有価証券報告書-第123期(2022/04/01-2023/03/31)
(3) 戦略
(気候変動)
気候関連のリスクについては、主に2℃シナリオの途上に起こる「低炭素経済への移行に関するリスク」と、世界のCO2排出量削減未達により4℃シナリオに至った場合に発生する「気候変動による物理的変化に関するリスク」について、TCFDの分類に沿ってサステナビリティ部門で起案し、サステナビリティ部門の管掌役員及び関係部門と協議・検討しました。
また、主要な事業拠点を対象に、現状の洪水・渇水・高潮等のリスクポテンシャル調査を行い、想定される被害の程度や頻度を勘案した結果、深刻な被害が発生する可能性は低いことを確認しました。
今後は、将来のリスクの変化も踏まえた評価を含め、物理リスクの把握を引き続き実施し、必要な対策を行います。
事業については、現在、売上収益の約8割を占める内燃機関に関連する事業が大きな変革を迫られていること、一方で、脱炭素社会の実現に向けて、水素関連をはじめとして新たなニーズや市場が期待されていることから、「2030 長期経営計画 日特BX」において、今後注力する事業分野の一つに「環境・エネルギー」を掲げ、2040年に向けて事業ポートフォリオ転換(売上収益構成比率:内燃機関事業40%、非内燃機関事業60%)を進めていきます。
自動車関連事業は2℃シナリオ下において、規制強化により将来的に売上減少が見込まれるため、事業ポートフォリオ転換が必要となります。その他の事業については、2℃及び4℃いずれのシナリオ下においても、市場の動向を注視し、柔軟かつ戦略的に事業を展開しており、中・長期の観点からも高いレジリエンス性を有していると見ています。
(人的資本)
当社は、「2030 長期経営計画 日特BX」において「セラミックスのその先へ、想像のその先へ」を2040年の目指す姿(ビジョン)として掲げています。その中核メッセージは、「志を持った多様な人財と共生する企業になる」であり、「セラミックスで何ができるか」にこだわらず、セラミックスの領域を越え、世の中や私たちの想像を超えた挑戦のため経営戦略として、多様かつ自律した従業員の獲得と育成を掲げています。
具体的には、2021年1月に多様な働き方を推進する「働き方改革宣言」を表明し、同年4月には社内カンパニー制の導入や分社化を実施しました。各事業の役割、職務に対する責任と権限を明確にするとともに、事業の特性を発揮しやすい環境を整備しています。一部カンパニーでは、従業員の個性や能力を把握し、興味ある分野の仕事とマッチングする仕組みを運用しています。そのほか、次世代経営人財育成プログラム「HAGIプログラム」や、女性の活躍を推進する「Raise UPプログラム」も継続して実施しており、若い世代の育成にも力を注いでいます。社外に目を向ければ、「Venture Lab」など、産官学、もしくは海外の先進技術やその集団との接続を意図するオープンイノベーションを積極的に推進しています。人財の多様性という面では、当社グループは数値目標として2030年までに管理職の女性・外国籍・キャリア採用比率を25%、取締役の女性・外国籍比率を30%以上と定めています。2022年度末時点で前者が20%、後者が45%という結果となっています。これら指標は、性別や国籍だけにこだわる意図で設定されているものではなく、彩り豊かな個性と特性を受け入れ、活かす組織につながると確信し、経営としてコミットし取り組んでいるものです。
さらに、2022年4月からは人事制度についても変更を加え、中期経営計画のテーマである「変えるために、壊す」「変わるために、創る」ことが実現できる「自律創造人財」の創出を加速させるため、当社グループ共通で目指す人財施策の方向性を明示した「グループ人財方針」へ落とし込むことで、これまでよりさらに、年齢などの背景にとらわれず、成果と挑戦に報いる公平性の高い人事制度を設計しています。
