有価証券報告書-第157期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 13:18
【資料】
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【項目】
136項目
(1)当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中で、一部に回復の動きが見られたものの、感染拡大や度重なる緊急事態宣言の発出により、先行き不透明な状況が続きました。
当社グループの主要な得意先であります紙・パルプ業界は、電子媒体へのシフトや人口減など構造的な変化に加え、感染拡大による経済活動の制限等により、需要の低迷が続いております。
このような状況におきまして、当社グループは、限られた活動範囲の中、懸命な営業・技術サービスの提供に努めてまいりました。不動産賃貸事業につきましては順調に推移しているものの、売上高はフェルト事業の減収から前期比7.7%減の10,005百万円となりました。
営業利益は、売上高の減少による減益を補うべくコストダウンに努めてまいりましたが、前期比45.8%減の232百万円、経常利益は雇用調整助成金収入などもあって前期比16.6%減の477百万円となりました。特別利益に政策保有株式の縮減に伴う投資有価証券売却益9百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比21.3%減の329百万円となりました。
なお、セグメントの業績は以下となります。
<フェルト事業>品種別の売上高は以下のとおりとなります。
品 種売 上 高増 減 率
紙・パルプ用フェルト7,522
(1,708)
百万円前期比8.9%減
(2.7%増)
工業用その他の製品1,9258.6%減
合 計9,4488.8%減

(注)紙・パルプ用フェルト( )は国外売上高で、上段の数字に含まれております。
紙・パルプ用フェルトの売上高につきましては、国内は高シェアを維持できたものの、需要の減少により780百万円の減収(前期比11.8%減)となりました。
国外は主要な取引先であるアジア諸国の製紙会社における新型コロナウイルス感染拡大による操業への影響は比較的少なく、45百万円の増収(前期比2.7%増)となりました。工業用その他の売上高は、180百万円の減収(前期比8.6%減)となりました。
セグメント利益(営業利益)につきましては600百万円(前期比35.9%減)となりました。
<不動産賃貸事業>不動産賃貸事業は当社保有の不動産を店舗・マンション・学生寮等の賃貸物件として活用しております。当連結会計年度は新たな物件が順調に立ち上がり、売上高は556百万円(前期比16.6%増)となりました。
セグメント利益(営業利益)につきましては302百万円(前期比24.4%増)となりました。
(注)各セグメント利益(営業利益)の合計額と連結業績における営業利益との差異、670百万円は各セグメントに配分していない全社費用であります。「連結財務諸表等」「注記事項」(セグメント情報等)もご参照下さい。
当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ1,378百万円増加しております。これは、現金及び預金が774百万円、有価証券が300百万円、投資有価証券が1,267百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が376百万円、有形固定資産が282百万円、繰延税金資産が372百万円減少したことなどによるものです。
負債は前連結会計年度末に比べ146百万円増加しております。これは、短期借入金が800百万円、繰延税金負債が92百万円増加した一方、リース債務(流動・固定)が133百万円、流動負債その他が220百万円、退職給付に係る負債が346百万円減少したことなどによるものです。
純資産は前連結会計年度末に比べ1,232百万円増加しております。これは、利益剰余金が80百万円、その他有価証券評価差額金が905百万円、退職給付に係る調整累計額が196百万円増加したことなどによるものです。また、譲渡制限付株式報酬として17百万円の自己株式の処分をしております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ774百万円増加し4,119百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は1,054百万円の収入(前期は2,060百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が487百万円、減価償却費が640百万円、売上債権の減少が369百万円となった一方、たな卸資産の増加が174百万円、法人税等の支払が167百万円あったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、690百万円の支出(前期は976百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が415百万円、有価証券及び投資有価証券の取得による支出が301百万円あったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、411百万円の収入(前期は530百万円の支出)となりました。これは短期借入による収入が800百万円あった一方、ファイナンス・リース債務の返済による支出が133百万円、配当金の支払が247百万円あったことなどによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
ⅰ) 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
フェルト事業8,845,065△7.5
合計8,845,065△7.5

(注)1.金額は、販売価格に換算しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅱ) 受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
フェルト事業9,847,030△6.65,602,2488.5
合計9,847,030△6.65,602,2488.5

