有価証券報告書-第21期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/27 14:51
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148項目
(2)戦略
宮地エンジニアリンググループは、企業としての社会的責任を認識した上で、サステナブルな社会に必要な課題の解決に向けて、企業として適切な取り組みを行うことをコンプライアンス・リスク管理基本規程に定め、その具体的な行動指針として、企業行動憲章と行動規範を定めており、SDGsの達成に向けて積極的な取り組みを行っております。
①コンプライアンスの推進
当社および各事業子会社は、社内で就業するすべての人々の法的および社会的安全と価値を守るとともに、社会的責任を追及する企業統治の確立を図るため、別に定める企業行動憲章および行動規範に従い、次に掲げる基本方針でコンプライアンスに取り組んでおります。
ⅰ)基本的な考え方
1)コンプライアンスに照らして問題ある活動に関与しない。
2)違反、逸脱、過失等は素直に認め、速やかに是正措置と再発防止措置を講じる。
3)組織における役割、責任、権限ならびに情報の伝達経路を明らかにする。
4)すべての役員および社員等に対して十分な教育と厳格な評価を継続して行う。
5)管理方針と企業行動憲章および行動規範に基づき、宮地エンジニアリンググループ各社は毎年度、適切な自己監査を行う。
6)企業としての社会的責任を認識した上で、サステナブルな社会に必要な課題の解決に向けて、企業として適切な取り組みを行う。
7)経営の優先課題としてコンプライアンス推進活動に取り組む。
ⅱ)コンプライアンスの推進体制について
当社は、コンプライアンスの推進・徹底を図るための組織として、取締役会の下に「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置する。
ⅲ)コンプライアンスの定義について
コンプライアンスとは、組織の業務や組織が扱う財・サービス、組織が生み出す価値(以下、「企業価値」という。)、組織としての社会的責任(以下、「社会的責任」という。)および組織に対する社会的評価(以下、「社会的評価」という。)に関連する法令等(各種法令の他、通達・告示・ガイドライン・要綱等や、当社が定める定款、社内規程類、その他社会一般の求められるルール等を含む。詳細については「ⅳ)対象とする法令等の範囲について」に記載のとおり。)への抵触リスクを対象とし、かつ損失の未然防止を図る組織内活動をいう。
ⅳ)対象とする法令等の範囲について
当社におけるコンプライアンスが対象とする法令等の具体的な範囲は下記のとおりとする。
1)国が定める各種法令
2)各種行政機関が定める通達・告示・ガイドライン・要綱等
3)当社または事業子会社が所属する組織が定める各種規程等
4)当社が定める定款、経営理念、企業行動憲章、行動規範およびその他各種社内規程
5)社会一般のルール
6)社会通念上の各種規範および倫理観
7)気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)
ⅴ)反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方およびその整備状況
1)基本的な考え方
当社は、グループ企業行動憲章および行動規範において、反社会的勢力とは一切関係を持たないことを明確に定めており、社員に周知徹底しております。
2)整備状況
総務・人事部が担当となり、定期的に外部専門機関他との情報交換会に出席するなど、情報収集に努めており、被害防止に役立てております。また、不当な要求を受けるなどの事案が発生した場合には、外部専門機関・顧問弁護士と連携して対応する体制を構築しております。
②人材への取り組み
ⅰ)基本的な考え方
他業界同様、建設業界でも少子高齢化と生産年齢人口の減少に伴う人材不足という課題を抱える中、持続的成長を続けるためには、イノベーションを生み出すような職場環境の整備とともに、人材の確保と育成は重要な課題です。宮地エンジニアリンググループは、新たな価値を創造できる人材の育成と、そのために必要な人材確保へ向けた計画的な取り組みを行い、技術、技能、知識ならびに大切な企業文化の伝承および更なる向上に努めるとともに、グループとしてのサステナブルな成長を目指します。
