有価証券報告書-第20期(2024/04/01-2025/03/31)
(2)人的資本への取組
当社グループは、「人」を最重要な「資産」であると位置づけております。パーパスの実現に向け、最重要資本である人的資本の拡充を推進し、持続的な価値創造の原動力としております。
① ガバナンス
経営と一体となった人材マネジメントを運営・推進するため、CHRO(Chief Human Resource Officer)をトップとするグローバルでの人事組織体制を構築・運用しております。経営会議にCHROが参画し、経営・ビジネス上の進捗や課題を直接的に把握した上で、グローバルでの戦略・施策立案を行っております。また、四半期ごとにGHRLTM(Global Human Resource Leadership Team Meeting)を実施し、戦略・施策の遂行状況をモニタリングしております。
② 戦略・施策
経営戦略と連動した人材戦略の実行に向け、人的資本を「Power of individual:成長し続ける個人の強み」「Power in numbers:強化領域への継続的人材供給」「Power of synergy:人や組織のシナジーを創出する環境・仕組み」の3つの要素から捉え、各要素をモニタリングしながら、施策の効果検証や人的資本配分・拡充のさらなる高度化に取り組んでおります。また、人材戦略の意思決定におけるグローバル共通の上位概念・指針として「ピープルフィロソフィー」を制定しております。
(注)S&T:サイエンス&テクノロジー
DX:デジタルトランスフォーメーション
I&D:インクルージョン&ダイバーシティー
Power of individual × Power in numbers
経営戦略の実現に向け、競争優位の源泉であるサイエンス&テクノロジー(S&T)の強化を軸に、グローバル全体で人材獲得を強化しております(2024年度は主として日本で267名、米国で609名、欧州で329名のキャリア人材獲得)。主な研究機能がある日本では、新卒採用における博士人材獲得にも継続的に取り組んでおります(2022年度18名、2023年度21名、2024年度31名)。また、事業環境の変化に伴うスキルニーズの変化に的確に対応すべく、国内では、バイオ、グローバルビジネス並びにDXを強化領域とし、独自の育成プログラムと組み合わせて当該領域への人員再配置を実行しております。さらに、グローバル共通のラーニングプラットフォームとしてLinkedInラーニングツールを導入し、当社グループのパーパス・ミッションや、グローバルで協働するために必要な行動・スキルに関するコンテンツを展開しております。グローバルでの協業を牽引・推進し、各国間の人材シナジーを創出するべく、海外グループ会社への出向プログラムも充実させており、2024年度末時点で、国内から米国へ140名、欧州へ58名、アジア中南米へ26名の社員が出向しております。海外グループ会社から国内にも21名の社員が出向しており、双方向での人材交流並びにグローバル人材の育成につなげております。
加えて、当社グループの持続的成長に極めて重要となるグローバル経営マネジメント・リーダーシップの育成を目的に、2024年度にDS Academyを創設し、2025年5月までに日本・ドイツ・米国の各拠点にて3回のパイロットセッションを実施いたしました。国内では、2024年度に自律的なキャリア形成を目的に、英語力向上意識醸成プログラム並びに各種DXスキル育成プログラムを企画実行し、それぞれ2,036名並びに1,239名の社員が受講いたしました。並行して、より実践的な英語でのコミュニケーションリテラシー向上を目的に、グローバルスキル研修を企画実行し、340名の社員が受講を完了いたしました。
Power of synergy
・One DS Cultureの浸透
当社グループでは、社員一人ひとりがグローバルな視野をもって考え、行動し、より広く患者さんや社会へ貢献するための基盤となる企業文化「One DS Culture」の醸成に取り組んでおります。その実現に向けて、社員の行動の指針・原則として3つのCore Values、社員が実践すべき行動様式として3つのCore Behaviorsを策定しております。毎年度、各組織からカルチャーアンバサダーを任命し、Core Values/Core Behaviorsの実践を通じたCulture浸透を加速しております。この浸透度合いを確認・検証する目的で、グローバル全体でエンゲージメントサーベイ(One DS Voice)を実施し、当社グループの強みや課題を特定のうえ、改善策を実行しております。なお、2024年度におけるエンゲージメントサーベイ回答率は87%、15項目においてスコアの上昇がみられました(総合値は76、対グローバルベンチマーク(製薬企業を含むグローバル企業約1,000社)+2)。また、グローバル全体でOne DS Cultureを醸成し、当社グループのパーパス・ミッションを共に実現するため、COO・CHROが国内外の各拠点を訪問し、社員とのダイレクトなコミュニケーションを行いました(2023年度から2024年まで計21社、約17,500名の社員を対象に実施)。
・インクルージョン&ダイバーシティー
