有価証券報告書-第86期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 13:09
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な企業業績や雇用状況を背景に、引き続き緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、年度後半は、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題に加え、2020年に入ると、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により実体経済への懸念が急速に高まるなど、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの関連する建築業界におきましては、政府建設投資が底堅い動きを示したものの、民間建設投資においては、新設住宅着工戸数の落ち込みにより住宅投資が減少に転じたほか、土木を除く非住宅投資においても前期比でほぼ横ばいになるなど、当連結会計年度における建築需要は総じて低調なペースで推移いたしました。
こうした経営環境の中で当社グループは、2019年度を開始年度とする中期3ヵ年経営計画「SANYO VISION 73」に沿って、“持続的な成長に向けた NEXT STAGE への挑戦~人へつなぎ、未来へつなぐ~ ”をスローガンに、グループ全社の総力を結集し『収益性の改革』に邁進してまいりました。具体的には、「成長への改革」・「新商品の発掘」・「新ビジネスの構築」を長期的な展望として掲げ、「安心・安全」「環境・省エネ」「耐震・防災」をキーワードとした新製品開発に注力するとともに、成長戦略商品の拡販と生産性の効率化、及び製品付加価値の向上に全力で取り組んでまいりました。
なお、新製品の開発状況としましては、耐震化を目的とした変形追従天井「フォローイングSZ 」、LED照明を一体化した耐震天井「SZかるライト」、高さ調整が可能な直張天井「SZ-AD」などを順次開発し、SZシーリングシリーズの充実化に努めてまいりました。また、床下空間を有効に活用できる大スパン対応OAフロアシステム「サングリッドフロア」、及び既存の屋上換気扇を改修できる中間架台を開発し、市場投入を図りました。
以上の結果、当連結会計年度における経営成績は、積極的な成長戦略商品の販売強化やオリンピック関連施設及び災害復旧案件等の受注により、全体の売上高は28,766百万円(前期比2.0%増)となりました。また、利益面におきましては、仕入価格の見直しや工場での各種コスト低減策への取り組みによって売上総利益率が改善し、物流費の低減など販管費の削減効果等も加わり、営業利益は1,590百万円(前期比80.0%増)、経常利益においては1,763百万円(前期比71.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,182百万円(前期比44.9%増)となりました。
なお、当連結会計年度において新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴って当社グループが受注した工事案件や材料販売が中止や延期ないし減額となる等の事案は殆どなかったため、当該感染症の経営成績に対する影響は僅少であります。
セグメントの業績は、次のとおりであります
ア.三洋工業
軽量壁天井下地につきましては、ビルや商業施設用の一般製品が低調であったほか、新設住宅着工戸数の落ち込みを背景に戸建住宅用製品の売上高もほぼ横ばいに推移いたしました。しかし、安心・安全に配慮した地震対策用天井が堅調であったことから、軽量壁天井下地全体の売上高は微増となりました。
床システムにつきましては、再生木材を利用したデッキフロアや置敷式OAフロアなどが低調であったものの、主力製品である集合住宅用の遮音二重床製品をはじめ、学校体育館などスポーツ施設用の鋼製床下地材製品が伸長したことなどから、床システム全体の売上高は増加となりました。
アルミ建材につきましては、主力製品であるアルミ笠木や、外装パネル及びスパンドレルが堅調でありましたが、エキスパンション・ジョイントカバーや手摺、ルーバー等の受注量が落ち込んだことから、アルミ建材全体の売上高は横ばいとなりました。
この結果、売上高は22,550百万円(前期比1.0%増)、セグメント利益1,009百万円(前期比105.3%増)となりました。
イ.システム子会社
当社の子会社であるシステム会社(株式会社三洋工業九州システムほか)におきましては、設計指定活動を中心に鋼製床下地材製品や床関連製品等の販売強化に努めるとともに、オリンピック案件や一部地域の災害復旧案件等の受注も加わり、システム子会社全体の売上高は7,045百万円(前期比8.4%増)、セグメント利益は290百万円(前期比70.2%増)となりました。
ウ.その他
その他につきましては、売上高891百万円(前期比7.9%増)、セグメント利益90百万円(前期比166.5%増)となりました。
財政状態の状況については、次のとおりであります。
ア.資産・負債の状況
当連結会計年度末の総資産は、固定資産が減少した一方で、流動資産において主に現金及び預金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ959百万円増加し、25,864百万円となりました。
当連結会計年度末の負債につきましては、主に借入金が減少した一方で、未払法人税等が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ172百万円増加し、10,384百万円となりました。
イ.純資産の状況
当連結会計年度末の純資産は、主に親会社株主に帰属する当期純利益が1,182百万円となったことにより、前連結会計年度末に比べ787百万円増加し、純資産合計は15,480百万円となりました。この結果、自己資本比率は59.9%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、4,754百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,718百万円増加しました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は2,391百万円(前連結会計年度は1,129百万円の獲得)となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,748百万円、減価償却費557百万円、売上債権の減少額624百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は177百万円(前連結会計年度は2,284百万円の使用)となりました。
これは、有形固定資産の取得による支出202百万円、無形固定資産の取得による支出24百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は495百万円(前連結会計年度は435百万円の獲得)となりました。
これは、短期借入金の純返済額200百万円、配当金の支払額270百万円などによるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性についての分析)
当社は、運転資金及び設備投資資金につきまして、主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び銀行等からの借入金により資金調達をしております。資金計画につきましては基本的に営業活動により得られた資金を有効活用し有利子負債の削減を図ることとしております。
③ 生産、受注販売の実績
ア.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、システム子会社につきましては、三洋工業より購入した製品の販売を行っており、生産は行っておりません。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)
三洋工業6,055△5.9
その他2543.3
合計6,309△5.6

