有価証券報告書-第24期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/30 9:18
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有報資料

当社は、医薬品の研究開発と、医療分野での中国企業と日本企業の協業支援を主たる業務としております。
当社は、聖マリアンナ医科大学発ベンチャーである株式会社エルティーティー研究所(1988年設立)の創薬事業を継承した企業であります。当社の経営理念は、最先端の科学技術を医療に応用し、世界中の人々の健康と命を守ることです。
創設者で初代会長の水島裕博士は、ドラッグデリバリーシステム(DDS)研究の草分け的存在であり、リポPGE1(パルクス、リプル)を始め、多くの新薬開発を成功に導きました。また、いち早く中国での医薬品ビジネスの将来性を見抜き、1995年に中国政府系病院と共同で北京泰德製薬股份有限公司(以下、北京泰德製薬)を設立し、リポPGE1を始め多くの新薬を開発しました。2008年に会長を引き継いだ水島徹博士は、大学教授として我が国にドラッグ・リポジショニング(DR)研究を広めた科学者です。また、熊本大学に創薬研究センターを設立しその初代センター長を務めました。現在では、当社のCEOとして経営・研究開発・事業開発を先導すると共に、北京泰德製薬の副董事長として同社の医薬品開発を支援したり、崇城大学薬学部特任教授としてDRに関する教育研究活動を行ったりしています。なお、北京泰德製薬に投資し現在では親会社となっている中国生物製薬有限公司(シノバイオ)は当社の技術・ノウハウ・人材・パイプラインを評価し、当社との資本業務提携を目的とした公開買付けを実施しました。そして、公開買付け終了後の2021年3月25日、シノバイオと当社は資本業務提携基本契約を締結しました。
以上のことから、当社は他のバイオベンチャーにはない多くの特徴(財産)を持っています。
・DDSとDRという効率的な創薬手法において、世界をリードするコア技術
・産学官に広がる人的ネットワーク(特に、アカデミアとの繋がり)
・中国有数の製薬企業に成長した北京泰德製薬、及びその親会社であるシノバイオとの強い繋がり
・会社の継続実績に基づく信頼と、蓄積された創薬ノウハウ(経験豊かな社員・役員)
・安定的な収益に基づく医薬品開発推進力
2019年6月の株主総会後に発足した水島徹を代表取締役とする経営陣は、以下の4つの柱を中心に研究開発活動を推進してまいりました。
Ⅰ.既存パイプラインの上市へ向けた研究開発の加速
Ⅱ.湘南研究所における新規パイプラインの創成
Ⅲ.北京泰德製薬、及び中国生物製薬(シノバイオ)との連携
Ⅳ.当社の強みを活かした他社・アカデミアとの協業
これらの試みは全て、前述の当社の財産を活かしたもので、既に多くの成果が得られております。PC-SOD(LT-1001)のオキサリプラチンによるCIPNを対象とした前期第Ⅱ相臨床試験において、一部副次評価項目において有効性が確認されました。その結果、PMDAは次の試験を第Ⅲ相臨床試験として実施することを受け入れました。またこの第Ⅲ相臨床試験を共同開発する契約をアルフレッサホールディングス株式会社と締結し、2025年8月に第Ⅲ相臨床試験を開始しました。また、ノーベルファーマ株式会社との共同開発では、同社が既に発売している既承認薬(LT-5001、ホストイン)を三叉神経痛に適応拡大(DR)することを目指しています。本剤の三叉神経痛に対する第Ⅲ相臨床試験(医師主導治験)では、主要評価項目及び一部の副次的評価項目において統計的有意差を以てその有効性を確認することができましたので、上市へ向けた最後の臨床試験を2026年3月に開始しました。
(1)ポートフォリオ型創薬ベンチャー
当社は、「ポートフォリオ型創薬ベンチャー」を目指しています。これは自社研究開発に絞り込むのではなく、資金力を活用して環境や状況に応じて外部の経営資源を有効に活用し、安定的にリターンを獲得する事業戦略です。すなわち、研究開発活動と事業開発活動を当社の柱と位置づけています。
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(2)DDSについて
