有価証券報告書-第76期(2025/04/01-2026/03/31)
②戦略
〈人事基本方針〉
当社は持続的成長に向け「人材」が何よりも大切であると考え、以下の人事基本方針を定めております。
化学メーカーの責任として、安全操業は最重要課題であり、社員一人ひとりが安全を実感できる職場環境をつくるとともに、エンゲージメント向上につながる働きやすい環境づくりの推進と、個人の状況に合わせた育成を行っております。
〈対話と関係性〉
重要な経営課題である安全文化の醸成に向けて、当社では、関係性の質の向上と心理的安全性の確保を重視しております。社員同士が率直に意見を交わし、課題を共有できる状態をつくることが、個々の成長や組織の改善につながり、結果として人的資本の充実と事業の持続的成長に資すると考えているためです。2025年度は、こうした考え方が現場にも浸透し、組織内の関係性に課題がある場合に、チームビルディングやワークショップ等の実施が自然に打ち手として挙がるようになりました。これは、関係性の大切さ、心理的安全性、対話を通じてつながりを深めること、互いに向き合うことの重要性に対する理解が進み、現場においても浸透が進んだ結果であると認識しております。また、実際の取組を通じて、関係性の改善が対話の活性化につながり、それが課題解決や組織運営の改善に結びつくことを現場が体感しています。当社は、このような取組を人的資本経営の本質と捉え、今後も経営と現場、また社員同士の対話とつながりを基盤に組織づくりを進めてまいります。
※工場全体チームビルディングでは、ビジョンの意義理解に加え、リーダーによる発信、活動の振り返り、「伝える・伝わる」対話の実践を通じて、個人の価値観と組織ビジョンの結び付けを促進しております。
〈エンゲージメント〉
当社では、エンゲージメント向上を、従業員一人ひとりが自らの役割や仕事の意義を実感し、対話や協働を通じて互いを認め合い、主体的に力を発揮できる状態を高めていくことと捉えております。そのため、一過性のイベントにとどまらず、日常の業務や職場運営の中で、参加・対話・承認の機会を積み重ねることを重視しております。2025年度は、安全文化醸成に関するアンケート結果の改善も見られ、従業員一人ひとりが、自ら課題に関わる風土づくりが進展しました。OJT発表会、参加型ワークショップ、安全を考える会等を通じて、従業員が自分の考えを発信し、その意見が工場運営や職場改善につながる機会を設けております。また、表彰制度や若手社員による新卒座談会等は、承認や相互理解、自らの役割の再認識の機会となっており、将来のリーダー候補やリクルーターとしての意識醸成にもつながるものと考えております。加えて
当社がスポンサーを務める千葉ロッテマリーンズとの冠試合「東洋合成スペシャルデイ」においては、84名の有志社員によるプロジェクト活動で運営されました。普段なかなか顔を合わすことのない各拠点の社員が準備段階からそれぞれの役割を担い、イベントを成功させました。当日は、当社社員がご家族とともに約600名が球場に訪れました。実施後のアンケートでは参加満足度も98%と非常に高く、「関わりがない社員と話す機会や、一緒に業務をしているメンバーとも仕事以外の会話ができた」、「協力してお客さまに喜んでいただけるイベントを作り上げることを体感できた」、「当社を知っているお客様も多く、恒例のイベントとして定着し始めている」といった声も聞かれ、部門横断的な取組は、他拠点・他部門の協働や自社への誇りの醸成に寄与しております。
当社は、このような日常の参加・対話・承認と、部門横断的な協働機会を通じて、従業員一人ひとりが組織とのつながりや自らの役割と、その意味を実感し、主体的に行動できる環境を充実させていくことを重視しております。今後は、こうした関係性や主体性を通じて、職場改善や業務運営の高度化、さらには企業価値向上へと結びつけていくことが、エンゲージメント向上の本質であると考えております。
〈人材育成〉