(注) 1 金額は実際原価によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
イ.受注実績
当社グループは受注生産を行っておりません。
ウ.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
三洋工業21,218△0.0
システム子会社6,9169.0
その他6301.6
合計28,7662.0

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 販売実績の100分の10を超える主要な販売先はありません。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、引当金や税効果会計など見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき計上を行っております。
新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が高く合理的な基準に基づく会計上の見積りが困難な事象がある場合には、一定の仮定を置き最善の見積りを行っております。今般の新型コロナウイルス感染の拡大につきましては、当社グループでも建築現場における一時的な作業見合わせ等の影響が発生すると想定されますが、最善の見積りを行う上での一定の仮定として、複数の外部の情報源に基づく情報等を踏まえて、今後2021年3月期の上半期末に収束するという前提において、会計上の見積りを実施しておりますが、その影響は軽微であります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績及び経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは現在、2019年度を初年度とする中期3ヵ年経営計画『SANYO VISION 73』を推進しております。『SANYO VISION 73』では、「価値創造による収益性の向上」「戦略的コストダウン」「経営基盤の強化」及び「グループ企業の連携」の4つの基本経営戦略に基づき、引き続き“収益性の改革”を目指しております。2019年度は、建築需要が総じて低調であったことに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大も重なり、先行きの見通しが不透明な状況にありました。当社グループではこうした状況の中、重点施策である成長戦略商品の拡販や設計指定活動の強化、特約店の拡充や新規顧客開拓の推進に一層努めるとともに、生産効率の最適化によるコスト低減と諸経費の削減に全力で取り組んでまいりました。
その結果、当社グループの当連結会計年度における経営成績は、積極的な成長戦略商品の販売強化や、オリンピック関連施設及び災害復旧案件等の受注獲得により、売上高は前期比572百万円増の28,766百万円(前期比2.0%増)となりました。一方、利益面においては、仕入価格の見直しや生産効率の最適化によるコストダウン施策等への取組みによって売上総利益率が改善したほか、物流費など諸経費の削減効果も相まって、営業利益は前期比706百万円増の1,590百万円(前期比80.0%増)、経常利益については、受取賃貸料の増加などにより、前期比734百万円増の1,763百万円(前期比71.3%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益においては、366百万円増の1,182百万円(前期比44.9%増)となりました。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える主な要因としては、土木を除く建設投資額の多寡、原材料価格の動向、市場ニーズの変化、同業他社との競争、法改正や各種補助金の有無、その他自然災害の発生や感染症拡大による影響などが挙げられます。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、固定資産の能力増強及び合理化などによる購入費用のほか、仕入商品や製造経費、また販売費及び一般管理費等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入等を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は980百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,754百万円となっております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
ア.三洋工業
財政状態においては、自己資本比率が50%を超えていることから、健全な財務体質であると認識しておりますが、企業維持への財務体質の構築を念頭に置きつつ、内部留保が経営資本等に有効活用されるよう随時検討し、収益性の向上が図れる経営体質を目指してまいります。
また、経営成績については、建築需要が力強さを欠く状況の中で、安心・安全に配慮した地震対策用天井や集合住宅用の遮音二重床製品、スポーツ施設用の鋼製床下地材製品が堅調であったほか、アルミ笠木や外装パネルが伸長したことなどにより、売上高は前期比222百万円増の22,550百万円(前期比1.0%増)となりました。そして、利益面においては、生産効率の最適化に伴うコストダウンや、運賃コスト及び図面代など販管費の削減効果等により、セグメント利益は前期比518百万円増の1,009百万円(前期比105.3%増)となりました。
イ.システム子会社
財政状態においては、資金の確保及び安全性等の観点から、財務体質に特段問題がないものと認識しておりますが、必要に応じて設備投資を行い、設計指定活動のさらなる強化と人材育成等を通じて、業績の向上に努めてまいります。
また、経営成績については、主力取扱製品である床システムを中心に設計指定活動に注力したことに加え、オリンピック案件や一部地域の災害復旧案件の受注獲得により、売上高は前期比545百万円増の7,045百万円(前期比8.4%増)となりました。そして、利益面においては、売上高の増加等に伴い、セグメント利益は前期比119百万円増の290百万円(前期比70.2%増)となりました。

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