訂正有価証券報告書-第60期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2018/02/09 16:21
【資料】
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【項目】
106項目

業績等の概要

(1) 業績
前連結会計年度
(自 平成27年4月1日
至 平成28年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
前連結会計年度比
(%)
金額(百万円)金額(百万円)
売上高97,31698,206100.9
営業利益4,5795,618122.7
経常利益6,1087,122116.6
親会社株主に帰属する当期純利益3,9532,70268.4

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境に緩やかな改善が見られるものの、中国をはじめとする新興国経済の減速や英国のEU離脱問題、米国の政策動向に対する懸念など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
食品業界においては、お客様の選別の目が厳しさを増すなか、消費マインドが停滞し、先行き不透明感も相まって、節約志向がより鮮明になるなど、引き続き厳しい状況で推移しました。
このような状況下、当グループは、平成27年度からの3年間を、中期経営計画で目指すべき姿として掲げた「グローバル・フード・カンパニー」の実現に向けた道筋を盤石なものとする重要期間と位置付け、海外事業と新規事業を中心とした「成長の加速」、国内米菓事業のブランド集約及び原価改善などによる「構造改革」、そして、これらの取り組みを支える「経営基盤の強化」を戦略の柱とし、更なるブランドの強化と企業価値の向上に努めております。
中期経営計画の2年目となる平成28年度においては、国内米菓事業の主力11ブランドに経営資源を集中し、ブランド維持・向上の観点から、お客様視点での商品価値向上に取り組みました。
主力ブランドである「亀田の柿の種」は発売50周年を記念した期間限定商品の発売やコンセプトショップ『TANEBITS』を百貨店にオープンしたほか、美味しさそのままで塩分を30%カット(当社比)した「減塩 亀田の柿の種」を発売するなど健康視点から付加価値を高めた商品の投入を通じて、新たな顧客層の開拓に努めました。
また、「ハッピーターン」については発売40周年を記念した期間限定商品の発売や販売促進活動を積極的に実施したほか、「亀田のまがりせんべい」「ぽたぽた焼」も発売30周年を記念したキャンペーンをそれぞれ展開しました。
これらの取り組みの結果、主力11ブランドでは「ハッピーターン」「つまみ種」「うす焼」「ソフトサラダ」「ぽたぽた焼」「ハイハイン」の売上高が前年実績を上回った一方、「亀田の柿の種」は価格競争から一線を画した結果、前年実績を下回りました。加えて、効率性重視の観点から製品アイテム数を抑制したことなどにより「亀田のまがりせんべい」「手塩屋」「技のこだ割り」「揚一番」についても前年実績を下回る結果となりました。
海外事業については、北米のオーガニック、グルテンフリーのプレミアムクラッカー商品が堅調に推移したほか、海外の生産拠点を起点としたクロスボーダー取引を推進した結果、売上高は前年実績を上回りました。
新規事業については、食糧の備蓄需要の高まりを背景に長期保存食が堅調に推移したほか、その更なる売上拡大に向け商品ラインアップの拡充を図りました。
以上の結果、売上高は98,206百万円(前連結会計年度比0.9%増)となりました。
利益については、一部原材料価格の上昇はあるものの、製品アイテム数の適正化による生産の効率化やコスト削減に努めたことに加え、「亀田の柿の種」等の価格戦略の効果や、国内子会社の収益性が向上したことにより、営業利益は5,618百万円(前連結会計年度比22.7%増)となりました。
また、持分法適用関連会社であるベトナムのTHIEN HA KAMEDA, JSC.は、南部工場が稼働し、3供給拠点体制でベトナム国内における事業拡大に取り組んだほか、米国のTH FOODS, INC.の業績が堅調に推移した結果、経常利益は7,122百万円(前連結会計年度比16.6%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、米国の連結子会社であるMary’s Gone Crackers, Inc.の株式取得時に発生したのれん等について減損損失を計上したことにより2,702百万円(前連結会計年度比31.6%減)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,174百万円減少し、3,535百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は7,435百万円(前連結会計年度比961百万円の増加)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益や減価償却費、減損損失による資金の増加の一方、法人税等の支払額による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は8,558百万円(前連結会計年度比3,019百万円の支出増加)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支払った資金は1,001百万円(前連結会計年度比1,226百万円の支出増加)となりました。
これは主に、短期借入金の増加の一方、長期借入金の返済による支出、配当金の支払額によるものであります。