有価証券報告書-第58期(令和1年7月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/09/29 15:07
【資料】
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【項目】
149項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループの製品:ドライルーブ(=摩擦摩耗抑止潤滑被膜)は、摩擦摩耗により発生するエネルギーのロスを減少させ、摩擦摩耗による性能の低下を防止します。また、ドライルーブ(=電気制御被膜)は、絶縁膜・導通膜などの機能を持ち、電気から発生するエネルギーを制御します。更にドライルーブ(=熱制御被膜)は、発熱被膜・放熱被膜・断熱被膜などを新たに開発しており、熱から発生するエネルギーを制御します。その他にも撥水撥油被膜、耐薬防錆被膜、光学用途被膜など8分類の製品ラインナップを揃え、各産業界の製品機能拡充に向けたキーテクノロジーの提供に努めております。
このように当社グループは、特殊な機能を有する被膜「ドライルーブ」を開発し、「省エネルギー」「環境保全」に貢献することにより、「人々の安全で豊かな生活を支える」ことを会社経営の基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、事業収益を安定的に確保し、企業の持続的成長を企図するために、売上総利益率・営業利益率・経常利益率等を常に意識した経営を行っております。また、研究開発体制の強化と生産体制の向上を図るためには先行した設備投資が必要であり、そのために営業活動によるキャッシュ・フローの収得額増強を図ります。また、良好な財務指標の維持に努め、健全な財務体質を堅持してまいります。
(3) 優先的に対処すべき事実上及び財務上の課題
世界経済はコロナウイルスによる影響で、米国では3月半ばから本格化した外出制限に伴い消費が急減し、欧州においても都市封鎖などによる活動制限が景気を大きく下押ししました。中国も2020年1~3月期の実質GDPは1992年の四半期統計以降で初のマイナス成長になりました。日本経済も2020年前半は新型コロナウイルスの感染による景気悪化が深まりマイナス成長となりました。国内外において景気の先行き見通しには、不透明感が漂っております。
このように世界的に厳しい経済環境にあって、当社グループが株主価値を向上させ、持続的成長を果たすために、事業(収益)構造を抜本から見直すとともに、「省エネルギー」「環境保全」に関連した事業への取り組みを強化することを中長期の経営戦略の中核としております。
そして、以下を対処すべき課題として取り組んでまいります。
①技術革新への挑戦
当社には二つのコアな技術があります。その一つはそれぞれ特性のある複数の物質を配合することにより特異な機能を有する被膜を開発する配合技術と形成された被膜の機能を評価する技術であります。新規被膜の開発例として発熱被膜(特許取得)、超撥水被膜、LUBICK(速乾性潤滑被膜)シリーズ等が挙げられます。もう一つは微粒子や顔料等を液体中に凝集させずに安定的に分散させる分散技術であります。現在、新規の分散設備を導入し、コーティング剤の開発を進めております。
このような配合技術と分散技術から開発された被膜を駆使して、摩擦摩耗、熱、電気のエネルギーのロスを制御し「省エネルギー」「環境保全」問題などに貢献してまいります。
②生産性の向上
当社グループは多種の材質、多種の形状の製品の表面にドライルーブの被膜を形成(コーティング)しています。全ての生産工程で生産性向上を目指しておりますが、中でも製品のセッティングからコーティング・焼成までの生産工程において新たな生産方法を導入し生産性を画期的に改善することを目論んでおります。現在、各生産拠点でロボット等の導入を進めております。また、各工程内に製品の画像認識やセンシング等の機器を導入しIoT化を推進しております。
③新規営業戦略とアジア・グローバル戦略の展開
当社グループの主要な取引先である自動車関連機器業界は、今後の自動車市場における環境問題、省エネルギーへの関心の強まりを背景に、今後さらにHV・PHV・EV・FCVに転換していくと見ております。このような状況下において、当社グループはドライルーブ新機能製品の開発を進めます。次世代自動車に採用される機器主要部へのコーティング加工の受注獲得に向けた多機能製品開発に努めるとともに、国内外での積極的な営業展開を図ってまいります。
また、ドライルーブ製品を新規に採用していただく、成長性の高い新たな業界・新市場の開拓にも鋭意尽力してまいります。
従前から展開しておりますアジア・グローバル戦略について、自動車関連機器業界、電気・電子部品業界、光学機器業界等の新興国市場への進出に対応するため、当社は中国に続き2010年7月にタイに、2013年3月にはベトナムに、アセアン市場の拠点となる海外子会社を新設いたしました。また、国内子会社としましては、2019年4月に長野ドライルーブ株式会社を子会社化、2020年6月に大分ドライルーブ株式会社を新規設立いたしました。
国内外子会社5社 並びに持分法対象の中国の関連会社2社との連携に努め、当社グループ全体で海外市場、特にアジア・アセアン市場の深耕を一層強化してまいります。
④人材育成
当社グループの業容拡大とともに、当社の事業もグローバル化してまいりましたが、これにより、国際業務の諸スキルとセンスを備えたグローバル戦略の担い手の育成が急務となっております。また、主要取引先である自動車関連機器業界、電気・電子部品業界、光学機器業界等においては、次世代の新素材、新技術の研究等が活発に行われており、これら技術革新に対応する製品開発力を持つ人材の育成・強化が必須となっております。
人材育成システムの一層の体系化に取り組み、当社グループの次世代を担う有為な人材を涵養、「モノづくりは人」という人材理念に基づき、事業基盤をより強固なものにするため、人材の育成に力を入れてまいります。

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