DDSは、医薬品の有効成分を体内の必要な場所に、必要な時間、必要な量だけ送達する技術です。この技術によって薬物投与量や投与回数の軽減が可能になります。つまり薬の効果を高める一方で副作用を軽減することで、患者の負担を減らすことができます。DDSは、既に臨床で使用されている既承認薬(既に疾患治療薬として承認されている医薬品)を使用することが多いので、一部の安全性試験などを省略でき、効率的かつ高い成功確率で医薬品を開発できます。また、望ましい薬効がありながら、その副作用や製剤上の理由で開発を断念した薬物をDDSにより復活させることも可能です。さらに最近では、最初からDDS化して開発しなければならないもの(例えば、核酸医薬や抗体-薬物複合体[ADC:Antibody-Drug Conjugate]など)も増えています。このようにDDSは、新薬開発に要する開発期間の大幅な短縮とコストの削減、開発リスクの低減、及び上市の早期実現を可能にします。
0101010_002.png当社はDDS分野のリーディングカンパニーであると自負しています。当社の開発したDDS製剤・
リポPGE1はピーク時の日本での売り上げが500億円を超える医薬品となりました。また北京泰德製薬は、中国でのリポPGE1の上市に成功し、その売上はピーク時400億円を超えました(全医薬品中、売上4位)。
リポPGE1は脂肪微粒子に封入することによりPGE1の失活を防ぐと共に、疾患部位へターゲッティングするDDS製剤で、脂肪微粒子を使ったDDS製剤としては世界初でした。我々はこの技術を応用し、リポNSAIDなど複数の脂肪微粒子製剤の開発・上市に成功しました。なお、リポNSAIDも北京泰德製薬の主力医薬品に成長し、その売上はピーク時で400億円を超えました。
その後も当社は、世界初の新しいDDS技術を開発し、医薬品としての上市を目指してきました。例えば、当社が現在一番力を入れて開発しているPC-SOD(LT-1001、LT-1002)は、SODというタンパク質にリン脂質を結合させ(レシチン化)、その医薬品としての効果を格段に高めたDDS製剤です。タンパク質のレシチン化技術を持っているのは当社のみであり、この技術は他のタンパク質にも適応可能ですので、現在大学と共同で新たなレシチン化製剤の開発を進めています。
(SOD(2量体)にリン脂質(phosphatidylcholine)を4分子共有結合させたDDS製剤)
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また、我々が開発したステルス型ナノ粒子も画期的なDDS技術です。これまでのDDS技術は、ターゲッティング(疾患部位に薬物を選択的に送達させる)、あるいは徐放化(薬物を徐々に放出させる)のどちらかだけを狙っていましたが、ステルス型ナノ粒子は、この両方の目的を同時に達成した世界初のDDS製剤です。例えば、この粒子にPGE1を封入したナノ粒子(ナノPGE1、LT-2003)は、血管病変部に集積しそこでPGE1を放出するため、我々が上市したリポPGE1よりも、少ない量と投与回数でもより高い薬効を発揮することが期待されています。
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(3)DRについて
当社は、DRも推進しています。DRとは、ヒトでの安全性・体内動態が充分に証明されている既承認薬の新しい薬理効果を発見し、その薬を別の疾患治療薬として開発(適応拡大)することです。
DRのメリットは、既に臨床で使われている医薬品なので、ヒトでの安全性や体内動態などがよく分かっており、臨床試験で予想外の副作用や体内動態の問題が発見され開発が失敗する可能性が少ない、即ち医薬品開発の成功確率が高いことです。さらに、既にあるデータ(試験管内での毒性試験、動物での毒性試験やADME試験、第Ⅰ相臨床試験など)を再利用し、開発にかかる時間とコストを削減できることもDRのメリットです。欧米では、2007年頃からメガファーマが急激にDRへ創薬戦略をシフトし、DRによる成果も次々に生まれています。一方、我が国ではDRへのシフトが遅れていました(当時、DR関連の国際会議に日本から参加していたのは、当社CEO水島徹のみでした)。しかし、当社の研究成果がマスコミ等で紹介された結果、我が国でもDRが注目されるようになってきました。このように我が国でDRへの関心が急速に高まっている中で、DRのリーディングカンパニーである当社は、そのさらなる推進を図っています。
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既承認薬の適応拡大はこれまでも行われていましたが、臨床の現場でたまたま見つかった効果を基にした適応拡大であったり、製薬企業が自社医薬品の適応を類似疾患へ拡大したりするパターンでした。これに対し当社では、網羅的・体系的・科学的なDRを行っています。具体的には、日本で承認された薬(既承認薬)だけを集めた化合物ライブラリ(既承認薬ライブラリ)を独自に構築し、これを用いて様々なスクリーニング(COPD、ドライアイ、肺線維症など)を実施し、DR研究を進めてまいりました。
