有価証券報告書-第86期(2024/04/01-2025/03/31)
(2)戦略
当社グループは、リサイクル率・省資源性の高い段ボール事業、並びに高気密・高断熱でエネルギー効率の高さを特長とする住宅事業を通じ、環境への影響を配慮した事業を展開しております。環境・社会課題をリスク及び機会と捉え、企業価値と環境・社会価値の両立を図ることで、持続的に成長することを目指しております。
マテリアリティには、すべてのステークホルダーへのインパクトと当社グループへのインパクトの観点から、下記12個を選定し、それぞれにリスクと機会を明確化し、取組みを進めております。
①気候変動
温暖化は気候を変動させ、世界の経済・社会・環境に大きな影響を及ぼすものと理解しております。
当社グループにおいても、温暖化の要因となっている温室効果ガス排出量の削減は喫緊の課題と認識し、段ボール事業及び運輸倉庫事業は温室効果ガス排出量(Scope1+2)の削減に、住宅事業は居住時の一次エネルギー消費量(Scope3カテゴリー11)の削減に取組んでおります。
また、当社グループでは、温暖化の進行に伴い発生する段ボール事業、住宅事業、運輸倉庫事業のリスクと機会を捉え、エネルギー転換・省エネルギー化による脱炭素化・低炭素化をはじめ、市場ニーズの変化への対応など戦略を策定し、取組みを進めることでレジリエンスを高めております。
気候変動対応については、ステークホルダーとの信頼関係を構築するため、2022年5月にTCFDへの賛同を表明し、同年よりTCFD提言に基づいた情報を開示しております。
(当社グループウェブサイト「TCFD提言に基づく情報」
URL https://www.tomoku.co.jp/group/csr/tcfd/
なお、下記a.リスクと機会・対応戦略、b.事業インパクトに記載した「TCFDに基づく情報 2025」詳細は、2025年8月以降の開示を予定しております。)
a.リスクと機会・対応戦略
(移行リスクと機会・対応戦略 主に1.5℃シナリオ*)
(物理リスクと機会・対応戦略 主に4℃シナリオ)
(シナリオ分析の前提)
シナリオ分析の対象事業は、当社グループを網羅できる国内、海外の3事業(段ボール事業、住宅事業、運輸倉庫事業)の連結会社とし、シナリオは、国際エネルギー機関(IEA)及び国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が発行する資料を参照し、2つの将来シナリオ(1.5℃シナリオ*と4℃シナリオ)を設定し、2030年、2050年の影響額を予測しました。(*1.5℃シナリオで推測データがない場合は2℃シナリオを使用)
2024年度の実績値を基準とし、分析の前提とした温室効果ガス削減目標は下記の通りです。2050年は、2030年の目標達成時と同等の排出状況と仮定しました。
b.事業インパクト
1.5℃シナリオでは、政府による炭素税等の政策の影響が大きく、その影響額は2030年で約14.5億円、2050年で約26.0億円と試算されます(炭素税はIEA WEO2024により、先進国は2030年140ドル/t-CO2、2050年250ドル/t-CO2、ベトナムは2030年15ドル/t-CO2、2050年55ドル/t-CO2を採用しております)。一方、4℃シナリオでは、洪水と高潮被害、及びこれに伴う営業停止リスクの影響が大きく、その影響額は2030年で約5.7億円、2050年で約8.6億円と試算されます。今後、リスク軽減のために対応戦略を着実に実行してまいります。
(事業インパクト評価の方法)
気候変動がもたらすリスクの財務影響を時間軸毎に評価しました。移行リスクでは試算可能な炭素税、化石燃料価格、電力価格とし、物理リスクでは洪水と高潮被害、及びこれに伴う営業停止被害としました。他にも原材料価格の変動、売上機会の増加、環境投資等が想定されますが、試算が難しいため除いております。(為替レートは、当社グループの2024年度決算レートを使用)
②人的資本
今後益々進展が予想される少子高齢化、労働人口の減少、雇用の流動化等のリスクを踏まえ、成長戦略を実現し、持続的成長と企業価値の向上を図るには、採用・リテンションの管理、スキル・能力の開発、人材ポートフォリオの構築、ダイバーシティ&インクルージョン等、人的資本投資に注力し、生産性・競争力の向上を図ることを重要課題と捉え、人材育成、職場環境整備に取組んでおります。
a.人材育成方針
(経営理念)
