有価証券報告書-第58期(令和1年6月1日-令和2年5月31日)

【提出】
2020/08/28 9:26
【資料】
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【項目】
155項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、高品質・高使用価値の製品・サービスを主にフードビジネス業界へ提供することを通じ、「取引先とユーザー」のお役に立ち、「株主と会社」に利益をもたらし、「社員とその家族」を幸せにすると同時に「地域社会」に貢献し、社会に信頼され、発展する企業を目指しております。これを「四者共栄」と一言で表しております。この「四者共栄」を実現するとともに企業の社会的責任を果すため、「品質第一主義」と「真の全員参加」の経営を行い、常に四者の満足を追求し、行動いたします。
① 品質第一主義の経営(製品品質・サービスの質・企業の質)…高品質・高使用価値の製品・サービスでお客様にお応えすることは勿論のこと、地域環境・地球環境保全に努めるとともに、業務や企業のあり方においても品質を第一とし、社会進歩に役立つ経営を行います。
② 真の全員参加の経営…高品質・高使用価値の製品・サービスの提供や高い質の業務・経営を行い、社会的責任を果すことを保証するためには、お客様と社会のために何ができるか、何をしなければならないかを社員一人ひとりが主体的に考え、それができる仕組みを作ってまいります。
お客様の満足と社会からの信頼は社員の働き甲斐でもあります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、長期目標として、業務用洗剤洗浄剤業界で、「経営の質、業界No.1」企業となる事を目指しております。その目標を達成するため、中期経営計画「NIP Q60」(Niitaka Innovation Plan, Quality 60)を策定しております。
中期経営計画の主要な方針は以下のとおりです。
① 利益を伴った成長
将来の持続的な事業成長を可能とするため、経営効率を高め経営基盤を強化します。
② 事業分野の拡大
新事業などの新たな分野へ進出し、将来に向けて成長し続ける企業を実現します。
(3)目標とする経営指標
主な経営指標として、売上高、営業利益、ROE(自己資本当期純利益率)を採用しております。当社グループは、競争力の強化と経営の効率化を図ることにより、営業利益率の向上に努めてまいります。売上高、営業利益は、製品とサービスの質に加え、あらゆる業務の質を追求した活動の結果として、位置づけております。
引き続き、株主や投資家に満足いただけるよう、株主資本の運用効率を示す指標であるROEの維持向上に努めてまいります。また、当連結会計年度におけるROEは10.4%で前期比1.7%増となりましたが、今後も安定的に10%以上とすることを目標としてまいります。
(4)課題と対処方針並びに具体的な取り組み状況等
当社グループが主に事業展開するフードビジネス業界においては、少子高齢化に伴い市場規模が横ばいで推移しており、そのことを前提に戦略を構築しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で戦略の見直しが必要になっております。飲食業においては「三密」を避けた営業形態やテイクアウト需要への対応等の課題があり、その成否は当社の洗剤洗浄剤の売上に少なからず影響を与えます。しかしながら、顧客の課題解決に応えられる製品やサービスを開発し提案できれば、この変化をシェア拡大につなげることができると考えております。
一方で、新型コロナウイルス感染症による影響を受けなかったフードビジネス、あるいは逆に業績が伸長したフードビジネスもあります。このような業界への営業強化にも取り組んでまいります。
今後も、社会の実態や制度面での変更等を注視し、食品安全への貢献や環境影響の低減等に対応しつつ業績の伸長に努めてまいります。これらの課題は基本的には現行の中期経営計画「NIP Q60」に沿ったものでありますが、感染症によって生まれた新たな課題にも積極的に取り組んでまいります。