訂正有価証券報告書-第88期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「経営理念」、「経営ビジョン」、「モットー」からなる “EIKEN WAY”を制定し、グループ全体で“EIKEN WAY”を実践することにより持続的な企業価値の向上を図り、取引先の繁栄と株主並びに社会への貢献を果たしてまいります。
EIKEN WAY
□経営理念 :ヘルスケアを通じて人々の健康を守ります。
□経営ビジョン:EIKENグループは、人々の健康を守るため、検査のパイオニアとしてお客様に信頼される製品・サービスを提供し、企業価値の向上を図ります。
□モットー :品質で信頼され、技術で発展する“EIKEN”
(2) 経営戦略等
当社グループは、事業を取り巻く環境変化に対応するとともに、サステナビリティ経営の視点を取り込み、2030年の目指す姿として、「EIKEN Vision 2030」を設定しております。
「EIKEN Vision 2030」では、現在の事業領域を中核事業としつつ、さらに一歩踏み出し、医療のプロセスにイノベーションを起こし、検査の未来を創っていくことを目指しております。
注力事業分野として「がんの予防・治療への貢献」、「感染症撲滅・感染制御への貢献」、「ヘルスケアに役立つ製品・サービスの提供」の3つを設定しております。
<中長期を見据えたビジョン>■がんの予防・治療への貢献
当社グループは、これまで検診事業(予防と早期発見)に注力し、特に大腸がんではスクリーニングプログラムをグローバルに構築し、早期発見により死亡率減少と医療費抑制に貢献してまいりました。一方で、がんの治療には高額の医療費を必要とすることから適切な治療の選択が重要です。がんの予防・早期発見だけではなく、このような医療課題に対しても対応すべく、治療薬の選択や治療効果の判定まで網羅した検査システムを開発し提供することによって、がんによる死亡率の更なる減少を目指してまいります。
■感染症撲滅・感染制御への貢献
脅威となる感染症への対策として製品ラインアップを拡充し、グローバルでの結核やマラリアなど遺伝子検査システムを展開してまいります。また、より簡易で誰でもどこでも使える迅速で精確な感染症診断システムを開発することで、医療アクセスの向上に寄与してまいります。
■ヘルスケアに役立つ製品・サービスの提供
健康寿命の延伸に向けて、遠隔診療や在宅での検査の領域を広げて、モバイルヘルスへ発展させていきます。最終的には本人が意識しなくても健康状態を知らせてくれる暮らしに寄り添ったモニタリングシステムの開発を目指してまいります。

<経営計画2030の策定>2025年4月より中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)をスタートいたしましたが、新執行体制のもと、外部環境の変化および内部要因を総合的に検討した結果、2030年の目指す姿である「EIKEN Vision 2030」の実現に向けた中長期的な戦略ストーリーとして位置づけていた「EIKEN ROAD MAP 2030」を見直すことといたしました。
その上で、新たに2027年3月期を初年度、2031年3月期を最終年度とする5か年の経営計画を策定いたしました。2026年4月より、本計画のもと、ROIC改善の土台となる国内事業の収益力強化を図るとともに、成長が期待される分野への重点投資を行い、連続成長の中核となる海外事業の成長を加速させ、加えて、M&A・アライアンスによる非連続成長に伴う事業ポートフォリオの進化を通じて、持続的な成長と収益性の向上を目指してまいります。
◇国内事業の収益力強化
- ROIC改善の土台 -
当社グループは、便潜血検査、尿検査、免疫検査を中心とした検査領域において、国内市場で長年にわたり医療現場から高い信頼を獲得してきました。これらに支えられた強固な顧客基盤および製品群は、当社の競争優位性の源泉となっております。
一方で、国内市場の成熟が進む中、持続的な成長と企業価値の向上を実現していくためには、従来の延長線上にとどまらない収益構造の抜本的な高度化が不可欠であると認識しております。
このため当社グループは、当連結会計年度において製品ポートフォリオを「主力製品群」「収益製品群」「育成製品群」「低収益製品群」の4区分に整理した上で、低収益製品群については方向性を決定いたしました。本年度から、決定した方向性に基づき実行可能な施策については着手しており、今後も引き続き成長性および収益性の高い製品群へ経営資源を重点的に配分してまいります。
