有価証券報告書-第120期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、技術立脚の提案型企業として、時代が要請する新たな価値と優れた品質の提供により、顧客や社会から高い信頼を得られるリーディングカンパニーを目指すとともに、社員の個性と能力を十分発揮できる環境を整え、絶えず前進する積極的な姿勢とスピーディな行動で企業価値を高め、株主の期待に応えることを基本としています。
(2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「良品主義」「総員参加」を基本姿勢とし、創意工夫・改善という変化を積み重ね、顧客視点に立ち「良い品質」の商品をお届けすることで、今日の日本特殊陶業グループを築き上げてまいりました。これこそが当社グループの基本であり、今後もこの姿勢を守り、さまざまな課題に取り組んでまいります。
2010年には長期経営計画である『日特進化論』を策定し、2020年のありたい姿として、「ものづくり企業」、「高収益率企業」、「発展的企業」、「人“財”企業」を掲げています。その実現のためのプロセスとして、3年ごとに現業の掘り下げと新ビジネスの種まきを目指す「深化」、新製品・新ビジネスの立上げを目指す「新化」、そして、現業と新ビジネスの加速度的な発展を目指す「進化」の3つのステージに分け、2020年にすべてのステークホルダーに対して、“真価(真の価値)”を提供することを目指してまいりました。
長期経営計画の最終ステージである第7次中期経営計画(2016年度~2020年度)では、『日特進化論』の総仕上げとなる「進化」の3年と、その先の“真価(真の価値)”を見据えた5カ年で基本方針と取組課題を掲げています。既存事業の拡大と新規事業への挑戦により社会課題の解決を通して未来への発展に貢献できるよう、鋭意取り組んでいます。
2021年度からは、新たに策定する長期経営計画を実行に移すべく、この10年間の課題と成果の振り返りとともに準備を進めています。
(3) 会社の対処すべき課題
①コロナ禍に対する事業継続(BCP)と業績への影響対応
2020年初めから世界に拡がりを見せ、多くの国で甚大な被害をもたらしている新型コロナウイルス感染問題に対し、(1)事業継続(BCP)の観点と(2)業績への影響に対して、早急な対応を実施しています。
(1)事業継続(BCP)の観点
当社では、働き方改革の一環として安全かつ拡張性の高い在宅勤務システムを導入しておりましたが、今回のコロナ禍でその必要性の高まりを受け、非製造部門においては感染防止策の一環として運用方法の見直しと適用範囲の拡大により在宅勤務を推し進めています。また、製造部門においては、勤務シフトの見直し等による生産継続の対応を行っています。
(2)業績への影響対応
自動車関連事業及び間接的に同事業との関わりで売上の減少が見込まれる部門と、メディカル事業等コロナ禍への対策に貢献できる部門がありますが、自動車関連の売上比率が高く、結果として新車販売の減少により、売上・利益ともに減少する結果となりました。
このような外部環境の急変に対しては、不要不急の経費削減はもとより、固定割合の高いコスト構造が収益に与える影響を緩和するべく、構造的な体質変化に取り組む必要があり、来期への継続課題として事業部門毎に対応を検討してまいります。
②第7次中期経営計画の推進
当連結会計年度は第7次中期経営計画の4年目となり、具体的には次の基本方針と取組課題を掲げて各種施策を実行してまいりました。
(基本方針)
(1)既存事業のさらなる強化
(2)新規事業の創出
(3)強固な経営基盤の構築
(取組課題)
(1)既存事業のさらなる強化
自動車関連事業における新興国市場のシェア拡大、環境規制対応製品の開発、2015年に当社グループ企業となったWells社が持つ製品群とアフターマーケット市場の取り込みを通じて、さらなる成長に向けて取り組んでまいります。
半導体関連事業においては、黒字化を目標として事業改革を推進し、より存在価値のある事業に再生してまいります。
さらに、2015年に当社グループ企業になったNTKセラテック社とのシナジー効果を発揮し、半導体製造装置用部品のさらなる拡充を図ってまいります。
(当連結会計年度までの主な進捗状況)
・自動車関連事業においては、世界的に新車販売が低迷するなか、中国における販売ネットワークの拡充や、ブランドの浸透活動を進めた結果、補修用製品の販売拡大につながりました。また、環境規制の世界的な高まりを背景として、より低燃費かつ低排出ガスを実現する製品の需要が増加してきており、それに応えるべく高性能製品の開発とグローバル生産体制の最適化を図っています。戦略的に高付加価値製品への投資を行うことで、リーディングカンパニーとして市場の活性化を牽引してまいります。
