半期報告書-第38期(2024/09/01-2025/02/28)

【提出】
2025/04/11 9:27
【資料】
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【項目】
33項目
(重要な後発事象)
(株式取得による企業結合)
当社は、2025年3月4日開催の取締役会において、以下のとおり、日本産業パートナーズ株式会社が管理・運営その他関与するファンドなどから、KMアルミニウム株式会社(以下、KMAC社)の株式100%について、当社が設立した特別目的会社(SPC)を通じて取得する株式譲渡契約を締結することについて決議いたしました。また、2025年3月4日付けで株式譲渡契約を締結し、当該譲渡契約に基づき2025年4月8日付で同社の全株式を取得しております。
1.企業結合の概要
(1) 被取得企業の名称及び事業内容
被取得企業の名称KMアルミニウム株式会社
事業の内容アルミニウムのインゴット・ビレット・スラブ・合金の製造・販売
高純度アルミニウムの地金の製造・販売

(2) 企業結合を行った主な理由
当社の営業分野として、半導体分野、FPD分野、その他分野があり、現在は特に半導体分野での成長を目指しております。また、当社は現在進めている中期事業計画において、半導体製造装置用の消耗品を伸ばす戦略を掲げておりますが、先端分野装置部品の受注獲得では一定の成果が出せている一方、レガシー半導体製造装置部品については、チェンジコントロール(CC)やコピーイグザクトリイ(CE)等の業界ルールもあり、先駆企業のシェアを崩せずにいる状況でした。
KMAC社は、福岡県大牟田市に本社を置き、九州三井アルミニウム工業株式会社を源流とする企業であり、現在は主に半導体スパッタリングターゲット用の超高純度アルミニウム製品、アルミ電解コンデンサー用の高純度アルミニウム製品、低圧鋳造鋳物製品、アルマイト製品、鍛造材等の製造・販売を行っております。超高純度アルミニウム製品は、純度99.99%以上の地金やスクラップを自社で溶解等を行い、顧客の要求する純度(99.999%以上)に精製したうえで鋳造し販売しています。アルミニウムの精製作業には高度な技術が必要であり、KMAC社は高度な精製技術を保有し、それが高い世界シェアにつながっております。また、アルミニウムの半導体用スパッタリングターゲットは、レガシー半導体の製造にも多く使用されることから、当社の半導体分野の戦略である消耗品の拡充とレガシー分野の補完の双方を両立できることとなります。さらに、KMAC社の低圧鋳造鋳物製品は、半導体製造エッチング装置の搬送系及びプロセスチャンバーに使用され、高いシェアを保持しております。
KMAC社のアルマイト製品も、主に半導体製造のエッチング装置部品に使用される表面処理(特殊硬質アルマイト)です。KMAC社の特殊硬質アルマイトは、エッチング装置の消耗品等に多く使用されて顧客評価も高いことから、KMAC社の生産能力を上げることで高い成長性が見込まれます。
鍛造材につきましては、主に上記アルマイト製品の母材(製品加工及びアルマイト処理前素材)として使用され長寿命を実現する他、半導体CVD工程では表面処理をせずとも高い耐食性を示すことから、顧客のコスト低減に寄与しています。
なお、KMAC社は近年、事業の見直しをおこなっており、売上高は大きくても付加価値の低い素材事業(アルミニウム合金ビレット・スラブの製造受託等)については受注を縮小しております。これらのように、KMAC社の事業は弊社の半導体分野と親和性が高く、共に成長する関係を築けるものと考えて株式の取得を行う事としました。
(3) 企業結合日
2025年4月8日
(4) 企業結合の法的形式
現金を対価とする株式取得
(5) 結合後企業の名称
変更はありません。
(6) 取得した議決権比率
100.0%
(7) 取得企業を決定するに至った主な根拠
当社が設立した特別目的会社(SPC)を通じて現金を対価とする株式取得により議決権の100%を取得したことによるものであります。
2.被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
取得の対価 現金及び預金9,000,000千円
取得価額9,000,000千円

3.主な取得関連費用の内容及び金額
アドバイザリー費用等(概算額) :90,000千円
4.発生したのれんの金額、発生原因、償却方法及び償却期間
現時点では確定しておりません。
5.企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の額並びにその主な内訳
現時点では確定しておりません。
6.支払資金の調達方法
当社が100%出資する新設SPC(特別目的会社)「株式会社KMX」において以下の銀行借入により調達致しました。
タームローンAタームローンBコミットメントライン
借入人株式会社KMX:当社が100%出資するSPC(特別目的会社)
借入先株式会社鹿児島銀行
契約日2025年3月21日
借入日2025年4月8日
借入金額4,850,000千円4,850,000千円極度額600,000千円
資金使途KMアルミニウム株式会社の株式購入資金
及び付随する資金
KMアルミニウム株式会社の運転資金
金利基準金利+スプレッド(注)
最終返済期日2032年1月末日
返済方法元金均等期日一括随時返済
担保KMアルミニウム株式会社が保有する不動産(土地・建物)(株式取得後予定)
保証当社及びKMアルミニウム株式会社(株式取得後予定)の連帯保証

(注)借入金の一部は金利スワップを設定しており、これにより金利は実質的に一部固定化されることになります。
7.その他
本株式取得により、当社は2025年8月期第3四半期より連結決算に移行する予定であります。