有価証券報告書-第182期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当企業グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当企業グループは、「人間尊重の経営」を経営哲学に掲げ、「世界にひろがる生活文化創造企業を目指す」ことを経営理念とし、「CS(顧客満足)、ES(社員満足)、SS(社会満足)、SHS(株主満足)を向上させる」ことを行動指針として、全ての企業活動を進めています。
時代を超えてこれらの経営哲学や経営理念、行動指針は不変のものとし継続しながらも、時代に応じて読み替えながら進化させることで、創業200周年に向け持続的な成長を目指していきます。
具体的には、生活文化創造企業として貢献する対象を、生活者だけでなく、生命や地球環境まで拡げ、これらの課題解決に取り組むことで、すべての対象が活き活きと共生する世界の実現に貢献してまいります。
また価値革新への追求や、リスクマネージメントの高度化も含めた、自らの持続的成長を可能にする企業体質への変革と、すべてのステークホルダーの持続に貢献する長期的な視点での満足度の向上に努めていきます。
(2) 目標とする経営指標
当企業グループでは、持続的成長を可能にする企業体質へと変革する観点から、売上高や利益を重要な経営指標と位置付け、事業の拡大と企業価値の向上に努めてまいります。
(3) 中長期的な経営戦略
当企業グループでは、長期構想を10年単位で掲げているなか、次なるターゲットである2027年に向けて提供していく価値を「For a Vibrant World」と定め、「100年レンジでの持続的成長が可能な企業体質に変革し、すべての生活者・生命・地球環境がいきいきと共生する世界に貢献する企業グループ」を目指しています。
この新たな長期構想の企業活動コンセプトは「Scientific Innovation Chain 2027(SIC27)」とし、「技術・製品」、「ビジネスモデル」、「ネットワーク」、「モノづくり」、「経営基盤」の5つの基軸で、革新的に発想し、科学的に実行する連鎖によって、持続的に成長できる企業体質に変革することを目指しています。また、ドメイン(事業領域)の枠組みも戦略的に見直し拡大することで、成長市場のみならず、社会課題の解決や生命、地球環境の持続的な成長に貢献する領域にも注力していきます。
この長期構想の第一ステップとなる中期経営計画「SIC-Ⅰ」(2018年度~2020年度)においては、長期構想SIC27の持続的成長の礎を創り上げる期間と位置づけ、マーケットの潜在ニーズを踏まえた提案型ビジネスにより、既存事業の変革を進めたうえ、新しい地域やマーケットへの展開、さらにはコア技術を活かした新しいビジネスの創出により、事業領域の拡大と売上の増大を図っていきます。
また、生産プロセスの変革に加え、IoT、AI、ロボット技術なども取り入れることで、モノづくりの革新を果たすとともに、国内外拠点の見直しと活性化を進め、タイムリーな製品供給や、グローバルでの安定品質の低コストでの提供を実現し、さらなる収益向上を目指していきます。
さらには、事業領域拡大やモノづくり革新に必要な経営資源を充実させるのに加え、CSRの推進、リスクマネージメント体制の強化などの経営基盤の確立を進め、社会の一員としての責務をより一層果たしていきます。
(4) 対処すべき課題
この中期経営計画の2年目にあたる当連結会計年度は、事業環境の悪化とその対応への遅れから業績が伸び悩みましたが、次期は中期経営計画における最終年度として、今までの試行錯誤を踏まえて、選択と集中の指向で事業の構造改革や企業体質の強化に取り組んでまいります。
年度方針としては、「積極的に拡大させる事業への社内外との連携強化、重点投資による着実な成果の創出」「生販技一体となったコストダウン、利益創出による事業やエリアの構造改革の確実な実行」「業務改革への間断なき挑戦の繰り返しによる大胆な変化」の3つを掲げ、以下のように各事業を推進していきます。
色材・機能材関連事業では、液晶ディスプレイカラーフィルター用材料の中国市場へのさらなる拡販を図るとともに、センサー向け材料では、技術開発力のスピードアップと品質保証体制の強化により事業を拡大していきます。またリチウムイオン電池用材料では、米国、欧州、中国、日本の自動車4大市場に向けたビジネスを展開させていきます。さらに着色剤事業では、環境対応などの新規成長分野への参入を進め、顔料はグローバルSCMの最適化を追求した事業構造改革に取り組んでいきます。
ポリマー・塗加工関連事業では、パッケージ・工業材分野において、環境、安全、省エネのコアニーズに対応した環境調和型の製品群をグローバルで拡大していきます。またエレクトロニクス分野においては、5GやIoTなどのテクノロジー変革の中で、ノイズ対策や使い易さなどを訴求した製品群を展開していきます。あわせて、グローバルでの生産拠点の拡充を図るとともに、技術やマーケティングのネットワーク機能を強化します。