ⅱ)ダイバーシティの推進
宮地エンジニアリンググループは、企業の持続的な発展のためには多様な背景を持つ人材が活躍することが必須であると認識しております。宮地エンジニアリンググループではかねてよりコーポレートガバナンス・コードに示された属性の登用などに係る測定可能な目標設定の努力とともに、事業環境の変化などを捉えて弾力的な運用を行うことができるように、過度な成果主義を改め、全社員を共通の基準(努力する業務姿勢と管理職にあってはマネジメント力)で評価する方針を採っており、指標となるべき企業行動憲章や行動規範を定め、女性・外国人・中途採用者を含めた全従業員が十分に活躍できる環境を整えております。中でも、「女性活躍・外国人活躍」は建設業界として積極的に進めなければならない課題であり、女性については、事務系のみならず技術系、技能系とともに積極的に採用して戦力化を進め、外国人についても、異文化の感性を社内に持ち込むことは会社の活性化、意識改革のためのメリットが大きいと考え、積極的に採用を進めております。
ⅲ)イノベーションを生み出す職場環境の整備
制度面も含めた職場環境の整備は、従業員エンゲージメントを高める上で重要な課題の一つです。宮地エンジニアリンググループでは、性別を問わずすべての従業員が仕事と家庭でより充実した生活を過ごすことができるように、さまざまな制度を設けるとともに、快適な職場環境の整備にも努めております。その具体的な内容の一部につきましては、次のとおりであります。
1)働き方改革による残業時間の抑制
従業員のメンタルおよびフィジカル面双方での健康管理のため、グループ各社では水曜日をノー残業デーに定めるとともに、DXを活用した業務効率化等による残業時間の削減等を進め、従業員が仕事と家庭の両立に取り組むことができる環境の整備に努めております。
2)育児休業制度の整備
グループ各社では、性別を問わず、子供が3歳未満の間に認められる育児休業制度や、中学生未満の間は1日4時間の短時間勤務を可能とする育児勤務制度等を定め、次世代育成および仕事と家庭の両立を積極的に支援しております。
3)介護に伴う制度の整備
グループ各社では、従業員に近親者の介護をする必要性が生じた場合に備え、一定期間の休暇を取得できる介護休業制度や、再雇用を前提とする退職制度、1日4時間の短時間勤務を可能とする介護勤務制度などを定め、個々の状況に応じたさまざまな支援制度を充実させております。
4)職場環境の改善
グループ各社は、従業員の増加に伴う作業スペースの拡張や引っ越し等による拡大などを適宜行うとともに適切な設備更新等を行い、快適な職場環境の維持と向上に努めております。
ⅳ)計画的な人材確保への取り組み
新卒ならびにキャリア採用ともに、必要とする人材のターゲットを多面的な要素から絞った採用活動を毎年計画的に進めると同時に、従業員満足度の向上により近年社会的な課題となっている若手従業員の定着率向上を図り、グループとしてこれからのサステナブルな成長に必要不可欠な人材の確保に努めております。具体的には、一般職や技能職から総合職への転換等、多様な働き方のメニューを取り揃えることにより、優秀な人材を登用する門戸を広げるとともに、若手従業員の仕事と能力のミスマッチによる離職を防ぐ取り組みを行っております。また、将来人材育成の一環として、大学院生への奨学金制度などの整備にも取り組んでおります。
ⅴ)技術・技能および企業文化伝承への取り組み
技術・技能および企業文化の次世代への伝承は、多くの貴重な経験と知見を有する従業員の高齢化が進む建設業界の重要な課題の一つであり、グループ各社も新入社員教育や中堅社員研修等の教育カリキュラムの設定や、各種資格取得の支援、現場OJTによるベテラン従業員の指導等により、それらの伝承および維持向上に取り組んでおります。その具体的な内容の一部につきましては、次のとおりであります。
1)公的資格取得奨励制度
グループ各社では、一級土木施工管理技士や技術士等の資格取得を奨励するため、受験料の他に資格取得のための受講料を援助するとともに、合格者に対しては奨励金等の支給も行っております。
2)具体的な職能基準の設定
グループ各社では、部門ごとに職能に応じた具体的に習得するべき技能や技術等の内容を定め、個人ごとにそれに基づくOJTを主体とした教育・指導方針を定めた上で人材育成に取り組んでおります。
3)博士号取得奨励制度
グループには、博士号取得のための大学院への留学制度や、支援制度等があります。
