有価証券報告書-第105期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
研究開発活動
当社グループ(当社及び連結子会社)は、社会環境の変化に伴う市場ニーズの多様化に対応した独自製品の開発を基本方針として、既存事業分野の拡充、強化と併せ、将来の新規事業の核となる製品開発を目指し、鋭意研究開発に取り組んでおります。
研究開発は、ガラス事業における硝子研究所と、化成品事業における化学研究所の二研究所体制により、各々の関連事業部門との相互密接な連携のもとに研究開発を推進し、研究開発テーマの見直しと重点テーマの絞り込み及び研究人員の再配置を進めることによりその効率化を図っております。
当連結会計年度の研究開発費は5,809百万円であり、主な研究開発の概要と成果は次のとおりであります。
ガラス事業においては、暮らしの中の快適さの向上を目指して、社会のニーズにマッチした商品開発に取り組んでいます。建築分野では、省エネに寄与する高断熱複層ガラスやLow-Eガラス、曇り難い洗面化粧台用の鏡、汚れ難い浴室鏡など、自動車分野では、紫外線や熱線を通さないガラス、カラフルなガラス、また、ディスプレイ分野では、透明なのに映像を映すことができる透明スクリーンガラスなど、人々が求めている高機能製品やその製造技術を確立することを目的として、幅広い視点から研究しています。
研究開発においてこれから重視していくことは、他と違うことを指向して知的財産を確保しながら進めていくということ。そのための人材を育成していくことを計画しています。また、現業の中から課題を見つけ、それを現場にフィードバックすることにより商品価値を高めること、またそこから新しい商品のヒントを得ることを目指していきます。新しい研究開発のスタートと現業のバックアップ、この両輪を回すことが即ち当社の将来を方向付けることに繋がると考えております。
当事業に係る研究開発費は1,553百万円であります。
化成品事業においては、新規製品の開発を目的に、基幹コモディティ、新規ファイン、情報電子関連、及び新エネルギ-関連の各分野で製造技術、精製技術、分析技術、応用技術等の基盤技術を展開し、研究開発を進めております。
基幹コモディティ分野のうち化学品関連製品として製造販売中であるオゾン破壊係数ゼロの環境対応型硬質ウレタン発泡剤HFC-245faに加えて、更に地球温暖化防止を指向したGWP=1のHFO-1233zd(E)を2012年11月に世界に先駆けて商業生産を開始致しました。さらに、2016年11月には増能プラントを完工し拡大する代替品の需要取り込みに努めております。また、環境に優しく高性能な新規溶剤“HFO-1233zd(Z)”を開発し、各種展示会等での紹介と技術サービスを経て2016年4月に上市致しました(商品名1233Z)。当社は引き続き、社会ニーズに沿ったノンフロン化の実現に向けて、一層の技術開発と事業化計画を推進して参ります。
ファインケミカル関連では、成長分野に焦点を合わせた商品開発を当社独自のフッ素化学を基盤として推進しております。そのうち、半導体分野においては高機能、高純度製造技術及び分析技術を拡充、進展させ、広範囲な半導体プロセス用ガス化合物及びフォトレジスト樹脂材料を中心とした材料開発を精力的に進めております。半導体製造では、半導体の微細化にともない、ウェハ洗浄後の乾燥工程において、洗浄液の表面張力によって微細な回路パターンが倒壊するという問題が顕著になっております。そこで、洗浄・乾燥工程において倒壊フリーを目指した“パターンキーパーTM”を開発し更なる事業展開を進めております。また勃興する中国半導体市場の需要獲得に向けた施策も進めています。新エネルギ-関連分野では、性能、寿命を向上させた新規電解液を開発し、高性能大容量リチウム二次電池向けとして顧客評価を積極的に進め、製品供給を行っております。2016年度から国内、韓国及び中国に続いて欧州拠点の整備も進めて参りました。さらに次世代二次電池用材料の開発を目指した研究を精力的に進めております。このように、今後予想されるグローバルでのxEVの市場急拡大への対応を進めております。また、長年培ってきた有機フッ素化合物の製造技術を基盤とした、新規フッ素化反応、不斉合成、触媒反応などの高度な製造技術を向上させ医農薬原体・中間体などの精密工業薬品の拡充に努めております。2016年11月には新たな医農薬中間体プラントが竣工し、本格生産を開始しております。最後になりますが、研究開発力の強化を目的として化学研究所の第3研究棟(2018年4月)が、研究開発から量産化への更なるスピードアップを目的として化成品生産技術センター(2018年7月)が、それぞれ稼動致しました。