これらの取り組みにより、国内事業における利益創出力の向上と投下資本効率の改善を同時に進め、ROICを経営管理の指標として一層実効的に活用することで、ROIC経営のさらなる進化を図ってまいります。
◇海外成長の加速
- 連続成長の中核 -
国内市場の成熟が進む中、海外事業については、中長期的な事業規模の拡大および企業価値の向上を牽引する中核戦略と位置付けております。
当社グループは、便潜血検査事業(FIT)を海外展開の中核事業とし、新規採用国の拡大に加え、各国における大腸がん検診の受診対象年齢の拡大といった検査需要の成長を、確実に取り込んでまいります。また、積極的な市場開拓および既存代理店との協業深化を通じ、需要の最大化を図ります。
実行にあたっては、国・地域ごとの規制、医療制度、物流特性等を踏まえた最適な参入モデルを構築するとともに、既存代理店との戦略的協働を一段と強化し、中長期的なパートナーシップを強固にすることで、海外成長の確度向上とスピード加速を実現してまいります。
また、米国現地法人を通じた免疫血清試薬の販売を開始し、さらに、FIT製品に対する付加価値技術を組み合わせることにより、新市場および新需要の創出に取り組み、収益基盤をさらに拡大してまいります。
◇M&A・アライアンスによる非連続成長
- 事業ポートフォリオ進化 -
当社グループ単独では取り込みが難しい技術、製品、事業領域について、M&Aやアライアンスを通じて事業ポートフォリオに組み込むことで、事業領域の進化と成長の加速を図ります。これにより、成長性・収益性・資本効率のバランスを重視した事業運営を推進し、中長期的な企業価値の持続的向上を目指してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的な経営戦略の進捗および成果を測るための指標として、2031年3月期における主要な経営指標について、以下の水準を目標として設定しております。
売上高 :500億円以上(海外向け売上高比率35%以上)
営業利益:70億円以上(営業利益率14.0%以上)
ROIC :10%以上
ROE :10%以上
(4) 経営環境
今後の見通しにつきましては、資源価格の高騰や地政学的リスク、米国の通商政策や主要国の金融政策等の影響を受け、不安定な状況のまま推移し、依然として不確実性の高い状況が続くことが見込まれます。
当社グループは、事業を取り巻く環境変化に対応するとともに、現在の事業領域を中核事業としつつ、「がんの予防・治療への貢献」、「感染症撲滅・感染制御への貢献」、「ヘルスケアに役立つ製品・サービスの提供」の3つを注力事業分野として重点施策を展開してまいります。「がん」の分野ではより治療に直結する領域に、「感染症」の分野ではより簡易な検査技術の確立に注力いたします。また、「ヘルスケア」の分野では遠隔健診や在宅での検査に対応できる製品・サービスを拡大してまいります。
また、当社グループは、持続可能な社会の実現に向けて、優先的に取り組むべき11のマテリアリティ(重要課題)を特定し、具体的な行動計画に展開しています。各マテリアリティについて、達成度を評価するための指標(KPI)を設けて進捗状況をモニタリングしながら取り組みを進めております。世界の人々の健康を守る企業として「医療」の課題、そして「環境」・「社会」・「ガバナンス」の課題にも積極的に取り組み、社会課題の解決を通じて、さらなる企業価値の向上と持続可能な社会の実現につなげてまいります。
次期の業績見通しにつきましては、海外市場における便潜血検査用試薬の売上増加等を背景に、売上高42,000百万円(前期比0.2%増)を見込んでおります。このうち、海外向け売上高は11,790百万円(同2.9%増)となり、売上高に占める比率は28.0%となる見通しです。利益面では、収益性の向上に向けた取り組みの進展等により、営業利益3,070百万円(同5.2%増)ならびに経常利益2,900百万円(同2.0%増)を見込んでおります。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前期に連結子会社の持分譲渡に伴う特別利益を計上したことにより、2,070百万円(同44.2%減)を予想しております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、当連結会計年度において、中期経営計画に基づき、以下の重点課題に取り組んでまいりました。
