有価証券報告書-第107期(平成30年1月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 15:54
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156項目
(業績等の概要)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資や雇用環境の改善傾向が続き緩やかな回復基調にある一方で、米中貿易摩擦の激化や中国経済の減速、英国EU離脱などの影響により先行きが不透明な状態が続きました。国内石油製品は、ガソリンについては車両の燃費改善などの構造的要因による若干の需要減、灯油などの中間留分については暖冬の影響、また、重油については電源の多様化等の影響に伴う電力向け重油の需要の減少により、石油製品全体で前年度を下回りました。
ドバイ原油価格は、米国の対イラン経済制裁に伴う供給懸念等を背景に秋口まで1バレル70ドル超まで上昇していたものの、11月以降は需給の緩和や世界経済の先行き不透明感等により40ドル台まで下落しましたが、その後、OPEC(石油輸出機構)協調減産の効果等により戻り基調となりました。この結果、平均価格では前期比1バレルあたり15.3ドル上昇し、68.4ドルとなりました。
石油化学製品需要は、アジアを中心に堅調に推移した結果、石油化学原料であるナフサの平均価格は、前期比で1トンあたり100ドル上昇し、619ドルとなりました。
円の対米ドルレートは、年度初めは107円でスタートしましたが、米国の政策金利の引き上げ等により、10月には115円台まで円安が進みました。その後、概ね1ドル110円台から114円台の範囲で安定して推移し、平均レートは前期比1.8円円高の1ドル110.4円となりました。
(原油価格、為替レートの状況)
ドバイ原油
(ドル/バレル)
為替レート
(円/ドル)
2017年12月期 連結会計年度53.1112.2
2019年3月期 連結会計年度68.4110.4
増 減15.3△1.8

※各数値は該当期間の平均値によります。
このような経営環境のもと、当社グループの売上高は3兆828億円(前連結会計年度比50.7%の増収)となりました。
損益面につきましては、営業利益は953億円(前連結会計年度比168億円の増益)、経常利益は1,010億円(前連結会計年度比80億円の増益)となりました。なお、たな卸資産評価の影響等を除いた場合の経常利益相当額は900億円(前連結会計年度比215億円の増益)となりました。
特別損益につきましては、269億円の純損失となり、税金等調整前当期純利益は741億円(前連結会計年度比48億円の増益)となりました。この結果、法人税・住民税及び事業税、法人税等調整額並びに非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は391億円(前連結会計年度比36億円の減益)となりました。
各セグメント別の経営成績は次の通りです。
①石油事業
原油調達に関しましては、調達先の多様化を進め、原油市場の情勢を勘案しつつ当社グループ製油所全体にとって最適な調達となるよう努めました。
製造・供給につきましては、安全かつ安定的な操業を最優先としつつ、国内外の需要動向や製品市況の変化に機敏に対応し、収益を最大化するべく、当社グループ製油所全体の最適生産に努めました。
石油小売事業に関しましては、収益力強化を実現するため、「製品及びサービスの差別化」をコア戦略とし、サービスステーションにおける高性能プレミアムガソリン「Shell V-Power」や異業種間共通ポイントサービス「Ponta」といった差別化戦略を継続したほか、系列サービスステーションで使えるスマートフォン用無料アプリ「Shell Pass」の展開、日本ピザハット株式会社との協業店舗の第1号店のオープンなど、お客様満足度向上のための新たな施策を精力的に展開しました。この結果、当連結会計年度における当社のガソリン・灯油・軽油などの燃料油販売数量は、全体としては前年を下回ったものの、サービスステーションにおいては、業界平均の前年伸率を上回って推移しました。
また、中期事業戦略で掲げた石油事業における「低炭素社会の実現に向けた取り組み」として、関東初となる大型LNGトラックへの燃料供給を開始したほか、サンフランシスコ空港において、全日本空輸株式会社、日本航空株式会社の運航便向けにバイオジェット燃料の供給を国内石油元売会社として初めて実施しました。
付加価値製品である潤滑油に関しましては、シェルルブリカンツジャパン株式会社を通じて、お取引先様が期待する製品・サービスの提供の維持・拡大に取り組んでおります。
石油化学事業に関しましては、アジア・中東地域における石油化学工場の新増設が続いている一方で製品需要は底堅く、当社の主力製品であるミックスキシレンを中心に、製品市況は堅調に推移しました。また、前年は昭和四日市石油株式会社の四日市製油所において大規模な定期修理を行っており、その反動から当連結会計年度の生産・販売数量は、前年比で大きく増加しました。
このような取組みの結果、石油事業の売上高は2兆9,360億円(前連結会計年度比52.8%の増収)、営業利益は1,030億円(前連結会計年度比181億円の増益)となりました。在庫影響を除いた場合の連結営業利益相当額は、919億円となり、前連結会計年度比では316億円の増益となりました。
②エネルギーソリューション事業
太陽電池事業に関しましては、海外市場における厳しい競争環境に鑑み、引き続き、より高い収益性が見込まれる国内市場へ経営資源を集中する戦略を推進しております。
販売面につきましては、再生可能エネルギー固定価格買取制度に基づく買取価格の継続的引き下げにより、国内のパネル販売価格は引き続き下落傾向にあるものの、海外市場と比較すると依然として収益性が高く、「SmaCIS(スマシス)」や「SFKシリーズ」といった住宅向けの戦略商品を中心とした販売活動を展開しました。
生産面につきましては、主力の国富工場(宮崎県東諸県郡国富町、公称年産能力900MW)に全ての生産を集約したうえで、販売と需要動向に合わせたフレキシブルな生産体制を基本とした生産活動を行いました。
研究開発分野につきましては、引き続きパネルの出力向上に取り組み、12月には国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同研究を通して、カドミウムを含まないCIS系薄膜太陽電池のセル(約1c㎡)において、CIS系薄膜太陽電池の世界最高記録となるエネルギー変換効率23.35%を達成しました。
電力事業に関しましては、将来に向けての事業基盤強化のため、米国における天然ガス火力発電事業への参入として、株式会社日本政策投資銀行と共同でオハイオ州の案件への投資を決定するとともに、米国ニューヨーク州における天然ガス火力発電事業にも単独での投資を決定しました。また、国内におきましては、石油事業とのシナジーのある東亜石油水江発電所を自社電源として活用し、小売電力の販売を拡大してまいりました。加えて、ENECHANGE株式会社などへの出資による業務提携を行い、より魅力的な電力供給サービスの提供に向け、電力・デジタル領域におけるサービス開発への取り組みを強化しました。さらに、2019年4月1日に一般家庭向け電気料金プランをリニューアルし、「Sプラン」と「オール電化プラン」の2つの新料金プランの提供を開始しております。
このような取組みの結果、エネルギーソリューション事業の売上高は1,363億円(前連結会計年度比19.0%の増収)、営業損失は95億円(前連結会計年度比16億円の減益)となりました。
③その他
その他事業に関しましては、建設工事や自動車用品の販売、当社所有のオフィスビルの賃貸などを行っており、その売上高は105億円(前連結会計年度比4.3%の増収)、営業利益は18億円(前連結会計年度比3億円の増益)となりました。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末の連結総資産は1兆406億円となり、前連結会計年度末に比べ17億円増加しました。これは、主に、たな卸資産が増加したためです。連結純資産は、前連結会計年度末に比べ79億円増加して2,834億円となりました。これは主に当連結会計年度における純利益等の増加要因が配当金の支払等の減少要因を上回ったことによるものです。
連結負債合計は、前連結会計年度末に比べて62億円減少して7,572億円となりました。これは、主に、未払金が減少したためです。なお、有利子負債残高は1,263億円となり、前連結会計年度末に比べ88億円増加しております。
以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は25.2%となりました。また、期末発行済株式数に基づく1株当たり純資産は、前連結会計年度末の672.71円から704.93円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ23億円増加し、510億円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りです。
ア)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、747億円の純収入となりました(前連結会計年度は473億円の純収入)。これは、主に税金等調整前当期純利益及び減価償却費等の増加要因が、たな卸資産の増加及び未払金の減少等の減少要因を上回ったことによるものです。
イ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、505億円の純支出となりました(前連結会計年度は96億円の純支出)。これは、主に有形固定資産の取得等の減少要因が、関係会社株式の売却等の増加要因を上回ったことによるものです。
ウ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金支払等により、217億円の純支出となりました(前連結会計年度は380億円の純支出)。なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は、前連結会計年度末に比して88億円増加し、1,263億円となりました。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りです。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
石油事業1,332,994
エネルギーソリューション事業41,255