ⅵ)グループの将来を担う人材育成への取り組み
会社としてのマネジメント能力の強化は、サステナブルな成長のために重要な課題の一つです。グループでは経営幹部の共通した評価基準を定め、レポート提出により重要課題への施策や取り組み状況などを確認し、フォローしております。また、グループ各社では、個人の能力を適切に評価し、その能力に見合った立場を与える制度を充実させるとともに、一定以上の立場の管理職に対して複数年にわたる外部マネジメント研修を受講させる等の対応により、俯瞰的な視野を持ち、リーダーシップを発揮する優秀な人材を育成する取り組みを行っております。
③環境への取り組み
ⅰ)基本的な考え方
宮地エンジニアリンググループは、企業行動憲章および行動規範において「環境の保全」を行動基準として定め、環境に配慮した事業活動を推進するとともに、気候関連財務情報の開示を推進します。
ⅱ)環境に配慮した取り組みについて
宮地エンジニアリンググループは、工場・工事現場で発生する廃棄物の抑制等に取り組みます。特に建設副産物についてはリサイクルや適正処理に十分配慮した事業活動を行います。また、事業活動の全過程において、環境負荷の低減を目指し、省資源・省エネルギー化を推進し、地球環境の保全や温暖化防止のために努力します。
また、社会インフラづくりに資する新設橋梁事業はもとより、インフラの老朽化に対する橋梁の保全・維持補修事業そのものが「環境配慮型社会の実現」に資するものと捉え、積極的な事業展開を図っております。
ⅲ)環境負荷低減への取り組み
1)太陽光発電について
宮地エンジニアリンググループは、気候変動対策の一環として、松本工場跡地を利用して太陽光発電所を稼働させております。設置している太陽光パネルは7,980枚、発電量は一般家庭550世帯分の消費電力に相当する2,611,000kWh/年であり、年間469,858kgのCO2削減効果があります。今後も工場や機材センター等の建屋上への設置についても検討を進め、更なるCO2削減に努めてまいります。
2)浮体式ペロブスカイと太陽電池の共同実証実験について
当社グループの事業子会社であるエム・エム ブリッジ株式会社は、積水化学工業株式会社と恒栄電設株式会社と共に、閉校となった旧清至中学校跡地の学校プールを活用し、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を水上に設置する共同実証実験を実施しております。ペロブスカイト太陽電池の軽量性を活かした浮体構成や施工性の検証を目的として、2024年4月3日から1年間実証を行います。なお、この実験は4月3日現在、国内で最大規模のものです。当社グループは、今後も脱炭素社会への貢献を目指します。
ⅳ)省資源・省エネルギー化推進への取り組み
1)工場における具体的な活動について
すでに多くの省資源・省エネルギー化活動に取り組んできた工場においては、環境負荷を大幅に低減できる施策はなかなかないため、設備更新等に合わせて少しずつ対策を積み上げていくことが重要となります。電力使用量を従来機種よりも10%以上低減できるデジタル溶接機の導入を進めたり、照明を順次LEDに取り替える等して電力の使用効率を上げるとともに、各種設備の稼働効率を上げる等の工夫により、対策導入前より15%以上もの電力使用量を削減することができました。
2)機材センターにおける具体的な活動について
機材センターの環境負荷を低減するため、太陽光発電の導入や電動フォークリフト導入等の検討を進めております。最新の広島機材センターは、オール電化事業所として2020年より稼働しております。また、2022年度より更新工事を始めた栗橋機材センターにおいては、太陽光発電の導入を予定しております。さらには、電動フォークリフトの導入や有機溶剤の使用量削減を目標とした機材のメッキ処理推進等を順次進めており、周辺環境、職場環境の改善にも取り組んでおります。
ⅴ)地球環境保全への取り組み
1)サンゴの保全活動について
流電陽極法によって電気防食している浮桟橋で、電場が0~100mA/㎡の範囲において比較的強い場所を選ぶようにサンゴが生育していることを発見し、石垣港の沖合に電場条件の異なるサンゴ生育棚を4基設置し、無性生殖のサンゴ片を各棚に60個取り付け、成長促進効果について10年以上にわたって観察を行いました。その結果、微弱な電場はサンゴの成長を明らかに促進し、さらには微弱電流によって温度耐性が向上することが示唆されました。これらの知見を活用して、これからもサンゴの保全活動に取り組んでまいります。