この研究戦略において、独創的なスクリーニング系は大変重要です。一方、大学などのアカデミアには独創的な基礎研究に基づく優れたスクリーニング系が存在し、それを活かしてDR研究を行いたいという要望が増えています。しかし、研究方法が分からない、有効な特許が獲得できない、臨床試験への進め方が分からない、製薬企業が興味を持ってくれない、などの点で苦労しています。そこで当社は、既承認薬ライブラリ、DRノウハウ、研究資金をアカデミアに提供し、アカデミアの基礎研究成果を効率的に臨床応用や製薬企業へのライセンスへ繋げるための仕組み『DRグラント』を創設し、推進してまいりました。その結果、既に多数のプロジェクトを実施しております。当事業年度においても、複数の公的研究機関と共同研究契約を結び共同研究を開始しました。
一方、スクリーニングで得られた既承認薬の薬効をさらに高めるため、あるいは物質特許を得るために、既承認薬をリード化合物として誘導体を合成し、新規物質を創成しております(LT-3002など)。また、臨床情報が豊富になる既承認薬の特徴を活かし、臨床情報からAIなどを活用し目的の既承認薬を探すシステムの確立も目指しています。
臨床での安全性は確認されたものの、薬効不足などにより臨床開発が中断した化合物(お蔵入り新薬)を抱える製薬企業は多く、DRにより新たな薬理効果を発見し別の疾患治療薬として開発することができれば、大きなメリットとなります。当社は大手企業からこのようなDRを受託するビジネスも展開しています。
(4)北京泰德製薬、及びシノバイオと連携した医薬品開発・事業開発について
1995年に当社と中国の政府系病院が設立した北京泰德製薬は、中国有数の大手製薬企業に成長しました。販売網は中国全域をカバーしており、その販売力には定評があります。また、当社からの導出品を中心に多くの医薬品の中国での上市に成功しており高い開発力を有しております。当社は北京泰德製薬と資本業務提携を結び、密接に連携してきました。さらに最近は、北京泰德製薬の成長を取り込むために、北京泰德製薬が必要としている薬を当社が研究開発したり、他の日本企業を北京泰德製薬に紹介したりする新たなビジネスも行っております。
さらに、北京泰德製薬の親会社であるシノバイオとの連携を深めることが当社の企業価値の向上に繋がると考え、これまで当社と先方の両CEOが定期的に交流してまいりました。その中で、当社の技術・ノウハウ・人材・パイプラインを評価したシノバイオが、当社との資本業務提携を目的とした公開買付けを2021年に実施しました。そして、公開買付け終了後の2021年3月25日、シノバイオと当社は資本業務提携基本契約を締結しました。本業務提携により当社は以下のようなシナジー効果を得られると考えています。
① ライセンスアウト成功による当社の収益拡大
シノバイオグループ企業に当社パイプラインをライセンスアウトすることによる、当社の収益拡大
② 資金支援による当社の研究開発の加速や収益基盤の向上
研究開発の加速や他の製薬企業等への投資に充当する資金が必要となった場合に、シノバイオが資金支援を行い、当社単独の資金力では実行できなかった研究開発や投資案件の実行が可能となることによる、当社の研究開発の加速や収益基盤の向上
③ 新ビジネスによる当社のビジネス拡大
ⅰ)中国や東南アジアへの進出を目指す日本企業をシノバイオに紹介し、当社が紹介した日本企業又はシノバイオより、ロイヤリティや売上の一部を紹介報酬として受け取るビジネスの拡大
ⅱ)シノバイオが日本企業から医薬品を導入する際、及びシノバイオのパイプラインを日本企業へ導出する際の仲介を当社が行い、当社が紹介した日本企業又はシノバイオより、ロイヤリティや売上の一部を紹介報酬として受け取るビジネスの拡大
このように本業務提携は、当社の研究開発の加速や収益の多角化(北京泰德製薬の配当以外の収入源の確保)に繋がると期待しています。その後当社はシノバイオに対して、当社ができる支援業務を提案しパイロット的に実施しました。これを評価したシノバイオは、当社との間に事業提携契約を2022年12月に締結しました。その後に行った支援活動が評価され、既に二度契約を更新しています。業務提携の内容は多岐に亘りますが、例えば、日本の優れた医薬品の同社へのライセンスを当社が支援する業務、同社が中国で開発・販売している医薬品の日本企業へのライセンスを当社が支援する業務、同社の日本企業への投資を当社が支援する業務、同社が必要な医薬品原料を日本企業から安く・安定的に購入できるようにする支援する業務などが含まれます。本業務にあたり、当社はシノバイオから毎月一定の報酬を受け取ります。また、シノバイオが日本企業とライセンス契約を結ぶなど、支援業務が成功した場合には成功報酬も受け取ります。本支援業務を真摯に実施することによりシノバイオの発展を助けると共に、当社の売上向上にも繋げていきたいと考えています。
