有価証券報告書-第137期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 12:51
【資料】
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【項目】
112項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済政策や日本銀行による金融緩和を背景に、企業収益や雇用情勢に改善などがみられ、景気は緩やかな回復基調にありましたが、中国をはじめとする新興国経済の減速に加え原油価格下落の影響により為替相場や株式市場が不安定に推移するなど、先行き不透明な状況が続きました。
当社グループの主な事業分野である木材業界におきましては、建築資材の需要に影響を与える新設住宅着工戸数が、雇用・所得環境の改善が続いているほか、住宅ローン減税拡充や省エネ住宅ポイントに加え、住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置の延長・拡充等の諸施策が講じられていることなどにより、92万戸と前期に比べ4.6%増と増加基調にありましたが、当業界に特に関係が深い持家や戸建分譲住宅につきましては、消費税増税に伴う反動減から回復の兆しがみられるものの本格的な回復には至っておらず厳しい市場環境が続いております。
このような状況のなか、当社グループは受注拡大、客先ニーズに対応した製品の提供を実現すべく、営業力の一層の強化と拡販活動の展開を図ってまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高につきましては243億7千2百万円(前連結会計年度比1.1%減)となり、利益面では営業利益は4億8千6百万円(同39.2%増)、経常利益は5億6千7百万円(同25.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億3千4百万円(同18.0%減)となりました。
各セグメントの状況は次のとおりであります。
木材事業では主に木造戸建住宅の構造材・羽柄材を扱っております。持家や戸建分譲住宅の戸建て市場が本格的な回復に至っておらず、2×4パネル製品やプレカット製品の売り上げが減少するなかで物流経費などの削減に努めてまいりました。
このような結果、売上高は190億4千4百万円(前連結会計年度比1.6%減)となりましたが、セグメント利益は1億8千5百万円(同31.5%増)となりました。
物流事業では主に子会社の東洋陸運株式会社が住宅関連資材の運送事業および荷役事業を行っております。戸建住宅市場の低迷により主力の住宅、建材関連の取り扱いが減少しましたが、自車両の活用や効率的な運行により利益を確保することができました。
このような結果、売上高は44億9千7百万円(同0.8%減)となりましたが、セグメント利益は2億3百万円(同51.3%増)となりました。
不動産事業では賃貸用倉庫や賃貸用マンション等の賃貸業の他、太陽光発電売電事業を行っております。平成26年9月より太陽光発電売電事業を開始し、売上高は2億7千7百万円(同12.0%増)となり、セグメント利益は8千4百万円(同5.9%増)となりました。
木材害虫防除関連事業では防除用薬剤の製造・販売や防除工事等を行っております。戸建住宅市場が低迷しているなか、消費税増税前の駆け込み需要の反動減の影響が収まり、売上高は5億5千2百万円(同9.3%増)となりましたが、自社開発製品の受注減によりセグメント利益は3千3百万円(同9.4%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動による資金の増加は3億6千9百万円、投資活動による資金の減少は9千7百万円、財務活動による資金の減少は3億4千2百万円となり、その結果、現金及び現金同等物の残高は18億7千6百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は3億6千9百万円(前連結会計年度比4億4百万円減)となりました。これは主に売上債権の増加額1億3千8百万円があったものの、税金等調整前当期純利益3億7千9百万円、減価償却費3億4千6百万円があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は9千7百万円(前連結会計年度比2億9千4百万円減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出7千万円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は3億4千2百万円(前連結会計年度比2千4百万円増)となりました。これは主に短期借入金の純減少額2億円があったこと等によるものです。