当社グループでは、国籍・人種・性別・年齢などの属性面に加え、考え方・価値観・ライフスタイルなども異なる多様な社員が共存し、そのすべての社員が自分らしく、最大限に実力を発揮することが、グローバルでの事業拡大やイノベーション創出に繋がると考えております。Core Behaviorsの1つに「Be Inclusive & Embrace Diversity」を定めるとともに、2022年3月の国際女性デーには「Global I&D Statement」を策定し、社内外に当社のI&Dに対する姿勢や考え方を明示いたしました。
国内においても、「2025年度末までに女性管理職15%以上」という数値目標を設定し、各組織長との対話会や、全社アンケートの実施・分析などを通じた各種施策を実行し、2025年4月に1年前倒しで目標を達成いたしました。これらの活動が評価され、Forbes JAPAN主催の「Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2024」を受賞、また経済産業省と東京証券取引所が選定する「令和6年度Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」にも選定されました。
社内の女性活躍推進の活動として、2016年度に、女性マネジメント職によるネットワーキング活動(Shining Women’s Advancement Network; SWAN)を開始し、経営陣がオーナーとなって、経営陣とSWANメンバーとの交流や、女性マネジメント職同士の経験や悩みの共有機会などを作るなど、次世代女性リーダー育成支援にもつなげております。さらに、Healthcare Businesswomen’s Association(HBA)に海外グループ会社とともに加盟し、より広い視野でグローバルでのI&D連携を加速するとともに、グローバル全体で活躍した女性社員を称え、表彰する機会としてもこのHBAを活用しております。
LGBTQ+の社員にとっても働きがいのある職場環境の醸成を目的に、国内では支援制度の導入や外部相談窓口の設置などを行っております。また、LGBTQ+当事者のための匿名コミュニティとして「レインボーチャット」を開設し、価値観が近い社員同士が気兼ねなく悩みを相談し合える環境を提供しております。さらに、海外グループ会社では、グローバルリーダーからのビデオメッセージ発信や、各種セミナーの実施などを通じて、すべての社員の帰属意識(Belonging)向上につなげております。これらの活動が評価され、LGBTQ+などのセクシュアルマイノリティに関する取組の評価指標「PRIDE 指標 2024」において、4年連続で最高位の「ゴールド」を受賞いたしました。
仕事とライフイベントとの両立支援においては、男女ともに育児参加できる職場環境の整備と風土醸成を目指しており、より高い水準で取組を実施している証として、2019年にプラチナくるみんの認定を取得いたしました。また、男性育休取得率100%を目標に掲げ、上司との面談機会、プレママ・プレパパセミナーや育休復職者フォーラムの開催、事業所内保育所の設置、ベビーシッターサービスの利用補助など、多様な支援を行っております。介護支援においても、介護によって離職することなく、安心して働き続けられる環境づくりを進めております。介護のための休業制度に加え、毎年、介護セミナーならびに個別相談会を開催し、介護に対するリテラシーの向上に努めております。これらの施策は、後述するワークライフバランス推進にも寄与しております。
(ご参考)
・インクルージョン&ダイバーシティーに関する当社ホームページ
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/inclusion-diversity/
・令和6年度「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」に選定
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/performance-reports/news/detail/index_7242.html

・健康経営・ワークライフバランス推進
(i)社員の健康と安全
「健康宣言・安全宣言」を社内外に発信するとともに、必要な投資を積極的に行い、社員の健康・安全の保持・増進に取り組んでおります。
<健康宣言・安全宣言>「当社グループの企業理念及びビジョンの実現に向けて会社と従業員が共に成長を遂げるためには、従業員の心と体の健康・安全が不可欠であり、当社グループは、全ての従業員が安全に就業し、健康を保持・増進するための環境づくりに積極的に取り組むことをここに宣言します。」