(注) 1 上記の金額は、石油事業は製品生産金額、エネルギーソリューション事業は販売金額により記載しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度は決算期変更により、2018年1月1日から2019年3月31日までの15ヵ月間となりましたので、前連結会計年度との比較は記載しておりません。
② 受注状況
当社グループでは、主要製品について受注生産を行っておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りです。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
石油事業2,936,009
エネルギーソリューション事業136,347
その他10,514
合計3,082,871

(注) 1 「主要な相手先別販売実績」に該当する販売相手先はないため、記載を省略しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 各事業の販売実績の金額は、外部顧客への売上高を記載しております。
4 当連結会計年度は決算期変更により、2018年1月1日から2019年3月31日までの15ヵ月間となりましたので、前連結会計年度との比較は記載しておりません。
当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次の通りです。
2014年12月期2015年12月期2016年12月期2017年12月期2019年3月期
自己資本比率(%)23.123.222.724.425.2
時価ベースの
自己資本比率(%)
38.138.941.955.560.2
キャッシュ・フロー
対有利子負債比率(倍)
2.92.11.72.51.7
インタレスト・カバレッジレシオ(倍)20.828.738.221.328.0

(注) 自己資本比率:(純資産-非支配株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額 (*1)/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(*2)/営業キャッシュ・フロー(*3)
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い (*3)
各指標は、いずれも連結の財務数値により計算しています。
*1 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。なお、2019年4月1日付で当社を株式交換完全子会社、出光興産株式会社を株式交換完全親会社とする株式交換を実施いたしました。これに伴い、2019年3月27日付で東京証券取引所市場第一部から上場廃止となったため、2019年3月期の期末株価終値については最終取引日である2019年3月26日の株価を用いております。
*2 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
*3 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業キャッシュ・フロー及び利息の支払額をそれぞれ使用しております。
③ 特定融資枠契約
当社は、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行で組成される融資シンジケート団と極度額1,500億円の特定融資枠契約(コミットメントライン契約)を締結しております。
なお、当連結会計年度末において、特定融資枠契約にかかる借入残高はありません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因
2 事業等のリスク に記載の通りです。
  • 有価証券報告書-第107期(平成30年1月1日-平成31年3月31日)

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