当社グループは、主要事業として段ボール事業、住宅事業、運輸倉庫事業を展開するグループ企業です。
グループ企業をまとめ、成長戦略実現の基礎となる「グループ経営理念」には、「品質」「価値」「暮らし」を包み、それをお届けするイノベーションの実現と、「包む」をコンセプトに独立自尊と積極進取の気概を持ち、High Moral、High Quality、High Returnに挑戦していくことを掲げております。グループ経営理念に共感し、これを追求する人材を育成することが、グループの持続的な企業価値向上の基盤であると考え、人材育成に取組んでおります。
(人材育成)
段ボール事業、住宅事業、運輸倉庫事業の各分野では、グループ経営理念を根底に、継承すべきカルチャーや理想の社員像を掲げ、それぞれの事業分野で成長戦略を実現するために求められるスキル・能力開発の強化、人材ポートフォリオの構築を進め、生産性・競争力の向上に取組んでおります。
人事評価においては、仕事への取組みプロセスを重視する体系を新たに導入しました。社員の能力向上を重視し、中期的な成長を軸とした人事・評価運営を進めております。
リーダーシップの開発においては、職制別研修の実施や、意欲的な若手を管理職等の主要ポストに抜擢・登用する人事運営などを通じ、リーダーシップの開発・成長を促し、マネジメント層の育成に努めております。
(女性活躍推進)
段ボール事業及び運輸倉庫事業では、業種柄、女性従業員比率は低く、管理職登用も進んでおりませんでした。しかし、近年は女性採用の積極化により、女性従業員比率は上昇傾向にあり、女性専用相談窓口の設置や働きやすい職場づくりなど、職場環境整備を進めております。女性の管理職登用についても、当社で新たに導入した管理職制度の運用等を通じ、積極的に取組んでおります。また、女性活躍推進を目的とした研修組織を新設し、女性管理職間のネットワーク構築、意見交換、セミナー実施による知識習得など、女性の発意による活躍を後押しする取り組みを行っております。あわせて、女性活躍推進及び働き方改革の一環として、男性育児休業・休暇の取得促進にもグループ全体で取組んでおります。
b.職場環境整備方針
当社グループでは、「CSR方針」「人権方針」「安全衛生方針」「グループ行動基準」等に基づき、職場環境の整備に取組んでおります。職場環境整備について当社グループが掲げる方針・規準の概要は下記のとおりです。
(イ)人権の尊重
自らの事業活動が、直接的または間接的に人権に影響を及ぼす可能性があることを認識し、全ての人が生まれながらにもつ基本的権利である人権を尊重する責任を果たします。また、人種、国籍、民族、性別、宗教、信条、身上、出生、年齢、障がいの有無、性的指向、性自認等による差別を行いません。パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントをはじめ、身体的・精神的ないかなるハラスメントも行いません。
(ロ)安全な職場環境の実現
安全衛生活動を事業活動の基盤と捉え、安全で安心できる職場づくりを推進します。安全衛生関係法令及び安全衛生の社内規準を遵守します。リスクアセスメントを実施し「災害ゼロ」から「危険ゼロ」の職場を目指します。社員のみならず構内で働く関係者全員参加による安全衛生活動を行います。社員の自主的活動の啓蒙、社員教育及び社内広報活動による意識高揚を図ります。適切な経営資源の投入、効果的な改善の継続を行います。
(ハ)働き方改革、ダイバーシティ&インクルージョン
多様性やワークライフバランスを尊重し、社員一人ひとりが働きがいのある仕事を実現することを目指し、実現に取組みます。上下、属性、部門間の隔てなく、自由闊達なコミュニケーションが安心してできる職場づくりに努め、組織と個人の持続的成長を実現していきます。長時間労働を削減し、多様な従業員が長く働き続けられるよう、ワークライフバランスを尊重して業務を行います。
(ニ)心身の健康維持・増進
企業の持続的発展は、従業員の健康が基盤と考え、一人ひとりが心身の健康の維持・増進に取組み、社員の健康増進を積極的に支援し、社員が満たされた社会生活をおくることを目指します。
(ワークライフバランス)
所定外労働時間の削減、有給休暇の取得促進などを通じ、社員がワークライフバランスを実現できる職場環境の整備に努めております。各社事業特性・実態に即し、労働時間管理体制の強化、適正人員の配置、勤務間インターバル運用、有給休暇取得目標・計画運営、テレワーク、ノー残業デー、社内報を活用した目標周知・職場環境整備などに取組んでおります。
