有価証券報告書-第162期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/22 16:18
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有報資料

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
当社グループは、「グループリスク管理基本方針」に基づき、当社並びに各事業会社に内包するリスクをグループ全体で統合的に管理するための統合リスク管理について、その組織体制と実施プロセス等を定めています。
「グループリスク管理基本方針」については、当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.ybhd.co.jp/sustainability/policy.html
(1)リスク管理体制と各組織の役割
リスク管理体制
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当社グループは、各事業会社・各部門で実施しているリスク管理の情報を集約し、グループ全体で包括的に管理するための組織として、取締役会の諮問委員会である「統合リスク管理委員会」を設置しています。
当委員会は、当社の代表取締役を委員長とし、経営会議メンバー、安全品質・コンプライアンス・財務・情報等のリスクと関係のある分野を統括する主管部門の長(分科会長)を委員として構成されています。分科会は、様々な分野別のリスクについてのリスク管理活動を行う組織であり、その主管組織とリスク分野等は、下表のとおりです。統合リスク管理委員会の事務局は、当社の経営企画室が担当しています。
各組織の役割
取締役会グループリスク管理を行う組織・体制の審議・決定
グループリスク管理基本方針・統合リスク管理要領・統合リスク管理年間計画の審議・決定
社内外開示対応の審議・決定
統合リスク管理
委員会
グループリスク管理基本方針・統合リスク管理要領・統合リスク管理年間計画の検討・起案
分野別リスク管理活動計画の確認とモニタリング、必要に応じて指摘・是正
グループの重点対応リスクの選定とモニタリング、対応策の協議
分科会分野別リスク管理活動計画の作成
年度ごとの活動実績に基づく振り返りの実施
各部門のリスク管理活動の監督と分野別リスク管理活動計画の見直し
実際に発生した事象の確認・分析・情報共有
事業会社および
各部門
グループリスク管理基本方針・分野別リスク管理活動計画を共有
事業会社・各部門別の活動計画に基づきリスク管理を推進
実際に発生した事象の確認・分析、再発防止策の検討

分科会の主管組織等
分科会主管組織テーマ関連方針・基準事業会社
事業推進リスクグループ企画室会議事業継続
収益確保
投資の健全性
中期経営計画企画担当
安全品質リスクグループ安全品質委員会安全衛生
品質管理
安全衛生方針
品質方針
安全品質担当
法務リスク法務部法令順守
人権
国内外すべての法令
横河ブリッジグループ
企業行動憲章
贈収賄防止方針・人権方針
総務担当
総務リスク総務人事部BCP
広報
事業継続計画
国内外すべての法令
横河ブリッジグループ
企業行動憲章
総務担当
財務リスク財務連絡会資本政策
与信
資金調達
損益予算
資金計画
経理担当
人材リスク人材戦略会議人材確保
健康管理
人材育成方針
社内環境整備方針
人事担当
R&Dリスク技術総括室研究開発
知的財産
技術戦略・知財戦略
研究開発方針
開発担当
情報リスク情報企画室情報管理サイバーセキュリティ
ガイドライン
情報セキュリティ基本方針
情報担当
生産リスクグループ生産会議生産体制
調達
品質方針・設備投資計画
サステナブル調達
ガイドライン
工場担当
現場リスクグループ工事部門会議現場部門のリソースの最適配分安全衛生方針
品質方針
事業継続計画
工事担当
環境リスクサステナビリティ委員会気候変動
CO₂対策
有害物質
環境方針
生物多様性方針
移行計画
総務担当

(2) 実施プロセス
分科会は、年に1回、関連する分野において認識するリスクを洗い出し、予防時および発生時のリスク対策をまとめ、分野別リスク管理活動計画を策定します。リスクの適用範囲はグループ全体とし、外生的リスク(BCPに関するリスク)、内生的リスク(経営戦略・管理、コンプライアンス、実務)を対象とします。
統合リスク管理委員会では、分野別に洗い出したリスクを「頻度」と「影響度」の観点から整理したリスクマップを用いて包括的に把握し、情報共有を行った後、グループ全体で重点的に対策を検討するリスクを重点対応リスクとして選定し、四半期に1回、リスクをモニタリングして、リスク対応策を協議します。
(3) 2026年度の重点対応リスク
上記のプロセスを経て選定された2026年度の重点対応リスクは以下のとおりです。
①死亡災害のリスク
当社グループの製造部門において重大な労働災害が発生した場合、災害原因の調査と再発防止策対応により、生産活動に遅延が生じる可能性があります。また、現場部門で労働災害が発生した場合は、発注者からの指名停止措置などにより受注機会を失い、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。さらには社会的信用を失うことにより、事業活動にも悪影響を及ぼすことも懸念されます。
