訂正有価証券報告書-第180期(平成29年4月1日-平成29年12月31日)
有報資料
当社及び国内子会社は、当連結会計年度より決算期を3月31日より、海外子会社の決算期と同様の12月31日に変更しました。このため、経過期間となります当連結会計年度の状況につきましては、国内会社は平成29年4月1日から12月31日までの9ヶ月を対象とし、海外子会社は平成29年1月1日から12月31日までの12ヶ月を対象として記載しています。なお、前期と比較する場合につきましては、当連結会計年度と同一の対象期間に調整しました前期数値との比較を記載しております。
(1) 業績
当連結会計年度における世界経済の状況は、米国では個人消費に支えられて回復が続きましたうえ、中国を始めとするアジア諸国でもスピードは鈍りながらも成長が継続しましたが、政治や金融市場、地政学的なリスクに伴う景気の下振れ懸念も残りました。また我が国でも、景気は回復基調にありますものの、個人消費は未だに力強さを欠いています。
このような環境ではありましたが、当企業グループは長期構想や中期経営計画を刷新し、新しいステップにチャレンジするため、次の3つを年度の方針として掲げ、経営活動を行なってまいりました。
第一の方針である「すべての企業活動におけるバリューチェーンの拡張による新たな成長戦略の実現」については、高付加価値を提供できる事業やビジネスモデルを、新製品、新市場、新事業の切り口で開拓、拡張し、成長戦略の実現を目指しました。
色材・機能材関連事業では、液晶ディスプレイカラーフィルター用材料の新製品開発を進め、中国や台湾での販売を伸ばすとともに、リチウムイオン電池用材料や塗料用高意匠性顔料などのラインアップを拡げ、自動車分野への展開も強化しました。ポリマー・塗加工関連事業では、導電接着シートやクリーン仕様の粘着フィルムの新製品により、エレクトロニクスやディスプレイ分野の拡販を進めましたうえ、北米市場における、環境や安全に配慮した缶用塗料(フィニッシェス)の販売も、新たに開始しました。パッケージ関連事業では、植物由来の原料を使用したバイオマスインキの製品群を開発し、販売を開始しました。また、軟包装用水性インキの国内やアジアの各地域での拡販に加え、ルクセンブルクのインキメーカーとのライセンス契約の締結により、欧州市場における環境対応製品の供給、拡販体制も確立しました。印刷・情報関連事業では、富士製造所に新設した工場での、顔料との一貫生産を図ったUV(紫外線)硬化型インキの新製品の拡販や、オンデマンド印刷対応のインクジェット用インキの用途展開を進めました。
第二の方針である「革新を意識した視点でのモノづくりによるSCM(サプライチェーン・マネジメント)の進化」については、国内外拠点間の連携による工程や製法の見直しを行ない、コストダウンと生産性の向上に努めるとともに、需要の変化に柔軟に対応できる体制の整備を進めました。また、インドでのプラスチック用着色剤の新工場建設や、マレーシア、ベトナムでのグラビアインキの生産設備増強を進めたうえ、トルコやメキシコで新しい工場用地の取得を進めるなど、需要の伸びが期待できる事業や地域での供給体制の強化や、事業の複合化、拡張に努めました。
第三の方針である「経営基盤(経営資源、ガバナンス)の見直しによる風土変革の促進」については、グローバルな事業の一体運営や、経営情報の適時・適切な開示による経営の透明化を図るべく、グループ会社の決算期統一に伴う業務の見直しや、グローバル統合システムの構築を進めました。また、人材の活用強化のため、定年年齢の延長や退職金制度の見直しなどにも取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,403億44百万円(前期比5.1%増)と増収になりましたうえ、営業利益は167億74百万円(前期比8.0%増)、経常利益は174億73百万円(前期比13.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は103億76百万円(前期比24.1%増)と、それぞれ増益になりました。
報告セグメントのそれぞれの業績につきましては、次のとおりです。
① 色材・機能材関連事業
高機能顔料や液晶ディスプレイカラーフィルター用材料では、最終商品である高品位大型テレビ需要が堅調に推移し、スマートフォン需要も回復してきましたうえ、中国や台湾での拡販も実ってまいりました。
汎用顔料は、国内ではオフセットインキ用を中心に低調に推移しましたが、中国などで塗料やプラスチック用などの拡販が進みました。
プラスチック用着色剤は、国内では飲料キャップやトイレタリー容器用などが堅調に推移し、中国や東南アジアでの事務機器向けも回復しましたが、欧米の自動車向けは予想外に低調に推移しました。