パッケージ関連事業では、バイオマス、水性など、各国のニーズに合わせた環境調和型のグラビアインキやフレキソインキの展開に一層注力していきます。また、中国や東南アジア、インド、トルコに、製法変更や自動化などで生産性を向上させた新工場を建設し、市場の伸長やグローバルな拡販に対応した供給体制を整えていきます。
印刷・情報関連事業では、国内のオフセットインキ事業のさらなる構造改革を、生産集約や他社とのアライアンスなどで推進し、利益が出せる体制を構築していきます。一方、伸長が続くUVインキは、コストダウンと品質向上の両立を図り、グローバルでの拡販を進めるとともに、インクジェット用インキでは、軟包装などへの用途拡大も図っていきます。
さらには、フィリピンにおける不適切な会計処理が行われていた問題を深く反省し、事業活動を推進していく基盤として、グローバルでのガバナンス体制の改善に取り組むとともに、拡大する事業分野に対応する品質保証体制の強化を図ってまいります。また、米国の大統領選挙や米中摩擦などに伴う経済動向の変化や、国内では東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う需要変動に適切に対処しながら、長期構想「Scientific Innovation Chain 2027」の実現に向けて活動してまいります。
(株式会社の支配に関する基本方針)
1 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要
当社は経営理念として「世界にひろがる生活文化創造企業を目指す」ことを掲げ、持株会社(ホールディングカンパニー)体制のもと、グループ連峰経営による企業活動を行っており、今後とも中長期的視野に立って、当企業グループの総合力を発揮し、更なる発展を図ることが、当企業グループの企業価値の向上と株主共同の利益に資することと確信しております。
対象となる会社の経営陣の賛同を得ることなく、一方的に大規模な株式の買付けを強行するという大規模買付行為(下記3(1)で定義します。)に対しては、当社は一概にこれを否定するものではなく、最終的に株主の皆様のご判断に委ねるべきものと考えております。しかし、実際には、大規模買付者(下記3(1)で定義します。)に関する十分な情報の提供がなくては、株主の皆様は、当企業グループの企業価値に及ぼす影響を適切に判断することはできません。当社は、大規模買付者による情報提供、当社取締役会による検討・評価といったプロセスを確保するとともに、当企業グループの企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害を防止するため、大規模買付行為に対する対抗措置を準備しておくことも、また当社の取締役としての責務であると考えております。
2 基本方針の実現に資する取組みの具体的な内容の概要
当社は、創業から今日にいたるまで、事業と製品・サービスを通じて顧客・社員・社会における生活文化の創造に真摯に取り組んでまいりました。更に、当社は、今後の事業活動の発展はもとより、常に社会と共存し、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの更なる満足度向上と信頼を得ることにより、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努めていきたいと考えております。
この基本的な考え方のもと、当企業グループは、目指す姿“SCC(Science Company Change)2017”に向けて、2008年度から3回の中期経営計画を進め、2014年度からは最終ステップになるSCC-Ⅲを推進してまいりました。2017年度からは、次の10年のありたい姿を新たな長期構想として掲げ、その実現に向けた活動を推進しております。長期構想では企業活動のコンセプトを「Scientific Innovation Chain 2027(SIC27)」とし、「技術・製品」、「ビジネスモデル」、「ネットワーク」、「モノづくり」、「経営基盤」の5つの基軸で、革新的に発想し、科学的に実行していき、その連鎖によって持続的に成長できる企業体質に変革することを目指してまいります。また、これまでのドメイン(ライフサイエンス、コミュニケーションサイエンス、サスティナビリティサイエンスの3つの事業領域)の枠組みを戦略的に拡大し、成長市場のみならず、社会課題の解決や、生命や地球環境の持続成長可能性に繋がる領域にも注力してまいります。このような中長期的な取り組みにおいて、当社は引き続き、ホールディングカンパニー体制を活かし、スピードを重視した事業運営や当企業グループ全体のフレキシブルな経営資源の活用を進めるとともに、環境対応やリスク対応、グローバル共生、企業の社会的責任(CSR)を重視した「持続可能な経営」を強化してまいります。