社員の健康と安全については、経営会議にてグローバル全体での健康・労働安全に関する方針・目標・施策を定めて推進しております。国内グループ会社においては、最高健康経営責任者である社長をトップとした健康経営推進体制にて、会社と労働組合で合意した安全衛生管理の中期方針に基づいた安全衛生施策を推進しております。具体的には、経営課題に対応した施策と期待成果を「健康・労働安全戦略マップ」として策定し、「社員一人ひとりの生産性向上」と「安全で快適な職場形成」の2つを解決すべき経営課題と定めて、国内での重点領域を生活習慣病・がん・メンタルヘルス・運動機能の4領域として、安全衛生施策を推進しております。各施策の効果については、高ストレス者率や喫煙率などの評価指標を設定し、評価に基づきさらなる改善を図っております。これまでの積極的かつ継続的な活動が評価され、経済産業省が実施する「健康経営度調査」において、5年連続で「健康経営優良法人~ホワイト500~」の認定を受けております(第一三共単体としては8年連続)。
(ご参考)第一三共グループの「健康経営推進体制」、「健康・労働安全戦略マップ」、「評価指数」等については、以下を参照
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/employee_health/
(ご参考)「健康経営優良法人ホワイト500」に認定
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/performance-reports/news/detail/index_7234.html

(ⅱ)ワークライフバランスの推進
国内グループでは、仕事と生活の好循環を生み出すための「ワークライフサイクル(WLC)」というコンセプトを提唱しております。このWLCの実現に向け、時間や場所に縛られない柔軟な働き方の推進(多様な労働時間制度・テレワーク制度など)や仕事とライフ(育児・介護・治療など)の両立支援、キャリア形成支援(キャリア支援休職・副業など)に加え、カフェテリアプランによる社員個々人のニーズに応じた両立支援(育児・介護・医療・自己研鑽など)や各種セミナーの実施などに取り組んでおります。また、当社グループのグローバル化の進展に伴い、国・地域を跨いだコミュニケーションや会議の機会が増えていることを踏まえ、グローバルでの働き方に関する課題解決を図る「Global Work Style」プロジェクトを2021年度に開始いたしました。グローバル会議に参加する際の指針となる「Global Meeting Guideline」や国・地域を跨る共通施策「Global Meeting Measures」を、それぞれCEOメッセージとともにグローバル展開しております。組織独自で設定・運用している「No meeting day」や「De-stressor week」の推進支援も行っております。
(ご参考)ワークライフバランスに関する当社ホームページ
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/worklife-cycle/
・グローバル共通の人事基盤構築
パーパス実現に向けたグローバル全体での連携強化・シナジー創出を目的に、グローバル共通の人事制度(評価、等級、報酬制度)並びに人事情報システムの構築・導入を進めております。2024年度より日本・米国・欧州にて先行して評価制度を導入いたしました。国内で実施した評価制度に関するサーベイでは、制度に対する肯定的回答比率が81%であり、導入初年度において制度が適切に理解・運用されていることを確認いたしました。2025年度以降も段階的に等級・報酬制度及び人事情報システムをグローバルで導入し人事基盤を整備していきます。また、日本国内において、第一三共グループ共通の報酬ポリシーに基づき、中長期的な企業価値向上に対する動機付けとインセンティブ付与等を主たる目的として、一部幹部社員を対象に自社株式を用いたLTI(長期インセンティブ)制度を導入いたしました。
③ リスク管理
当社グループが事業活動を推進し事業目標を達成する上では、各職務に必要な高度な専門性と高い業務遂行能力を持った人材を採用・育成・確保する必要がありますが、採用市場の競争激化などにより、これらの人材を十分に確保できない場合には、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
その対応策として、事業目標を達成する上で必要となる人材の要件を明確に定義し、計画的な採用活動を強化するとともに、社内教育プログラムを始めとする多様なアプローチを活用して人材の育成・確保を図っております。また、先述の通り、グローバルでの人材活用を最大化するため、グローバル共通の人事制度並びに人事情報システムの構築・導入を進めております。さらに、「One DS Culture」の醸成やInclusion & Diversity (I&D)を推進しながら、グローバル共通のエンゲージメントサーベイによる分析・改善施策を実施しております。
④ 指標及び目標
先述の「事業基盤マテリアリティ」の「競争力の優位性を生み出す多様な人材の活躍推進」として、以下のKPIを設定し、経営会議や取締役会にてモニタリングしております。
(ご参考)ESGデータ(2025年9月公表予定)
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/performance-reports/esg-data/
当社グループは、「人」を最重要な「資産」であると位置づけております。パーパスの実現に向け、最重要資本である人的資本の拡充を推進し、持続的な価値創造の原動力としております。
