有価証券報告書-第103期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 13:27
【資料】
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【項目】
121項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出の持ち直し等による企業収益の改善が進んでおり、雇用環境の改善基調が続く中、個人消費の停滞感にも底打ちの兆しが見られるなど、景気は全体として緩やかな回復基調となりました。
一方、世界経済は、米国では個人消費の増加を背景に景気回復が続いているものの、米国新政権の政策動向、中国の消費主導への構造改革の遅れ、英国のEU離脱決定の影響や世界的な地政学的リスクの高まりなどにより、先行きは不透明な状況が続いております。
このような経済環境の下、当社グループは積極的な販売活動を展開いたしましたが、円高と前期生産停止した事業などの影響により、当期の売上高は228,898百万円と前期比2.7%の減少となりました。
損益面につきましては、経営全般にわたる業務の効率化・合理化施策を推進して参りました結果、経常利益は前期比475百万円増加の15,091百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比656百万円増加の10,703百万円となりました。
<ガラス事業>
百万円売上高営業利益
当 期150,2261,780
前 期153,002137
増減率△1.8%-

建築用ガラスにつきましては、住宅需要が堅調に推移しており、省エネ関連商品などの販売も増加しましたことから、売上高は前期を上回りました。
自動車用ガラスにつきましては、国内の軽自動車向け出荷量減少に加え、北米の自動車市場は好況であるものの為替の影響を受けたため、売上高は前期を下回りました。
電子材料用ガラスにつきましては、タッチパネル用関連製品の出荷量減少から、売上高は前期を下回りました。
以上、ガラス事業の売上高は150,226百万円(前期比1.8%減)となり、損益につきましては1,780百万円の営業利益(前期比1,642百万円の増加)となりました。
<化成品事業>
百万円売上高営業利益
当 期78,67211,202
前 期82,35813,805
増減率△4.5%△18.9%

化学品につきましては、フルオロカーボン製品の出荷は増加しましたが、ソーダ灰関連製品の生産停止により、売上高は前期を下回りました。
ファインケミカルにつきましては、半導体用途の特殊ガスや半導体リソグラフィ関連製品、リチウムイオン電池用電解液は増加しましたが、医薬品関連製品などが為替の影響も受けて輸出売上が減少したため、売上高は前期を下回りました。
肥料につきましては、市場ニーズが高い省力肥料の出荷は増加しましたが、販売価格低下の影響により、売上高は前期を下回りました。
ガラス繊維につきましては、電子材料並びに自動車分野の出荷が堅調に推移し、売上高は前期並みとなりました。
以上、化成品事業の売上高は78,672百万円(前期比4.5%減)となり、損益につきましては11,202百万円の営業利益(前期比2,602百万円の減少)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ、11,595百万円増加し、30,446百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は、税金等調整前当期純利益14,807百万円、減価償却費10,578百万円などにより、17,331百万円の収入(前年同期は24,235百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は、有形固定資産の取得による支出21,270百万円などにより、21,442百万円の支出(前年同期は20,883百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は、長短借入金の増加による収入8,813百万円、社債の発行による収入10,000百万円などにより、15,463百万円の収入 (前年同期は3,629百万円の支出)となりました。