有価証券報告書-第100期(2023/11/01-2024/10/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループの中核会社である太陽毛絲紡績株式会社は創業以来87年、繊維事業を中心に、高品質・高付加価値製品の開発、製造、販売に努めてまいりました。この長年の信頼の蓄積は、社員一人一人の心の中にお客様に喜ばれる仕事を通じて社会に貢献するという誇りとなっております。ファッションの一翼を担っていることからも「夢・創造・信頼」を経営理念にかかげ、お取引先に対してもこの理念にかなった商品を提供することが何よりも大切との思いを経営に生かしていきたいと考えております。
(2)経営戦略等
当社グループは、前々連結会計年度から中期経営計画を策定し事業を推進してまいりました。その計画の骨子は、高級獣毛素材から紡績糸、テキスタイルや産業資材製品に加え、物流までの一貫した製品サービスを提供できるワンストップ・マルチタスクメーカーとしての強みと、国内外の提携企業との協業と情報の共有化をもって、現場から発信される発想と顧客視点にたった課題解決と企画提案を通じて「顧客価値創造企業」を目指すものであります。
当連結会計年度においての事業成果は、賃貸事業は安定した収益を維持した一方、主力となる繊維事業はインフレの継続による数次にわたる値上げで、衣料品の購買意欲の減退が顕著となり減収減益となりました。翌連結会計年度以降につきましては、新たな「中期経営計画」のもと各事業分野において、変化の激しい時代に即応した施策の策定と実行により安定した収益体質の確立を目指すとともに、事業資産の有効活用と事業費用の効率的運用をもって財務体質の強化に努めてまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、今後の事業展開にあたり対処すべき課題をふまえ、以下のような施策を実施してまいります。
Ⅰ.「中期経営計画」と事業施策
当社は2021年12月に策定した「中期経営計画」のもと事業活動を展開してまいりました。この計画は当連結会計年度をもって計画事業期間を終了いたしました。ここで新たに「3カ年中期経営計画」を以下の骨子のとおり策定いたしました。
1.経営の基本方針
高級獣毛素材からの紡績糸や手芸糸、さらにはテキスタイルや産業資材製品といった、原料から製品とサービスを提供できるという多様な供給体制を有するワンストップ・マルチタスクメーカーとしての強みと国内外の提携企業との協業と情報共有による、現場から提起される発想から、社会的視点にたった課題解決と企画提案を通じて「顧客価値創造企業」を目指すものであります。
2.経営目標、課題
①事業基盤の強化により、経常利益率5%以上を目標とする
②財務体質の安定化により、自己資本比率50%以上を目指す
③長期的視点に立脚した成長投資と安定した株主還元を実施する
④繊維部門 事業間バリューチェーン連携と企画提案力強化
⑤管理部門 事業資産等の効率的運用と危機管理体制構築
⑥開発部門 中核事業の長期的基盤構築と新規付加価値事業開拓
Ⅱ.収益・財務体質の強化とキャッシュ・フロー経営の推進
当連結会計年度における連結経常利益率は8.1%(前連結会計年度9.1%)、連結自己資本比率は52.5%(前連結会計年度50.2%)と収益目標、財務指標値ともに達成することができました。また当連結会計年度における連結フリー・キャッシュ・フローは159,571千円(前連結会計年度39,494千円)、借入金残額は726,030千円(前連結会計年度823,092千円)と97,062千円減少させることができました。翌連結会計年度以降につきましても、事業方針に加え、キャッシュ・フロー経営の推進による安定したフリー・キャッシュ・フローの創出と借入金の削減を図ってまいります。
Ⅲ.経済・市場環境の変化への対応
現在の経済環境は、人類と新型コロナウイルス感染症との共存というポストコロナ時代での経済活動のなか、ウクライナと中東地域での紛争の長期化による地政学的不均衡の継続やエネルギー関連と生活必要物資のインフレによる高騰、さらには各国通貨と金利動向の不安定が顕在化するという局面で推移いたしました。国内におきましても円安為替による輸入商材や資源価格の上昇によるインフレ率は実質賃金の上昇率を上回り、消費者の節約志向を一層引き締めた状況となっております。繊維産業におきましても、原材料価格とエネルギー費用などの上昇は大きくコストに影響を与え、さらには2024年問題で提起されていた運輸物流費用改定も収益を大きく圧迫する要因となっております。このような環境下で老舗総合繊維メーカーにあっては祖業の衣料繊維事業からの撤退や、過去には百貨店とともに衣料品販路の一翼を占めた大手量販店がアパレル衣料品の自社開発(PB)から完全に撤退するという厳しい状況にも面しております。さらにアパレル産業へは事業活動に対して社会環境配慮を前提とした企業運営を求められております。このように変化が著しい事業環境のなか、国内外の取引先との密なる情報交流と変化する事象の事業への影響の評価検討を行い、すばやい対策を実行してまいります。特に今後はハード面での生産性と効率性向上のみならず新規事業創出やソフト面でのサービス開発を含めたデジタルトランスフォーメーション(DX)の積極的な活用によって組織・業務の変革と事業優位性の確立に努めてまいります。さらに社会の公器としての会社の事業活動の推進にあたっては、「社会的課題の解決と経済の両立」を常なる行動規範としてまいります。
最後に、不自由な日々が長く続く厳しい社会環境のなか経営指針にある、品質第一、お客様を大切に、働く人を大切に、を旨に創意工夫しながら業務いただいている従業員の方々に会社として感謝申しあげるとともに、すべての従業員の健康と安全を守ることが経営の責務であり、ひいてはお客様や社会への貢献になるものと行動してまいります。