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(5)パイプラインについて
① CIPN治療薬としてのPC-SOD
多くの病気の根本的な原因となっている活性酸素を効果的に消去するPC-SODは、様々な疾患の治療薬として有望です。実際、特発性肺線維症と潰瘍性大腸炎に関しては、当社が行った第Ⅱ相臨床試験で有効性が示唆されています。また動物モデルで有効性が示された疾患は、この二つの疾患に加えて、COPD、ドライマウス、脳梗塞、脊髄損傷、熱傷、外傷性脳損傷、移植時傷害、心筋梗塞、強皮症、ARDSなど多岐に亘っています。当社はまず、注射剤(LT-1001)として第Ⅱ相臨床試験まで研究開発を進めましたが、静脈内投与では患者が長期の入院を余儀なくされるため、通院のみで治療が可能な新しい投与方法(ネブライザーを用いた吸入投与、LT-1002)を考案しました。しかし特発性肺線維症を対象とした臨床試験では、安全性は確認できたものの、有効性を証明することができませんでした。そこで現在では、急性、かつ臨床ニーズが高い疾患を対象に、注射剤での開発を進めています。特に、CIPN(化学療法誘発性末梢神経障害)に着目しています。CIPNはオキサリプラチンなどの抗がん剤による副作用の一種であり、抗がん剤投与後にしびれなどが生じ、重篤な場合には抗がん剤の投与を止めなくてはならなくなり、臨床現場で大きな問題になっています。現在、この副作用を予防する方法(薬)がないこと、及びこの副作用の原因が活性酸素であることに着目した当社は動物実験を進め、PC-SODがオキサリプラチンによるCIPNに対して顕著な予防効果を示すことを発見しました。そこで、オキサリプラチンによるCIPNを対象とする前期第Ⅱ相臨床試験を2022年1月に開始しました。この薬に対する臨床医の関心は高く、予定より早くこの臨床試験を終了することができました。主要評価項目においては目標とした有意差水準では統計的有意差は認められませんでしたが、一部の副次的評価項目においては目標とした有意差水準で有効性が認められました。またこの臨床試験で本剤の新たな薬理効果(オキサリプラチンによるアレルギーを予防する)も発見されました(この薬理効果に関して本臨床試験結果を基に既に用途特許を出願しております)。この結果は、PC-SODがオキサリプラチンによるCIPNを予防する世界初の薬として、副作用で一生苦しむ患者やこの副作用のため抗がん治療を継続できずに病状を悪化させてしまう患者を救う可能性を示しております。その後、当社は第Ⅲ相臨床試験を2025年8月に開始しました。一方、PC-SODがパクリタキセルによるCIPNも予防することを動物実験で発見しましたので、パクリタキセルによるCIPNを対象とするPC-SODの前期第Ⅱ相臨床試験を2024年9月開始しました。本試験も予想を上回るペースで登録が進み、2026年3月には治験薬投与が完了いたしました。
開発コード:LT-1001(注射剤)
対象疾患:CIPN
開発ステージ:第Ⅰ相臨床試験終了、前期第Ⅱ相臨床試験終了(一部実施中)、第Ⅲ相臨床試験実施中
知財:用途特許、製剤特許
② 集積性と徐放性を併せ持つDDSキャリア・ステルス型ナノ粒子
これまでのDDSキャリアは、集積性、あるいは徐放性のどちらかだけを目指したものでしたが、当社はその両者を同時に達成するステルス型ナノ粒子の開発に世界で初めて成功しました。次に記載の③はこの技術を利用したものですが、この粒子を使った他社との共同開発も行っています。
③ 末梢動脈閉塞症治療薬としてのナノPGE1
当社が開発したリポPGE1は、多くの患者の治療に貢献してきました。しかし、毎日注射をする必要があり、QOL※の点では問題がありました。そこで当社は、集積性と徐放性を併せ持つDDSキャリア・ステルス型ナノ粒子にPGE1を封入したナノPGE1を開発しました。この製剤は、2週間に1回程度の投与で、リポPGE1の毎日投与を上回る効果が期待されています。
開発コード:LT-2003(ナノPGE1)
対象疾患:末梢動脈閉塞症
開発ステージ:基礎研究
知財:製剤特許
※QOL(Quality of Life)とは、生活を物質的な面から量的にのみ捉えるのではなく、精神的な豊かさや満足度も含めて、質的に捉える考え方であります。
