有価証券報告書-第101期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/21 13:35
【資料】
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【項目】
117項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善が進み、緩やかな回復基調で推移しているものの、米国の経済政策や英国のEU離脱に向けた動向、新興国経済の下振れリスクなど、景気の先行きは不透明な状況が続いている。
当社グループの関連業界については、主原料である鉄スクラップ価格が大きく変動するなかで製品販売価格の改善などに努めたが、建設業界の工事着工遅れなどから鋼材需要は伸び悩み、価格の改善が進まず、厳しい環境となった。
このような経営環境において、当社グループは、2018年度を最終年度とする3か年の中期経営計画「MPZ2018」を策定し、財務安全性を重視しつつ、中長期的な視点に立ち、当社の独自性を活かした中で持続的な企業価値を創出し続け、地域やお客様に貢献していくことができる企業グループを構築することを基本方針に鋭意取り組んできた。
また、平成28年4月から新たに開始した改善活動「TCC2016」を中心に全社一丸となって鋭意努力した。
その中で、販売面では、主力製品の異形棒鋼は、鉄スクラップ価格が大きく変動し、鋼材需要が伸び悩むなかで、製品販売価格の改善と製品販売数量の確保に努めた。土木・加工製品等についても製品販売価格の改善、新規顧客の開拓及び新製品の開発などに取り組んできた。
コスト面では、改善活動を中心とした製造コストの低減に鋭意努力した。
その結果、当連結グループにおける売上高は、製品販売価格安が影響して、18,031百万円(前年同期比7.5%減)となった。
収益面では、電力などのエネルギーコストの低減等はあったものの、製品販売価格安が大きく影響し、経常利益は500百万円(前年同期比53.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は302百万円(前年同期比54.3%減)となり、前年同期を下回る業績となった。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,153百万円となり、前連結会計年度末に比べ340百万円(△7.6%)減少した。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金は、781百万円の増加(前連結会計年度比2,008百万円の収入の減少)となった。収入の主な内訳は、仕入債務の増加799百万円及び減価償却費739百万円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払い542百万円である。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金は、649百万円の減少(前連結会計年度比274百万円の支出の増加)となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出543百万円及び子会社株式の売却による支出107百万円によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金は、472百万円の減少(前連結会計年度比508百万円の支出の減少)となった。これは主に、長期借入金の返済による支出227百万円及び配当金の支払い220百万円によるものである。