また、当社グループの持続的な発展のためには、従業員が心身共に健康に働くことが必要不可欠と考え、「健康経営」を推進しています。毎年実施している従業員意識調査に加え、2019年度から上長・部下の1on1ミーティングのトライアル運用をスタートし、各職場のライン長が確認可能なエンゲージメントの見える化ツールを導入しています。さらに、2020年に立ち上げた新会社 ignArtが開発した、気持ちを色で表し、職場などで共有するシステム「GOOD MORNING COLOR」も一部の部門で導入し、働く人のセルフケアと職場のコミュニケーション向上にも積極的に試行中です。
知と知を組み合わせ、これまでの延長線上にない未来を目指すため、当社グループでは今後もダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを経営戦略として取り組んでいきます。
(環境に配慮して設計した製品の提供)
将来世代に限りある地球の資源を残すためには、現世代が利用する製品・サービスの環境負荷をできるだけ小さくすることが不可欠です。当社グループは、製品・サービスの使用時や廃棄時なども含めたライフサイクル全体を俯瞰し、環境負荷がより小さい製品・サービスを提供することで、社会の持続的な発展に貢献することを目指しています。特に、自動車部品において製品使用時のCO2排出量が大きいため、省燃費タイプのスパークプラグ、排ガス用酸素センサによるCO2削減量を増やすべく、これら製品の販売を促進していきます。
(社会的課題の解決に寄与する技術・製品・事業の開発)
当社グループは、世界が抱える課題に向き合い、その解決に資する新たな価値を提供することで、より良い社会の実現に寄与したいと考えています。気候変動や食料不足など、世界が直面する課題は様々ですが、当社グループの技術と蓄積した経験を活かして、世界の人々に新たな価値を提案していきます。CO2フリー水素利用を視野に入れた高効率分散型電源となる燃料電池の普及、有鉛圧電材から無鉛圧電材への代替促進、陸上養殖用の水質管理システムなどのセンシングIoTソリューション、セラミック技術を応用したCO2回収、水素製造からの合成燃料(メタン)製造システム、またこれらソリューションの提供等を推進していきます。
(気候変動)
気候関連のリスクについては、主に2℃シナリオの途上に起こる「低炭素経済への移行に関するリスク」と、世界のCO2排出量削減未達により4℃シナリオに至った場合に発生する「気候変動による物理的変化に関するリスク」について、TCFDの分類に沿ってサステナビリティ部門で起案し、サステナビリティ部門の管掌役員及び関係部門と協議・検討しました。
また、主要な事業拠点を対象に、現状の洪水・渇水・高潮等のリスクポテンシャル調査を行い、想定される被害の程度や頻度を勘案した結果、深刻な被害が発生する可能性は低いことを確認しました。
今後は、将来のリスクの変化も踏まえた評価を含め、物理リスクの把握を引き続き実施し、必要な対策を行います。
事業については、現在、売上収益の約8割を占める内燃機関に関連する事業が大きな変革を迫られていること、一方で、脱炭素社会の実現に向けて、水素関連をはじめとして新たなニーズや市場が期待されていることから、「2030 長期経営計画 日特BX」において、今後注力する事業分野の一つに「環境・エネルギー」を掲げ、2040年に向けて事業ポートフォリオ転換(売上収益構成比率:内燃機関事業40%、非内燃機関事業60%)を進めていきます。
自動車関連事業は2℃シナリオ下において、規制強化により将来的に売上減少が見込まれるため、事業ポートフォリオ転換が必要となります。その他の事業については、2℃及び4℃いずれのシナリオ下においても、市場の動向を注視し、柔軟かつ戦略的に事業を展開しており、中・長期の観点からも高いレジリエンス性を有していると見ています。
(人的資本)
当社は、「2030 長期経営計画 日特BX」において「セラミックスのその先へ、想像のその先へ」を2040年の目指す姿(ビジョン)として掲げています。その中核メッセージは、「志を持った多様な人財と共生する企業になる」であり、「セラミックスで何ができるか」にこだわらず、セラミックスの領域を越え、世の中や私たちの想像を超えた挑戦のため経営戦略として、多様かつ自律した従業員の獲得と育成を掲げています。
