有価証券報告書-第85期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 10:04
【資料】
PDFをみる
【項目】
146項目
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「人を大切にして、共に成長する会社つくり」という経営方針のもと、透明で公正な企業活動を通じて販売力の強化、システム(仕組み)の再構築を推進しております。
当社は、特殊帯鋼の専門商社や各種産業機械向けの機能部品メーカーとして、価値提案型企業を目指しております。多様化するニーズに的確に対応し、環境にも配慮した独自性の高い商品、製品を提供することにより、信頼される企業として社会・経済の発展に寄与してまいります。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
わが国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復が期待される一方、海外景気の減速、原材料・エネルギー価格の高騰、為替変動、地政学リスクなど、不透明な状況が継続しております。加えて、特に当社の主要顧客である自動車産業は100年に一度の大変革期を迎えており、電動化・電子化の進展により、内燃機関(ICE)関連部品の需要は中長期的に減少する見通しであり、当社の売上構成に直接的な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループにおいても、自動車向け売上の割合が高く、特に当社単体では売上の約7割がICE関連部品であることから、将来的にICE関連部品の需要減少が進んだ場合、当社単体の売上が3割程度減少するリスクを認識しております。また、熟練技能者の高齢化や在庫管理の属人化など、内部的な生産性向上に向けた構造的課題も存在しております。
このような環境のもと、当社は以下の課題に重点的に取り組んでまいります。
① 収益力の改善
鋼材価格・電力費等の上昇分の価格転嫁が途上であり、収益性の改善が喫緊の課題となっております。高付加価値製品の拡販、原価低減活動、在庫回転期間の短縮等により、売上高利益率の改善を図ります。
② 事業ポートフォリオの転換
ICE依存からの脱却に向け、EV関連部品、非鉄加工、精密加工など重点6分野への事業展開を加速し、売上構成の転換を進めます。
③ 市場での競争力強化
焼入鋼帯・ベーナイト・ゼンマイの拡販、既存顧客深耕、新規顧客開拓を進め、売上の拡大を図ります。
④ 人的資本の強化
経営戦略の実行に不可欠な人材として、豊富な商品知識を有し市場で活躍できる人材、電気工学のリテラシーを有し新製品開発に貢献できる人材の育成・採用を進めます。
⑤ サステナビリティ経営の推進
気候変動対応、人権尊重、コンプライアンス強化等のESG課題に取り組み、企業価値向上を図ります。
なお、自動車産業におけるBEV(バッテリー式電気自動車)化の進展については一部で鈍化が見られるものの、中長期的には電動化の方向性に変化はなく、当社の主要顧客領域においても構造転換が継続すると見込まれます。当社は、重点6分野及びEV関連事業への経営資源配分を強化し、ICE関連売上の減少リスクに対応してまいります。
当社の経営戦略は以下のとおりであります。
当社は、ICE関連部品への依存度を段階的に低減しつつ、①高付加価値製品の拡販、②重点6分野(グローブ加工、精密加工、非鉄加工、絞り加工、板鍛造加工、接合加工)への展開、③EV関連事業の強化、④DXによる在庫削減を成長ドライバーとする事業ポートフォリオへの転換を進め、ROE8%の達成を目指しております。
① 高付加価値製品の拡販
焼入鋼帯、ベーナイト、ゼンマイ等の高付加価値品目の販売強化により、収益性の向上を図ります。これらの高付加価値製品については、既存顧客の深耕および新規顧客開拓を通じ、4年間で売上規模を6倍程度に拡大することを目標としています。
② 重点6分野への展開
グローブ加工、精密加工、非鉄加工、絞り加工、板鍛造加工、接合加工の6分野において、2027年3月から順次市場投入を進め、事業構造の転換を図ります。重点6分野は、当社の既存技術(焼入鋼帯・精密加工・非鉄加工)との親和性が高く、かつEV化・自動化の進展により市場拡大が見込まれる領域であり、当社の競争優位性を発揮しやすい分野として選定しております。
③ EV関連事業の強化
EV充電器の普通充電器、DC充電器、機械式駐車設備向け製品等の開発を進め、2030年に向けた市場拡大に対応します。
④ DXによる在庫削減
生産基幹システムフル活用による生産計画・進捗管理の精緻化により、2030年3月までに在庫回転期間を20%短縮することを目標とします。
なお、当社は中期経営計画(2027年3月期~2030年3月期)において、2030年3月期に営業利益18億円、ROE8%の達成を経営目標としております。この目標は、高付加価値製品の拡販、重点6分野の事業化、EV関連事業の強化、DXによる在庫回転期間20%短縮を成長ドライバーとし、事業ポートフォリオの転換と収益性向上を図ることで実現を目指すものです。また、2030年3月期の営業利益18億円の内訳として、当社単体10億円、国内グループ会社4億円、海外グループ会社4億円を計画しております。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、経営指標として資本に対する収益性である自己資本利益率(ROE)8%を目標に収益力の向上に取り組んでまいります。
(4) 経営戦略と人的資本の関係
当社は、経営戦略の実現において人的資本が最も重要な経営資源であると認識しております。特に以下の領域において、人的資本戦略と経営戦略は密接に連動しております。これらの人的資本戦略により、ICE関連売上の減少影響を重点6分野・EV関連事業の拡大で吸収し、中期的にROE8%の達成と事業ポートフォリオの転換を図ります。
① 高付加価値製品・新製品開発
電気工学のリテラシーを有する技術者、商品知識に優れた営業人材の育成が不可欠であり、リスキリングを積極的に進めます。これにより、重点6分野の売上構成比引き上げと新製品開発リードタイム短縮を図ります。
② 市場展開
豊富な商品知識と市場で活躍できる交渉力・提案力を持った営業人材の育成により、市場での競争力を強化します。
③ 重点6分野の事業化
EV及び電動化領域の知識と非鉄加工の専門技術を持つ人材の育成、技能伝承により、技術基盤を強化します。
④ DX推進
生産管理・データ分析等の生産管理・デジタルスキルを持つ人材の育成により、在庫削減・生産性向上を実現します。
⑤ サステナビリティ推進
人権方針・DEI方針・キャリアマネジメント方針に基づき、多様性の確保、働きやすい職場環境の整備を進め、持続的成長を支える組織基盤を構築します。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。