これらの結果、当事業全体の売上高は633億85百万円(前期比10.3%増)、営業利益は52億73百万円(前期比54.5%増)と、増収増益になりました。
② ポリマー・塗加工関連事業
塗工材料では、電磁波シールドフィルムが伸び悩みましたが、一方で高品質のスマートフォン向け導電接着シートの拡販が進みました。また、エレクトロニクス関連の粘着フィルムの拡販が進みましたうえ、新規の貼付型医薬品事業も、堅調に推移しました。
接着剤は、食品などの包装用が、国内、韓国、東南アジアなどで好調に推移しました。粘着剤は、国内や韓国でエレクトロニクス用の拡販が進みましたうえ、ラベル用も後半回復してきましたが、原材料価格の上昇により利益は圧迫されました。
缶用塗料(フィニッシェス)は、国内ではコーヒー缶用の低調が続きましたうえ、ビール缶用も夏場の天候不順で伸び悩みましたが、北米での拡販が進みました。
これらの結果、当事業全体の売上高は520億28百万円(前期比6.8%増)、営業利益は58億68百万円(前期比5.5%増)と、増収増益になりました。
③ パッケージ関連事業
国内のグラビアインキは、出版用の需要減少が続きましたが、主力の包装用がプライベートブランドやコンビニエンスストア向けを中心に堅調に推移しましたうえ、建装材用も伸長しました。
海外では、中国で環境規制などに伴い需要が伸び悩みましたものの、北米や中南米、インドなどでの拡販は進みました。
また、グラビアのシリンダー製版事業は、包装用の一般製版が伸び悩みましたものの、特殊精密製版の拡販が進みました。
これらの結果、当事業全体の売上高は556億40百万円(前期比3.8%増)と増収になりましたが、原材料価格の上昇により、営業利益は20億96百万円(前期比17.0%減)と減益に終わりました。
④ 印刷・情報関連事業
デジタル化に伴う情報系印刷市場の縮小傾向のなか、国内では製品別にビジネス規模の最適化や絞り込みを進める一方、海外ではグローバルな拠点拡充による売上拡大を進めました。また、最先端技術を活用した高感度UVインキや、オンデマンド印刷対応のインクジェット用インキなどの開発や拡販を、ビジネス拡大に繋げてまいりました。
一方、国内におけるチラシなどの商業印刷や新聞、雑誌などの既存の情報出版向けのインキや、関連材料の需要は予想以上に低調に推移しました。また、中国や東南アジアにおいても、景気の減速や環境規制に伴う印刷会社の稼働率低下により、売上が低迷しました。
これらの結果、当事業全体の売上高は690億11百万円(前期比1.1%減)と減収になりましたが、高機能品の拡販とコストダウンにより、営業利益は29億96百万円(前期比5.8%増)と増益になりました。
⑤ その他
上記のセグメントに含まれない事業や、東洋インキSCホールディングスなどによる役務提供などを対象にしていますが、売上高は51億66百万円(前期比10.1%増)と増収になりましたものの、ホールディングスでのグローバル統合システム開発費用の増加などにより、営業利益は5億41百万円(前期比54.4%減)と減益になりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度は決算期変更の経過期間であるため、各キャッシュ・フローに関する前期実績との比較は記載しておりません。
当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の期末残高は、前期末残高より51億29百万円増加し、492億62百万円となりました。
営業活動により得られた資金は186億63百万円となりました。税金等調整前当期純利益計上による資金の増加や法人税等の支払いによる資金の減少などがありました。
投資活動により使用した資金は59億12百万円となりました。有形固定資産の取得などに伴う支出などによるものです。
財務活動により使用した資金は83億55百万円となりました。借入金の返済や配当金の支払いに伴う支出などによるものです。
(1) 業績
当連結会計年度における世界経済の状況は、米国では個人消費に支えられて回復が続きましたうえ、中国を始めとするアジア諸国でもスピードは鈍りながらも成長が継続しましたが、政治や金融市場、地政学的なリスクに伴う景気の下振れ懸念も残りました。また我が国でも、景気は回復基調にありますものの、個人消費は未だに力強さを欠いています。
このような環境ではありましたが、当企業グループは長期構想や中期経営計画を刷新し、新しいステップにチャレンジするため、次の3つを年度の方針として掲げ、経営活動を行なってまいりました。
第一の方針である「すべての企業活動におけるバリューチェーンの拡張による新たな成長戦略の実現」については、高付加価値を提供できる事業やビジネスモデルを、新製品、新市場、新事業の切り口で開拓、拡張し、成長戦略の実現を目指しました。