人事基本方針のもと、社員が安心して働ける職場環境・制度を整え、事業成長と人材育成を両立できる体制づくりを目指しています。当社では「安全文化の醸成」「人と組織の成長」のいずれにおいても、「対話と自分ごと化」が非常に重要だと考えています。対話を通じて自己を認識し、他者との関係性の中で自らの役割や将来を考えることが、主体的な成長の土台になると認識しているためです。こうした考え方は、エンゲージメント向上に向けた取組ともつながっており、人材育成においても基盤になるものと位置づけています。こうした土台の上で、能力開発については、新入社員から上級管理職に至るまでの長期的な視点から、それぞれの段階で必要となるスキルを定め、学習・経験する機会を提供し成長を支援しています。また成長には、社員一人ひとりが自らの学びやキャリアについて考える機会が重要であると考え、Will・Can・Mustを活用したキャリア研修により、自己の個性と強みを理解し、活かすためのキャリアを考える機会を設けるとともに、社内キャリアカウンセラーによるキャリアサポートなど積極的な支援を進めております。2025年度は、管理職向け現任者研修も開始し、管理職に向けたリスキリング(学び直しの機会)を設けております。これは、管理職自身が自己理解・他者理解を深めるとともに、部下との対話を通じて一人ひとりの成長やキャリアを支援できる環境を目指すものです。また一般的に氷山モデルで言うところの水面下にフォーカスし、人との関係性の構築や対話の土台づくりとなる研修も、役員を含む管理職層から実施しました。さらに、人的資本に必要なデータの見える化の拡充とあわせ、タレントマネジメントシステムのさらなる活用を進め、一人ひとりの経験やスキルに応じた育成を進めていきます。また、サクセッションプランの取組もスタートし、対象ポジション、候補者の発掘方法、評価基準、育成方法を含めて検討を進めています。今後も、階層別研修、マネジメント研修、リーダー育成、キャリア形成支援、チームビルディング等の施策を通して、対話と関係性を基盤に、社員一人ひとりが自らの成長やキャリアを考え、主体的に学びを深める人材・組織づくりを進めてまいります。
[研修体系図]

〈ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン〉
当社は「人材」が何よりも大切な資本であると考え、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(以下DE&I)を推進し、社員一人ひとりの価値観や経験、置かれた環境の違いを理解し、尊重し合うことで、一人ひとりが持てる能力を最大限に発揮し、イキイキ働くことができる企業文化の醸成を目指しています。人権方針に基づき、国籍、年齢、性別、中途採用者等による制限を設けず、公正な選考や評価に基づき多様性のある管理職や中核人材の登用に努めております。2025年度はDE&Iに対する社員アンケートを実施し、回答率は70%を超え、管理職の回答率は8割を超えるなど、関心の高さがうかがえました。その結果、DE&I活動への肯定的な理解度は60%(前回49%)、推進活動の認知度は66%(前回51%)に向上し、活動に対する理解が高まっております。
また、多様性への理解と相互理解を生み出すため、子育て経験シェア会、介護研修等を実施するとともに、ワークライフバランスの観点から人事制度を適時見直し、働き方に関する制度整備を進めております。特に子育て経験シェア会では、実体験の共有を通じて、育児を性別にかかわらず自分ごととして捉える理解が進み、両立支援に関する職場風土の醸成にもつながっております。こうした理解の進展と職場風土の醸成を背景として、2025年度の男性社員の育児休業取得率は100%となりました。さらに、非正規社員の処遇見直し、転勤・出張手当の見直し、管理職向けの仕事と介護の両立支援研修等を通じて、多様な背景を持つ社員がそれぞれの状況に応じて能力を発揮できる環境整備を進めております。 今後も、公平性と多様性を尊重する観点から、制度・環境の整備とあわせて、自己理解・他者理解を深める機会を広げてまいります。こうした取組を通じて、多様な人材が互いの違いを認め合いながら能力を発揮できる組織づくりを進め、エンゲージメントの向上につなげてまいります。
[主な取り組み]
〈健康・安全〉
