訂正有価証券報告書-第101期(2023/04/01-2024/03/31)
(2)戦略
○気候変動
2023年度は、対象の範囲を当社全グループの全事業(有機化学事業/無機化学事業)へと拡大してシナリオ分析を行い、主な気候変動リスク・機会を外部情報に基づいて整理し、それぞれのリスク・機会に関する将来予想データを収集しました。
これに基づいて、脱炭素社会への移行に伴うリスク・機会と気候変動に起因する物理的リスク・機会について1.5~2℃/4℃シナリオのそれぞれで検討し、当社グループの事業に2050年までに影響を与え得る重要なリスクと機会を分析しました。
今後は、各事業を取りまく環境や社会の変化に応じ、シナリオ分析の見直しを定期的に行っていきます。
表)リスク重要度評価及びシナリオ分析から特定した事業リスク・機会
(時間軸) 短:0-5年、中:5-10年、長:10年以上
(財務影響) 大:±10億円以上、小:±10億円未満
*1.5℃シナリオ:2030年の炭素価格130ドル/tCO2、2050年の炭素価格250ドル/tCO2と想定(IEA Net Zero By 2050 参照)
〇人的資本、多様性
2030年までに国内外の社会で起こるとみられる、気候変動や食糧問題をはじめとする数々の変化を前提に、当社グループのパーパスのもと、サステナブルな社会の実現に向けて貢献するとともに、その事業活動を通じて企業価値の向上を両立させるためには、当社グループの価値創造のコアがドライビングフォースとして機能し続けることが必要です。それら価値創造のコアとその拡充に必要と考えられる人事施策である人的資本項目を図のように特定・関連付けております。

「人財が競争力の源泉」であるとの考えのもと、人的資本を拡充し経営戦略の達成につなげるためには、これまでの延長線上にない将来動向を踏まえ、新たな挑戦による改革・変革を評価する文化と仕組みが必要であることから、図のように当社グループの人財マネジメント方針を策定しました。これを常に人財に対する考え方の軸とすることで、会社のパーパスと個人のキャリアビジョンが重なりあい、会社と共に個人も成長できるようにすることを目指しております。

