有価証券報告書-第88期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 14:26
【資料】
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【項目】
97項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済対策や日本銀行の金融緩和を背景として企業収益の改善が見られ、設備投資の増加や雇用環境が改善を示すなど穏やかな回復基調で推移いたしました。一方で、生活必需品の物価上昇などから個人消費の回復力は弱く、新興国経済の減速の影響も懸念されるなど、その先行きは依然として不透明な状況となりました。
植物油業界におきましては、主要原料のカナダ菜種の市場価格が高止まりするとともに、円安の進行を受けて調達コストが増加したため、適正な販売価格への改定が大きな課題となりましたが、競争が激化するなかで十分な改定が進まず、加えて油脂製品の連産品である油粕価格が需給要因から低迷するなど大変厳しい経営環境となりました。
こうした状況のなかで、当社グループでは、顧客ニーズにマッチしたきめ細かな営業活動を展開し、販売数量につきましては、業務用食用油は減少いたしましたが、家庭用食用油はコメ油を中心に大きく伸長し、油粕製品につきましても生産に合わせた適切な販売数量を確保することができ、せっけん・化粧品につきましても増加を図ることができました。
なお、売上高につきましては、油脂製品は販売価格の上昇から、せっけん・化粧品は販売数量の増加により前年同期を上回りましたが、油粕製品が販売価格の低下を主因として減少したため、全体では概ね前年並みの着地となりました。
収益面につきましては、上期に営業損失1億7百万円、経常損失1億1百万円の赤字を計上いたしましたが、全社的なコスト抑制に取り組むなかで、家庭用食用油の大幅な売り上げ伸長や燃料価格の低下などから、第3四半期以降の期間収益は黒字転換を図ることができ、第4四半期には累積でも黒字回復の運びとなりました。
その結果、当連結会計年度における営業成績は、売上高は193億1百万円(前年同期は189億82百万円)、経常利益 50百万円(前年同期は経常利益 1億51百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益 15百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益 78百万円)となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適 用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、期首残高より6億20百万円減少しましたので現金及び現金同等物期末残高は、11億20百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果使用した資金は3億90百万円(前年同期は 9億61百万円の獲得)となりました。主な増加の理由は、税金等調整前当期純利益52百万円の計上、減価償却費の計上額3億58百万円、主な減少の理由は、売上債権の増加額1億52百万円、たな卸資産の増加額78百万円、仕入債務の減少額5億63百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は2億31百万円(前年同期は2億59百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果獲得した資金は1百万円(前年同期は1億89百万円の使用)となりました。これは主に借入金による収入と配当金の支払によるものであります。