有価証券報告書-第71期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、キャンディを中心とする菓子メーカーとして、「糖を基盤とした事業を通じて人々の健やかな生活に貢献する」を使命とし、消費者の皆様にとって、価値のある安全で安心な商品とサービスの提供に努め、様々なステークホルダーの期待に応えることで持続的な企業価値の向上を目指しております。
(2) 経営環境
当社は、現在直面している新型コロナウイルス感染症の感染拡大を外部環境の最大の脅威と認識しております。この状況に対処すべく、感染症対応のBCP(事業継続計画)を策定しました。具体的な感染防止対策として、全工場においては外部者の立ち入りを原則禁止する等の徹底を図り、工場以外においては情報ネットワークの環境整備を進め、テレワーク等で在宅勤務率を高めることにより、商品の安定供給及び社員の安全確保に努めております。加えて、新たな生活様式や消費者心理の変容に適応した商品開発を進めております。
また、国内の人口減少・少子高齢化等によりキャンディ市場における需要の変容が続くものと思われます。さらにTPPや日EU・EPAの関税撤廃を背景とした輸入品の拡大により、一層の競争激化が予測されます。加えて、地球規模での気候変動が当社の事業活動にも影響を及ぼす可能性があると認識しております。
(3) 2021年度の経営指標
当社は、2021年度の経営指標として売上高246億円、営業利益8.4億円、経常利益8.6億円、当期純利益5.9億円を目標としております。
(4) 中長期的な会社の経営戦略
① 中期経営計画
当社は、中期経営計画「NewKANRO 2021」において、最終年度の2021年に売上高260億円、ROE10%以上の達成を目指しておりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の収束時期を明確に見通すことができず、その影響を合理的に算定することが困難な状況となったことから、2020年7月22日に目標を取り下げました。 新型コロナウイルス感染症の影響により先行きが見えにくく不確実性が高い状況下、次期中期経営計画策定に向けて経営の進むべき方向を示す羅針盤たる2030年のビジョンを示し、すべてのステークホルダーに伝える事が必要と考え、「Kanro Vision2030」を2021年2月10日に公表しました。Visionステートメントとして「Sweeten the Future」を掲げ、目標達成に向けて3つの重点戦略である「価値創造」「ESG経営」「事業領域の拡大」に取組みます。財務指標として最終年度である2030年に売上高550億円、営業利益率8%以上、ROIC10%以上を目指しております。 なお、2022年を開始年度とする次期中期経営計画については2021年8月に発表する予定です。
② 品質の向上
消費者に、安全・安心な商品を提供し続けることは食品メーカーとしての責任です。品質保証体制に関しても中期経営計画に基づいた施策を実施するとともに、品質保証部を中心に設計から製造までの品質審査、法的適合性の判断、製造委託先の品質管理指導まで迅速かつ的確な対応を心掛けてまいります。また、カスタマーセンターで消費者からいただいたご意見については、品質向上の取組みの一つであるCS向上委員会の活動を通じて、よりご満足いただける商品づくりに役立てております。
工場では、全自社工場において国際的な食品安全規格FSSC22000の認証を取得、品質管理のための検査機器のさらなる増強、フードディフェンス対策を実施しております。また、製造委託先については定期審査を実施しており、品質基準に満たない場合は委託先の見直しを行うなど、品質管理の一層の強化を図っております。
③ 地球環境に優しい経営活動と社会貢献活動の展開
人と自然の共生を図り、美しい地球環境を次世代に伝える上で企業が果たすべき役割と責任は大きいと認識しております。当社は全自社工場にてISO14001を既に認証取得しており、また、ひかり工場及び朝日工場で太陽光による発電を行い、売電事業や工場内の電力に活用しております。その他、地球環境の保全に寄与するため、包装資材の見直しによるプラスチックごみの削減、品質設計の見直しや老朽化設備の更新及びリサイクル技術の実現化等による廃棄物の削減、製造工程や配送の効率化等によるCO2の排出削減等にも積極的に取組んでまいります。
また、社会貢献活動として、国内では自然災害発生時における被災地への義援活動や自治体への寄付、新型コロナウイルス感染症患者の治療にあたる医療従事者への商品寄贈、地域とのコミュニケーションを深める活動や教育CSR、スポーツ支援、キャンディを通じて社会支援を行う「キャンディエール」などを実施しております。加えて、国際的な社会貢献として、飢餓のない世界を目指して活動する国際連合世界食糧計画WFPへの参加、子供達に笑顔を届けるセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの活動支援など、様々な社会貢献活動に積極的に取組み、企業の社会的責任を果たしてまいります。
④ リスク管理体制の充実
全社的に影響を及ぼす重要なリスクについては「既に認識しているリスク」の見直しと「新たに発生することが見込まれるリスク」の洗出しを定期的に実施し、適宜その対策を講じてまいります。また自然災害や感染症などに備えたBCP(事業継続計画)についても整備しており、定期的にマニュアルの見直しを実施しております。
⑤ ダイバーシティの推進