① ガバナンス
経営と一体となった人材マネジメントを運営・推進するため、CHRO(Chief Human Resource Officer)をトップとするグローバルでの人事組織体制を構築・運用しております。経営会議にCHROが参画し、経営・ビジネス上の進捗や課題を直接的に把握した上で、グローバルでの戦略・施策立案を行っております。また、四半期ごとにGHRLTM(Global Human Resource Leadership Team Meeting)を実施し、戦略・施策の遂行状況をモニタリングしております。
② 戦略・施策
経営戦略と連動した人材戦略の実行に向け、人的資本を「Power of individual:成長し続ける個人の強み」「Power in numbers:強化領域への継続的人材供給」「Power of synergy:人や組織のシナジーを創出する環境・仕組み」の3つの要素から捉え、各要素をモニタリングしながら、施策の効果検証や人的資本配分・拡充のさらなる高度化に取り組んでおります。また、人材戦略の意思決定におけるグローバル共通の上位概念・指針として「ピープルフィロソフィー」を制定しております。
(注)S&T:サイエンス&テクノロジーDX:デジタルトランスフォーメーション
I&D:インクルージョン&ダイバーシティー
Power of individual × Power in numbers
経営戦略の実現に向け、競争優位の源泉であるサイエンス&テクノロジー(S&T)の強化を軸に、グローバル全体で人材獲得を強化しております(2024年度は主として日本で267名、米国で609名、欧州で329名のキャリア人材獲得)。主な研究機能がある日本では、新卒採用における博士人材獲得にも継続的に取り組んでおります(2022年度18名、2023年度21名、2024年度31名)。また、事業環境の変化に伴うスキルニーズの変化に的確に対応すべく、国内では、バイオ、グローバルビジネス並びにDXを強化領域とし、独自の育成プログラムと組み合わせて当該領域への人員再配置を実行しております。さらに、グローバル共通のラーニングプラットフォームとしてLinkedInラーニングツールを導入し、当社グループのパーパス・ミッションや、グローバルで協働するために必要な行動・スキルに関するコンテンツを展開しております。グローバルでの協業を牽引・推進し、各国間の人材シナジーを創出するべく、海外グループ会社への出向プログラムも充実させており、2024年度末時点で、国内から米国へ140名、欧州へ58名、アジア中南米へ26名の社員が出向しております。海外グループ会社から国内にも21名の社員が出向しており、双方向での人材交流並びにグローバル人材の育成につなげております。
加えて、当社グループの持続的成長に極めて重要となるグローバル経営マネジメント・リーダーシップの育成を目的に、2024年度にDS Academyを創設し、2025年5月までに日本・ドイツ・米国の各拠点にて3回のパイロットセッションを実施いたしました。国内では、2024年度に自律的なキャリア形成を目的に、英語力向上意識醸成プログラム並びに各種DXスキル育成プログラムを企画実行し、それぞれ2,036名並びに1,239名の社員が受講いたしました。並行して、より実践的な英語でのコミュニケーションリテラシー向上を目的に、グローバルスキル研修を企画実行し、340名の社員が受講を完了いたしました。
Power of synergy
・One DS Cultureの浸透
当社グループでは、社員一人ひとりがグローバルな視野をもって考え、行動し、より広く患者さんや社会へ貢献するための基盤となる企業文化「One DS Culture」の醸成に取り組んでおります。その実現に向けて、社員の行動の指針・原則として3つのCore Values、社員が実践すべき行動様式として3つのCore Behaviorsを策定しております。毎年度、各組織からカルチャーアンバサダーを任命し、Core Values/Core Behaviorsの実践を通じたCulture浸透を加速しております。この浸透度合いを確認・検証する目的で、グローバル全体でエンゲージメントサーベイ(One DS Voice)を実施し、当社グループの強みや課題を特定のうえ、改善策を実行しております。なお、2024年度におけるエンゲージメントサーベイ回答率は87%、15項目においてスコアの上昇がみられました(総合値は76、対グローバルベンチマーク(製薬企業を含むグローバル企業約1,000社)+2)。また、グローバル全体でOne DS Cultureを醸成し、当社グループのパーパス・ミッションを共に実現するため、COO・CHROが国内外の各拠点を訪問し、社員とのダイレクトなコミュニケーションを行いました(2023年度から2024年まで計21社、約17,500名の社員を対象に実施)。
・インクルージョン&ダイバーシティー
当社グループでは、国籍・人種・性別・年齢などの属性面に加え、考え方・価値観・ライフスタイルなども異なる多様な社員が共存し、そのすべての社員が自分らしく、最大限に実力を発揮することが、グローバルでの事業拡大やイノベーション創出に繋がると考えております。Core Behaviorsの1つに「Be Inclusive & Embrace Diversity」を定めるとともに、2022年3月の国際女性デーには「Global I&D Statement」を策定し、社内外に当社のI&Dに対する姿勢や考え方を明示いたしました。