リスク対策として、製造部門ならびに現場部門において、労働安全衛生マネジメントシステムを構築し、運用するための体制を確立しています。重大災害事故の発生を根絶するために、過去の事故や災害の事例の周知はもとより、安全パトロール等で再発防止対策の実効性の確認も行っています。特に墜落災害の防止のために、安全監視員の配置や安全ブロック等のフェールセーフの活用も積極的に取り組んでいます。
②第三者災害のリスク
当社グループの事業活動において想定される第三者災害は、工場製品輸送中に第三者を巻き込む交通事故や、工事現場において資機材や工具の落下・飛散・倒壊によって第三者が被災する災害等が挙げられます。これらの事故・災害が発生した場合は、発注者からの指名停止措置等の行政処分により受注機会を失うだけでなく、社会的信用の失墜や損害賠償金の負担など、事業活動に重大な悪影響を与える可能性があります。
リスク対策として、輸送中の交通事故に対しては、事前に輸送ルートを確認して想定されるリスクを抽出した上で輸送計画書を作成しています。工事現場施工中の第三者災害に対しても、資機材や工具の落下・飛散・倒壊リスクを想定した対策を事前に立案しておき、施工計画書に反映させています。特に供用中の道路・鉄道の上空または近接作業においては、作業手順書にも対策を反映させています。
③独占禁止法、贈収賄違反の発生リスク
当社グループは、国内外問わず、独占禁止法、贈収賄規制の法令に則り事業を行っていますが、それらに違反することとなった場合、刑事罰、行政処分等を受け、受注高および売上高の減少等、業績に影響を及ぼす可能性があります。
リスク対策として、グループ内部統制システムや監査規程に基づく、当社グループの全部門での自主監査ならびに、事象の把握と予防・改善措置、再発防止対策を実施しています。
さらに、グループ各社の営業部門において、新任担当者に対して独禁法研修を行っているほか、贈収賄防止方針を当社ウェブサイトに掲載し、社内に周知徹底しています。
https://www.ybhd.co.jp/sustainability/policy.html
④検査不正の発生リスク
当社グループの事業の要は「安全」と「品質」であり、公共財産の建設を託された者として、良質な製品を経済的に提供する責任を強く認識しています。しかしながら、製作物の特異性、複雑な構造、短納期、および複合的な事由により製作工程内のエラーが発生することがあり、こうしたエラーが適切に処理されず、検査において不正が起きる可能性も否定できません。
リスク対策として、日々の進捗確認や工程内検査など適切な管理によりリスク発生を低減しています。さらに、作業者を含む全従業員に対して、品質確保の正義感を涵養するための教育・指導を継続的に行っています。また、近年ではデジタル技術の積極活用によりデータ収集から処理、報告までのプロセスの省人化・自動化を図っており、人が介在できない報告書作成とチェック機能を働かせることで検査不正の要因を排除しています。加えて、組織・人員の膠着化による組織的な不正を防ぐため、定期的な人事異動を進めています。
⑤ハラスメント発生のリスク
パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、マタニティハラスメント等の各種ハラスメントが発生した場合、当社グループの社会的な評価が低下し、人材の流出やステークホルダーとの関係悪化につながり、業績および財政状況に重大な影響をおよぼす可能性があります。
リスク対策として、全従業員を対象に、コンプライアンスおよび各種ハラスメントに関する教育を実施し、ハラスメントへの理解を促進させて予防しています。また、社内規程において、ハラスメント等の違反行為が確認された場合の内部通報窓口を設定しています。
⑥横領等の不正行為の発生リスク
当グループは、国内外問わず、役職員の不正行為により各種法令に違反することとなった場合、刑事罰、行政処分等を受け、受注高および売上高の減少等、業績に影響を及ぼす可能性があります。
リスク対策として、グループ内部統制システムや監査規程に基づく、当社グループの全部門での自主監査ならびに、事象の把握と予防・改善措置、必要に応じて再発防止対策を実施しています。
また、定期的な教育、研修などを通じてのコンプライアンス意識および健全な企業風土の醸成に努めています。
⑦大規模災害・感染症等のリスク
「東京湾北部地震」、「南海トラフ地震」などの大規模地震、集中豪雨などの水害、津波の発生など、大規模な自然災害が発生した場合は、工場や工事現場に被害が発生し、事業継続に重大な影響を与える可能性があります。また、感染症の拡大により、工事の中断や事業場の閉鎖など、工程への影響や対策コストの増加が発生する可能性があります。
リスク対策として、行政やマスコミが提供する情報の収集に努めるとともに、全社において災害備蓄品の準備や拠点間のデータバックアップ、各種保険の加入等の事業継続計画を整備し、非常時を想定した訓練なども実施しています。
⑧事業環境の変化に関するリスク
