2) 成長戦略の加速
① 食における健康ニーズの高まりに対応し、ウェルネス領域においては健康価値を生み出すブランドの強化と商品開発に取り組んでまいります。
・ 多様化するお客様のニーズに応えるべく、リーディングブランドである「in」を軸に、機能を充実させた商品の開発や訴求及び食シーンの拡大を図り、ブランド地位を確立してまいります。
・ 通販事業においては、「天使の健康」ブランドの「おいしいコラーゲンドリンク」を中心に、健康機能訴求の深耕を図り、通販事業の基盤強化と拡大に取り組んでまいります。
・ お客様に“健康”という価値をより身近なものとして届けるべく、保有するブランドや技術と様々な健康素材を掛け合わせて、健康を切り口とした商品のさらなる拡大に取り組んでまいります。
② 長期的かつ持続的な成長の実現のため、グローバル領域においては売上・利益の拡大が重要と捉えております。現在の主要拠点である米国・中国・東南アジアを中心に、「ハイチュウ」を核に事業基盤を強化し、さらなるグローバル展開を推進してまいります。特に米国はマーケティング資源を集中し、販売地域と導入チェーンの拡大、認知率の向上、ニーズに呼応したラインアップ拡充等により「ハイチュウ」のブランド浸透を強化すると同時に、生産体制の改善を図り、事業基盤の強化に取り組んでまいります。東南アジア市場は、2019年5月に新たに販売会社の森永アジアパシフィック㈱をタイに設立し、東南アジア市場及び近隣地域への販路拡大に継続して取り組んでまいります。
(3) 健康経営の推進
従業員の健康保持・増進の取り組みにより、従業員の活力・生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、業績・企業価値の向上を推進してまいります。経済産業省・日本健康会議が選ぶ「健康経営優良法人(ホワイト500)」は2018年から認定を継続取得し、当連結会計年度も「健康経営優良法人2020(ホワイト500)」の認定を受けております。また、「働き方改革」「ダイバーシティ&インクルージョン」と連動させ、従業員が多様な能力を最大限発揮できる環境を整えるなど、従業員の心身の健康、働きがい、意欲向上への積極的なサポートに引き続き取り組んでまいります。
(4) CSR活動の推進
CSR基本方針に則り、「食」を通じた社会課題の解決と持続可能な社会の実現を目指し、ステークホルダーと連携・協働してCSR活動を推進してまいります。
・ 食の安全・安心な品質を確保するために、食品安全マネジメントシステムに関する国際認証規格「FSSC22000」を運用するとともに、「品質アセスメントシステム」の強化にも取り組んでおります。
・ 未来を担う子どもたちの心と体のすこやかな成長を応援し、次世代育成に貢献するため、食育体験や自然体験といった体験型プログラムの提供や、国内外の教育環境整備などの社会貢献活動を展開してまいります。
・ 地球環境との共生を目指し、循環型社会の形成を推進するために、環境マネジメントシステム「ISO14001」の運用等、企業活動のあらゆる面で環境に配慮した取り組みを進めてまいります。
・ 公平・公正で社会や環境に配慮した持続可能なサプライチェーンの実現に取り組んでまいります。
・ ステークホルダーの皆様の信頼と期待に応えるために、経営の健全性及び効率性の向上、情報開示、コンプライアンスの強化を図るコーポレート・ガバナンス体制の充実に継続して取り組んでまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を受け、消費活動全体は重く先行きの見えない状況となっており、 当社グループでは主に健康部門や一部の国内子会社への影響が大きくなっております。2021年3月期の計画は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が、主に上半期に生じ、下半期に向けては収束に向かうと想定し策定しており、主な影響は以下を見込んでおります。
■新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に係る2021年3月期計画における考え方

これらの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に加え、連結子会社であった森永キノインドネシア㈱の全株式譲渡(インドネシア合弁解消)、プリングルズ販売店契約終了等の要因により、「2018中期経営計画」の最終年度である2021年3月期は、目標未達と見込んでおります。