国内においても、「2025年度末までに女性管理職15%以上」という数値目標を設定し、各組織長との対話会や、全社アンケートの実施・分析などを通じた各種施策を実行し、2025年4月に1年前倒しで目標を達成いたしました。これらの活動が評価され、Forbes JAPAN主催の「Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2024」を受賞、また経済産業省と東京証券取引所が選定する「令和6年度Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」にも選定されました。
社内の女性活躍推進の活動として、2016年度に、女性マネジメント職によるネットワーキング活動(Shining Women’s Advancement Network; SWAN)を開始し、経営陣がオーナーとなって、経営陣とSWANメンバーとの交流や、女性マネジメント職同士の経験や悩みの共有機会などを作るなど、次世代女性リーダー育成支援にもつなげております。さらに、Healthcare Businesswomen’s Association(HBA)に海外グループ会社とともに加盟し、より広い視野でグローバルでのI&D連携を加速するとともに、グローバル全体で活躍した女性社員を称え、表彰する機会としてもこのHBAを活用しております。
LGBTQ+の社員にとっても働きがいのある職場環境の醸成を目的に、国内では支援制度の導入や外部相談窓口の設置などを行っております。また、LGBTQ+当事者のための匿名コミュニティとして「レインボーチャット」を開設し、価値観が近い社員同士が気兼ねなく悩みを相談し合える環境を提供しております。さらに、海外グループ会社では、グローバルリーダーからのビデオメッセージ発信や、各種セミナーの実施などを通じて、すべての社員の帰属意識(Belonging)向上につなげております。これらの活動が評価され、LGBTQ+などのセクシュアルマイノリティに関する取組の評価指標「PRIDE 指標 2024」において、4年連続で最高位の「ゴールド」を受賞いたしました。
仕事とライフイベントとの両立支援においては、男女ともに育児参加できる職場環境の整備と風土醸成を目指しており、より高い水準で取組を実施している証として、2019年にプラチナくるみんの認定を取得いたしました。また、男性育休取得率100%を目標に掲げ、上司との面談機会、プレママ・プレパパセミナーや育休復職者フォーラムの開催、事業所内保育所の設置、ベビーシッターサービスの利用補助など、多様な支援を行っております。介護支援においても、介護によって離職することなく、安心して働き続けられる環境づくりを進めております。介護のための休業制度に加え、毎年、介護セミナーならびに個別相談会を開催し、介護に対するリテラシーの向上に努めております。これらの施策は、後述するワークライフバランス推進にも寄与しております。
(ご参考)
・インクルージョン&ダイバーシティーに関する当社ホームページ
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/inclusion-diversity/
・令和6年度「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」に選定
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/performance-reports/news/detail/index_7242.html

・健康経営・ワークライフバランス推進
(i)社員の健康と安全
「健康宣言・安全宣言」を社内外に発信するとともに、必要な投資を積極的に行い、社員の健康・安全の保持・増進に取り組んでおります。
<健康宣言・安全宣言>「当社グループの企業理念及びビジョンの実現に向けて会社と従業員が共に成長を遂げるためには、従業員の心と体の健康・安全が不可欠であり、当社グループは、全ての従業員が安全に就業し、健康を保持・増進するための環境づくりに積極的に取り組むことをここに宣言します。」
社員の健康と安全については、経営会議にてグローバル全体での健康・労働安全に関する方針・目標・施策を定めて推進しております。国内グループ会社においては、最高健康経営責任者である社長をトップとした健康経営推進体制にて、会社と労働組合で合意した安全衛生管理の中期方針に基づいた安全衛生施策を推進しております。具体的には、経営課題に対応した施策と期待成果を「健康・労働安全戦略マップ」として策定し、「社員一人ひとりの生産性向上」と「安全で快適な職場形成」の2つを解決すべき経営課題と定めて、国内での重点領域を生活習慣病・がん・メンタルヘルス・運動機能の4領域として、安全衛生施策を推進しております。各施策の効果については、高ストレス者率や喫煙率などの評価指標を設定し、評価に基づきさらなる改善を図っております。これまでの積極的かつ継続的な活動が評価され、経済産業省が実施する「健康経営度調査」において、5年連続で「健康経営優良法人~ホワイト500~」の認定を受けております(第一三共単体としては8年連続)。
