四半期報告書-第154期第2四半期(平成28年7月1日-平成28年9月30日)

【提出】
2016/11/10 9:28
【資料】
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【項目】
26項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間の業績は、国内医薬品新製品群の伸長に加え、導出自社創製品セレキシパグの欧州での承認取得に伴う一時金収入および海外売上に伴うロイヤリティ収入等が寄与し、売上高は445億4百万円と対前年同期比12.9%の増収となりました。利益面では、増収に加え研究開発費、販売費及び一般管理費の一部費用が第3四半期以降にずれ込んだことにより、営業利益は64億9千2百万円(対前年同期比207.7%増)、経常利益は61億3千1百万円(対前年同期比162.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は44億8千3百万円(対前年同期比194.3%増)といずれも大幅な増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
①医薬品事業
医薬品事業では、前立腺肥大症に伴う排尿障害改善剤「ザルティア」、骨髄異形成症候群治療剤「ビダーザ」、がん疼痛・慢性疼痛治療剤「トラマール」・「ワントラム」、肺動脈性肺高血圧症治療剤「アドシルカ」等新製品群の売上の伸長とともに、上記一時金収入及びロイヤリティ収入が寄与し、売上高は375億8千2百万円と対前年同期比16.6%の増収となりました。
②機能食品事業
機能食品事業では、品質安定保存剤の売上は伸長しましたが、ニュートリション素材、たん白製剤、健康食品素材の売上が減少し、売上高は69億2千2百万円と対前年同期比3.4%の減収となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間の現金及び現金同等物の残高は、269億6千4百万円となりました(前第2四半期連結累計期間の残高は191億9千2百万円)。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは67億1千8百万円の収入(前第2四半期連結累計期間は2億7千1百万円の支出)となりました。主な内訳は、収入項目では税金等調整前四半期純利益61億3千1百万円、売上債権の減少額18億9千万円、減価償却費13億5千3百万円、支出項目では法人税等の支払額19億5百万円、その他の流動負債の減少額5億6百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、31億9千万円の支出(前第2四半期連結累計期間は15億5千4百万円の支出)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出23億9千7百万円、有価証券の取得による支出10億円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額等により、9億4千7百万円の支出(前第2四半期連結累計期間は9億1千6百万円の支出)となりました。

(4)研究開発活動
文中における研究開発の状況は、当四半期報告書提出日現在の状況に基づき記載しております。
当第2四半期連結累計期間における研究開発費は50億5千2百万円、対売上高比率は11.4%であります。
(国内開発状況)
・肺高血圧症治療剤「NS-304(一般名:セレキシパグ)」については、平成28年1月に肺動脈性肺高血圧症の効能・効果で製造販売の承認申請を行い、9月に承認を取得、製品名「ウプトラビ錠」として現在発売準備中です。また、平成28年6月より慢性血栓塞栓性肺高血圧症を対象とした第三相試験をアクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパン株式会社と共同で開始しました。同効能・効果については、本年6月に希少疾病用医薬品の指定を受けました。閉塞性動脈硬化症を対象とした後期第二相試験は、日本新薬が単独で平成28年8月より開始しました。
・非ホジキンリンパ腫治療剤「GA101(一般名:オビヌツズマブ)」については、中外製薬株式会社と共同で、低悪性度非ホジキンリンパ腫を対象とした第三相試験(国際共同治験)を実施中です。
・デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤「NS-065/NCNP-01」については、平成27年10月に厚生労働省より「先駆け審査指定制度」の対象品目として指定され、平成28年1月に治験届を提出し、第一/二相試験を開始しました。
・子宮内膜症治療剤「NS-580」については、平成27年4月に第一相試験を開始しました。
(海外開発状況)
・合成抗菌剤「プルリフロキサシン」については、中国において導出先のリーズ・ファーマ社(香港)が第三相試験を終了し、現在申請準備中です。
・骨髄線維症治療剤「NS-018」については、米国において第一/二相試験を実施中です。
・「NS-065/NCNP-01」については、平成28年3月に治験届を米国食品医薬品局(FDA)に提出し、第二相試験を開始しました。