当社は、経営理念・行動指針で「安全を最優先」に掲げ、安全衛生方針のもと、従業員ひいてはその家族の幸せのため、心身ともに健康で安心して働くことのできる職場づくりを推進しております。従業員のメンタルヘルス不調の一次予防や職場環境改善にもつなげるため、エンゲージメントサーベイ(組織感情診断Ⓡ)、毎年のストレスチェック、心の健康管理教育、各事業所の産業医による面談などを継続的に実施、疾病の予防・未然防止に取り組んでおります。また、労働災害の防止に向けては、職場に潜む危険源や不安全な状態を把握し、現場の声をもとに改善につなげることが重要であると考えております。そのため、安全パトロールや安全衛生委員会等における対話の機会を通じた課題の共有・改善に加え、社員が不調や違和感、職場の課題を安心して共有できる関係性づくりにも取り組んでおります。2025年度は、昨年に引き続きプレゼンティーイズム(職務遂行のなかで、心身の不調等により本来の力を十分に発揮できていない状態)の測定と改善を実施し、社員が自らの健康状態を把握し、日々の生活習慣や働き方を見つめ直す機会としております。また、2026年度実施予定としていたユトレヒト・ワークエンゲージメント(仕事に対する活力・熱意・没頭の状態を測定する指標)の測定を前倒しで開始しました。今後は、その結果を踏まえ、従業員がよりいきいきと働くことができる環境づくりに向けた施策の検討・推進を行ってまいります。さらに、女性特有の健康問題に関するセミナーの開催や、感染症予防対策の継続実施などを通じて、多様な社員が安心して就業できる環境整備に取り組んでおります。こうした健康支援の推進にあたっては、経営会議において社員の健康課題の解決・改善に向けた様々な取り組みの方向性について議論し、健康経営に取り組んでおります。こうした継続的な取組の結果、当社は健康経営優良法人に3年連続で認定、スポーツエールカンパニーにも認定されており、当社の健康経営に関する取組は着実に進展しております。今後は、プレゼンティーイズムやワークエンゲージメントの測定結果も活用しながら、社員の健康状態や働き方に関する現状把握をさらに進め、必要な改善施策の検討・推進を通じて、より安心して働き続けることのできる職場づくりと、働きやすさの向上につなげてまいります。
〈地域共生〉
当社は、将来の人材育成、人材確保および技術基盤の強化に向け、大学から小学校まで幅広い教育機関との連携や、地域社会との交流活動に積極的に取り組んでおります。これらの活動は、次世代人材の育成や採用基盤の強化に加え、従業員自らが仕事や事業の社会的意義を再認識し、社会とのつながりの中で当社の存在意義を捉え直す機会になるものと考えております。教育機関との連携においては、講義・見学受入れ・体験学習・共同研究等を通じて、化学産業や当社事業への理解促進に努めております。また、地域イベントや交流活動への参加・協賛、文化活動の開催等を通じて、地域住民との双方向のコミュニケーション機会を創出しております。これらの活動では、若手社員を含む幅広い従業員の主体的な参画を促進しており、組織への帰属意識や仕事への誇りの醸成にもつながっております。さらに、従業員が社外との多様な接点を持ち、自らの業務を自らの言葉で説明する経験を重ねることは、専門性に加え、広い視野や対話力を備え、社会との関係性を意識して考え行動できる人材の育成につながるものと考えております。また地域イベントにおける化学体験や企画ブースの運営等を通じて、来場者に当社事業への理解を深めていただくとともに、社員自身が地域社会とのつながりを実感する機会にもなっております。こうした継続的な地域共生活動により、地域社会との信頼関係の構築や当社認知度の向上が進み、中長期的には人材確保や従業員エンゲージメントの向上、さらには持続的な企業価値の向上にも寄与するものと考えております。今後も、地域社会との対話と協働を重視し、社会とともに成長する企業を目指してまいります。
〈人事基本方針〉
当社は持続的成長に向け「人材」が何よりも大切であると考え、以下の人事基本方針を定めております。
| 1. チャレンジ精神 チャレンジ精神を持って、困難を乗り越え、革新的な成果を出した社員を評価し、正当に処遇していく |
| 2. 積極的な人材育成 自らのキャリア開発に向けて、積極的に自己研鑽に励む社員を支援する |
| 3. オープン&フェア 客観的かつ公平で高い納得性が得られるようオープンに推進する |
| 4. 安心して働ける職場環境 社員が安心して働ける職場環境・制度を整えていく |
化学メーカーの責任として、安全操業は最重要課題であり、社員一人ひとりが安全を実感できる職場環境をつくるとともに、エンゲージメント向上につながる働きやすい環境づくりの推進と、個人の状況に合わせた育成を行っております。