(ご参考)第一三共グループの「健康経営推進体制」、「健康・労働安全戦略マップ」、「評価指数」等については、以下を参照
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/employee_health/
(ご参考)「健康経営優良法人ホワイト500」に認定
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/performance-reports/news/detail/index_7234.html

(ⅱ)ワークライフバランスの推進
国内グループでは、仕事と生活の好循環を生み出すための「ワークライフサイクル(WLC)」というコンセプトを提唱しております。このWLCの実現に向け、時間や場所に縛られない柔軟な働き方の推進(多様な労働時間制度・テレワーク制度など)や仕事とライフ(育児・介護・治療など)の両立支援、キャリア形成支援(キャリア支援休職・副業など)に加え、カフェテリアプランによる社員個々人のニーズに応じた両立支援(育児・介護・医療・自己研鑽など)や各種セミナーの実施などに取り組んでおります。また、当社グループのグローバル化の進展に伴い、国・地域を跨いだコミュニケーションや会議の機会が増えていることを踏まえ、グローバルでの働き方に関する課題解決を図る「Global Work Style」プロジェクトを2021年度に開始いたしました。グローバル会議に参加する際の指針となる「Global Meeting Guideline」や国・地域を跨る共通施策「Global Meeting Measures」を、それぞれCEOメッセージとともにグローバル展開しております。組織独自で設定・運用している「No meeting day」や「De-stressor week」の推進支援も行っております。
(ご参考)ワークライフバランスに関する当社ホームページ
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/worklife-cycle/
・グローバル共通の人事基盤構築
パーパス実現に向けたグローバル全体での連携強化・シナジー創出を目的に、グローバル共通の人事制度(評価、等級、報酬制度)並びに人事情報システムの構築・導入を進めております。2024年度より日本・米国・欧州にて先行して評価制度を導入いたしました。国内で実施した評価制度に関するサーベイでは、制度に対する肯定的回答比率が81%であり、導入初年度において制度が適切に理解・運用されていることを確認いたしました。2025年度以降も段階的に等級・報酬制度及び人事情報システムをグローバルで導入し人事基盤を整備していきます。また、日本国内において、第一三共グループ共通の報酬ポリシーに基づき、中長期的な企業価値向上に対する動機付けとインセンティブ付与等を主たる目的として、一部幹部社員を対象に自社株式を用いたLTI(長期インセンティブ)制度を導入いたしました。
③ リスク管理
当社グループが事業活動を推進し事業目標を達成する上では、各職務に必要な高度な専門性と高い業務遂行能力を持った人材を採用・育成・確保する必要がありますが、採用市場の競争激化などにより、これらの人材を十分に確保できない場合には、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。
その対応策として、事業目標を達成する上で必要となる人材の要件を明確に定義し、計画的な採用活動を強化するとともに、社内教育プログラムを始めとする多様なアプローチを活用して人材の育成・確保を図っております。また、先述の通り、グローバルでの人材活用を最大化するため、グローバル共通の人事制度並びに人事情報システムの構築・導入を進めております。さらに、「One DS Culture」の醸成やInclusion & Diversity (I&D)を推進しながら、グローバル共通のエンゲージメントサーベイによる分析・改善施策を実施しております。
④ 指標及び目標
先述の「事業基盤マテリアリティ」の「競争力の優位性を生み出す多様な人材の活躍推進」として、以下のKPIを設定し、経営会議や取締役会にてモニタリングしております。
| 女性上級幹部社員※比率 ※部所長或いはそれと同等以上の役職にある女性社員 | 2025年度目標:30% |
| 企業風土・職場環境に関するエンゲージメントサーベイ肯定的回答率 | 2025年度目標:80%以上もしくは2021年度比10%向上 |
| 育成・成長機会に関するエンゲージメントサーベイを通じた肯定的回答率 | 2025年度目標:80%以上もしくは2021年度比10%向上 |
| 社員一人あたりの教育投資額 | 実績値の公表 |
(ご参考)ESGデータ(2025年9月公表予定)
https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/performance-reports/esg-data/