訂正有価証券報告書-第150期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

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2017/03/31 10:30
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当社グループは、2014年5月に公表した長期戦略ビジョン及び中期経営計画(MTP)の策定以降、MTPの基本戦略となる設備稼働率の極大化とVA(高付加価値)製品比率の拡大に注力してまいりました。今後も引き続きこうした基本戦略を維持しながら、「VAガラスカンパニー」を実現するためのアクションをより一層加速してまいります。VAとは英語のValue-addedの頭文字に由来しており、長期戦略ビジョンの下で、当社グループは次のことを目指しています。
・ガラススペシャリストとして高い信頼を獲得する。
・製品とサービスを通じて、世界中の様々なお客様と密接に協働しお客様が求める価値を提供する。
・事業構造を転換し、伝統的なコモディティ(汎用品)中心のビジネスモデルから、より高付加価値(VA)の製品・サービスを中心に据えたビジネスモデルへ転換する。
当社グループが事業活動を行う地域によって、業績の好不調が分かれています。業績が低調な地域・事業においては新たな施策の実施を検討すると共に、好調な地域・事業では更なる利益の拡大に取り組んでまいります。
2016年3月31日付けで公表の通り、当社グループは、中国での結晶系太陽光発電用の型板ガラス事業からの撤退、及びベトナムにおける薄板ガラス用フロート窯の一時休止を伴うディスプレイ用薄板ガラスの生産調整について決定いたしました。これらの施策はそれぞれ、建築用ガラス事業と高機能ガラス事業における不採算事業からの撤退又は縮小を通じて、業績回復の遅れの原因に速やかに対処するものです。当社グループは、一貫して市場の需要に見合った生産体制を構築することを目指しており、こうした方針に則り、引き続き必要な施策を検討・実施してまいります。
当社グループでは、2017年3月期において、市場の状況は改善するものと考えております。欧州では、建築用ガラス市場は地域全体での需要と供給が均衡して、概ね安定的に推移する見通しです。自動車用ガラス市場は、乗用車販売台数ベースではピーク時をなお下回るものの、2016年3月期における販売の回復傾向が2017年3月期も続く見通しです。日本では、建築用ガラス市場は総じて横ばいで推移する見通しのなか、当社としては高付加価値製品の売上増加を見込んでおります。一方、自動車用ガラス市場では前年度のエコカー減税制度の改正による市場低迷の影響を受けて、当社の自動車用ガラスの売上が減少する見込みです。北米では、建築用ガラス市場は好調を維持し、当社グループも高付加価値製品の高い売上割合を維持するものと考えております。自動車用ガラス市場も堅調に推移し、当社グループの自動車用ガラス事業の業績は改善する見込みです。その他の地域では、南米はこれまで続いた乗用車販売の減少が底入れする見通しですが、短期的に販売数量が大きく改善することは無いものと考えております。一方、東南アジアの市場は引き続き好調に推移する見通しであり、中国における型板ガラス事業からの撤退も建築用ガラス事業の業績改善に寄与する見込みです。高機能ガラス事業では、ディスプレイ事業の業績がベトナムにおける薄板ガラス用フロート窯の一時休止の効果を受けるものと考えております。当社グループ全体を通じて、比較的低水準にあるエネルギーコストと継続的なコスト削減努力が業績の改善に寄与する見込みです。なお、ピルキントン社買収に係る償却費は、2017年3月期において前年度までと比べてほぼ半減する見込みです。
以上を踏まえて当社グループでは、2017年3月期において、営業利益(個別開示項目前ベース)の更なる改善を見込んでおります。
当社グループの財務状況につきましては、7「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載の通りです。当社グループは、事業の収益性の更なる向上と運転資本や設備投資に対する厳格な管理の継続を通じて、キャッシュを創出しネット借入残高を削減することによって、今後も財務サステナビリティ(財務面で安定的な姿になること)の確保に取り組んでまいります。また今後の資金調達につきましては、引き続き適切に金融機関と協議してまいります。
事業別の対処すべき課題は、以下の通りです。
(1)建築用ガラス事業