①がんの予防・治療への貢献
2024年に上市した『MINtS 肺癌マルチ CDx ライブラリー調製試薬キット』および『遺伝子解析プログラム MINtS Analyzer』による、非小細胞肺癌のコンパニオン診断システムの普及拡大に向けた取り組みを進めてまいりました。今後も、関連する医療機関や関係者との連携を通じて、本診断システムのさらなる浸透を図ってまいります。
また、便潜血検査用試薬および装置の販売は、便潜血検査を中核とした大腸がん検診ニーズの高まりを背景に、欧州を中心とする海外市場において堅調に推移いたしました。今後も海外市場での便潜血検査の普及を推進するとともに、大腸がんを中心としたがんの早期発見に貢献してまいります。
②感染症撲滅・感染制御への貢献
USAIDの閉鎖に伴うGlobal Fundの資金規模縮小といった影響はありましたが、当社はアフリカをはじめとする途上国において、LAMP法を用いた結核検査システム(TB-LAMP)の普及を通じ、結核撲滅に向けた取り組みを継続してまいりました。
また、結核に加えて、マラリアやNTDs(顧みられない熱帯病)への対応にも注力し、各国・地域の医療環境に応じた診断機会の拡大を通じて、医療アクセス向上および感染症の制御・撲滅に貢献してまいりました。
③ヘルスケアに役立つ製品・サービスの提供
当社は、2023年に便中カルプロテクチン測定試薬について、「クローン病の病態把握の補助」を目的とした使用(臨床的意義)に関する薬事承認を取得しました。これにより、非侵襲的な便検査によりクローン病の病態を把握できる新たな選択肢として医療現場での認知が進み、当連結会計年度においても国内の医療機関への導入が着実に拡大しました。
また、海外市場においては、欧米を中心に便中カルプロテクチン検査の臨床活用が広がっており、今後も各国の医療ニーズや診療ガイドラインの動向を踏まえながら、当該検査をはじめとするヘルスケア分野の製品・サービス展開を積極的に推進してまいります。
(1) 経営方針
当社グループは、「経営理念」、「経営ビジョン」、「モットー」からなる “EIKEN WAY”を制定し、グループ全体で“EIKEN WAY”を実践することにより持続的な企業価値の向上を図り、取引先の繁栄と株主並びに社会への貢献を果たしてまいります。
EIKEN WAY
□経営理念 :ヘルスケアを通じて人々の健康を守ります。
□経営ビジョン:EIKENグループは、人々の健康を守るため、検査のパイオニアとしてお客様に信頼される製品・サービスを提供し、企業価値の向上を図ります。
□モットー :品質で信頼され、技術で発展する“EIKEN”
(2) 経営戦略等
当社グループは、事業を取り巻く環境変化に対応するとともに、サステナビリティ経営の視点を取り込み、2030年の目指す姿として、「EIKEN Vision 2030」を設定しております。
「EIKEN Vision 2030」では、現在の事業領域を中核事業としつつ、さらに一歩踏み出し、医療のプロセスにイノベーションを起こし、検査の未来を創っていくことを目指しております。
注力事業分野として「がんの予防・治療への貢献」、「感染症撲滅・感染制御への貢献」、「ヘルスケアに役立つ製品・サービスの提供」の3つを設定しております。
<中長期を見据えたビジョン>■がんの予防・治療への貢献
当社グループは、これまで検診事業(予防と早期発見)に注力し、特に大腸がんではスクリーニングプログラムをグローバルに構築し、早期発見により死亡率減少と医療費抑制に貢献してまいりました。一方で、がんの治療には高額の医療費を必要とすることから適切な治療の選択が重要です。がんの予防・早期発見だけではなく、このような医療課題に対しても対応すべく、治療薬の選択や治療効果の判定まで網羅した検査システムを開発し提供することによって、がんによる死亡率の更なる減少を目指してまいります。
■感染症撲滅・感染制御への貢献
脅威となる感染症への対策として製品ラインアップを拡充し、グローバルでの結核やマラリアなど遺伝子検査システムを展開してまいります。また、より簡易で誰でもどこでも使える迅速で精確な感染症診断システムを開発することで、医療アクセスの向上に寄与してまいります。
