有価証券報告書-第201期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
(1) 経営方針
120年を超える当社の歴史と伝統を背景に、経営理念である「進取の精神」と「自利利他の心」に基づき、発想力を活かし無限大の可能性へ挑戦していく。もって、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を実現し、社会に役立つ企業、環境に優しい企業、人々の笑顔を大切にする企業となり、日本のより良い未来の創造に貢献する。
(2) 経営環境
当期におけるわが国経済は、世界的な新型コロナウイルス感染症の度重なる猛威により経済環境は大きな影響を受け続けることになった。厳しい雇用・所得環境が続き個人消費も弱含みで推移した。
こうした中で、当社グループは、2021年3月期が最終年度となる「中期経営方針 Get Ahead of the Future ~新しい時代の先へ~」に基づく諸施策の達成に向けて鋭意取り組んだ。
商業施設事業においては、静岡県下有数の商業施設である「サントムーン柿田川」で4月~5月に静岡県の休業要請に応じた結果、一部を除くテナントが休業したため賃料減免対応を行ったことや飲食・娯楽などの分野ではコロナ禍の負の影響を長く受け続けることになった。一方で、前期末に新たにオープンした「サントムーン オアシス」の開業や映画「鬼滅の刃」効果に加え、生活必需品関連などコロナ禍に業績が伸びた一部業態もあり全体としては緩やかな回復を続けた。ヘルスケア事業においては、マスクや抗菌素材など新型コロナウイルス感染症対策商品の拡販に努めたものの、大口の職域販売ルートや店頭などにおいて落ち込みがあった影響で一般寝具関連が年間を通じて苦戦した。繊維・アパレル事業においては、マスクを含む官需向け売上が前年を上回るなど順調であったものの、アパレル市況の低迷が想定よりも長引きOEM営業が年間を通じて苦戦した。
(3) 中期経営戦略
当社グループは、2021年4月スタートの「中期経営計画 ブレークスルー2024~PROGRESS IN THE NEW NORMAL~」に基づき、以下の施策を進めている。
まず、基本的な考え方として、コロナ後のニューノーマル下における市場変化への対応を見据え、事業ポートフォリオを見直し、より収益性・将来性の高い業務へのシフトを強める考えである。収益の柱である商業施設事業に経営資源の傾斜配分を継続するとともに、コロナ禍で市況回復に遅れがみられる一部アパレルOEM市場や旧来型の低機能な寝具の製造販売を縮小し、働く女性などをターゲットとしたジェンダーフリーなアパレルOEMや高機能のヘルスケア製品販売へのシフトを一段と推し進めていく。その際、SDGsに準拠したテーマでの事業展開に注力するとともに、ESG(環境・社会・ガバナンス)などの概念もしっかり意識して取り組んでいく。こうした、事業推進においては、当社事業相互の垣根を取り払いオールダイトウボウとしてベストなソリューションを顧客に提供することや、自社ECサイトなど非対面のチャネル活用などにより、ニューノーマル下での新たなビジネスチャンスをしっかり捉えていく考えである。
また、「中期経営計画 ブレークスルー2024~PROGRESS IN THE NEW NORMAL~」において、2024年3月期の財務目標として、「営業利益率9%以上」「NetDER150%以下」「ROE6.5%以上」を掲げている。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
わが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長引いており、厳しい状況が当面続くと見込まれるものの、年後半にワクチン接種が進展することで、徐々に回復軌道に乗ることが見込まれる。ただし、ニューノーマルの新しい時代は不確実性も多く、海外経済の動向や新たな米中摩擦など不透明な状況が続くものと思われる。
こうした環境下、当社グループは「中期経営計画 ブレークスルー2024~PROGRESS IN THE NEW NORMAL~」に基づく諸施策への取り組みを進めていく考えである。
主な事業戦略の概要は以下の通りである。
A.コロナ後の市場変化への対応
①ニューノーマル下の新規事業展開については次のとおりである。
a.新時代での商業施設運営ノウハウの蓄積・強化
・地域密着の強みを活かした独自性を一段と強化する。
・マスターリース(フロア転貸)業務に取り組む。
b.事業部門の枠を取り払ったダイトウボウクオリティの訴求
・ヘルスケア・繊維のオールダイトウボウの技術を結集して顧客ニーズに応える。
c.ネット関連などデジタル化の波に乗るビジネスへの取組
