新聞業界は厳しい状況が続いています。販売収入の基礎になる部数は減り続け、2024年5月に全国の日刊紙が発行した朝刊部数は24,179,063部で、販売定価を上げたことなどもあって、前年比2,009,847部減(7.7%減)と昨年を上回る減少率です(日本ABC協会調べ)。つぎに電通調査による2023年の日本の総広告費は過去最高の7兆3,167億円、前年比103.0%と伸長しました。しかしマスコミ四媒体広告費は前年比96.6%と2年続けて前年を下回り、とりわけ新聞広告費は前年比95.0%ともっとも大きな落ち込みです。一方でインターネット広告費は3兆3,330億円で前年比107.8%と総広告費が過去最高になった主な要因です。その中のマスコミ四媒体由来のデジタル広告費は、昨年に続いて好調でしたが、ここでも新聞に由来するデジタル広告費は前年比94.1%と唯一前年を下回っています。そこに新聞の印刷設備、輪転機を製造している三菱重工機械システム株式会社から6月28日に現在の受注を最後に新台の製造を止めることの発表がありました。国内シェア50%を超える輪転機メーカーの決定は業界に大きな衝撃を与えました。
このような状況下、当中間連結会計期間の神戸新聞グループ12社の連結決算は、減収ながら増益の決算になりました。売上高はコロナ禍からの経済活性化対策のプレミアム付デジタル券事業などの実施がなかったことや国政選挙が実施されなかったことなどで売上は減収です。一方の費用は減収要素となったデジタル券事業や国政選挙関連経費、神戸新聞、デイリースポーツの部数、頁数減で材料費、2023年度に神戸新聞社が実施した定年前早期優遇退職による人員減などの人件費が大きく減りました。これらの要因から、営業利益、経常利益は大幅な増益です。税金等調整前中間純利益は、前中間連結会計期間に発生した割増退職金がなくなり増益幅は拡大しました。
この結果、売上高が18,197,876千円(前年同期比2.0%減)となり、利益については営業利益が1,406,535千円(同180.6%増)、経常利益が1,452,264千円(同168.7%増)、親会社株主に帰属する中間純利益が1,050,412千円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失933,491千円)となりました。
2024/08/29 13:26