■ヘルスケアに役立つ製品・サービスの提供
健康寿命の延伸に向けて、遠隔診療や在宅での検査の領域を広げて、モバイルヘルスへ発展させていきます。最終的には本人が意識しなくても健康状態を知らせてくれる暮らしに寄り添ったモニタリングシステムの開発を目指してまいります。

<経営計画2030の策定>2025年4月より中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)をスタートいたしましたが、新執行体制のもと、外部環境の変化および内部要因を総合的に検討した結果、2030年の目指す姿である「EIKEN Vision 2030」の実現に向けた中長期的な戦略ストーリーとして位置づけていた「EIKEN ROAD MAP 2030」を見直すことといたしました。
その上で、新たに2027年3月期を初年度、2031年3月期を最終年度とする5か年の経営計画を策定いたしました。2026年4月より、本計画のもと、ROIC改善の土台となる国内事業の収益力強化を図るとともに、成長が期待される分野への重点投資を行い、連続成長の中核となる海外事業の成長を加速させ、加えて、M&A・アライアンスによる非連続成長に伴う事業ポートフォリオの進化を通じて、持続的な成長と収益性の向上を目指してまいります。
◇国内事業の収益力強化
- ROIC改善の土台 -
当社グループは、便潜血検査、尿検査、免疫検査を中心とした検査領域において、国内市場で長年にわたり医療現場から高い信頼を獲得してきました。これらに支えられた強固な顧客基盤および製品群は、当社の競争優位性の源泉となっております。
一方で、国内市場の成熟が進む中、持続的な成長と企業価値の向上を実現していくためには、従来の延長線上にとどまらない収益構造の抜本的な高度化が不可欠であると認識しております。
このため当社グループは、当連結会計年度において製品ポートフォリオを「主力製品群」「収益製品群」「育成製品群」「低収益製品群」の4区分に整理した上で、低収益製品群については方向性を決定いたしました。本年度から、決定した方向性に基づき実行可能な施策については着手しており、今後も引き続き成長性および収益性の高い製品群へ経営資源を重点的に配分してまいります。
これらの取り組みにより、国内事業における利益創出力の向上と投下資本効率の改善を同時に進め、ROICを経営管理の指標として一層実効的に活用することで、ROIC経営のさらなる進化を図ってまいります。
◇海外成長の加速
- 連続成長の中核 -
国内市場の成熟が進む中、海外事業については、中長期的な事業規模の拡大および企業価値の向上を牽引する中核戦略と位置付けております。
当社グループは、便潜血検査事業(FIT)を海外展開の中核事業とし、新規採用国の拡大に加え、各国における大腸がん検診の受診対象年齢の拡大といった検査需要の成長を、確実に取り込んでまいります。また、積極的な市場開拓および既存代理店との協業深化を通じ、需要の最大化を図ります。
実行にあたっては、国・地域ごとの規制、医療制度、物流特性等を踏まえた最適な参入モデルを構築するとともに、既存代理店との戦略的協働を一段と強化し、中長期的なパートナーシップを強固にすることで、海外成長の確度向上とスピード加速を実現してまいります。
また、米国現地法人を通じた免疫血清試薬の販売を開始し、さらに、FIT製品に対する付加価値技術を組み合わせることにより、新市場および新需要の創出に取り組み、収益基盤をさらに拡大してまいります。
◇M&A・アライアンスによる非連続成長
- 事業ポートフォリオ進化 -
当社グループ単独では取り込みが難しい技術、製品、事業領域について、M&Aやアライアンスを通じて事業ポートフォリオに組み込むことで、事業領域の進化と成長の加速を図ります。これにより、成長性・収益性・資本効率のバランスを重視した事業運営を推進し、中長期的な企業価値の持続的向上を目指してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的な経営戦略の進捗および成果を測るための指標として、2031年3月期における主要な経営指標について、以下の水準を目標として設定しております。
売上高 :500億円以上(海外向け売上高比率35%以上)
営業利益:70億円以上(営業利益率14.0%以上)