中期経営計画は、策定時に将来の市場や景気の動向、物価変動、受注確率やシェアなどを想定して立案・策定しておりますが、策定後に想定した環境が大きく変化した場合には、受注の減少や工事損益の悪化など業績へ重大な影響が生じる可能性があります。
リスク対策として、中期経営計画策定時に業績達成のための必要要素をモニタリング指標として抽出し、定期的なPDCAサイクルにより達成度や状況の変化を把握することで、中期経営計画策定時からの環境の変化を迅速に捉えてリスクの早期発見に努め、是正対策を講じています。また、中期経営計画で掲げた事業領域の拡大に向けた施策の一つとして、国内有数のプレストレストコンクリート専業メーカーである株式会社ビーアールホールディングス(東京証券取引所プライム市場 証券コード:1726)株式への公開買付け(TOB)を2026年2月5日から実施しました。TOBは成立し、3/30より同社が当社にグループインしております。グループインに伴う両社のシナジーを早期に発揮するため、全社的に統合作業(PMI = Post Merger Integration)を推進していくとともに、今後も事業拡大に向けたさらなる戦略的アライアンスを検討していきます。
⑨人材の確保・育成リスク
当社グループは橋梁事業を中心に、システム建築事業、エンジニアリング事業、先端技術事業など多角的な事業を手掛けており、これらの事業の優位性を確保・継続するためには、幅広い経験とスキルを蓄積した人材の確保・育成が極めて重要と認識しています。離職者の増加や採用計画の未達成により必要な人材が不足した場合、受注量の減少、労働災害の発生、品質の低下、技術の断絶、後継者の不在等のリスクが想定されます。
リスク対策として、階層や役割に応じた体系的な教育・研修制度および広範な業務理解・適材適所の実現を支える計画的なジョブローテーション制度、キャリア形成に資する自己申告制度、ライフイベントを見据えた人事制度を構築しています。また、採用計画の達成、従業員のエンゲージメント向上を目指し種々の施策を検討・実施しています。
⑩お客様の信頼を大きく損なう品質不適合のリスク
当社グループの製造部門でお客様の信頼を大きく損なう品質不適合が発生した場合、大規模な再製作が生じるなどにより、当該工事のみならず他工事の製造工程にも影響を及ぼす可能性があります。また、現場部門で同様な品質不適合が発生した場合は、工程遅延により工期内の完成が困難となるリスクがあります。これらはお客様の評価の著しい低下を招き、競争力を大幅に損ねる可能性があり、事業活動の継続に重大な影響を与えるリスクがあります。
リスク対策として、製造部門ならびに現場部門において、品質マネジメントシステムを構築し、運用するための体制を確立しています。事業会社は、経営者の品質方針に基づき品質管理計画を立案し、実行します。また、過去の品質不適合事例を調査、分析することで再発防止策を立案します。その対策の実施結果は再度分析してPDCAサイクルにより継続的な改善を行うことにより、不適合件数を抑制しています。また、当社グループの外注委託先や製品購入先で発生した品質不適合については、再発防止策の立案・実施を外注先や購入先へ求めるとともに、事業会社は納品時の確認を徹底し、不適合品の混入を防止しています。
⑪産業財産権の侵害・喪失のリスク
他社の産業財産権を侵害した場合、対象となった商品やサービスが継続できなくなる可能性があります。また、損害賠償を請求される可能性があります。他社の新たな産業財産権が競合する場合は適切に対応しなければ自社の商品やサービスに制限が発生する恐れがあります。
リスク対策として、知的財産室において、他社の産業財産権の動向を調査し、必要に応じて自社の商品やサービスに関する権利を特許等で守る対策を実施しています。また、社員を対象に知財セミナーを開催して、知財に関する意識の向上を図っています。
⑫情報セキュリティに関するリスク
情報セキュリティ障害(ウイルス感染、ランサムウェア、外部からの攻撃、従業員の不注意など)、または、自然災害によるデータの喪失・破損、ソフトウェアやハードウェア、ネットワークの停止などにより、情報システムが機能せず企業活動が行えなくなる、秘密情報が流出し不利益を被る、サーバーが乗っ取られ、他社に損害を与えて信用が低下する等のリスクがあります。
リスク対策として、障害発生時の被害軽減およびシステム・データの保護のため、重要な情報システムを二重化や、遠隔地ストレージ・クラウドサービスへのデータのバックアップを実施しています。情報セキュリティ面では、ネットワーク、エンドポイント(個人デバイス&サーバー)、クラウド、ソフトウェア等の情報システム構成要素に対し、ウイルス感染や各種サイバー攻撃に対して複合的・多層的な対策を施すとともに、強固なユーザ認証基盤による不正アクセスの防止を図っています。あわせて、利用者への教育・訓練やCSIRT(Computer Security Incident Response Team)によるインシデント対応訓練、関連規程の整備など、ソフト・体制面も強化しています。さらに、外部専門事業者によるアセスメントを定期的に受診し、不足している対策を特定・強化するなど、年々複雑化・巧妙化するサイバー攻撃に対して継続的な点検と見直しを行っています。

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