3 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
(1) 本施策導入の目的について
特定の株主又は株主グループ(以下「特定株主グループ」といいます。)によって当社の株式の一定規模以上の買付行為が行われた場合の対応策(以下「本施策」といいます。)は、特定株主グループの議決権保有割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権保有割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(当社取締役会が予め同意したものを除き、以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、大規模買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)が、当企業グループの企業価値に重大な影響を及ぼす場合において、上記に記載した基本方針に沿って当企業グループの企業価値を確保し又は向上させるため、大規模買付行為に適切な対応を行うことを目的としております。
(2) 本施策の内容について
① 大規模買付ルールの概要
a.取締役会に対する情報提供
b.取締役会における検討及び評価
c.独立委員会の設置
② 大規模買付対抗措置
一定の大規模買付対抗措置の発動の要件を満たす場合は、当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重し、会社法その他の法令及び当社定款によって認められる相当な大規模買付対抗措置を決議することができます。
③ 本施策の有効期間等
本施策の有効期間は、2020年3月開催の当社の定時株主総会終結時までとなっております。また、当社株主総会又は当社取締役会において本施策を廃止する旨の決議が行われた場合には、本施策は廃止されます。
④ 法令の改正等による修正
本施策で引用する法令の規定は、2017年5月12日現在施行されている規定を前提としているものであり、同日以後、法令の新設又は改廃により、上記各項に定める条項ないし用語の意義等に修正を加える必要が生じた場合には、当社取締役会において、当該新設又は改廃の趣旨を考慮のうえ、上記各項に定める条項ないし用語の意義等を適宜合理的な範囲内で読み替えることができるものとします。
4 上記の各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
(1) 基本方針の実現に資する取組み(上記2の取組み)について
上記2に記載した企業価値の向上のための取組みは、当企業グループの企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、基本方針の実現に資するものです。
(2) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(上記3の取組み)の概要について
① 本施策が基本方針に沿うものであること
本施策は、当社株券等に対する買付等が行われる場合に、当該買付等に応じるべきか否かについて株主の皆様が適切に判断し、また、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために大規模買付者と協議又は交渉を行うことを可能とすることにより、当企業グループの企業価値及び株主共同の利益を確保するためのものであり、基本方針に沿うものです。
② 当社は、以下の理由から、本施策が株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
a.企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的
b.事前開示
c.株主意思の反映
d.取締役会の判断の客観性・合理性の確保
e.買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること
f.デッドハンド型買収防衛策ではないこと
(ご参考)
本施策は、本年3月26日開催の第182回定時株主総会終結の時をもって有効期間が満了となりますが、当社は、本年2月17日開催の取締役会において、かかる有効期間の満了をもって本施策を更新しないことを決定いたしました。
なお、当社は、本施策の有効期間満了後も企業価値・株主共同の利益の確保・向上に取り組んでまいります。また、当社株式の大規模買付行為を行い、または行おうとする者に対しては、株主の皆様が大規模買付行為の是非について適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努めるほか、金融商品取引法、会社法その他関連法令に基づき、適時適切な措置を講じてまいります。