当事業に係る研究開発費は4,256百万円であります。
研究開発は、ガラス事業における硝子研究所と、化成品事業における化学研究所の二研究所体制により、各々の関連事業部門との相互密接な連携のもとに研究開発を推進し、研究開発テーマの見直しと重点テーマの絞り込み及び研究人員の再配置を進めることによりその効率化を図っております。
当連結会計年度の研究開発費は5,809百万円であり、主な研究開発の概要と成果は次のとおりであります。
ガラス事業においては、暮らしの中の快適さの向上を目指して、社会のニーズにマッチした商品開発に取り組んでいます。建築分野では、省エネに寄与する高断熱複層ガラスやLow-Eガラス、曇り難い洗面化粧台用の鏡、汚れ難い浴室鏡など、自動車分野では、紫外線や熱線を通さないガラス、カラフルなガラス、また、ディスプレイ分野では、透明なのに映像を映すことができる透明スクリーンガラスなど、人々が求めている高機能製品やその製造技術を確立することを目的として、幅広い視点から研究しています。
研究開発においてこれから重視していくことは、他と違うことを指向して知的財産を確保しながら進めていくということ。そのための人材を育成していくことを計画しています。また、現業の中から課題を見つけ、それを現場にフィードバックすることにより商品価値を高めること、またそこから新しい商品のヒントを得ることを目指していきます。新しい研究開発のスタートと現業のバックアップ、この両輪を回すことが即ち当社の将来を方向付けることに繋がると考えております。
当事業に係る研究開発費は1,553百万円であります。
化成品事業においては、新規製品の開発を目的に、基幹コモディティ、新規ファイン、情報電子関連、及び新エネルギ-関連の各分野で製造技術、精製技術、分析技術、応用技術等の基盤技術を展開し、研究開発を進めております。
基幹コモディティ分野のうち化学品関連製品として製造販売中であるオゾン破壊係数ゼロの環境対応型硬質ウレタン発泡剤HFC-245faに加えて、更に地球温暖化防止を指向したGWP=1のHFO-1233zd(E)を2012年11月に世界に先駆けて商業生産を開始致しました。さらに、2016年11月には増能プラントを完工し拡大する代替品の需要取り込みに努めております。また、環境に優しく高性能な新規溶剤“HFO-1233zd(Z)”を開発し、各種展示会等での紹介と技術サービスを経て2016年4月に上市致しました(商品名1233Z)。当社は引き続き、社会ニーズに沿ったノンフロン化の実現に向けて、一層の技術開発と事業化計画を推進して参ります。
ファインケミカル関連では、成長分野に焦点を合わせた商品開発を当社独自のフッ素化学を基盤として推進しております。そのうち、半導体分野においては高機能、高純度製造技術及び分析技術を拡充、進展させ、広範囲な半導体プロセス用ガス化合物及びフォトレジスト樹脂材料を中心とした材料開発を精力的に進めております。半導体製造では、半導体の微細化にともない、ウェハ洗浄後の乾燥工程において、洗浄液の表面張力によって微細な回路パターンが倒壊するという問題が顕著になっております。そこで、洗浄・乾燥工程において倒壊フリーを目指した“パターンキーパーTM”を開発し更なる事業展開を進めております。また勃興する中国半導体市場の需要獲得に向けた施策も進めています。新エネルギ-関連分野では、性能、寿命を向上させた新規電解液を開発し、高性能大容量リチウム二次電池向けとして顧客評価を積極的に進め、製品供給を行っております。2016年度から国内、韓国及び中国に続いて欧州拠点の整備も進めて参りました。さらに次世代二次電池用材料の開発を目指した研究を精力的に進めております。このように、今後予想されるグローバルでのxEVの市場急拡大への対応を進めております。また、長年培ってきた有機フッ素化合物の製造技術を基盤とした、新規フッ素化反応、不斉合成、触媒反応などの高度な製造技術を向上させ医農薬原体・中間体などの精密工業薬品の拡充に努めております。2016年11月には新たな医農薬中間体プラントが竣工し、本格生産を開始しております。最後になりますが、研究開発力の強化を目的として化学研究所の第3研究棟(2018年4月)が、研究開発から量産化への更なるスピードアップを目的として化成品生産技術センター(2018年7月)が、それぞれ稼動致しました。
当事業に係る研究開発費は4,256百万円であります。