特に人財育成においては、目指す人財像を「ものごとの基本を理解し、実践した上で“変える”ために、“変わる”ことのできる人」と定めており、その具体化として以下の5つを掲げ、その実現のための研修教育体系を整えております。
1.プロフェッショナルとしての責任感を持ち、高い成果を生み出す人財
2.変化に対し、敏感・柔軟で、難局を乗り越える力のある人財
3.会社の進むべき道、取り組むべき課題を捉え、推進する人財
4.常に一段上、一歩前を目指し、進化し続ける人財
5.ステークホルダーと協働し、仕事を通じてともに成長できる人財
今後も「Vision 2030」の達成に向け、当該人財を育成するための施策、また当該人財が定着するための環境整備を推進するとともに、事業及びその事業環境の変化に応じ、必要なタイミングで戦略・施策の見直しや追加を実施します。
○気候変動
2023年度は、対象の範囲を当社全グループの全事業(有機化学事業/無機化学事業)へと拡大してシナリオ分析を行い、主な気候変動リスク・機会を外部情報に基づいて整理し、それぞれのリスク・機会に関する将来予想データを収集しました。
これに基づいて、脱炭素社会への移行に伴うリスク・機会と気候変動に起因する物理的リスク・機会について1.5~2℃/4℃シナリオのそれぞれで検討し、当社グループの事業に2050年までに影響を与え得る重要なリスクと機会を分析しました。
今後は、各事業を取りまく環境や社会の変化に応じ、シナリオ分析の見直しを定期的に行っていきます。
表)リスク重要度評価及びシナリオ分析から特定した事業リスク・機会
(時間軸) 短:0-5年、中:5-10年、長:10年以上
(財務影響) 大:±10億円以上、小:±10億円未満
| 重要なリスク・機会の項目 | 対象事業 | リスク・機会の説明 | 事業機会・対応 | ||||
| 説明 | 時間軸 | 財務影響 | |||||
| 移行 リスク | 政策/ 規制 | 炭素税の導入、CO2排出量規制の強化 | 有機 無機 | CO2排出への炭素税賦課によるコストの増加 (1.5℃:約172億円(2050年)のコスト影響*) | 中~長 | 大(▲) | ・石炭ボイラー等の燃料転換 ・生産体制の再構築 ・CO2回収及び再生可能エネルギーの利用 |
| 技術 | 消費者ニーズの低炭素 型製品への変化 | 有機無機 | 低環境負荷製品の開発及び生産体制の強化 (財務影響は半導体需要の増加を試算対象として評価) | 中 | 大(+) | ・環境負荷低減につながる電子部品(半導体等)や資材(IPM製品)などの拡販 ・新技術・新製品の創出(有機:AIやIoT等のスマート農業を視野に入れたIPM製品の開発) ・設備投資/製品の開発時における補助金や補助制度の活用 | |
| 市場 | 原材料価格の上昇(チタン鉱石・コークスなど) | 無機 | 調達コスト増や入手難による価格上昇 | 中 | 大(▲) | ・収率の向上と廃棄物の削減 ・サプライヤーや業界と連携した調達段階のCO2削減 | |
| エネルギー価格の変化 | 有機無機 | 石油・重油・ガス・電気などの急激な価格変化 | 短~中 | 小(▲) | ・多様なエネルギーミックス ・徹底した省エネ | ||
| 評判 | 顧客企業の環境配慮の意識の高まり | 有機無機 | 脱炭素対応が遅れることによる受注減少や投資家評価の低下 | 中 | ― | ・積極的な環境負荷低減への取り組み ・情報開示の充実 | |
| 物理的リスク | 急性 | 台風や洪水などの極端な異常気象の過酷さの増加 | 有機無機 | 被災による物損コスト及び逸失利益の発生 | 短 | 大(▲) | ・BCP対策の拡充と訓練の実施 ・調達先の複数化 ・生産バックアップ体制の検討 |
| 有機無機 | 拠点の被災リスクが高まることによる保険料の上昇 | 短 | 小(▲) | ・保険契約内容の見直し | |||
| 有機 | 農家の洪水被害による農薬資材の売上減少 | 短 | 小(▲) | ・異常気象によって発生する新たな課題に対応する資材の開発(耐雨性の高い資材や熱ストレスに対するバイオスティミュラントなど) ・不確実性の高い生態系の変化(病害虫・雑草の発生等)を予測した重点開発・販売国の設定 | |||
| 慢性 | 平均気温の上昇/気象パターンの極端な変動 | 有機 | 生態系の変化に応じた資材を販売することによる売上機会の増加 | 中~長 | 小(+) | ||
*1.5℃シナリオ:2030年の炭素価格130ドル/tCO2、2050年の炭素価格250ドル/tCO2と想定(IEA Net Zero By 2050 参照)
〇人的資本、多様性
2030年までに国内外の社会で起こるとみられる、気候変動や食糧問題をはじめとする数々の変化を前提に、当社グループのパーパスのもと、サステナブルな社会の実現に向けて貢献するとともに、その事業活動を通じて企業価値の向上を両立させるためには、当社グループの価値創造のコアがドライビングフォースとして機能し続けることが必要です。それら価値創造のコアとその拡充に必要と考えられる人事施策である人的資本項目を図のように特定・関連付けております。

「人財が競争力の源泉」であるとの考えのもと、人的資本を拡充し経営戦略の達成につなげるためには、これまでの延長線上にない将来動向を踏まえ、新たな挑戦による改革・変革を評価する文化と仕組みが必要であることから、図のように当社グループの人財マネジメント方針を策定しました。これを常に人財に対する考え方の軸とすることで、会社のパーパスと個人のキャリアビジョンが重なりあい、会社と共に個人も成長できるようにすることを目指しております。

特に人財育成においては、目指す人財像を「ものごとの基本を理解し、実践した上で“変える”ために、“変わる”ことのできる人」と定めており、その具体化として以下の5つを掲げ、その実現のための研修教育体系を整えております。
1.プロフェッショナルとしての責任感を持ち、高い成果を生み出す人財
2.変化に対し、敏感・柔軟で、難局を乗り越える力のある人財
3.会社の進むべき道、取り組むべき課題を捉え、推進する人財
4.常に一段上、一歩前を目指し、進化し続ける人財
5.ステークホルダーと協働し、仕事を通じてともに成長できる人財
今後も「Vision 2030」の達成に向け、当該人財を育成するための施策、また当該人財が定着するための環境整備を推進するとともに、事業及びその事業環境の変化に応じ、必要なタイミングで戦略・施策の見直しや追加を実施します。