ROIC :10%以上
ROE :10%以上
(4) 経営環境
今後の見通しにつきましては、資源価格の高騰や地政学的リスク、米国の通商政策や主要国の金融政策等の影響を受け、不安定な状況のまま推移し、依然として不確実性の高い状況が続くことが見込まれます。
当社グループは、事業を取り巻く環境変化に対応するとともに、現在の事業領域を中核事業としつつ、「がんの予防・治療への貢献」、「感染症撲滅・感染制御への貢献」、「ヘルスケアに役立つ製品・サービスの提供」の3つを注力事業分野として重点施策を展開してまいります。「がん」の分野ではより治療に直結する領域に、「感染症」の分野ではより簡易な検査技術の確立に注力いたします。また、「ヘルスケア」の分野では遠隔健診や在宅での検査に対応できる製品・サービスを拡大してまいります。
また、当社グループは、持続可能な社会の実現に向けて、優先的に取り組むべき11のマテリアリティ(重要課題)を特定し、具体的な行動計画に展開しています。各マテリアリティについて、達成度を評価するための指標(KPI)を設けて進捗状況をモニタリングしながら取り組みを進めております。世界の人々の健康を守る企業として「医療」の課題、そして「環境」・「社会」・「ガバナンス」の課題にも積極的に取り組み、社会課題の解決を通じて、さらなる企業価値の向上と持続可能な社会の実現につなげてまいります。
次期の業績見通しにつきましては、海外市場における便潜血検査用試薬の売上増加等を背景に、売上高42,000百万円(前期比0.2%増)を見込んでおります。このうち、海外向け売上高は11,790百万円(同2.9%増)となり、売上高に占める比率は28.0%となる見通しです。利益面では、収益性の向上に向けた取り組みの進展等により、営業利益3,070百万円(同5.2%増)ならびに経常利益2,900百万円(同2.0%増)を見込んでおります。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前期に連結子会社の持分譲渡に伴う特別利益を計上したことにより、2,070百万円(同44.2%減)を予想しております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、当連結会計年度において、中期経営計画に基づき、以下の重点課題に取り組んでまいりました。
①がんの予防・治療への貢献
2024年に上市した『MINtS 肺癌マルチ CDx ライブラリー調製試薬キット』および『遺伝子解析プログラム MINtS Analyzer』による、非小細胞肺癌のコンパニオン診断システムの普及拡大に向けた取り組みを進めてまいりました。今後も、関連する医療機関や関係者との連携を通じて、本診断システムのさらなる浸透を図ってまいります。
また、便潜血検査用試薬および装置の販売は、便潜血検査を中核とした大腸がん検診ニーズの高まりを背景に、欧州を中心とする海外市場において堅調に推移いたしました。今後も海外市場での便潜血検査の普及を推進するとともに、大腸がんを中心としたがんの早期発見に貢献してまいります。
②感染症撲滅・感染制御への貢献
USAIDの閉鎖に伴うGlobal Fundの資金規模縮小といった影響はありましたが、当社はアフリカをはじめとする途上国において、LAMP法を用いた結核検査システム(TB-LAMP)の普及を通じ、結核撲滅に向けた取り組みを継続してまいりました。
また、結核に加えて、マラリアやNTDs(顧みられない熱帯病)への対応にも注力し、各国・地域の医療環境に応じた診断機会の拡大を通じて、医療アクセス向上および感染症の制御・撲滅に貢献してまいりました。
③ヘルスケアに役立つ製品・サービスの提供
当社は、2023年に便中カルプロテクチン測定試薬について、「クローン病の病態把握の補助」を目的とした使用(臨床的意義)に関する薬事承認を取得しました。これにより、非侵襲的な便検査によりクローン病の病態を把握できる新たな選択肢として医療現場での認知が進み、当連結会計年度においても国内の医療機関への導入が着実に拡大しました。
また、海外市場においては、欧米を中心に便中カルプロテクチン検査の臨床活用が広がっており、今後も各国の医療ニーズや診療ガイドラインの動向を踏まえながら、当該検査をはじめとするヘルスケア分野の製品・サービス展開を積極的に推進してまいります。