ⅵ)気候関連財務情報の開示について
1)気候変動に対する宮地エンジニアリンググループとしての取組方針
ⅰ)当社グループは気候変動を重要な経営課題の一つとして認識し、2023年度より当社グループの事業活動に伴うGHG(CO2換算)排出量の開示を開始しております。当社グループは開示の質・量の高度化を進めており、2023年度に開示したScope1,2(2021年度実績)に加え、2024年度からは直接・間接排出以外のScope3 (2022年度実績)の開示も行います。
ⅱ)組織的対応としては、2022年度に実施したコンプライアンス・リスク管理基本規程の改定に加え、2023年度には環境対策を含むマテリアリティの設定をおこなうとともに、代表取締役を委員長とするサステナビリティ推進委員会を設置し、気候変動問題に対する取締役会レベルでの関与をさらに強化しました。また、当社グループに対する環境影響を測るシナリオ分析、リスク・機会分析も開始します。
ⅲ)今後も、当社グループはサステナビリティ推進委員会における活発な議論を通じ、取締役会レベルでもカーボンニュートラル方針の深化・強化を進めることで、ガバナンスを強化して全社一丸となり、気候変動課題への取り組みをより一層進めます。
2)開示項目: グループの事業活動に伴う自社のGHG(CO2換算)排出量を公表 (2022年度分)
Scope 1: 770.22 トン(前年比増加+34%)※昨年度Scope3と想定していた項目を見直したために増加
Scope 2: 2,329.81 トン(前年比減少△6%)
Scope 3:184,290.50 トン(本年度より開示)
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3)排出削減目標
直接排出(Scope1)および間接排出(Scope2)につきましては、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、2024年度より計画的に検討を進めてまいります。
4)気候変動に関するシナリオ分析に基づくリスク・機会への考察
ⅰ)2024年度より、当社グループに影響を与える気候変動関連のシナリオ分析を行い、環境影響から生じるリスク・機会の考察を開始します。想定されるシナリオとしては、国連気候変動政府間パネル(IPCC)の設定する1.5℃シナリオ(温度上昇を積極的に抑制)と4.0℃シナリオ(現状の延長線)を採択しております。
ⅱ)当社グループ全体としてリスクサイドのみならず、機会サイドについても将来の事業の進展に資するものと捉え、今後も積極的に分析の高度化を図ってまいります。
5)グループ全体のガバナンス強化
ⅰ)2022年度のコンプライアンス・リスク管理基本規程の改正に加え、2023年度は取締役会にて気候変動対策を含んだマテリアリィの策定・設定を行いました。
ⅱ)当社代表取締役を委員長、取締役を副委員長とするサステナビリティ推進委員会の下に、気候変動対策・カーボンニュートラル検討分科会を設置し、気候変動対策に関する積極的な議論を行い、2050年のカーボンニュートラルに向けた対策を推進します。
ⅲ)取締役会への気候変動課題の報告等をより積極的に推進し、同時に経営陣の関与をさらに高めるためのガバナンス強化を進めております。
6)シナリオ分析に基づくリスク・機会の考察
ⅰ)1.5℃シナリオ(積極的に緩和措置に対応)でのリスク
当社グループにおいての1.5℃シナリオ下のリスクは、主に以下の4点と想定される。
◇政策・法規制:環境対応規制強化によるコスト上昇、政府の方針変更による工事発注量減少、炭素税導入によるコスト上昇
◇技術・製品:環境対応製品等の供給逼迫とコスト上昇、同製品等への転用時の強度・安全性への懸念
◇市場:スペックの高度化・環境対応への負荷上昇、技術者・人員の不足。同業他社との競争熾烈化
◇レピュテーション・企業価値:環境対応遅延による株価低迷、入札機会の減少、採用活動への影響
リスク・機会サプライ
チェーン
影響度
(短期)
影響度
(中期)
影響度(長期)説明
移行リスク現行の規制調達カーボンプライシング制度の導入が進み、CO2排出権の価格が高騰すると予測されるため、温室効果ガスの排出量が多い産業にとってはコスト増の要因となると想定されている。また、低炭素製品や技術への投資失敗等の長期的な技術リスクがある。
