有価証券報告書-第44期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/23 14:07
【資料】
PDFをみる
【項目】
118項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度の世界経済においては、米国は雇用の回復や金利上昇など緩やかながらも回復基調で推移し、欧州においては英国のEU離脱問題による混乱はあったものの、おおむね緩やかな景気の拡大傾向が続きました。また、中国においては政府主導によるインフラ投資が拡大するなどして堅調に推移しました。しかしながら、米国の新政権の政策運営の行方や新興国の景気動向への懸念など、先行きが不透明な状況となりました。
国内経済においては、雇用や所得の改善を背景に持ち直しつつあるものの、海外情勢の変化による経済への不安材料が増加するなど、依然として予断を許さない状況で推移しました。
当社グループにおいてはクラウドやデータセンターサービスを背景とした、インフラ設備や製造設備などに使用されるセラミック部品事業分野が好調に推移しました。さらに、照明機器事業分野では、収益性を重視した受注活動への取り組みや業務の効率化による費用の削減により収益が大幅に改善するなど、収益面では想定を超える着地となりました。
以上のことから、当連結会計年度における売上高は32,187百万円(前期比5.3%増)、営業利益は4,953百万円(前期比29.9%増)、経常利益は4,978百万円(前期比34.5%増)となりました。また、当連結会計年度には、減損損失として342百万円を特別損失に計上しました。これは、構造改革時に事業強化を進める中で展開した一部の製造設備等について、今後の事業計画を慎重に検討した結果、より収益性の高い分野へ資源を集中するために今回の計上に至りました。以上のことから、親会社株主に帰属する当期純利益は、2,850百万円(前期比24.6%増)となりました。
セラミック部品事業
当事業セグメントにつきましては、通信関連市場ならびに半導体製造装置向け製品などが好調に推移し、それらの高付加価値製品の増収効果や費用削減効果等により、好調に推移しました。
セグメント利益につきましては、「(1)業績」に記載した構造改革に付随する原材料を含めた該当品の処分を海外工場にて行い費用を計上しました。
以上のことから、売上高は前期比7.0%増の22,732百万円、セグメント利益は前期比14.2%増の5,265百万円となりました。
照明機器事業
当事業セグメントにつきましては、公共関連照明のLED化需要の取り込みが進み、MARUWAグループの技術を融合した新製品が堅調に推移しました。セグメント利益につきましては、付加価値の高い製品の増収効果や業務の効率化による費用の削減などにより、大きく改善しました。
以上のことから、売上高は前期比1.3%増の9,455百万円、セグメント利益は大幅に改善し前期比429.5%増の640百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動から得られたキャッシュは5,349百万円となり、前期比1,195百万円の増加となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の増加によるものです。
投資活動に使用したキャッシュは1,248百万円となり、前期比427百万円の減少となりました。有形固定資産の取得による支出は増加したものの定期預金の解約による純減がありました。
財務活動に使用したキャッシュは707百万円となり、前期比699百万円の減少となりました。主な要因は、長期借入金の返済の支出が減少したことによるものです。
上記キャッシュ増減の結果、営業活動で得たキャッシュが投資活動及び財務活動により使用したキャッシュの合計を上回り、当期末の現金及び現金同等物の残高は、前期比3,293百万円増加の17,834百万円となりました。