(健康経営)
トーモクが健康経営方針に掲げるとおり、社員一人ひとりが心身ともに健康であることは、会社が目指すべきものであり、また、持続的に企業価値を向上し社会課題の解決に貢献していくために必要なことと考えております。段ボール事業、住宅事業、運輸倉庫事業の各分野で従業員の働き方は異なるため、事業毎にヘルスリテラシーの向上、予防措置の推奨、健康リスク者の重症化予防、職場環境整備、健康増進など健康経営施策を推進しております。当社では生産部門が交代勤務制であることから、勤務間インターバルの運用を行い、社員の心身への負担の軽減に取組んでおります。また、各社でヘルスリテラシーを向上するためのセミナーや、健康増進を目的としたイベント開催などを実施しております。社員がいきいきと働き、満たされた社会生活をおくり、一人ひとりの成長を通じて経済・社会の発展に貢献する会社を目指してまいります。
(従業員エンゲージメント)
当社では人的資本の課題抽出、効果測定、モニタリングを目的として、定期的に従業員意識調査を実施し、従業員の満足度、意識、意見、人的資本のアウトカム指標を継続的に確認しております。従業員意識調査で抽出された課題は、ストレスチェック結果等とあわせ、サステナビリティ検討プロジェクトチームを中心に対応策を検討のうえ、施策導入、及び効果検証を行っております。こうした取組みを通じ、労働時間管理や有給休暇の取りやすさ、労働時間の長さ等に対する社員満足度は向上し、離職意向の低下・退職者数の減少につながっております。2023年3月期からは総合満足度やeNPS等、2024年3月期からは従業員エンゲージメント、ワークエンゲージメント、心理的安全性等の測定を開始しました。また、2025年3月期にはスウェーデンハウス、トーウンも従業員意識調査に参加しました。調査で測定したデータを重要指標と捉え、その改善を目指し、職場環境整備に取組んでまいります。
なお、トーモクグループとしての社員の一体感は、北海道当別町スウェーデンマラソンへの社員の参加や、グループ全社参加のソフトボール大会などを通じ、その醸成に努めております。
当社グループは、リサイクル率・省資源性の高い段ボール事業、並びに高気密・高断熱でエネルギー効率の高さを特長とする住宅事業を通じ、環境への影響を配慮した事業を展開しております。環境・社会課題をリスク及び機会と捉え、企業価値と環境・社会価値の両立を図ることで、持続的に成長することを目指しております。
マテリアリティには、すべてのステークホルダーへのインパクトと当社グループへのインパクトの観点から、下記12個を選定し、それぞれにリスクと機会を明確化し、取組みを進めております。
| マテリアリティ | マテリアリティ詳細 | |
| E | 地球環境保全 | 〇気候変動対策 〇生物多様性保全 〇廃棄物・危険物の管理と削減 |
| S | 多様な人材の活躍と人権尊重 | 〇人権の尊重 〇人材育成・開発 〇職場の労働安全衛生 〇働き方改革・社員満足度向上・D&I推進 〇サプライチェーンマネジメント |
| 製品やサービスの安全・安心 | 〇製品やサービスの安全・安心・信頼性の向上、安全・安心な輸送、快適で魅力的な住環境 | |
| 地域コミュニティの発展 | 〇地域コミュニティへの貢献と対話 | |
| G | ガバナンス強化 | 〇公正な取引の遵守 〇コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、リスクマネジメント |
①気候変動
温暖化は気候を変動させ、世界の経済・社会・環境に大きな影響を及ぼすものと理解しております。
当社グループにおいても、温暖化の要因となっている温室効果ガス排出量の削減は喫緊の課題と認識し、段ボール事業及び運輸倉庫事業は温室効果ガス排出量(Scope1+2)の削減に、住宅事業は居住時の一次エネルギー消費量(Scope3カテゴリー11)の削減に取組んでおります。
また、当社グループでは、温暖化の進行に伴い発生する段ボール事業、住宅事業、運輸倉庫事業のリスクと機会を捉え、エネルギー転換・省エネルギー化による脱炭素化・低炭素化をはじめ、市場ニーズの変化への対応など戦略を策定し、取組みを進めることでレジリエンスを高めております。
気候変動対応については、ステークホルダーとの信頼関係を構築するため、2022年5月にTCFDへの賛同を表明し、同年よりTCFD提言に基づいた情報を開示しております。
(当社グループウェブサイト「TCFD提言に基づく情報」