具体的には、2021年1月に多様な働き方を推進する「働き方改革宣言」を表明し、同年4月には社内カンパニー制の導入や分社化を実施しました。各事業の役割、職務に対する責任と権限を明確にするとともに、事業の特性を発揮しやすい環境を整備しています。一部カンパニーでは、従業員の個性や能力を把握し、興味ある分野の仕事とマッチングする仕組みを運用しています。そのほか、次世代経営人財育成プログラム「HAGIプログラム」や、女性の活躍を推進する「Raise UPプログラム」も継続して実施しており、若い世代の育成にも力を注いでいます。社外に目を向ければ、「Venture Lab」など、産官学、もしくは海外の先進技術やその集団との接続を意図するオープンイノベーションを積極的に推進しています。人財の多様性という面では、当社グループは数値目標として2030年までに管理職の女性・外国籍・キャリア採用比率を25%、取締役の女性・外国籍比率を30%以上と定めています。2022年度末時点で前者が20%、後者が45%という結果となっています。これら指標は、性別や国籍だけにこだわる意図で設定されているものではなく、彩り豊かな個性と特性を受け入れ、活かす組織につながると確信し、経営としてコミットし取り組んでいるものです。
さらに、2022年4月からは人事制度についても変更を加え、中期経営計画のテーマである「変えるために、壊す」「変わるために、創る」ことが実現できる「自律創造人財」の創出を加速させるため、当社グループ共通で目指す人財施策の方向性を明示した「グループ人財方針」へ落とし込むことで、これまでよりさらに、年齢などの背景にとらわれず、成果と挑戦に報いる公平性の高い人事制度を設計しています。
また、当社グループの持続的な発展のためには、従業員が心身共に健康に働くことが必要不可欠と考え、「健康経営」を推進しています。毎年実施している従業員意識調査に加え、2019年度から上長・部下の1on1ミーティングのトライアル運用をスタートし、各職場のライン長が確認可能なエンゲージメントの見える化ツールを導入しています。さらに、2020年に立ち上げた新会社 ignArtが開発した、気持ちを色で表し、職場などで共有するシステム「GOOD MORNING COLOR」も一部の部門で導入し、働く人のセルフケアと職場のコミュニケーション向上にも積極的に試行中です。
知と知を組み合わせ、これまでの延長線上にない未来を目指すため、当社グループでは今後もダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを経営戦略として取り組んでいきます。
(環境に配慮して設計した製品の提供)
将来世代に限りある地球の資源を残すためには、現世代が利用する製品・サービスの環境負荷をできるだけ小さくすることが不可欠です。当社グループは、製品・サービスの使用時や廃棄時なども含めたライフサイクル全体を俯瞰し、環境負荷がより小さい製品・サービスを提供することで、社会の持続的な発展に貢献することを目指しています。特に、自動車部品において製品使用時のCO2排出量が大きいため、省燃費タイプのスパークプラグ、排ガス用酸素センサによるCO2削減量を増やすべく、これら製品の販売を促進していきます。
(社会的課題の解決に寄与する技術・製品・事業の開発)
当社グループは、世界が抱える課題に向き合い、その解決に資する新たな価値を提供することで、より良い社会の実現に寄与したいと考えています。気候変動や食料不足など、世界が直面する課題は様々ですが、当社グループの技術と蓄積した経験を活かして、世界の人々に新たな価値を提案していきます。CO2フリー水素利用を視野に入れた高効率分散型電源となる燃料電池の普及、有鉛圧電材から無鉛圧電材への代替促進、陸上養殖用の水質管理システムなどのセンシングIoTソリューション、セラミック技術を応用したCO2回収、水素製造からの合成燃料(メタン)製造システム、またこれらソリューションの提供等を推進していきます。