(1) 会社の経営の基本方針
当企業グループは、「人間尊重の経営」を経営哲学に掲げ、「世界にひろがる生活文化創造企業を目指す」ことを経営理念とし、「CS(顧客満足)、ES(社員満足)、SS(社会満足)、SHS(株主満足)を向上させる」ことを行動指針として、全ての企業活動を進めています。
時代を超えてこれらの経営哲学や経営理念、行動指針は不変のものとし継続しながらも、時代に応じて読み替えながら進化させることで、創業200周年に向け持続的な成長を目指していきます。
具体的には、生活文化創造企業として貢献する対象を、生活者だけでなく、生命や地球環境まで拡げ、これらの課題解決に取り組むことで、すべての対象が活き活きと共生する世界の実現に貢献してまいります。
また価値革新への追求や、リスクマネージメントの高度化も含めた、自らの持続的成長を可能にする企業体質への変革と、すべてのステークホルダーの持続に貢献する長期的な視点での満足度の向上に努めていきます。
(2) 目標とする経営指標
当企業グループでは、持続的成長を可能にする企業体質へと変革する観点から、売上高や利益を重要な経営指標と位置付け、事業の拡大と企業価値の向上に努めてまいります。
(3) 中長期的な経営戦略
当企業グループでは、長期構想を10年単位で掲げているなか、次なるターゲットである2027年に向けて提供していく価値を「For a Vibrant World」と定め、「100年レンジでの持続的成長が可能な企業体質に変革し、すべての生活者・生命・地球環境がいきいきと共生する世界に貢献する企業グループ」を目指しています。
この新たな長期構想の企業活動コンセプトは「Scientific Innovation Chain 2027(SIC27)」とし、「技術・製品」、「ビジネスモデル」、「ネットワーク」、「モノづくり」、「経営基盤」の5つの基軸で、革新的に発想し、科学的に実行する連鎖によって、持続的に成長できる企業体質に変革することを目指しています。また、ドメイン(事業領域)の枠組みも戦略的に見直し拡大することで、成長市場のみならず、社会課題の解決や生命、地球環境の持続的な成長に貢献する領域にも注力していきます。
この長期構想の第一ステップとなる中期経営計画「SIC-Ⅰ」(2018年度~2020年度)においては、長期構想SIC27の持続的成長の礎を創り上げる期間と位置づけ、マーケットの潜在ニーズを踏まえた提案型ビジネスにより、既存事業の変革を進めたうえ、新しい地域やマーケットへの展開、さらにはコア技術を活かした新しいビジネスの創出により、事業領域の拡大と売上の増大を図っていきます。
また、生産プロセスの変革に加え、IoT、AI、ロボット技術なども取り入れることで、モノづくりの革新を果たすとともに、国内外拠点の見直しと活性化を進め、タイムリーな製品供給や、グローバルでの安定品質の低コストでの提供を実現し、さらなる収益向上を目指していきます。
さらには、事業領域拡大やモノづくり革新に必要な経営資源を充実させるのに加え、CSRの推進、リスクマネージメント体制の強化などの経営基盤の確立を進め、社会の一員としての責務をより一層果たしていきます。
(4) 対処すべき課題
この中期経営計画の2年目にあたる当連結会計年度は、事業環境の悪化とその対応への遅れから業績が伸び悩みましたが、次期は中期経営計画における最終年度として、今までの試行錯誤を踏まえて、選択と集中の指向で事業の構造改革や企業体質の強化に取り組んでまいります。
年度方針としては、「積極的に拡大させる事業への社内外との連携強化、重点投資による着実な成果の創出」「生販技一体となったコストダウン、利益創出による事業やエリアの構造改革の確実な実行」「業務改革への間断なき挑戦の繰り返しによる大胆な変化」の3つを掲げ、以下のように各事業を推進していきます。
色材・機能材関連事業では、液晶ディスプレイカラーフィルター用材料の中国市場へのさらなる拡販を図るとともに、センサー向け材料では、技術開発力のスピードアップと品質保証体制の強化により事業を拡大していきます。またリチウムイオン電池用材料では、米国、欧州、中国、日本の自動車4大市場に向けたビジネスを展開させていきます。さらに着色剤事業では、環境対応などの新規成長分野への参入を進め、顔料はグローバルSCMの最適化を追求した事業構造改革に取り組んでいきます。
ポリマー・塗加工関連事業では、パッケージ・工業材分野において、環境、安全、省エネのコアニーズに対応した環境調和型の製品群をグローバルで拡大していきます。またエレクトロニクス分野においては、5GやIoTなどのテクノロジー変革の中で、ノイズ対策や使い易さなどを訴求した製品群を展開していきます。あわせて、グローバルでの生産拠点の拡充を図るとともに、技術やマーケティングのネットワーク機能を強化します。