URL https://www.tomoku.co.jp/group/csr/tcfd/
なお、下記a.リスクと機会・対応戦略、b.事業インパクトに記載した「TCFDに基づく情報 2025」詳細は、2025年8月以降の開示を予定しております。)
a.リスクと機会・対応戦略
(移行リスクと機会・対応戦略 主に1.5℃シナリオ*)
| リスク | シナリオ分析を行った2030年、2050年ともに、1.5℃シナリオでは政府による炭素税、化石燃料使用規制等の政策や規制導入により、化石燃料をボイラー燃料として使用している段ボール事業、トラックの燃料として使用している運輸倉庫事業において費用増加のリスクがあります。 |
| 機会 | 段ボール事業では、プラスチック規制により代替材としてリサイクル可能で環境に配慮した段ボール・紙器製品の需要拡大の機会が想定されます。住宅事業では、消費エネルギーの少ない高断熱・高気密の特長を有する住宅需要の拡大機会が想定されます。各事業において、デザインや技術革新を促進することにより事業機会を捉えていきます。 |
| 対応戦略 | 短期的には、再生可能エネルギー由来電力への転換、ボイラー燃料の重油から都市ガスへの転換、構内作業用リフトのEV化、トラックの燃費や実車率向上等の現時点でできる対応を続け、リスク低減を図ります。また、中長期的には、バイオ燃料の利用や、グリーン水素を使用する次世代ボイラー・トラック等の脱炭素技術・インフラの開発・普及を踏まえ、新たな投資を計画し対応します。また、カーボンクレジットによる補完の可能性についても検討します。 |
(物理リスクと機会・対応戦略 主に4℃シナリオ)
| リスク | 4℃シナリオの2050年では、自然災害の頻度が高くなることが予測され、各事業において、生産拠点や施工現場の被災、サプライチェーンやライフラインの寸断、従業員の被災等が発生する可能性が高まり、生産や営業の一時停止、納期や工期遅延するリスクがあります。また、平均気温の慢性的な上昇により、労働環境が悪化し、生産性が低下するリスクも懸念されます。 |
| 機会 | 段ボール事業、及び運輸倉庫事業では、配送サービス、飲料、災害関連製品の需要増加、住宅事業では、気温上昇が進んだ場合でも消費エネルギーの少ない高断熱・高気密の特長を有する住宅需要の拡大が見込まれ、各事業で機会を獲得していきます。 |
| 対応戦略 | 短期的には、生産や物流バックアップ体制の強化、サプライチェーンの分散化、従業員の安全確保、作業環境改善、安否確認等の事業継続のための体制を整備、強化し、リスクの低減を図ります。中長期的には、工場等の事業所建設時には、自然災害に伴う水リスクが懸念される場合、変電設備、分電盤、制御盤などの重要設備を工場の2階部分に配置するなどの対策を検討します。 |
(シナリオ分析の前提)
シナリオ分析の対象事業は、当社グループを網羅できる国内、海外の3事業(段ボール事業、住宅事業、運輸倉庫事業)の連結会社とし、シナリオは、国際エネルギー機関(IEA)及び国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が発行する資料を参照し、2つの将来シナリオ(1.5℃シナリオ*と4℃シナリオ)を設定し、2030年、2050年の影響額を予測しました。(*1.5℃シナリオで推測データがない場合は2℃シナリオを使用)
2024年度の実績値を基準とし、分析の前提とした温室効果ガス削減目標は下記の通りです。2050年は、2030年の目標達成時と同等の排出状況と仮定しました。
| 段ボール事業 | 現在進めている2030年までに使用する電力をすべて再生可能エネルギー由来電力へ転換し、ボイラーや構内作業用リフトの環境対応により、温室効果ガス排出量を2013年度比50%削減 |
| 運輸倉庫事業 | 2030年までに使用する電力をすべて再生可能エネルギー由来電力へ転換 |
| 住宅事業 | 他の事業と比べると温室効果ガス排出量が極端に少ないため、2024年度の実績を採用 |
b.事業インパクト
1.5℃シナリオでは、政府による炭素税等の政策の影響が大きく、その影響額は2030年で約14.5億円、2050年で約26.0億円と試算されます(炭素税はIEA WEO2024により、先進国は2030年140ドル/t-CO2、2050年250ドル/t-CO2、ベトナムは2030年15ドル/t-CO2、2050年55ドル/t-CO2を採用しております)。一方、4℃シナリオでは、洪水と高潮被害、及びこれに伴う営業停止リスクの影響が大きく、その影響額は2030年で約5.7億円、2050年で約8.6億円と試算されます。今後、リスク軽減のために対応戦略を着実に実行してまいります。
