有価証券報告書-第174期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
今後のわが国経済の見通しは、引き続き新型コロナウイルスの感染拡大と縮小が繰り返され、感染を防ぐための新生活様式が継続されることが想定されます。コロナ禍を契機とした消費者の価値観や行動様式の変容は、当社グループが取扱う商品群の市場環境にも大きく影響を与えるものであり、これらに対応した新たなビジネススタイルの構築は、当社グループの持続的な成長に不可欠であると考えております。また、当社グループの多岐にわたる事業を堅実に運営することで、関連業界の維持発展に寄与していきたいと考えております。
コラーゲン・ケーシング事業におきましては、イベントの中止などによりフランクフルト等の太物市場は停滞しており、回復には時間を要することが予想されます。しかしながら、天候不順による穀物収穫量の減少、中国における家畜向け飼料の需要増大、家畜伝染病拡大等を起因とした世界的な食肉原料の高騰と天然腸不足が予測されており、この代替品として細物コラーゲン・ケーシングの需要拡大が見込まれております。当社は、ハム・ソーセージ業界の動向を注視してこの需要の獲得に取組んでまいります。また、サラミ等のドライソーセージ市場におきましては、引き続きシェア拡大に向け、販促活動に注力してまいります。本事業分野では、一層激化する他社の攻勢に対応するため、品質の維持及び生産性の向上並びに他社製品に対抗するための新商品の開発を推し進めてまいります。
ゼラチン関連事業におきましては、個人消費の落ち込みとインバウンド需要の低迷が続くことが想定されますが、ゼラチン及びコラーゲンペプチドへの潜在的な需要は多くあるものと認識しております。当社は、潜在需要を顕在化させるべく、今後益々重要性が増すインターネットからの問合せに対し効果的に対応する体制を整えるとともに、顧客が求める情報や当社商品の優位性を積極的に紹介することで、新たな営業機会を獲得してまいります。また、当社富士工場では、コラーゲンペプチド製造専用施設で製造する魚由来製品について、ハラール認証を取得しました。本認証の取得を通じて、イスラム圏の消費者が安心できる製品の開発を目指す企業の一助となるとともに、年々需要が増大している東南アジアや中東などイスラム諸国におけるニーズに対応してまいります。
化粧品関連事業におきましては、現下の情勢において、通信販売市場は引き続き拡大する一方、大手企業の攻勢及び他業種からの参入により競争が激化することが予想されます。当社のコラーゲン原料メーカーとしての強みを活かし、他社との差別化を図るとともに、顧客接点強化による顧客満足度向上に取組んでまいります。
皮革関連事業におきましては、近年低迷する皮革業界に対してコロナ禍における生活様式変容が与えた影響は非常に大きく、今後も厳しい環境で推移することが想定されます。このような状況下、在庫管理体制を見直すとともに、新たな販売戦略の構築に取組んでまいります。また、当社は、甲革、製革、靴、衣料、底材加工などの皮革関連の全方位体制の企業として、他社との情報収集及び協力体制の一層の強化に取組んでまいります。
食品その他事業におきましては、引き続き業務用商材が苦戦することが予測されるイタリア食材部門において、小売販売や通信販売事業などを通じて新規顧客の獲得に注力してまいります。有機穀物の貿易部門におきましては、海外サプライヤーとの連絡を密にし、引き続き供給体制の維持に努めてまいります。バイオ関連部門におきましては、withコロナの時代においても再生医療分野は着実に伸長するものと想定しており、同分野に引き続き注力してまいります。
なお、当社が参画している「千住大橋駅周辺地区まちづくり計画」は順調に推移しており、ポンテグランデTOKYO全体の賑わい感は増しております。引き続き、同地区の認知度向上を図り、資産価値の向上に取組んでまいります。
また、大阪なんば地区所有地においては、これまでの暫定賃貸事業から転換し、本格開発計画実施に向けて着実に歩を進めております。不透明な状況が続く中でも採算性を確保するとともに、本地での最大限の事業収益を目指して有効活用を図ってまいります。