・半導体関連事業においては、生産拠点の集約や競争優位性のある製品への選択と集中等の再生計画を計画どおりに実行し、第7次中期経営計画策定時に掲げた通年での黒字化については、当連結会計年度において達成しました。また、加速するデジタル社会での需要に応えるため、半導体製造装置部品事業に対して積極的な投資を行っています。
(2)新規事業の創出
「次世代自動車」を含めた非内燃機関向けの新製品を立ち上げ、「環境・エネルギー分野」と「医療分野」を中心とした新規事業のポートフォリオを高めてまいります。
(当連結会計年度までの主な進捗状況)
・「環境・エネルギー分野」においては、燃料電池分野でセルスタックを産業用・業務用・家庭用のフルラインアップで提供することで、総合セルスタックメーカーを目指し、製品の実用化に向けて注力しています。2019年12月には、㈱ノリタケカンパニーリミテド、TОTО㈱、日本ガイシ㈱及び当社の4社による合弁会社「森村SОFCテクノロジー㈱」が事業を開始し、これまで4社が培ってきた固体酸化物形燃料電池に関する技術・ノウハウ等を持ち寄り、各社が有する経営資源を融合することで早急な商品化の実現を目指しています。また、2020年1月には、三菱日立パワーシステムズ社と当社による合弁会社「CECYLLS㈱」を設立しました。三菱日立パワーシステムズ社の長寿命、熱利用が可能な円筒セルスタック設計技術と、当社が保有するセラミックスの量産技術を融合し、高品質な円筒セルスタックを量産・販売してまいります。
・「医療分野」においては、2016年にインプラント事業で日本エム・ディ・エム社と資本及び業務提携を行ったことに続き、2018年12月に酸素濃縮装置事業においても、米国Chart社から同種事業を世界展開するCAIREグループを買収、子会社化しました。グローバルでのバリューチェーンの構築と製品ポートフォリオの強化を行い、ヘルスケア領域での拡販を目指してまいります。また、2020年初めから世界各地に拡がった新型コロナウイルス感染に対し、同事業への需要が急速に高まり、使命感を持って増産に対応しています。
・その他、新規事業の探索を推進する組織として、2018年4月に米国・シリコンバレーにイノベーションの拠点となる「ベンチャーラボ」を設立しました。引き続き当連結会計年度には、日本及び欧州にも展開し、スタートアップ企業との連携を強め、新規事業立ち上げのスピードアップを図っています。
(3)強固な経営基盤の構築
「既存事業のさらなる強化」及び「新規事業の創出」を支えるためには「強固な経営基盤の構築」が不可欠であると考えています。具体的には、グローバルな全社最適視点でスピード経営を実行すること、フェアな処遇によるグローバルでの人財活用を実行すること、さらには、責任と権限を明確にし、横串での統括管理機能を目指した組織改編を実行してまいります。
(当連結会計年度までの主な進捗状況)
・経営判断のスピードをさらに加速させるために、従来の「専務執行役員」及び「常務執行役員」という職位を「上席執行役員」に統合し、役員間の階層をフラットにすることで経営課題へ迅速に対応できる体制を整えています。また、年齢や経歴を問わず有望な人財を活用するため、雇用型の「従業員執行役員制度」を導入いたしました。
・グローバルに拡大する事業環境に対し、より市場に近い拠点でスピーディーかつ正確な経営判断を下すため、米州、EMEA、アジア地域を統括するRHQ(リージョナルヘッドクオーター)に現地採用の執行役員も配置し、独自のガバナンスチームを組成することにより、グループ全体として適切な「自立分権」システムの構築やグローバルでのガバナンス強化への取り組みを進めてまいります。
・人財育成の取り組みについては、全グループ会社から次世代経営を担う人財の発掘と育成を目的とした、「グローバル次世代経営人財育成プログラム」を実施しているほか、北米、欧州、アジア等の各地域でも人財育成プログラムを開始し、当社グループを率いる人財のグローバル化を図っています。また、ダイバーシティの取り組みの第一歩として、2013年より全社で女性が活躍できる職場づくりに着手し、管理職や女性従業員自身の意識改革のみならず、企業の風土・意識・環境を変えることに努めてきた結果、取り組みの成果として女性管理職数が3倍に増加したほか、女性活躍が優れた企業として、2019年3月に「なでしこ銘柄」に選定されました。
③コーポレートガバナンス体制の強化
企業の社会的責任を果たすことで企業価値を高めていくためには、経営の健全性・透明性を確保しつつ公正で効率的な経営システムを構築・維持していくことが、重要な経営課題の一つと考えています。
