有価証券報告書-第94期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「医薬品を中核としたトータルヘルスケアで人々の健康で豊かな生活に貢献する」ことを経営理念とし、国内外において存在価値のある企業グループとして発展することを目指しております。この社会的使命を果たし続けるためには、短期的成果は重要であるが、同時に、継続企業として長期的に成長・発展し続けることが必要であると考えております。
(2) 中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
当社グループは、「ジェネリック医薬品」、「臨床検査薬」、アルカリ化療法剤を含めた「新薬開発」という「3つの事業ドメイン」の構成とし、それらを海外にも展開することで、持続的な発展と企業価値の最大化を図っていきます。
① ジェネリック医薬品
品質保証の面では、当社グループでは、従業員への継続的な教育研修などを通じて「品質第一」の企業文化醸成に注力しており、2025年度は、監査当局経験者をはじめとする外部コンサルタントによる社内講演会を実施するなど、上記文化醸成を推進する施策を実行いたしました。また、グループ横断的な品質の維持・向上にも取り組んでおり、「グループ品質保証統括部」が当社、日本薬品工業及び海外生産拠点のNippon Chemiphar Vietnam Co., Ltd.(以下、「NC-VN社」)の品質保証業務を統括することで、グループ全体の課題の検討や解決、統一した管理基準・管理手法の提案や運用などを行っています。このような体制の下で、各社の品質保証部においてグループ製造拠点及び社外製造委託先や原薬製造所に対する監査などを通じて、医薬品の製造管理及び品質管理が適正に実施されていることを定期的に確認しています。NC-VN社では、日本で使用している原料・包装資材などを使用して日本の工場と同じ製造方法で医薬品を製造しており、技術移管については適宜日本薬品工業が指導及び品質管理を行い、GMP及び品質面については当社及び日本薬品工業が監査、指導を行うことで、日本国内の工場で製造する場合と同水準の高い品質を確保しています。
安定供給の面では、ここ数年に及ぶ医療用医薬品の供給不足に対応して、当社グループでも医療現場のニーズに応えるべく継続的に人員確保や設備投資を実施してさらなる増産に努めています。2024年8月に実装工事を完了した日本薬品工業つくば工場3号棟2階の新設備では、2026年5月より順次製品の出荷を開始いたします。また、NC-VN社では、順調に国内工場から製造移管が進んでいることに加えて、他社製品の受託製造も開始しており、グループを超えて医薬品の安定供給に貢献しています。今後は、NC-VN社の工場増設投資も予定しており、自社グループでの増産に努めてまいります。加えて、今般のオーソライズド・ジェネリック(以下、「AG」)の薬価上の位置付け変更(上市時に新薬と同じ薬価となる)に伴い、新規AGの市場投入が見送られた場合、今後発売するジェネリック医薬品においては市場の需要をより多くカバーする必要が生じる可能性があることから、企業間連携を含めた製造効率化の取り組みを引き続き推し進めることなどにより、供給能力のさらなる向上に努めてまいります。
販売の面では、国内ジェネリック医薬品事業は、近年物価上昇が続いているにもかかわらず、2020年以降、中間年を含む毎年薬価改定が実施されており、収益性の厳しさが増しています。当社グループはこの状況に対処すべく、グループ全体の営業活動を一元管理する「グループ医薬営業本部」のもと、近年発売品及び利益品目の拡販に徹底して注力するとともに、多様な販路を活用しながら営業活動の効率性を高めるために、B to B対応の強化や営業支援システムSFA(Sales Force Automation)を活用したMR活動におけるPDCAサイクルの最適化や高速化、AIを使った顧客管理・MR活動計画の立案などに取り組んでいます。
ジェネリック医薬品の開発においては、申請データの信頼性確保はもとより、会社方針である「品質第一」を理念に掲げて新製品の開発を進めています。特に、発売後の製品の安定供給を確保するために、開発段階から製造部門との連携を強化して、技術移管や生産の立ち上げを円滑に進めるよう取り組んでいます。また、開発品目の選定にあたっては、医療関係者や患者さんのニーズを反映した特色のある品目など、販売時の競争優位性を確保できる品目の選定を行っています。
② 臨床検査薬