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅲ) 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
フェルト事業9,448,700△8.8
不動産賃貸事業556,51416.6
合計10,005,214△7.7

(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
日本製紙㈱1,407,79513.01,225,32912.2

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(2021年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして当社グループは、資産、負債、損益の計上金額に影響する見積りを行う必要があり、合理的な要因に基づき継続的にこれを行っております。実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「連結財務諸表等」「注記事項」(重要な会計上の見積り)、「財務諸表等」「注記事項」(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染拡大にかかる会計上の見積り金額への影響は、「連結財務諸表等」「注記事項」(追加情報)、「財務諸表等」「注記事項」(追加情報)をご参照下さい。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績等の状況の分析)
経営成績については3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
フェルト事業の主要な得意先である紙・パルプ業界は電子媒体へのシフトが進んでおり、得意先の抄紙マシン廃台などにより需要が減少している中、新型コロナウイルス感染症の拡大による景気の減退が加わり、売上高は前期比8.8%減少となりました。営業利益につきましては、原燃料費の見直しによるコスト削減や諸経費削減、また新型コロナウイルス感染症の拡大で得意先への出張を自粛したことによる販売経費の減少などあったものの、売上高低下の影響が大きく前期比35.9%減少となりました。
不動産賃貸事業につきましては、前年度に完成した新たな賃貸建物が稼働し売上高は前期比16.6%増加いたしました。賃貸原価は、新たな賃貸建物の減価償却費などにより増加いたしましたが、売上高の増加により営業利益は前期比24.4%増加いたしました。
当社グループ全体では、売上高は前期比7.7%減少、営業利益につきましてはコスト削減等あったもののフェルト事業の売上原価及び一般管理費は固定費の割合が高く売上高の減少を吸収できず前期比45.8%減少となりました。経常利益についても前期比16.6%減少でありますが、雇用調整助成金収入があったため、営業利益の減少率よりやや良化しております。
なお、当社グループは、3ヵ年ごとの中期経営計画策定を基本としており、2020年度から2022年度までの中期経営計画を策定しております。しかし、2019年度末ごろより新型コロナウイルス感染症が急速に拡大し、当社グループの売上高、事業環境にどの程度影響があるのか見積ることが困難となったことから、具体的数値目標については開示を見送っております。見積りが可能となった時点で公表をいたします。
(経営成績に重要な影響を与える要因について)
当社グループの主力製品であります紙・パルプ用フェルトは、国内外の製紙用具メーカーとの厳しい競争にさらされており、製紙会社の生産設備の海外移転や景気変動等に伴う需要状況、販売シェア及び販売価格の動向が、当社グループの業績に影響を及ぼすことがあります。今後につきましては、紙・パルプ用フェルトの国内シェア拡大、中国、東南アジアへの販売を拡充すると共にワイヤー・シュープレス用ベルト等のフェルト以外の製品も収益の柱となるよう生産設備、販売体制の充実を図ってまいります。
費用面では、原油の価格動向により、原燃料費が変動する可能性に加え、従業員の退職給付債務の算定にあたり、金利の動向による割引率の改定、年金資産の運用状況、退職給付制度の変更等により、退職給付費用が大きく変動する可能性があります。
新型コロナウイルスの感染症拡大による影響については、フェルト事業においては、景気減速の影響を受け、需要が減少しております。不動産賃貸事業については大きな影響はなく、順調に安定収益をあげておりますが、リスク分散の観点から高齢者施設、賃貸マンション、学生寮等多岐にわたった運用を心掛けております。
(キャッシュ・フローの状況の分析)
キャッシュ・フロー状況については3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。営業活動によるキャッシュ・フローについて減収となっておりますが、これは経営成績によるものに加え、銀行休業日による月末入金ずれ込み分等が要因となっております。なお、新型コロナウイルス感染症の経済に与える影響が不透明であったことから銀行より借入を行い財務の安定化を図っております。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの資金需要として主なものは設備資金、製造費、販売費及び一般管理費等の運転資金、配当金の支払等があります。
当社グループはこれら事業運営上必要な資金の流動性及び資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金については自己資金及び金融機関からの短期借入とし、大型の設備投資についてはファイナンス・リース又は金融機関からの長期借入をすることを基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金を含む有利子負債は1,664百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,119百万円であります。

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