当社は、コーポレートガバナンスの充実に努めることで、効率的かつ健全な企業活動を行い、ステークホルダーへの責任を果たしてまいります。
(当連結会計年度までの主な進捗状況)
・取締役10名のうち企業経営、会計士、外交官と異なる専門知識や経験等を有する3名の独立社外取締役を選任しています。取締役会において多様な専門知識や経験を有する社外の視点を多く取り入れることで監督機能の強化と多面的な観点からの議論促進を図っています。
・取締役の指名及び報酬決定についての合理性並びに透明性を確保するため、取締役会の諮問機関として委員の過半数を独立社外役員とする「指名委員会」及び「報酬委員会」を設置しています。
・取締役(社外取締役を除く。)及び執行役員を対象に、当社の中長期的な業績の向上と企業価値増大への貢献意識を一層高めることを目的として、会社の業績との連動性が高く、かつ透明性・客観性の高い役員報酬制度として、業績連動型株式報酬制度を導入し、当連結会計年度において従業員執行役員にも同様のインセンティブ・プランの導入を図っています。
・当社グループは法令遵守を重要な経営課題と位置付けており、今後も企業の社会的責任を果たし、すべてのステークホルダーから信頼される企業であり続けるために、過去に生じた競争法違反の再発防止策の徹底と全社に対するコンプライアンス教育、啓発活動を継続して実施しています。
④新長期経営計画の策定
2020年までのあるべき姿を示した長期経営計画『日特進化論』が2020年3月期に終了するに当たり、新たな長期経営計画である『2030 長期経営計画 -日特BX』を策定いたしました。
この日特BXでは、2040年までの未来社会を見据えた中で当社の目指す姿を定め、そこから2030年に何をなすべきかを検討し策定をしました。当社の目指す姿として、「Beyond ceramics, eXceeding imagination - セラミックスのその先へ、想像のその先へ。」を掲げ、セラミックスをコアとしながらもセラミックスを超えた事業展開をし、内燃機関に依存した事業ポートフォリオからの転換を大きな戦略テーマに掲げるものです。
事業ポートフォリオの転換を成し遂げるため、①経営革新 ②権限と責任の厳格化 ③志・共生の意識醸成を図ります。成長事業及び新規事業への投資を加速し、環境・エネルギー、モビリティ、医療、情報通信の4つの事業分野において、既存製品のさらなる拡販と新規製品の開発に尽力します。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、技術立脚の提案型企業として、時代が要請する新たな価値と優れた品質の提供により、顧客や社会から高い信頼を得られるリーディングカンパニーを目指すとともに、社員の個性と能力を十分発揮できる環境を整え、絶えず前進する積極的な姿勢とスピーディな行動で企業価値を高め、株主の期待に応えることを基本としています。
(2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「良品主義」「総員参加」を基本姿勢とし、創意工夫・改善という変化を積み重ね、顧客視点に立ち「良い品質」の商品をお届けすることで、今日の日本特殊陶業グループを築き上げてまいりました。これこそが当社グループの基本であり、今後もこの姿勢を守り、さまざまな課題に取り組んでまいります。
2010年には長期経営計画である『日特進化論』を策定し、2020年のありたい姿として、「ものづくり企業」、「高収益率企業」、「発展的企業」、「人“財”企業」を掲げています。その実現のためのプロセスとして、3年ごとに現業の掘り下げと新ビジネスの種まきを目指す「深化」、新製品・新ビジネスの立上げを目指す「新化」、そして、現業と新ビジネスの加速度的な発展を目指す「進化」の3つのステージに分け、2020年にすべてのステークホルダーに対して、“真価(真の価値)”を提供することを目指してまいりました。
長期経営計画の最終ステージである第7次中期経営計画(2016年度~2020年度)では、『日特進化論』の総仕上げとなる「進化」の3年と、その先の“真価(真の価値)”を見据えた5カ年で基本方針と取組課題を掲げています。既存事業の拡大と新規事業への挑戦により社会課題の解決を通して未来への発展に貢献できるよう、鋭意取り組んでいます。
2021年度からは、新たに策定する長期経営計画を実行に移すべく、この10年間の課題と成果の振り返りとともに準備を進めています。
(3) 会社の対処すべき課題
①コロナ禍に対する事業継続(BCP)と業績への影響対応
2020年初めから世界に拡がりを見せ、多くの国で甚大な被害をもたらしている新型コロナウイルス感染問題に対し、(1)事業継続(BCP)の観点と(2)業績への影響に対して、早急な対応を実施しています。