パッケージ関連事業では、バイオマス、水性など、各国のニーズに合わせた環境調和型のグラビアインキやフレキソインキの展開に一層注力していきます。また、中国や東南アジア、インド、トルコに、製法変更や自動化などで生産性を向上させた新工場を建設し、市場の伸長やグローバルな拡販に対応した供給体制を整えていきます。
印刷・情報関連事業では、国内のオフセットインキ事業のさらなる構造改革を、生産集約や他社とのアライアンスなどで推進し、利益が出せる体制を構築していきます。一方、伸長が続くUVインキは、コストダウンと品質向上の両立を図り、グローバルでの拡販を進めるとともに、インクジェット用インキでは、軟包装などへの用途拡大も図っていきます。
さらには、フィリピンにおける不適切な会計処理が行われていた問題を深く反省し、事業活動を推進していく基盤として、グローバルでのガバナンス体制の改善に取り組むとともに、拡大する事業分野に対応する品質保証体制の強化を図ってまいります。また、米国の大統領選挙や米中摩擦などに伴う経済動向の変化や、国内では東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う需要変動に適切に対処しながら、長期構想「Scientific Innovation Chain 2027」の実現に向けて活動してまいります。
(株式会社の支配に関する基本方針)
1 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要
当社は経営理念として「世界にひろがる生活文化創造企業を目指す」ことを掲げ、持株会社(ホールディングカンパニー)体制のもと、グループ連峰経営による企業活動を行っており、今後とも中長期的視野に立って、当企業グループの総合力を発揮し、更なる発展を図ることが、当企業グループの企業価値の向上と株主共同の利益に資することと確信しております。
対象となる会社の経営陣の賛同を得ることなく、一方的に大規模な株式の買付けを強行するという大規模買付行為(下記3(1)で定義します。)に対しては、当社は一概にこれを否定するものではなく、最終的に株主の皆様のご判断に委ねるべきものと考えております。しかし、実際には、大規模買付者(下記3(1)で定義します。)に関する十分な情報の提供がなくては、株主の皆様は、当企業グループの企業価値に及ぼす影響を適切に判断することはできません。当社は、大規模買付者による情報提供、当社取締役会による検討・評価といったプロセスを確保するとともに、当企業グループの企業価値又は株主共同の利益に対する明白な侵害を防止するため、大規模買付行為に対する対抗措置を準備しておくことも、また当社の取締役としての責務であると考えております。
2 基本方針の実現に資する取組みの具体的な内容の概要
当社は、創業から今日にいたるまで、事業と製品・サービスを通じて顧客・社員・社会における生活文化の創造に真摯に取り組んでまいりました。更に、当社は、今後の事業活動の発展はもとより、常に社会と共存し、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの更なる満足度向上と信頼を得ることにより、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努めていきたいと考えております。
この基本的な考え方のもと、当企業グループは、目指す姿“SCC(Science Company Change)2017”に向けて、2008年度から3回の中期経営計画を進め、2014年度からは最終ステップになるSCC-Ⅲを推進してまいりました。2017年度からは、次の10年のありたい姿を新たな長期構想として掲げ、その実現に向けた活動を推進しております。長期構想では企業活動のコンセプトを「Scientific Innovation Chain 2027(SIC27)」とし、「技術・製品」、「ビジネスモデル」、「ネットワーク」、「モノづくり」、「経営基盤」の5つの基軸で、革新的に発想し、科学的に実行していき、その連鎖によって持続的に成長できる企業体質に変革することを目指してまいります。また、これまでのドメイン(ライフサイエンス、コミュニケーションサイエンス、サスティナビリティサイエンスの3つの事業領域)の枠組みを戦略的に拡大し、成長市場のみならず、社会課題の解決や、生命や地球環境の持続成長可能性に繋がる領域にも注力してまいります。このような中長期的な取り組みにおいて、当社は引き続き、ホールディングカンパニー体制を活かし、スピードを重視した事業運営や当企業グループ全体のフレキシブルな経営資源の活用を進めるとともに、環境対応やリスク対応、グローバル共生、企業の社会的責任(CSR)を重視した「持続可能な経営」を強化してまいります。
