訂正有価証券報告書-第82期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2022/06/17 9:31
【資料】
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【項目】
159項目
文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末において当社グループが判断しているものです。
(1)会社経営の基本方針
当社は「Hard+Soft+Heart」を経営理念に掲げ、顧客に満足いただける製品を生み出すためのハードウエア(Hard)と、それに付加されるサービスやアフターサポート、ソリューション提案などのソフトウエア(Soft)に加え、全ての活動に心を込めて顧客に感動やよろこびをお届けしようというハート(Heart)を、何より大切にしております。
(2)経営環境
当社グループが身を置く印刷業界は、デジタル化の進展による紙媒体の縮小、競争の激化、価格の低迷という構図が長期にわたり継続していることに加えまして、印刷用紙の値上げによる原材料価格の高騰も重なり、市場全体として大変厳しい状況が続いております。日本国内における印刷製品出荷額は、1991年の8兆9,287億円をピークとして減少傾向にありましたが、2008年のリーマンショックや2011年の東日本大震災以降その傾向が一段と加速し、2017年での出荷額は5兆2,378億円まで落ち込んでおります。(出典:「日本印刷技術協会発行 印刷白書2019」)
また、当事業年度末からの新型コロナウイルス感染拡大に伴う全国的な活動自粛により、当初予定しておりましたイベントプロモーション受託などでも案件の中止や延期が続きました。その後も、当社顧客におけるテレワーク勤務、工場の操業停止、イベント開催などの販売促進活動が中止・延期となるなど、先行きが不透明となっております。以下に記載の今後の見通しや取り組みについては、新型コロナウイルス感染症の2020年中の収束を前提としております。
印刷事業では冒頭に記載しましたとおり、市場環境の悪化に伴い印刷物(紙媒体)の受注が減少を続けており、価格も低下あるいは低位で推移する状況が長期化し、反転することが考えにくい市場環境となっております。そのため、今後は単なる印刷物の提供に留まらず、顧客の課題に対して様々なソリューションをワンストップで提供する「ワンストップソリューション」のビジネスモデルへの転換を急いでおります。
半導体関連マスク事業では、デジタル化の進展により電子部品業界の市場拡大が続いており、今後も第5世代移動通信システム(5G)の需要や企業でのテレワークの浸透によりパソコンなどのデジタル情報端末や周辺機器における需要が見込まれます。米中貿易摩擦の行方、世界経済の回復、そして今回の新型コロナウイルス感染症の収束という不確定要素はありますが、市場環境は今後も順調に推移していくものと見込んでおります。
物販事業では、印刷市場の縮小による影響や顧客における大型設備投資への一服感はございますが、日本全国に展開する販売網や豊富な商品ラインナップを駆使し、高付加価値化や品質・環境性能を向上させた商品の提案、利益率の高い自社ブランド機械の販売強化、新規顧客獲得活動などを行う余地は十分に残っていると見ております。
(3)目標とする経営指標
当社は長期ビジョンとして、「顧客の圧倒的支持を得るワンストップソリューションを提供し、ロイヤルカスタマー比率を高め続ける」を掲げ、顧客にとっての価値を創出あるいは増大させることにより、顧客との長期的な信頼関係を築き、厳しい市場環境にあっても売上・利益を確保できる企業グループになることを目指しております。顧客価値を高め、その価値に見合った代金をいただくことで利益率を改善し、またそのようなソリューションビジネスの比率を高めることにより、グループ全体の営業利益率を高めることを目標としております。
(4)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、前述いたしましたように営業利益率の向上を経営指標としておりますが、それを可能にするための中長期的な経営戦略は、1)顧客にとっての価値の最大化、2)その価値の低コストでの実現、そしてその両方の前提となる、3)社員が健康で高いモチベーションを持って、困難な課題にも取り組む状況を作り出すこと、の3点です。これらは当社グループ各社が従事するすべての事業に共通するものであり、当社グループはこれらにフォーカスして経営を行ってまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
上記の経営方針、経営環境などを踏まえまして、当社グループが優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。
① 顧客の置かれている状況とビジネスモデルを深く理解すること
これが「顧客にとっての価値の最大化」のために最も大切であると考えております。当社は印刷業であり、幅広い業界・業種に顧客を持っておりますため、大変大きな課題ですが、これを高い次元で実現することが最優先課題であり、顧客満足度向上のベースとなります。顧客との接触面積を増やし、顧客の立場で考えます。
② 価格競争力の向上
顧客にとっての価値を創造できても、価格競争力がなければビジネスにつながりません。市場での厳しい競争の中で売上と利益を確保するには、低コスト実現のため、生産性の向上や仕入価格の低減、経費節減、及び業務効率の向上が必要ですが、そのために社員の持つ情報・知恵を総動員し、かつITを最大限活用して、価格競争力の向上に取り組んでまいります。
③ 生産設備(その種類・能力と配置)の最適化
紙媒体縮小への対応の結果としてビジネス領域が拡大する状況で、社内に持つべき生産設備の種類や能力及び配置を最適化することは、当社にとっての大きな経営課題です。いかに社外の設備を有効活用するかと合わせて検討してまいります。
④ 半導体関連マスク事業の強化
半導体関連マスク事業関連では、当社、株式会社プロセス・ラボ・ミクロン、東京プロセスサービス株式会社の3社によるシナジー創出に取り組んでおりますが、それを最大化していくことが課題です。また、PROCESS LAB.MICRON VIETNAM CO.,LTD.、TOKYO PROCESS SERVICE(Thailand)CO.,LTD.における事業を速やかに軌道に乗せることにより、海外事業の充実を図ってまいります。
⑤ 拡印刷事業の強化
顧客のニーズ(顕在・潜在)を把握した上で、単なる印刷物の提供に留まらない、顧客にソリューションを提供するビジネスモデルの強化が当社の業績拡大には必須です。具体的には、システム構築、データ収集・分析、ロジスティクスサービス、事務局運営、販促イベント支援などのサービスをワンストップで提供し、顧客の持つ複数の課題を解決することで顧客価値を創出・増大させ、当社もその価値に見合った代金をいただくことで利益率を改善することを意図しています。また、これらの取り組みを通じまして、年間を通して継続受注できるベース案件を増やすことにより、事業の閑散リスクを低減することが課題です。
⑥ 人材育成
経営戦略の3)で述べました、「社員が健康で高いモチベーションを持って、困難な課題にも取り組む状況を作り出す」ために必要な、大変重要な課題です。社員総活躍のための取組みとして、女性活躍のための制度の充実と社員の意識改革、生産性を高めるスマートワーク、実労働時間の短縮、階層別教育訓練制度の充実、などに取り組んでいます。
⑦ 企業の社会的責任(CSR)への取り組み
当社グループは、社会から信頼され顧客から期待される企業を目指し、内部統制システムの構築、環境配慮活動の推進、コンプライアンスの徹底、情報セキュリティの強化、顧客満足度向上への取り組み、協力会社との関係強化、地域社会への貢献活動、など様々な取り組みを進めてまいりました。今後とも社会的責任を果たすことの重要性を認識し、CSR活動の一層の充実を図ってまいります。

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