このような状況のもと、当社はカーエアコン用コンプレッサ部品の加工を中核事業として、精密加工技術の高度化及び品質管理体制の強化を図るとともに、収益体質の改善に向けた各種施策を推進した。具体的には、生産工程の見直しによる効率化、付帯設備の内製化によるコスト最適化、設備改善による生産性向上及び調達コストの見直し等に取り組んだ。この結果、当事業年度の売上高は、前年同期比57.0%減の15億85百万円となった。これは、当社製品の生産に用いる主要材料について無償提供が開始されたことに伴い、売上計上額が減少したことによるものである。なお生産数量は前年と同水準を維持している。
損益面においては、最低賃金の上昇に伴う労務費の増加や消耗部材価格の上昇が継続したものの、支出管理の徹底及び材料無償化に伴う売上原価の低減効果により収益性は改善し、営業利益は26.3百万円となった。また、営業外収益の計上により、当期純利益は28.8百万円(前事業年度は当期純利益10.5百万円)となった。以上のとおり、当事業年度における売上高の大幅な減少は主として取引条件の変更に起因するものであり、当社の生産活動自体は堅調に推移している。
今後の見通しについては、自動車業界において電動化及び省エネルギー化の進展が見込まれる中、当社は主力であるコンプレッサ部品の高精度加工技術を基盤として安定的な受注確保を図るとともに、内製化の推進による自動化設備の開発を通じて、省力化及び生産性向上を進め、収益力の一層の強化に取り組んで行く方針である。一方で、主要取引先の生産及び販売動向や世界経済の動向等が当社に与える影響については不確実性が高く、現時点において業績予想を合理的に算定することが困難な状況にある。
2026/06/25 11:21