・自社サイト「Daitobo Healthcare Shop」「寝具の匠」を拡充する。
・SNS連携などを駆使して、B to Cを強化する。
d.お年寄りの心に優しく届くJapanクオリティ「匠の逸品寝具」の製造
・国内グループ工場(新潟)の新しいブランドイメージを構築する。
②ニューノーマル下の縮小業務については次の通りである。
将来性が見込みにくいと判断される市場での業務縮小を検討する。
a.市場の拡大が難しいと判断される低機能の布団製造販売を縮小する。
b.採算性の低い低付加価値のOEM業務を縮小する。
c.信用リスクを常に注視し信用面での適切な事業ポートフォリオの構築に努める。
B.また、経営管理上のテーマとして以下に取り組んでいる。
①財務戦略
a.財務マネジメントの強化
当社は商業施設事業への積極投資により有利子負債が相応に積みあがっている。このため、Net DER指標を目標化するなどで有利子負債の着実な削減とキャッシュフローマネジメントを引き続き強化する。
②人材育成
a.少数精鋭の組織力強化
全社的かつ継続的な人材レベルの底上げはもとより、特に、商業施設事業のプロ人材育成、女性営業職や女性管理職の育成に注力する。
b.ワークライフバランス向上
リモートワーク定着、ワークライフバランス向上などの新時代の観点を踏まえ、組織マネジメントの強化に努めるとともに社内コミュニケーションの一層の向上に取り組む。
③ガバナンスのさらなる強化
a.東証再編に関連して、上場市場では、今後、より高いガバナンス水準が求められることになっており、特にプライム市場は「見直し後のコーポレートガバナンス・コード全原則の適用」が掲げられている。当社はコーポレートガバナンス・コードの遵守に努めているところであるが、かかる環境下、こうした変化にもしっかり対応し、これまで以上に実効性あるガバナンス強化に取り組む。
以上により、当社グループは、ニューノーマルの新たな時代を、125年を超える当社の歴史と伝統を背景に、経営理念である「進取の精神」と「自利利他の心」に基づき、役職員一同全力で、発想力を活かし無限大の可能性へ挑戦していく。もって、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を実現し、社会に役立つ企業、環境に優しい企業、人々の笑顔を大切にする企業となり、SDGsの実現と日本のより良い未来の創造に貢献していく所存である。
(1) 経営方針
120年を超える当社の歴史と伝統を背景に、経営理念である「進取の精神」と「自利利他の心」に基づき、発想力を活かし無限大の可能性へ挑戦していく。もって、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を実現し、社会に役立つ企業、環境に優しい企業、人々の笑顔を大切にする企業となり、日本のより良い未来の創造に貢献する。
(2) 経営環境
当期におけるわが国経済は、世界的な新型コロナウイルス感染症の度重なる猛威により経済環境は大きな影響を受け続けることになった。厳しい雇用・所得環境が続き個人消費も弱含みで推移した。
こうした中で、当社グループは、2021年3月期が最終年度となる「中期経営方針 Get Ahead of the Future ~新しい時代の先へ~」に基づく諸施策の達成に向けて鋭意取り組んだ。
商業施設事業においては、静岡県下有数の商業施設である「サントムーン柿田川」で4月~5月に静岡県の休業要請に応じた結果、一部を除くテナントが休業したため賃料減免対応を行ったことや飲食・娯楽などの分野ではコロナ禍の負の影響を長く受け続けることになった。一方で、前期末に新たにオープンした「サントムーン オアシス」の開業や映画「鬼滅の刃」効果に加え、生活必需品関連などコロナ禍に業績が伸びた一部業態もあり全体としては緩やかな回復を続けた。ヘルスケア事業においては、マスクや抗菌素材など新型コロナウイルス感染症対策商品の拡販に努めたものの、大口の職域販売ルートや店頭などにおいて落ち込みがあった影響で一般寝具関連が年間を通じて苦戦した。繊維・アパレル事業においては、マスクを含む官需向け売上が前年を上回るなど順調であったものの、アパレル市況の低迷が想定よりも長引きOEM営業が年間を通じて苦戦した。
(3) 中期経営戦略
当社グループは、2021年4月スタートの「中期経営計画 ブレークスルー2024~PROGRESS IN THE NEW NORMAL~」に基づき、以下の施策を進めている。
