有価証券報告書-第65期(2024/01/01-2024/12/31)
②戦略
2023年度に実施したシナリオ分析では、ミルボングループの中核である株式会社ミルボン単体を対象範囲として、平均気温が1.5℃及び4℃上昇することを想定し、2025年時点(短期)・2030年時点(中期)・2050年時点(長期)の3つの時期に関して、気候変動によるリスクと機会を検討しました。分析にはIEA・IPCCが示したシナリオを使用しており、1.5℃シナリオでは脱炭素社会への移行に伴う政策、規制、技術、市場、消費者意識の変化による影響を、4℃シナリオでは急性の変化(大雨や洪水の発生等)、慢性的な変化(平均気温の上昇や年間降水量の変化等)の双方による物理的影響を分析しています。
今回のシナリオ分析では、約40のリスクと機会が存在することが明らかになったため、これらのリスクと機会に対する当社への影響の大きさを評価し、対応策を決定しました。シナリオ分析結果から、当社は1.5℃と4℃の双方のシナリオにおいて原料調達コスト増による影響を大きく受ける可能性があり、さらに1.5℃シナリオでは自社操業コスト増による影響も大きくなる可能性があることが分かりました。また、これらのリスクと機会については、5つの最重要課題にて設定した「再生・循環型の生産・消費活動」、「人に優しい調達活動」の推進が、リスクの低減と機会の獲得に資するということも分かりました。今後は、定期的に状況をモニタリングし、必要に応じて新たな対応策を講じることでリスクの低減に努めていきます。
(シナリオ分析結果)
(想定する対策等)
2023年度に実施したシナリオ分析では、ミルボングループの中核である株式会社ミルボン単体を対象範囲として、平均気温が1.5℃及び4℃上昇することを想定し、2025年時点(短期)・2030年時点(中期)・2050年時点(長期)の3つの時期に関して、気候変動によるリスクと機会を検討しました。分析にはIEA・IPCCが示したシナリオを使用しており、1.5℃シナリオでは脱炭素社会への移行に伴う政策、規制、技術、市場、消費者意識の変化による影響を、4℃シナリオでは急性の変化(大雨や洪水の発生等)、慢性的な変化(平均気温の上昇や年間降水量の変化等)の双方による物理的影響を分析しています。
今回のシナリオ分析では、約40のリスクと機会が存在することが明らかになったため、これらのリスクと機会に対する当社への影響の大きさを評価し、対応策を決定しました。シナリオ分析結果から、当社は1.5℃と4℃の双方のシナリオにおいて原料調達コスト増による影響を大きく受ける可能性があり、さらに1.5℃シナリオでは自社操業コスト増による影響も大きくなる可能性があることが分かりました。また、これらのリスクと機会については、5つの最重要課題にて設定した「再生・循環型の生産・消費活動」、「人に優しい調達活動」の推進が、リスクの低減と機会の獲得に資するということも分かりました。今後は、定期的に状況をモニタリングし、必要に応じて新たな対応策を講じることでリスクの低減に努めていきます。
(シナリオ分析結果)
| リスク機会の内容 | リスク/機会 | 時間軸 | 影響度 | |
| 1.5℃シナリオ | ||||
| 原 料 調 達 | サプライヤーへのカーボンプライシングの導入・拡大による調達コスト増 | リスク | 2030年 | 大 |
| 森林保護への法規制による土地利用への制限に伴う調達コスト増 | リスク | 2025年 | 中 | |
| 原料のトレーサビリティに関する法規制強化による調達コスト増 | リスク | 2030年 | 中 | |
| 自 社 操 業 | 自社へのカーボンプライシングの導入・拡大による操業コスト増 | リスク | 2030年 | 小 |
| 電力小売価格の上昇によるエネルギーコスト増 | リスク | 2030年 | 中 | |
| 各国拠点での法規制強化によるコンプライアンスコスト増 | リスク | 2030年 | 中 | |
| サーキュラーエコノミーへの対応コスト増 | リスク | 2030年 | 中 | |
| 他社がカーボンプライシングの影響を受け、自社の競争が向上することによる売上増 | 機会 | 2030年 | 中 | |
| 自家発電導入による排出量とエネルギーコスト減 | 機会 | 2030年 | 中 | |
| 商品需要 | 環境配慮商品の売上増 | 機会 | 2030年 | 中 |
| 4℃シナリオ | ||||
| 原料調達 | 気候変動によるパーム油等植物由来原材料の調達コスト増 | リスク | 2050年 | 大 |
| 安定した原料調達のための取り組みによる調達コスト減 | 機会 | 2030年 | 中 | |
| 自社操業 | 損傷した生産設備の修復にかかるコスト増 | リスク | 2050年 | 小 |
| 洪水や台風被害による配送への影響による、売上減や在庫毀損によるコスト増 | リスク | 2050年 | 小 | |
(想定する対策等)
| 1.5℃シナリオ | ||
| 原 料 調 達 | 植物由来 原料 | ・国際情勢リスク、気候変動リスクにおいて、調達ルートやトレーサビリティを調査 ・原料確保のため、効率的な調達購買手法の検討 ・カーボンプライシングによるサプライヤーへのコスト増を概算、商品価格への上乗せ検 討、代替原料の検討 ・RSPO認証パーム油の積極採用。2030年までに認証パーム油、マスバランス品を100%採用目標 |
| 容器包装 原料 | ・石油由来バージンプラスチックを2030年までに30%削減する目標に向け、新製品容器への植物由来プラスチックや樹脂量削減の成型方法を積極採用 ・プラスチック容器のリサイクル処理方法の研究 ・カーボンプライシングによる容器包装原料のコスト増を概算、商品価格への上乗せ検討、代替原料の検討 | |
| 自 社 操 業 | 自社の エネルギー使用 | ・WEO2021,2022のNZEシナリオにおける炭素価格を用いて、Scope1・2にかかるカーボンプライシングコストを試算 ・電力コスト上昇の見通しから自家消費発電の割合を拡大 |
| 法規制対応 | ・各種規制の把握、コスト増の影響度によっては、他原料への切り替えや製品への転嫁も想定 ・EUを中心とした法規制への対応コストと社内体制の確立 | |
| 商品需要 | 商品開発 | ・生活者ニーズに対応した、商品機能向上と環境負荷低減する商品開発 |
| 4℃シナリオ | ||
| 原料調達 | 調達 | ・代替パーム油の研究や処方対応を検討 ・気候変動によるパーム油調達価格変動を概算 ・原料や調達ルート確保の研究 ・原料毎の気候変動による影響度を確認 ・主要天然原料の原産国における気候変動調査や保護活動 |
| 自社操業 | 災害対応 | ・被災によって生産設備が損傷した場合でも、保険の適用内で修復が可能であることを確認 ・災害時は一部物流倉庫への影響が懸念される為、代替輸送を予め想定 |