有価証券報告書-第8期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/25 15:44
【資料】
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【項目】
125項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度における世界経済は、米国において緩やかな回復が続き、欧州でも持ち直しの動きが見られたことから、アジア諸国を中心とした新興国の成長が鈍化したものの、全体としては堅調に推移しました。国内経済においては、政府の経済政策効果による企業収益の改善や消費税率引上げに伴う駆け込み需要により個人消費が増加するなど、緩やかな回復が見られました。
当社グループの主要な需要先である半導体・液晶関連業界は、パソコン等の情報機器の販売が低迷したものの、スマートフォン、タブレット端末等の多機能情報端末が成長を牽引し、半導体メーカーの設備投資も各社ごとに温度差があるものの、当連結会計年度後半から回復基調に転じました。
このような経営環境のもと当社グループでは、半導体・液晶関連業界からの需要拡大に即応した拡販、新規事業領域への進出を志向した市場開拓活動の展開や、製造プロセスの最適化による製造原価低減等といったコスト抑制に努めるとともに、非中核事業や不稼働資産の売却を進め、財務体質の更なる強化を目指しました。
その結果、当社の主力製品である半導体製造用プロセス材料を中心に売り上げが伸長し、連結売上高は、前年同期比7.1%増の31,463,610千円となりました。
損益面でも、製造原価低減等の成果に加え、円安に伴う為替差益により連結営業利益が前年同期比242.6%増の2,812,032千円と大幅な増益となり、連結経常損益についても、連結営業利益の大幅な増益により、長期借入金及び社債の支払利息等の負担をカバーした結果、808,451千円の利益の連結経常利益を計上することとなり、黒字転換が図られました。
また、連結当期純利益は、刈谷事業所内の一部不動産の売却等による固定資産売却益並びに東海セラミックス㈱及びコバレント販売㈱の株式譲渡に伴う事業分離における移転利益の計上により、1,545,478千円となりました。
当連結会計年度のセグメントごとの状況は、次のとおりです。
<セラミックス事業>市況の回復により主要取引先である半導体メーカーからの受注が増加したことにより、半導体製造用石英ガラス製品及び同炭素製品の売り上げが伸長するとともに、期の後半においてアジア諸国を中心とする半導体メーカーの設備投資が増加したため、半導体製造用炭化ケイ素製品、ファインセラミックス製品も売り上げを伸ばしました。
また、昨年度売り上げが落ち込んだLSI用フォトマスク基板及び液晶ディスプレイ用フォトマスク基板の需要も回復しました。
その結果、当事業の売上高は、前年同期比7.5%増の29,257,196千円となり、営業利益は前年同期比316.0%増の2,888,507千円となりました。
<その他>その他の事業等では、新製品の売り上げが伸長したものの、設備設計・施工事業等が低調に推移したことから、売上高は、前年同期比2.7%増の2,206,414千円となりましたが、営業損益は、前年同期比160.6%減の82,014千円の損失となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)の残高は、5,805,507千円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上等により、4,773,565千円の資金収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の売却による収入等により、1,960,470千円の資金収入となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出等により、6,671,099千円の資金支出となりました。