④ 長時間作用性の気管支拡張効果と抗炎症効果を併せ持つCOPD治療薬
COPD治療には現在、症状を改善するための長時間作用型気管支拡張薬と、病気の進行を抑制するためのステロイドが使用されています。これに対して当社が創出したLT-3002は、動物実験において、既存の気管支拡張薬よりも長く気管支を拡張するだけでなく、ステロイドよりも強力な抗炎症作用を発揮します。このようにLT-3002はCOPD治療薬として大変有望な新規物質です。
開発コード:LT-3002(新規物質)
対象疾患:COPD
開発ステージ:非臨床試験実施中
知財:物質特許
⑤ 気管支拡張効果と抗炎症効果を併せ持つCOPD治療薬(既承認薬)
COPD治療には現在、症状を改善するための長時間作用型気管支拡張薬と、病気の進行を抑制するためのステロイドの両者が使用されています。これに対して当社では、既承認薬ライブラリから、気管支拡張効果と抗炎症効果を併せ持つ既承認薬LT-4001を発見しました。
開発コード:LT-4001(既承認薬)
対象疾患:COPD
開発ステージ:既承認薬のため、第Ⅰ相臨床試験は完了
知財:用途特許、製剤特許
⑥ 新しいメカニズムのドライアイ治療薬
ドライアイに対しては、様々なメカニズムの医薬品が上市・開発されていますが、未だ治療法は確立されていません。現在、涙液の高浸透圧化による傷害から角膜を守る薬がないことに着目し、当社ではそのような効果を持つ化合物を既承認薬ライブラリから検索し、既承認薬LT-4002を発見しました。前期第Ⅱ相臨床試験を実施し有効性と安全性を確認しました。一方、後期第Ⅱ相臨床試験では、プラセボと比較して主要な評価項目(自覚症状等)において改善傾向が認められておりますが、目標としたレベルの統計的有意差は得られておらず、有効性を明確に示すことはできませんでした。そこで現在は、今後の開発を共同で進めていただけるパートナーを探しております。
開発コード:LT-4002(既承認薬)
対象疾患:ドライアイ
発ステージ:後期第Ⅱ相臨床試験終了
知財:用途特許、製剤特許
⑦ 新しいメカニズムの肺線維症治療薬
特発性肺線維症は肺が徐々に線維化し呼吸機能が低下する疾患で、5年生存率は40%以下で肺がんよりも予後が悪いと言われています。この疾患では筋線維芽細胞が活性化することが原因と考えられています。そこで当社は武蔵野大学と共同で、筋線維芽細胞の活性化を抑制する薬を既承認薬ライブラリからスクリーニングしLT-4010を発見しました。
開発コード:LT-4010(既承認薬)
対象疾患:肺線維症
開発ステージ:既承認薬のため、第Ⅰ相臨床試験は完了
知財:用途特許
⑧ ノーベルファーマ株式会社と共同開発している既承認薬
開発コード:LT-5001(既承認薬)
対象疾患:非開示
開発ステージ:後期第Ⅱ相臨床試験終了
知財:非開示
⑨ ノーベルファーマ株式会社と共同開発している既承認薬
開発コード:LT-5001(既承認薬)
対象疾患:非開示
開発ステージ:第Ⅲ相臨床試験終了
知財:非開示
⑩ ノーベルファーマ株式会社と共同開発している既承認薬
ノーベルファーマ株式会社との共同開発では、同社が既に発売している既承認薬(LT-5001、ホストイン)を別の疾患に適応拡大(DR)することを目指し、開発を進めています。2023年には、三叉神経痛に対して本剤の第Ⅲ相臨床試験(医師主導治験)を開始し、2024年に終了しました。結果を解析したところ、主要評価項目及び一部の副次的評価項目において、統計的有意差を以てその有効性を確認することができました。上市へ向けた最後の臨床試験をどのようなプロトコルで行うかについてPMDAと数回に亘って協議を重ねたところ、検証試験としての第Ⅲ相臨床試験(医師主導治験)の内容について合意し、2026年3月にはこの第Ⅲ相臨床試験を開始しました。
開発コード:LT-5001(既承認薬、ホストイン)
対象疾患:三叉神経痛
開発ステージ:第Ⅲ相臨床試験(一回目)終了、第Ⅲ相臨床試験(二回目)実施中
知財:非開示
創薬事業における現在開発中のパイプラインの状況は下記のとおりであります。
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[事業系統図]
研究開発に係る事業系統図は次のとおりであります。
0101010_008.png(注)北京泰徳製薬及びSINO BIOPHARMACEUTICAL LIMITED(シノバイオ)は、その他の関係会社であります。

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