〈対話と関係性〉
重要な経営課題である安全文化の醸成に向けて、当社では、関係性の質の向上と心理的安全性の確保を重視しております。社員同士が率直に意見を交わし、課題を共有できる状態をつくることが、個々の成長や組織の改善につながり、結果として人的資本の充実と事業の持続的成長に資すると考えているためです。2025年度は、こうした考え方が現場にも浸透し、組織内の関係性に課題がある場合に、チームビルディングやワークショップ等の実施が自然に打ち手として挙がるようになりました。これは、関係性の大切さ、心理的安全性、対話を通じてつながりを深めること、互いに向き合うことの重要性に対する理解が進み、現場においても浸透が進んだ結果であると認識しております。また、実際の取組を通じて、関係性の改善が対話の活性化につながり、それが課題解決や組織運営の改善に結びつくことを現場が体感しています。当社は、このような取組を人的資本経営の本質と捉え、今後も経営と現場、また社員同士の対話とつながりを基盤に組織づくりを進めてまいります。
| アクション | 日程(2025年度) | 目的 | 効果 |
| チームビルディング(課長+係長) | 5月15日 | 関係性強化、傾聴・フィードバックの基礎形成 | 管理職間の対話の質向上 |
| チームビルディング(課長+監督職) | 8月6日 | 階層間の相互理解促進、対話の拡張 | 組織内コミュニケーションの活性化 |
| チームビルディング(全管理監督職) | 9月11日 | 組織全体(管理監督職)の心理的安全性向上 | 闊達な意見交換が実現し、心理的安全性が向上 |
| 人事部長との「語りの場」(一般職) | 12月12日・18日・24日 | 悩み・不安の共有、自己理解・相互理解の促進 | 現場の声の可視化、関係性の深化 |
| 工場全体チームビルディング | 3月28日 | ビジョン理解の深化と自分ごと化 | 価値観とビジョンの接続による行動変容の促進を期待 |
※工場全体チームビルディングでは、ビジョンの意義理解に加え、リーダーによる発信、活動の振り返り、「伝える・伝わる」対話の実践を通じて、個人の価値観と組織ビジョンの結び付けを促進しております。
〈エンゲージメント〉
当社では、エンゲージメント向上を、従業員一人ひとりが自らの役割や仕事の意義を実感し、対話や協働を通じて互いを認め合い、主体的に力を発揮できる状態を高めていくことと捉えております。そのため、一過性のイベントにとどまらず、日常の業務や職場運営の中で、参加・対話・承認の機会を積み重ねることを重視しております。2025年度は、安全文化醸成に関するアンケート結果の改善も見られ、従業員一人ひとりが、自ら課題に関わる風土づくりが進展しました。OJT発表会、参加型ワークショップ、安全を考える会等を通じて、従業員が自分の考えを発信し、その意見が工場運営や職場改善につながる機会を設けております。また、表彰制度や若手社員による新卒座談会等は、承認や相互理解、自らの役割の再認識の機会となっており、将来のリーダー候補やリクルーターとしての意識醸成にもつながるものと考えております。加えて
当社がスポンサーを務める千葉ロッテマリーンズとの冠試合「東洋合成スペシャルデイ」においては、84名の有志社員によるプロジェクト活動で運営されました。普段なかなか顔を合わすことのない各拠点の社員が準備段階からそれぞれの役割を担い、イベントを成功させました。当日は、当社社員がご家族とともに約600名が球場に訪れました。実施後のアンケートでは参加満足度も98%と非常に高く、「関わりがない社員と話す機会や、一緒に業務をしているメンバーとも仕事以外の会話ができた」、「協力してお客さまに喜んでいただけるイベントを作り上げることを体感できた」、「当社を知っているお客様も多く、恒例のイベントとして定着し始めている」といった声も聞かれ、部門横断的な取組は、他拠点・他部門の協働や自社への誇りの醸成に寄与しております。
当社は、このような日常の参加・対話・承認と、部門横断的な協働機会を通じて、従業員一人ひとりが組織とのつながりや自らの役割と、その意味を実感し、主体的に行動できる環境を充実させていくことを重視しております。今後は、こうした関係性や主体性を通じて、職場改善や業務運営の高度化、さらには企業価値向上へと結びつけていくことが、エンゲージメント向上の本質であると考えております。