■「2018中期経営計画」との差異

1 会社の経営の基本方針
当社グループは“おいしく、たのしく、すこやかに”を基本理念とし、常にグループ活動の原点に据え、パイオニアスピリット溢れる企業活動によって、消費者の皆様に「価値と感動」を提供し続けることを使命と考えております。
このビジョン・ミッションのもと、常に顧客視点に立ち、社会・経済環境の変化に柔軟に対応し、経営基盤の強化と事業の芽の創出に取り組んでまいります。既存事業において収益力の強化を図るとともに、成長分野と位置付けている健康分野及びグローバル展開に拍車をかけ、よりいっそうの企業基盤強化に努めてまいります。また、将来の事業の芽を創出すべく新しい事業へも挑戦し続けてまいります。同時に、従業員一人ひとりの個を活かし、知の多様性をもってこれら取り組みを着実に実現すべく、ダイバーシティ&インクルージョンの強化にも注力しております。加えて、よき企業市民としての社会的責任を果たすべく、CSR活動のいっそうの充実にも積極的に取り組んでまいります。
当社グループは「成長」と「貢献」の両面から基本理念を具現化してまいります。
2 目標とする経営指標
当社グループは、「2018中期経営計画」において経営基盤の盤石化と成長戦略の加速を実行すべく、売上高営業利益率、海外売上高比率、ROEの3つの経営指標について目標を掲げております。
当連結会計年度は、売上高営業利益率は目標10%に対し10.2%、ROEは目標10%以上に対し10.8%と目標を達成いたしました。海外売上高比率は、主力の米国事業は好調に推移しましたが、2019年1月に連結子会社であった森永キノインドネシア㈱の全株式譲渡等により、5.3%と目標の10%を下回りました。
3 中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
わが国経済は、政府の景気対策等にともない、緩やかな持ち直し傾向で推移しておりましたが、世界規模の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により今後の混乱や停滞、景気悪化も懸念され、先行きは依然として不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く食品業界におきましては、国内市場において総人口の減少、シニア層の増加が進む中、家計消費の根強い節約志向が続き、食の安全・安心の徹底や品質・健康といった価値の高まりなど多様化する生活者ニーズに応えるべく、より付加価値の高い商品作りが求められ、競争環境はいっそう激しさを増しております。
このような経営環境のもと、当社グループは、ビジョン・ミッションの具現化と、長期的かつ持続的な成長の実現のため、「2018中期経営計画」のテーマを「経営基盤の盤石化と成長戦略の加速」とし、新しいステージでの経営基盤をより強固なものとするために、国内の菓子食品・冷菓部門における「既存領域」の強化、成長を担う「ウェルネス領域」「グローバル領域」の拡大に努めてまいります。
(1) 既存事業の強化による経営基盤の盤石化
① 既存事業の菓子食品・冷菓部門においては、主力ブランドへマーケティング資源を集中し、売上伸長と利益創出に取り組んでまいります。特に注力する主力ブランドとして「ハイチュウ」「森永ビスケット」「チョコボール」「甘酒」「チョコモナカジャンボ」等を設定し、資源集中による効率化、強いブランド価値を活かしたエクステンション商品の展開等に取り組んでおります。
② 営業部門においては、市場変化に対応する体制構築に取り組んでまいります。既存チャネルへの戦略的な営業活動の強化とともに、ドラッグストア、インバウンド市場など伸長しているチャネルへの対応を強化し、チャネル戦略を加速してまいります。
③ 生産部門においては、主力ブランドの生産性向上と多様化する市場のニーズに応えるべく、生産体制を再構築し、高収益生産体制の確立に取り組んでまいります。森永スナック食品㈱、森永甲府フーズ㈱の2つの生産拠点を閉鎖するとともに、フラッグシップ工場である高崎森永㈱への生産拠点集約を進めております。
④ マーケティング・生産・研究の各部門が三位一体となり、顧客ニーズを満たす価値ある商品開発を推し進めるとともに、原材料価格高騰などに対応し、コストの抑制にも取り組んでまいります。
(2) 成長戦略の加速
① 食における健康ニーズの高まりに対応し、ウェルネス領域においては健康価値を生み出すブランドの強化と商品開発に取り組んでまいります。