創業から100年を超える歴史を持つ当社が次の100年に向けてさらに成長していくためには、既存の考え方にとらわれず、新しい視点を持ち、積極的に挑戦していくことができる多様な人材が必要であると認識しております。そこで当社は、多様な社員が活きいきと活躍できるように個性を尊重し、安全で働きがいのある職場を実現するために、ダイバーシティ宣言を掲げ、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮して、働くことの喜びを実感できる職場づくりを目指しております。
その取組みの一環として、2020年12月に屋内ハーブ農園「カンロファーム」を埼玉県飯能市にオープンしました。障がいをお持ちの方、定年退職された方を対象に新たな活躍の場を広げることを目的としたものです。
その他、近年当社が進めてきた取組みが高く評価され、2021年3月に経済産業省による令和2年度「新・ダイバーシティ経営企業100選」に選定されました。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
上記の経営方針・経営戦略の実現に向けて優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、次の重要施策を遂行することと認識しております。
① 成長戦略
「成長戦略」として、主力ブランド商品の刷新と育成、及び次世代を担う新ブランド商品の開発を中心としたブランド戦略を展開してまいります。グミや飴の刷新及び開発については、多様化する消費者ニーズへの対応が急務であると考えております。そのため、Eコマースを含むオウンドメディアやSNSなどのデジタルを接点に消費者との統合的なコミュニケーションを図り、商品の改良や新しい体験価値の創造に活かすことなどを目的とした「デジタルマーケティング」を推進いたします。また、製造設備投資による生産の効率化や購買機能の強化などにより、売上原価を低減してまいります。海外事業については非連続的な成長を目指し、JVの組成やM&Aを含め、本格的な事業展開を可能とする取組みを進めてまいります。
② 経営基盤の強化
「経営基盤の強化」として、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を軸に、事業を通じたサステナブルな社会への寄与を目指します。具体的には「素材を活かす」、キャンディならではの「機能性」を中心とした商品開発を推進することにより、消費者の健やかな生活に貢献してまいります。ダイバーシティ(多様性)に関しては、当社の成長に不可欠なものと位置づけ、一層注力いたします。また、食品ロス・CO2の削減など環境負荷低減に取組んでまいります。加えて、コーポレート・ガバナンスの強化、コンプライアンス意識の向上にも引続き取組む他、情報化投資による全社的な生産性の向上など、将来への成長に向けたROIC経営による資本効率を鑑みた設備投資や中長期的な研究開発投資等の諸施策を実施し、持続的な成長に向け経営基盤の一層の強化を図ります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、キャンディを中心とする菓子メーカーとして、「糖を基盤とした事業を通じて人々の健やかな生活に貢献する」を使命とし、消費者の皆様にとって、価値のある安全で安心な商品とサービスの提供に努め、様々なステークホルダーの期待に応えることで持続的な企業価値の向上を目指しております。
(2) 経営環境
当社は、現在直面している新型コロナウイルス感染症の感染拡大を外部環境の最大の脅威と認識しております。この状況に対処すべく、感染症対応のBCP(事業継続計画)を策定しました。具体的な感染防止対策として、全工場においては外部者の立ち入りを原則禁止する等の徹底を図り、工場以外においては情報ネットワークの環境整備を進め、テレワーク等で在宅勤務率を高めることにより、商品の安定供給及び社員の安全確保に努めております。加えて、新たな生活様式や消費者心理の変容に適応した商品開発を進めております。
また、国内の人口減少・少子高齢化等によりキャンディ市場における需要の変容が続くものと思われます。さらにTPPや日EU・EPAの関税撤廃を背景とした輸入品の拡大により、一層の競争激化が予測されます。加えて、地球規模での気候変動が当社の事業活動にも影響を及ぼす可能性があると認識しております。
(3) 2021年度の経営指標
当社は、2021年度の経営指標として売上高246億円、営業利益8.4億円、経常利益8.6億円、当期純利益5.9億円を目標としております。
(4) 中長期的な会社の経営戦略
① 中期経営計画
当社は、中期経営計画「NewKANRO 2021」において、最終年度の2021年に売上高260億円、ROE10%以上の達成を目指しておりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の収束時期を明確に見通すことができず、その影響を合理的に算定することが困難な状況となったことから、2020年7月22日に目標を取り下げました。 新型コロナウイルス感染症の影響により先行きが見えにくく不確実性が高い状況下、次期中期経営計画策定に向けて経営の進むべき方向を示す羅針盤たる2030年のビジョンを示し、すべてのステークホルダーに伝える事が必要と考え、「Kanro Vision2030」を2021年2月10日に公表しました。Visionステートメントとして「Sweeten the Future」を掲げ、目標達成に向けて3つの重点戦略である「価値創造」「ESG経営」「事業領域の拡大」に取組みます。財務指標として最終年度である2030年に売上高550億円、営業利益率8%以上、ROIC10%以上を目指しております。 なお、2022年を開始年度とする次期中期経営計画については2021年8月に発表する予定です。