3 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
(1) 本施策導入の目的について
特定の株主又は株主グループ(以下「特定株主グループ」といいます。)によって当社の株式の一定規模以上の買付行為が行われた場合の対応策(以下「本施策」といいます。)は、特定株主グループの議決権保有割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権保有割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(当社取締役会が予め同意したものを除き、以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、大規模買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)が、当企業グループの企業価値に重大な影響を及ぼす場合において、上記に記載した基本方針に沿って当企業グループの企業価値を確保し又は向上させるため、大規模買付行為に適切な対応を行うことを目的としております。
(2) 本施策の内容について
① 大規模買付ルールの概要
a.取締役会に対する情報提供
b.取締役会における検討及び評価
c.独立委員会の設置
② 大規模買付対抗措置
一定の大規模買付対抗措置の発動の要件を満たす場合は、当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重し、会社法その他の法令及び当社定款によって認められる相当な大規模買付対抗措置を決議することができます。
③ 本施策の有効期間等
本施策の有効期間は、2020年3月開催の当社の定時株主総会終結時までとなっております。また、当社株主総会又は当社取締役会において本施策を廃止する旨の決議が行われた場合には、本施策は廃止されます。
④ 法令の改正等による修正
本施策で引用する法令の規定は、2017年5月12日現在施行されている規定を前提としているものであり、同日以後、法令の新設又は改廃により、上記各項に定める条項ないし用語の意義等に修正を加える必要が生じた場合には、当社取締役会において、当該新設又は改廃の趣旨を考慮のうえ、上記各項に定める条項ないし用語の意義等を適宜合理的な範囲内で読み替えることができるものとします。
4 上記の各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
(1) 基本方針の実現に資する取組み(上記2の取組み)について
上記2に記載した企業価値の向上のための取組みは、当企業グループの企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、基本方針の実現に資するものです。
(2) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(上記3の取組み)の概要について
① 本施策が基本方針に沿うものであること
本施策は、当社株券等に対する買付等が行われる場合に、当該買付等に応じるべきか否かについて株主の皆様が適切に判断し、また、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために大規模買付者と協議又は交渉を行うことを可能とすることにより、当企業グループの企業価値及び株主共同の利益を確保するためのものであり、基本方針に沿うものです。
② 当社は、以下の理由から、本施策が株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
a.企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的
b.事前開示
c.株主意思の反映
d.取締役会の判断の客観性・合理性の確保
e.買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること
f.デッドハンド型買収防衛策ではないこと
(ご参考)
本施策は、本年3月26日開催の第182回定時株主総会終結の時をもって有効期間が満了となりますが、当社は、本年2月17日開催の取締役会において、かかる有効期間の満了をもって本施策を更新しないことを決定いたしました。
なお、当社は、本施策の有効期間満了後も企業価値・株主共同の利益の確保・向上に取り組んでまいります。また、当社株式の大規模買付行為を行い、または行おうとする者に対しては、株主の皆様が大規模買付行為の是非について適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努めるほか、金融商品取引法、会社法その他関連法令に基づき、適時適切な措置を講じてまいります。