・ 多様化するお客様のニーズに応えるべく、リーディングブランドである「in」を軸に、機能を充実させた商品の開発や訴求及び食シーンの拡大を図り、ブランド地位を確立してまいります。
・ 通販事業においては、「天使の健康」ブランドの「おいしいコラーゲンドリンク」を中心に、健康機能訴求の深耕を図り、通販事業の基盤強化と拡大に取り組んでまいります。
・ お客様に“健康”という価値をより身近なものとして届けるべく、保有するブランドや技術と様々な健康素材を掛け合わせて、健康を切り口とした商品のさらなる拡大に取り組んでまいります。
② 長期的かつ持続的な成長の実現のため、グローバル領域においては売上・利益の拡大が重要と捉えております。現在の主要拠点である米国・中国・東南アジアを中心に、「ハイチュウ」を核に事業基盤を強化し、さらなるグローバル展開を推進してまいります。特に米国はマーケティング資源を集中し、販売地域と導入チェーンの拡大、認知率の向上、ニーズに呼応したラインアップ拡充等により「ハイチュウ」のブランド浸透を強化すると同時に、生産体制の改善を図り、事業基盤の強化に取り組んでまいります。東南アジア市場は、2019年5月に新たに販売会社の森永アジアパシフィック㈱をタイに設立し、東南アジア市場及び近隣地域への販路拡大に継続して取り組んでまいります。
(3) 健康経営の推進
従業員の健康保持・増進の取り組みにより、従業員の活力・生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、業績・企業価値の向上を推進してまいります。経済産業省・日本健康会議が選ぶ「健康経営優良法人(ホワイト500)」は2018年から認定を継続取得し、当連結会計年度も「健康経営優良法人2020(ホワイト500)」の認定を受けております。また、「働き方改革」「ダイバーシティ&インクルージョン」と連動させ、従業員が多様な能力を最大限発揮できる環境を整えるなど、従業員の心身の健康、働きがい、意欲向上への積極的なサポートに引き続き取り組んでまいります。
(4) CSR活動の推進
CSR基本方針に則り、「食」を通じた社会課題の解決と持続可能な社会の実現を目指し、ステークホルダーと連携・協働してCSR活動を推進してまいります。
・ 食の安全・安心な品質を確保するために、食品安全マネジメントシステムに関する国際認証規格「FSSC22000」を運用するとともに、「品質アセスメントシステム」の強化にも取り組んでおります。
・ 未来を担う子どもたちの心と体のすこやかな成長を応援し、次世代育成に貢献するため、食育体験や自然体験といった体験型プログラムの提供や、国内外の教育環境整備などの社会貢献活動を展開してまいります。
・ 地球環境との共生を目指し、循環型社会の形成を推進するために、環境マネジメントシステム「ISO14001」の運用等、企業活動のあらゆる面で環境に配慮した取り組みを進めてまいります。
・ 公平・公正で社会や環境に配慮した持続可能なサプライチェーンの実現に取り組んでまいります。
・ ステークホルダーの皆様の信頼と期待に応えるために、経営の健全性及び効率性の向上、情報開示、コンプライアンスの強化を図るコーポレート・ガバナンス体制の充実に継続して取り組んでまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を受け、消費活動全体は重く先行きの見えない状況となっており、 当社グループでは主に健康部門や一部の国内子会社への影響が大きくなっております。2021年3月期の計画は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が、主に上半期に生じ、下半期に向けては収束に向かうと想定し策定しており、主な影響は以下を見込んでおります。
■新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に係る2021年3月期計画における考え方

これらの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に加え、連結子会社であった森永キノインドネシア㈱の全株式譲渡(インドネシア合弁解消)、プリングルズ販売店契約終了等の要因により、「2018中期経営計画」の最終年度である2021年3月期は、目標未達と見込んでおります。
■「2018中期経営計画」との差異