色材・機能材関連事業では、液晶ディスプレイカラーフィルター用材料の新製品開発を進め、中国や台湾での販売を伸ばすとともに、リチウムイオン電池用材料や塗料用高意匠性顔料などのラインアップを拡げ、自動車分野への展開も強化しました。ポリマー・塗加工関連事業では、導電接着シートやクリーン仕様の粘着フィルムの新製品により、エレクトロニクスやディスプレイ分野の拡販を進めましたうえ、北米市場における、環境や安全に配慮した缶用塗料(フィニッシェス)の販売も、新たに開始しました。パッケージ関連事業では、植物由来の原料を使用したバイオマスインキの製品群を開発し、販売を開始しました。また、軟包装用水性インキの国内やアジアの各地域での拡販に加え、ルクセンブルクのインキメーカーとのライセンス契約の締結により、欧州市場における環境対応製品の供給、拡販体制も確立しました。印刷・情報関連事業では、富士製造所に新設した工場での、顔料との一貫生産を図ったUV(紫外線)硬化型インキの新製品の拡販や、オンデマンド印刷対応のインクジェット用インキの用途展開を進めました。
第二の方針である「革新を意識した視点でのモノづくりによるSCM(サプライチェーン・マネジメント)の進化」については、国内外拠点間の連携による工程や製法の見直しを行ない、コストダウンと生産性の向上に努めるとともに、需要の変化に柔軟に対応できる体制の整備を進めました。また、インドでのプラスチック用着色剤の新工場建設や、マレーシア、ベトナムでのグラビアインキの生産設備増強を進めたうえ、トルコやメキシコで新しい工場用地の取得を進めるなど、需要の伸びが期待できる事業や地域での供給体制の強化や、事業の複合化、拡張に努めました。
第三の方針である「経営基盤(経営資源、ガバナンス)の見直しによる風土変革の促進」については、グローバルな事業の一体運営や、経営情報の適時・適切な開示による経営の透明化を図るべく、グループ会社の決算期統一に伴う業務の見直しや、グローバル統合システムの構築を進めました。また、人材の活用強化のため、定年年齢の延長や退職金制度の見直しなどにも取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,403億44百万円(前期比5.1%増)と増収になりましたうえ、営業利益は167億74百万円(前期比8.0%増)、経常利益は174億73百万円(前期比13.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は103億76百万円(前期比24.1%増)と、それぞれ増益になりました。
報告セグメントのそれぞれの業績につきましては、次のとおりです。
| 売上高 | 営業利益 | |||||
| セグメントの名称 | 前連結 会計年度 (調整後) (百万円) | 当連結 会計年度 (百万円) | 調整後 増減率 (%) | 前連結 会計年度 (調整後) (百万円) | 当連結 会計年度 (百万円) | 調整後 増減率 (%) |
| 色材・機能材関連事業 | 57,445 | 63,385 | 10.3 | 3,412 | 5,273 | 54.5 |
| ポリマー・塗加工関連事業 | 48,728 | 52,028 | 6.8 | 5,564 | 5,868 | 5.5 |
| パッケージ関連事業 | 53,619 | 55,640 | 3.8 | 2,526 | 2,096 | △17.0 |
| 印刷・情報関連事業 | 69,800 | 69,011 | △1.1 | 2,831 | 2,996 | 5.8 |
| その他 | 4,690 | 5,166 | 10.1 | 1,187 | 541 | △54.4 |
| 計 | 234,284 | 245,233 | 4.7 | 15,522 | 16,775 | 8.1 |
| 消去又は全社 | △5,523 | △4,889 | ― | 8 | △1 | ― |
| 連 結 | 228,761 | 240,344 | 5.1 | 15,530 | 16,774 | 8.0 |
① 色材・機能材関連事業
高機能顔料や液晶ディスプレイカラーフィルター用材料では、最終商品である高品位大型テレビ需要が堅調に推移し、スマートフォン需要も回復してきましたうえ、中国や台湾での拡販も実ってまいりました。
汎用顔料は、国内ではオフセットインキ用を中心に低調に推移しましたが、中国などで塗料やプラスチック用などの拡販が進みました。
プラスチック用着色剤は、国内では飲料キャップやトイレタリー容器用などが堅調に推移し、中国や東南アジアでの事務機器向けも回復しましたが、欧米の自動車向けは予想外に低調に推移しました。