(1)事業継続(BCP)の観点
当社では、働き方改革の一環として安全かつ拡張性の高い在宅勤務システムを導入しておりましたが、今回のコロナ禍でその必要性の高まりを受け、非製造部門においては感染防止策の一環として運用方法の見直しと適用範囲の拡大により在宅勤務を推し進めています。また、製造部門においては、勤務シフトの見直し等による生産継続の対応を行っています。
(2)業績への影響対応
自動車関連事業及び間接的に同事業との関わりで売上の減少が見込まれる部門と、メディカル事業等コロナ禍への対策に貢献できる部門がありますが、自動車関連の売上比率が高く、結果として新車販売の減少により、売上・利益ともに減少する結果となりました。
このような外部環境の急変に対しては、不要不急の経費削減はもとより、固定割合の高いコスト構造が収益に与える影響を緩和するべく、構造的な体質変化に取り組む必要があり、来期への継続課題として事業部門毎に対応を検討してまいります。
②第7次中期経営計画の推進
当連結会計年度は第7次中期経営計画の4年目となり、具体的には次の基本方針と取組課題を掲げて各種施策を実行してまいりました。
(基本方針)
(1)既存事業のさらなる強化
(2)新規事業の創出
(3)強固な経営基盤の構築
(取組課題)
(1)既存事業のさらなる強化
自動車関連事業における新興国市場のシェア拡大、環境規制対応製品の開発、2015年に当社グループ企業となったWells社が持つ製品群とアフターマーケット市場の取り込みを通じて、さらなる成長に向けて取り組んでまいります。
半導体関連事業においては、黒字化を目標として事業改革を推進し、より存在価値のある事業に再生してまいります。
さらに、2015年に当社グループ企業になったNTKセラテック社とのシナジー効果を発揮し、半導体製造装置用部品のさらなる拡充を図ってまいります。
(当連結会計年度までの主な進捗状況)
・自動車関連事業においては、世界的に新車販売が低迷するなか、中国における販売ネットワークの拡充や、ブランドの浸透活動を進めた結果、補修用製品の販売拡大につながりました。また、環境規制の世界的な高まりを背景として、より低燃費かつ低排出ガスを実現する製品の需要が増加してきており、それに応えるべく高性能製品の開発とグローバル生産体制の最適化を図っています。戦略的に高付加価値製品への投資を行うことで、リーディングカンパニーとして市場の活性化を牽引してまいります。
・半導体関連事業においては、生産拠点の集約や競争優位性のある製品への選択と集中等の再生計画を計画どおりに実行し、第7次中期経営計画策定時に掲げた通年での黒字化については、当連結会計年度において達成しました。また、加速するデジタル社会での需要に応えるため、半導体製造装置部品事業に対して積極的な投資を行っています。
(2)新規事業の創出
「次世代自動車」を含めた非内燃機関向けの新製品を立ち上げ、「環境・エネルギー分野」と「医療分野」を中心とした新規事業のポートフォリオを高めてまいります。
(当連結会計年度までの主な進捗状況)
・「環境・エネルギー分野」においては、燃料電池分野でセルスタックを産業用・業務用・家庭用のフルラインアップで提供することで、総合セルスタックメーカーを目指し、製品の実用化に向けて注力しています。2019年12月には、㈱ノリタケカンパニーリミテド、TОTО㈱、日本ガイシ㈱及び当社の4社による合弁会社「森村SОFCテクノロジー㈱」が事業を開始し、これまで4社が培ってきた固体酸化物形燃料電池に関する技術・ノウハウ等を持ち寄り、各社が有する経営資源を融合することで早急な商品化の実現を目指しています。また、2020年1月には、三菱日立パワーシステムズ社と当社による合弁会社「CECYLLS㈱」を設立しました。三菱日立パワーシステムズ社の長寿命、熱利用が可能な円筒セルスタック設計技術と、当社が保有するセラミックスの量産技術を融合し、高品質な円筒セルスタックを量産・販売してまいります。
・「医療分野」においては、2016年にインプラント事業で日本エム・ディ・エム社と資本及び業務提携を行ったことに続き、2018年12月に酸素濃縮装置事業においても、米国Chart社から同種事業を世界展開するCAIREグループを買収、子会社化しました。グローバルでのバリューチェーンの構築と製品ポートフォリオの強化を行い、ヘルスケア領域での拡販を目指してまいります。また、2020年初めから世界各地に拡がった新型コロナウイルス感染に対し、同事業への需要が急速に高まり、使命感を持って増産に対応しています。
・その他、新規事業の探索を推進する組織として、2018年4月に米国・シリコンバレーにイノベーションの拠点となる「ベンチャーラボ」を設立しました。引き続き当連結会計年度には、日本及び欧州にも展開し、スタートアップ企業との連携を強め、新規事業立ち上げのスピードアップを図っています。