臨床検査薬事業の主力品であるアレルギースクリーニング機器・試薬「ドロップスクリーン」は、わずか1滴の血液で、41項目のアレルゲンを、30分という短時間で測定できる高い製品力を持っています。患者さんや医療現場の負担が軽減されることや、これまで検査センターに外注していたアレルギー検査を院内で測定することが可能になったことから、導入された医療機関から高い評価をいただいており、当期末時点の国内累計設置台数は1,800台を超えました。引き続き設置台数のさらなる拡大に向けて販売体制を拡充するとともに、製品の改良、製造コストの低減など、あらゆる面で改善に努めてまいります。また、「ドロップスクリーン」の海外での発売に向けて、製品開発、各国法規制対応、パートナー選定などにも取り組んでいます。
③ 新薬開発
当社グループは、長年にわたって培ってきたアルカリ化療法に関する技術や知見を活かした展開に加えて、この数年間で大きく拡充・進展している開発パイプラインのさらなる開発進展や裾野拡大を図り、イノベーティブな新薬を1日も早く医療現場に届けるため、他の企業・研究機関とのアライアンスにも積極的に取り組んでいます。これらの具体的な取り組みにつきましては、「6 研究開発活動」に記載しております。
④ 海外展開
海外での展開状況は、2026年3月時点で中国やベトナムなど4ヵ国において8品目の販売を行っています。今後成長が見込まれる海外マーケットへの進出は必須であり、現在、中東・アフリカでも進出の準備を進めています。
中国では、2024年に日本で製造されるジェネリック医薬品として初めて承認されたアレルギー用薬「エピナスチン塩酸塩錠20mg」を含め、数品目を輸出しています。いずれの製品も現地のパートナー企業と協力して販売量の拡大を目指しています。
ベトナムでは、NC-VN社が製造する消化性潰瘍剤「レバミピド錠100mg」の販売を開始しました。また、2025年からは、同社製造の「フェブキソスタット錠80mg」の販売も開始しています。両製品ともベトナムを代表する国立医大病院をはじめとする主要医療機関において採用されるなど、販路が順調に拡大しています。さらに2026年3月には痛風治療薬「アロプリノール錠100mg」の承認を取得し、現在、販売開始に向けた準備を進めています。今後もベトナム市場向け製品ラインナップを拡充していく予定です。
また中東・アフリカ等においては、当社は中東・アフリカ地区の現地調査を進めるため、2022年3月に世界銀行グループの国際金融公社(IFC)とアドバイザリー契約を締結しました。現在は進出を図る対象国及びパートナーを絞り込み、現地で販売する具体的な複数品目について交渉を進めています。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「医薬品を中核としたトータルヘルスケアで人々の健康で豊かな生活に貢献する」ことを経営理念とし、国内外において存在価値のある企業グループとして発展することを目指しております。この社会的使命を果たし続けるためには、短期的成果は重要であるが、同時に、継続企業として長期的に成長・発展し続けることが必要であると考えております。
(2) 中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
当社グループは、「ジェネリック医薬品」、「臨床検査薬」、アルカリ化療法剤を含めた「新薬開発」という「3つの事業ドメイン」の構成とし、それらを海外にも展開することで、持続的な発展と企業価値の最大化を図っていきます。
① ジェネリック医薬品
品質保証の面では、当社グループでは、従業員への継続的な教育研修などを通じて「品質第一」の企業文化醸成に注力しており、2025年度は、監査当局経験者をはじめとする外部コンサルタントによる社内講演会を実施するなど、上記文化醸成を推進する施策を実行いたしました。また、グループ横断的な品質の維持・向上にも取り組んでおり、「グループ品質保証統括部」が当社、日本薬品工業及び海外生産拠点のNippon Chemiphar Vietnam Co., Ltd.(以下、「NC-VN社」)の品質保証業務を統括することで、グループ全体の課題の検討や解決、統一した管理基準・管理手法の提案や運用などを行っています。このような体制の下で、各社の品質保証部においてグループ製造拠点及び社外製造委託先や原薬製造所に対する監査などを通じて、医薬品の製造管理及び品質管理が適正に実施されていることを定期的に確認しています。NC-VN社では、日本で使用している原料・包装資材などを使用して日本の工場と同じ製造方法で医薬品を製造しており、技術移管については適宜日本薬品工業が指導及び品質管理を行い、GMP及び品質面については当社及び日本薬品工業が監査、指導を行うことで、日本国内の工場で製造する場合と同水準の高い品質を確保しています。