〈人材育成〉
人事基本方針のもと、社員が安心して働ける職場環境・制度を整え、事業成長と人材育成を両立できる体制づくりを目指しています。当社では「安全文化の醸成」「人と組織の成長」のいずれにおいても、「対話と自分ごと化」が非常に重要だと考えています。対話を通じて自己を認識し、他者との関係性の中で自らの役割や将来を考えることが、主体的な成長の土台になると認識しているためです。こうした考え方は、エンゲージメント向上に向けた取組ともつながっており、人材育成においても基盤になるものと位置づけています。こうした土台の上で、能力開発については、新入社員から上級管理職に至るまでの長期的な視点から、それぞれの段階で必要となるスキルを定め、学習・経験する機会を提供し成長を支援しています。また成長には、社員一人ひとりが自らの学びやキャリアについて考える機会が重要であると考え、Will・Can・Mustを活用したキャリア研修により、自己の個性と強みを理解し、活かすためのキャリアを考える機会を設けるとともに、社内キャリアカウンセラーによるキャリアサポートなど積極的な支援を進めております。2025年度は、管理職向け現任者研修も開始し、管理職に向けたリスキリング(学び直しの機会)を設けております。これは、管理職自身が自己理解・他者理解を深めるとともに、部下との対話を通じて一人ひとりの成長やキャリアを支援できる環境を目指すものです。また一般的に氷山モデルで言うところの水面下にフォーカスし、人との関係性の構築や対話の土台づくりとなる研修も、役員を含む管理職層から実施しました。さらに、人的資本に必要なデータの見える化の拡充とあわせ、タレントマネジメントシステムのさらなる活用を進め、一人ひとりの経験やスキルに応じた育成を進めていきます。また、サクセッションプランの取組もスタートし、対象ポジション、候補者の発掘方法、評価基準、育成方法を含めて検討を進めています。今後も、階層別研修、マネジメント研修、リーダー育成、キャリア形成支援、チームビルディング等の施策を通して、対話と関係性を基盤に、社員一人ひとりが自らの成長やキャリアを考え、主体的に学びを深める人材・組織づくりを進めてまいります。
[研修体系図]

〈ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン〉
当社は「人材」が何よりも大切な資本であると考え、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(以下DE&I)を推進し、社員一人ひとりの価値観や経験、置かれた環境の違いを理解し、尊重し合うことで、一人ひとりが持てる能力を最大限に発揮し、イキイキ働くことができる企業文化の醸成を目指しています。人権方針に基づき、国籍、年齢、性別、中途採用者等による制限を設けず、公正な選考や評価に基づき多様性のある管理職や中核人材の登用に努めております。2025年度はDE&Iに対する社員アンケートを実施し、回答率は70%を超え、管理職の回答率は8割を超えるなど、関心の高さがうかがえました。その結果、DE&I活動への肯定的な理解度は60%(前回49%)、推進活動の認知度は66%(前回51%)に向上し、活動に対する理解が高まっております。
また、多様性への理解と相互理解を生み出すため、子育て経験シェア会、介護研修等を実施するとともに、ワークライフバランスの観点から人事制度を適時見直し、働き方に関する制度整備を進めております。特に子育て経験シェア会では、実体験の共有を通じて、育児を性別にかかわらず自分ごととして捉える理解が進み、両立支援に関する職場風土の醸成にもつながっております。こうした理解の進展と職場風土の醸成を背景として、2025年度の男性社員の育児休業取得率は100%となりました。さらに、非正規社員の処遇見直し、転勤・出張手当の見直し、管理職向けの仕事と介護の両立支援研修等を通じて、多様な背景を持つ社員がそれぞれの状況に応じて能力を発揮できる環境整備を進めております。 今後も、公平性と多様性を尊重する観点から、制度・環境の整備とあわせて、自己理解・他者理解を深める機会を広げてまいります。こうした取組を通じて、多様な人材が互いの違いを認め合いながら能力を発揮できる組織づくりを進め、エンゲージメントの向上につなげてまいります。