② 品質の向上
消費者に、安全・安心な商品を提供し続けることは食品メーカーとしての責任です。品質保証体制に関しても中期経営計画に基づいた施策を実施するとともに、品質保証部を中心に設計から製造までの品質審査、法的適合性の判断、製造委託先の品質管理指導まで迅速かつ的確な対応を心掛けてまいります。また、カスタマーセンターで消費者からいただいたご意見については、品質向上の取組みの一つであるCS向上委員会の活動を通じて、よりご満足いただける商品づくりに役立てております。
工場では、全自社工場において国際的な食品安全規格FSSC22000の認証を取得、品質管理のための検査機器のさらなる増強、フードディフェンス対策を実施しております。また、製造委託先については定期審査を実施しており、品質基準に満たない場合は委託先の見直しを行うなど、品質管理の一層の強化を図っております。
③ 地球環境に優しい経営活動と社会貢献活動の展開
人と自然の共生を図り、美しい地球環境を次世代に伝える上で企業が果たすべき役割と責任は大きいと認識しております。当社は全自社工場にてISO14001を既に認証取得しており、また、ひかり工場及び朝日工場で太陽光による発電を行い、売電事業や工場内の電力に活用しております。その他、地球環境の保全に寄与するため、包装資材の見直しによるプラスチックごみの削減、品質設計の見直しや老朽化設備の更新及びリサイクル技術の実現化等による廃棄物の削減、製造工程や配送の効率化等によるCO2の排出削減等にも積極的に取組んでまいります。
また、社会貢献活動として、国内では自然災害発生時における被災地への義援活動や自治体への寄付、新型コロナウイルス感染症患者の治療にあたる医療従事者への商品寄贈、地域とのコミュニケーションを深める活動や教育CSR、スポーツ支援、キャンディを通じて社会支援を行う「キャンディエール」などを実施しております。加えて、国際的な社会貢献として、飢餓のない世界を目指して活動する国際連合世界食糧計画WFPへの参加、子供達に笑顔を届けるセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの活動支援など、様々な社会貢献活動に積極的に取組み、企業の社会的責任を果たしてまいります。
④ リスク管理体制の充実
全社的に影響を及ぼす重要なリスクについては「既に認識しているリスク」の見直しと「新たに発生することが見込まれるリスク」の洗出しを定期的に実施し、適宜その対策を講じてまいります。また自然災害や感染症などに備えたBCP(事業継続計画)についても整備しており、定期的にマニュアルの見直しを実施しております。
⑤ ダイバーシティの推進
創業から100年を超える歴史を持つ当社が次の100年に向けてさらに成長していくためには、既存の考え方にとらわれず、新しい視点を持ち、積極的に挑戦していくことができる多様な人材が必要であると認識しております。そこで当社は、多様な社員が活きいきと活躍できるように個性を尊重し、安全で働きがいのある職場を実現するために、ダイバーシティ宣言を掲げ、社員一人ひとりが能力を最大限に発揮して、働くことの喜びを実感できる職場づくりを目指しております。
その取組みの一環として、2020年12月に屋内ハーブ農園「カンロファーム」を埼玉県飯能市にオープンしました。障がいをお持ちの方、定年退職された方を対象に新たな活躍の場を広げることを目的としたものです。
その他、近年当社が進めてきた取組みが高く評価され、2021年3月に経済産業省による令和2年度「新・ダイバーシティ経営企業100選」に選定されました。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
上記の経営方針・経営戦略の実現に向けて優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、次の重要施策を遂行することと認識しております。
① 成長戦略
「成長戦略」として、主力ブランド商品の刷新と育成、及び次世代を担う新ブランド商品の開発を中心としたブランド戦略を展開してまいります。グミや飴の刷新及び開発については、多様化する消費者ニーズへの対応が急務であると考えております。そのため、Eコマースを含むオウンドメディアやSNSなどのデジタルを接点に消費者との統合的なコミュニケーションを図り、商品の改良や新しい体験価値の創造に活かすことなどを目的とした「デジタルマーケティング」を推進いたします。また、製造設備投資による生産の効率化や購買機能の強化などにより、売上原価を低減してまいります。海外事業については非連続的な成長を目指し、JVの組成やM&Aを含め、本格的な事業展開を可能とする取組みを進めてまいります。
② 経営基盤の強化
「経営基盤の強化」として、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を軸に、事業を通じたサステナブルな社会への寄与を目指します。具体的には「素材を活かす」、キャンディならではの「機能性」を中心とした商品開発を推進することにより、消費者の健やかな生活に貢献してまいります。ダイバーシティ(多様性)に関しては、当社の成長に不可欠なものと位置づけ、一層注力いたします。また、食品ロス・CO2の削減など環境負荷低減に取組んでまいります。加えて、コーポレート・ガバナンスの強化、コンプライアンス意識の向上にも引続き取組む他、情報化投資による全社的な生産性の向上など、将来への成長に向けたROIC経営による資本効率を鑑みた設備投資や中長期的な研究開発投資等の諸施策を実施し、持続的な成長に向け経営基盤の一層の強化を図ります。