(1)経営方針
当社グループの中核会社である太陽毛絲紡績株式会社は創業以来87年、繊維事業を中心に、高品質・高付加価値製品の開発、製造、販売に努めてまいりました。この長年の信頼の蓄積は、社員一人一人の心の中にお客様に喜ばれる仕事を通じて社会に貢献するという誇りとなっております。ファッションの一翼を担っていることからも「夢・創造・信頼」を経営理念にかかげ、お取引先に対してもこの理念にかなった商品を提供することが何よりも大切との思いを経営に生かしていきたいと考えております。
(2)経営戦略等
当社グループは、前々連結会計年度から中期経営計画を策定し事業を推進してまいりました。その計画の骨子は、高級獣毛素材から紡績糸、テキスタイルや産業資材製品に加え、物流までの一貫した製品サービスを提供できるワンストップ・マルチタスクメーカーとしての強みと、国内外の提携企業との協業と情報の共有化をもって、現場から発信される発想と顧客視点にたった課題解決と企画提案を通じて「顧客価値創造企業」を目指すものであります。
当連結会計年度においての事業成果は、賃貸事業は安定した収益を維持した一方、主力となる繊維事業はインフレの継続による数次にわたる値上げで、衣料品の購買意欲の減退が顕著となり減収減益となりました。翌連結会計年度以降につきましては、新たな「中期経営計画」のもと各事業分野において、変化の激しい時代に即応した施策の策定と実行により安定した収益体質の確立を目指すとともに、事業資産の有効活用と事業費用の効率的運用をもって財務体質の強化に努めてまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、今後の事業展開にあたり対処すべき課題をふまえ、以下のような施策を実施してまいります。
Ⅰ.「中期経営計画」と事業施策
当社は2021年12月に策定した「中期経営計画」のもと事業活動を展開してまいりました。この計画は当連結会計年度をもって計画事業期間を終了いたしました。ここで新たに「3カ年中期経営計画」を以下の骨子のとおり策定いたしました。
1.経営の基本方針
高級獣毛素材からの紡績糸や手芸糸、さらにはテキスタイルや産業資材製品といった、原料から製品とサービスを提供できるという多様な供給体制を有するワンストップ・マルチタスクメーカーとしての強みと国内外の提携企業との協業と情報共有による、現場から提起される発想から、社会的視点にたった課題解決と企画提案を通じて「顧客価値創造企業」を目指すものであります。
2.経営目標、課題
①事業基盤の強化により、経常利益率5%以上を目標とする
②財務体質の安定化により、自己資本比率50%以上を目指す
③長期的視点に立脚した成長投資と安定した株主還元を実施する
④繊維部門 事業間バリューチェーン連携と企画提案力強化
⑤管理部門 事業資産等の効率的運用と危機管理体制構築
⑥開発部門 中核事業の長期的基盤構築と新規付加価値事業開拓
Ⅱ.収益・財務体質の強化とキャッシュ・フロー経営の推進
当連結会計年度における連結経常利益率は8.1%(前連結会計年度9.1%)、連結自己資本比率は52.5%(前連結会計年度50.2%)と収益目標、財務指標値ともに達成することができました。また当連結会計年度における連結フリー・キャッシュ・フローは159,571千円(前連結会計年度39,494千円)、借入金残額は726,030千円(前連結会計年度823,092千円)と97,062千円減少させることができました。翌連結会計年度以降につきましても、事業方針に加え、キャッシュ・フロー経営の推進による安定したフリー・キャッシュ・フローの創出と借入金の削減を図ってまいります。
Ⅲ.経済・市場環境の変化への対応
現在の経済環境は、人類と新型コロナウイルス感染症との共存というポストコロナ時代での経済活動のなか、ウクライナと中東地域での紛争の長期化による地政学的不均衡の継続やエネルギー関連と生活必要物資のインフレによる高騰、さらには各国通貨と金利動向の不安定が顕在化するという局面で推移いたしました。国内におきましても円安為替による輸入商材や資源価格の上昇によるインフレ率は実質賃金の上昇率を上回り、消費者の節約志向を一層引き締めた状況となっております。繊維産業におきましても、原材料価格とエネルギー費用などの上昇は大きくコストに影響を与え、さらには2024年問題で提起されていた運輸物流費用改定も収益を大きく圧迫する要因となっております。このような環境下で老舗総合繊維メーカーにあっては祖業の衣料繊維事業からの撤退や、過去には百貨店とともに衣料品販路の一翼を占めた大手量販店がアパレル衣料品の自社開発(PB)から完全に撤退するという厳しい状況にも面しております。さらにアパレル産業へは事業活動に対して社会環境配慮を前提とした企業運営を求められております。このように変化が著しい事業環境のなか、国内外の取引先との密なる情報交流と変化する事象の事業への影響の評価検討を行い、すばやい対策を実行してまいります。特に今後はハード面での生産性と効率性向上のみならず新規事業創出やソフト面でのサービス開発を含めたデジタルトランスフォーメーション(DX)の積極的な活用によって組織・業務の変革と事業優位性の確立に努めてまいります。さらに社会の公器としての会社の事業活動の推進にあたっては、「社会的課題の解決と経済の両立」を常なる行動規範としてまいります。
最後に、不自由な日々が長く続く厳しい社会環境のなか経営指針にある、品質第一、お客様を大切に、働く人を大切に、を旨に創意工夫しながら業務いただいている従業員の方々に会社として感謝申しあげるとともに、すべての従業員の健康と安全を守ることが経営の責務であり、ひいてはお客様や社会への貢献になるものと行動してまいります。