[主な取り組み]
| 項目 | 制度・施策 |
| 処遇改善 | ・非正規社員処遇見直し |
| ワークライフバランス | ・子の看護休暇見直し ・生理休暇運用見直し ・育児介護勤務者通勤支援 |
| 研修 | ・管理職向け(昇格時研修) ・子育てシェア会(1回開催) ・介護研修の実施(40才社員必須) |
〈健康・安全〉
当社は、経営理念・行動指針で「安全を最優先」に掲げ、安全衛生方針のもと、従業員ひいてはその家族の幸せのため、心身ともに健康で安心して働くことのできる職場づくりを推進しております。従業員のメンタルヘルス不調の一次予防や職場環境改善にもつなげるため、エンゲージメントサーベイ(組織感情診断Ⓡ)、毎年のストレスチェック、心の健康管理教育、各事業所の産業医による面談などを継続的に実施、疾病の予防・未然防止に取り組んでおります。また、労働災害の防止に向けては、職場に潜む危険源や不安全な状態を把握し、現場の声をもとに改善につなげることが重要であると考えております。そのため、安全パトロールや安全衛生委員会等における対話の機会を通じた課題の共有・改善に加え、社員が不調や違和感、職場の課題を安心して共有できる関係性づくりにも取り組んでおります。2025年度は、昨年に引き続きプレゼンティーイズム(職務遂行のなかで、心身の不調等により本来の力を十分に発揮できていない状態)の測定と改善を実施し、社員が自らの健康状態を把握し、日々の生活習慣や働き方を見つめ直す機会としております。また、2026年度実施予定としていたユトレヒト・ワークエンゲージメント(仕事に対する活力・熱意・没頭の状態を測定する指標)の測定を前倒しで開始しました。今後は、その結果を踏まえ、従業員がよりいきいきと働くことができる環境づくりに向けた施策の検討・推進を行ってまいります。さらに、女性特有の健康問題に関するセミナーの開催や、感染症予防対策の継続実施などを通じて、多様な社員が安心して就業できる環境整備に取り組んでおります。こうした健康支援の推進にあたっては、経営会議において社員の健康課題の解決・改善に向けた様々な取り組みの方向性について議論し、健康経営に取り組んでおります。こうした継続的な取組の結果、当社は健康経営優良法人に3年連続で認定、スポーツエールカンパニーにも認定されており、当社の健康経営に関する取組は着実に進展しております。今後は、プレゼンティーイズムやワークエンゲージメントの測定結果も活用しながら、社員の健康状態や働き方に関する現状把握をさらに進め、必要な改善施策の検討・推進を通じて、より安心して働き続けることのできる職場づくりと、働きやすさの向上につなげてまいります。
〈地域共生〉
当社は、将来の人材育成、人材確保および技術基盤の強化に向け、大学から小学校まで幅広い教育機関との連携や、地域社会との交流活動に積極的に取り組んでおります。これらの活動は、次世代人材の育成や採用基盤の強化に加え、従業員自らが仕事や事業の社会的意義を再認識し、社会とのつながりの中で当社の存在意義を捉え直す機会になるものと考えております。教育機関との連携においては、講義・見学受入れ・体験学習・共同研究等を通じて、化学産業や当社事業への理解促進に努めております。また、地域イベントや交流活動への参加・協賛、文化活動の開催等を通じて、地域住民との双方向のコミュニケーション機会を創出しております。これらの活動では、若手社員を含む幅広い従業員の主体的な参画を促進しており、組織への帰属意識や仕事への誇りの醸成にもつながっております。さらに、従業員が社外との多様な接点を持ち、自らの業務を自らの言葉で説明する経験を重ねることは、専門性に加え、広い視野や対話力を備え、社会との関係性を意識して考え行動できる人材の育成につながるものと考えております。また地域イベントにおける化学体験や企画ブースの運営等を通じて、来場者に当社事業への理解を深めていただくとともに、社員自身が地域社会とのつながりを実感する機会にもなっております。こうした継続的な地域共生活動により、地域社会との信頼関係の構築や当社認知度の向上が進み、中長期的には人材確保や従業員エンゲージメントの向上、さらには持続的な企業価値の向上にも寄与するものと考えております。今後も、地域社会との対話と協働を重視し、社会とともに成長する企業を目指してまいります。