安定供給の面では、ここ数年に及ぶ医療用医薬品の供給不足に対応して、当社グループでも医療現場のニーズに応えるべく継続的に人員確保や設備投資を実施してさらなる増産に努めています。2024年8月に実装工事を完了した日本薬品工業つくば工場3号棟2階の新設備では、2026年5月より順次製品の出荷を開始いたします。また、NC-VN社では、順調に国内工場から製造移管が進んでいることに加えて、他社製品の受託製造も開始しており、グループを超えて医薬品の安定供給に貢献しています。今後は、NC-VN社の工場増設投資も予定しており、自社グループでの増産に努めてまいります。加えて、今般のオーソライズド・ジェネリック(以下、「AG」)の薬価上の位置付け変更(上市時に新薬と同じ薬価となる)に伴い、新規AGの市場投入が見送られた場合、今後発売するジェネリック医薬品においては市場の需要をより多くカバーする必要が生じる可能性があることから、企業間連携を含めた製造効率化の取り組みを引き続き推し進めることなどにより、供給能力のさらなる向上に努めてまいります。
販売の面では、国内ジェネリック医薬品事業は、近年物価上昇が続いているにもかかわらず、2020年以降、中間年を含む毎年薬価改定が実施されており、収益性の厳しさが増しています。当社グループはこの状況に対処すべく、グループ全体の営業活動を一元管理する「グループ医薬営業本部」のもと、近年発売品及び利益品目の拡販に徹底して注力するとともに、多様な販路を活用しながら営業活動の効率性を高めるために、B to B対応の強化や営業支援システムSFA(Sales Force Automation)を活用したMR活動におけるPDCAサイクルの最適化や高速化、AIを使った顧客管理・MR活動計画の立案などに取り組んでいます。
ジェネリック医薬品の開発においては、申請データの信頼性確保はもとより、会社方針である「品質第一」を理念に掲げて新製品の開発を進めています。特に、発売後の製品の安定供給を確保するために、開発段階から製造部門との連携を強化して、技術移管や生産の立ち上げを円滑に進めるよう取り組んでいます。また、開発品目の選定にあたっては、医療関係者や患者さんのニーズを反映した特色のある品目など、販売時の競争優位性を確保できる品目の選定を行っています。
② 臨床検査薬
臨床検査薬事業の主力品であるアレルギースクリーニング機器・試薬「ドロップスクリーン」は、わずか1滴の血液で、41項目のアレルゲンを、30分という短時間で測定できる高い製品力を持っています。患者さんや医療現場の負担が軽減されることや、これまで検査センターに外注していたアレルギー検査を院内で測定することが可能になったことから、導入された医療機関から高い評価をいただいており、当期末時点の国内累計設置台数は1,800台を超えました。引き続き設置台数のさらなる拡大に向けて販売体制を拡充するとともに、製品の改良、製造コストの低減など、あらゆる面で改善に努めてまいります。また、「ドロップスクリーン」の海外での発売に向けて、製品開発、各国法規制対応、パートナー選定などにも取り組んでいます。
③ 新薬開発
当社グループは、長年にわたって培ってきたアルカリ化療法に関する技術や知見を活かした展開に加えて、この数年間で大きく拡充・進展している開発パイプラインのさらなる開発進展や裾野拡大を図り、イノベーティブな新薬を1日も早く医療現場に届けるため、他の企業・研究機関とのアライアンスにも積極的に取り組んでいます。これらの具体的な取り組みにつきましては、「6 研究開発活動」に記載しております。
④ 海外展開
海外での展開状況は、2026年3月時点で中国やベトナムなど4ヵ国において8品目の販売を行っています。今後成長が見込まれる海外マーケットへの進出は必須であり、現在、中東・アフリカでも進出の準備を進めています。
中国では、2024年に日本で製造されるジェネリック医薬品として初めて承認されたアレルギー用薬「エピナスチン塩酸塩錠20mg」を含め、数品目を輸出しています。いずれの製品も現地のパートナー企業と協力して販売量の拡大を目指しています。
ベトナムでは、NC-VN社が製造する消化性潰瘍剤「レバミピド錠100mg」の販売を開始しました。また、2025年からは、同社製造の「フェブキソスタット錠80mg」の販売も開始しています。両製品ともベトナムを代表する国立医大病院をはじめとする主要医療機関において採用されるなど、販路が順調に拡大しています。さらに2026年3月には痛風治療薬「アロプリノール錠100mg」の承認を取得し、現在、販売開始に向けた準備を進めています。今後もベトナム市場向け製品ラインナップを拡充していく予定です。
また中東・アフリカ等においては、当社は中東・アフリカ地区の現地調査を進めるため、2022年3月に世界銀行グループの国際金融公社(IFC)とアドバイザリー契約を締結しました。現在は進出を図る対象国及びパートナーを絞り込み、現地で販売する具体的な複数品目について交渉を進めています。