建築用ガラス事業では、更なる収益性の改善に取り組んでまいります。これまでのリストラクチャリング施策の効果により設備稼働率は向上し、エネルギーコスト低下の影響と併せて、建築用ガラス事業の業績は大きく改善しました。当社グループでは、引き続き高い設備稼働率を維持しながら、高付加価値製品の一層の販売拡大に注力いたします。
特に欧州では、更なる収益性の改善を図ります。欧州における販売価格は、2016年3月期を通じて改善しましたが、依然として低水準にあります。一方、エネルギー価格の低下により投入コストは改善しています。2017年3月期においても、安定した市場状況と比較的低水準にあるエネルギーコストが欧州での建築用ガラス事業の収益性改善に寄与するものと考えており、こうした環境のもと、当社グループは設備稼働率の向上と利益率の高い高付加価値製品の販売比率拡大に取り組んでまいります。
クリーンな再生可能エネルギーとして、当社グループの太陽光発電用ガラス事業は、引き続き長期的な成長が期待できる分野と考えております。また当社グループの建築用ガラスの製品構成の中で、建物の省エネルギー化に貢献するLow-Eガラス等の高付加価値製品の比率は、今後も高まる見通しです。当社グループは、建築用ガラス事業の中期的な戦略として、競合他社に対して技術的優位性を持つ高付加価値製品の構成比率を高めるべく取り組んでまいります。
(2)自動車用ガラス事業
自動車用ガラス事業では、エネルギー等の投入コスト低下による効果を受けて来ましたが、建築用ガラス事業と同様に引き続き収益性の改善に取り組んでまいります。
厳しい経済状況を受けて2016年3月期に悪化が続いた南米市場は、2017年3月期も低調に留まる見通しです。当社グループは、こうした新興市場における自動車用ガラス事業においても、長期的にはなお成長する余地があるものと考えております。当社グループでは既に南米において加工拠点の集約による固定費の削減に取り組んでおり、引き続き同地域において補修用ガラスの積極的な拡販にも努めてまいります。また当社グループの自動車用ガラス事業にとって最大の地域である欧州では、2008年以降数量の減少が続いてきました。しかし乗用車販売は、欧州域内の多くの国々において2016年3月期に増加し、この傾向は2017年3月期においても継続するものと考えております。
自動運転技術対応、高度情報化対応、スーパーUV/IRカット、軽量化といった高い付加価値が求められる分野における技術的優位性が、今後の自動車用ガラス分野で重要となり、当社グループは、こうした分野で主要プレーヤーであり続けます。また補修用ガラス(AGR)分野でも、既存ビジネスの成長や必要に応じた戦略的買収を通じて事業の拡大を図ってまいります。
(3)高機能ガラス事業
高機能ガラス事業では、2016年3月期において業績が急激に下降しました。ディスプレイ用の薄板ガラス市場は低調に推移し、業界全体を通じた供給過剰の状況が価格の下落をもたらしています。当社グループは、前述した薄板ガラス用フロート窯の一時休止の決定等の施策に加えて、新組成ガラス「glanova®」に代表される高付加価値製品の売上を高めることにより、2017年3月期において業績を改善させるべく取り組んでまいります。また、多機能プリンター向けガラス製品の需要は2016年3月期に軟調となり、2017年3月期も直ちに大きく市場が回復することは期待しがたい状況である一方、エンジン・タイミングベルト用グラスコードの数量は、特に欧州での乗用車販売の改善傾向を反映し堅調に推移する見込みです。
当社グループは、技術的リーダーシップと開発能力を十分に活用し、高機能ガラスの各分野において既存製品に加え、より付加価値の高い新製品の開発や拡販を通じて、今後も世界中のお客様のニーズに応えてまいります。
当社グループは、長期戦略ビジョン及び中期経営計画(MTP)に沿ったアクションを加速することにより、以上の課題に取り組んでまいります。
MTPの最上位の目標は、財務サステナビリティ(財務面で安定的な姿になること)を実現すること、及び「VAガラスカンパニー」への変革を一層推進することです。達成年度である2018年3月期の財務目標としては、ネット借入/EBITDA比率3倍、売上高営業利益率(ROS)(注) 8%以上の二つを掲げております。また、ROEについては達成年度のイメージとして10%以上を想定しております。
(注)個別開示項目及びピルキントン社買収に係る償却費控除前営業利益をベースに算定。
なお当社グループは、今後MTPに対する進捗についての評価を行い、これを踏まえてMTPで掲げた目標を達成するための方策について検討を実施します。検討結果については、2017年3月期第2四半期決算発表の際にご報告させて頂く予定です。

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