(3)強固な経営基盤の構築
「既存事業のさらなる強化」及び「新規事業の創出」を支えるためには「強固な経営基盤の構築」が不可欠であると考えています。具体的には、グローバルな全社最適視点でスピード経営を実行すること、フェアな処遇によるグローバルでの人財活用を実行すること、さらには、責任と権限を明確にし、横串での統括管理機能を目指した組織改編を実行してまいります。
(当連結会計年度までの主な進捗状況)
・経営判断のスピードをさらに加速させるために、従来の「専務執行役員」及び「常務執行役員」という職位を「上席執行役員」に統合し、役員間の階層をフラットにすることで経営課題へ迅速に対応できる体制を整えています。また、年齢や経歴を問わず有望な人財を活用するため、雇用型の「従業員執行役員制度」を導入いたしました。
・グローバルに拡大する事業環境に対し、より市場に近い拠点でスピーディーかつ正確な経営判断を下すため、米州、EMEA、アジア地域を統括するRHQ(リージョナルヘッドクオーター)に現地採用の執行役員も配置し、独自のガバナンスチームを組成することにより、グループ全体として適切な「自立分権」システムの構築やグローバルでのガバナンス強化への取り組みを進めてまいります。
・人財育成の取り組みについては、全グループ会社から次世代経営を担う人財の発掘と育成を目的とした、「グローバル次世代経営人財育成プログラム」を実施しているほか、北米、欧州、アジア等の各地域でも人財育成プログラムを開始し、当社グループを率いる人財のグローバル化を図っています。また、ダイバーシティの取り組みの第一歩として、2013年より全社で女性が活躍できる職場づくりに着手し、管理職や女性従業員自身の意識改革のみならず、企業の風土・意識・環境を変えることに努めてきた結果、取り組みの成果として女性管理職数が3倍に増加したほか、女性活躍が優れた企業として、2019年3月に「なでしこ銘柄」に選定されました。
③コーポレートガバナンス体制の強化
企業の社会的責任を果たすことで企業価値を高めていくためには、経営の健全性・透明性を確保しつつ公正で効率的な経営システムを構築・維持していくことが、重要な経営課題の一つと考えています。
当社は、コーポレートガバナンスの充実に努めることで、効率的かつ健全な企業活動を行い、ステークホルダーへの責任を果たしてまいります。
(当連結会計年度までの主な進捗状況)
・取締役10名のうち企業経営、会計士、外交官と異なる専門知識や経験等を有する3名の独立社外取締役を選任しています。取締役会において多様な専門知識や経験を有する社外の視点を多く取り入れることで監督機能の強化と多面的な観点からの議論促進を図っています。
・取締役の指名及び報酬決定についての合理性並びに透明性を確保するため、取締役会の諮問機関として委員の過半数を独立社外役員とする「指名委員会」及び「報酬委員会」を設置しています。
・取締役(社外取締役を除く。)及び執行役員を対象に、当社の中長期的な業績の向上と企業価値増大への貢献意識を一層高めることを目的として、会社の業績との連動性が高く、かつ透明性・客観性の高い役員報酬制度として、業績連動型株式報酬制度を導入し、当連結会計年度において従業員執行役員にも同様のインセンティブ・プランの導入を図っています。
・当社グループは法令遵守を重要な経営課題と位置付けており、今後も企業の社会的責任を果たし、すべてのステークホルダーから信頼される企業であり続けるために、過去に生じた競争法違反の再発防止策の徹底と全社に対するコンプライアンス教育、啓発活動を継続して実施しています。
④新長期経営計画の策定
2020年までのあるべき姿を示した長期経営計画『日特進化論』が2020年3月期に終了するに当たり、新たな長期経営計画である『2030 長期経営計画 -日特BX』を策定いたしました。
この日特BXでは、2040年までの未来社会を見据えた中で当社の目指す姿を定め、そこから2030年に何をなすべきかを検討し策定をしました。当社の目指す姿として、「Beyond ceramics, eXceeding imagination - セラミックスのその先へ、想像のその先へ。」を掲げ、セラミックスをコアとしながらもセラミックスを超えた事業展開をし、内燃機関に依存した事業ポートフォリオからの転換を大きな戦略テーマに掲げるものです。
事業ポートフォリオの転換を成し遂げるため、①経営革新 ②権限と責任の厳格化 ③志・共生の意識醸成を図ります。成長事業及び新規事業への投資を加速し、環境・エネルギー、モビリティ、医療、情報通信の4つの事業分野において、既存製品のさらなる拡販と新規製品の開発に尽力します。