有価証券報告書-第77期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/26 12:03
【資料】
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【項目】
166項目
(3)戦略
上記のとおり、東洋水産グループは、東洋水産グループの事業に関するサステナビリティ課題全般に関連するリスク及び機会を識別・評価し、その対応策の検討に取り組んでおります。
現状では、国内事業における環境関連のサステナビリティ課題について優先的に分析を実施し、重要なリスク及び機会を選定しております。他方、海外の環境関連、及び国内・海外双方の環境以外に関連するサステナビリティ課題については、未だ分析中であるため、重要なリスク及び機会の特定には至っておりません。
国内事業における環境関連のサステナビリティ課題に対する分析の結果、特定したリスク及び機会のうち、原則として財務的影響が大きく、優先度が高いものを開示しておりますが、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針については、財務的影響の大きさに関わらず、東洋水産グループにとって重要と考えられる方針について開示しております。
①気候変動に関する戦略について
気候変動に関するリスク及び機会の識別・評価にあたっては、シナリオ分析を実施しております。シナリオ分析の対象は、東洋水産グループの事業として重要な位置づけにある国内即席麺事業及び低温食品事業とし、2030年度時点における移行リスク、物理リスク及び機会を特定し、その財務的影響と対応策を検討いたしました。リスクシナリオとして既存の政策と規制のまま推移する2100年の温度が4℃上昇する世界である4℃シナリオと、2100年の温度上昇を1.5℃以下に抑制する1.5℃シナリオという2つの外部シナリオを想定いたしました。
今回実施した気候関連のリスク及び機会のシナリオ分析の前提条件は次のとおりであります。
対象範囲
時間軸
国内即席麺事業、低温食品事業
2030年度

想定内容参照シナリオ※
1.5℃シナリオ2100年の世界平均気温の上昇を産業革命前比で1.5℃に抑えるために、脱炭素に
向けた政策・規制の導入、技術開発、またステークホルダーの意識変容が進展するシナリオ。
•IEA Net Zero Emissions (NZE)
•IPCC SSP 1-1.9
4℃シナリオ2100年の世界平均気温が産業革命前比で4℃上昇し、気象災害が増加するシナリオ。政策・規制、技術、ステークホルダーの意識や行動は既存のまま推移すると想定。•IEA Stated Policies Scenario (STEPS)
•IPCC SSP 5-8.5 シナリオ

※ 参照シナリオの概要
IEA NZE…世界エネルギー機関(IEA)による1.5℃相当シナリオ。2050年にネットゼロを達成するシナリオ。
IEA STEPS…世界エネルギー機関(IEA)による4℃相当シナリオ。既存の政策のまま追加的な施策がなく推移するシナリオ。
IPCC…気候変動に関する政府間パネル。
IPCC SSP1-1.9…IPCCによる1.5℃相当シナリオ。2050年頃にCO2排出量が実質ゼロになり、2100年時点の気温上昇が1.5℃に抑えられる。
IPCC SSP5-8.5…IPCCによる4℃相当シナリオ。CO2排出量、平均気温ともに上昇し続け、2100年にかけて4℃以上気温上昇すると想定。
シナリオ分析によって特定されたリスク及び機会のうち、財務的影響が大きく、優先度の高い項目とその対応策は下記のとおりであります。
カテゴリーリスクの内容関連する事業関連する
バリューチェーン上の
プロセス
対応策財務的影響
気候変動
(移行リスク)
カーボンプライシング導入の場合、上流取引先のコスト
増加分が価格転嫁され、原材料の調達コストが増加する。
国内即席麺事業
低温食品事業
原材料調達
購買物流
包装材の省資源化
認証パーム油など環境
負荷の少ない原材料活用
気候変動
(移行リスク)
カーボンプライシング導入の場合、製造拠点での製造
コストが増加し、製品への
価格転嫁が進まない場合、収益低下リスクとなる。
国内即席麺事業
低温食品事業
製造
全般管理
代替燃料や自然冷媒への切替
製造工程の効率化等、製造プロセスにおける
省エネ化
製造の知識・技術の伝承
再生可能エネルギーの
導入拡大
気候変動
(物理的リスク)
温暖化の進行に伴う災害の
多発による原材料の不作、価格高騰、供給難による資材変更、調達先の見直しによるコストが増加する。
環境負荷に関する社会的な
要求事項が高まり、環境負荷の低い原材料を利用せざるを得なくなり、調達コストが
増加する。
国内即席麺事業
低温食品事業
商品企画
原材料調達
調達先の地理的分散の
推進
認証パーム油の調達率の向上
代替原材料の研究開発
原材料の共通資材化の
推進
包装材の省資源化

※ 予想する財務的影響が10億円以上のものを財務的影響「大」としています。
②人的資本に関する戦略について
企業が業績を上げ、維持、発展していくためには、社員の成長が欠かせないと考え、社員教育は重要な経営課題と捉えており、社員の成長を支援する制度を整えております。
また、会社を支えているのは社員一人ひとりであり、会社が成長し続けるためには社員が健康で、安心して活き活きと働ける職場環境を整備することが重要と考えております。
人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、優先度の高い項目とその対応策は下記のとおりであります。
カテゴリーリスクの内容関連する事業関連するバリューチェーン
上のプロセス
対応策
人材育成専門人材不足
コンプライアンス遵守が困難になる
グループ全事業グループ全従業員人材育成の強化を図るため、
各年代別の教育制度を構築、実施※1
社内環境整備優秀な人材の確保が困難に
なる
社員エンゲージメントの低下による生産性の低下
グループ全事業グループ全従業員職場環境の改善
社内啓発活動
マネジメント層の勉強会
(課長以上)
※2

※1 対応策の対象範囲は、国内グループであります。海外グループについては雇用環境が異なることから育成方針も
異なり、現在、現地の環境に応じた適切な対応策に関して分析中であります。
※2 対応策の対象範囲は、国内の主要なグループ会社(持分法適用会社を除く)である東洋水産㈱及びユタカフーズ㈱
となります。
東洋水産グループは、人材多様性に関する社内環境整備方針に係る国内グループの対応策を策定中となります。
現在は、国内の上場会社である2社を優先して対応しており、今後国内の他のグループ会社(持分法適用会社を
除く)の対応策の策定を進める方針であります。
また、海外グループについては雇用環境が異なることから、現在、現地の環境に応じた適切な対応策に関して分析中であります。

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