(事業インパクト評価の方法)
気候変動がもたらすリスクの財務影響を時間軸毎に評価しました。移行リスクでは試算可能な炭素税、化石燃料価格、電力価格とし、物理リスクでは洪水と高潮被害、及びこれに伴う営業停止被害としました。他にも原材料価格の変動、売上機会の増加、環境投資等が想定されますが、試算が難しいため除いております。(為替レートは、当社グループの2024年度決算レートを使用)
②人的資本
今後益々進展が予想される少子高齢化、労働人口の減少、雇用の流動化等のリスクを踏まえ、成長戦略を実現し、持続的成長と企業価値の向上を図るには、採用・リテンションの管理、スキル・能力の開発、人材ポートフォリオの構築、ダイバーシティ&インクルージョン等、人的資本投資に注力し、生産性・競争力の向上を図ることを重要課題と捉え、人材育成、職場環境整備に取組んでおります。
a.人材育成方針
(経営理念)
当社グループは、主要事業として段ボール事業、住宅事業、運輸倉庫事業を展開するグループ企業です。
グループ企業をまとめ、成長戦略実現の基礎となる「グループ経営理念」には、「品質」「価値」「暮らし」を包み、それをお届けするイノベーションの実現と、「包む」をコンセプトに独立自尊と積極進取の気概を持ち、High Moral、High Quality、High Returnに挑戦していくことを掲げております。グループ経営理念に共感し、これを追求する人材を育成することが、グループの持続的な企業価値向上の基盤であると考え、人材育成に取組んでおります。
(人材育成)
段ボール事業、住宅事業、運輸倉庫事業の各分野では、グループ経営理念を根底に、継承すべきカルチャーや理想の社員像を掲げ、それぞれの事業分野で成長戦略を実現するために求められるスキル・能力開発の強化、人材ポートフォリオの構築を進め、生産性・競争力の向上に取組んでおります。
| 段ボール | 住宅 | 運輸倉庫 | |
| 望まれる人材 | 挑戦・研鑽を通じ、上下・部門の隔てなく自由闊達であり、オリジナリティを追求する人材(「トーモク スピリッツ」) | お客様の喜びを使命とし、誠実で信頼される人材。住宅のプロフェッショナルとして提案、コンサルティング、問題解決が出来る人材(「スウェーデンハウス教育理念」) | 豊かな発想と飽くなき向上心を持ち、経験を自身の資産として蓄積できる人材。コンプライアンスを重視し、倫理観がある人材 |
| 人材育成制度概要 | (生産)機械設備の分解・修理技術を習得し、技能検定制度を通じた技能の向上 (販売)お客様ニーズを捉え、課題解決型の提案が出来る営業力の向上 (開発・管理)広く既成概念にとらわれない発想力の育成 | (販売)エネルギー消費を抑え快適・安全な住宅の提案力・営業力の向上 (技術)高い性能を維持強化するため工事研修・メンテナンス研修を通じた技術力の研鑽 (資格)業務上必要な資格の取得支援制度 | (職種)管理・配車・乗務員・作業の基礎及びレベルアップ (技能)フォークリフト安全運転競技会、技能レベルに応じたマイスター認定 (人事)人事データ一元化による適材適所への配置、社内応募制度 |
人事評価においては、仕事への取組みプロセスを重視する体系を新たに導入しました。社員の能力向上を重視し、中期的な成長を軸とした人事・評価運営を進めております。
リーダーシップの開発においては、職制別研修の実施や、意欲的な若手を管理職等の主要ポストに抜擢・登用する人事運営などを通じ、リーダーシップの開発・成長を促し、マネジメント層の育成に努めております。
(女性活躍推進)
段ボール事業及び運輸倉庫事業では、業種柄、女性従業員比率は低く、管理職登用も進んでおりませんでした。しかし、近年は女性採用の積極化により、女性従業員比率は上昇傾向にあり、女性専用相談窓口の設置や働きやすい職場づくりなど、職場環境整備を進めております。女性の管理職登用についても、当社で新たに導入した管理職制度の運用等を通じ、積極的に取組んでおります。また、女性活躍推進を目的とした研修組織を新設し、女性管理職間のネットワーク構築、意見交換、セミナー実施による知識習得など、女性の発意による活躍を後押しする取り組みを行っております。あわせて、女性活躍推進及び働き方改革の一環として、男性育児休業・休暇の取得促進にもグループ全体で取組んでおります。