これらの結果、当事業全体の売上高は633億85百万円(前期比10.3%増)、営業利益は52億73百万円(前期比54.5%増)と、増収増益になりました。
② ポリマー・塗加工関連事業
塗工材料では、電磁波シールドフィルムが伸び悩みましたが、一方で高品質のスマートフォン向け導電接着シートの拡販が進みました。また、エレクトロニクス関連の粘着フィルムの拡販が進みましたうえ、新規の貼付型医薬品事業も、堅調に推移しました。
接着剤は、食品などの包装用が、国内、韓国、東南アジアなどで好調に推移しました。粘着剤は、国内や韓国でエレクトロニクス用の拡販が進みましたうえ、ラベル用も後半回復してきましたが、原材料価格の上昇により利益は圧迫されました。
缶用塗料(フィニッシェス)は、国内ではコーヒー缶用の低調が続きましたうえ、ビール缶用も夏場の天候不順で伸び悩みましたが、北米での拡販が進みました。
これらの結果、当事業全体の売上高は520億28百万円(前期比6.8%増)、営業利益は58億68百万円(前期比5.5%増)と、増収増益になりました。
③ パッケージ関連事業
国内のグラビアインキは、出版用の需要減少が続きましたが、主力の包装用がプライベートブランドやコンビニエンスストア向けを中心に堅調に推移しましたうえ、建装材用も伸長しました。
海外では、中国で環境規制などに伴い需要が伸び悩みましたものの、北米や中南米、インドなどでの拡販は進みました。
また、グラビアのシリンダー製版事業は、包装用の一般製版が伸び悩みましたものの、特殊精密製版の拡販が進みました。
これらの結果、当事業全体の売上高は556億40百万円(前期比3.8%増)と増収になりましたが、原材料価格の上昇により、営業利益は20億96百万円(前期比17.0%減)と減益に終わりました。
④ 印刷・情報関連事業
デジタル化に伴う情報系印刷市場の縮小傾向のなか、国内では製品別にビジネス規模の最適化や絞り込みを進める一方、海外ではグローバルな拠点拡充による売上拡大を進めました。また、最先端技術を活用した高感度UVインキや、オンデマンド印刷対応のインクジェット用インキなどの開発や拡販を、ビジネス拡大に繋げてまいりました。
一方、国内におけるチラシなどの商業印刷や新聞、雑誌などの既存の情報出版向けのインキや、関連材料の需要は予想以上に低調に推移しました。また、中国や東南アジアにおいても、景気の減速や環境規制に伴う印刷会社の稼働率低下により、売上が低迷しました。
これらの結果、当事業全体の売上高は690億11百万円(前期比1.1%減)と減収になりましたが、高機能品の拡販とコストダウンにより、営業利益は29億96百万円(前期比5.8%増)と増益になりました。
⑤ その他
上記のセグメントに含まれない事業や、東洋インキSCホールディングスなどによる役務提供などを対象にしていますが、売上高は51億66百万円(前期比10.1%増)と増収になりましたものの、ホールディングスでのグローバル統合システム開発費用の増加などにより、営業利益は5億41百万円(前期比54.4%減)と減益になりました。
(2) キャッシュ・フロー
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (百万円) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 23,370 | 18,663 | △4,706 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △10,611 | △5,912 | 4,698 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △11,231 | △8,355 | 2,876 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 44,132 | 49,262 | 5,129 |
当連結会計年度は決算期変更の経過期間であるため、各キャッシュ・フローに関する前期実績との比較は記載しておりません。
当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の期末残高は、前期末残高より51億29百万円増加し、492億62百万円となりました。
営業活動により得られた資金は186億63百万円となりました。税金等調整前当期純利益計上による資金の増加や法人税等の支払いによる資金の減少などがありました。
投資活動により使用した資金は59億12百万円となりました。有形固定資産の取得などに伴う支出などによるものです。
財務活動により使用した資金は83億55百万円となりました。借入金の返済や配当金の支払いに伴う支出などによるものです。