売上
新たな規制調達
売上
法規則調達訴訟エクスポージャーなどのリスクがあるが、当社グループの主要な調達先や顧客への大きな影響は予想されない。
売上
技術リスク調達低炭素製品や技術へのシフトが進むことによるコストの上昇や、安全性への対応が懸念される。
売上
市場リスク調達環境対応による原価の変動により一時的なリスクが考えられるが、インフラ事業は中長期的には安定すると考えられる
売上
評判リスク調達環境対策が不十分であることにより調達先や取引先からの評判リスクが断続的に考えられる。
売上

ⅱ)1.5℃シナリオ(積極的に緩和措置に対応)での機会
同時に、積極的な緩和措置に対応することで、当社グループへの機会も以下のとおり想定される。
◇政策・法規制:電力のカーボンニュートラル化を先行的に進めることで、炭素税導入コストの軽減に資することが可能となり、コスト軽減に繋がる
◇技術・製品:環境対応部材への適応を積極的に進めることで、低排出型製品・サービスを提供することが可能
◇市場:発注仕様・要件の高度化・環境対応への高度化・スピード化により、マーケットシェア向上に資する
◇レピュテーション・企業価値:環境対応優良企業としての高評価を獲得
リスク・機会サプライ
チェーン
影響度
(短期)
影響度
(中期)
影響度(長期)説明
機会市場調達低排出技術の導入等を積極的に進めることによる炭素税導入コストの軽減。入札条件に低炭素が加わった場合の発注依頼増加。
売上
レジリエンス調達省エネ対策などの実施や再エネ化により機会が生まれる。
売上
資源の効率性調達効率的な輸送手段や生産プロセスによる機会の創出。
売上
エネルギー源調達低排出エネルギー源を使用する建設の需要が高まり、新規受注につながる。
売上
製品・サービス調達新技術の開発・導入等により低排出のサービスを提供することで将来的に機会が見込まれる。
売上

ⅲ)4.0℃シナリオ(現状の延長線上で推移)下のリスク・機会
4.0℃シナリオ下に想定される物理的リスクは、突発的に発生する急性リスクと恒常的な慢性リスクに大別される。
<急性リスク>◇台風・豪雨・洪水の発生 ⇒ 土砂崩れ等による橋梁等の破損、橋梁架設・保全工事等対応時の事故リスク増加、保有機材の損壊
◇急激な天候変化 ⇒ 作業の安全性低下、機材の劣化・耐久性の低下
◇急性リスク由来の金属・非金属加工品の調達コスト上昇
<慢性リスク>◇気温・湿度の上昇 ⇒ 野外労働環境の悪化・従業員の健康被害、塗料劣化・鋼材腐食による構造的劣化の危険、特に夏場の作業効率の低下
◇海面上昇 ⇒ 海上作業の危険性アップ、沿岸地区工場への悪影響
◇雨季の雨量増加 ⇒ 排水設備の強化・コスト増、工事中断リスクの顕在化
◇異常気象多発化による、電力供給の不安定化
リスク・機会サプライ
チェーン
影響度
(短期)
影響度
(中期)
影響度(長期)説明
物理的リスク急性リスク調達洪水、干ばつ、雪崩、熱波、山火事などあらゆる自然災害が予想される。主要調達のうち、金属加工や非金属加工は長期的になるほど影響を受け、調達コストが上昇する可能性がある。しかし、自然災害による橋の再建など、リスクのみでは無く機会も生まれると考えられる。
売上
慢性リスク調達温度変化(空気・淡水・海水)、降水や風のパターン変化、海面上昇など自然の慢性的な変化を予想している。
建設業界においては夏場の作業効率の低下や雪や強風により工事がストップしたりなど、決して少なくはないリスクが考えられる。
売上

4.0℃シナリオ下で予見される物理的リスクに対しては、当社グループとして以下のような対応(機会)を想定する。
<急性リスク>◇台風・豪雨・洪水の発生 ⇒ 架け替えや新規架設のニーズ、耐風・耐水性機材の開発
◇急激な天候変化 ⇒ 安全性の高い設計・施工技術等の開発
◇災害発生由来の土木再建ニーズの増加
<慢性リスク>◇気温・湿度の上昇 ⇒ 安全性の高い設計・施工技術等の開発、高耐久性素材や塗料等の導入検討、快適労働環境の整備(衣類等)
◇海面上昇 ⇒ 浮体式構造物の開発・導入、千葉工場の強靭化・改修
◇雨季の雨量増加 ⇒ 排水設備の強化・充実
◇気候変動多発化による、電力供給の不安定化 ⇒ 自家発電・バックアップ電源の整備

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