b.職場環境整備方針
当社グループでは、「CSR方針」「人権方針」「安全衛生方針」「グループ行動基準」等に基づき、職場環境の整備に取組んでおります。職場環境整備について当社グループが掲げる方針・規準の概要は下記のとおりです。
(イ)人権の尊重
自らの事業活動が、直接的または間接的に人権に影響を及ぼす可能性があることを認識し、全ての人が生まれながらにもつ基本的権利である人権を尊重する責任を果たします。また、人種、国籍、民族、性別、宗教、信条、身上、出生、年齢、障がいの有無、性的指向、性自認等による差別を行いません。パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントをはじめ、身体的・精神的ないかなるハラスメントも行いません。
(ロ)安全な職場環境の実現
安全衛生活動を事業活動の基盤と捉え、安全で安心できる職場づくりを推進します。安全衛生関係法令及び安全衛生の社内規準を遵守します。リスクアセスメントを実施し「災害ゼロ」から「危険ゼロ」の職場を目指します。社員のみならず構内で働く関係者全員参加による安全衛生活動を行います。社員の自主的活動の啓蒙、社員教育及び社内広報活動による意識高揚を図ります。適切な経営資源の投入、効果的な改善の継続を行います。
(ハ)働き方改革、ダイバーシティ&インクルージョン
多様性やワークライフバランスを尊重し、社員一人ひとりが働きがいのある仕事を実現することを目指し、実現に取組みます。上下、属性、部門間の隔てなく、自由闊達なコミュニケーションが安心してできる職場づくりに努め、組織と個人の持続的成長を実現していきます。長時間労働を削減し、多様な従業員が長く働き続けられるよう、ワークライフバランスを尊重して業務を行います。
(ニ)心身の健康維持・増進
企業の持続的発展は、従業員の健康が基盤と考え、一人ひとりが心身の健康の維持・増進に取組み、社員の健康増進を積極的に支援し、社員が満たされた社会生活をおくることを目指します。
(ワークライフバランス)
所定外労働時間の削減、有給休暇の取得促進などを通じ、社員がワークライフバランスを実現できる職場環境の整備に努めております。各社事業特性・実態に即し、労働時間管理体制の強化、適正人員の配置、勤務間インターバル運用、有給休暇取得目標・計画運営、テレワーク、ノー残業デー、社内報を活用した目標周知・職場環境整備などに取組んでおります。
(健康経営)
トーモクが健康経営方針に掲げるとおり、社員一人ひとりが心身ともに健康であることは、会社が目指すべきものであり、また、持続的に企業価値を向上し社会課題の解決に貢献していくために必要なことと考えております。段ボール事業、住宅事業、運輸倉庫事業の各分野で従業員の働き方は異なるため、事業毎にヘルスリテラシーの向上、予防措置の推奨、健康リスク者の重症化予防、職場環境整備、健康増進など健康経営施策を推進しております。当社では生産部門が交代勤務制であることから、勤務間インターバルの運用を行い、社員の心身への負担の軽減に取組んでおります。また、各社でヘルスリテラシーを向上するためのセミナーや、健康増進を目的としたイベント開催などを実施しております。社員がいきいきと働き、満たされた社会生活をおくり、一人ひとりの成長を通じて経済・社会の発展に貢献する会社を目指してまいります。
(従業員エンゲージメント)
当社では人的資本の課題抽出、効果測定、モニタリングを目的として、定期的に従業員意識調査を実施し、従業員の満足度、意識、意見、人的資本のアウトカム指標を継続的に確認しております。従業員意識調査で抽出された課題は、ストレスチェック結果等とあわせ、サステナビリティ検討プロジェクトチームを中心に対応策を検討のうえ、施策導入、及び効果検証を行っております。こうした取組みを通じ、労働時間管理や有給休暇の取りやすさ、労働時間の長さ等に対する社員満足度は向上し、離職意向の低下・退職者数の減少につながっております。2023年3月期からは総合満足度やeNPS等、2024年3月期からは従業員エンゲージメント、ワークエンゲージメント、心理的安全性等の測定を開始しました。また、2025年3月期にはスウェーデンハウス、トーウンも従業員意識調査に参加しました。調査で測定したデータを重要指標と捉え、その改善を目指し、職場環境整備に取組んでまいります。
なお、トーモクグループとしての社員の一体感は、北海道当別町スウェーデンマラソンへの社員の参加や、グループ全社参加のソフトボール大会などを通じ、その醸成に努めております。