まず、基本的な考え方として、コロナ後のニューノーマル下における市場変化への対応を見据え、事業ポートフォリオを見直し、より収益性・将来性の高い業務へのシフトを強める考えである。収益の柱である商業施設事業に経営資源の傾斜配分を継続するとともに、コロナ禍で市況回復に遅れがみられる一部アパレルOEM市場や旧来型の低機能な寝具の製造販売を縮小し、働く女性などをターゲットとしたジェンダーフリーなアパレルOEMや高機能のヘルスケア製品販売へのシフトを一段と推し進めていく。その際、SDGsに準拠したテーマでの事業展開に注力するとともに、ESG(環境・社会・ガバナンス)などの概念もしっかり意識して取り組んでいく。こうした、事業推進においては、当社事業相互の垣根を取り払いオールダイトウボウとしてベストなソリューションを顧客に提供することや、自社ECサイトなど非対面のチャネル活用などにより、ニューノーマル下での新たなビジネスチャンスをしっかり捉えていく考えである。
また、「中期経営計画 ブレークスルー2024~PROGRESS IN THE NEW NORMAL~」において、2024年3月期の財務目標として、「営業利益率9%以上」「NetDER150%以下」「ROE6.5%以上」を掲げている。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
わが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長引いており、厳しい状況が当面続くと見込まれるものの、年後半にワクチン接種が進展することで、徐々に回復軌道に乗ることが見込まれる。ただし、ニューノーマルの新しい時代は不確実性も多く、海外経済の動向や新たな米中摩擦など不透明な状況が続くものと思われる。
こうした環境下、当社グループは「中期経営計画 ブレークスルー2024~PROGRESS IN THE NEW NORMAL~」に基づく諸施策への取り組みを進めていく考えである。
主な事業戦略の概要は以下の通りである。
A.コロナ後の市場変化への対応
①ニューノーマル下の新規事業展開については次のとおりである。
a.新時代での商業施設運営ノウハウの蓄積・強化
・地域密着の強みを活かした独自性を一段と強化する。
・マスターリース(フロア転貸)業務に取り組む。
b.事業部門の枠を取り払ったダイトウボウクオリティの訴求
・ヘルスケア・繊維のオールダイトウボウの技術を結集して顧客ニーズに応える。
c.ネット関連などデジタル化の波に乗るビジネスへの取組
・自社サイト「Daitobo Healthcare Shop」「寝具の匠」を拡充する。
・SNS連携などを駆使して、B to Cを強化する。
d.お年寄りの心に優しく届くJapanクオリティ「匠の逸品寝具」の製造
・国内グループ工場(新潟)の新しいブランドイメージを構築する。
②ニューノーマル下の縮小業務については次の通りである。
将来性が見込みにくいと判断される市場での業務縮小を検討する。
a.市場の拡大が難しいと判断される低機能の布団製造販売を縮小する。
b.採算性の低い低付加価値のOEM業務を縮小する。
c.信用リスクを常に注視し信用面での適切な事業ポートフォリオの構築に努める。
B.また、経営管理上のテーマとして以下に取り組んでいる。
①財務戦略
a.財務マネジメントの強化
当社は商業施設事業への積極投資により有利子負債が相応に積みあがっている。このため、Net DER指標を目標化するなどで有利子負債の着実な削減とキャッシュフローマネジメントを引き続き強化する。
②人材育成
a.少数精鋭の組織力強化
全社的かつ継続的な人材レベルの底上げはもとより、特に、商業施設事業のプロ人材育成、女性営業職や女性管理職の育成に注力する。
b.ワークライフバランス向上
リモートワーク定着、ワークライフバランス向上などの新時代の観点を踏まえ、組織マネジメントの強化に努めるとともに社内コミュニケーションの一層の向上に取り組む。
③ガバナンスのさらなる強化
a.東証再編に関連して、上場市場では、今後、より高いガバナンス水準が求められることになっており、特にプライム市場は「見直し後のコーポレートガバナンス・コード全原則の適用」が掲げられている。当社はコーポレートガバナンス・コードの遵守に努めているところであるが、かかる環境下、こうした変化にもしっかり対応し、これまで以上に実効性あるガバナンス強化に取り組む。
以上により、当社グループは、ニューノーマルの新たな時代を、125年を超える当社の歴史と伝統を背景に、経営理念である「進取の精神」と「自利利他の心」に基づき、役職員一同全力で、発想力を活かし無限大の可能性へ挑戦していく。もって、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を実現し、社会に役立つ企業、環境に優しい企業、人々の笑顔を大切にする企業となり、SDGsの実現と日本のより良い未来の創造に貢献していく所存である。